(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2操作に応じて選択されたメッセージに、前記キャラクターのゲーム中における状態に応じたデータを付加するメッセージデータ付加手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲーム装置10の概略構成を示す図である。ゲーム装置10は、ゲームセンターなどの遊戯施設に設置される業務用として構成されているものとする。
【0011】
図1に示すように、ゲーム装置10は、電算装置12、攻撃用コントローラ14、移動用コントローラ16、及び表示装置17により構成されている。
【0012】
電算装置12は、ゲーム装置10全体の制御を行うもので、攻撃用コントローラ14及び移動用コントローラ16から入力される操作データに応じてゲーム処理を実行し、表示装置17においてゲーム空間を表現するゲーム画面を表示する。電算装置12の詳細な構成については後述する(
図5参照)。
【0013】
攻撃用コントローラ14と移動用コントローラ16は、ゲーム中にプレイヤによって並行して操作されるコントローラである。攻撃用コントローラ14と移動用コントローラ16は、プレイヤによる各種操作による指示を入力して電算装置12に出力する。攻撃用コントローラ14は、主に攻撃方向と攻撃の実行を指示するためのコントローラである。移動用コントローラ16は、ゲーム空間における移動を指示するためのコントローラである。電算装置12は、攻撃用コントローラ14と移動用コントローラ16からの指示に応じた処理を実行する。攻撃用コントローラ14と移動用コントローラ16の詳細については後述する(
図3、
図4参照)。
【0014】
表示装置17は、電算装置12の制御のもとでゲーム画面を表示する。本実施形態におけるゲーム装置10では、ゲーム空間にいるプレイヤが見ている状況を表す一人称画面が表示されるものとする。
【0015】
図2は、表示装置17において表示されるゲーム画面17aの一例を示す図である。
本実施形態におけるゲーム装置10では、1人称画面を表示しており、ゲーム画面中に他のプレイヤによって制御されているキャラクターが表示されている。
図2に示すゲーム画面の例では、戦闘を行うゲームにおける兵士を表すキャラクターが表示されており、例えばチームメイトA,Bの2人のキャラクターが表示されている。
【0016】
また、ゲーム画面には、移動用コントローラ16のメッセージボタン16a(後述する)が押された場合にメッセージ選択ウィンドウCが表示される。メッセージ選択ウィンドウCには、ゲームに参加している他のプレイヤに対して送信可能なメッセージの一覧が表示されている。メッセージ選択ウィンドウCに表示されるメッセージには、特定のプレイヤ(例えば1人)に送信するメッセージ、複数のプレイヤ(例えば、チームメイト全員)に送信するメッセージなどが予め用意されている。例えば、
図2のメッセージ選択ウィンドウCに表示された「お前はここに残れ」は、1人のプレイヤに送信するメッセージであり、「[ALL]突撃!!」は、チームメイト全員に送信するメッセージである。メッセージ選択ウィンドウCに表示されるメッセージは、プレイヤが事前に設定することが可能であるものとして、敵のプレイヤ(個人、複数)宛のメッセージを設定することもできるものとする。
【0017】
また、ゲーム画面には、攻撃用コントローラ14に対するプレイヤの操作によって指示される位置を示すサイトDが表示されている。サイトDは、プレイヤが銃で狙っている照準位置を表すポインタであり、攻撃用コントローラ14の向きを変更する操作に応じて追随するように表示位置(指示位置)が変更される。キャラクター情報ウィンドウEは、サイトDがキャラクターの表示位置(一定範囲内)に合わされている場合に表示されるもので、キャラクターに関する情報が表示される。
図2に示す例では、キャラクターBの名前と生命力(ライフ)を表す数値が表示されている。プレイヤは、キャラクター情報ウィンドウEが表示されることで、サイトDをキャラクターに重ね合わされている(特定のキャラクターを指示している)ことを確認することができる。
