(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明を適用した第1の実施形態の弾球遊技機たるパチンコ機を説明する。
図1に示すように、パチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠51には、左側の上下の位置に設けたヒンジ53を介して、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52および後述の内枠が開閉可能に設けてある。
前枠52の板ガラス61の奥には前記内枠に保持された遊技盤10(
図2)が設けてある。
【0011】
前枠52の上部の左右両側位置および外枠51の下部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ66が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また前枠52には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
前枠52の下半部には上皿55と下皿63とが一体に形成してある。下皿63の右側には発射ハンドル64が設けてあり、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤10に向けて発射される。
【0012】
下皿63は上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。下皿63の左側には演出ボタン67が設けてある。
【0013】
本パチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には下皿63
の左側に貸出ボタン57、精算ボタン58および残高表示器59が設けてある。
なお、
図1の39は、前枠52および前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠52を開放する。
【0014】
図2に示すように、遊技盤10には外レール11と内レール12とによって囲まれた略円形の遊技領域13が形成されている。遊技領域13には、その中央部にセンターケース14が装着され、センターケース14のほぼ中央下方および右斜め下方位置にはそれぞれ第1および第2の普通図柄の始動口21A,21Bが設置されている。両始動口21A,21Bは遊技球が通過可能なゲートで構成してある。
普通図柄(以下、単に普図という)の始動口21A,21Bは普図の当否抽選を実行する始動口であり、前記始動口21A,21Bのいずれかに遊技球が入球すると普図の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数は普図の保留記憶として記憶される。
【0015】
センターケース14の直下に位置する前記第1普図始動口21Aの右横位置には、普図の当否抽選が当選したときに開放される普通電動役物からなる特別図柄の始動口22が配設されている。該始動口22は特別図柄(以下、単に特図という)の当否抽選用の始動口であり、特図の始動口22に遊技球が入球すると複数種類の乱数が抽出され、これらの乱数に基づいて特図の当否抽選が行われる。特図の始動口22は普通電動役物で構成され、普図の当選時に、予め設定された所定時間および所定回数で開放する。例えば、通常の遊技状態であれば約2.6秒の開放が2回行なわれる。なお、始動口22に入球させるにはセンターケース14の上方を通過させて遊技領域の右側に発射(いわゆる右打ち)すると入球し易いように配置されている。
【0016】
前記第2普図始動口21Bの下方位置には、特図の当否抽選が当選となって当り遊技に移行したときに開放される特別電動役物からなる大入賞口25が配設されている。
【0017】
また第1普図始動口21Aの左横位置には、複数の普通入賞口24が配設してある。更に内レール12沿いには、特図表示装置16や普図表示装置18、左打ち遊技か右打ち遊技のいずれかを推奨する左右の打ち位置ランプ41,42等が配設された遊技状態報知ランプ部30が設けてある。
【0018】
センターケース14は中央に演出図柄表示装置15(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設され、演出図柄表示装置15には前記普図に対応する擬似図柄などの演出を表示する。
センターケース14の下縁には普図保留数表示装置19が配設してある。またセンターケース14には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
なお、遊技盤10の遊技領域13には多数の遊技釘が植設されており、盤面最下部にはアウト口28が設けられている。
【0019】
図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、前記遊技盤10を脱着可能に取付ける内枠70が収納されている。内枠70は、前記前枠52と同様に、一方の側縁(
図3の右側)の上下位置が前記外枠51にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出装置73により払出球流下通路を通り前記上皿55に払い出される。また、本実施形態では前記賞球を払い出す払出装置73により貸出ボタンの操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当する。
