特許第5737215号(P5737215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5737215
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】試料冷却装置及びサンプリング装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/10 20060101AFI20150528BHJP
   G01N 1/28 20060101ALI20150528BHJP
   G01N 35/00 20060101ALI20150528BHJP
   G01N 30/24 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
   G01N1/10 N
   G01N1/28 K
   G01N35/00 B
   G01N30/24 Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-55290(P2012-55290)
(22)【出願日】2012年3月13日
(65)【公開番号】特開2013-190245(P2013-190245A)
(43)【公開日】2013年9月26日
【審査請求日】2014年6月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100085464
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 繁雄
(72)【発明者】
【氏名】保永 研壱
【審査官】 長谷 潮
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−137031(JP,A)
【文献】 特開2004−212165(JP,A)
【文献】 実開昭62−100471(JP,U)
【文献】 特開平10−192719(JP,A)
【文献】 特開2011−099705(JP,A)
【文献】 特開2004−125649(JP,A)
【文献】 実開昭61−096367(JP,U)
【文献】 特開2010−276555(JP,A)
【文献】 特開2004−108970(JP,A)
【文献】 特開昭63−163754(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/10
G01N 1/28
G01N 30/24
G01N 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却器とその冷却器に接して冷却される伝熱部材を備え、試料容器を保持した熱伝導性のラックを前記伝熱部材に接触して載置することで前記ラックに保持された試料容器を冷却する試料冷却装置において、
前記伝熱部材のラックを載置する面の少なくとも一部に、前記伝熱部材と前記ラックの両方に接触して、結露水を毛細管力によって吸収する構造を有する熱伝導性の吸水部材が配置されていることを特徴とする試料冷却装置。
【請求項2】
前記吸水部材は毛細管力を作用させる大きさの内径を有する複数の孔を備えた多孔質部材である請求項1に記載の試料冷却装置。
【請求項3】
前記多孔質部材はアルミニウム焼結材、ステンレス焼結材又はニッケル焼結材である請求項2に記載の試料冷却装置。
【請求項4】
前記吸水部材の端部の一部が前記伝熱部材と前記ラックとの間から外側まで延在して前記吸水部材の吸収した水分を前記吸水部材から排除するための排水部となっている請求項1から3のいずれか一項に記載の試料冷却装置。
【請求項5】
内部に試料を収容する試料容器を保持した熱伝導性のラックを設置して前記ラックに保持されている試料容器を冷却するための試料冷却装置及び前記試料冷却装置に設置されたラックに保持されている試料容器の位置に移動してその試料容器の試料を吸入するニードルを備えたサンプリング装置において、
前記試料冷却装置は請求項1から4のいずれか一項に記載の試料冷却装置であることを特徴とするサンプリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液体クロマトグラフなど、液体試料を自動的に分析する分析装置において、分析前の液体試料を冷却しておくための試料冷却装置及びその試料冷却装置を備えたサンプリング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の試料を自動的に装置に注入して分析を行なう自動分析装置においては、試料の入った複数の試料容器を収容して設置するためのサンプルラック(以下、単にラックという。)が使用される(特許文献1参照。)。
【0003】
例えば液体クロマトグラフにおける自動分析では、少量の試料の入った複数の試料容器を収容したラックをサンプリング装置に設置すると、サンプリング装置が予め設定された分析プログラムに従ってラック上の試料容器から試料を順次吸入し、液体クロマトグラフの分析流路に注入する。分析流路に注入された試料は移動相によって分析カラムに導入されて成分ごとに分離された後、分析カラムの下流側に設けられた検出器へ導かれて検出される。
