(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記水上浮体構造物は、長尺板状をなし幅方向両側から互いに対向して幅方向中央へ向かって延びる一対の第1溝を両端部にそれぞれもつ樹脂製の板部材と、短尺板状をなし幅方向両側から互いに対向して幅方向中央へ向かって延びる一対の第2溝を両端部にそれぞれもつ樹脂製の連結板と、を有し、
一対の該板部材を互いに離間して上下に配置し、一対の該連結板を該板部材の両側に該板部材と交差するようにそれぞれ配置し、該第1溝に該第2溝を組付けることで一対の該板部材が一対の該連結板で固定された単位枠体が該板部材の幅方向に複数個列設され隣接する該板部材が該連結板によって連続的に連結されてなり、複数対の該板部材と複数対の該連結板で囲まれた中空部をもつ本体と、
該本体の該中空部に配置された樹脂発泡体と、からなる請求項1〜7のいずれかに記載の浮桟橋。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、浮桟橋を護岸に設置する場合には、港湾、河川に浮桟橋専用のスペースを必要とし、船舶運行の支障となる。そこで、発明者は、必要な場合に展開され、不要なときには格納される浮桟橋の開発に取り組んだ。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、格納可能な浮桟橋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)
第1の発明の浮桟橋は、
護岸に固定可能なガイドレールと、展開状態のときに水面上に浮いて上側に向く略平坦な表面と該表面の縁を構成し前記護岸から離間する方向に向かって延びる側面とをもつ水上浮体構造物と、一端が前記水上浮体構造物の前記側面に連結され他端が前記ガイドレールに対して上下動可能に支持されていることにより前記水上浮体構造物を開いて展開状態としたり閉止して格納状態としたりすることが可能な開閉部材と、を有し、前記開閉部材は、一端が前記水上浮体構造物の前記側面に回動自在に連結された第1リンク部材と、一端が前記第1リンク部材の他端に回動自在に連結され他端が前記ガイドレールに上下動可能に支持された第2リンク部材とからなることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、水上浮体構造物は、開閉部材により、護岸に固定されたガイドレールに対して開閉可能に支持されている。このため、水上浮体構造物は、必要な場合には展開し、不要な場合には格納することができる。例えば、小型船の場合には、水上浮体構造物を展開して水上浮体構造物に小型船を係留させ、大型船の場合には、水上浮体構造物を格納して護岸に直接大型船を係留させることができる。
【0009】
開閉部材の他端は、ガイドレールに上下動可能に支持されている。このため、水上浮体構造物を水面の上昇、下降に応じて上下動させることができる。
【0010】
水上浮体構造物は、ガイドレールと開閉部材で護岸に保持されているため、構造が簡素である。護岸への水上浮体構造物の取付作業も容易である。
【0011】
護岸に固定可能な前記ガイドレールと、展開状態のときに水面上に浮いて上側に向く略平坦な表面と該表面の縁を構成し前記護岸から離間する方向に向かって延びる側面とをもつ前記水上浮体構造物と、一端が前記水上浮体構造物の前記側面に連結され他端が前記ガイドレールに対して上下動可能に支持されていることにより前記水上浮体構造物を開いて展開状態としたり閉止して格納状態としたりすることが可能な前記開閉部材と、を有する
。
【0012】
開閉部材の一端は、水上浮体構造物の側面に連結され、開閉部材の他端はガイドレールに沿って上下動可能にガイドレールに支持されている。このため、水上浮体構造物を展開したときに、水上浮体構造物上の通行の障害にならない。
【0013】
ここで、開閉部材の一端は、水上浮体構造物の側面のいずれの位置に連結されていてもよい。ここで、開閉部材が連結されている水上浮体構造物の側面とは、展開状態のときに上側を向く表面の縁を構成し且つ護岸から離間する方向に延びる側面をいう。開閉部材は、この側面の護岸側に連結されていることが好ましい。この場合には、水上浮体構造物を展開したときに、その上に開閉部材が突出しにくく、人や車両の通行の妨げになりにくい。水上浮体構造物の側面の護岸側とは、水上浮体構造物を展開したときに、水上浮体構造物の側面の護岸に近い側面一端部から護岸から遠方の沖側の側面他端部の間であって、側面他端部よりも側面一端部に近い位置をいう。
【0014】
水上浮体構造物は、それ全体が一体品からなっていてもよいし、複数の浮体を列設することで構成されていてもよい。
【0015】
前記開閉部材は、一端が前記水上浮体構造物の前記側面に回動自在に連結された第1リンク部材と、一端が前記第1リンク部材の他端に回動自在に連結され他端が前記ガイドレールに上下動可能に支持された第2リンク部材とからなる
。この場合には、簡素な構成で水上浮体構造物を開閉させることができる。
