特許第5736391号(P5736391)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5736391無線通信システムにおいてリソースを割り当てる方法及びそのための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5736391
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてリソースを割り当てる方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20150528BHJP
   H04J 1/00 20060101ALI20150528BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20150528BHJP
   H04M 3/00 20060101ALI20150528BHJP
   H04W 16/26 20090101ALI20150528BHJP
【FI】
   H04W72/04 131
   H04J1/00
   H04J11/00 Z
   H04M3/00 E
   H04W16/26
【請求項の数】14
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2012-551086(P2012-551086)
(86)(22)【出願日】2011年1月26日
(65)【公表番号】特表2013-518502(P2013-518502A)
(43)【公表日】2013年5月20日
(86)【国際出願番号】KR2011000549
(87)【国際公開番号】WO2011093644
(87)【国際公開日】20110804
【審査請求日】2014年1月24日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0007705
(32)【優先日】2011年1月26日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】61/298,215
(32)【優先日】2010年1月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】キム ハク ソン
(72)【発明者】
【氏名】ソ ハン ビョル
(72)【発明者】
【氏名】キム キ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ソ ドン ヨン
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 NEC Group,Further details of the Relay type 1 control design,R1-093224,フランス,3GPP,2009年 8月19日,paragraph 2-4
【文献】 NEC Group,Control Structure for Relay Type 1 nodes,R1-092965,フランス,3GPP,2009年 7月 7日,paragraph 3
【文献】 Panasonic,Summary of open Backhaul Control Issues,R1-093950,フランス,3GPP,2009年10月 5日,paragraph 2
【文献】 Panasonic,Distributed channel mapping,R1-072795,フランス,3GPP,2007年 6月20日,paragraph 2
【文献】 Qualcomm Europe,Compact DCI format in support of DS-BF,R1-094861,フランス,3GPP,2009年11月 3日,paragraph 3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
H04J 1/00
H04J 11/00
H04M 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおける中継器においてダウンリンク信号を受信する方法であって、
無線リソース制御(RRC)信号通知によって仮想リソースブロック(VRB)集合を示すリソース割当情報を受信する段階と、
サブフレームの第1直交周波数分割多重化(OFDM)シンボル以外の特定OFDMシンボルから始めて、前記サブフレームを受信する段階と、
中継器物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)を得るために、前記サブフレーム内の前記VRB集合の少なくとも一部を監視する段階と、
前記R−PDCCHに応じた動作を行う段階と、を有し、
前記R−PDCCHは、前記サブフレームのスロットのOFDMシンボルの部分集合で受信される、方法。
【請求項2】
前記R−PDCCHはインタリーブしていない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記VRB集合は1又は複数の分散VRB(DVRB)を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1又は複数のDVRBは前記サブフレームの第1スロット内の1又は複数の物理リソースブロック(PRB)に分散され、前記1又は複数のDVRBは前記サブフレームの第2スロット内の1又は複数のPRBに分散され、
前記第2スロット内の前記1又は複数のPRBへの前記分散は、前記第1スロット内の前記1又は複数のPRBと同一のPRBインデクスを有するように構成される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記VRB集合は複数のR−PDCCH候補を含み、前記中継器に指定されたR−PDCCHは、該中継器に関係する無線ネットワーク一時識別情報(RNTI)によってマスクされる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記サブフレームは第3OFDMシンボルから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
無線通信システムにおいて用いられる中継器であって、
無線周波(RF)ユニットと、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
無線リソース制御(RRC)信号通知によって仮想リソースブロック(VRB)集合を示すリソース割当情報を受信し、
サブフレームの第1直交周波数分割多重化(OFDM)シンボル以外の特定OFDMシンボルから始めて、前記サブフレームを受信し、
中継器物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)を得るために、前記サブフレーム内の前記VRB集合の少なくとも一部を監視し、
前記R−PDCCHに応じた動作を行う、
ように構成され
前記R−PDCCHは、前記サブフレームのスロットのOFDMシンボルの部分集合で受信される、中継器。
【請求項8】
前記R−PDCCHはインタリーブしていない、請求項7に記載の中継器。
【請求項9】
前記VRB集合は1又は複数の分散VRB(DVRB)を含む、請求項8に記載の中継器。
【請求項10】
前記1又は複数のDVRBは前記サブフレームの第1スロット内の1又は複数の物理リソースブロック(PRB)に分散され、前記1又は複数のDVRBは前記サブフレームの第2スロット内の1又は複数のPRBに分散され、
前記第2スロット内の前記1又は複数のPRBへの前記分散は、前記第1スロット内の前記1又は複数のPRBと同一のPRBインデクスを有するように構成される、請求項9に記載の中継器。
【請求項11】
前記VRB集合は複数のR−PDCCH候補を含み、前記中継器に指定されたR−PDCCHは、該中継器に関係する無線ネットワーク一時識別情報(RNTI)によってマスクされる、請求項7に記載の中継器。
【請求項12】
前記サブフレームは第3OFDMシンボルから受信される、請求項7に記載の中継器。
【請求項13】
リソース割当情報は、前記R−PDCCH用のリソースブロック割当ビットを示す情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記リソースブロック割当ビットは、前記VRB集合の開始点及び前記VRB集合の長さを用いて表され、前記VRB集合は連続的に割当てられたVRBからなる、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに係り、特に、中継器に物理チャネルのためのリソースを割り当てる方法及びそのための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムが音声やデータなどのような種々の通信サービスを提供するために広範囲に展開されている。一般に、無線通信システムは、可用のシステムリソース(帯域幅、送信電力等)を共有してマルチユーザーとの通信を支援できる多元接続システムである。多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、単一搬送波周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムなどがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、無線通信システム、好ましくは中継器システムにおいて物理チャネルのためのリソースを効率的に割り当てる方法及びそのための装置を提供することにある。
【0004】