【0004】
ラックに収容されている試料容器のうち分析待ち状態にある試料の入った試料容器は一般的には室温下に置かれるが、入っている試料によってはその変質を防止するために低温に保つことが必要な場合もある。そのような場合には、試料冷却装置によってラックに収容されている試料容器を冷却することが行なわれる。
【0005】
試料冷却装置には直冷式と空冷式の2方式がある。直冷式はラックを熱伝導性の良好な金属で構成し、ラックの底部にペルチェ素子などの冷却器を密接させて試料の温度を調節するものである。他方、空冷式は、ラックを含むサンプリング装置の要部を断熱性のケースで囲み、その内部の空気を冷却することで試料の温度を調節するものである。本発明は直冷式の試料冷却装置に関する。
【0006】
従来の直冷式の試料冷却装置の構成の一例を図5に示す。
冷却器としてのペルチェ素子2が断熱材10に取り付けられている。ペルチェ素子2の冷却面に熱伝導性の板状部材である伝熱部材6が取り付けられている。伝熱部材6はペルチェ素子2により略均一に冷却される。ペルチェ素子2の冷却面とは反対側の放熱面に放熱フィン4が取り付けられており、伝熱部材6から吸収した熱を放熱フィン4から放熱するようになっている。
【0007】
伝熱部材6上にラック14が載置される。ラック14は下部がベース14aで構成され、上部がカバー14bで構成されている。ベース14aはアルミニウムなど熱伝導性の良好な材質で構成されており、カバー14bは樹脂で構成されている。ベース14aの底面は伝熱部材6の表面と直接的に接しており、ベース14aは伝熱部材6を介して伝えられるペルチェ素子2からの熱(冷熱)により一定温度に冷却される。
【0008】
ラック14は液体試料の入った試料容器16を保持するための複数の凹部を備えており、その凹部に収容された試料容器16はベース14a及び伝熱部材6を介してペルチェ素子2により一定温度に冷却される。樹脂からなるカバー14bはベース14aによって冷却された試料容器16の保冷のために設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2011−99705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図5に示したような直冷式の試料冷却装置は、熱伝達効率が高く短時間で所定温度まで冷却することができ、ラック14に収容されている複数の試料容器16の温度制御にばらつきが生じにくいという利点がある。しかし、冷却過程で大気中の水分が試料容器16やラック14のベース14a、伝熱部材6の表面に凝縮して結露水を生じるという問題点がある。結露水の付着したラック14や試料容器16を移動させる際に、結露水が垂れて周辺を汚したり、錆やカビを発生させたりすることがあるため、ラック14や試料容器16の取り扱いが不便である。
【0011】
このような問題を解決するために、直冷式の試料冷却装置を採用したサンプリング装置では、伝熱部材6やラック14を含む空間を筐体で囲って外気から隔離された閉鎖空間とし、さらにその筐体内に除湿用のペルチェ素子を設けて筐体内部の湿度を低下させるという対策が採用されていた。しかし、ラック14の出し入れの際に筐体内に外気が混入することや、ニードル用の洗浄液の液槽が筐体内にあることなどから、ラック14や伝熱部材6における結露を完全になくすことは極めて困難である。
【0012】
以上のことから、従来の試料冷却装置では、ラック14と伝熱部材6との間に常に結露水が介在した状態となっており、分析者が拭き取ったりしない限りはその結露水が除去されなかった。
【0013】
そこで、本発明は、ラックとそのラックを載置する伝熱部材との間に発生する結露水を速やかに排除できるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明にかかる試料冷却装置は、冷却器とその冷却器に接して冷却される伝熱部材を備え、試料容器を保持した熱伝導性のラックを伝熱部材に接触して載置することでラックに保持された試料容器を冷却するものであって、伝熱部材のラックを載置する面に、伝熱部材とラックとの間に発生した結露水を毛細管力によって吸収する構造を有する熱伝導性の吸水部材が配置されていることを特徴とする。
【0015】
本発明にかかるサンプリング装置は、内部に試料を収容する試料容器を保持した熱伝導性のラックを設置してラックに保持されている試料容器を冷却するための試料冷却装置及び試料冷却装置に設置されたラックに保持されている試料容器の位置に移動してその試料容器の試料を吸入するニードルを備えたものであって、試料冷却装置は本発明の試料冷却装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の試料冷却装置では、伝熱部材のラックを載置する面に、伝熱部材とラックとの間に発生した結露水を毛細管力によって吸収する構造を有する熱伝導性の吸水部材が配置されているので、ラックと伝熱部材との間に発生した結露水を速やかに排除することができる。これにより、ラックを移動させる際に液が周辺に垂れることがなく、ラックや伝熱部材におけるカビなどの発生も防止できる。