【0018】
図3は、攻撃用コントローラ14の構成を示す図である。
攻撃用コントローラ14は、例えば拳銃型に構成されており、前後左右方向に任意に傾斜させることによってコントローラが示す方向を任意に変更できると共に、トリガー14aに対する入力操作により攻撃実行や各種の処理の実行を指示することができる。本実施形態の攻撃用コントローラ14には、さらにセカンダリーボタン14b、チェンジホイール14cが設けられている。セカンダリーボタン14bは、他の機能の実行に用いられるボタンである。チェンジホイール14cは、回転可能に構成されており、ゲーム画面中に表示されたメニュー、例えばメッセージ選択ウィンドウC中のメッセージの選択や、武器の種類の選択などに使用される入力デバイスである。
【0019】
図4は、移動用コントローラ16の構成を示す図である。
移動用コントローラ16は、片手で把持可能な形状をしており、前後左右方向に任意に傾斜させることができる。移動用コントローラ16を傾斜させる方向によって、ゲーム空間中におけるキャラクターの移動方向を指示することができる。また、移動用コントローラ16には、メッセージボタン16aが設けられている。メッセージボタン16aは、マルチプレイゲームの実行中に、同じゲームに参加している他のプレイヤに対してメッセージを送信するためにメッセージ機能を起動するためのボタンである。
【0020】
図5は、本実施形態におけるゲーム装置10のシステム構成を示すブロック図である。
図5に示すように、ゲーム装置10は、攻撃用コントローラ14、移動用コントローラ16、CPU20、RAM21、HDD(ハードディスク装置)22、画像処理部23、モニタ24(表示装置17)、音声処理部25、スピーカ26、カード読取書込装置27、ランプ28、硬貨認識装置29、スタートボタン30、及び通信装置31が設けられている。
【0021】
CPU20は、RAM21にロードされたプログラムを実行することにより各種機能を実現し、各部を制御することによりゲームを実行する。CPU20は、ゲームプログラムを実行することで、複数のプレイヤが同時に参加するマルチプレイゲームを実行する。本実施形態では、例えば通信装置31、ネットワーク18を通じて接続された他のゲーム装置でプレイされるゲームの状況を示すゲームデータを受信して、このゲームデータをもとにして複数のプレイヤに対応するキャラクターを含むゲーム画面を表示しながらゲームを進行させる。なお、ゲームデータには、ゲーム画面中に表示されるキャラクターに関するキャラクター情報が含まれているものとする。キャラクター情報には、例えば、キャラクター名、チーム名の他、キャラクター(兵士)の種類やゲーム中におけるキャラクターの状態(生命力を表すライフ値など)を示す属性情報などが含まれているものとする。CPU20は、キャラクター情報をもとにして、ゲーム中における自キャラクターの状態を管理しながらゲームを制御し、ゲームデータを通信装置31を介して出力する。
【0022】
本実施形態におけるマルチプレイゲームには、ゲームの実行中に、ゲーム画面中のキャラクターを制御している他のプレイヤとの間でメッセージを送受信するメッセージ送受信機能が設けられている。メッセージ送受信機能では、ゲーム画面中に表示されたキャラクターを直接的に指定することで、この指定されたキャラクターを制御するプレイヤ(ゲーム装置)に対してメッセージを送信し、また、他のゲーム装置(サーバ40)から自ゲーム装置宛てのメッセージを受信した場合には、このメッセージをゲーム画面中に表示させることができる。本実施形態におけるメッセージ送受信機能では、メッセージに対して、ゲーム中のキャラクターの状態(生命力などを表す数値など)に応じたデータを付加し、プレイヤからの指示によらないで、キャラクターの状態を相手に通知することができる。
【0023】
RAM21は、基本プログラムの他、ゲームを実行するためのゲームプログラムや、ゲームの実行に必要となる各種データが記憶される。RAM21には、ネットワーク18、通信装置31を通じて受信されるゲームデータ(キャラクターの状態を示す属性情報などを含む)や、メッセージ送受信機能によって送受信されるメッセージに関するデータなどが記憶される。
