特許第5737372号(P5737372)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オンキヨー株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5737372-表示装置 図000002
  • 特許5737372-表示装置 図000003
  • 特許5737372-表示装置 図000004
  • 特許5737372-表示装置 図000005
  • 特許5737372-表示装置 図000006
  • 特許5737372-表示装置 図000007
  • 特許5737372-表示装置 図000008
  • 特許5737372-表示装置 図000009
  • 特許5737372-表示装置 図000010
  • 特許5737372-表示装置 図000011
  • 特許5737372-表示装置 図000012
  • 特許5737372-表示装置 図000013
  • 特許5737372-表示装置 図000014
  • 特許5737372-表示装置 図000015
  • 特許5737372-表示装置 図000016
  • 特許5737372-表示装置 図000017
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5737372
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G11B 27/34 20060101AFI20150528BHJP
   G11B 27/00 20060101ALI20150528BHJP
   G11B 33/10 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
   G11B27/34 S
   G11B27/00 D
   G11B33/10 D
   G11B33/10 602A
【請求項の数】2
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-246912(P2013-246912)
(22)【出願日】2013年11月29日
(65)【公開番号】特開2015-106421(P2015-106421A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2014年12月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】710014351
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 一成
【審査官】 堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−091938(JP,A)
【文献】 特開平06−180981(JP,A)
【文献】 特開2003−100068(JP,A)
【文献】 特開平11−053872(JP,A)
【文献】 特開平05−314741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 27/34
G11B 27/00
G11B 33/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示する表示部と、
前記情報の更新指示の操作を受け付けるための操作部と、
前記情報を表示するための表示情報を記憶する情報記憶部と、
前記情報記憶部が記憶する前記表示情報に基づいて、前記情報を前記表示部に表示させる表示処理部と、
前記操作部の操作を受け付けて前記表示情報の更新を指示する操作処理部と、
前記操作処理部が前記表示情報の更新を指示した場合に、前記情報記憶部に前記表示情報の更新を指示し、且つ、前記表示処理部に前記情報の表示更新を指示する情報アクセス処理部と、
を備え、
前記情報記憶部は、前記情報アクセス処理部による前記表示情報の更新指示に基づいて、記憶する前記表示情報を更新し、
前記表示処理部は、前記情報アクセス処理部による前記情報の表示更新指示があった場合に、前記情報記憶部が更新した前記表示情報に基づく前記情報を前記表示部に表示させ
前記表示部は、第1情報と第2情報とを含む前記情報を表示し、
前記操作部は、前記第1情報の更新指示の操作を受け付けるための第1操作部を含み、
前記情報記憶部は、前記第1情報を表示するための第1表示情報と、前記第2情報を表示するための第2表示情報と、前記第1情報を前記表示部に表示する第1表示モードであるか、又は、前記第2情報を前記表示部に表示する第2表示モードであるかを示す第3表示情報と、を含む前記表示情報を記憶し、
前記表示処理部は、前記情報記憶部が記憶する前記第3表示情報に基づいて、前記第1表示情報に基づく前記第1情報と前記第2表示情報に基づく前記第2情報とを切り替えて前記表示部に表示させ、
前記操作処理部は、前記第1操作部の操作を受け付けて前記情報記憶部に前記第1表示情報の更新を指示し、
前記情報アクセス処理部は、前記操作処理部が前記第1表示情報の更新を指示し、且つ、前記情報記憶部が記憶する前記第3表示情報が前記第1表示モードである場合に、前記情報記憶部に前記第1表示情報の更新を指示し、且つ、前記表示処理部に前記情報の表示更新を指示し、