【0020】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられ、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85は内枠70に設けられている。
図3では発射制御装置84が描かれていないが、払出制御装置81の下に設けてある。
【0021】
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けてあり、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊
技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(
前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施形態では、ひとつの外部接続端子板78を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
【0022】
図4は本パチンコ機50の電気的構成を示すもので、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83および発射制御装置84においては、詳細の図示は省略するが、これらの制御装置はいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。また、主制御装置80には各種の乱数を抽出する乱数カウンタ等も備わっている。
【0023】
主制御装置80は、裏配線中継端子板および外部接続端子板78を介して遊技施設のホールコンピュータと電気的に接続される。主制御装置80には、裏配線中継端子板や遊技盤中継端子板を介して、前枠(ガラス枠)52および内枠70が開放しているか否か検出するガラス枠開放SW(スイッチ)、内枠開放SW、特図の始動口22への入球を検出する特図始動口SW、第1および第2普図始動口21A,21Bへの入球を検出する第1、第2普図作動SW、大入賞口25への入球を検出するカウントSW、普通入賞口24への入賞球を検出する左、右入賞口SW等の検出信号が入力される。
【0024】
また主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81や、サブ制御装置たるサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82にコマンドを出力し、図柄表示装置中継端子板を介して特図表示装置16、普図表示装置18および普図保留数表示装置19の表示制御を行なう。
主制御装置80は、大入賞口25の開閉駆動する大入賞口ソレノイドを制御して大入賞口を開放作動せしめる。また特図の始動口22を開閉する普電役物ソレノイドの作動を制御する。
【0025】
払出制御装置81は、球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW等の検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータを稼働させて遊技球を払い出させる。また、CRユニットと電気的に接続され、精算表示装置59を介して球貸および精算SW57,58による貸出要求、精算要求の操作信号を受け付け、CRユニットとデータを送受し、貸出要求信号に応じて払出モータを稼働させて貸球を払い出させ、CRユニットに挿入されているプリペイドカードの残高表示を制御する。
【0026】
発射制御装置84は、発射停止SW、発射ハンドルに遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW等の検出信号が入力される。払出制御装置81を介して主制御装
置80から送られてくるコマンド(タッチSWの信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドルの回動信号および発射停止SWの信号に基づいて発射モータを制御して遊技球を発射および停止させ、タッチランプの点灯を制御する。
【0027】
サブ統合制御装置83は、音量調節SWや演出ボタン67などの検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて、スピーカを駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプの点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置82へキャラクタなどを表示する擬似演出や普通図の擬似図柄の表示態様のコマンドを送信する。
【0028】
演出図柄制御装置82は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置15を構成している。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送られてくるコマンドに応じてLCDパネルの表示を制御する。
【0029】
次にパチンコ機50の作動を説明する。