【0024】
HDD22は、基本プログラムやゲームプログラムなどの各種プログラムや各種データが記録される。HDD22に記憶されるデータには、例えばメッセージ送受信機能によって他のプレイヤに対して送信されるメッセージが格納されている。HDD22に格納されているメッセージには、1人のプレイヤに対して送信するメッセージと、複数のプレイヤに対して送信するメッセージとが含まれている。メッセージは、メッセージ送受信機能を実行する前にプレイヤが任意に設定できるものとする。さらに、HDD22には、ゲーム中のキャラクターの状態に応じてメッセージに付加されるデータが設定されている付加データテーブルが記憶される(
図6参照)。付加データテーブルは、必要に応じてRAM21に記憶されて、メッセージ送受信機能により利用される。
【0025】
画像処理部23は、CPU20の制御のもとで、ゲーム画面を表示するための表示制御を行う。モニタ24(表示装置17)は、画像処理部23の制御によりゲーム画面を表示させる。
【0026】
音声処理部25は、CPU20の制御のもとで、ゲームの実行状況に応じた効果音、メッセージ、BGM(back ground music)等を出力するための音声処理を行う。スピーカ26は、音声処理部25の制御により、効果音、メッセージ、BGM等の音声を出力する。
【0027】
カード読取書込装置27は、記録媒体が設けられたカード(例えばICカード)に対するデータの書込みや読み取りを行う。カードに対しては、例えばゲーム装置10を利用するプレイヤに対して発行されたユーザIDなどプレイヤに関するデータやゲーム結果などのデータが記録される。
【0028】
ランプ28は、プレイヤにゲームの進行状況を伝えるため、ゲーム演出等のために点灯/点滅されるランプである。
硬貨認識装置29は、ゲームを利用するための対価とする硬貨(例えば100円)が筐体本体に設けられた硬貨投入口から投入されたことを認識してCPU20に通知する。スタートボタン30は、ゲーム開始の指示を入力するためのボタンである。
通信装置31は、ネットワーク18を介して接続される他のゲーム装置との通信を制御する。ネットワーク18は、例えばLANやインターネット等の公衆網などを含み、サーバ40、その他の複数のゲーム装置41…を相互に接続する。
【0029】
サーバ40は、ネットワーク18を介して接続された複数のゲーム装置10,41…との間で実行されるマルチプレイゲームを制御するもので、各ゲーム装置10,41…において実行されるゲーム状況を示すデータを受信して、ゲーム空間内における各キャラクターの動作を制御する。また、サーバ40は、ゲーム空間内で実行されているゲームの状況を示すゲームデータをゲーム装置に送信し、各ゲーム装置においてマルチプレイゲームを実行させる。また、サーバ40は、ゲーム装置に設けられたメッセージ送受信機能によって、ゲーム空間に存在するキャラクターを送信先として指定されたメッセージデータを、メッセージの送信元とするゲーム装置から受信し、該当するキャラクターを制御するプレイヤ宛て(ゲーム装置)に対して送信する。また、サーバ40は、各ゲーム装置10,41…に対して、メッセージ選択ウィンドウCに表示させるメッセージのデータを送信するようにしても良い。
【0030】
なお、メッセージ送受信機能によるメッセージの送受信は、サーバ40が介在せずに、マルチプレイゲームに参加しているゲーム装置間で直接実行するようにしても良い。この場合、ゲーム装置10は、ゲーム空間中に表示されるキャラクターに対応するプレイヤの情報(送信先を示すデータを含む)をサーバ40あるいは他のゲーム装置から受信しておき、この情報をもとにメッセージデータをキャラクターを制御するプレイヤ宛て(ゲーム装置)に対して送信する。
【0031】
図6は、プレイヤによって送信対象として選択されたメッセージに付加するデータが設定された付加データテーブルの一例を示す図である。
図6に示す付加データテーブルには、例えば「突撃」「了解」「避難」のメッセージを示している。各メッセージに対しては、キャラクターの属性情報、ここではキャラクターの状態に応じて異なるデータを付加する。例えば、