前記情報記憶部は、前記情報アクセス処理部による前記第1表示情報の更新指示に基づいて、記憶する前記第1表示情報を更新し、
前記表示処理部は、前記情報アクセス処理部による前記情報の表示更新指示があった場合に、前記情報記憶部が更新した前記第1表示情報に基づく前記第1情報を前記表示部に表示させることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記操作部は、前記第1情報と前記第2情報の表示切替の操作を受け付けるための第2操作部をさらに含み、
前記操作処理部は、前記第2操作部の操作を受け付けて前記第3表示情報の更新を指示し、
前記情報アクセス処理部は、前記操作処理部が前記第3表示情報の更新を指示した場合に、前記情報記憶部に前記第3表示情報の更新を指示し、且つ、前記表示処理部に前記情報の表示更新を指示し、
前記情報記憶部は、前記情報アクセス処理部による前記第3表示情報の更新指示に基づいて、記憶する前記第3表示情報を更新し、
前記表示処理部は、前記情報アクセス処理部による前記情報の表示更新指示があった場合に、前記情報記憶部が更新した前記第3表示情報に基づいて、前記第1情報又は前記第2情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を表示する表示部を備える表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
CDプレーヤー等の音楽を再生する音楽再生装置は、LCD(液晶ディスプレイ)や蛍光表示管等の表示部を備え、情報を表示する表示装置として機能する(例えば、特許文献1参照。)。音楽再生装置が備える表示部は、図11(a)に示すように、ユーザーが再生したい楽曲を選択しやすいように、楽曲のトラック番号と楽曲のタイトルとを表示する。また、表示部は、図11(b)に示すように、音楽再生装置に設定されているボリューム(音量)がいくらであるかの情報も表示する。音楽再生装置のコストを抑えるために、小さな表示部を用いた場合、楽曲のトラック番号と楽曲のタイトルとボリュームとを一度に表示できないことがある。このため、図11(a)に示すような、楽曲のトラック番号と楽曲のタイトルとを表示するトラック番号+タイトル表示モードと、図11(b)に示すような、ボリュームを表示するボリューム表示モードと、を切り替える場合がある。また、音楽再生装置には、表示モードを切り替える操作を受け付けるための表示切替キー、トラック番号を増加させる操作を受け付けるためのトラックアップキー、楽曲の再生を停止させる操作を受け付けるための再生停止キー等が備えられている。ここで、表示モードの切替は、例えば、表示切替キーの操作を受け付けた場合に行われる。
【0003】
図12は、音楽再生装置が備えるマイクロコンピュータの機能ブロックを示す図である。図12に示すように、マイクロコンピュータ100(以下、「マイコン」という。)は、情報記憶部101、楽曲再生処理部102、表示切替キー処理部103、トラックアップキー処理部104、再生停止キー処理部105、表示処理部106として機能する。マイコン100は、独立したプログラムによって各部(ソフトウェアモジュール)として機能し、各部は矢印で示されたモジュール間通信によって、指示や情報のやり取りを行うようになっている。なお、プログラムを機能毎のモジュールに分割して開発することは、生産性を上げるためによく行われる開発手法である。
【0004】
情報記憶部101は、楽曲のトラック番号、タイトル、現在再生している楽曲のトラック番号(以下、「現在のトラック番号」ともいう。)、現在のボリューム、現在の表示モードを記憶している。情報記憶部101は、楽曲のトラック番号とタイトルとを対応付けて記憶している。ここで、情報記憶部101が記憶している現在のトラック番号は、楽曲を再生中でない場合、すなわち、再生を待機している場合は、再生を準備している楽曲のトラックの番号となる。楽曲再生処理部102は、楽曲の再生を行う。また、楽曲再生処理部102は、後述するトラックアップキー処理部104からの指示により、現在再生している楽曲を、次のトラック番号に対応する楽曲に変更する。このとき、楽曲再生処理部102は、情報記憶部101から次に再生する楽曲のトラック番号を取得する。また、楽曲再生処理部102は、後述する再生停止キー処理部105からの指示により、楽曲の再生を停止する。
【0005】
次に、図13に示すフローチャートに基づいて、表示切替キー処理部103が行う処理動作を説明する。表示切替キー処理部103は、表示切替キー201の操作を受け付けると、以下の処理動作を実行する。表示切替キー処理部103は、現在の表示モードを情報記憶部101から取得する(S101)。次に、表示切替キー処理部103は、取得した現在の表示モードが、ボリューム表示モードであるか否かを判断する(S102)。表示切替キー処理部103は、ボリューム表示モードであると判断した場合(S102:Yes)、表示モードをボリューム表示モードからトラック番号+タイトル表示モードとし、情報記憶部101に記憶している表示モードの更新を指示する(S103)。一方、表示切替キー処理部103は、ボリューム表示モードでない、すなわち、トラック番号+タイトル表示モードであると判断した場合(S102:No)、表示モードをトラック番号+タイトル表示モードからボリューム表示モードとし、情報記憶部101に表示モードの更新を指示する(S104)。S103、又は、S104の処理の後、表示切替キー処理部103は、表示処理部106に情報の表示更新を指示し(S105)、処理を終了する。