【0016】
前記第2リンク部材の他端は、該他端を昇降可能とする吊り上げ部材が連結されていていることがよい。水上浮体構造物を展開状態とするときには、吊り上げ部材を下降させて水上浮体構造物を水面上に下ろし、格納状態のときには、吊り上げ部材を上昇させて水上浮体構造物を水面よりも上方の位置に保持させることができる。
【0017】
(
2)第2の発明の浮桟橋は、護岸に固定可能なガイドレールと、展開状態のときに水面上に浮いて上側に向く略平坦な表面と該表面の縁を構成し前記護岸から離間する方向に向かって延びる側面とをもつ水上浮体構造物と、一端が前記水上浮体構造物の前記側面に連結され他端が前記ガイドレールに対して上下動可能に支持されていることにより前記水上浮体構造物を開いて展開状態としたり閉止して格納状態としたりすることが可能な開閉部材と、を有し、前記開閉部材は、一端が前記水上浮体構造物の前記側面に回動自在に連結され他端が前記ガイドレールに上下動可能に支持された連結部材と、前記連結部材の前記他端を吊り上げて前記ガイドレールに沿って昇降させ得る第1の吊り上げ部材とからなること
を特徴とする。この場合にも、簡素な構成で水上浮体構造物を開閉させることができる。また、連結部材は第1の吊り上げ部材によりガイドレールに沿って昇降される。このため、格納時に水上浮体構造物を水面よりも上方に引き上げてガイドレールに保持させることができる。
【0018】
(
3)第1又は第2の発明において、前記水上浮体構造物は、前記護岸に沿って延びていることが好ましい。この場合、護岸に沿って水上浮体構造物を配置することができる。
【0019】
(
4)第3の発明の浮桟橋は、護岸に固定可能なガイドレールと、展開状態のときに水面上に浮く水上浮体構造物と、一端が前記水上浮体構造物に連結され他端が前記ガイドレールに対して上下動可能に支持されていることにより前記水上浮体構造物を開いて展開状態としたり閉止して格納状態としたりすることが可能な開閉部材と、を有し、前記水上浮体構造物は、複数の浮体が直列に配列されてなり、各浮体の前記護岸から離間する方向に向かって延びる左右両側の側面にそれぞれ前記開閉部材の一端が連結され、各浮体の各側面に連結された前記開閉部材の他端は、それぞれ前記ガイドレールに支持されている
ことを特徴とする。この場合、水上浮体構造物を構成する各浮体が、その左右側面に連結された開閉部材によりガイドレールに支持される。このため、浮体を護岸に安定に保持させることができる。
【0020】
(
5)第3の発明において、前記浮体の側面には、前記開閉部材を収容する凹部が形成されていることが好ましい。浮体の側面に形成された凹部に開閉部材が収容されるため、各浮体を連続させて配置させることができる。このため、浮体を連続させて配置させた水上浮体構造物の上を人や車両が通行しやすくなる。
【0021】
(
6)第4の発明の浮桟橋は、護岸に固定可能なガイドレールと、展開状態のときに水面上に浮く水上浮体構造物と、一端が前記水上浮体構造物に連結され他端が前記ガイドレールに対して上下動可能に支持されていることにより前記水上浮体構造物を開いて展開状態としたり閉止して格納状態としたりすることが可能な開閉部材と、を有し、前記開閉部材は、前記水上浮体構造物を回動可能に支持する回動支持部を有するとともに前記ガイドレールに移動可能に支持され前記ガイドレールにガイドされて昇降する台車を備え
、前記開閉部材は、更に、前記水上浮体構造物を上下動可能に吊り上げる第2の吊り上げ部材と、前記水上浮体構造物に固定され第2の前記吊り上げ部材を保持する保持部とを有し、前記水上浮体構造物の未使用時には、第2の前記吊り上げ部材を引き上げて前記水上浮体構造物を吊り上げることで前記台車の上に前記水上浮体構造物を配置させ、前記水上浮体構造物の使用時には、第2の前記吊り上げ部材を引き出して前記水上浮体構造物を水上に浮かべることを特徴とする。
【0022】
台車は、ガイドレールの延び方向にのみ移動可能である。このため、台車は、ガイドレールから離脱しない。一方、水上浮体構造物は格納時には台車の上に配置されているが、展開時には、水上浮体構造物は台車から離れて水上に浮かぶ。
【0023】
水上浮体構造物の未使用時には、ガイドレールに沿って台車を引き上げる。台車には、水上浮体構造物が搭載されて、格納状態となる。水上浮体構造物を使用するときには、台車を引き下げる。台車に搭載されていた水上浮体構造物は、回動支持部に支持されて水面に浮き、水上浮体構造物は展開状態となる。
【0024】
前記開閉部材は、更に、前記水上浮体構造物を上下動可能に吊り上げる第2の吊り上げ部材と、前記水上浮体構造物に固定され第2の前記吊り上げ部材を保持する保持部とを有し、前記水上浮体構造物の未使用時には、第2の前記吊り上げ部材を引き上げて前記水上浮体構造物を吊り上げることで前記台車の上に前記水上浮体構造物を配置させ、前記水上浮体構造物の使用時には、第2の前記吊り上げ部材を引き出して前記水上浮体構造物を水上に浮かべる
。
【0025】