【0017】
本発明のサンプリング装置は、本発明の試料冷却装置を備えているので、ラックやその周辺に結露水が溜まることがなく、周辺の錆やカビの発生などの問題の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】試料冷却装置の一実施例を概略的に示す断面構成図である。
図2】試料冷却装置の他の実施例を概略的に示す断面図である。
図3】試料冷却装置のさらに他の実施例を概略的に示す断面図である。
図4】サンプリング装置の一実施例を概略的に示す断面構成図である。
図5】従来の試料冷却装置の一例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の試料冷却装置の好ましい実施形態では、吸水部材として毛細管力を作用させる大きさの内径をもつ複数の孔を備えた多孔質部材を使用する。
【0020】
上記多孔質部材としては、アルミニウム焼結材、ステンレス焼結材又はニッケル焼結材が挙げられる。
【0021】
また、吸水部材の端部の少なくとも一部が伝熱部材とラックとの間から外側まで延在して吸水部材の吸収した水分を吸水部材から排除するための排水部となっていることが好ましい。そうすれば、吸水部材により吸収されたラックと伝熱部材との間の結露水が吸水部材において溢れることなく外部へ排出され、吸水部材の吸水性能を維持することができる。
【0022】
以下、本発明の試料冷却装置及びサンプリング装置の好ましい実施形態について図面を用いて説明する。
まず、図1を用いて試料冷却装置の一実施例について説明する。
冷却器としてのペルチェ素子2が断熱材10に取り付けられている。ペルチェ素子2の冷却面に熱伝導性の板状部材である伝熱部材6が取り付けられている。伝熱部材6はペルチェ素子2により略均一に冷却される。ペルチェ素子2の冷却面とは反対側の放熱面に放熱フィン4が取り付けられており、伝熱部材6から吸収した熱を放熱フィン4から放熱するようになっている。
【0023】
伝熱部材6には温度センサ9が埋設されている。ペルチェ素子2の駆動を制御する温度制御部11は温度センサ9から検出信号を取り込んで伝熱部材6の温度を検知し、伝熱部材6の温度と予め設定された目標温度との差がゼロになるような電流をペルチェ素子2に供給することで、伝熱部材6の温度を温度に制御する。
【0024】
伝熱部材6上に吸水部材として5mm程度の厚みを有する熱伝導性の多孔質部材8が配置されている。多孔質部材8は板状の部材である。多孔質部材8は伝熱部材6を介してペルチェ素子2により一定温度に冷却される。
【0025】
多孔質部材8の上面にラック14が載置される。ラック14は下部がベース14aで構成され、上部がカバー14bで構成されている。ベース14aはアルミニウムなど熱伝導性の良好な材質で構成されており、カバー14bは樹脂で構成されている。
【0026】
ラック14のベース14aは多孔質部材8と直接的に接しており、多孔質部材8及び伝熱部材6を介してペルチェ素子2により一定温度に冷却される。ラック14のベース14aは、液体試料の入った試料容器16を収容するための複数の凹部を備えている。ラック14の凹部に収容された試料容器16はベース14、多孔質部材8及び伝熱部材6を介してペルチェ素子2により冷却され、試料容器16内に収容されている液体試料が冷却される。
【0027】
カバー14bはベース14aの凹部に対応する位置に貫通孔を備えており、凹部に収容された試料容器16を試料容器16の上部を露出させた状態で保持するようになっている。樹脂からなるカバー14は冷却された試料容器16を一定温度で保冷するために設けられている。なお、ベース14aに設けられている凹部の深さは凹部に収容される試料容器16に収容された液体試料の液面の高さに応じたものになっていることで、液体試料を効率的に冷却することができる。
【0028】
多孔質部材8は毛細管力を作用させる大きさの内径をもつ複数の孔を備えた吸水部材である。孔の内径は例えば平均で10μm程度であり、毛細管力によって伝熱部材6とラック14との間に介在する水を吸収する。このような多孔質部材8として、例えばアルミニウム焼結材やステンレス(SUS316やSUS304など)焼結材、ニッケル焼結材などを使用することができる。
【0029】
多孔質部材8の一端部8aは伝熱部材6上から外側の位置まで延在しており、その一端部8aの下部にドレインチューブ12の一端が接続されている。一端部8aは多孔質部材8の孔に吸入された水が自重によってドレインチューブ12の一端に集められるように下方へいくにしたがって収束する形状となっている。これにより、多孔質部材8に吸収された伝熱部材6とラック14との間の結露水が多孔質部材8において溢れることなく外部へ排出され、多孔質部材8の吸水性能を維持することができる。
【0030】
