特許第5737352号(P5737352)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイキン工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000002
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000003
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000004
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000005
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000006
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000007
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000008
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000009
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000010
  • 特許5737352-貯湯ユニット用梱包構造 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5737352
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】貯湯ユニット用梱包構造
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/68 20060101AFI20150528BHJP
【FI】
   B65D85/68 Z
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-186125(P2013-186125)
(22)【出願日】2013年9月9日
(65)【公開番号】特開2015-51800(P2015-51800A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2014年9月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100176463
【弁理士】
【氏名又は名称】磯江 悦子
(74)【代理人】
【識別番号】100183232
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 敏行
(72)【発明者】
【氏名】佐治 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】下前 拓己
【審査官】 会田 博行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−007117(JP,A)
【文献】 特開2004−051153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶体(40)、上記缶体(40)を覆うケーシング(41)、および、上記ケーシング(41)を支持するケーシング脚(42)を有する貯湯ユニット(2)を梱包する梱包構造であって、
上記ケーシング(41)の上面(41e)に対向する天板部(15,16)と、上記ケーシング(41)の側面(41a,41b,41c,41d)に対向する側板部(11,12,13,14)とを有する梱包本体(10,10A,10B)と、
上記ケーシング脚(42)を前方から覆う底受け体(30)と
を備え、
上記天板部(15,16)は、上記ケーシング(41)の上面(41e)に支持され、
上記側板部(11,12,13,14)は、上記天板部(15,16)に、接続され、
上記側板部(11,12,13,14)の下端面(11a,12a,13a,14a)は、上記ケーシング脚(42)の下端面(42a)よりも、上側に位置し、
上記側板部(11)の下部には、上記底受け体(30)の前方に配置されて上記底受け体(30)に対向する蓋部(11c)が設けられ、
上記蓋部(11c)は上記側板部(11)の下部に切り込み(11b)を介して接続されていることを特徴とする貯湯ユニット用梱包構造。
【請求項2】
請求項1に記載の貯湯ユニット用梱包構造において、
上記天板部(15,16)と上記側板部(11,12,13,14)とは、一体に連続していることを特徴とする貯湯ユニット用梱包構造。
【請求項3】
請求項1に記載の貯湯ユニット用梱包構造において、