図6に示す例では、キャラクターのゲーム中における生命力を表すライフ値の残量に応じて、メッセージに付加するデータを選択する。例えば、ライフ値が0〜100の範囲で管理されている場合、ライフ残量80〜100、30〜79、0〜29に区分して、キャラクターの現在のライフ値が何れの範囲に含まれるかによって、メッセージに付加するデータを選択する。
【0032】
例えば、プレイヤによって送信対象とするメッセージとして「突撃」が選択された場合に、キャラクターのライフ値がライフ残量80〜100の範囲に含まれる場合には「!!ヤッホー!」のテキストデータを選択し、メッセージ「突撃」のテキストデータに付加して新たな「突撃!!ヤッホー!」のメッセージを生成する。すなわち、ライフ値がライフ残量80〜100の範囲に含まれる場合には、ゲーム中におけるキャラクターが体力のある元気な状態であることを表す内容のデータをメッセージに付加する。この場合、メッセージの送信先のゲーム装置では、「突撃!!ヤッホー!」のメッセージが表示されることになる。
【0033】
同様にして、キャラクターのライフ値がライフ残量0〜29の範囲に含まれる場合には「ゲホゲホ」のテキストデータを選択し、メッセージ「突撃」のテキストデータに付加して新たな「突撃 ゲホゲホ」のメッセージを生成する。すなわち、ライフ値がライフ残量0〜29の範囲に含まれる場合には、ゲーム中におけるキャラクターが体力のない状態であることを表す内容のデータをメッセージに付加する。
【0034】
なお、
図6に示す付加データテーブルの例では、ライフ残量が同じ範囲に含まれる場合には、何れのメッセージについても同じデータを付加するように設定されているが、メッセージ毎に異なるデータを付加することも勿論可能である。
また、キャラクターの状態として生命力を表すライフ値(ライフ残量)に応じてメッセージに付加するデータを選択しているが、キャラクターの状態を表す他の情報をもとにして、メッセージに付加するデータを選択することも可能である。
【0035】
また、テキストデータによるメッセージに対して、キャラクターの状態に対応するテキストデータを付加しているが、他の形式のデータを付加するようにしても良い。テキストデータ以外のデータとしては、音声データ、画像データ(静止画、動画)などがある。例えば、音声データを付加する場合、前述した例では、メッセージ「突撃」のテキストデータに対して、「ヤッホー」と叫ぶ音声の音声データを付加する。この場合、メッセージの送信先のゲーム装置では、「突撃」のメッセージを表示させると共に、この表示に合わせて「ヤッホー」の音声を出力させることができる。
【0036】
画像データを付加する場合、前述した例では、メッセージ「突撃」のテキストデータに対して、体力のある元気な状態を表す画像データを付加する。この場合、メッセージの送信先のゲーム装置では、「突撃」のメッセージが表示されると共に、この表示に合わせて、メッセージ送信元のキャラクターの元気な状態を表す画像を表示させることができる。
さらに、音声データと画像データとを組み合わせてメッセージデータに付加するようにしても良い。
【0037】
また、メッセージとしてテキストデータを送信した場合に、メッセージを受信したゲーム装置では、テキストデータの内容に応じた音声を合成して出力するようにしても良い。これにより、通信データ量を音声データを送信する場合よりも低減して、音声によりメッセージを通知することができる。
【0038】
なお、付加データテーブルに設定されるメッセージに付加されるデータは、プレイヤからの指示により設定可能にしても良い。例えば、攻撃用コントローラ14あるいは移動用コントローラ16に対する操作によりテキストを入力して、メッセージに付加するテキストデータを変更する。また、音声データについても予め複数の音声データを用意しておき、キャラクターの状態に応じて変化を与えるようにもできる。例えば、ライフ値が低い場合には音程を低くすることで、メッセージを受信したプレイヤが音声だけでキャラクターの状態を簡単に把握できるようにする。また、メッセージの間に咳をしている「ゴホッ」といった音声をランダムに挿入して、体力が弱っていることが分かり易くすることもできる。