本発明で達成しようとする技術的課題は、上で言及している技術的課題に制限されるものではなく、言及していない他の技術的課題は、下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様として、無線通信システムにおいて中継器がダウンリンク信号を処理する方法であって、リソースブロック集合を指示するリソース割当情報を、上位層信号通知を通じて基地局から受信すること、上記基地局から、ダウンリンクサブフレームを特定直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルから受信すること、物理制御チャネルの受信のために、上記ダウンリンクサブフレーム上で上記リソースブロック集合を監視すること、及び受信された物理制御チャネルに応じた動作を行うこと、を含む、ダウンリンク信号処理方法が提供される。
【0006】
本発明の他の態様として、無線通信システムで用いるための中継器において、無線周波(RF)ユニットと、プロセッサと、を含み、上記プロセッサは、リソースブロック集合を指示するリソース割当情報を、上位層信号通知を通じて基地局から受信し、上記基地局から、ダウンリンクサブフレームを特定OFDMシンボルから受信し、物理制御チャネルの受信のために、上記ダウンリンクサブフレーム上で上記リソースブロック集合を監視し、受信された物理制御チャネルに応じた動作を行うように構成されている、中継器が提供される。
【0007】
好ましくは、上記リソースブロック集合は、仮想リソースブロック(VRB)集合を含む。
【0008】
好ましくは、上記VRB集合は、複数の分散VRB(DVRB)集合を含む。
【0009】
好ましくは、上記リソースブロック集合は、1番目のスロットのリソースブロック集合及び2番目のスロットのリソースブロック集合を含み、上記1番目のスロットのリソースブロック集合及び上記2番目のスロットのリソースブロック集合は同一に設定される。
【0010】
好ましくは、上記リソース割当情報はヘッダ及び割当情報を含み、上記ヘッダは、リソース割当タイプを指示し、上記割当情報は、リソースブロックを指示するビットマップを含み、上記ビットマップにおいて単一ビットは、上記リソース割当タイプに応じたリソースブロック又はリソースブロックグループを指示する。
【0011】
好ましくは、上記リソース割当情報は、リソース指示値(RIV)を含み、上記RIVは、開始リソースブロック及び割り当てられたリソースブロックの長さに対応する。
【0012】
好ましくは、上記上位層信号通知は、無線リソース制御(RRC)信号通知である。
【0013】
好ましくは、上記リソースブロック集合は、複数の物理制御チャネル候補を含み、上記中継器に指示された物理制御チャネルは、上記中継器と関連した無線ネットワーク一時識別子(RNTI)によってマスクされる。
【0014】
好ましくは、上記ダウンリンクサブフレームは、3番目のOFDMシンボルから受信される。
【0015】
本発明のさらに他の態様として、無線通信システムにおいて中継器がダウンリンク信号を処理する方法であって、仮想リソースブロック(VRB)集合を指示するリソース割当情報を受信すること、複数の物理リソースブロック(PRB)を有するダウンリンクサブフレームを、特定OFDMシンボルから受信すること、及び上記VRB集合内で物理制御チャネルを受信するための動作を行うことを含み、上記VRB集合内のVRBは、上記複数のPRBに分散マップされる、ダウンリンク信号処理方法が提供される。
【0016】
本発明のさらに他の態様として、無線通信システムで用いるための中継器において、RFユニットと、プロセッサと、を含み、上記プロセッサは、仮想リソースブロック集合を指示するリソース割当情報を受信し、複数の物理リソースブロックを有するダウンリンクサブフレームを特定OFDMシンボルから受信し、上記VRB集合内で物理共有チャネルを受信するための動作を行うように構成され、上記VRB集合内のVRBは、上記複数のPRBに分散マップされる、中継器が提供される。
【0017】
好ましくは、上記物理制御チャネルは、一つ以上のリソースブロックでインタリーブなしで受信される。
【0018】
好ましくは、上記VRB集合内のVRBは、1番目のスロットのPRB及び2番目のスロットのPRBに同じパターンで分散マップされる。
【0019】
好ましくは、上記VRB集合は、分散VRB集合を含む。
【0020】
好ましくは、上記VRB集合は、1番目のスロットのVRB集合と2番目のスロットのVRB集合を含み、上記1番目のスロットのVRB集合と上記2番目のスロットのVRB集合は同一に設定される。
【0021】
好ましくは、上記VRB集合は、複数の物理制御チャネル候補を含み、上記中継器に指示された物理制御チャネルは、上記中継器と関連したRNTIによってマスクされる。
【0022】
好ましくは、上記ダウンリンクサブフレームは、3番目のOFDMシンボルから受信される。
【0023】
本発明のさらに他の態様として、無線通信システムにおいて中継器がダウンリンク信号を処理する方法において、リソース割当情報を含む物理制御チャネルを受信すること、及び上記リソース割当情報を用いて物理共有チャネルを受信するための動作を行うことを含み、上記リソース割当情報が指示するリソースが、上記物理制御チャネルが受信されたリソースブロックを含む場合に、上記物理制御チャネルが受信されたリソースブロックの1番目のスロットは、上記物理共有チャネルの受信のための動作から除外される、ダウンリンク信号処理方法が提供される。
【0024】
本発明のさらに他の態様として、無線通信システムで用いるための中継器において、RFユニットと、プロセッサと、を含み、上記プロセッサは、リソース割当情報を含む物理制御チャネルを受信し、上記リソース割当情報を用いて物理共有チャネルを受信するための動作を行うように構成され、上記リソース割当情報が指示するリソースが上記物理制御チャネルの受信されたリソースブロックを含む場合に、上記物理制御チャネルが受信されたリソースブロックの1番目のスロットは、上記物理共有チャネルの受信のための動作から除外される、中継器が提供される。
【0025】
好ましくは、上記物理制御チャネルは、中継器物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)を含み、上記物理共有チャネルは、中継器物理ダウンリンク共有チャネル(R−PDSCH)を含む。
【0026】
好ましくは、上記リソースブロックは、PRBを含む。
【0027】
好ましくは、上記物理制御チャネルは、複数のリソースブロックにインタリーブされる。
【0028】
好ましくは、上記リソース割当情報が指示するリソースが、上記物理制御チャネルの一部が受信されたリソースブロックを含む場合に、上記物理制御チャネルの一部が受信されたリソースブロックの1番目のスロットは、上記物理共有チャネルの受信のための動作から除外される。
【発明の効果】
【0029】
本発明の実施例によれば、無線通信システム、好ましくは、中継器システムにおいて物理チャネルのためのリソースを効率的に割り当てることができる。
【0030】
本発明で得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
【0031】
本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付図面は、本発明に係る実施例を提供し、詳細な説明と共に本発明の技術的思想を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】3GPPシステムにおける物理チャネル及びこれを用いる信号送信を例示する図である。
図2】3GPPシステムにおける無線フレームの構造を例示する図である。
図3】ダウンリンクスロットに対するリソースグリッドを例示する図である。
図4】ダウンリンクサブフレームの構造を例示する図である。
図5】3GPPシステムで用いられるアップリンクサブフレームの構造を例示する図である。
図6】仮想リソースブロックと物理リソースブロックとのマップを例示する図である。
図7】タイプ0リソース割当、タイプ1リソース割当及びタイプ2リソース割当を例示する図である。
図8】タイプ0リソース割当、タイプ1リソース割当及びタイプ2リソース割当を例示する図である。
図9】タイプ0リソース割当、タイプ1リソース割当及びタイプ2リソース割当を例示する図である。
図10】中継器を含む無線通信システムを例示する図である。
図11】MBSFNサブフレームを用いてバックホール送信を行う例を示す図である。
図12】本発明の一実施例に係るR−PDCCHのためのリソースの割り当て及びそれを用いるR−PDCCH受信のための信号の流れを例示する図である。
図13】本発明の一実施例によってDVRB方式によって割り当てられたリソース内でR−PDCCH/R−PDSCHを多重化する方法を例示する図である。
図14】本発明の一実施例によってDVRB方式によって割り当てられたリソース内でR−PDCCH/R−PDSCHを多重化する方法を例示する図である。
図15】本発明の一実施例によってDVRB方式によって割り当てられたリソース内でR−PDCCH/R−PDSCHを多重化する方法を例示する図である。
図16】本発明の一実施例によってDVRB方式によって割り当てられたリソース内でR−PDCCH/R−PDSCHを多重化する方法を例示する図である。
図17】本発明の一実施例によってDVRB方式によって割り当てられたリソース内でR−PDCCH/R−PDSCHを多重化する方法を例示する図である。
図18】本発明の一実施例によってR−PDSCHを割り当て/復号/復調する方法を例示する図である。