パチンコ機50は、第1または第2の普図始動口21A,21Bに遊技球が入球すると、普図の当否抽選を実行する。このとき普通図柄表示装置18および演出図柄表示装置15の図柄変動を開始し、その後、普通図柄表示装置18に普図を、演出図柄表示装置15に普図に対応する擬似図柄を確定表示して前記抽選結果を報知する。抽選結果が当りであれば普図の当り遊技として普通電動役物(特図の始動口22)を開放する。
この状態で特図の始動口22に遊技球が入球すると特図の当否抽選を実行し、該抽選結果が当りであれば特図の当り遊技として大入賞口22を開放する。なお特図の抽選結果は特別図柄表示装置16に特図を確定表示して報知する。
そして特図の当り遊技終了には遊技状態が通常の遊技状態とは異なる特別の遊技状態へ移行される。特別な遊技状態として、普図の当選確率を高確率とする普図確率変動機能、普通電動役物の開放延長機能および特図の当選確率を高確率とする特図確率変動機能が作動する第1の特別遊技状態、または普図確率変動機能および開放延長機能が作動する第2の特別遊技状態に移行する。
このように特図の当り遊技の終了後には、普図の当り遊技が生起しやすい状態となって、特図の当り遊技を連続して実行させることが可能である。なお、特図の当り遊技はリミッタにより制限される。
以下、主制御装置80(厳密には、そのCPU)が実行するプログラム処理に基づいて作動の詳細を説明する。
【0030】
先ず
図5を参照して前記プログラム処理の「メインルーチン」の概要を説明する。「メインルーチン」は本処理(S100〜S111,S115)と残余処理(S112)とで構成され、2ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断はRAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(no)なら初期設定(S115)を実行する。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
【0031】
正常割り込みなら(S100:yes)、初期乱数更新処理(S101)、特図の大当り決定用乱数の更新処理(S102)、大当り図柄決定用乱数の更新処理(S103)、普図の当り決定用乱数の更新処理(S104)、当り図柄決定用乱数の更新処理(S105)、普図のリーチに関するリーチ判定用乱数の更新処理(S106)、普図の変動パターンに関する変動パターン決定用乱数の更新処理(S107)、入賞確認処理(S108)、当否判定処理(S109)、各出力処理(S110)、不正監視処理(S111)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S112)をループ処理する。
【0032】
次に主制御装置80が実行するプログラム処理で、本発明に関わりの深い当否判定処理(S109)を中心に、入賞確認処理(S108)や各出力処理(S110)の一部のサブルーチンについて説明する。
【0033】
図6に示す「普図始動入賞確認処理」は前記入賞確認処理(S108)のサブルーチンで、第1または第2の普図始動口21A,21Bへの入球があるか確認し(S200)、入球があれば(S200:yes)、普図の保留記憶が満杯でないか確認する(S201)。保留記憶が満杯でなければ(S201:no)、S202の処理で、普図の当り決定用乱数、当り図柄決定用乱数、リーチ図柄決定用乱数、はずれ図柄決定用乱数、移行決定用乱数などの各種乱数を抽出し、抽出された各種乱数が保留記憶として主制御装置80のメモリに記憶される(最大4つ)。そして、普図保留表示装置19の表示制御、および演
出図柄制御装置82やサブ統合制御装置83へ普図保留数のコマンドを送信する(S203)。
【0034】
図7に示す「普図当否判定処理1」は前記当否判定処理(S109)のサブルーチンで、S300の処理で特図の始動口22を開放させるための普通電動役物が作動中か確認し、作動していなければ(S300:no)、普図が変動中か確認し(S301)、変動中でなければ(S301:no)、確定図柄が表示されているか確認する(S302)。なお、普通電動役物が作動中(S300:yes)であれば「普図遊技処理」に移行する。
【0035】
S302の処理で確定図柄が表示中でなければ(S302:no)、普図の保留記憶があるか確認(S303)し、普図の保留記憶があれば(S303:yes)、普図の保留記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う(S304)。該シフト処理により普図の保留記憶のうち最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。普図の保留記憶がなければ(S303:no)、「普図遊技処理」に移行する。
【0036】
次にS305の処理で、確変フラグを確認して現在の遊技状態が確変中(高確率)であるか確認する(確変フラグが1であれば確変中)。確変中であれば(S305:yes)、高確率の当否判定用テーブルで当否判定を行うようにセットする(S306)。確変中でなければ(S305:no)、通常確率(低確率)の当否判定用テーブルで当否判定を行うようにセットする(S307)。そしてS308の処理では、S307またはS308の処理でセットした当否判定用テーブルと当り判定用乱数とを対比して当りか否か当否判定を行う。例えば、普図の当り確率は、通常、399.9分の1に設定しあり、確変時には100%に設定する。
【0037】
