(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のNANDフラッシュメモリブロックを有するメモリデバイスでのソース線ページプログラムにおける消費電力を低減するためのローカルスイッチ論理ユニットであって、
前記複数のNANDフラッシュメモリブロックのうちの各々一つは、前記ローカルスイッチ論理ユニットの一つに結合され、かつ、ローカル共通ソース線に接続されており、
前記ローカルスイッチ論理ユニットは、
グローバル共通ソース線で受信された信号を前記ローカル共通ソース線上の前記複数のNANDフラッシュメモリブロックの前記一つへ選択的に通過させる第1半導体スイッチと、
前記ローカル共通ソース線に所定電圧を選択的に印加する第2半導体スイッチと、
を有する、
ローカルスイッチ論理ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0011】
NANDフラッシュメモリの低電力および低電圧動作における所定高電圧VCCの問題を解決するために、「低電圧動作のNANDフラッシュメモリのためのソース線プログラム構造」、ソリッドステート回路ジャーナル、Vol. 35 No. 5,2000年5月、がKen Takeuchiなどによって開示された(本明細書では以下「Takeuchi」という)。
【0012】
Takeuchiの
図5に示されたプログラムディスターブ時間は、Vthが1.5ボルトだけ変化するときである、と定義されている。選択されたセルのプログラムは、0ボルトビット線によって行われ、そして、前記セルは、プログラムされた状態(論理「0」)として高いVth値を持つようにプログラムされる。したがって、選択されていないセルトランジスタチャンネルの自己昇圧レベルは、高いプログラム電圧を持つ同一のワード線接続によるプログラムディスターブを抑えるために非常に重要である(Takeuchiの
図2参照)。しかしながら、Takeuchiは、選択されていないセルトランジスタチャンネルにおける高い自己昇圧レベルについて開示していない。
【0013】
本願の出願人による2008年2月6日出願の米国出願第11/026,825号「ソース側非対称プリ
チャージプログラム構造」では、本願発明者が、プログラムディスターブおよびVpassディスターブを低減するためのNANDメモリセルストリングのプログラム方法を開示している。米国出願第11/026,825号の内容は、引用によって本願明細書に組み込まれている。
【0014】
前記の方法は、ポジティブにバイアスされたソース線からビット線までがNANDストリングから切り離された非対称プリチャージNANDストリングを有しており、選択されたメモリセルへのプログラム電圧の印加についてフォローされており、そして、ビット線データの適用についてフォローされている。非対称プリチャージおよびプログラム電圧の印加の後に、全ての選択されたメモリセルは、それらの各NANDストリングにおける他のメモリセルから切り離されて、プログラム禁止状態に設定され、それらのチャンネルが、プログラムを禁止するための有効な電圧までローカルに昇圧される。Vssバイアスビット線は、ローカルに昇圧されたチャンネルをVssまで放電し、その結果、選択されたメモリセルのプログラムが可能になる。VDDバイアスビット線は、プリチャージされたNANDストリングに作用しないので、NANDストリングにおけるメモリセルのプログラム禁止状態を維持する。
【0015】
図1は、2つのNANDメモリセルストリングを示す。
図1に示されているように、一実施例のNANDメモリセルストリング(左側に見られる)は、ビット線102と、32個のシリアル接続されたフローティングゲートメモリセルのセレクションとを有している。各フローティングゲートメモリセルのフローティングゲートは、WLO,WL1,WL2,...,WL30, WL31として符号が付けられている各ワード線に接続されている。一実施例のフローティングゲートメモリセルとして、32個のシリアル接続されたフローティングゲートメモリセルにおける最上位が符号104で示されている。また、一実施例のNANDメモリセルストリングは、ストリンング選択トランジスタ106を有する。ストリンング選択トランジスタ106は、ビット線102に接続されたドレインと、一実施例のフローティングゲートメモリセル104のドレインに接続されたソースとを持つ。ストリング選択トランジスタ106のゲートは、ストリング選択線(SSL)に接続されている。