図19】本発明の適用されうる基地局、中継器及び端末を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に添付図面を参照して説明される本発明の実施例から、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されるであろう。本発明の実施例は、CDMA、FDMA、TDMA、OFDMA、SC−FDMA、MC−FDMAのような様々な無線接続技術で用いることができる。CDMAは、はん用地上無線接続(UTRA)又はCDMA2000のような無線技術によって実現することができる。TDMAは、世界移動体通信システム(GSM(登録商標))/一般パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化用強化データ速度(EDGE)のような無線技術によって実現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、進化UTRA(E−UTRA)などのような無線技術によって実現することができる。UTRAは、はん用移動体通信システム(UMTS)の一部である。第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)長期進化システム(LTE)は、E−UTRAを用いる進化UMTS(E−UMTS)の一部である。高度LTE(LTE−A)は、3GPP LTEの進展したバージョンである。
【0034】
以下の実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用される場合を中心に説明するが、これは例示に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。
【0035】
図1は、LTEシステムの物理チャネル及びこれを用いる信号送信を例示する図である。
【0036】
図1を参照すると、端末は、電源が入ったか、又は新しいセルに進入した場合に、基地局と同期を合わせる等の初期セル探索作業を行う(S101)。そのために、端末は基地局から1次同期チャネル(P−SCH)及び2次同期チャネル(S−SCH)を受信して基地局と同期を合わせ、セル識別子(ID)などの情報を取得することができる。その後、端末は、基地局から物理同報チャネルを受信してセル内の同報情報を取得することができる。
【0037】
初期セル探索を終えた端末は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、及び該PDCCHに乗せられた情報に基づいて物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を取得することができる(S102)。
【0038】
一方、基地局に最初に接続する場合、又は信号送信のための無線リソースがない場合に、端末は基地局にランダムアクセス手続(RACH)を行うことができる(段階S103乃至段階S106)。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を通じて特定シーケンスをプリアンブルとして送信し(S103及びS105)、PDCCH及び対応するPDSCHを通じてプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S104及びS106)。競合ベースRACHの場合は、衝突解決手続を更に行うことができる。
【0039】
上述の手続を行った端末は、以降、一般的なアップリンク/ダウンリンク信号送信手続として、PDCCH/PDSCH受信(S107)及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)/物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信(S108)を行うことができる。端末がアップリンクを通じて基地局に送信する、又は、端末が基地局から受信する制御情報は、ダウンリンク/アップリンク肯定応答/否定応答(ACK/NACK)信号、チャネル品質指示子(CQI)、スケジュール要求(SR)、プリコーディング行列インデクス(PMI)、ランク指示子(RI)などを含む。3GPP LTEシステムにおいては、端末は、上述のCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHを通じて送信することができる。
【0040】
図2は、3GPPシステムで用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
【0041】
図2を参照すると、無線フレームは、10ms(307200・Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレームによって構成されている。それぞれのサブフレームは、1msの長さを有し、2個のスロットで構成されている。それぞれのスロットは、0.5ms(15360・Ts)の長さを有する。ここで、Tsはサンプリング時間を表し、Ts=1/(15kHz×2048)=3.2552×10-8(約33ns)で表される。スロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(RB)を含む。LTEシステムにおいて1つのリソースブロックは12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルを含む。データの送信される単位時間である送信時間間隔(TTI)は、1以上のサブフレーム単位によって定めることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームにおいてサブフレームの数、サブスロットの数、又はOFDMシンボルの数は様々に変更可能である。
【0042】
図3は、ダウンリンクスロットに対するリソースグリッドを例示する図である。
【0043】
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域において7(6)個のOFDMシンボルを含み、周波数領域においてNDLRB個のリソースブロックを含む。それぞれのリソースブロックが12個の副搬送波を含むため、ダウンリンクスロットは周波数領域においてNDLRB×12個の副搬送波を含む。図3は、ダウンリンクスロットが7個のOFDMシンボルを含み、リソースブロックが12個の副搬送波を含むとしているが、これに制限されるものではない。例えば、ダウンリンクスロットに含まれるOFDMシンボルの個数は、巡回プレフィクス(CP)の長さによって変化する。リソースグリッド上の各要素を、リソース要素(RE)という。REは、物理チャネルで定義される最小の時間/周波数リソースであり、1つのOFDMシンボルインデクス及び1つの副搬送波インデクスで指示される。1つのリソースブロックは、NDLsymb×NRBsc個のREで構成されている。NDLsymbは、ダウンリンクスロットに含まれたOFDMシンボルの個数であり、NRBscは、リソースブロックに含まれた副搬送波の個数である。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数(NDLRB)は、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅に従う。
【0044】
図4は、3GPPシステムで用いられるダウンリンクサブフレームの構造を例示する図である。
【0045】
図4を参照すると、ダウンリンクサブフレームは、複数(例えば、12個又は14個)のOFDMシンボルを含む。サブフレームの先頭から複数のOFDMシンボルが制御領域として用いられ、残りのOFDMシンボルはデータ領域として用いられる。制御領域のサイズは、サブフレームごとに独立して設定してもよい。制御領域はスケジュール情報及びその他第1階層/第2階層(L1/L2)制御情報を送信するのに用いられる。データ領域は、情報を送信するのに用いられる。制御チャネルは、物理制御フォーマット指示子チャネル(PCFICH)、物理ハイブリッド自動再送要求(HARQ)指示子チャネル(PHICH)、PDCCHを含む。情報チャネルは、PDSCHを含む。
【0046】
PDCCHは、送信チャネルである呼出しチャネル(PCH)及びダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当に関連する情報、アップリンクスケジュール許可、HARQ情報などを各端末又は端末グループに知らせる。PCH及びDL−SCHはPDSCHを通じて送信される。そのため、基地局及び端末は、一般的に、特定の制御情報又は特定のサービスデータ以外は、PDSCHを通じてデータをそれぞれ送信及び受信する。PDCCHを通じて送信される制御情報をダウンリンク制御情報(DCI)と呼ぶ。DCIは、アップリンクリソース割当情報、ダウンリンクリソース割当情報及び任意の端末グループに対するアップリンク送信電力制御命令などを指示する。表1は、DCIの内容に応じたDCIフォーマットを表す。
【0047】
【表1】
【0048】
DCIフォーマット0は、アップリンクリソース割当情報を示し、DCIフォーマット1〜2は、ダウンリンクリソース割当情報を示し、DCIフォーマット3、3Aは、任意の端末グループに対するアップリンク送信電力制御(TPC)命令を示す。基地局は、端末に送るDCIに従ってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査ビット(CRC)を付ける。CRCには、PDCCHの所有者又は用途によって固有の識別子(例えば、RNTI)がマスクされる。
【0049】
図5は、3GPPシステムで用いられるアップリンクサブフレームの構造を例示する図である。
【0050】