当りであれば(S308:yes)、S309の処理において、前記対象となる保留記憶の当り図柄決定用乱数に基づいて当り図柄を決定し、前記対象となる保留記憶の変動パターン決定用乱数に基づいて当りの変動パターンを決定する(S310)。
一方、普図が当りでなければ(S308:no)、ハズレの変動パターンを決定する(S311)。
次にS312の処理では、普図表示装置18の変動開始、および演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ普図変動開始コマンドを送信し、「普図遊技処理」に移行する。
【0038】
前記S301の処理で普図の図柄変動中のときは(S301:yes)、
図8に示すように、図柄の変動時間が経過したことを確認すると(S320:yes)、確定図柄表示設定処理(S321)により普図表示装置18の確定図柄表示、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ普図に対応する擬似図柄を確定表示させるようにコマンドを送信する。
続いて確定表示させた普図が当りになる組合せであるか否か確認し(S322)、当りになる組合せであったときは(S322:yes)、普図当り開始演出処理(S323)により演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ当り演出を開始させるようにコマンドを送信し、「普図遊技処理」に移行する。
【0039】
前記
図7のS302の処理で確定図柄表示中のときは(S302:yes)、
図9に示すように、確定図柄の表示時間が経過したことを確認すると(S330:yes)、確定図柄表示終了処理(S331)において普図表示装置18の確定図柄表示の終了、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ擬似図柄の表示を終了させるようにコマンドを送信し、「普図遊技処理」へ移行する。
【0040】
図10に示すように「特図当否判定処理」は、大入賞口25を開放させるための特別電動役物が作動中か確認し(S400)、作動していなければ(S400:no)、特図が変動中か確認し(S401)、変動中でなければ(S401:no)、確定図柄が表示されているか確認する(S402)。なお、特別電動役物が作動中(S400:yes)であれば「特別遊技処理」に移行する(
図13参照)。
【0041】
前記S402の処理で確定図柄が表示中でなければ(S402:no)、特図の始動口22(普通電動役物)への入球があるか確認する(S403)。特図の始動口22への入球があれば(S403:yes)、次にS404の処理において現在の遊技状態が、特図の当り確率が高確率の確変中であるか確認する(確変フラグが1であれば確変中)。確変中であれば(S404:yes)、高確率の当否判定用テーブルで当否判定を行うようにセットする(S405)。確変中でなければ(S404:no)、通常確率(低確率)の当否判定用テーブルで当否判定を行うようにセットする(S406)。そしてS407の処理では、S405またはS406の処理でセットした当否判定用テーブルと大当り判定用乱数とを対比して大当りか否か当否判定を行う。例えば、特図の当り確率は、通常で65521分の65519に設定してあり、確変時には65521分の65520に設定し、いずれの状態でも特図の当否抽選が実行されればほぼ当選する確率にしてある。
【0042】
大当りであれば(S407:yes)、
図13に示すように、大当り図柄決定用乱数に基づいて特図の大当り図柄を決定し(S450)、変動パターン決定用乱数に基づいて大当りの変動パターンを決定する(S451)。
続いてS452〜S463の処理において、確定された特図に基いて特図の当り遊技終了後に移行する遊技状態が設定される。なお
図21に示すように図柄は7種類で、ハズレの図柄0を除いた図柄1から図柄6よって遊技状態を選択する。遊技状態は、通常の遊技状態、前記第1の特別遊技状態として普図確率変動機能、普通電動役物の開放延長機能および特図確率変動機能が作動する遊技状態、または第2の特別遊技状態として普図確率変動機能および開放延長機能が作動する遊技状態のいずれかに設定される。
【0043】
先ず
図13のS452の処理において、確定された特図の大当り図柄は特図の確率変動機能を作動させる確変図柄であるか否か確認し、確変図柄であれば(S452:yes)、S453の処理において、特図の当り遊技の連続回数を制限する前記リミッタのカウンタを確認し、リミッタが作動していないか確認する。例えばリミッタの規制回数は10回に設定し、カウンタが10に達するとリミッタが作動する。
リミッタが作動していなければ(S453:yes)、リミッタのカウンタを加算し(S454)、S455の処理において、特図の確変機能を作動するための確変設定フラグに1をセットする。続くS456の処理において、普図の確変機能および普通電動役物の開放延長機能を作動するための時短設定フラグに1をセットする。なお、時短機能は普図確変と普通電動役物の開放延長との両機能を含む機能である。
これによれば、特図の当り遊技終了後の遊技状態は、普図確率変動機能、普通電動役物
の開放延長機能と、特図確率変動機能が作動する第1の特別遊技状態に移行することとなる。
【0044】
前記S453の処理において、カウンタが10に達し、リミッタが作動していれば(S453:no)、カウンタをクリアし(S457)、確変設定フラグを0にセットする(S458)。