ドレインチューブ12の他端側についての図示は省略されているが、ドレインチューブ12の他端をこの試料冷却装置よりも低い位置に配置して多孔質部材8により吸収された結露水を自重により外部へ排出するようになっていてもよいが、ドレインチューブ12の他端に小型のポンプを装着してポンプで多孔質部材8に吸収された結露水を強制的に排除するようになっていてもよい。ポンプを使用する場合には、定期的にポンプを駆動するようにしてもよいし、分析者が必要に応じてポンプを駆動するようにしてもよい。
【0031】
伝熱部材6とラック14との間に介在させる吸水部材が吸収した水を吸水部材から排除するための構造は図1の実施例に限定されるものではない。例えば図2に示した別の実施例では、図1の多孔質部材8と同じ材質である多孔質部材18の一端部を伝熱部材6上から外側の位置まで延在させ、その延在部分の下部に多孔質部材18に吸収された結露水を回収するためのトレイ20を設けている。トレイ20に回収された結露水はドレインチューブ(図示は省略)により定期的に排除されるようになっていてもよいし、トレイ20に液面センサを取り付け、トレイ20内の水位が一定以上になったことを液面センサが検知したときにドレインチューブによりトレイ20内の結露水が排除されるようになっていてもよい。
【0032】
図3に示したさらに別の実施例では、伝熱部材22の上面22aを傾斜させるとともに多孔質部材24の下面24aを伝熱部材22の上面22aに合わせて傾斜させておくことで、多孔質部材24に吸収された結露水が自重によって一端側に設けられたトレイ26側へ回収されるようにしている。この実施例においても、トレイ26に回収された結露水はドレインチューブ(図示は省略)により定期的に排除されるようになっていてもよいし、トレイ26に液面センサを取り付け、トレイ26内の水位が一定以上になったことを液面センサが検知したときにドレインチューブによりトレイ26内の結露水が排除されるようになっていてもよい。
【0033】
図1から図3に示した実施例では、多孔質部材8,18,24に吸収された結露水を排除するための構造が多孔質部材の一端部に設けられているが、このような構造は多孔質部材の全周を囲うように設けられていてもよい。
【0034】
多孔質部材8,18,24などの吸水部材はラック14が配置される範囲の全面に設けられていることで結露水の吸収効率が最もよくなる。しかし、吸水部材は多孔質の孔など、伝熱性の材質以外の部分が存在するため、仮に伝熱部材6,22と同じ材質で構成したとしても、吸水部材は伝熱部材6,22よりも熱伝導率が低くなる。そのため、ラック14が配置される範囲の一部に配置し、それ以外の部分は熱伝導率の高い材質の部材を配置するようにしてもよい。一部分にだけ吸水部材を配置しても結露水を吸収する効果が得られるため有効である。
【0035】
次に、サンプリング装置の一実施例について図4を用いて説明する。この実施例では、試料冷却装置として図1に示した試料冷却装置が使用されているが、図2又は図3に示したような構造をもつ試料冷却装置を使用することもできる。
図1に示した試料冷却装置の断熱部材10よりも上の部分が筐体27により囲われた閉鎖空間内に収容されている。試料冷却装置に設置されたラック14に収容されている試料容器16から試料を吸入して採取するためのニードル32やニードル32を駆動するための駆動部(図示は省略)のほか、液体クロマトグラフの分析流路に試料を注入するための試料注入部も筐体27の内部に収容されている。
【0036】
ニードル32は駆動部により水平面内方向と上下方向へ移動する。ニードル32は、試料冷却装置に設置されたラック14に収容されている試料容器16のうちサンプリング対象の試料容器16上の位置へ移動し、そこから下降して試料容器16の上面を封止しているセプタムなどの蓋を貫通し、試料容器16内の試料を吸入する。試料を吸入したニードルは液体クロマトグラフの分析流路に通じる試料注入部の位置へ移動して試料を注入する。
【0037】
筐体27の外部にダクト34が設けられており、ペルチェ素子2の冷却面に取り付けられた放熱フィン4がダクト34内に配置されている。ダクト34にはファン36が設けられて通気されるようになっており、伝熱部材6から吸収した熱が放熱される。
【0038】
筐体27には、筐体27の内部を冷却して除湿するためのペルチェ素子28が設けられ、さらにペルチェ素子28において発生した結露水を回収するためのドレイン30がペルチェ素子28の下方に設けられている。
【0039】
本発明のサンプリング装置では、試料冷却装置に多孔質部材などからなる吸水部材が設けられているため、必ずしも伝熱部材6やラック14が閉鎖空間内に収容されその密閉空間内が除湿される必要はない。しかし、図4のような構成にすることで、伝熱部材6とラック14との間に発生する結露水の量を減らすことができるので、結露に関する効果をさらに高めることができる。
【符号の説明】
【0040】
2 ペルチェ素子
4 放熱フィン
6,18 伝熱部材
8,24 多孔質部材
9 温度センサ
10 断熱部材10
11 温度制御部
12 ドレインチューブ
14 ラック
14a ベース
14b カバー
16 試料容器
20,26 トレイ
27 筐体
28 除湿用ペルチェ素子
30 ドレインチューブ(除湿用)
32 ニードル
34 ダクト
36 ファン
図1
図2
図3
図4
図5