【0006】
次に、図14に示すフローチャートに基づいて、トラックアップキー処理部104が行う処理動作を説明する。トラックアップキー処理部104は、トラックアップキー202の操作を受け付けると、以下の処理動作を実行する。トラックアップキー処理部104は、現在のトラック番号を情報記憶部101から取得する(S201)。次に、トラックアップキー処理部104は、情報記憶部101に記憶されているトラック番号に基づいて、取得した現在のトラック番号が、最後のトラック番号であるか否かを判断する(S202)。例えば、現在のトラック番号が「10」であり、情報記憶部101に記憶されているトラック番号が「10」までである場合、トラックアップキー処理部104は、最後のトラック番号であると判断する。また、例えば、現在のトラック番号が「5」であり、情報記憶部101に記憶されているトラック番号が「10」までである場合、トラックアップキー処理部104は、最後のトラック番号でないと判断する。トラックアップキー処理部104は、最後のトラック番号であると判断した場合(S202:Yes)、処理を終了する。
【0007】
一方、トラックアップキー処理部104は、最後のトラック番号でないと判断した場合(S202:No)、現在のトラック番号を+1(例えば、「5」を「6」)とし、情報記憶部101に記憶している現在のトラック番号の更新を指示する(S203)。次に、トラックアップキー処理部104は、楽曲再生処理部102が楽曲を再生中であるか否かを判断する(S204)。トラックアップキー処理部104は、楽曲再生処理部102が楽曲を再生中であると判断した場合(S204:Yes)、楽曲再生処理部102に次のトラック番号に対応する楽曲を再生するように指示する(S205)。楽曲再生処理部102は、この指示を受けて、現在再生している楽曲を、次のトラック番号に対応する楽曲に変更する。トラックアップキー処理部104は、楽曲を再生中でないと判断した場合(S204:No)、又は、S205の処理の後、表示処理部106に情報の表示更新を指示し(S206)、処理を終了する。
【0008】
次に、図15に示すフローチャートに基づいて、再生停止キー処理部105が行う処理動作を説明する。再生停止キー処理部105は、再生停止キー203の操作を受け付けると、以下の処理動作を行う。再生停止キー処理部105は、楽曲再生処理部102が楽曲を再生中であるか否かを判断する(S301)。再生停止キー処理部105は、楽曲を再生中であると判断した場合(S301:Yes)、楽曲再生処理部102に再生の停止を指示する(S302)。楽曲再生処理部102は、この指示を受けて、楽曲の再生を停止する。
【0009】
再生停止キー処理部105は、楽曲を再生中でないと判断した場合(S301:No)、又は、S302の処理の後、現在のトラック番号を情報記憶部101から取得する(S303)。再生停止キー処理部105は、取得した現在のトラック番号が「1」であるか否かを判断する(S304)。再生停止キー処理部105は、取得した現在のトラック番号が「1」でないと判断した場合(S304:No)、トラック番号を「1」とし、情報記憶部101に記憶している現在のトラック番号の更新を指示する(S305)。再生停止後にトラック番号「1」及びトラック番号「1」に対応するタイトルを表示させるためである。次に、再生停止キー処理部105は、表示処理部106に情報の表示更新を指示し(S306)、処理を終了する。一方、再生停止キー処理部105は、取得した現在のトラック番号が「1」であると判断した場合(S304:Yes)、情報記憶部101の表示情報に基づいて、再生停止後にトラック番号「1」及びトラック番号「1」に対応するタイトルが表示されるため、処理を終了する。
【0010】
次に、図16に示すフローチャートに基づいて、表示処理部106が行う処理動作を説明する。表示処理部106は、各キー処理部103〜105から情報の表示更新指示があった場合に(S105、S206、S306)、図16に示す表示更新処理を実行する。表示処理部106は、現在の表示モードを情報記憶部101から取得する(S401)。次に、表示処理部106は、取得した現在の表示モードが、ボリューム表示モードであるか否かを判断する(S402)。表示処理部106は、ボリューム表示モードであると判断した場合(S402:Yes)、情報記憶部101から現在のボリュームを取得する(S403)。そして、表示処理部106は、取得した現在のボリュームにボリュームの表示を更新する(S404)。
【0011】