未使用時には第2の吊り上げ部材により水上浮体構造物を引き上げて格納する。第2の吊り上げ部材を引き上げると、水上浮体構造物を乗せた台車はガイドレール上を昇降する。このため、水上浮体構造物をガイドレールに沿って円滑に引き上げることができる。使用時には、第2の吊り上げ部材により水上浮体構造物を下降させ、水上浮体構造物を浮かせて展開する。このように、簡素な構成で水上浮体構造物を格納したり展開させたりすることができる。
【0026】
(
7)第1〜第4の発明において、前記ガイドレールは、前記護岸に対して傾斜する方向に延びていることが好ましい。ガイドレールの一端は護岸に近接し、ガイドレールの他端は、一端よりも護岸から遠方に位置する。未使用時の水上浮体構造物がガイドレールに対して安定に支持される。
【0027】
(
8)第1〜第4の発明において、前記水上浮体構造物は、長尺板状をなし幅方向両側から互いに対向して幅方向中央へ向かって延びる一対の第1溝を両端部にそれぞれもつ樹脂製の板部材と、短尺板状をなし幅方向両側から互いに対向して幅方向中央へ向かって延びる一対の第2溝を両端部にそれぞれもつ樹脂製の連結板と、を有し、一対の該板部材を互いに離間して上下に配置し、一対の該連結板を該板部材の両側に該板部材と交差するようにそれぞれ配置し、該第1溝に該第2溝を組付けることで一対の該板部材が一対の該連結板で固定された単位枠体が該板部材の幅方向に複数個列設され隣接する該板部材が該連結板によって連続的に連結されてなり、複数対の該板部材と複数対の該連結板で囲まれた中空部をもつ本体と、該本体の該中空部に配置された樹脂発泡体と、からなることが好ましい。
【0028】
水上浮体構造物は、適度な質量となり浮力とのバランスも適度にあるため、安定に水面に浮かぶ。このため、水上浮体構造物の上にある程度の質量を有する物体を載せても、水上浮体構造物は水中に沈むことなく、安定に浮くことができる。
【0029】
前記板部材は両端部に厚肉部をもつことが好ましい。前記本体の各表面に表出する前記連結板の各表面は前記板部材の表面と面一になっていることが好ましい。前記単位枠体が前記板部材の幅方向に複数個列設された状態を固定する棒状の締結部材をさらに備えたことが好ましい。前記締結部材は前記本体の表面から奥方に配置されていることが好ましい。前記本体が水面上に複数枚並べられ、隣接する前記本体同士が前記締結部材を用いて連結されてなることが好ましい。
【0030】
(
9)第1〜第4の発明において、前記水上浮体構造物を格納したときに、前記護岸と反対側の沖側に対面する前記水上浮体構造物の表面には、防舷材が固定されていることが好ましい。水上浮体構造物を格納しているとき、船舶が水上浮体構造物に当たっても、水上浮体構造物に固定した防舷材で衝撃が緩和され、水上浮体構造物の損傷を防止できる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、水上浮体構造物を開閉部材及びガイドレールにより開閉可能に且つ上下動可能に保持している。このため、格納可能な浮桟橋を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の第1の実施形態に係る浮桟橋は、
図1に示すように、護岸1に固定可能なガイドレール2と、水上浮体構造物3と、ガイドレール2と水上浮体構造物3との間を連結する開閉部材5とを備えている。
【0034】
ガイドレール2は、金属製で長尺状であり、延び方向を上下方向に向けた状態で護岸1に固定されている。ガイドレール2を護岸1へ固定するために、ガイドレール2の所定の位置にボルト穴をあけ、ボルト穴にボルトを挿通させ、更にボルトの先端を護岸1に打ち込んだ後にナットで締結する。ガイドレール2の長さは、水面W.L.が最上位置にあるときに、収容された水上浮体構造物3を水面W.L.に接しない高さまで引き上げることができる程度としている。ガイドレール2は、護岸1に複数並設されている。本実施形態では、
図1に示すように、ガイドレール2の上端は、護岸1の最上部に位置しているが、これに限定されず、護岸1の最上部よりも低い所に位置していても良く、また護岸1の最上部よりも高所に位置していても良い。
【0035】
水上浮体構造物3は、浮体30を複数列設してなる。展開状態のときには、複数の浮体30は、互いに上側を向く表面を面一の高さに位置させている。各浮体30は、その左右両側の側面30bに連結された開閉部材5を介してガイドレール2に支持されている。
【0036】
図2に示すように、開閉部材5は、金属製の第1リンク部材51及び第2リンク部材52を有する。開閉部材5は、浮体30の側面30bの護岸側に形成された凹部30aに収容されている。この凹部30aは、浮体30の護岸1から離間する方向に延びる側面30bの護岸側部分を段状に切り欠いた形状をなし、凹部30aは、開閉部材5の回動を妨げず、また開閉部材5の厚み分と同じかそれよりも若干大きい深さを有している。
【0037】