【0016】
一実施例のNANDメモリセルストリングは、グランド選択トランジスタ108を有している。グランド選択トランジスタ108は、32個のシリアル接続されたフローティングゲートメモリセルにおける最下位フローティングゲートメモリセルのソースに接続されたドレインを持つ。グランド選択トランジスタ108のソースは、ローカル共通ソース線(CSL)に接続されている。グランド選択トランジスタ108のゲートは、グランド選択線(GSL)に接続されている。
【0017】
通常、NANDメモリセルストリングはブロックに組み立てられる。構成されたブロックに対して、各NANDメモリセルストリングは、ワード線と、グランド選択線と、ローカル共通ソース線と、ストリング選択線とを共有する。そして、そのようなブロックは、ブロックアレイに配置される。
【0018】
メインコア制御ブロックからCSL信号レベルを制御することが知られている。メインコア制御ブロックは、ブロックアレイ全体に対して1つのみでもよい。そのような場合、CSL信号は、前記ブロックアレイ内の全てのブロックに送信される。そのようなCSLをグローバル共通ソース線(GCSL)と呼ぶことができる。Chavallierなどによる米国特許第6,914,813号「改良されたソース線デコーダ回路を持つ複数のソースを使用する区分された非揮発性メモリブロック」(以下、「Chavallier」と呼ぶ)では、グローバルソース線およびローカルソース線が開示されている。Chavallierは、識別可能なソース線および識別可能なブロックの提供を開示する。
【0019】
Chavallierの
図9では、選択されたブロックのワード線の一つがVpgmにバイアスされているとともに、選択されたブロックの残りのワード線がVpassにバイアスされているときにおける、ローカルソース線の制御と、ページプログラム動作のための概念的なグローバルおよびローカルソース線構成とを示している。しかしながら、Chavallierでは、ソース線プログラム構造を使用するための適切な論理組み合わせを提供していない。
【0020】
ソース線プログラム構造がNANDフラッシュメモリに使用されるとき、GCSLレベルがブロックアレイにおける全てのブロックに伝送される。したがって、GCSLレベルの変動が生じるとき、例えば、プログラム動作の後に、ブロックアレイのブロック毎に高電圧からグランドへのGCSLレベルの切り替えには、時間がかかるとともに、電力を消費する。
【0021】
一実施形態において、複数のNANDフラッシュセルブロックにおける各NANDフラッシュセルブロックは、ローカルスイッチ論理ユニットに関連づけられている。関連したNANDフラッシュセルブロックが選択されたNANDフラッシュセルブロックであるとき、ローカルスイッチ論理ユニットは、関連したNANDフラッシュセルブロックにGCSLレベルを伝送するためのみのGCSLレベルのゲートとして機能する。
図8に示されているように、一実施形態に係るローカルスイッチ論理ユニット208は、2つのトランジスタ802,804を具備している。この2つのトランジスタ802,804は、通常、具備されない。提案された論理が追加されたことで、ソース線プログラムにおける消費電力を低減することができる。
【0022】
一実施形態によれば、ローカル共通ソース線に接続されたNANDフラッシュメモリストリングでのソース線プログラムにおける消費電量を低減するローカルスイッチ論理ユニットを提供する。ローカルスイッチ論理ユニットは、第1半導体スイッチと第2半導体スイッチとを有する。第1半導体スイッチは、グローバル共通ソース線で受信された信号を、ローカル共通ソース線上のNANDフラッシュメモリストリングのブロックまで選択的に通過させるものである。第2半導体スイッチは、ローカル共通ソース線に所定電圧を選択的に印加するためのものである。
【0023】
他の実施形態によれば、ローカル共通ソース線に接続されたNANDフラッシュメモリストリングのブロックにおけるソース線ページプログラムでの消費電力を低減する方法を提供する。前記方法は、NANDフラッシュメモリストリングのブロックの選択を示すものを受信するステップと、前記選択を示すものの受信に対応して、グローバル共通ソース線で受信された信号をローカル共通ソース線上のNANDフラッシュメモリストリングのブロックまで通過させるステップとを有する。前記方法は、エネイブルを示す情報を受信するステップと、前記エネイブルを示す情報の受信に対応して、所定電圧から前記ローカル共通ソース線を絶縁するステップとをさらに有する。
