(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
バッテリの放電時に前記バッテリから出力される直流電圧を昇圧するとともに、前記バッテリの充電時に前記バッテリに印加される直流電圧を降圧するDC/DCコンバータと、
前記昇圧された直流電力を交流電力に変換して第一の回転電機に交流電力を供給するとともに、前記第一の回転電機から送られる交流電力を直流電力に変換する第一の変換回路と、
前記第一の回転電機の中性点に接続される第一の配線と、前記DC/DCコンバータと前記第一の変換回路との間に前記DC/DCコンバータ及び前記第一の変換回路に対して並列に接続されるとともに互いに直列接続された複数個のコンデンサの中点に接続される第二の配線と、の間に三相交流電源を接続することを可能とする第一の充電用配線と、
前記DC/DCコンバータに対して前記第一の変換回路に並列に接続され、前記DC/DCコンバータにより昇圧された直流電力を交流電力に変換して第二の回転電機に交流電力を供給するとともに、前記第二の回転電機から送られる交流電力を直流電力に変換する第二の変換回路と、
前記第二の回転電機の中性点に接続される第三の配線を有し、当該第三の配線と前記第二の配線との間に前記三相交流電源を接続することを可能とする第二の充電用配線と、
前記第一及び前記第二の変換回路に設けられたスイッチング素子を制御することにより、前記三相交流電源の交流電力を直流電力に変換するとともに、前記DC/DCコンバータに設けられたスイッチング素子を制御することにより、変換後の直流電力の電圧値を前記バッテリの上限電圧値以下に降圧する制御部と、
を備えたことを特徴とする、バッテリの充電装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態に係るバッテリの充電装置10を
図1に例示する。充電装置10はバッテリ12に接続されるとともに、バッテリ12の充電時には外部の交流電源14にも接続される。充電装置10およびバッテリ12は好適にはハイブリッド車両や電池車両に搭載される。
【0013】
バッテリ12は好適にはニッケル水素電池のセルを積層したバッテリーモジュールから構成された二次電池である。なお、バッテリ12の過充電及び過放電を抑えるため、バッテリ12の電圧値には上限電圧値および下限電圧値が定められている。例えば下限電圧値は200Vに定められ、上限電圧値は330Vに定められている。バッテリ12の電圧値が下限電圧値より下回ることがなく、かつ、上限電圧値よりも上回ることのないように、後述する制御部38によってバッテリ12の充電状態および放電状態が管理されている。
【0014】
また、外部の交流電源14は好適には一般家庭に引かれる商用電源であり、
図1の実施形態においては単相100Vまたは単相200Vの交流電源である。
【0015】
充電装置10はDC/DCコンバータ20と、インバータ22とを備えている。インバータ22は、交流電力と直流電力の間の電力変換を行う双方向交直変換回路を含んで構成される。DC/DCコンバータ20は、電圧の昇降圧とを行う双方向昇降圧回路を含んで構成される。充電装置10は、バッテリ12の充電時にはインバータ22による交流電力から直流電力の変換(順変換)と、DC/DCコンバータ20による変換後の直流電力の降圧を行う。さらに、バッテリ12の放電時には、DC/DCコンバータ20によるバッテリ12の直流電力の昇圧と、インバータ22による昇圧後の直流電力から交流電力への変換(逆変換)を行う。
【0016】
DC/DCコンバータ20は、バッテリ12に対して直列に接続されたリアクトル24と、互いに直列に接続された上アーム26(26a)及び下アーム28(28a)とを備えている。
【0017】
上アーム26及び下アーム28は、スイッチング素子30と当該スイッチング素子30とは逆並列に接続された帰還ダイオード32のペアを指している。さらに、上アーム26と下アーム28の組合せをレグと呼ぶ。スイッチング素子30は、例えばIGBTやMOSFETからなる半導体デバイスから構成されている。
【0018】
リアクトル24はバッテリ12の正極側と、上アーム26aと下アーム28aとの間の接点29とに接続されている。上アーム26aのスイッチング素子30のソースまたはエミッタはリアクトル24の接点29側に設けられている。また、下アーム28aのスイッチング素子30のソース又はエミッタはバッテリ12の負極側に設けられている。