第1リンク部材51の一端は、回動軸51aが突設されている。回動軸51aは、浮体30の側面30bの凹部30aに形成された嵌合孔に、回動自在に嵌入されている。第1リンク部材51の他端は、連結孔51bが形成されている。連結孔51bには、第2リンク部材52の一端に形成された回動軸52aが回動自在に嵌合されている。第2リンク部材52の他端には、摺動突部52bが形成されている。摺動突起52bは、ガイドレール2に形成されたガイド溝20にスライド可能に係合されている。
【0038】
第1リンク部材51の一端と、第2リンク部材52の他端との間は、伸縮可能な駆動シリンダ55が連結されている。駆動シリンダ55は、例えば、水圧シリンダ又は油圧シリンダなどである。駆動シリンダ55は、図略の制御部が設けられている。制御部による作動命令を受けて駆動シリンダ55は伸縮する。
【0039】
また、駆動シリンダ55は、付勢バネと併用して、第1リンク部材51の一端と、第2リンク部材52の他端との間を縮小する方向又は延びる方向のいずれかを付勢力により行い、他方を駆動シリンダ55の駆動力で行うことが可能である。この場合、駆動シリンダ55は、単動又は複動のいずれでもよい。
【0040】
浮体30を展開するときには、駆動シリンダ55を伸長させる。これにより、
図3に示すように、第1リンク部材51の一端と第2リンク部材52の他端との間を広げて、第1リンク部材51と第2リンク部材52とを略直線状に延ばす。浮体30を展開しているときには、浮体30はその浮力で水面に浮き、水面の昇降に合わせて、ガイドレール2に係合している開閉部材5に支持されながらガイドレール2に沿って上下動する。
図2に示すように、浮体30を収容するときには、駆動シリンダ55の長さを短くする。これにより、
図4に示すように、第1リンク部材51の一端と第2リンク部材52の他端との間を狭めて、第1リンク部材51と第2リンク部材52との角度を略直角にする。なお、
図3,
図4では、駆動シリンダ55は省略している。
【0041】
図5に示すように、水上浮体構造物3を構成する各浮体30は、長さ2000mm,幅2000mm、厚み300mmの矩形を呈している。浮体30は、ポリプロピレン製の板部材7と、ポリプロピレン製の連結板8とが組み木構造に組み付けられ、内部に発泡スチロールからなる樹脂発泡体31が収容されている。
【0042】
図6に示すように、板部材7は、幅250mm、厚さ40mmの長尺板状の板部70と、板部70の両端に形成され表面が板部70の表面と面一の平面をなし裏面側に突出する最大厚さ100mmの厚肉部71と、厚肉部71の端面からそれぞれ40mm離間した位置に形成され厚肉部71の端面と同一形状の表面をもつ厚さ40mmの頭部72と、厚肉部71と頭部72とを連結する厚さ40mmの首部73とから構成されている。厚肉部71と頭部72の間には、表面に幅40mm、深さ60mmのスリット75が形成され、首部73の裏面は厚肉部71の裏面と面一の平面となっている。そして首部73の両側には、スリット75に連通する幅40mm、深さ60mmの第1溝74がそれぞれ形成されている。
【0043】
連結板8は、縦100mm、横250mm、厚さ80mmの角柱状の中央部80と、中央部80の上下表面からそれぞれ40mm離間した位置に形成され縦60mm、横250mm、厚さ40mmの一対の側部81と、中央部80と側部81とを連結する厚さ40mmの首部82と、から構成されている。側部81と首部82は中央部80の裏面と面一の平面を構成し、中央部80の表面は側部81及び首部82より一段高くなっている。そしてそれぞれの首部82の両側には、幅40mm、深さ60mmの第2溝83が形成されている。
【0044】
板部材7及び連結板8は、
図6に示すように、以下のようにして組付けられる。先ず2枚の板部材7を、厚肉部71をもつ裏面が互いに対向するように上下に配置し、間に所定形状に成形された樹脂発泡体31を配置しておく。次に連結板8を用意し、上下の第2溝83がそれぞれ上下の第1溝74と交差するように合わせ、上下のスリット75内に上下の側部81をそれぞれ挿入する。これにより連結板8は半分が板部材7に組付けられる。これを板部材7の長手方向及び幅方向でそれぞれ両側に行うことで、2枚の板部材7と4枚の連結板8とが組付けられた単位枠体が形成される。
【0045】
この単位枠体では、
図7に示すように、2枚の連結板8の側部82がそれぞれ半分ずつスリット75内に突き合わせた状態で配置され、首部73が第2溝83に係合し、首部82が第1溝74に係合している。そして頭部72と中央部80の表面は、面一の平面となっている。
【0046】
そして板部材7から幅方向に半分突出する4枚の連結板8に、それぞれ次の上下2枚の板部材7を組付け、それにさらに次の連結板8を組付けることで、単位枠体が次々に連結され、所定個数を組付けると
図5に示す本体35が形成される。
【0047】