一方、表示処理部106は、ボリューム表示モードでない、すなわち、トラック番号+タイトル表示モードであると判断した場合(S402:No)、現在のトラック番号を情報記憶部101から取得する(S405)。そして、表示処理部106は、取得した現在のトラック番号にトラック番号の表示を更新する(S406)。また、表示処理部106は、取得した現在のトラック番号に対応するタイトルを情報記憶部101から取得する(S407)。そして、表示処理部106は、取得した現在のタイトルにタイトルの表示を更新する(S408)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2013‐152327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述したように、トラックアップキー処理部104は、トラックアップキー202が操作されると、トラック番号を+1し、次のトラック番号に対応する楽曲の再生を楽曲再生処理部102に行わせる。ここで、トラックアップキー処理部104は、最後のトラック番号である場合は(図14において、S02:Yes)、何らの処理も行わない。すなわち、トラックアップキー処理部104は、表示処理部106に情報の表示更新も指示しない。トラックアップキー処理部104は、最後のトラック番号である場合であっても、表示処理部106に情報の表示更新を指示してもよいが(図14において、S02:Yesであれば、S206の処理を行う)、情報記憶部101に記憶されているトラック番号は更新されていない(S203の処理が行われていない)ので、表示を更新する意味がない。このような無意味な処理は、マイコン100の処理負荷を増加させるだけである。
【0014】
そこで、マイコン100の処理負荷を抑制するため、図14に示すように、トラックアップキー処理部104が、情報記憶部101にトラック番号の更新を指示した場合にのみ、すなわち、表示処理部106に情報の表示更新を指示する必要がある場合にのみ、情報の表示更新を指示するようにしてもよい。しかしながら、トラックアップキー処理部104に表示処理部106への情報の表示更新指示を行わせると、マイコン100をトラックアップキー処理部104として機能させるプログラムが複雑となる。
【0015】
また、上述したように、キー処理部103〜105は、それぞれ、操作キー201〜203の操作がある毎に、表示処理部106に情報の表示更新を指示する。表示切替キー処理部103から情報の表示更新指示がある場合は、情報記憶部101に記憶されている表示モードがいずれか一方の表示モードから他方の表示モードに更新されているため(S103、S104)、表示処理部106は、一方の表示モードから他方の表示モードに表示を更新する(S404、S406、S408)。しかし、表示処理部106は、トラックアップキー処理部104からの情報の表示更新指示であっても、ボリューム表示モードである場合は(S402:Yes)、ボリュームの表示を更新する(S404)。このとき、情報記憶部101に記憶されているトラック番号が+1増加に更新されているが(S203)、ボリュームは変化されていないため、無意味な処理を行っている。このような無意味な処理は、マイコン100の処理負荷を増加させるだけである。
【0016】
そこで、マイコン100の処理負荷の増加を抑制するため、例えば、トラックアップキー処理部104が、情報記憶部101に記憶されている現在の表示モードを取得し、ボリューム表示モードである場合は、表示処理部106に情報の表示更新を指示しないようにすることは可能である。しかしながら、このようにすると、マイコン100をトラックアップキー処理部104として機能させるプログラムが複雑になる。なお、音楽再生装置が備える表示部が、楽曲のトラック番号、楽曲のタイトル、ボリュームを同時に表示可能な大きなものである場合、2つの表示モードを切り替える必要がない。この場合、トラックアップキー処理部104は、情報記憶部101に記憶されている現在の表示モードを取得し、ボリューム表示モードであるか否かを判断しないため、マイコン100をトラックアップキー処理部104として機能させるプログラムを修正する必要がある。表示部によってトラックアップキー処理部104として機能させるプログラムの修正が必要になると、プログラムとしての汎用性が低くなる。
【0017】
以上説明したように、マイコン100の処理負荷の増加を抑制するため、各キー処理部103〜105に、表示処理部106への情報の表示更新指示、及び、情報の表示更新指示の必要性の判断を行わせると、マイコン100を各キー処理部103〜105として機能させるプログラムが複雑となるという問題がある。
【0018】
本発明の目的は、表示部への情報の表示を更新するための操作を受け付けて更新を指示する手段として機能するハードウェアにかかる処理負荷を増加させることなく、ハードウェアを前記手段として機能させるプログラムを簡易とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