続くS459の処理ではリミッタが作動したときの大当り図柄は前記普図確変機能と前記開放延長機能を合わせた時短機能を作動する時短有図柄であるか否か確認し、時短有図柄であれば(S459:yes)、S456の処理で時短設定フラグに1をセットする。これによれば、特図の当り遊技終了後の遊技状態は、普図確率変動機能と開放延長機能が作動する第2の特別遊技状態に移行することとなる。
一方、時短有図柄でなければ(S459:no)、時短設定フラグに0をセットする(S405)。特図の当り遊技終了後の遊技状態は、通常の遊技状態(特図も普図に低確率)に戻ることとなる。
【0045】
前記S452の処理において特図が確変図柄でなければ(S452:no)、カウンタをクリアし(S461)、確変設定フラグを0にセットし(S462)、時短設定フラグに1をセットする(S463)。特図の当り遊技終了後の遊技状態は、普図確率変動機能と開放延長機能が作動する第2の特別遊技状態に移行することとなる。
なお、リミッタが非作動の状態において、遊技状態が第1の特別遊技状態の移行する割合は94%で、第2の特別遊技状態の割合は6%に設定してある。また、リミッタ作動状態においては、通常の遊技状態に戻る割合が94%に、第2の特別遊技状態に移行する割合は6%に設定してある。
【0046】
前記S456,S460,S463のいずれかの処理に続く特図変動開始コマンド送信処理(S464)では特図表示装置16の特図の変動開始、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ特図の変動開始に対応するコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。
【0047】
図10の前記S407の処理に戻って、大当りでなければ(S407:no)、変動パターン決定用乱数に基づいてハズレの変動パターンを決定し(S408)、次のS409の処理において、時短フラグを確認して時短機能が作動しているか確認する(時短機能作動中は時短フラグが1)。時短機能が作動中であれば(S409:yes)、時短カウンタを減算し(S410)、
図13の前記S464の処理で、特図表示装置16のハズレ時の特図の変動開始、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へハズレ時の特図の変動開始に対応するコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。
【0048】
図10の前記S401の処理で、特図が変動中であれば(S401:yes)、
図11に示すように、図柄の変動時間が経過したことを確認すると(S420:yes)、確定図柄表示設定処理(S421)により特図表示装置16の確定図柄表示、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ特図確定図柄に対応するコマンドを送信する。
【0049】
続いて確定表示させた特図が大当りになる組合せであるか否か確認し(S422)、大当りになる組合せであったときは(S422:yes)、確変フラグが1(確変中)であれば(S423:yes)、確変フラグを0にセットし(S424)、時短フラグが1(時
短中)であれば(S425:yes)、時短フラグを0にセットする(S426)。
【0050】
続いて条件装置の作動を開始させ(S427)、役物連続作動装置の作動を開始させる(S428)。条件装置は大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は特別電動役物を連続して作動させる装置である。
そして大当り開始演出処理(S429)により演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ大当り演出を開始させるようにコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。
【0051】
前記S422の処理で、大当りになる組合せでなければ(S422:no)、時短フラグが1か確認し(S430)、時短フラグが1であり(S430:yes)、時短回数が0であれば(S431:yes)、時短フラグを0にセットして(S432)、「特別遊技処理」に移行する。
【0052】
図10の前記S402の処理で確定図柄表示中のときは(S402:yes)、
図12に示すように、確定図柄の表示時間が経過したことを確認すると(S440:yes)、確定図柄表示終了処理(S441)において特図表示装置16の確定図柄表示の終了、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ確定図柄表示の終了に関するコマンドを送信し、「特別遊技処理」へ移行する。
【0053】
図14に示す「普図遊技処理」は前記「メインルーチン」(
図5)の各出力処理(S110)のサブルーチンであり、先ず、普通電動役物が開放中か確認する(S500)。普通電動役物が開放中でなければ(S500:no)、普図当り終了演出中か確認し(S501)、普図当り終了演出中でなければ(S501:no)、普図当り開始演出時間が経過したか確認し(S502)、普図当り開始演出時間が経過していれば(S502:yes),S503の普通電動役物の開放処理で普通電動役物を開放してリターンする。
【0054】
前記S500の処理で普通電動役物が開放中であれば(S500:yes)、