【0024】
さらなる実施形態によれば、ローカル共通ソース線に接続されたNANDフラッシュメモリストリングのブロックにおけるソース線ページプログラムでの消費電力を低減する方法を提供する。前記方法は、NANDフラッシュメモリストリングのブロックが選択されていないことを示すものを受信するステップと、前記選択されていないことを示すものの受信に対応して、グローバル共通ソース線をNANDフラッシュメモリストリングのブロックのローカル共通ソース線から絶縁するステップとを有する。前記方法は、デセイブルを示す情報を受信するステップと、前記デセイブルを示す情報の受信に対応して、前記ローカル共通ソース線に所定電圧を印加するステップとをさらに有する。
【0025】
またさらなる実施形態によれば、メモリアレイを提供する。前記メモリアレイは、NANDフラッシュセルブロックと、ローカルスイッチ論理ユニットとを有する。前記NANDフラッシュセルブロックは、複数のNANDフラッシュメモリストリングを有する。前記複数のNANDフラッシュメモリストリングの各NANDフラッシュメモリストリングは、ローカル共通ソース線に接続されている。ローカルスイッチ論理ユニットは、第1半導体スイッチと第2半導体スイッチとを有する。第1半導体スイッチは、ローカル共通ソース線上において、信号を、NANDフラッシュセルブロックにおける複数のNANDフラッシュメモリストリングに選択的に通過させるものである。前記信号は、グローバル共通ソース線で受信された信号である。第2半導体スイッチは、ローカル共通ソース線に所定電圧を印加するためのものである。
【0026】
本発明の他の態様および特徴は、添付した図面に関連づけて本発明の特定の実施形態の下記の説明を検討することで当業者には明らかになる。
【0027】
図2は、NANDフラッシュセルブロック202のアレイ200の一実施例を示している。アレイ200が図面の分かり易さのために簡素化されていることは、当業者には明確である。NANDフラッシュセルブロックの既知のアレイは、シングルアレイまたはプレーン(plane)構造の少なくとも2048個のNANDフラッシュセルブロックで構成されている。各NANDフラッシュセルブロック202は、ローカルスイッチ論理ユニット208と行デコーダおよびワード線ドライバの結合体210とに関連づけられているとともに、これらから入力を受信する。特に、各ローカルスイッチ論理ユニット208は、対応する行デコーダおよびワード線ドライバの結合体210に対して通信可能に接続されている。また、アレイ200は、グローバルスイッチ論理ユニット204を有する。グローバルスイッチ論理ユニット204は、ソース線電力発生器206からの入力を受信するとともに、各ローカルスイッチ論理ユニット208に通信可能に接続されている。さらに、行プリデコーダ212が、行デコーダおよびワード線ドライバの結合体210のそれぞれに通信可能に接続されている。
【0028】
図3では、個々のNANDフラッシュセルブロック202をより詳細に示している。
図3は、ローカルスイッチ論理ユニット208とNANDフラッシュセルブロック202との間の各接続線の識別符号を示している。特に、ローカル共通ソース線(CSL)およびグランド選択線(GSL)は、ローカルスイッチ論理ユニット208をNANDフラッシュセルブロック202に接続している。
【0029】
図4では、行デコーダおよびワード線ドライバの結合体210の一実施例に係る構成要素が示されている。
図4に示されているように、行デコーダおよびワード線ドライバの結合体210は、行デコーダ402を有する。行デコーダ402はローカルチャージポンプ404に接続されており、続いて、ローカルチャージポンプ404はワード線ドライバ406に接続されている。また、行ドライバ402は、行プリデコーダ212に接続されている。ワード線ドライバ406は、複数のワード線によって、関連したNANDフラッシュセルブロック202に、接続されている。さらに、行デコーダ402およびローカルチャージポンプ404は、ローカルスイッチ論理ユニット208への接続を維持している。
【0030】