【0019】
インバータ22はバッテリ12から見てDC/DCコンバータ20と並列に接続されている。インバータ22は上アーム26bと下アーム28bからなるレグと、上アーム26cと下アーム28bからなるレグと、上アーム26dと下アーム28dからなるレグの3組のレグがそれぞれ並列に接続された回路を含んで構成されている。
【0020】
いずれのレグにおいても、上アーム26および下アーム28のスイッチング素子30のソース又はエミッタはバッテリ12の負極側に設けられている。また、上アーム26と下アーム28との間の接点と回転電機34の各相のコイル36とを結ぶ配線35が設けられている。回転電機34は好適には三相のモータまたはジェネレータから構成されている。
【0021】
さらに、充電装置10はDC/DCコンバータ20とインバータ22の各スイッチング素子30の駆動を制御する制御部38を備えている。制御部38はDC/DCコンバータ20およびインバータ22に駆動信号を送信する他にも、バッテリ12の充放電状態や外部の交流電源14の電力状態等を監視している。制御部38はCPUやメモリ等を備えたコンピュータから構成され、スイッチング素子30のオン/オフ動作を制御している。具体的には後述するように、制御部38はDC/DCコンバータ20およびインバータ22の上アーム26のスイッチング素子30と、下アーム28のスイッチング素子30とが交互にオン状態となるように各スイッチング素子30のオン/オフ動作を制御している。
【0022】
また、DC/DCコンバータ20とインバータ22とを接続する2本の配線43a、43bから分岐して、DC/DCコンバータ20およびインバータ22に対して並列に、複数の平滑コンデンサが互いに直列に設けられている。この平滑コンデンサは中点37を境に、正極側のコンデンサ39と、負極側のコンデンサ41とに分けられる。なお、
図1においては正極側のコンデンサ39および負極側のコンデンサ41をそれぞれ1個のコンデンサとして示したが、それぞれ複数のコンデンサから構成されていても良い。
【0023】
また、バッテリ12とリアクトル24との間には、平滑用のコンデンサ40がバッテリ12に対して並列に設けられている。さらに、バッテリ12とコンデンサ40との間には回路の開閉を行うスイッチ42が設けられている。例えば車両の駆動システム稼働時やバッテリ12の充電時においてスイッチ42は接続状態となる。
【0024】
また、充電装置10は第一の充電用配線44a、44bを備えている。第一の充電用配線44a、44bには外部の交流電源14に接続するコネクタ46が設けられている。バッテリ12の充電時においてはコネクタ46を外部の交流電源14のソケットに差し込むことで、第一の充電用配線44a、44bは回転電機34のコイル36の中性点45と平滑コンデンサ39、41の中点37との間に外部の交流電源14を接続する。また、第一の充電用配線44a、44bには、外部の交流電源14のリップル電流を除去するためのフィルタ48を設けてもよい。外部の交流電源14の電流がコイル36を通過する際にコイル36が平滑リアクトルとして機能する。これにより、いわゆる突入電流によってスイッチング素子30等が破壊されることが防止される。
【0025】
ここで、インバータ22、正極側のコンデンサ39、負極側のコンデンサ41、回転電機34のコイル36、充電用配線44a、44bによってハーフブリッジ回路または単相倍電圧整流回路と呼ばれる整流回路50(
図2参照)が形成される。この整流回路50によって外部の交流電源14から送られる交流電力が直流電力に整流される。
【0026】
次に、バッテリ12の充電時における、DC/DCコンバータ20および整流回路50の動作について説明する。まず、整流回路50の動作について
図2から
図5を用いて説明する。なお、
図2から
図5においては、充電装置10の整流回路50のみを抜き出してその整流動作を説明する。さらに、
図2から