図15に示すように、普通電動役物に10個(規定数)の入賞があったか否かの確認(S510)、または普通電動役物の開放時間が終了したか否かを確認して(S511)、いずれか確認できれば普通電動役物を閉鎖し(S512)、普図当り演出終了処理を実行して(S513)リターンする。
【0055】
図14の前記S501の処理で普図当り終了演出中であれば(S501:yes)、
図16に示すように、前記普図当り終了演出時間が経過したか否か確認し(S520)、経過していれば(S520:yes)、普図当り終了コマンド送信の処理(S521)を実行し、この処理で演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83に普図当り終了コマンドを送信し、普図当り遊技を終了してリターンする。
一方、最終ラウンドでなければ、(S455:NO)、大入賞口の開放設定処理(S465)を実行してリターンする。
【0056】
図17に示す「特別遊技処理」は、先ず、役物連続作動装置が作動中か確認し(S600)、作動中であれば(S600:yes)、S601の処理で大入賞口が開放中か確認する。役物連続作動装置が作動中でなければ(S600:no)リターンする。
前記S601の処理で大入賞口が開放中でなければ(S601:no)、インターバル中か確認し(S602)、インターバル中でなければ(S602:no)、大当り終了演出中か確認し(S603)、大当り終了演出中でなければ(S603:no)、大当り開始演出時間が経過したか確認し(S604)、大当り開始演出時間が経過していれば(S604:yes)、S605の大入賞口の開放処理で大入賞口を開放してリターンする。
【0057】
前記S601の処理で大入賞口開放中であれば(S601:yes)、
図18に示すように、大入賞口に入賞があったか否かの確認(S610)、または大入賞口の開放時間が終了したか否かを確認して(S611)、いずれか確認できれば大入賞口を閉鎖し(S612)、大当りインターバル処理を実行して(S613)リターンする。
【0058】
図17の前記S602の処理でインターバル中であれば(S602:yes)、
図19に示すように、大当りインターバル時間が経過したか否か確認し(S620)、経過していれば(S620:yes)、最終ラウンド(2ラウンド目)かどうか確認し(S621)、最終ラウンドであれば、(S621:yes)、大当り終了演出の処理(S622)を実行し、この処理で演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
一方、最終ラウンドでなければ、(S621:no)、大入賞口の開放設定処理(S623)を実行してリターンする。
【0059】
図17の前記S603の処理で大当り終了演出中であれば(S603:yes)、
図20に示すように、大当り終了演出時間が経過したか確認し(S630)、該時間が経過していれば(S630:yes)、役物連続作動装置の作動を停止する処理(S631)を実行し、条件装置の作動を停止する処理(S632)を実行する。
【0060】
続く、S633の処理では時短設定フラグが1か確認し、フラグが1であれば(S633:yes)、時短機能の繰り返し回数を設定し(S634)、時短フラグに1をセットする(S635)。
次にS636の処理では確変設定フラグが1か確認し、フラグが1であれば(S636:yes)、確変フラグに1をセットし(S637)、大当り終了コマンド送信の処理(S638)を実行し、この処理で演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
S635およびS637の処理で時短フラグと確変フラグとに1がセットされたときは、大当り遊技終了後の遊技状態が前記第1の特別遊技状態に移行する。時短フラグにのみ1がセットされたときは前記第2の特別遊技状態に移行する。
【0061】
図22、
図23は第1または第2の特別遊技状態における演出図柄表示装置15の演出表示態様を示す。
図22(a)は第1の特別遊技状態に移行して初回の普図当否抽選時の演出表示を表し、画面中央には普通図柄に対応する3桁の擬似図柄が変動表示される。画面上段には特図の当り遊技を連続して獲得できるチャンスが開始されたことを示し、画面下段では特図の当り遊技の連続(連チャン)回数(制限回数)が最大10回可能であることを示している。
【0062】
図22(b)は特図の当り遊技および第1の特別遊技状態が連続して進行中であることを表し、下面下段に特図の当り遊技の連続した回数と制限回数を示す。
【0063】
図22(c)は第1の特別遊技状態から特図の当り遊技を経て第2の特別遊技状態に移行した演出表示を表す。図例は特図の当り遊技および第1の特別遊技状態が8回連続し、9回目の特図の当り遊技終了後に第2の特別遊技状態に移行した状態を表す。この場合、第2の特別遊技状態に移行することでリミッタのカウントがクリアされ、新たに特図の当り遊技の連続(連チャン)回数が最大10回可能となる。そこで、下面下段にリッミタの上限が更新されたことを示し、今までの特図の当り遊技の連続回数である8回に、これから当り遊技の連続が可能な10回を合わせてリミッタの上限が18回に更新されたことを示す。なお、厳密には、第2の特別遊技状態中であるのでリミッタ回数がクリアされただけでリミッタのカウントは作動していない。ただし、表示上は上限回数が伸びていくように遊技者に見せたいため、このタイミングで上限回数の更新表示を行う。