上記天板部(15,16)と上記側板部(11,12,13,14)とは、別体であり、
上記側板部(11,12,13,14)は、上記天板部(15,16)に、取り付けられていることを特徴とする貯湯ユニット用梱包構造。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一つに記載の貯湯ユニット用梱包構造において、
上記側板部(11,12,13,14)は、上記ケーシング(41)に係止して上記ケーシング(41)に対して上方向への移動を規制する係止部(17)を有することを特徴とする貯湯ユニット用梱包構造。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一つに記載の貯湯ユニット用梱包構造において、
上記側板部(11,12,13,14)の下端面(11a,12a,13a,14a)は、上記ケーシング(41)の下面(41f)よりも、下側に位置することを特徴とする貯湯ユニット用梱包構造。
【請求項6】
請求項1から5の何れか一つに記載の貯湯ユニット用梱包構造において、
上記梱包本体(10,10A,10B)は、上記ケーシング(41)の側面(41a,41b,41c,41d)に対向する位置で複数に分割可能であることを特徴とする貯湯ユニット用梱包構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貯湯ユニット用梱包構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貯湯ユニット用梱包構造としては、特開2011−131910号公報(特許文献1)に記載されたものがある。上記貯湯ユニット用梱包構造は、貯湯ユニットを梱包するものである。上記貯湯ユニットは、缶体と、上記缶体を覆うケーシングと、上記ケーシングを支持するケーシング脚とを有する。
【0003】
上記貯湯ユニット用梱包構造は、上記ケーシングの上面に対向する天板と、上記ケーシングの側面に対向する側板と、上記ケーシング脚の下端面に対向する底板とを有する。天板と側板と底板とは、別体で、互いに接続されていない。天板と側板と底板とは、バラバラにならないように、PPバンドで巻き付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−131910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記従来の貯湯ユニット用梱包構造では、上記貯湯ユニットを所定の設置場所に運ぶ際、運搬前に、PPバンドを切断し、天板と側板と底板とを貯湯ユニットから取り外してから、貯湯ユニットを運搬していた。
【0006】
このように、上記貯湯ユニットは、上記梱包構造がない状態で、運ばれるため、貯湯ユニットを家屋の狭い場所で運搬すると、ケーシングに傷がついたり、家の壁面などに傷がつくおそれがあった。
【0007】
なお、上記貯湯ユニットを上記梱包構造で梱包したまま所定の設置場所に運ぶことも考えられるが、ケーシング脚を所定の設置場所に固定しなければならないため、運搬前には、必ず、ケーシング脚から底板を取り外す必要がある。そして、底板を取り外すには、PPバンドを切断しなければならず、天板と側板と底板とが、自ずと、バラバラになる。このように、運搬前には、必ず、貯湯ユニットから梱包構造を取り外さなければならなかった。
【0008】
そこで、この発明の課題は、貯湯ユニットを梱包したまま容易に運搬することができる貯湯ユニット用梱包構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、この発明の貯湯ユニット用梱包構造は、
缶体、上記缶体を覆うケーシング、および、上記ケーシングを支持するケーシング脚を有する貯湯ユニットを梱包する梱包構造であって、
上記ケーシングの上面に対向する天板部と、上記ケーシングの側面に対向する側板部とを有する梱包本体と、
上記ケーシング脚を前方から覆う底受け体と
を備え、
上記天板部は、上記ケーシングの上面に支持され、
上記側板部は、上記天板部に、接続され、
上記側板部の下端面は、上記ケーシング脚の下端面よりも、上側に位置し、
上記側板部の下部には、上記底受け体の前方に配置されて上記底受け体に対向する蓋部が設けられ、
上記蓋部は上記側板部の下部に切り込みを介して接続されていることを特徴としている。
【0010】
この発明の貯湯ユニット用梱包構造によれば、上記天板部は、上記ケーシングの上面に支持され、上記側板部は、上記天板部に、接続されているので、上記梱包本体は、上記ケーシングの上面に引っかかる。これにより、梱包本体とケーシングとの相対的な位置がずれにくくなって、例えば、ケーシングの手穴と梱包本体の手穴とがずれにくくなって、ケーシングを梱包本体で梱包したまま容易に持ち運ぶことができる。