図5Aに示されているように、行デコーダ402は、行プリデコーダ212から事前デコード行情報を受信するように構成されたANDゲート502を有している。ANDゲート502の出力は、センストランジスタ504のゲートで受信される。一実施形態として、センストランジスタ504は、n型金属酸化膜半導体(NMOS)トランジスタである。MOSトランジスタで構成されることで、センストランジスタ504はソースおよびドレインを持つ。センストランジスタ504のソースは、ソース供給電圧源に接続されている。センストランジスタ504のドレインは、NMOSラッチエネイブルトランジスタ506のソースに接続されている。ラッチエネイブルトランジスタ506のゲートは、周囲のブロックのセットの一つ(図示せず)からLCHBD信号を受信する。
図5Bのタイムチャートに示されているように、LCHBD信号は、誤作動によって生じる誤ったデコードを防止するためのパルスである。ラッチエネイブルトランジスタ506のドレインは、アドレスラッチ510の2つの端子の一つに接続されている。
図5Aに示されているように、アドレスラッチ510は、たすきがけ接続のインバータで実現されている。アドレスラッチ510の2つの端子の他方は、NMOSリセットトランジスタ508のドレインに接続されている。リセットトランジスタ508のゲートは、LCHBD信号が受信されるものと同一の周囲ブロック(図示せず)からのRST_BD信号を受信する。RST_BD信号は、新たなデコード動作を開始する前に発生するパルスである。
図5Bのタイミングチャートに示されているように、RST_BD信号は、「BDLCH_out」信号をロー状態に初期化する。また、NMOSリセットトランジスタ508のドレインに接続されたアドレスラッチ510の端子は、行デコーダ402の2つの出力の一つ(「BDLCH_out」)とみなすことができる。一方、行デコーダ402の2つの出力の他方(「DIS_EN」)は、ラッチエネイブルトランジスタ506のドレインから得られる。
【0031】
図6では、ローカルチャージポンプ404が、ワード線ドライバ406およびローカルスイッチ論理ユニット208の中のトランジスタを制御するための高電圧スイッチ手段として示されている。ローカルチャージポンプ404は、通常、エンハンスメントNMOSトランジスタ610と、2つの空乏型NMOSトランジスタ602,606と、ネイティブ(native)NMOSトランジスタ608と、2入力NANDゲート604とで構成されている。アドレスラッチ510の出力BDLCH_outがVDDであるとともに、信号OSCが発振されるとき、ローカルチャージポンプ404の出力信号「BD_out」は、Vhv612まで引き上げられる。ここで、ローカルチャージポンプが周知の回路であることに留意すべきである。関連したNANDフラッシュセルブロック202が選択されるとき、BD_out = Vhv 612である。関連したNANDフラッシュセルブロック202が選択されないとき、BD_out = Vssである。
【0032】
信号BD_outは、
図7で詳細に示されているワード線ドライバ406によって受信され、複数のNMOSトランジスタのゲートに分配される。ワード線ドライバ406の中には、32本のワード線があるとともに、33個のNMOSトランジスタがある。各ワード線の一つに対応して、一つのNMOSトランジスタが配置されている。一つのストリングがNMOSトランジスタTSSを選択する。
図7では、図面の簡素化のために、NMOSトランジスタTSO1,TS1,TS2,...,TS27,TS28,TS29,TS30,TS31のみがワード線0,1,2,27,28,29,30,31に対応している。
【0033】
ワード線ドライバ406に加えて、ローカルスイッチ論理ユニット208がNANDフラッシュセルブロック202に入力を提供する。
図8では、ソース線ページプログラム構造のローカルスイッチ論理ユニット208の構成要素が示されている。ローカルスイッチ論理ユニット208は、グランド選択線(GSL)トランジスタ802を有する。GSLトランジスタ802は、NMOSトランジスタとして
図8では示されている。GSLトランジスタ802のソースは、行プリデコーダ212からグランド選択信号(GS)を受信する。さらに、ローカルスイッチ論理ユニット208は、共通ソース線(CSL)トランジスタ804を有する。CSLトランジスタ804は、NMOSトランジスタとして