図5を参照すると、LTEアップリンク送信の基本単位である1ms長のサブフレーム500は、2つの0.5msスロット501で構成される。正規巡回プレフィクス(normal CP)を仮定すると、各スロットは、7個のシンボル502で構成され、1つのシンボルは1つのSC−FDMAシンボルに対応する。リソースブロック(RB)503は、周波数領域において12個の副搬送波、そして時間領域おいて1スロットに該当するリソース割当単位である。LTEのアップリンクサブフレームの構造は、データ領域504と制御領域505とに大別される。データ領域は、各端末に送信される音声、パケットなどのデータを送信するために用いられる通信リソースを意味し、PUSCHを含む。制御領域は、各端末からのダウンリンクチャネル品質報告、ダウンリンク信号に対する受信ACK/NACK、アップリンクスケジュール要求などを送信するのに用いられる通信リソースを意味し、PUCCHを含む。測定参照信号(SRS)は、一つのサブフレーム内の時間領域内の最後に位置するSC−FDMAシンボル、周波数領域内のデータ送信帯域を通じて送信される。同じサブフレームの最後のSC−FDMAによって送信される複数の端末のSRSは、周波数位置/シーケンスによって区別可能である。
【0051】
以下、リソースブロックマップについて説明する。物理リソースブロック(PRB)及び仮想リソースブロック(VRB)が定義される。物理リソースブロックは、図3で例示した通りである。すなわち、物理リソースブロックは、時間領域内のNDLsymb個の連続したOFDMシンボルと、周波数領域内のNRBsc個の連続した副搬送波とによって定義される。物理リソースブロックは、周波数領域で0〜NDLRB−1の番号が与えられる。物理リソースブロック番号(nPRB)と、スロットにおけるリソース要素(k,l)との関係は、式1のとおりである。
(式1)
【数1】
ここで、kは副搬送波インデクスを表し、NRBscは一つのリソースブロックに含まれた副搬送波の個数を表す。
【0052】
仮想リソースブロックは、物理リソースブロックと同じサイズを有する。局所タイプ(localized type)の仮想リソースブロック(LVRB)及び分散タイプの仮想リソースブロック(DVRB)が定義される。仮想リソースブロックのタイプによらず、サブフレームにおいて2つのスロットにわたって1対のリソースブロックが単一仮想リソースブロック番号(nVRB)によって共に割り当てられる。
【0053】
図6は、仮想リソースブロックを物理リソースブロックにマップする方法を例示する図である。
【0054】
図6を参照すると、LVRBは、PRBに直接マップされるため、仮想リソースブロック番号nVRBは、物理リソースブロック番号nPRB(nPRB=nVRB)と同一である。VRBは、0〜NDLVRB−1の番号が与えられ、NDLVRB=NDLRBである。一方、DVRBは、インタリーブを経てPRBにマップされる。具体的に、DVRBをPRBに表2のようにマップすることができる。表2は、RBギャップ値を表す。
【0055】
【表2】
【0056】
gapは、同一番号のVRBが1番目のスロット及び2番目のスロットのPRBにマップされるときの周波数間隔(例えば、PRB単位)を表す。6≦NDLRB≦49の場合には、一つのギャップ値だけが定義される(Ngap=Ngap,1)。50≦NDLRB≦110の場合には、2つのギャップ値(Ngap,1及びNgap,2)が定義される。Ngap=Ngap,1又はNgap=Ngap,2は、ダウンリンクスケジュールを通じて信号通知される。DVRBは0〜NDLVRB−1の番号が与えられ、Ngap=Ngap,1のとき、NDLVRB=NDLVBR,gap1=2 min(Ngap,NDLRB - Ngap)であり、Ngap=Ngap,2のとき
【数2】
である。min(A,B)は、A又はBのうち小さな値を表す。
【0057】
【数3】
【0058】
連続したtilda-NDLVRB個のVRB番号は、VRB番号インタリーブのための単位を構成し、Ngap=Ngap,1の場合にtilda-NDLVRB=NDLVRBであり、Ngap=Ngap,2の場合にtilda-NDLVRB=2 NDLgapである。各インタリーブユニットのVRB番号インタリーブは、4個の列及びNrow個の行を用いて行うことができる。したがって、
【数4】
であり、Pは、リソースブロックグループ(RBG)サイズを表す。RBGは、P個の連続したリソースブロックで定義される。VRB番号は、行列に行ごと(row−by−row)に書き込まれ、列ごと(column−by−column)に読み出される。Nnull個のヌル(null)が2番目及び4番目の列の最後のNnull/2個の行に挿入され、Nnull = 4 Nrow - tilda NDLVRBである。ヌル値は読出し時に無視される。
【0059】
以下、図面を参照して既存のLTEに定義されたリソース割当(RA)について説明する。図7乃至図9はそれぞれ、タイプ0 RA、タイプ1 RA及びタイプ2 RAのための制御情報フォーマット及びそれに従うリソース割当例を示す図である。
【0060】
端末は、検出されたPDCCH DCIフォーマットに基づいてリソース割当フィールドを解析する。それぞれのPDCCH内のリソース割当フィールドは、リソース割当ヘッダフィールド及び実際リソースブロック割当情報、の2部分を含む。PDCCH DCIフォーマット1、2及び2Aは、タイプ0及びタイプ1リソース割当のためのフォーマットと同一であり、ダウンリンクシステム帯域に従って存在する単一ビットリソース割当ヘッダフィールドを通じて互いに区別される。具体的には、タイプ0 RAは、0と指示され、タイプ1 RAは1と指示される。PDCCH DCIフォーマット1、2及び2Aがタイプ0又はタイプ1 RAに用いられるのに対し、PDCCH DCIフォーマット1A、1B、1C及び1Dは、タイプ2 RAに用いられる。タイプ2 RAを有するPDCCH DCIフォーマットは、リソース割当ヘッダフィールドを有しない。リソース割当フィールドは、1番目のスロットのPRB集合のことを指す。後述するが、リソース割当タイプ0,1,2−LVRBの場合に、1番目のスロットと2番目のスロットとの間のスロットホップがないため、2番目のスロットでは1番目のスロットと同じPRB集合が割り当てられる(すなわち、PRBインデクス(1番目のスロット)=PRBインデクス(2番目のスロット))。一方、リソース割当タイプ2−DVRBの場合は、1番目のスロットのPRB集合が与えられると、2番目のスロットのPRB集合はスロットホップ規則に従って決定される。
【0061】
図7を参照すると、タイプ0 RAにおいて、リソースブロック割当情報は、端末に割り当てられたリソースブロックグループ(RBG)を指示するビットマップを含む。RBGは、連続したPRBの集合である。RBGサイズ(P)は、表3のようにシステム帯域幅に依存する。
【0062】
【表3】
【0063】
DLRB個のPRBを有するダウンリンクシステム帯域において、RBGの総個数(NRBG)は、
【数5】
と与えられ、
【数6】
個のRBGはそれぞれサイズがPであり、NDLRB mod P > 0の場合に、RBGのいずれか一つは、サイズが
【数7】
と与えられる。modは、モジュロ演算を表し、
【数8】
は切り上げ(ceiling)関数を表し、
【数9】
は切り下げ(flooring)関数を表す。ビットマップのサイズはNRBGであり、それぞれのビットは、一つのRBGに対応する。RBG全体は、周波数増加方向に0〜NRBG−1とインデクスされ、RBG 0〜RBG NRBG−1は、ビットマップの最上位ビット(MSB)から最下位ビット(LSB)にマップされる。
【0064】
図8を参照すると、タイプ1 RAにおいて、NRBGサイズのリソースブロック割当情報は、スケジュールされた端末に、RBG部分集合内のリソースをPRB単位で指示する。RBG部分集合p(0≦p<P)は、RBG pから始めて毎P番目のRBGで構成される。リソースブロック割当情報は、3個のフィールドで構成される。1番目のフィールドは、
【数10】
個のビットであり、P個のRBG部分集合から選択されたRBG部分集合を指示する。2番目のフィールドは1ビットであり、部分集合内でリソース割当スパンのシフトを指示する。ビット値が1の場合に、シフトが起動(trigger)され、逆の場合は起動されない。3番目のフィールドはビットマップを含み、それぞれのビットは、選択されたRBG集合内で一つのPRBを指示する。選択されたRBG部分集合内でPRBを指示するために用いられるビットマップ部分は、サイズがNTYPE1RBであり、式2のように定義される。
(式2)
【数11】
【0065】
選択されたRBG部分集合でアドレス可能なPRB番号は、選択されたRBG部分集合内で最も小さいPRB番号に対するオフセット(Δshift(P))から始めてビットマップのMSBにマップすることができる。オフセットは、PRBの個数で表現され、選択されたRBG部分集合内で適用される。リソース割当スパンのシフトのための2番目のフィールド内のビット値が0にセッティングされた場合、RBG部分集合pのためのオフセットはΔshift(P) = 0と与えられる。その他の場合は、RBG部分集合pのためのオフセットは、Δshift(P) = NRBGsubsetRB - NTYPE1RBと与えられる。NRBGsubsetRB(p)は、RBG部分集合p内でのPRBの個数を表し、式3によって求めることができる。
(式3)
【数12】
【0066】