【0011】
上記側板部の下端面は、上記ケーシング脚の下端面よりも、上側に位置するので、ケーシングを梱包本体で梱包したまま運搬する際、側板部の下端面が地面に接触し難くなる。これにより、梱包本体がケーシングに対してずれにくくなり、運搬しやすくなる。
【0012】
上記側板部の下端面は、上記ケーシング脚の下端面よりも、上側に位置するので、ケーシングを梱包本体で梱包したままケーシング脚を地面に設置した際、側板部の下端面が地面に接触しない。これにより、貯湯ユニットを梱包したまま運搬し設置しても、梱包本体のケーシングに対するずれを防止できる。
【0013】
また、一実施形態の貯湯ユニット用梱包構造では、上記天板部と上記側板部とは、一体に連続している。
【0014】
この実施形態の貯湯ユニット用梱包構造によれば、上記天板部と上記側板部とは、一体に連続しているので、梱包本体の部品数を低減でき、梱包作業が容易となる。
【0015】
また、一実施形態の貯湯ユニット用梱包構造では、
上記天板部と上記側板部とは、別体であり、
上記側板部は、上記天板部に、取り付けられている。
【0016】
この実施形態の貯湯ユニット用梱包構造によれば、上記天板部と上記側板部とは、別体であるので、天板部および側板部の厚みや材質を異ならせることができ、天板部と側板部とで異なる要求を満たすことができる。
【0017】
また、一実施形態の貯湯ユニット用梱包構造では、上記側板部は、上記ケーシングに係止して上記ケーシングに対して上方向への移動を規制する係止部を有する。
【0018】
この実施形態の貯湯ユニット用梱包構造によれば、上記側板部は、係止部を有するので、梱包本体のケーシングに対する上方向のずれを確実に防止できる。
【0019】
また、一実施形態の貯湯ユニット用梱包構造では、上記側板部の下端面は、上記ケーシングの下面よりも、下側に位置する。
【0020】
この実施形態の貯湯ユニット用梱包構造によれば、上記側板部の下端面は、上記ケーシングの下面よりも、下側に位置するので、側板部によりケーシングの下面を保護することができる。
【0021】
また、一実施形態の貯湯ユニット用梱包構造では、上記梱包本体は、上記ケーシングの側面に対向する位置で複数に分割可能である。
【0022】
この実施形態の貯湯ユニット用梱包構造によれば、上記梱包本体は、上記ケーシングの側面に対向する位置で複数に分割可能である。これにより、貯湯ユニットを梱包したまま所定の設置場所に設置しても、梱包本体をケーシングの側面に対向する位置にて分割することができ、梱包本体をケーシングから容易に取り外すことができる。
【発明の効果】
【0023】
この発明の貯湯ユニット用梱包構造によれば、上記天板部は、上記ケーシングの上面に支持され、上記側板部は、上記天板部に、接続され、上記側板部の下端面は、上記ケーシング脚の下端面よりも、上側に位置するので、貯湯ユニットを梱包したまま容易に運搬することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1実施形態の貯湯ユニット用梱包構造を示す斜視図である。
図2】上記梱包構造の分解状態を示す斜視図である。
図3図1のA−A断面図である。
図4】上記梱包構造の後方からみた斜視図である。
図5A】貯湯ユニットを運搬する方法を説明する説明図である。
図5B】貯湯ユニットを運搬する方法を説明する説明図である。
図5C】貯湯ユニットを運搬する方法を説明する説明図である。
図5D】貯湯ユニットを運搬する方法を説明する説明図である。
図6】本発明の第2実施形態の貯湯ユニット用梱包構造を示す斜視図である。
図7】本発明の第3実施形態の貯湯ユニット用梱包構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0026】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態の貯湯ユニット用梱包構造を示す斜視図である。図2は、上記梱包構造の分解状態を示す斜視図である。図3は、図1のA−A断面図である。図1図2図3に示すように、上記貯湯ユニット用梱包構造1は、貯湯ユニット2を梱包するものである。
【0027】
上記貯湯ユニット2は、缶体40と、上記缶体40を覆うケーシング41と、上記ケーシング41を支持するケーシング脚42とを有する。上記缶体40は、(図示しない)ヒートポンプユニットによって加熱された温水を貯留し、(図示しない)給湯端末に温水を供給する。
【0028】
上記ケーシング41は、直方体に形成され、前側面41aと、右側面41bと、左側面41cと、後側面41dと、上面41eと、下面41fとを有する。上記前面41aの下部には、凹部410が設けられ、上記凹部410には、外部配管と接続するための配管が、露出している。