この本体35は、全体として板状であり、表裏面及び左右側面が全て面一の平面となっているので、歩行時の障害になる凸部がなく、船舶の接舷時の障害になる凸部もない。そして左右両端は、厚肉部71と連結板8の存在によって重量が大きく、内部には大きな体積で樹脂発泡体31が配置され軽量となっている。そして水上に浮かせた場合には、裏面の全面が水面に当接するので高い浮力が確保でき、しかも重量も適度にあるため、合計厚さ300mmのうち約100mmが水中に没し約200mmが水面上に存在している。したがって薄型でありながら、水面上の高さを確保することができ、ボートの乗降などに最適である。また重量が適度にあるため、人が乗る場合などに一端に荷重が偏っても他端が持ち上がって傾斜するような不具合も回避され安定性が高い。
【0048】
ところで上記本体35では、端面に連結板8が突出し、樹脂発泡体31が表出している。そこで
図8に示すように、連結板8を半分に切断した形状の端末連結板8’を形成しておけば、端面からの突出部を皆無とすることができる。また
図9に示すように、連結板8と係合する係合部87、88をもつ端末部材89を本体35の端末に組付けることも好ましい。これにより樹脂発泡体31の端末に表出する表面を覆うことができ、全表面を同材質とすることができるので、一体感が向上し、意匠性も向上する。端末部材89は4ピースから構成され、本体35と同材質から形成されている。
【0049】
また、上記本体35では、板部材7と連結板8の係合強度が弱い場合には、両者の間で分離が生じる場合がある。そこで
図10に示すような金属ブレースを用いて本体35及び端末部材89を締結することが好ましい。金属ブレースは、本体35内に2本の横ブレース90と2本の縦ブレース91が上下にそれぞれ配置されている。横ブレース90及び縦ブレース91の端部は、端末部材89に設けられた二つの突起86を貫通して外部にそれぞれ突出しているので、突起86を覆うように略L字状の金具92を配置してその突出端部を金具92の貫通孔に貫通させ、その外側からナット93によって締結することで、本体35及び端末部材89が強固に締結される。なお、
図11に示すように全ての連結板8の中央部85の表面に貫通溝84を形成しておき、貫通溝84に沿って縦ブレース91を配置することもできる。
【0050】
さらに、本体35同士を連結して長くあるいは広くする場合には、
図10に示した横ブレース90又は縦ブレース91の突出端部を利用し、
図12に示すようなメガネ形状の連結金具95及び図示しないナットを用いて一対の本体35どうしを連結することができる。これにより本体35及びその両端の端末部材89からなるユニットを、縦横に自在に連結することができる。なお、この場合、横ブレース90又は縦ブレース91は本体35の上方に突出しているので、一方の本体35に乗った状態で他方の本体35を容易に連結することができる。また端末部材89の突起86は、本体35の外周表面より奥方に形成されているので、金属ブレースが外部に突出することがなく、船舶等に傷を付ける恐れもない。
【0051】
また端末部材89の下側に突出する金属ブレース同士も連結金具95で連結する場合には、上から見て下側の突起86と上側の突起86との位置がずれているので、人が本体35に乗った状態で両方のナットを容易に操作することができる。そして連結金具95あるいはそれから突出する金属ブレースを用いて、連結された複数のユニットを岸壁などに係留したり、船舶などの衝突による衝撃を緩和するための古タイヤなどを取付けたりすることが可能である。
【0052】
上記した実施例では、本体35の表面に凸部が存在しないように板部材7と連結板8の形状を工夫しているが、
図13に示すような板部材41と連結板42を用いて組付けてもよい。この場合には、本体35の上下表面に連結板42の側部43が連続して突出するので、側部43が板部材41の表面に置かれた物品の落下を防止する柵として機能する。
【0053】
浮体30が格納状態であるときに、浮体30の護岸1と反対側の沿岸に対面している表面には、長尺状の2本の防舷材6が互いに平行に離間した位置に固定されている。防舷材6は、ゴムなどの弾発性材料からなり、船が水上浮体構造物3に衝突したときに衝撃を緩和する。
【0054】
本実施形態においては、水上浮体構造物3は、ガイドレール2に対して開閉部材5を介して開閉可能に支持されている。このため、水上浮体構造物3は、必要な場合には展開し、不要な場合には格納することができる。
【0055】
第2リンク部材52の摺動突部52bは、ガイドレール2に上下動可能に連結されている。このため、水上浮体構造物3を水面の上昇、下降に応じて上下動させることができる。
【0056】
水上浮体構造物3は、ガイドレール2と開閉部材5で護岸に係留されている。このため、構造が簡素である。護岸1への水上浮体構造物3の取付作業も容易である。
【0057】
開閉部材5は、第1リンク部材51と第2リンク部材52とからなるリンク機構である。このため、簡素な構成で水上浮体構造物を開閉させることができる。また、開閉部材5は、駆動シリンダ55を用いて開閉されるため、水上浮体構造物3の開閉操作が容易である。また、第1、第2リンク部材51,52は、浮体30を展開しているときに、浮体30の側面30bの延び方向とほぼ平行に延びている。このため、浮体30上を通行する人や車両の妨げにならない。
【0058】