図9を参照すると、タイプ2 RAにおいて、リソースブロック割当情報は、スケジュールされた端末に連続して割り当てられたLVRB又はDVRBの集合を指示する。PDCCH DCIフォーマット1A、1B又は1Dによってリソース割当を信号通知した場合に、1ビットフラグが、LVRB又はDVRBの割当を指示する(例えば、0はLVRB割当を表し、1はDVRB割当を表す)。一方、PDCCH DCIフォーマット1Cによってリソース割当を信号通知する場合に、常にDVRBだけ割り当てられる。タイプ2リソース割当フィールドは、リソース指示値(RIV)を含み、RIVは、開始リソースブロック(RB start)及び長さに対応する。長さは仮想的に連続するように割り当てられたリソースブロックの個数を表す。
【0067】
図10は、中継器を含む無線通信システムを例示する図である。中継器(又は中継器ノード(RN)は、基地局のサービス領域を拡張し、又は陰影地域に設けられてサービスを円滑にする機能を担う。図10を参照すると、無線通信システムは、基地局、中継器及び端末を含む。端末は、基地局又は中継器と通信を行う。便宜上、基地局と通信を行う端末をマクロ端末(macro UE)と呼び、中継器と通信を行う端末を中継器端末(relay UE)と呼ぶ。基地局とマクロ端末との間の通信リンクをマクロアクセスリンクと呼び、中継器と中継器端末との間の通信リンクを中継器アクセスリンクと呼ぶ。また、基地局と中継器との間の通信リンクをバックホールリンクと呼ぶ。
【0068】
中継器は、多段ホップ(multi−hop)送信においてどれだけの機能を果たすかによって、第1階層(L1)中継器、第2階層(L2)中継器、そして第3階層(L3)中継器に区別することができる。それぞれの簡略な特徴は、次の通りである。L1中継器は、通常、リピータの機能を果たし、基地局/端末からの信号を単純に増幅して端末/基地局に送信する。中継器で復号を行わないため、伝送遅延が短いというメリットがあるが、信号とノイズとの区別がつかず、ノイズまで増幅してしまうという欠点がある。このような欠点を補完するために、UL電力コントロール又は自己干渉除去のような機能を有する高度リピータ又はスマートリピータを用いることもできる。L2中継器の動作は、復号及び転送と表現することができ、ユーザ面情報をL2に送信することができる。ノイズが増幅されないという長所があるが、復号による遅延が増加するという短所がある。L3中継器は、自己バックホールともいい、IPパケットをL3に送信することができる。RRC機能をも含んでおり、小規模の基地局のような役割を果たす。
【0069】
L1、L2中継器は、中継器が、該当の基地局がカバーするドナーセルの一部の場合であると説明することができる。中継器がドナーセルの一部の場合は、中継器が中継器自体のセル及び当該セルの端末を制御できないため、中継器は自身のセルIDを有することができない。しかし、中継器の識別情報(ID)である中継器IDを有することはできる。また、この場合に、無線リソース管理(RRM)の一部機能は当該ドナーセルの基地局によって制御され、RRMの一部分は中継器に配置してもよい。L3中継器は、中継器が自身のセルを制御できる場合に相当する。この場合は、中継器が一つ以上のセルを管理することができ、中継器が管理する各セルは、固有の物理層セルIDを有することができる。L3中継器は基地局と同じRRM機構を有してもよい。端末にとっては、中継器が管理するセルに接続することと、正規基地局が管理するセルに接続することとに変わりはない。
【0070】
なお、中継器は移動性によって下記のように区別される。
− 固定中継器:永続的に固定されて、陰影地域やセルカバレッジ増大のために用いられる。単純リピータの機能も可能である。
− 遊動中継器(Nomadic RN):ユーザが突然に増加するときに臨時に設置したり、建物内で任意に移したりすることができる中継器である。
− 移動中継器:バスや地下鉄のような公共輸送手段に装着可能な中継器であり、移動性を提供しなければならない。
【0071】
また、中継器とネットワークとのリンクによって次の区別も可能である。
− 帯域内接続:ドナーセル内でネットワーク対中継器リンクとネットワーク対端末リンクとが同じ周波数帯域を共有する。
− 帯域外接続:ドナーセル内でネットワーク対中継器リンクとネットワーク対端末リンクが別個の周波数帯域を用いる。
【0072】
また、端末が中継器の存在を認識するか否かによって下記の区別が可能である。
− 透過中継器:端末は、ネットワークとの通信が中継器を介して行われるということが分からない。
− 非透過中継器:端末は、ネットワークとの通信が中継器を介して行われるということが分かる。
【0073】
図11は、MBSFNサブフレームを用いてバックホール送信を行う例を示す図である。帯域内中継モードにおいて、基地局−中継器リンク(すなわち、バックホールリンク)は、中継器端末リンク(すなわち、中継器アクセスリンク)と同じ周波数帯域において動作する。中継器において基地局から信号を受信しながら端末に信号を送信する場合に、又はその逆の場合に、中継器の送信器と受信器とは互いに干渉を誘発するため、同時に送信及び受信をすることは制限されることがある。そのために、バックホールリンク及び中継器アクセスリンクは、TDM方式で区分される。LTE−Aシステムにおいては、中継器ゾーンに存在する旧型LTE端末の測定動作を支援するために、MBSFNサブフレームとして信号通知したサブフレームにバックホールリンクを設定する(偽MBSFN方式)。任意のサブフレームがMBSFNサブフレームとして信号通知された場合に、端末は当該サブフレームの制御領域だけを受信するため、中継器は、当該サブフレームのデータ領域を用いてバックホールリンクを構成することができる。具体的に、MBSFNサブフレームの3番目のOFDMシンボルからは基地局−中継器送信(例えば、R−PDCCH、R−PDSCH)に用いられる。
【0074】
以下、図面を参照して、本発明の一実施例によって中継器物理ダウンリンク制御チャネル(Relay−PDCCH、R−PDCCH)のためのリソース割当及び運用方式を提案する。
【0075】
R−PDCCHは、中継器のためのDCIを搬送する。DCIに関する事項は、表1に関する説明を参照されたい。例えば、R−PDCCHは、中継器のためのダウンリンクスケジュール情報、アップリンクスケジュール情報を搬送することができる。中継器のためのダウンリンクデータ(例えば、バックホールデータ)は、中継器物理ダウンリンク共有チャネル(Relay−PDSCH、R−PDSCH)を通じて受信される。R−PDCCH/R−PDSCHを用いる通信手続は、図1で段階S102を参照して説明したものと同一/類似である。すなわち、中継器は、R−PDCCHを受信し、R−PDCCHによって指示されるR−PDSCHを通じてデータ/制御情報を受信する。R−PDCCH送信処理(例えば、チャネル符号化、インタリーブ、多重化など)は、可能な範囲内で既存LTEに定義された処理を用いて行うことができ、必要によってこれを単純化して適用してもよい。例えば、中継器特性を考慮して、R−PDCCH送信処理は、既存のLTEに定義された処理から不必要な処理を省略することができる。
【0076】
中継器は、R−PDCCHから得られた制御情報に基づいてR−PDSCH復調などの動作を行う。このことから、R−PDCCH情報を正確に得ることは極めて重要である。既存のLTEは、制御領域内にPDCCH候補領域(PDCCH探索空間)を予約しておき、それらの一部領域に特定端末のPDCCHを送信する方式を採っている。そのため、端末はブラインド復号を通じてPDCCH探索空間内で自身のPDCCHを得る。同様に、中継器の場合も、事前に予約されたリソースの一部又は全体にわたってR−PDCCHを送る方式を用いることができる。
【0077】
図12は、本発明の一実施例に係るR−PDCCHのためのリソースの割当とこれを用いるR−PDCCH受信のための信号の流れを例示する図である。
【0078】
図12を参照すると、基地局は、中継器にR−PDCCHリソース割当(RA)情報を送信する(S1210)。R−PDCCHリソース割当情報は、R−PDCCHリソース領域を事前に予約するために用いられる。すなわち、この段階におけるR−PDCCHリソース割当情報は、R−PDCCHが送信される可能性のあるリソースの位置を事前に中継器に知らせる(R−PDCCH探索空間設定)。便宜上、段階S1210のR−PDCCHリソース予約のための信号通知を、信号#1と呼ぶ。信号#1は、上位層信号通知(例えば、RRC信号通知、MAC信号通知など)、好ましくはRRC信号通知、を用いて送信することができる。また、信号#1は、半静的方式によって送信することができる。また、信号#1は、セル特定、中継器グループ特定、中継器特定方式によって送信することができる。
【0079】
R−PDCCH探索空間は、中継器が自身に指示されたR−PDCCHを受信するために監視しなければならないR−PDCCHリソース(リソース領域)のことを意味する。R−PDCCH探索空間は、中継器共通探索空間及び/又は中継器特定探索空間を含む。R−PDCCHリソースの基本単位は、RB(例えば、12個の連続した副搬送波*7(6)個の連続したOFDMシンボル)、REG(例えば、可用の4副搬送波*1 OFDMシンボル)、又は制御チャネル要素(CCE)(例えば、複数(例えば、9個)のREG)を含む。
【0080】