【0029】
上記貯湯ユニット用梱包構造1は、梱包本体10と、底板体20と、底受け体30とを有する。
【0030】
上記底板体20は、例えば、木枠からなる。底板体20は、上記ケーシング脚42の下端面42aに、対向する。底板体20には、ボルトなどによって、ケーシング脚42の下端面42aが固定される。
【0031】
上記底受け体30は、例えば、段ボールからなる。底受け体30は、上記ケーシング41の前面41aの凹部410に、嵌め込まれる。底受け体30には、付属品、据付説明書、取扱説明書、保証書などが収納される。
【0032】
上記梱包本体10は、上記ケーシング41を覆う。梱包本体10は、例えば、段ボールからなる。梱包本体10は、ケーシング41の側面41a,41b,41c,41dに対向する第1から第4側板部11,12,13,14と、ケーシング41の上面41eに対向する第1と第2天板部15,16とを有する。
【0033】
上記第1から上記第4側板部11,12,13,14は、周方向に、順に、接続されている。第1側板部11は、ケーシング41の前側面41aに対向する。第2側板部12は、ケーシング41の左側面41cに対向する。第3側板部13は、ケーシング41の後側面41dに対向する。第4側板部14は、ケーシング41の右側面41bに対向する。第1から第4側板部11,12,13,14は、ケーシング41の側面41a,41b,41c,41dに隙間なく接触する。
【0034】
上記第1側板部11と上記第2側板部12とは、一体に連続している。上記第3側板部13と上記第4側板部14とは、一体に連続している。第2側板部12と第3側板部13とは、互いに係合している。つまり、第2側板部12の差込片121は、第3側板部13の差込スリット131に、着脱自在に差し込まれる。第4側板部14と第1側板部11とは、互いに係合している。つまり、第4側板部14の差込片141は、第1側板部11の差込スリット111に、着脱自在に差し込まれる。
【0035】
上記第1と上記第2天板部15,16は、上記ケーシング41の上面41eの一部を覆い、ケーシング41の上面41eに支持される。上記第1から上記第4側板部11,12,13,14は、第1と第2天板部15,16に、接続される。第1天板部15と第2側板部12とは、一体に連続している。第1天板部15と第1側板部11とは、互いに係合している。つまり、第1側板部11の差込片112は、第1天板部15の差込スリット151に、着脱自在に差し込まれる。第2天板部16と第3側板部13とは、一体に連続している。第2天板部16と第3側板部13とは、互いに係合している。つまり、第3側板部13の差込片132は、第2天板部16の差込スリット161に、着脱自在に差し込まれる。
【0036】
上記梱包本体10は、上記ケーシング41の側面41a,41b,41c,41dに対向する位置で複数に分割可能である。つまり、梱包本体10は、互いに分割可能な第1分割体と第2分割体とからなる。第1側板部11と第2側板部12と第1天板部15とが、一体に連続されて、第1分割体を構成する。第3側板部13と第4側板部14と第2天板部16とが、一体に連続されて、第2分割体を構成する。
【0037】
上記第1側板部11の下端面11aと、上記第2側板部12の下端面12aと、上記第3側板部13の下端面13aと、上記第4側板部14の下端面14aとは、上記ケーシング脚42の下端面42aよりも、上側に位置する。つまり、全ての下端面11a,12a,13a,14aは、底板体20の上面よりも、上側に位置する。さらに、全ての下端面11a,12a,13a,14aは、上記ケーシング41の下面41fよりも、下側に位置する。また、全ての下端面11a,12a,13a,14aは、同一の高さに位置する。なお、全ての下端面11a,12a,13a,14aは、異なる高さであってもよい。
【0038】
上記第1側板部11は、上記底受け体30の前方に位置する。第1側板部11の下部には、底受け体30に対向する位置に、蓋部11cが設けられている。この蓋部11cは、切り込み11bに沿って切断することで、取り外し可能となる。この蓋部11cを取り外すことで、底受け体30を露出させることができる。
【0039】
図4は、上記梱包構造の後方からみた斜視図である。図4に示すように、上記ケーシング41の後側面41dの上部には、手穴411が設けられている。この手穴411には、運搬の際に、指を掛けることができる。上記梱包本体10の第3側板部13には、上記手穴411に対向する位置に、手穴13bが設けられている。
【0040】
上記梱包本体10の上記第1天板部15は、上記第3側板部13側に、露出した端面15aを有する。この端面15aには、手穴13bの上方に対向する位置に、切り欠き15bが設けられている。この切り欠き15bの左右幅は、手穴13bの左右幅と略同一である。