図5においてはインバータ22のレグを1つのみ示し、残りの2つのレグについては図示を省略している。また回転電機34のコイル36についても1つのみを示し、残りの2つについては図示を省略している。これはコイル36の中性点45に第一の充電用配線44aを接続したことによる。すなわち、コイル36の中性点に第一の充電用配線44aを接続することにより、各コイル36および各コイル36に接続されたインバータ22には等しく電力が供給される。つまりいずれのコイル36およびインバータ22においてもその動作は等しいと見ることができ、したがって3つのコイル36および3組のレグをそれぞれ一つにまとめた等価回路に置き換えることができる。このような理解から、
図2から
図5においてはコイル36およびレグを1つにまとめて図示している。
【0027】
整流回路50における電流の流れは、外部の交流電源14の電流が正負に切り換わるサイクルと、インバータ22のスイッチング素子30のオンオフ動作によって切り替わる。つまり整流回路50の電流の流れは大きく4つのモード(電流の正負×スイッチング素子30のオン/オフの組合せからなる4通り)に分けることができる。
図2は、外部の交流電源14の電流が正のサイクルにあり、かつ、上アーム26のスイッチング素子30がオフ状態である(下アーム28のスイッチング素子30がオン状態である)ときを示している。このとき、外部の交流電源14の電流は、回転電機34のコイル36→下アーム28のスイッチング素子30→負極側のコンデンサ41→外部の交流電源14との経路を流れる。このとき、負極側のコンデンサ41は放電状態となる。この状態を以下ではモード1と呼ぶ。
【0028】
また、外部の交流電源14の電流が引き続き正のサイクルにあり、かつ、上アーム26のスイッチング素子30がオン状態である(下アーム28のスイッチング素子30がオフ状態である)ときの整流回路50を
図3に示す。このとき、外部の交流電源14の電流は、回転電機34のコイル36→上アーム26の帰還ダイオード32→正極側のコンデンサ39→外部の交流電源14との経路を流れる。このとき、正極側のコンデンサ39は充電状態となる。この状態を以下ではモード2と呼ぶ。
【0029】
また、外部の交流電源14の電流が負のサイクルにあり、かつ、上アーム26のスイッチング素子30がオン状態である(下アーム28のスイッチング素子30がオフ状態である)ときの整流回路50を
図4に示す。このとき、外部の交流電源14の電流は、正極側のコンデンサ39→上アーム26のスイッチング素子30→回転電機34のコイル36→外部の交流電源14との経路を流れる。このとき、正極側のコンデンサ39は放電状態となる。この状態を以下ではモード3と呼ぶ。
【0030】
また、外部の交流電源14の電流が引き続き負のサイクルにあり、かつ、上アーム26のスイッチング素子30がオフ状態である(下アーム28のスイッチング素子30がオン状態である)ときの整流回路50を
図5に示す。このとき、外部の交流電源14の電流は、負極側のコンデンサ41→下アーム28の帰還ダイオード32→回転電機34のコイル36→外部の交流電源14との経路を流れる。このとき、負極側のコンデンサ41は充電状態となる。この状態を以下ではモード4と呼ぶ。
【0031】
正極側のコンデンサ39はモード2において充電され、モード3において放電される。また同様に、負極側のコンデンサ41はモード4において充電され、モード1において放電される。ここで、
図1−5に明らかなように、整流回路50の出力電圧V
1は、正極側のコンデンサ39の電圧と負極側のコンデンサ41の電圧の和となる。上アーム26および下アーム28のスイッチング素子30のオン/オフ制御を行う制御部38は、充電するモード(モード2、4)の時間が放電するモード(モード1、3)の時間よりも長くなるようにそれぞれのスイッチング素子30の駆動を制御し、整流回路50が出力する直流電圧V
1が所定の正の値を有するように調整している。
【0032】
制御部38はPWM制御によって上アーム26および下アーム28のスイッチング素子30のオン/オフ制御を行う。制御部38には外部の交流電源14の電流が指令波Sとして送られる。また、制御部38は指令波Sの周波数の数倍の周波数の三角波からなるキャリアCを生成する。
図6に示すように、制御部38は指令波SとキャリアCとの瞬時値を比較し、キャリアCの値が指令波Sの値よりも大きいときは上アーム26のスイッチング素子30をオン状態にするとともに下アーム28のスイッチング素子30をオフ状態とし、キャリアCの値が指令波Sの値よりも小さいときは上アーム26のスイッチング素子30をオフ状態にするとともに下アーム28のスイッチング素子30をオン状態とする。なお、