水上浮体構造物3は、複数の浮体30が直列に配列されていて、水上浮体構造物3の延び方向に沿って複数のガイドレール2が一対毎に配設されている。このため、護岸1に沿って延びる水上浮体構造物3が、複数の開閉部材5とガイドレール2で支持される。ゆえに、水上浮体構造物3を護岸1に安定に保持させることができる。
【0059】
開閉部材5は、浮体30の護岸1から離間する方向に延びる側面30bの護岸1側に連結されている。このため、
図3に示すように、展開状態の浮体30の表面への開閉部材5の突出量が少なく、また護岸側の端部にわずかに突出する程度である。このため、開閉部材が人や車両の通行の妨げとなりにくい。
【0060】
浮体30の側面30bに形成された凹部30aに開閉部材5の第1リンク部材51の回動軸51aが連結されて、開閉部材5が凹部30a内に収容される。このため、各浮体30の側面の沖側同士を接触させて、浮体30を連続して配置させることができる。このため、浮体30を連続させて配置させた水上浮体構造物3の上を人や車両が通行しやすくなる。
【0061】
水上浮体構造物3を構成する各浮体30は、上下に配置された一対の板部材7と、左右に配置された連結板8とを水上浮体構造物3の長さ方向に連続的に連結していくことで中空部を有する本体35を形成し、本体35の中空の中に樹脂発泡体31を配置している。このため、浮体30は、ある程度の適度な質量となり浮力とのバランスも適度になる。このため、浮体30の上にある程度の質量を有する物体を載せても、浮体30は水中に沈むことなく、バランスよく安定に浮くことができる。
【0062】
また、水上浮体構造物3の本体35の延び方向の長さは、板部材7と連結板8との数により調整できる。ゆえに、設計自由度が高い。本体35は、板部材7と連結板8とを組み合わせるだけで容易に形成することができ、板部材7と連結板8とを予め多数製造しておくだけでよいので、生産性がきわめて高く安価となる。しかも表出する連結板8の各表面を板部材7の表面と面一にすることが容易にできるので、本体35の表面に凸部が生じず、連結時に本体35同士の側面が密着するため段差や隙間も防止される。したがって歩行の障害や船舶の接舷の障害を未然に防止することができる。また本体35は熱可塑性樹脂から製造することができ、樹脂発泡体31も熱可塑性樹脂から製造できるので、リサイクル性に優れている。
【0063】
本実施形態では、浮体30の板部材7及び連結板8としてポリプロピレンを用いているが、板部材7及び連結板8は、PE、ABSなど各種樹脂材料から製造することができる。成形方法は射出成形、プレス成形などを用いることができる。またリサイクル樹脂を用いて成形することも好ましい。樹脂発泡体31は、発泡スチロールを用いているが、樹脂発泡体31は、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタンなど各種の発泡樹脂から形成することもできる。
【0064】
本実施形態においては、開閉部材5として第1リンク部材51及び第2リンク部材52を用いたが、
図14、
図15に示すように、開閉部材として、浮体30の側面30bの護岸1側に回動自在に連結された連結部材57を用いても良い。連結部材57は、長尺状部材であって、浮体30の側面の護岸側に形成された凹部30aに収容されている。連結部材57の一端部には、回動軸57aが突設されている。回動軸57aは、浮体30の側面の凹部30aに形成された嵌合孔に回動自在に嵌入されている。連結部材57の護岸1に近い他端は、摺動突部57bが突設されている。摺動突部57bは、ガイドレール2に形成されたガイド溝20にスライド自在に係合している。摺動突部57bの外周面には周方向に延びる溝条57cが形成されている。溝条57cには、チェーン、ワイヤー、ロープなどの吊り上げ部材23が巻回されている。吊り上げ部材23は、ガイド溝20の中を挿通していて、その上方の護岸1に設置された巻き上げ装置25に保持されている。浮体30の護岸1に対面している側面は、ガイドレール2に対面している部分を除いて、防弦材36で被覆されている。また、浮体30のガイドレール2に対面している部分には、回動自在なローラ65が設けられている。ローラ65は、ガイドレール2の外面に接して、回動することにより、ガイドレール2に対する浮体30の上下移動を円滑にしている。
【0065】
図14(a)、
図15に示すように、浮体30を展開するときには、巻き上げ装置25で吊り上げ部材23を下方に降ろして、連結部材57とともに各浮体30を水面に降下させる。
図14(b)に示すように、浮体30を収容するときには、巻き挙げ装置25で吊り上げ部材23を上昇させて各浮体30を吊り下げる。この場合にも、浮体30を展開しているときに、連結部材57が浮体30の側面の延び方向とほぼ平行に延びているため、浮体上を通行する人や車両の妨げにならない。
【0066】
また、
図14に示す他の実施形態に採用されている吊り上げ部材23を、
図1に示す実施形態の第2リンク部材52の摺動突部52bに連結することで、水上浮体構造物3をガイドレール2に沿って上下動させることも可能である。
【0067】