【0039】
また、基本的な音声については、キャラクターの種類に応じて設定されるようにしても良いし、プレイヤが任意に選択できるようにしても良い。
【0040】
次に、本実施形態におけるゲーム装置10の動作について説明する。
まず、プレイヤは、ゲーム利用の対価として硬貨(例えば100円)を硬貨投入口から投入する。CPU20は、硬貨が投入されたことを硬貨認識装置29により検知するとゲーム処理を起動し、スタートボタン30に対する操作に応じてゲームを開始する。
【0041】
本実施形態におけるゲーム装置10では、ゲーム空間内でプレイヤに対応するキャラクターが戦闘を行うゲームを実行するものとし、例えばプレイヤはゲーム空間中で行動する兵士のキャラクターを、攻撃用コントローラ14と移動用コントローラ16に対する操作により制御する。
【0042】
CPU20は、通信装置31から受信されるゲームデータから他のゲーム装置によって他のプレイヤが実行してるゲーム状況を取得し、他のプレイヤによって制御されているキャラクターを含むゲーム画面を表示させる。ゲーム空間内では、例えば味方と敵方に別れて兵士が戦闘を行うものとする。味方と敵方のそれぞれには、複数のチームを構成することができる。各チームには、複数のプレイヤによってそれぞれ制御されている複数のキャラクターが属することができる。
【0043】
プレイヤは、移動用コントローラ16を操作することで、自キャラクターのゲーム空間における位置を移動させることができる。ゲーム空間中では、攻撃用コントローラ14によりサイトDをキャラクターに合わせることで、そのキャラクターのキャラクター情報ウィンドウEを表示させて、キャラクターに関する情報を確認することができる。敵キャラクターに対して攻撃する場合には、自キャラクターを移動させて、敵キャラクターがゲーム画面表示された状態にする。そして、敵キャラクターにサイトDを合わせた状態でトリガー14aを引く入力操作によって、敵キャラクターに対して攻撃を加えることができる。
【0044】
ここで、本実施形態におけるゲーム装置10のメッセージ送信方法について、
図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0045】
ゲーム中では、同じチームのキャラクターを連携して動作させることが好ましい。そのために、本実施形態のゲーム装置10では、ゲーム空間中に存在する各キャラクターを制御するプレイヤに対してメッセージを通知すると共に、メッセージにキャラクターの状態を把握できる情報を付加して送信することができる。ここでは、ゲーム画面に表示されている1人のキャラクターを制御するプレイヤに対してメッセージを通知する場合を例にして説明する。
【0046】
まず、移動用コントローラ16のメッセージボタン16aが押されたことを検知すると(ステップA1、Yes)、CPU20は、ゲーム画面中にメッセージ選択ウィンドウCを設定し、メッセージ選択ウィンドウCにHDD22あるいはサーバ40から読み出したメッセージを表示させる(ステップA2)。メッセージ選択ウィンドウCには、例えば
図2に示すような、複数のメッセージの一覧が表示されており、攻撃用コントローラ14に設けられたチェンジホイール14cの操作によって、他のプレイヤに対して送信するメッセージを指定することができる。
【0047】
CPU20は、メッセージ選択ウィンドウCを表示している時にチェンジホイール14cに対する操作を入力すると、メッセージ選択ウィンドウC中のカーソルを上下方向に移動させて何れかのメッセージを選択状態にして表示させる。すなわち、チェンジホイール14cによるメッセージの選択指示を入力する(ステップA3)。
【0048】
その後、プレイヤは、メッセージ選択ウィンドウCにおいて選択状態にあるメッセージの送信相手を、ゲーム画面中に表示されたキャラクターにサイトDを合わせることで指定する(ステップA4)。CPU20は、攻撃用コントローラ14の操作に応じて、サイトDの位置を移動させる。CPU20は、ゲーム画面におけるサイトDの位置とキャラクターの表示位置(キャラクターの周辺の一定範囲内を含めても良い)とを比較し、サイトDが合わされているキャラクターを検知した場合、