信号#1によって事前予約されたR−PDCCHリソース(R−PDCCH探索空間)の一部又は全体が、以降の過程でR−PDCCHの実際の送信に用いられる。大部分の場合、予約されたR−PDCCHリソースの一部だけがR−PDCCH送信に用いられる。一方、バックホールサブフレーム(例えば、MBSFNサブフレーム)のデータ領域において、中継器はマクロ端末とリソースを共有しなければならない。そのため、マクロ端末と同様に、中継器にも既存のLVRB/DVRBリソースマップ方式を可能な限りそのまま適用することによって、フレーム内の多重化効率を最大化することが好ましい。したがって、本発明は、R−PDCCHリソース(例えば、R−PDCCH RB)の予約のために、LTE RA信号構成と同じ信号通知情報に基づいて信号#1を構成することを提案する。具体的に、信号#1は、VRBマップ方式/割当情報を指示することができる。例えば、信号#1は、図6図9を参照して例示した様々なVRBマップ方式/割当情報を指示することができる。好ましくは、信号#1は、DVRB割当方式のように、連続したVRB情報(例えば、開始点及び長さ)を含むことができる(図9参照)。信号#1におけるリソース割当のためのビット構成は、既存LTEにおいてリソース割当タイプ0、1、2に用いられたフォーマットをそのまま用いてもよく、N個のVRBをR−PDCCHのために事前予約する場合に、Nビットのビットマップを用いてもよい。VRBからPRBへのマップは、既存LTEのリソース割当タイプ0、1、2によって行うことができる。具体的に、リソース割当タイプ0、1、2−LVRBによる場合に、VRBインデクスはPRBインデクスにそのままマップされ、リソース割当タイプ2−DVRBによる場合に、VRBインデクスはPRBインデクスに分散マップされる。
【0081】
信号#1によって事前に予約されるR−PDCCH RBの個数は、特に制限されないが、好ましくは、4の倍数であることが好ましい。R−PDCCH RBの個数が4の倍数である場合における利点は後述する。また、R−PDCCHリソース割当のための粒度は、RB割当増分の必要に応じて1 RB、RBG、又はX RB(例えば、4RBの束)を含む。好ましくは、R−PDCCHリソース割当粒度は、4RB又はその倍数であり、その利点は後述する。
【0082】
一方、既存LTEでは、VRB割当情報(例えば、DVRB RAマップ信号通知情報)が一つのLTE端末にだけ送信される。しかし、本発明の一実施例によれば、既存のVRB割当情報(例えば、DVRB RAマップ信号通知情報)と同一/類似に構成されたRA情報(信号#1)が、複数(例えば、すべて)の中継器に送信され、これら中継器は、既存LTE RA規則(例えば、DVRBインタリーブ規則)に従ってR−PDCCHリソースの位置を把握することができる(RN(グループ)共通信号通知)。また、図示してはいないが、既存LTEと同様に、信号#1は、1つの中継器にだけ送信してもよい(RN専用信号通知)。
【0083】
信号#1が上位層信号通知(R−PDSCH)を通じて送信される場合に、中継器は、初期接続時に、R−PDCCHのために予約されたリソース領域が分からない。そのため、初期接続時に、中継器は、特定RBインデクスにR−PDCCHが存在すると仮定してR−PDCCHを復号してもよい(UEモード)。その後、中継器は、半静的方式で上位層(例えば、RRC)信号通知を通じて送信された信号#1から、R−PDCCHのために予約されたリソース領域を確認できる(RNモード)。ただし、予約されたR−PDCCH領域が変更される場合は、中継器は、いつから予約されたR−PDCCH領域が変更されるかが正確に分からないことがある。この場合は、R−PDCCH復号に問題が生じうる。R−PDCCH復号に問題がないとしても、R−PDCCHを探すために、より多くの場合に対して復号を試みることもあり、問題となる。このような問題を最小化するために、予約されたR−PDCCH領域を基本単位ずつ増加又は減少させることができる。もちろん、このような情報は、半静的なRRC信号通知に含まれるR−PDCCH RBの位置及び個数の決定に反映されなければならない。例えば、予約されたR−PDCCH領域を4RBの倍数で増加又は減少させることができる。この場合、中継器は、例えば、RRC信号通知を受信した後で、予約されたR−PDCCH領域が変更されるサブフレームの近傍(すなわち、該当のサブフレーム又はその前後)では既存R−PDCCH領域の他、増加したR−PDCCH領域又は減少したR−PDCCH領域に対してR−PDCCHを見付けなければならない。これによって、任意のR−PDCCH RB構成による復号複雑度を軽減することができる。
【0084】
一方、中継器がPDCCHを直接受信できるとすれば、信号#1は、図示とは違い、PDCCHのDCIを通じて送信してもよい(例えば、基地局と中継器とのサブフレーム境界をいくつかのシンボルだけずれるように設定して、中継器がPDCCHを直接受信できるように具現された場合)。この場合、中継器は、R−PDCCHのために予約されたリソース領域を、サブフレーム単位で見付けることができる。
【0085】
図12を再び参照すると、基地局は、バックホールサブフレームでR−PDCCHを送信する(S1220)。R−PDCCHを、段階S1210の信号#1によって予約されたR−PDCCHリソース(例えば、M個のRB)の一部又は全体にわたって送信することができる。大部分の場合、予約されたM個のR−PDCCH RBの一部だけがR−PDCCH送信に用いられる。R−PDCCHリソース(例えば、RB)にマップされるDCI(例えば、DL許可(スケジュール情報)、UL許可(スケジュール情報))は、相互(cross)インタリーブしなくてもよい。この場合、一つ以上のRB上で一つのR−PDCCHだけが送信される。また、R−PDCCHリソースにマップされるDCIは、RB内(intra−RB)インタリーブしてもよい。また、R−PDCCHリソースにマップされるDCIは、RB間(inter−RB)インタリーブ(相互インタリーブ)してもよい。この場合、複数のR−PDCCHが一つ以上のRB上で共に送信されることが可能である。その後、各中継器は、自身のR−PDCCHが存在するか否かを確認するために、段階S1210の信号#1によって予約されたR−PDCCHリソース(領域)を監視する。R−PDCCHリソースを監視することは、R−PDCCH候補をブラインド復号することを含む。各端末は、自身に指示されたR−PDCCHを検出した場合、R−PDCCHのDCIに基づく動作(例えば、ダウンリンク受信、アップリンク送信)を行う。
【0086】
一方、1番目のスロットにはDL許可を有するR−PDCCHが送信され、2番目のスロットにはUL許可を有するR−PDCCHが送信されるようになっている。そのため、R−PDCCHが1番目のスロットにだけ存在する場合(DL許可R−PDCCH)、2番目のスロットは浪費されるため、2番目のスロットにはR−PDSCHが送信されるようにすることが好ましい。これについて、特定中継器に割り当てられたR−PDSCHリソース領域と、R−PDCCHのために予約されたリソース領域(例えば、RRC信号通知によって予約されたリソース領域)とが重なることがある。この場合、重なるRBに限っては、2番目のスロットにおいてだけR−PDSCHを得るように中継器(又は手続)を構成することができる。又は、リソース活用度をより高めるために、R−PDCCHが実際に送信されるRBについてだけ、2番目のスロットにおいてR−PDSCHを復調し、R−PDCCHが実際には送信されないRBについては、1番目のスロットにおいてもR−PDSCHを復調するように中継器(又は手続)を構成してもよい。これは、既存のLTE RAをそのまま利用する上で、中継器が最初のR−PDCCH領域の存在を分かるようにし、この領域以外の領域でR−PDSCHを得るようにする方式である。これについては図面を参照してさらに後述する。
【0087】
以下、図13図17を参照して、DVRB方式によって割り当てられたリソース内でR−PDCCH/R−PDSCHを多重化する方法を例示する。便宜上、図面は、1番目のスロットにおいてR−PDCCHが送信され、1番目/2番目のスロットにおいてR−PDSCHが送信される場合を示している。しかし、これは例示であり、R−PDCCH送信はスロット単位でなされ、1番目及び/又は2番目のスロットにおいて送信してもよい。LTE−Aにおいては、DL許可を有するR−PDCCHは1番目のスロットにおいて送信され、UL許可を有するR−PDCCHは2番目のスロットにおいて送信される。ここで、RBは、特に言及しない限り、文脈によってVRB又はPRBを意味することができる。
【0088】
図13は、24個のDVRB内で4個の中継器のためのR−PDCCH/R−PDSCHを多重化する方法を例示する。図示の4個の中継器は、割り当てられた24個のR−PDCCH RBを用いるように予め設定された中継器グループを意味することができる。すなわち、図示したR−PDCCH RBは、該当の中継器(グループ)によって排他的に用いてもよい。DVRB方式によれば、スロット単位巡回シフト(DVRBスロットホップ)が適用されるため、一つの中継器が同一PRBの2スロットを用いることは保証されない。すなわち、同一PRBの2スロットを用いてR−PDCCH(及びR−PDSCH)を同一中継器に送信することは保証されない。この場合、復調参照信号(DM−RS)を用いてR−PDCCH/R−PDSCHを復調する場合、チャネル推定性能が劣化し、復調性能が悪くなることがある。また、大部分の場合、R−PDCCHの送信されるチャネル環境が良いことを考慮すれば、同一PRBの2スロットを同じ中継器に割り当てることが好ましい(すなわち、R−PDCCH(及びR−PDSCH))。このために、DVRBを用いたR−PDCCHリソース割当時にスロット間巡回シフト(すなわち、(DVRB)スロットホップ)を適用しないことを提案する。これに加えて、中継器のためのリソースは、1番目のスロットと2番目のスロットで同じVRB集合に割り当てられる。スロットホップ停止(off)は、信号#1によって割り当てられたすべてのDVRBリソースに適用してもよいし、R−PDCCHが実際に送信されるリソースにだけ適用してもよい。
【0089】