第1の発明の表示装置は、情報を表示する表示部と、前記情報の更新指示の操作を受け付けるための操作部と、前記情報を表示するための表示情報を記憶する情報記憶部と、前記情報記憶部が記憶する前記表示情報に基づいて、前記情報を前記表示部に表示させる表示処理部と、前記操作部の操作を受け付けて前記表示情報の更新を指示する操作処理部と、前記操作処理部が前記表示情報の更新を指示した場合に、前記情報記憶部に前記表示情報の更新を指示し、且つ、前記表示処理部に前記情報の表示更新を指示する情報アクセス処理部と、を備え、前記情報記憶部は、前記情報アクセス処理部による前記表示情報の更新指示に基づいて、記憶する前記表示情報を更新し、前記表示処理部は、前記情報アクセス処理部による前記情報の表示更新指示があった場合に、前記情報記憶部が更新した前記表示情報に基づく前記情報を前記表示部に表示させ、前記表示部は、第1情報と第2情報とを含む前記情報を表示し、前記操作部は、前記第1情報の更新指示の操作を受け付けるための第1操作部を含み、前記情報記憶部は、前記第1情報を表示するための第1表示情報と、前記第2情報を表示するための第2表示情報と、前記第1情報を前記表示部に表示する第1表示モードであるか、又は、前記第2情報を前記表示部に表示する第2表示モードであるかを示す第3表示情報と、を含む前記表示情報を記憶し、前記表示処理部は、前記情報記憶部が記憶する前記第3表示情報に基づいて、前記第1表示情報に基づく前記第1情報と前記第2表示情報に基づく前記第2情報とを切り替えて前記表示部に表示させ、前記操作処理部は、前記第1操作部の操作を受け付けて前記情報記憶部に前記第1表示情報の更新を指示し、前記情報アクセス処理部は、前記操作処理部が前記第1表示情報の更新を指示し、且つ、前記情報記憶部が記憶する前記第3表示情報が前記第1表示モードである場合に、前記情報記憶部に前記第1表示情報の更新を指示し、且つ、前記表示処理部に前記情報の表示更新を指示し、前記情報記憶部は、前記情報アクセス処理部による前記第1表示情報の更新指示に基づいて、記憶する前記第1表示情報を更新し、前記表示処理部は、前記情報アクセス処理部による前記情報の表示更新指示があった場合に、前記情報記憶部が更新した前記第1表示情報に基づく前記第1情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0020】
本発明では、操作処理部が表示情報の更新を指示した場合に、情報アクセス処理部が、情報記憶部に表示情報の更新を指示し、且つ、表示処理部に情報の表示更新を指示する。従って、操作処理部が、表示処理部への情報の表示更新指示、及び、表示更新指示の必要性を判断しないため、操作処理部として機能するハードウェア(例えば、マイクロコンピュータ)の処理負荷が増加することなく、ハードウェアを操作処理部として機能させるプログラムを簡易とすることができる。
【0022】
また、本発明では、操作処理部が第1表示情報の更新を指示し、且つ、情報記憶部が記憶する第3表示情報が第1表示モードである場合、すなわち、表示部に第1情報が表示されている場合に、情報アクセス処理部は、情報記憶部に第1表示情報の更新を指示し、且つ、表示処理部に情報の表示更新を指示する。そして、表示処理部は、情報記憶部が更新した第1表示情報に基づいて、表示部に第1情報を表示させる。すなわち、表示処理部は、表示部に表示されている第1情報を更新する。従って、表示部に第2情報が表示されている場合に、第1表示情報の更新があっても、表示処理部による情報の表示更新が行われない。このため、情報が更新されないにもかかわらず、表示処理部が情報の表示更新を行うという無駄な処理が発生せず、表示処理部として機能するハードウェアの処理負荷が増加することがない。
【0023】
また、本発明では、操作処理部は、情報記憶部に記憶されている第3表示情報に基づいて、第1表示モードであるか、又は、第2表示モードであるかを判断しない。このため、第1表示モードと第2表示モードとを切り替えない表示装置に操作処理部を適用する場合に、ハードウェアを操作処理部として機能させるプログラムの修正が不要である。従って、ハードウェアを操作処理部として機能させるプログラムの汎用性が高い。
【0024】
第3の発明の表示装置は、第2の発明の表示装置において、前記操作部は、前記第1情報と前記第2情報の表示切替の操作を受け付けるための第2操作部をさらに含み、前記操作処理部は、前記第2操作部の操作を受け付けて前記第3表示情報の更新を指示し、前記情報アクセス処理部は、前記操作処理部が前記第3表示情報の更新を指示した場合に、前記情報記憶部に前記第3表示情報の更新を指示し、且つ、前記表示処理部に前記情報の表示更新を指示し、前記情報記憶部は、前記情報アクセス処理部による前記第3表示情報の更新指示に基づいて、記憶する前記第3表示情報を更新し、前記表示処理部は、前記情報アクセス処理部による前記情報の表示更新指示があった場合に、前記情報記憶部が更新した前記第3表示情報に基づいて、前記第1情報又は前記第2情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0025】
本発明では、情報アクセス処理部は、操作処理部が第3表示情報の更新を指示した場合に、情報記憶部に第3表示情報の更新を指示し、且つ、表示処理部に情報の表示更新を指示する。そして、表示処理部は、情報記憶部が更新した第3表示情報に基づいて、第1情報又は第2情報を前記表示部に表示させる。すなわち、表示処理部は、情報記憶部が第3表示情報を第1表示モードから第2表示モードに更新していれば、その情報に基づいて、第2情報を表示部に表示させる。また、表示処理部は、情報記憶部が第3表示情報を第2表示モードから第1表示モードに更新していれば、その情報に基づいて、第1情報を表示部に表示させる。すなわち、表示装置は、第2操作部の操作を受け付けて、表示部への第1情報の表示と第2情報の表示を切り替える。従って、ユーザーは、第2操作部の操作によって、第1情報と第2情報を切り替えて確認することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、表示部への情報の表示を更新するための操作を受け付けて更新を指示する手段として機能するハードウェアにかかる処理負荷を増加させることなく、ハードウェアを前記手段として機能させるプログラムを簡易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係るCDプレーヤーの構成を示すブロック図である。