図2に示すように、サイトDが合わされているキャラクターの近傍にキャラクター情報ウィンドウEを表示させる(ステップA5)。キャラクター情報ウィンドウEには、キャラクターに関する情報として、例えばキャラクター名やキャラクターが属するチーム名、あるいはキャラクターのゲーム空間中における生命力(ライフ)などの属性情報などを表示させる。プレイヤは、キャラクター情報ウィンドウEが表示されることにより、サイトDにより特定のキャラクターを指定している状態であることを認識することができる。なお、キャラクター情報ウィンドウEにおいて表示される情報は、サーバ40から受信されるゲームデータ(属性情報)に含まれているものとする。
【0049】
ここで、プレイヤによって攻撃用コントローラ14の方向を変更する操作がされると、CPU20は、攻撃用コントローラ14が示す指示位置にサイトDを移動させる。これにより、ゲーム画面中のキャラクターの表示位置からサイトDの位置が外れてしまうと(ステップA6、Yes)、CPU20は、キャラクター情報ウィンドウEを消去して、サイトDが何れのキャラクターも指定していない状態であることを表す。プレイヤは、攻撃用コントローラ14が指示する向きを変更することによって、ゲーム画面中に表示された何れかのキャラクターにサイトDの位置を任意に合わせることができる。
【0050】
なお、再度、移動用コントローラ16のメッセージボタン16aが押された場合(ステップA7、Yes)、すなわちメッセージボタン16aが解除された場合には、CPU20は、メッセージ選択ウィンドウCにおいて選択状態にあるメッセージの送信を中止するものと判別して、通常のゲーム実行状態におけるゲーム画面を表示させる。改めてメッセージを送信しようとする場合には、プレイヤは、移動用コントローラ16のメッセージボタン16aを押せばよい。
【0051】
一方、サイトDが特定のキャラクターを指定している状態において、攻撃用コントローラ14のトリガー14aが引かれた場合には(ステップA8、Yes)、CPU20は、自ゲーム装置10のプレイヤにより制御されているキャラクターのゲームデータ(属性情報)を参照して、ゲーム中におけるキャラクターのライフ値を確認する(ステップA9)。
【0052】
そして、
図6に示す付加データテーブルを参照して現在のライフ値に対応するデータを選択し、メッセージ選択ウィンドウCから選択されたメッセージに付加する(ステップA10)。例えば、プレイヤによって送信対象とするメッセージとして「突撃」が選択された場合に、キャラクターのライフ値がライフ残量80〜100の範囲に含まれる場合には「!!ヤッホー!」のテキストデータを選択し、メッセージ「突撃」のテキストデータに付加して新たな「突撃!!ヤッホー!」のメッセージを生成する。
【0053】
CPU20は、キャラクターの状態を表すデータが付加されたメッセージをサイトDが位置しているキャラクターに対応するプレイヤ宛てに送信する(ステップA11)。
【0054】
例えば、ゲーム装置10は、トリガー14aによる入力操作によりメッセージの送信実行が指示されると、サイトDによってメッセージの送信先として指示していたキャラクターを示すデータ(例えば、キャラクター名など)とメッセージ選択ウィンドウCにおいて選択していたメッセージ内容(付加されたキャラクターの状態を表すデータを含む)、さらには送信元を示すデータ(例えば、キャラクター名など)とを含むメッセージデータを、ネットワーク18を通じてサーバ40に送信する。サーバ40は、メッセージデータを受信すると、メッセージの送信先として指定されたキャラクターを制御するプレイヤ(ゲーム装置)に対してメッセージデータを送信する。サーバ40からメッセージデータを受信したゲーム装置は、メッセージデータに基づいて、ゲーム画面中の所定の位置にメッセージ内容とメッセージの送信元(例えば、キャラクター名)を表示させる。これにより、メッセージを受信したゲーム装置のプレイヤは、自分に対する他のプレイヤからメッセージを把握することができる。例えば、「突撃!!ヤッホー!」のメッセージを受信することで、この指示に応じて自キャラクターを制御して、他のプレイヤとの連携をはかることができる。また、メッセージに付加されたデータ「ヤッホー!」から、送信元のキャラクターのライフ値が高く、体力のある元気な状態(攻撃力が高い)であることを簡単に把握することができ、キャラクターを連携して動作させる際の参考にすることができる。