また、図13に示すように、中継器にリソース割当時に、DVRBのVRB対形成基本単位を4の倍数に設定することを提案する(VRB#0〜3、VRB#4〜7、VRB#12〜15、VRB#16〜19)。これに加えて、中継器のためのリソースは、1番目のスロット及び2番目のスロットにおいて同じVRB集合に割り当てられる。本提案によれば、DVRBスロットホップが適用されても、図示のように、同一PRBの2スロットを同じ中継器によって用いることが可能である。すなわち、スロットホップの適用によらずに、DVRBリソース割当時に、同一PRBの2スロットを同じ中継器のR−PDCCH(及びR−PDSCH)送信に用いることが可能である。
【0090】
したがって、中継器のための基本リソース割当単位は4であってよい。例えば、バックホールリソースについて分散割当又は局所割当が混在可能な状況において、中継器のためのリソース割当単位の基本として4RBを用いることができる。そのため、中継器にリソースを4RBの倍数で割り当てることができる。この場合、RBステップ(例えば、step=4)を用いて、RAフィールドに用いられるビット数を低減することができる。また、2番目のスロットにおいて4RB(例えば、VRB#0〜4)に対して巡回シフトを適用しても、巡回シフトされたRBは、図示のように、1番目のスロットの4RBのいずれか一つに隣接する。そのため、例えば、R−PDCCH送信のために事前に予約されたM個のRB(例えば、R−PDCCH探索空間)についてだけスロットホップ(すなわち、DVRB巡回シフト)を停止しても、スロットホップが停止されたM個のRBは、スロットホップが適用される他のRBに干渉しない。一方、DVRBにおいて最後のVRBインデクスの場合、4RB単位ではなく、2RB単位でグループが形成されることがある。
【0091】
図14は、DVRB方式によって割り当てられたリソース内においてR−PDCCH/R−PDSCHを多重化する他の方法を例示する図である。本方法は、図13で仮定したDVRBリソース領域内のリソースを、図13のグループに属しない中継器に割り当てる例を示している。これによって、中継器グループに与えられたリソースを効率的に利用することができる。
【0092】
再び図13を参照すると、RN#4は、R−PDCCH(RN#0/1/2/3)領域にR−PDCCHがインタリーブされなかったため存在しない。すなわち、他のグループの中継器である。便宜上、図13のRN#0/1/2/3を中継器グループ#1とし、図13のリソース(領域)を中継器グループ#1のためのリソース(領域)と称する。本例の場合、図14に示すように、他のグループの中継器(RN#4)とはいえ、中継器グループ#1のためのリソース(領域)内にRN#4のためのリソース(例えば、RN#4 R−PDCCH及び/又はR−PDSCHのためのリソース)を割り当てるようにすることによって、リソース利用効率を上げることができる。この場合、RA信号通知情報と共に、又はこれと別に、当該リソース(領域)が他の中継器(グループ)に割り当てられるという情報をさらに送らなければならない。一具現例として、中継器又は中継器グループを指示する信号を用いることができる(グループ指示信号、GIS)。すなわち、GISとDVRB信号を用いてリソースを割り当てることができる。ここで、GISは、RAフィールドに挿入してもよいし、別途のフィールドに追加してもよい。GISが頻繁に変化しないときは、GISを上位層信号通知(例えば、RRC信号通知、MAC信号通知)を用いて指示してもよい。
【0093】
図15は、DVRB方式によって割り当てられたリソース内でR−PDCCH/R−PDSCHを多重化するさらに他の方法を例示する図である。本方法は、既存のRA方式を更に修正してリソース利用効率を極大化する方法を説明する。
【0094】
図15に示すように、例えば、RN#0とRN#1とを対とし、4RBを構成できるとすれば、RN#0及びRN#1に共通するDVRB信号(PRB#0/6/12/18=VRB#0/1/2/3)を送ってリソース領域を知らせるが、2番目のスロットでは、LTE PDSCH DVRBマップを従わないようにすることができる。すなわち、スロット単位シフトをしないで、同じRBインデクスの1番目のスロット及び2番目のスロットを用いるように信号を再構成することができる。既存DVRBマップ規則に従えば、1番目のスロットのRB#0はギャップ値によって2番目のスロットのRB#12に巡回シフトするようになっている。しかし、シフトが起きると、DM−RSを用いてR−PDCCH/R−PDSCHを復調する場合に、チャネル推定性能が劣化し、復調性能も悪くなることがある。
【0095】
そのため、2番目のスロットではシフトをせず、1番目のスロットのRBと同じRBを2番目のスロットで用いるように再構成することができる。この動作のためには別の信号通知をしなくてもよい。既存動作モードと提案した動作モードとを共に構成する方法も可能である。例えば、シフト(すなわち、スロットホップ)停止は、R−PDCCHが実際に割り当てられたRBにだけ適用してもよい。これと違い、シフト停止は、R−PDCCH探索空間をなす、すべてのRBに適用してもよい。R−PDSCHについて、R−PDCCHが送信されるリソースと、R−PDCCHが指示するリソースとが重なる場合にだけ、シフト停止を適用することができる。また、シフト停止は、R−PDSCHが実際に割り当てられたRBにだけ適用してもよい。また、シフト停止は、バックホールサブフレームにおいて中継器が使用できるすべてのRBに適用してもよい。
【0096】
図16は、DVRB方式によって割り当てられたリソース内でR−PDCCH/R−PDSCHを多重化するさらに他の方法を例示する図である。
【0097】
図16を参照すると、R−PDCCHリソース領域は事前に与えられ、各中継器はR−PDCCH候補領域(すなわち、R−PDCCH探索空間)を監視して自身のR−PDCCHを捜す。本方法は、RN#k(k=0,1,2,3)のR−PDCCHが割り当てられた中継器制御チャネル要素(R−CCE)インデクスに基づいて、2番目のスロットを用いる中継器を決定することを提案する。例えば、本方法は、R−CCEインデクスをRBインデクスとマップする規則を用いて実行することができる。R−CCEインデクスのRBインデクスへのマップ規則は、特に制限されない。例えば、R−PDCCHを搬送するRBの2番目のスロットは、R−PDCCHに対応する中継器にマップされる。具体的には、RN#0 R−PDCCHのR−CCEがRB#0にマップされ、RN#1 R−PDCCHのR−CCEがRB#6にマップされ、RN#2 R−PDCCHのR−CCEがRB#12にマップされ、RN#3 R−PDCCHのR−CCEがRB#18にマップされると、図示のように、R−PDCCHを搬送するRB#0、6、12、18番の2番目スロットをRN#0,1、2、3にそれぞれマップすることが可能である。この場合、図示のように、R−PDSCH及びR−PDCCHを割り当てることができる。
【0098】
上述したように、R−PDCCHを搬送するRBの2番目のスロットリソースを別の信号通知なしで中継器(例えば、R−PDSCH)に割り当てることが可能である(暗黙の信号通知)。R−PDSCHを搬送する残りのRBは、R−PDCCHに含まれたRAを通じて該当の中継器に割り当てることができる。この場合、中継器は、R−PDCCHが実質的に送信されるRBとそうでないRBとを区別してR−PDSCH復調をするように構成してもよい。そのための方法として、R−PDCCHの予約されたすべてのRB(R−PDCCH探索空間)の1番目のスロットを、R−PDSCH送信(又はR−PDSCH復調)から除外する方法を考慮することができる。他の方法として、自身のR−PDCCH(DL許可のためのR−PDCCHに限ってもよい)が検出されたRBの1番目のスロットだけを、R−PDSCH送信(又はR−PDSCH復調)から除外する方法を考慮することができる。具体的に、中継器は、PRBの1番目のスロットで少なくとも一部のDL許可R−PDCCHを検出した場合に、当該PRBの1番目のスロットをR−PDSCH復調から除外することができる。さらに他の方法として、R−PDCCHを搬送するRBを明示的に知らせる方法を考慮することができる。
【0099】
図17は、図16を拡張応用した例である。そのため、図16のように、R−PDCCHを搬送するRBの2番目のスロットは、R−PDCCHに対応する中継器に暗黙にマップされると仮定する。この場合、中継器の数が少ないためR−PDCCHのマップされたRBの個数が少ないと、2番目のスロットのRBが割り当てられず、リソース浪費につながることがある。これを解決するために、中継器の数が少ないときは、CCE集約レベル(aggregation level)を高めることによって、リソース浪費を防止することができる。
【0100】
図17を参照すると、R−PDCCHリソース領域(例えば、4RB)に2個の中継器のR−PDCCHだけ存在する場合に、R−PDCCH R−CCE集約レベルを増加させることによって、2個の中継器のR−PDCCHを4RBにわたって送信させることができる。このために、CCE対RBマップ規則を用いることができる。CCE対RBマップ規則は特に制限されないが、例えば、R−CCEインデクス0はRBインデクス0に、R−CCEインデクス1はRBインデクス6に、R−CCEインデクス2はRBインデクス12に、R−CCEインデクス3はRBインデクス18にマップされる。仮定した通り、4RBに4個のR−CCEがある場合(RB当たり1 R−CCE)、R−CCEインデクス0,1はRN#0に、R−CCEインデクス2、3はRN#1にマップされる(CCE集約レベル=2)。これによって、中継器のR−PDSCHが一つ以上のR−PDCCH送信領域を含むように暗黙に割り当てることができる。図17では、RB#0/#6の2番目のスロットはRN#0(R−PDSCH)に暗黙に割り当てられ、RB#12/#18の2番目のスロットはRN#1(R−PDSCH)に暗黙に割り当てられる。