図8では示されている。CSLトランジスタ804のソースは、グローバルスイッチ論理ユニット204からの主電源ソース線(GCSL)レベルに接続されている。ローカルチャージポンプ404からの信号BD_outは、ワード線ドライバ406のトランジスタと共用されるとともに、GSLトランジスタ802のゲートおよびCSLトランジスタ804のゲートに供給される。放電トランジスタ806のゲートに接続されている行デコーダ402からの信号DIS_ENは、ローカルスイッチ論理ユニット208で受信される。放電トランジスタ806のソースはグランドに接続されており、放電トランジスタ806のドレインはCSLトランジスタ804のドレインに接続されている。
【0034】
図9は、NANDフラッシュセルブロック202の構成要素を示す。知られているように、NANDフラッシュセルブロック202は、複数のNANDメモリセルストリングを有する。
図9における符号900は、一実施例のNANDメモリセルストリングを示している。一実施例のNANDメモリセルストリング900は、ビット線902と32個のシリアル接続されたフローティングゲートメモリセルとを有する。前記フローティングゲートメモリセルの各フローティングゲートは、符号WLO,WL1,WL2,…WL30,WL31の各ワード線に接続されている。
図9において符号931で示されたものは、一実施例のフローティングゲートメモリセルであって、32個のシリアルに接続されたフローティングゲートメモリセルにおける最上位のものである。また、一実施例のNANDメモリセルストリング900は、ストリング選択トランジスタ904を有する。ストリング選択トランジスタ904は、ビット線902に接続されたドレインと、一実施例フローティングゲートメモリセル931のドレインに接続されたソースとを持つ。ストリング選択トランジスタ904のゲートは、ワード線ドライバ406から引かれているストリング選択線(SSL)に接続されている。
【0035】
一実施例のNANDメモリセルストリング900は、グランド選択トランジスタ906を有する。グランド選択トランジスタ906のドレインは、32個のシリアルに接続されたフローティングゲートメモリセルにおける最下位フローティングゲートメモリセルのソースに接続されている。グランド選択トランジスタ906のソースは、ローカルスイッチ論理ユニット208から引かれているCSLに接続されている。グランド選択トランジスタ906のゲートは、行プリデコーダ212から引かれているGSLに接続されている。
【0036】
一実施例のNANDメモリセルストリング900は、奇数ビット選択線(BSLo)トランジスタ908を介して、2次元共有ページバッファ910−0に接続する。一実施例のNANDメモリセルストリング900は、さらなるNANDメモリセルストリングと対にされる。前記さらなるNANDメモリセルストリングは、偶数ビット選択線(BSLe)トランジスタ912を介して、2次元共有ページバッファ910−0に接続する。ビット線は列方向に配置されているが、行アドレスによって、論理的にフラッシュメモリセルの一部が選択される。
図9の実施例において、NANDメモリセルストリングは、関連した2次元共有ページバッファ910と対にされており、物理的に、ワード線が32ビットであり、論理的に、64本のワード線となっている。対象となるメモリセルの行アドレスが奇数である場合、高いBSLo値が奇数ビット選択線トランジスタ908のゲートに印加され、その結果、奇数0番ビット線「B/LOo」に関連している、一実施例のNANDメモリセルストリング900を選択する。読み取り動作命令が出されたとき、低いBSLe値が偶数ビット選択線トランジスタ912のゲートに印加され、その結果、偶数0番ビット線「B/L0e」に関連している、NANDメモリセルストリングを非選択にする。
【0037】
他のNANDメモリセルストリング対は、偶数32767番ビット線「B/L32767e」、奇数32767番ビット線「B/L32767o」、および32767番2次元共有ページバッファ910-32767と、偶数34511番ビット線「B/L34511e」、奇数34511番ビット線「B/L34511o」および34511番2次元共有ページバッファ910-34511とに関連している。
【0038】
全体図である
図2のアレイ200では、選択されたNANDフラッシュセルブロック202は、GCSL上の値を示すCSL上の値を受信する。選択されてないNANDフラッシュセルブロックのCSLは、グランドへの接続によって無効にされる。