【0055】
なお、前述した説明では、メッセージ選択ウィンドウCにおいて選択状態にあるメッセージの送信相手を、ゲーム画面中に表示されたキャラクターにサイトDを合わせることで指定しているが、必ずしもゲーム画面中においてサイトDによってメッセージの送信相手を特定しなくても良い。例えば、メッセージ選択ウィンドウCに表示されるメッセージに対してメッセージ送信相手が設定されていれば、メッセージ選択ウィンドウCからメッセージを選択する操作だけで良い。電算装置12は、メッセージ選択ウィンドウCからメッセージが選択された場合に、この選択されたメッセージに設定された送信相手宛に、前述したように、キャラクターの状態に応じたデータが付加されたメッセージを送信する。例えば、メッセージ選択ウィンドウCにおいて表示されたメッセージに対して、送信相手として[ALL]が設定されている場合にはチームメイト全員にメッセージを送信する。その他、メッセージに設定される送信相手としては、味方の特定のプレイヤ、敵のプレイヤ(個人、複数)宛のメッセージを設定することもできる。
【0056】
このようにして、本実施形態におけるゲーム装置10では、ゲーム画面中に表示されるキャラクターのゲーム中における状態(ライフ値など)を管理し、このキャラクターの状態に応じたデータをプレイヤの操作によらずメッセージに付加するので、プレイヤが選択したメッセージの内容以外のキャラクターの状態を表す情報を含めて、他のプレイヤに対して簡単にメッセージを通知することができる。従って、同じチームのキャラクターの状態を把握するためにキャラクターのライフゲージなどの状態管理用画面を表示させるといった操作も必要ないため、リアルタイムに対応が必要なマルチプレイゲームにおいて操作性の低下を招かずゲーム本来の進行を良好にすることができる。
【0057】
なお、メッセージに付加されるデータがテキストデータではなく音声データとした場合には、メッセージの表示と共にキャラクターの状態に応じた音声が出力されるので、感覚的にキャラクターの状態を素早く把握することができる。
【0058】
なお、前述した説明では、メッセージデータをサーバ40を介して、メッセージの送信先のゲーム装置に送信するとしているが、サーバ40が介在せずに、マルチプレイゲームに参加している他のゲーム装置(プレイヤ宛て)に対して、直接、メッセージデータを送信するようにしても良い。
【0059】
なお、前述した説明では、メッセージ選択ウィンドウCから選択されたメッセージに、キャラクターの状態を表すデータを付加するものと説明しているが、メッセージ選択ウィンドウCに設定されたメッセージとキャラクターの状態との関係に応じた、キャラクターの状態を表す情報を含むメッセージが予め用意されていても良い。このメッセージは、テキストデータのみ、テキストデータと画像データとの組み合わせ、テキストデータと音声データとの組み合わせによって構成されているものとする。
【0060】
また、ゲーム装置10には、予め出力対象となる複数のメッセージ(テキスト、画像、音声を含んでいても良い)のデータを識別データ(コード)と対応付けて記憶しておき、サーバ40(あるいは他のゲーム装置10)から受信されるコードに応じて、メッセージを出力するように構成することもできる。この場合、通信データ量を削減することができ、またメッセージ用のデータそのものを送信しないので、メッセージ送信先のゲーム装置において、例えば異なる言語による(翻訳された)テキストのメッセージを出力させることもできる。
【0061】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0062】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。