【0101】
図18は、R−PDSCHを割り当て、これを復号/復調する他の方法を例示する。本方法は、図16及び図17と違い、R−CCEインデクスとRBインデクスとの間の暗黙的マップ関係を用いない。
【0102】
図18を参照すると、基地局は中継器にDL許可R−PDCCHを送信する(S1810)。ここで、DL許可R−PDCCHは、R−PDSCHのためのリソース割当情報を含む。その後、基地局は中継器にR−PDSCHを送信する(S1820)。R−PDSCH RA情報は1番目のスロットのリソースだけを指示するため、PRB対の1番目のスロットにおいてR−PDCCHが送信され、2番目のスロットにおいてR−PDSCHが送信される場合に、R−PDSCH RA情報が指示するリソースは、R−PDCCHを搬送する一つ以上のPRBリソースを含むことができる。そのため、中継器は、割り当てられたR−PDSCH RBの1番目のスロットに、R−PDCCH(リソース)が存在するか否かを検出する方法に基づき、R−PDSCHを受信するための動作を行う(S1830)。R−PDSCH受信のための動作は、R−PDSCHの復号/復調を含む。
【0103】
段階S1830を具現する方法についてより具体的に例示する。便宜上、下記の具現方法は中継器を中心に例示するが、対応する動作が基地局にも定義されなければならない。すなわち、段階S1820と段階S1830は互いに対応して構成される。
【0104】
第一の方法として、R−PDCCHのために予約されたすべてのRB(探索空間)において、1番目のスロットにはR−PDSCHがないと見なして復号/復調を行うことができる。R−PDCCHのために半静的に割り当てられたすべてのリソース(例えば、RRCによって構成したR−PDCCHリソース)は中継器に信号通知されるため、中継器は当該リソースの位置が分かる。ただし、本方法では、特定リソース領域においてR−PDCCHが実際に送信されないにもかかわらず、当該リソース領域においてR−PDCCHが送信されたと見なされるため、当該リソース領域がR−PDSCH送信に用いられない問題点がある(保守的方法)。
【0105】
第二の方法として、中継器は、R−PDCCH復号/復調過程で自身に送信されるR−PDCCH(DL許可を搬送するR−PDCCHに制限してもよい)を少しでも搬送するRB(インタリーブなどの結果によって)についてだけ、1番目のスロットにR−PDCCHが存在すると見なす。すなわち、中継器は、R−PDCCHが検出されたRBにおいては、R−PDSCHが2番目のスロットにおいてだけ送信されると見なし、他のR−PDSCHスケジュールドRBにおいては、1番目のスロットにおいてもR−PDSCHが送信されると見なす。ただし、各中継器は、他の中継器のR−PDCCHがどのRBを用いて送信されるか知らず、それに対する影響を各中継器が分からないという短所がある。しかし、このような問題はスケジューラに制限をおくことによって解決することができる。具体的に、スケジューラの立場では、特定RBの2番目のスロットにR−PDSCHが割り当てられる中継器を、当該RBの1番目のスロットにR−PDCCHの一部が送信された中継器の一つに制限することができる。また、スケジューラの立場では、R−PDCCHの一部を搬送するRB以外のR−PDSCHスケジュールドRB領域に、他の中継器に送信されるR−PDCCHが含まれないように制限することができる。これはスケジューラ具現の際の問題である。また、中継器の立場で上述した復号/復調手続を行うべきであるという点を中継器が必ず知っていなければならない。したがって、中継器(プロシージャ)具現時に当該機能が必ず含まれなければならず、これは必ずいずれの方式でも明示されなければならない(準暗黙法)。
【0106】
第三の方法として、R−PDCCHが実際に送信されるRBを各中継器に明示的に知らせることができる。すなわち、中継器のR−PDSCHが送信されるRBのうちいずれのRBの1番目のスロットが実際R−PDCCH送信に参入するかをそれぞれ知らせることができる。ただし、知らせるべきRBの個数が変化するため、それを指示するための信号通知フォーマットも変化する問題がある。
【0107】
図19は、本発明に適用されうる基地局、中継器及び端末を例示する図である。
【0108】
図19を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)110、中継器(RN)120及び端末(UE)130を含む。
【0109】
基地局110は、プロセッサ112、メモリ114及び無線周波(RF)ユニット116を含む。プロセッサ112は、本発明で提案した手続及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ114は、プロセッサ112に接続し、プロセッサ112の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット116は、プロセッサ112に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。中継器120は、プロセッサ122、メモリ124及び無線周波数ユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手続及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ124は、プロセッサ122に接続し、プロセッサ122の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット126は、プロセッサ122に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。端末130は、プロセッサ132、メモリ134及びRFユニット136を含む。プロセッサ132は、本発明で提案した手続及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ134は、プロセッサ132に接続し、プロセッサ132の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット136は、プロセッサ132に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。基地局120、中継器120及び/又は端末130は、単一アンテナ又は複数アンテナを備えることができる。
【0110】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素又は特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部の構成又は特徴は、別の実施例に含めることもでき、別の実施例の対応する構成又は特徴に代えることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係を有しない請求項を組合せて実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項として含めたりすることができることは明らかである。
【0111】
本明細書においては、本発明の実施例は主に、端末、中継器、及び基地局間のデータ送受信関係を中心に説明した。本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては、その上位ノードによって行ってもよい。すなわち、基地局を含む多数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の別のネットワークノードによって行われることは明らかである。基地局は、固定局、ノードB、進化ノードB(eNB)、アクセスポイントなどの用語に代替可能である。また、端末は、ユーザ装置(UE)、移動機(MS)、移動加入者局(MSS)などの用語に代替可能である。
【0112】
本発明による実施例は様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれら組合せなどによって具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上の特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0113】
ファームウェア又はソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手続、関数などの形態に具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサによって駆動されてもよい。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
【0114】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化できるということは、当業者にとっては自明である。そのため、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の均等範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、無線通信システムに関するもため、具体的に、中継器に物理チャネルのためのリソースを割り当てる方法及びそのための装置に適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
図11
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図16
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図19