図6では理解を容易にするために指令波SとキャリアCの周波数差を小さくしているが、例えば指令波Sの周波数を50〜60Hzの帯域とし、キャリアCの周波数を10kHz〜20kHzの帯域となるように設定してもよい。
【0033】
また、整流回路50のような単相倍電圧整流回路の出力電圧V
1は、入力側の交流電圧の最大値の2倍程度になることが知られている。したがって、入力側の交流電源14の平均電圧値がバッテリ12の上限電圧値以上である場合、整流回路50の出力電圧値もバッテリ12の上限電圧値を超えてしまう。そこで本実施形態においては、DC/DCコンバータ20によって整流回路50の出力電圧V
1をバッテリ12の上限電圧値以下に降圧している。
【0034】
図7、8にDC/DCコンバータ20の降圧動作を示す。
図7に示すように、DC/DCコンバータ20の上アーム26に設けられたスイッチング素子30がオン状態のとき、整流回路から流れる直流電流は上アーム26のスイッチング素子30→接点29→リアクトル24の経路を流れる。このとき、整流回路50から直流電力がバッテリ12に送られるとともにリアクトル24にも電磁エネルギが蓄積される。次に
図8に示すように、DC/DCコンバータ20の上アーム26に設けられたスイッチング素子30がオフ状態となると、整流回路50からの電流供給が断たれる。このとき、リアクトル24に逆起電力が発生し、リアクトル24→バッテリ12→下アーム28の帰還ダイオード32→接点29の経路で電流が流れる。ここで、上アーム26のスイッチング素子30のオン時間をt
ON、スイッチング周期T、整流回路50の出力電圧をV
1とすると、DC/DCコンバータ20の平均出力電圧、つまりバッテリ12に印加される電圧をV
2は下記数式1のように求めることができる。
【0036】
DC/DCコンバータ20の上アーム26及び下アーム28のスイッチング素子30のオンオフ制御は制御部38によって行われる。制御部38は整流回路50の出力電圧V
1を検出するとともに、予めメモリ等に記憶されたバッテリ12の上限電圧値と出力電圧V
1を比較し、
図9に示すようにバッテリ12に印加される電圧V
2が上限電圧値以下となるように上アーム26のスイッチング素子30のオン時間t
ONを調整する。また、交流側の入力電力がバッテリ充電電力と等しくなるように、指令波Sの振幅を、上アーム26のスイッチング素子30のオン時間t
ONに比例した振幅となる様に調整する。
【0037】
このように、DC/DCコンバータ20によってバッテリ12への印加電圧V
1は上限電圧値以下に制御される。したがってバッテリ12の過充電を防ぐことができる。なお、上述の実施形態において、下アーム28のスイッチング素子30は上述した降圧動作に関与しないため、下アーム28のスイッチング素子30をオフ状態に維持していてもよい。
【0038】
なお、上述した実施形態においては外部の交流電源14として単相交流電源を用いたが、これに代えて三相交流電源とすることも可能である。
図10には、平滑コンデンサ39、41から見てインバータ22に並列に接続された第二のインバータ51と、第二の回転電機52と、第二のインバータ51と第二の回転電機52とを接続する配線53とが設けられている。第二の回転電機52は三相のモータ又はジェネレータから構成される。充電装置10が搭載される車両がいわゆるハイブリッド車両である場合、第一の回転電機34が車両の駆動源となるモータであり、第二の回転電機52がジェネレータであることが好適である。
【0039】
また、
図10には外部の交流電源として三相交流電源54が設けられている。三相交流電源54は、例えば、三相200Vの家庭用の商用電源とすることが好適である。また、第一の充電用配線44a,44bに加えて、平滑コンデンサ39、41の中点37と、第二の回転電機52の中性点(図示せず)との間に三相交流電源54を接続する第二の充電用配線44cが設けられている。このような構成を備えることにより、三相交流電源54に対応し得る充電装置10が構成される。
【0040】
ここで、第二のインバータ51のスイッチング素子30の駆動制御は第一のインバータ22と同様に制御部38によって行われる。制御部38は、第一のインバータ22および第二のインバータ51のスイッチング素子を制御することにより、三相交流電源である外部の交流電源14の交流電力を直流電力に変換する。変換された直流電力の電圧は上述した実施形態と同様にDC/DCコンバータ20によってバッテリ12の上限電圧値以下に降圧される。