【0039】
動作において、グローバルスイッチ論理ユニット204のための電力は、ソース線電力発生器206から受けられる。グローバルスイッチ論理ユニット204は、GCSLに電圧レベルを出力する。GCSL上の信号は、各ローカルスイッチ論理ユニット208によって受信される。NANDフラッシュセルブロック202は、行プリデコーダ212の出力に基づいて選択される。
【0040】
選択されたNANDフラッシュセルブロック202に関連する行デコーダおよびワード線ドライバの結合体210は、BD_outとしてレベルVpgmを発生させる。BD_outにおけるレベルVpgmに対応して、選択されたNANDフラッシュセルブロック202に関連するローカルスイッチ論理ユニット208は、グローバル共通ソース線で受信された信号を、CSLに、通過させる。
【0041】
選択されたNANDフラッシュセルブロック202のそれぞれに関連する行デコーダおよびワード線ドライバの結合体210は、DIS_EN上にレベルVDDを発生させる。DIS_ENにおけるレベルVDDに対応して、選択されたNANDフラッシュセルブロック202に関連するローカルスイッチ論理ユニット208は、CSLがグランドになるように、放電トランジスタ806にバイアスをかける。
【0042】
図10は、行デコーダ402およびローカルスイッチ論理ユニット208のタイミングチャートを示すものであり、
図3のNANDフラッシュセルブロック202が選択されたNANDフラッシュセルブロックである、というの形態に対応するものである。
所定時間に、一つのNANDフラッシュセルブロック102が、残りのNANDフラッシュセルブロックの上位に、プロモート(promoted)されるので、その構造は、「階層的」と呼ぶことができる。
【0043】
プログラムセットアップ段階は、
図10における時間t1001で特定される。プログラムセットアップ段階の時間t1001では、RST_BD線上へのパルスの印加によって、ブロックデコーダ402がリセットされる。ブロックデコーダ402におけるアドレスラッチ510の出力であるBDLCH_outのレベルは、0Vになる。
行事前デコード信号Xp/Xq/Xr/Xtが一旦有効になると、ブロックデコーダ402のラッチエネイブル信号LCHBDにはパルスが生じる。行事前デコード信号Xp/Xq/Xr/Xtが一致したとき、アドレスラッチ510の出力BDLCH_outは、VDDまで上昇する。ローカルチャージポンプ404において、
図10におけるプログラム期間の全体(t1からt7)で、VhvがVpgmに設定される。RST_BD線でのパルスに対応して、選択されていないNANDフラッシュセルブロック202のそれぞれに関連するBD_outは、0Vまで低下する。その結果、選択されていないブロックにおける全てのワード線WLO,WL1,WL2…WL30,WL31、SSL、GSL、CSLは、フローティングされる。
【0044】
図10における時間t1002で特定されるNANDストリングプリチャージ段階では、ローカルスイッチ論理ユニット208は、対応するNANDフラッシュセルブロック202の選択を示す信号を受信する。すなわち、行デコーダおよびワード線ドライバの結合体210の出力信号BD_outは、ローカルチャージポンプ404の中で、Vpgm(=18V)まで上げられる。CSLトランジスタ804のゲートへのレベルVpgmのBD_outの印加に対応して、CSLトランジスタ804は、GCSLで受信された信号をCSL上の選択されたNANDフラッシュセルブロック202まで通過させる。したがって、CSLはV4 (=10V)まで上昇する。VpgmまでBD_out上の信号が上昇すると同時に、行デコーダ402のラッチエネイブルトランジスタ506のドレインからのDIS_EN上の信号は、グランドまで下げられる。その結果、放電トランジスタ806がターンオフされるとともに、CSLがグランドから絶縁される。DIS_ENがグランドレベルにされることは、エネイブルを示していると見ることができる。
【0045】