また、上記実施形態においては、各浮体30の左右両側面にそれぞれ開閉部材5を連結させていたが、隣合う浮体30で互いに対面する両側面に1つの開閉部材の一端を連結し、開閉部材5の他端をガイドレール2に上下移動可能に支持させることも可能である。この場合には、各浮体の左右両側面にそれぞれ開閉部材及びガイドレールを配置する場合に比べて、開閉部材及びガイドレールの個数を半減させることができる。
【0068】
第2の実施形態の浮桟橋は、
図16、
図17に示すように、護岸1に固定可能なガイドレール2と、水上浮体構造物3と、ガイドレール2と水上浮体構造物3との間を連結する開閉部材5とを備えている。開閉部材5は、台車6と、吊り上げ部材23と、保持部としてのストップローラ48,49を備えている。
【0069】
ガイドレール2は、金属製で長尺状であり、護岸1に対して傾斜する方向に延びている。ガイドレール2を護岸1へ固定するために、ガイドレール2の延び方向の2か所に、それぞれ支持材21の一端部を連結させる。各支持材21の他端は、護岸1に固定する。2か所に固定して支持材21のうち、上側に配置された支持材21は、下側に配置した支持板21よりも短い。このため、ガイドレール2は、護岸1に対して所定の傾斜角度θに傾斜して固定される。護岸1に対するガイドレール2の傾斜角度θは、0°を超えて大きく20°以下であることが好ましい。20°を超えて大きい場合には、水上浮体構造物3がガイドレール2に安定に支持される一方、ガイドレール2の下側が護岸1から離れてしまい、ガイドレール2を護岸1に安定に固定することが困難となるおそれがある。
【0070】
水上浮体構造物3は、本実施形態では1つの浮体30からなる。浮体30の構成は第1の実施形態と同様である。格納時には、浮体30の底部の左右両側近傍には、それぞれガイドレール2が配置されている。
図18に示すように、この1対のガイドレール2は、所定間隔を隔てて複数の繋ぎ材22で連結されている。一対のガイドレール2における繋ぎ材22の間は、X形状に交差させた2つの補強材22aが連結されていて、ガイドレール2の強度を高めている。2つの補強材22aは、交差部24に切欠き(図略)が形成されていて、切欠きに互いにはめ込むことでX形状に交差させている。さらに、交差部24の底部は、強度向上のために、底板25が溶接されている。
【0071】
図19,
図20に示すように、格納時に浮体30の護岸1と対向する側面の中央部には、コ字状の固定材41がボルトで締結されている。固定材41から護岸1に向かって三角形状に突出する第1突出部42が
図19の紙面で左右方向に一対突出している。一対の第1突出部42の頂部と、下側の縁部近傍には、ガイドローラ43、44が回転可能に支持されている。第1突出部42の頂部には、軸方向外側に向かって軸部45が突設されている。軸部45は、頂部に設けたガイドローラ43と背向する位置に配置されている。
【0072】
また、
図19、
図21に示すように、展開時に浮体30の沖側に配置される側面の中央部には、コ字状の固定材46がボルトで締結されている。固定材46から護岸1に向かって平行四辺形状に突出する第2突出部47が
図21(a)の紙面で左右方向に一対突出している。一対の第2突出部47の沖側の周縁部には、垂直方向に並んで上側のストップローラ48と下側のストップローラ49がそれぞれ回転可能に支持されている。ストップローラ48,49は、本発明の吊り上げ部材23を保持する保持部に相当する。各ストップローラ48,49は、第2突出部47の間に配置され、
図21(a)の左右中央部に向けて徐々に径方向に小さくなるテーパ面をもつローラ48a、49aから構成されている。ローラ48a、49aの間で吊り上げ部材23を挟持固定して、吊り上げ部材23を浮体30に保持している。吊り上げ部材23は、ワイヤーである。吊り上げ部材23の先端には、錘23dが連結されている。
【0073】
格納時には、浮体30は台車6の上に配置される。
図22に示すように、台車6は、金属製である。台車6は、四角形状の枠体61と、枠体61のコーナー部の間を対角線状につなぐ補強材62と、左右方向の中央に固定された支持材63とを有する。枠体61の左側の側部には、前部及び後部にそれぞれローラ64a、66aが回転可能に支持されている。枠体61の右側の側部には、前部のローラ(図略)及び後部のローラ66bが回転可能に支持されている。
図24に示すように、前部及び後部の左側のローラ64a、66aは、左側の断面コ字状のガイドレール2に嵌合されて、延び方向に移動可能に保持されている。前部のローラ(図略)及び後部のローラ66bは、右側の断面コ字状のガイドレール2に嵌合されて、延び方向に移動可能に保持されている。
【0074】
図20,
図22に示すように、台車6の中央部の支持材63の前側には、1対の軸受部67が突設されている。1対の軸受部67の間には、浮体30に固定した第1突出部42が配置されている。第1突出部42の軸部45は、軸受部67に形成された貫通孔67aに嵌挿されていて、軸部45の先端に固定したボルト45aで脱落不能に保持されている。