図2】マイクロコンピュータの機能ブロックを示す図である。
図3】表示切替キー処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図4】トラックアップキー処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図5】再生停止キー処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図6】管理テーブルの一例を示す図である。
図7】情報アクセス処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図8】トラック番号表示処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図9】タイトル表示処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図10】ボリューム表示処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図11】(a)は、楽曲のトラック番号と楽曲のタイトルとを表示する一例を示す図である。(b)は、ボリュームを表示する一例を示す図である。
図12】従来のマイクロコンピュータの機能ブロックを示す図である。
図13】従来の表示切替キー処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図14】従来のトラックアップキー処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図15】従来の再生停止キー処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
図16】従来の表示処理部が行う処理動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態においては、本発明に係る表示装置をCDプレーヤーに適用した場合について説明する。図1は、本実施形態に係るCDプレーヤーの構成を示すブロック図である。CDプレーヤー1(表示装置)は、CDに記録されているデータを読み出して楽曲を再生する。図1に示すように、CDプレーヤー1は、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という。)2、ディスクドライブ3、DSP(Digital Signal Processor)4、D/Aコンバータ5、増幅部6、スピーカー7、表示部8、操作部9を備える。
【0029】
マイコン2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等のハードウェアから構成されている。CPUは、ROMに格納されたプログラムに従って、図2に示すように、マイコン2を構成するハードウェアを情報記憶部21等の各機能部として機能するように制御している。なお、各機能部における演算処理に特化した電子回路等により情報記憶部21等の各機能部が構成されていてもよいし、その他の構成であってもよい。マイコン2の詳細については後述する。
【0030】
ディスクドライブ3は、CDに記録されているデータを読み出してDSP4に出力する。ディスクドライブ3は、マイコン2(具体的には、後述する楽曲再生処理部22)によってデータの読み出し及びその停止が制御される。DSP4は、ディスクドライブ3が読み出したデータをデコードする。D/Aコンバータ5は、DSP4が出力するデータ(デジタル音声信号)をアナログ音声信号に変換する。増幅部6は、D/Aコンバータ5が出力するアナログ音声信号を増幅する。スピーカー7は、増幅部6が出力するアナログ音声信号に基づいて、CDに記録されているデータを楽曲(音声)として出力(再生)する。
【0031】
表示部8は、現在再生している楽曲のトラック番号、タイトル(以下、「現在のトラック番号」、「現在のタイトル」ともいう。)、現在のボリュームを含む情報を表示するものであり、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)や蛍光表示管等である。表示部8は、マイコン2(具体的には、後述する表示処理部26〜28)に制御され、図11(a)に示すトラック番号+タイトル表示モードと、図11(b)に示すボリューム表示モードと、が切り替えられる。トラック番号+タイトル表示モード(第1表示モード)は、現在再生している楽曲のトラック番号及びタイトル(第1情報)を表示するモードである。ボリューム表示モード(第2表示モード)は、現在のボリューム(第2情報)を表示するモードである。
【0032】