【0064】
遊技性として、リミッタ作動までに第2の特別遊技状態を断続して得られれば上限回数はどんどん伸びていくため、遊技者は第2の特別遊技状態をどのタイミングで得ることができるか、という新規な興趣をもって遊技を進行することができる。
【0065】
本実施形態によれば、普図の当否抽選が当選し、特図の当否抽選が開始されるとほぼ確実に当選して特図の当り遊技が実行される。その後、遊技状態は、普図および特図の当り確率が高確率となる第1の特別遊技状態、または普図の当り確率が高確率となる第2の特別遊技状態のいずれかに移行される。これにより続けて特図の当り遊技を生起させることが容易となる。なお、第1の特別遊技に移行する割合が高い。
続いて第1の特別遊技状態となる特図の当りが連続すると、リミッタにより連続回数を規制する。第1の特別遊技となる当り連続回数が予め設定された制限回数に達してリミッタが作動すると、遊技状態が通常の遊技状態または第2の特別遊技状態に移行し、通常の遊技状態であれば次に当り遊技を生起させることが困難となる。この場合、通常の遊技状態に戻る割合が高い。
一方、第1の特別遊技状態となる当りが連続してもリミッタが作動するまでに、第2の特別遊技状態となる当りが生起すれば、リミッタのカウンタがクリアされ、続く当り遊技からリミッタ手段のカウントが新たに開始され、リミッタの前記制限回数以上に特図の当りが連続して生起する可能性がある。従って、従来構成のように特図の当りが制限回数まで連続して実行されるといった単調なものでなくなる。特図の当りの連続中に第2の特別遊技状態となる当りを引き当てることで、特図の当りの連続が途切れる可能性もあるが、前記制限回数以上に特図の当りが連続する可能性があり、遊技者の緊張感および期待感を効果的に向上させることができ、遊技の興趣を豊かにできる。
【0066】
また本パチンコ機50は、
図2に示すように、遊技領域13の中央下部に第1の普図始動口21Aを設け、右側に第2の普図始動口21Bを設け、第1の普図始動口21Aを狙って遊技球を発射する左打ち遊技と、第2の普図始動口21Bを狙って遊技球を発射する右打ち遊技とを可能とする構成である。
そして
図24に示す遊技状態報知ランプ部30に設けた左右の打ち位置ランプ41,42によりに左打ち遊技または右打ち遊技を推奨していることを報知する。例えば、通常の遊技状態の時は、左打ち位置ランプ41を点灯して、左打ち遊技を推奨する。
一方、特図の始動口22(普通電動役物)の作動中、大入賞口25(特別電動役物)の作動中、第1および第2特別遊技状態の時(開放延長機能が作動している)は、右打ち位置ランプ42を点灯して、右打ち遊技を推奨する。
このように遊技の進行に応じて、左打ち遊技または右打ち遊技のいずれかを推奨することにより、遊技者の緊張感および期待感をより高める効果を奏す。
なお、
図24中、43は特図確変状態であることを示すランプ、44は時短状態であることを示すランプ、45はリミッタ作動状態となると点灯するランプ、19は前記普図保留数表示装置である。
【0067】
また左右の打ち位置ランプ41,42の表示の他に、推奨する打ち位置を報知する手段として、
図25(a)に示すように、演出図柄表示装置に打ち位置を表示するようにしてもよい。
更に、右打ち推奨中に左側の第1の普図始動口21Aへの入球が検出されると、
図25(b)に示すように右打ちを推奨する表示を行うことが望ましい。勿論、左打ち推奨中に右側の第2の普図始動口21Bへの入球が検出されたときには左打ちを推奨する表示を行うようにする。また表示の他に音声等で報知を行うようにしてもよい。
【0068】
また、左打ち、右打ちの判断するタイミングを普図始動口への入賞確認処理(S210)後に行ってもよいし、
図7の「普図当否判定処理1」で行ってもよい。この場合は、普図の変動開始とともに報知を行うことが考えられる。このように左打ち、右打ちの判断、コマンドの送信タイミングは遊技構成、遊技性に合わせて適宜変更できる。
【0069】
本実施形態では特図の当り遊技終了後の遊技状態として、通常の遊技状態、普図および特図の確変機能、普通電動役物の開放延長機能が作動する第1の特別遊技状態、および普
図の確変機能および開放延長機能が作動する第2の特別遊技状態としたが、本発明はこれに限るものではない。
そこで
図27ないし
図29に基づいて、本発明の第2の実施形態として、前記通常の遊技状態、第1および第2の遊技状態に加えて、特図の当り確率を高確率とする特図の確変機能のみを作動する第3の特別遊技状態が設定されたパチンコ機を説明する。本実施形態の基本構成は第1の実施形態のそれとほぼ同じで相違点を中心に説明する。
【0070】
図27は特図の当否抽選時に確定された特図の確定図柄と、特図の当り遊技終了後に移行する遊技状態との関係を表す図で、左端の遊技状態を示す縦列には上から、通常の遊技状態、普図の確変機能および開放延長機能が作動する第2の特別遊技状態、特図の確変機能のみが作動する第3の特別遊技状態、普図および特図の確変機能、普通電動役物の開放延長機能が作動する第1の特別遊技状態を示す。
図柄は図柄0〜図柄6の7種類である。特図の当否抽選時の遊技状態が通常の遊技状態の場合、図柄0であればハズレを、図柄1であれば通常の遊技状態を、図柄2であれば第2の特別遊技状態を、図柄3であれば第3の特別遊技状態を、図柄4ないし6であれば第1の特別遊技状態を選択するように設定してある。