【0075】
本実施形態の浮桟橋の作動を説明する。
図16に示すように、水上浮体構造物3が未使用の場合には、手動の巻き上げ装置25により吊り上げ部材23を巻き上げて、水上浮体構造物3を引き上げる。水上浮体構造物3を乗せた台車6は、ガイドレール2にガイドされて上昇する。水上浮体構造物3は、上方に移動される。巻き上げ装置25を停止させると、水上浮体構造物3の上昇は停止する。
【0076】
図17に示すように、水上浮体構造物3を使用する場合には、巻き上げ装置25により吊り上げ部材23を巻き降ろす。水上浮体構造物3は、台車6に乗った状態でガイドレール2に沿って下降する。水面W.L.まで下降されると、水上浮体構造物3は、自身の浮力により水面W.L.に浮き、水面W.L.に平行に向いて展開される。水上浮体構造物3の前方側に設けた第1突出部は、台車6の軸受部67に回転可能に支持されているため、水上浮体構造物3は、水面W.L.に浮いても台車6とは連結されている。台車6はガイドレール2に保持されている。このため、水上浮体構造物3はガイドレール2に支持された状態で、水面W.L.上に展開される。
【0077】
本実施形態において、ガイドレール2は、護岸1に対して傾斜する方向に延びている。未使用時の水上浮体構造物3がガイドレール2に対して安定に支持される。
【0078】
開閉部材5は、台車6と、水上浮体構造物3を吊り上げる吊り上げ部材23と、水上浮体構造物3に固定された吊り上げ部材23を保持するストッパーローラ48,49(保持部)とを有する。未使用時には吊り上げ部材23により水上浮体構造物3を引き上げて格納する。吊り上げ部材23をさらに引き上げることで、水上浮体構造物3は、ガイドレール2に沿って、引き上げることができる。使用時には、吊り上げ部材23により水上浮体構造物3を下降させ、水上浮体構造物3を浮かせて展開する。このように、簡素な構成で水上浮体構造物3を格納したり展開させたりすることができる。
【0079】
開閉部材5は、ガイドレール2に移動可能に支持されてガイドレール2の延び方向にのみ移動可能な台車6を備えている。台車6は、ガイドレール2と移動可能に嵌合されていて、ガイドレール2から離脱しない。一方、水上浮体構造物3は格納時には台車6の上に配置されているが、展開時には、水上浮体構造物3は台車6から離れて水上に浮かぶ。吊り上げ部材23を引き上げると、水上浮体構造物3は台車6の上に載る。吊り上げ部材23を引き上げると、水上浮体構造物3を乗せた台車6はガイドレール2上を上昇する。このため、水上浮体構造物3をガイドレール2に沿って円滑に引き上げることができる。
【0080】
台車6は、水上浮体構造物3を回動可能に支持する軸受部67を有する。展開時に水上浮体構造物3は台車6に支持される。台車6は、ガイドレール2に対してガイドレール2の延び方向にのみ移動可能に配設されている。このため、展開時に水上浮体構造物3はガイドレール2に対して支持される。ゆえに、波や風などによる負荷を受けても、水上浮体構造物3は、ガイドレール2に安定に支持される。
【0081】
第2の実施形態の変形例では、
図25に示すように、ガイドレール2の傾斜角度θを変更可能としている。本変形例の浮桟橋は、護岸1に固定され護岸1に上下方向に延設された支持部材28と、支持部材28の上端部に回動自在に支持されたガイドレール2と、支持部材28とガイドレール2との間を連結する伸縮可能な連結部材29とを有する。ガイドレール2の上側の端部には、支持部材28の上側端部に回動可能に支持される回動支持部27が設けられている。連結部材29の一端部は、支持部材28の中に挿通されたワイヤー28aにより吊下されている。連結部材29の他端部は、ガイドレール2の中に挿通されたワイヤー28bにより吊下されている。ワイヤー28a、28bの長さを護岸1上の巻き上げ装置25で調整することで、連結部材29の上下方向の位置が調整される。
【0082】
連結部材29は、スクリュージャッキからなり、自身を伸縮させることが可能である。連結部材29は、吊り上げ部材23の引き出し量を調整することで、常に水平に向くように保持されている。
【0083】
連結部材29が伸縮することで、ガイドレール2の護岸1に対する傾斜角度θが変更される。連結部材29は、例えば、スクリュージャッキである。連結部材29を延ばすと、ガイドレール2の護岸1に対する傾斜角度θが大きくなり、連結部材29を短くすると、ガイドレール2の護岸1に対する傾斜角度θが小さくなる。
【0084】
また、水上浮体構造物3を吊り上げている吊り上げ部材23は、護岸1上の巻き上げ装置25に支持されている。本変形例では、巻き上げ装置25は、モータ式であり、自動で吊り上げ部材23や、連結部材29に繋がるワイヤー28a、28bを巻き上げたり引き下ろしたりする。
【0085】
第2の実施形態及び本変形例では、浮体30は1つのみで水上浮体構造物を構成していたが、複数の浮体30から水上浮体構造物3を構成してもよい。この場合、浮体30の数に対応した台車6、及び台車6を上下動可能に支持するガイドレール2を用いる。