操作部9は、ユーザー操作を受け付けるためのものであり、CDプレーヤー1の筐体に設けられた操作キーやリモートコントローラである。本実施形態では、操作部9は、表示切替キー91、トラックアップキー92、再生停止キー93を備えている。表示切替キー91は、表示モードを切り替える操作を受け付けるためのものである。トラックアップキー92は、トラック番号の増加の操作を受け付けるためのものである。再生停止キー93は、楽曲の再生を停止させる操作を受け付けるためのものである。これらの操作キー91〜93が操作された場合に、表示部8に表示される情報が必要に応じて更新される。従って、操作キー91〜93は、情報の更新指示の操作を受け付けるためのものである。具体的には、表示切替キー91(第2操作部)は、現在のトラック番号及びタイトルと現在のボリュームの表示切替の操作を受け付けるための操作キーである。トラックアップキー92、再生停止キー93(第1操作部)は、現在のトラック番号の更新指示の操作を受け付けるための操作キーである。
【0033】
次に、マイコン2について説明する。図2は、マイコン2の機能ブロックを示す図である。図2に示すように、マイコン2は、情報記憶部21、楽曲再生処理部22、表示切替キー処理部23(操作処理部)、トラックアップキー処理部24(操作処理部)、再生停止キー処理部25(操作処理部)、トラック番号表示処理部26(表示処理部)、タイトル表示処理部27(表示処理部)、ボリューム表示処理部28(表示処理部)、情報アクセス処理部29として機能する。
【0034】
情報記憶部21は、表示部6に情報を表示するための表示情報を記憶している。具体的には、楽曲のトラック番号、タイトル、現在のトラック番号(第1表示情報)、現在のボリューム(第2表示情報)、現在の表示モード(第3表示情報)を記憶している。情報記憶部21は、楽曲のトラック番号とタイトルとを対応付けて記憶している。ここで、情報記憶部21が記憶している現在のトラック番号は、楽曲を再生中でない場合、すなわち、再生を待機している場合は、再生を準備している楽曲のトラックの番号となる。なお、情報記憶部21に記憶されている楽曲のタイトルは、後述する楽曲再生処理部22がCDに記憶されているデータから抽出したものである。
【0035】
楽曲再生処理部22は、楽曲の再生を行う。また、楽曲再生処理部22は、後述するトラックアップキー処理部24からの指示により、現在再生している楽曲を、次のトラック番号に対応する楽曲に変更する。このとき、楽曲再生処理部22は、情報記憶部21から次に再生する楽曲のトラック番号を取得する。また、楽曲再生処理部22は、後述する再生停止キー処理部25からの指示により、楽曲の再生を停止する。具体的には、楽曲再生処理部22は、ディスクドライブ3によるデータの読み出し及びその停止を制御することによって、楽曲の再生、次のトラック番号に対応する楽曲への再生変更、楽曲の再生停止を行う。
【0036】
表示切替キー処理部23は、表示切替キー91の操作を受け付けて表示情報の更新を指示する。以下、図3に示すフローチャートに基づいて、表示切替キー処理部23が行う処理動作を説明する。表示切替キー処理部23は、表示切替キー91の操作を受け付けると、以下の処理動作を実行する。表示切替キー処理部23は、情報アクセス処理部29を介して、現在の表示モードを情報記憶部21から取得する(S1)。次に、表示切替キー処理部23は、取得した現在の表示モードが、ボリューム表示モードであるか否かを判断する(S2)。表示切替キー処理部23は、ボリューム表示モードであると判断した場合(S2:Yes)、表示モードをボリューム表示モードからトラック番号+タイトル表示モードとし、情報アクセス処理部29を介して、情報記憶部21に表示モードの更新を指示する(S3)。一方、表示切替キー処理部23は、ボリューム表示モードでない、すなわち、トラック番号+タイトル表示モードであると判断した場合(S2:No)、表示モードをトラック番号+タイトル表示モードからボリューム表示モードとし、情報アクセス処理部29を介して、情報記憶部21に表示モードの更新を指示する(S4)。
【0037】
トラックアップキー処理部24は、トラックアップキー92の操作を受け付けて表示情報の更新を指示する。また、トラックアップキー処理部24は、トラックアップキー92の操作を受け付けて楽曲再生処理部22に次のトラック番号に対応する楽曲の再生を指示する。以下、図4に示すフローチャートに基づいて、トラックアップキー処理部24が行う処理動作を説明する。トラックアップキー処理部24は、トラックアップキー92の操作を受け付けると、以下の処理動作を実行する。トラックアップキー処理部24は、情報アクセス処理部29を介して、現在のトラック番号を情報記憶部21から取得する(S11)。次に、トラックアップキー処理部24は、情報記憶部21に記憶されているトラック番号に基づいて、取得した現在のトラック番号が、最後のトラック番号であるか否かを判断する(S12)。例えば、現在のトラック番号が「10」であり、情報記憶部21に記憶されているトラック番号が「10」までである場合、トラックアップキー処理部24は、最後のトラック番号であると判断する。また、例えば、現在のトラック番号が「5」であり、情報記憶部21に記憶されているトラック番号が「10」までである場合、トラックアップキー処理部24は、最後のトラック番号でないと判断する。トラックアップキー処理部24は、最後のトラック番号であると判断した場合(S12:Yes)、処理を終了する。