【0041】
一方、上記梱包本体10の上記第2天板部16は、上記第3側板部13側に、露出した端面を有していない。つまり、第2天板部16は、第3側板部13側に、差込スリット161を有し、この差込スリット161は、第2天板部16の一部の折り曲げ部に設けられており、端面が露出しない。
【0042】
次に、上記貯湯ユニット2を運搬する方法を説明する。
【0043】
図5Aに示すように、上記梱包本体10の第1側板部11の蓋部11cを、切り込み11bに沿って切断して取り外し、底受け体30を露出させる。そして、図5Bに示すように、底受け体30を、ケーシング41の凹部410から取り外す。すると、図5Cに示すように、ケーシング脚42が、前方に露出する。そして、ケーシング脚42を底板体20に固定しているボルト3を、レンチ4により、取り外し、ケーシング脚42と底板体20とを分離させる。
【0044】
その後、図5Dに示すように、一方の人が、前方のケーシング脚42を持ち、他方の人が、梱包本体10の第3側板部13を持って、貯湯ユニット2を梱包本体10で梱包したまま運搬する。このとき、他方の人は、図4に示すように、第3側板部13の手穴13bを通して、ケーシング41の手穴411を握ることになる。第1天板部15の端面15aには、切り欠き15bが設けられているため、手穴411を握った手のひらは、切り欠き15bに位置し、第1天板部15の端面15aに接触しない。これにより、手のひらには、端面15aへの接触による痛みが、発生しない。
【0045】
なお、図5Aから図5Dに示す作業指示を、上記梱包本体10の第1側板部11の蓋部11cに、印刷するようにしてもよい。
【0046】
上記実施形態によれば、上記天板部15,16は、上記ケーシング41の上面41eに支持され、上記側板部11,12,13,14は、上記天板部15,16に、接続されているので、上記梱包本体10は、上記ケーシング41の上面41eに引っかかる。これにより、梱包本体10とケーシング41との相対的な位置がずれにくくなって、例えば、ケーシング41の手穴411と梱包本体10の手穴13bとがずれにくくなって、ケーシング41を梱包本体10で梱包したまま容易に持ち運ぶことができる。
【0047】
上記側板部11,12,13,14の下端面11a,12a,13a,14aは、上記ケーシング脚42の下端面42aよりも、上側に位置するので、ケーシング41を梱包本体10で梱包したまま運搬する際、側板部11,12,13,14の下端面11a,12a,13a,14aが地面に接触し難くなる。これにより、梱包本体10がケーシング41に対してずれにくくなり、運搬しやすくなる。
【0048】
上記側板部11,12,13,14の下端面11a,12a,13a,14aは、上記ケーシング脚42の下端面42aよりも、上側に位置するので、ケーシング41を梱包本体10で梱包したままケーシング脚42を地面に設置した際、側板部11,12,13,14の下端面11a,12a,13a,14aが地面に接触しない。これにより、貯湯ユニット2を梱包したまま運搬し設置しても、梱包本体10のケーシング41に対するずれを防止できる。つまり、側板部11,12,13,14の下端面11a,12a,13a,14aは、底板体20の上面よりも、上側に位置するので、底板体20を抜いて、設置することができる。
【0049】
上記実施形態によれば、上記天板部15,16と上記側板部11,12,13,14とは、一体に連続しているので、梱包本体10の部品数を低減でき、梱包作業が容易となる。
【0050】
上記実施形態によれば、上記側板部11,12,13,14の下端面11a,12a,13a,14aは、上記ケーシング41の下面41fよりも、下側に位置するので、側板部11,12,13,14によりケーシング41の下面41fを保護することができる。
【0051】
上記実施形態によれば、上記梱包本体10は、上記ケーシング41の側面41a,41b,41c,41dに対向する位置で複数に分割可能である。これにより、貯湯ユニット2を梱包したまま所定の設置場所に設置しても、梱包本体10をケーシング41の側面41a,41b,41c,41dに対向する位置にて分割することができ、梱包本体10をケーシング41から容易に取り外すことができる。
【0052】
(第2の実施形態)
図6は、この発明の第2実施形態の貯湯ユニット用梱包構造を示す斜視図である。この第2の実施形態は、上記第1の実施形態とは、梱包本体の構成のみが相違する。この相違する構成のみを以下に説明する。なお、この第2の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の符号は、上記第1の実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