【0071】
通常の遊技状態では、通常の遊技状態を選択する図柄1であっても、抽選時の遊技状態が前記開放延長機能および
普図の確変機能が作動する状態、即ち第1、第2および第3の特別遊技状態のときは第2の特別遊技状態を選択するように設定してある。
【0072】
更に、通常の遊技状態では、第3の特別遊技状態を選択する図柄3であっても、抽選時の遊技状態が前記開放延長機能および特図の確変機能が作動する状態、即ち第1、第2および第3の特別遊技状態のときは第
1の特別遊技状態を選択するように設定してある。
【0073】
遊技状態の選択は、第1の実施形態と同様に「特図当否判定処理」(
図10)の処理で実行され、
図10のS407の処理で大当りであれば、
図28に示すS460の処理で前記当否判定時の遊技状態(現在の遊技状態を)を参照し、該参照結果を続く、S463〜S474の処理で反映して遊技状態の選択を行なう。
【0074】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果が得られるうえ、第3の特別遊技状態を設けたので、初回の当り(通常の遊技状態の当り)時に移行する遊技状態を増やすことができる。
通常の遊技状態から第3
の特別遊技状態に移行すると、次回の当り時にはどの図柄で当っても第1
または第2の特別遊技状態に移行することになるため、
図29に示すように、例えば「次当れば達吉チャンス突入!」といったような、次の特別図柄の当選により連続して当り遊技が実行される可能性があるといった今までにない予告報知ができる。
【0075】
前記第1および第2の実施形態において、普図の抽選と特図の抽選とが同時に行われると、普図の図柄変動中(抽選中)に特図の抽選が当りとなり、かつ特図の当り遊技が終了すると、遊技状態が変更されてしまい、抽選中の普図の当否判定に影響する可能性がある。
そこでこのような不具合を回避する構成の本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態の基本構成は前記第1の実施形態のそれとほぼ同じで相違点を中心に説明する。
本実施形態は、特図の当否抽選中、特図の当り遊技中または大入賞口25(特別電動役物)の作動中は、普図の当否抽選、普図の当り遊技による特図始動口22(普通電動役物)の開放制御の作動を停止する。
この場合、普図の当否抽選、特図始動口22(普通電動役物)の開放制御の作動中のものはそのまま作動させ、作動終了後に次回の作動開始を停止する構成が望ましい。また、作動中のものをその地点で中断させる構成でもよい。
そして、特図の当否抽選、特図の当り遊技または大入賞口25(特別電動役物)の作動が終了することにより普図の当否抽選、特図始動口22(普通電動役物)の開放制御を作動させる。
【0076】
このように制御するために、
図30、
図31に示すように、「普図当否判定処理2」の初期の段階で、大入賞口25(特別電動役物)が作動中か確認し(S340)、特図が変動中か確認し(S341)、特図の確定図柄が表示中か確認し(S342)、いずれかが肯定判定であれば、「普図遊技処理」に移行するように構成した。
なお、S343〜S356の処理は「普図当否判定処理1」(
図7)のS300〜S312の処理と同じで説明を省略する。また「普図当否判定処理2」ではS340,S341,S342のいずれかの処理を実行するだけの構成としてもよい。
【0077】
本実施形態よれば、普図、特図双方の時間の関係を気にすることなく、演出図柄表示装置15にて、普図の擬似図柄の変動表示や特図の当り遊技の演出を行うことができる。また、普図が変動中に遊技状態が変更するという不具合を回避することができる。
【0078】
更に本発明の第4の実施形態では、普図確変機能が作動する遊技状態(第1および第2
の特別遊技状態)において、特図の当否抽選中、特図の当り遊技中または大入賞口25(
特別電動役物)の作動中は、普図の当否抽選、普図の当り遊技による特図始動口22(普通電動役物)の開放制御の作動を停止し、特図の当否抽選、特図の当り遊技または大入賞口25(特別電動役物)の作動が終了することにより普図の当否抽選、特図始動口22(普通電動役物)の開放制御を作動させる。
【0079】
このように制御するために、
図32に示すように、「普図当否判定処理3」の初期の段階で、時短フラグを確認して普図の確変機能が機能しているか確認する(S361)。普図の確変機能が機能していれば(S361:yes)、大入賞口25(特別電動役物)が作動中か確認し(S362)、特図が変動中か確認し(S363)、特図の確定図柄が表示中か確認し(S364)、いずれかが肯定判定であれば、「普図遊技処理」に移行するように構成した。
なお、S365以降の処理は「普図当否判定処理2」(
図27)のS343以降の処理と同じである。
【0080】
本実施形態よれば、前記第3の実施形態と同様な作用効果が得られ、かつ普図の平均変動時間を更に短縮することが可能で、テンポを良くしながらも特図の演出時間、特図当り遊技の時間を十分確保することができる。
【0081】
なお、本発明は前記第1ないし第4の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば前記実施形態ではリミッタの制限回数を10回と一定の回数に設定したがこれに限らず、制限回数を増減してもよい。また特図の確定図柄によって前記制限回数を変更するようにしてもよい。