選択されていないNANDフラッシュセルブロック202について、BD_outはグランドに維持されるとともに、選択されていないNANDフラッシュセルブロック202に関連するローカルスイッチ論理ユニット208は、BD_outにおけるグランドレベルが前記関連するNANDフラッシュセルブロック202が選択さられていないことを示している、と判断することができる。CSLトランジスタ804のゲート上のBD_out信号がグランドレベルであるために、CSLトランジスタ804がオフのまま維持されるとともに、GCSLは、前記関連するNANDフラッシュセルブロック202のCSLから絶縁される。BD_out上の信号がグランドレベルまで低下すると同時に、行デコーダ402のラッチエネイブルトランジスタ506のドレインからのDIS_EN上の信号は上昇する。その結果、放電トランジスタ806はターンオンするとともに、CSLはグランドに接続する。DIS_EN上の高電圧レベルは、デセイブルを示していると判断することができる。
【0046】
BD_outにおける変化は、ワード線ドライバ406のトランジスタTSS,TSOからTS31の全てをターンオンするとともに、GSLトランジスタ802およびCSLトランジスタ804をターンオンする。Si+1がV3 (Vdcp=4V)まで上昇している間、Si+1以外の全ての信号Sは、V2(Vpass =10V)まで上昇するとともに、GSL上の信号はV5 (Vgsl=10V)まで上昇する。NANDストリングプリチャージ段階t1002の終端まで、選択されたNANDメモリセルストリングがプリチャージされると判断することができる。選択されたNANDフラッシュセルブロック202に関連するローカルスイッチ論理ユニット208からの出力であるCSL上のレベルは、GCSLのレベルに追従する。
【0047】
図10における時間t1003で特定される昇圧段階では、Si-1が0Vまで低下し、GSL上の信号は0Vに戻り、選択されたSiはV1 (Vpgm=18V)まで上昇し、NANDメモリセルストリングにおける選択されたフローティングゲートメモリセルのチャンネルは、プリチャージレベルから局所的に昇圧される。
図10における時間t1004で特定されるビット線データロード段階では、ビット線電圧を選択されたNANDストリングへロードするために、SSはVccまで上昇する。プログラムデータが1である場合、ビット線電圧はVccであり、選択されたフローティングゲートメモリセルにおけるプリジャージおよび昇圧されたチャンネル電圧が維持される。プログラムデータが0である場合、ビット線電圧は0Vであり、選択されたフローティングゲートメモリセルにおけるプリジャージおよび昇圧されたチャンネル電圧が放電される。
【0048】
特に、
図10における時間t1005で特定されるプログラム段階では、
図10で特定される他の段階よりも長い持続期間がある。プログラム段階t1005の間、全ての信号のレベルが維持される。
【0049】
図10における時間t1006で特定されるプログラムリカバリ段階の第1部分では、プログラムリカバリ中での予期せぬプログラムを避けるために、選択されたワード線に対応するSiは、0Vまで放電される。
図10における時間t1007で特定されるプログラムリカバリ段階の第2部分では、CSL上の信号を含む、コアに残っている信号の全てが、放電される。
【0050】
CSLトランジスタ804および放電トランジスタ806は、必ずしもNMOSトランジスタである必要がなく、同種のアレイに使用される製造方法に応じて、各種タイプの半導体スイッチを選択することができる、ことは当業者には明確である。
【0051】
したがって、本明細書に記載された階層的な共通ソース線構造のバイアス制御は、2つの主な利点を提供することができる。第1の利点は、消費電力を低減できることである。第2の利点は、放電トランジスタ806の配置および活性化によって、残りのNANDフラッシュセルブロック202に関連するCSLがグランドレベルである間、選択されたNANDフラッシュセルブロック202に関連するCSLが高電圧レベルであるために、ソース線プログラムレベル(GCSL)をグランドレベルまで高速に放電できることである。上記で説明した構造によれば、GCSLが全てのNANDフラッシュメモリブロックに提供される構造と比較して、GCSLが容量性負荷を有効に低減すると認められる、ことは当業者には明確である。
【0052】
本願の上記で説明した実施形態は、単なる実施例であることを意図している。本発明の特定の実施形態について、代替物、変更及び変形が、ここに添付された特許請求の範囲によってのみ定められる本発明の範囲から逸脱することなく、当業者により実行することができる。