【0053】
図6に示すように、この実施形態の梱包本体10Aでは、側板部11,12は、ケーシング41に係止してケーシング41に対して上方向への移動を規制する係止部17を有する。上記係止部17は、第1側板部11と第2側板部12とに連続して設けられた折曲片である。係止部17は、梱包本体10Aの内側に折り曲げられて形成されている。係止部17は、ケーシング41の凹部410に位置して、凹部410に係止する。
【0054】
上記実施形態によれば、上記側板部11,12は、係止部17を有するので、梱包本体10Aのケーシング41に対する上方向のずれを確実に防止できる。
【0055】
(第3の実施形態)
図7は、この発明の第3実施形態の貯湯ユニット用梱包構造を示す断面図である。この第3の実施形態は、上記第1の実施形態とは、梱包本体の構成のみが相違する。この相違する構成のみを以下に説明する。なお、この第3の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の符号は、上記第1の実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
【0056】
図7に示すように、この実施形態の梱包本体10Bでは、天板部15,16と、梱包本体10Bの側板部12,14とは、別体である。側板部12,14は、天板部15,16に、取り付けられている。つまり、側板部12,14は、天板部15,16に、ホッチキスなどのピン18を介して、固定されて、側板部12,14は、天板部15,16に、接続される。
【0057】
上記実施形態によれば、上記天板部15,16と上記側板部12,14とは、別体であるので、天板部15,16および側板部12,14の厚みや材質を異ならせることができ、天板部15,16と側板部12,14とで異なる要求を満たすことができる。
【0058】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、上記第1から上記第3の実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。
【0059】
上記第1から上記第3実施形態では、上記天板部は、ケーシングの上面の一部を覆っていたが、ケーシングの上面の全部を覆うようにしてもよい。
【0060】
上記第1から上記第3実施形態では、上記側板部の下端面は、上記ケーシングの下面よりも、下側に位置したが、上記ケーシングの下面よりも、上側に位置するようにしてもよい。
【0061】
上記第1から上記第3実施形態では、上記梱包本体は、上記ケーシングの側面に対向する位置で2つに分割可能としたが、3つ以上に分割可能としてもよい。また、梱包本体は、分割不能としてもよい。
【0062】
上記第1から上記第3実施形態では、上記梱包本体を、側板部の差込片および差込スリットによって、分割可能としたが、ミシン目によって分割可能としてもよい。また、梱包本体の複数の分割体を、部分的に連結し、この部分で、複数の分割体を分割するようにしてもよい。
【0063】
上記第1から上記第3実施形態では、上記貯湯ユニットとして、ヒートポンプユニットの一部の熱交換器を含んでいなかったが、缶体の下に熱交換器を配置するようにしてもよい。
【0064】
上記第1から上記第3実施形態では、梱包本体と底板体とを、PPバンドで、巻き付けていなかったが、PPバンドで巻き付けるようにしてもよい。
【0065】
上記第2実施形態では、上記側板部の係止部を、ケーシングの凹部に係止させたが、ケーシングの下面などに係止させるようにしてもよい。
【0066】
上記第3実施形態では、上記側板部を、天板部に、ピンによって、取り付けたが、接着剤やテープなどによって、取り付けるようにしてもよい。また、上記第1実施形態と同様に、側板部に差込片を設け、天板部に差込スリットを設け、差込片を差込スリットに差し込んで、側板部を天板部に取り付けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 梱包構造
2 貯湯ユニット
10,10A,10B 梱包本体
11 第1側板部
11a 下端面
11b 切り込み
11c 蓋部
12 第2側板部
12a 下端面
13 第3側板部
13a 下端面
13b 手穴
14 第4側板部
14a 下端面
15 第1天板部
16 第2天板部
17 係止部
20 底板体
30 底受け体
40 缶体
41 ケーシング
41a 前側面
41b 右側面
41c 左側面
41d 後側面
41e 上面
41f 下面
410 凹部
411 手穴
42 ケーシング脚
42a 下端面
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7