【0041】
さらに、三相交流電源54と充電装置10とを接続する第一の充電用配線44a、44bおよび第二の充電用配線44cの他に、単相交流電源用の第二の整流回路及び第三の充電用配線56を設けることにより、三相交流電源54と単相交流電源とを交流電源として選択的に使用することができる。
図11を参照して、この変形例について説明する。
【0042】
図11で示す充電装置10には、
図10で示した回路に加えて、バッテリ12から見てDC/DCコンバータ20に並列に接続された第二の整流回路58と、単相交流電源60とが設けられている。単相交流電源60は、単相100Vの家庭用の商用電源であると好適である。第二の整流回路58は、直列に接続された上アーム26h及び下アーム28hと、上アーム26hと下アーム28hとの間の接点62とバッテリ12との間に設けられた第二のリアクトル64およびスイッチ66とを備える。また、第三の充電用配線56a、56bは、第二のリアクトル64とスイッチ66との間、つまり、第二の整流回路58とバッテリ12の正極とを接続する配線上に設けられた入力接点68と、平滑コンデンサ39、41の中点37に、単相交流電源60を接続している。なお、第三の充電用配線56a、56bは、第一の充電用配線44a、44b、44cと同様に、単相交流電源60へのコネクタ70と、単相交流電源60からのリップル電流を除去するためのフィルタを設けても良い。
【0043】
バッテリ12の充電時においては、充電のための交流電源として三相交流電源54か単相交流電源60のどちらか一つを選択する。例えば選択された方の交流電源のみコネクタを接続する。単相交流電源60の充電時においては単相交流電源60とバッテリ12との短絡を防止するためにスイッチ66が切られる。
【0044】
また、第二の整流回路58のスイッチング素子30の駆動制御は制御部38によって行われる。制御部38は、第二の整流回路58のスイッチング素子30を制御することにより、単相交流電源60の交流電力を直流電力に変換する。変換された直流電力の電圧は上述した実施形態と同様にDC/DCコンバータ20によってバッテリ12の上限電圧値以下に降圧される。
【0045】
また、
図11に示す回路に代えて、
図12に示すように、第三の充電用配線56aの接続先を平滑コンデンサ39、41の中点37からインバータ22のいずれかのレグにおける上アーム26および下アーム28間の接点71に代えてもよい。
図11では上アーム26c及び下アーム26c間の接点71を第三の充電用配線56aの接続先としている。この場合、インバータ22の上アーム26cおよび下アーム28cと、第二の整流回路58と、第三の充電用配線56a、56bとによってフルブリッジコンバータが形成され、安定的に交流電力から直流電力への変換を行うことができる。
【0046】
さらに、
図13に示すように、三相交流電源54、単相交流電源60に加えて、第二の単相交流電源72をバッテリ12の充電源としてもよい。ここで、第二の単相交流電源72は単相200Vの交流電源であることが好適である。日本における家庭用の商用電源は100Vの単相交流、200Vの単相交流、200Vの三相交流の3者であることから、
図13に示す回路によって家庭用の商用電源のいずれも充電源として使用することができる。
【0047】
図13においては、第四の充電用配線74a、74bが、第一の回転電機34または第二の回転電機52のいずれかの中性点および平滑コンデンサ39、41の中点37と第二の単相交流電源72を接続している。第四の充電用配線74a、74bにもコネクタ76が設けられており、当該コネクタ76を第二の単相交流電源72のソケット78に差し込む。これにより、第二の単相交流電源72から充電装置10に交流電力が送られる。
【0048】
制御部38は、第二の単相交流電源72の接続状態に応じて駆動させるインバータを選択する。すなわち、第二の単相交流電源72が第一の回転電機34と平滑コンデンサ39、41の中点37との間に接続されている場合は第一のインバータ22を駆動させて電力変換を行う。また、第二の単相交流電源72が第二の回転電機52と平滑コンデンサ39、41の中点37との間に接続されている場合は第二のインバータ51を駆動させて電力変換を行う。