【0038】
一方、トラックアップキー処理部24は、最後のトラック番号でないと判断した場合(S12:No)、現在のトラック番号を+1(例えば、「5」を「6」)とし、情報アクセス処理部29を介して、情報記憶部21に現在のトラック番号の更新を指示する(S3)。次に、トラックアップキー処理部24は、楽曲再生処理部22が楽曲を再生中であるか否かを判断する(S14)。トラックアップキー処理部24は、楽曲再生処理部22が楽曲を再生中であると判断した場合(S14:Yes)、楽曲再生処理部22に次のトラック番号に対応する楽曲を再生するように指示する(S15)。楽曲再生処理部22は、この指示を受けて、現在再生している楽曲を、次のトラック番号に対応する楽曲に変更する。トラックアップキー処理部24は、楽曲を再生中でないと判断した場合(S14:No)、処理を終了する。
【0039】
再生停止キー処理部25は、再生停止キー93の操作を受け付けて表示情報の更新を指示する。また、再生停止キー処理部25は、再生停止キー93の操作を受け付けて楽曲再生処理部22に楽曲の再生停止を指示する。以下、図5に示すフローチャートに基づいて、再生停止キー処理部25が行う処理動作を説明する。再生停止キー処理部25は、再生停止キー93の操作を受け付けると、以下の処理動作を行う。再生停止キー処理部25は、楽曲再生処理部22が楽曲を再生中であるか否かを判断する(S21)。再生停止キー処理部22は、楽曲を再生中であると判断した場合(S21:Yes)、楽曲再生処理部22に再生の停止を指示する(S22)。楽曲再生処理部22は、この指示を受けて、楽曲の再生を停止する。
【0040】
再生停止キー処理部25は、楽曲を再生中でないと判断した場合(S21:No)、又は、S22の処理の後、情報アクセス処理部29を介して、現在のトラック番号を情報記憶部21から取得する(S23)。再生停止キー処理部25は、取得した現在のトラック番号が「1」であるか否かを判断する(S24)。再生停止キー処理部25は、取得した現在のトラック番号が「1」でないと判断した場合(S24:No)、トラック番号を「1」とし、情報アクセス処理部29を介して、情報記憶部21に現在のトラック番号の更新を指示する(S25)。再生停止後にトラック番号「1」及び対応するタイトルを表示させるためである。一方、再生停止キー処理部25は、取得した現在のトラック番号が「1」であると判断した場合(S24:Yes)、情報記憶部21の表示情報に基づいて、再生停止後にトラック番号「1」及び対応するタイトルが表示されるため、処理を終了する。
【0041】
情報アクセス処理部29は、操作キー処理部23〜25が表示情報の更新を指示した場合に、情報記憶部21に表示情報の更新を指示し、且つ、表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示する。具体的には、情報アクセス処理部29は、トラックアップキー処理部24、又は、再生停止処理キー25が現在のトラック番号の更新を指示し(S13、S25)、且つ、情報記憶部21が記憶する現在の表示モードが「トラック番号+タイトル表示モード」である場合に、情報記憶部21に現在のトラック番号の更新を指示し、且つ、トラック番号表示処理部26及びタイトル表示処理部27に情報の表示更新を指示する。また、情報アクセス処理部29は、表示切替キー処理部23が表示モードの更新を指示した場合に(S3、S4)、情報記憶部21に表示モードの更新を指示し、且つ、表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示する。
【0042】
図6は、情報アクセス処理部29が有する管理テーブルの一例を示す図である。管理テーブルは、行番号フィールドと、表示モードフィールドと、表示情報フィールドと、表示処理部フィールドと、を備えている。行番号フィールドには、行番号(「1−1」等)が記憶されている。表示モードフィールドには、表示モードの情報(「トラック番号+タイトル表示モード」、「ボリューム表示モード」)が記憶されている。ここで、行番号は、「番号−枝番号」となっており、番号「1」に対応する表示モードフィールドには、「トラック番号+タイトル表示モード」が記憶されている。また、番号「2」に対応する表示モードフィールドには、「ボリューム表示モード」が記憶されている。表示情報フィールドには、表示情報(「トラック番号」、「タイトル」、「表示モード」)が格納されている。表示処理部フィールドには、情報アクセス処理部29が情報の表示更新を指示する表示処理部26〜28の情報(「トラック番号表示処理部」、「タイトル表示処理部」、「ボリューム表示処理部」)が記憶されている。
【0043】
情報アクセス処理部29は、上記の管理テーブルに基づいて、表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示するか否か、また、どの表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示するかを判断する。具体的には、まず、情報アクセス処理部29は、情報記憶部21が記憶する現在の表示モードを取得する。情報アクセス処理部29は、取得した現在の表示モードが「トラック番号+タイトル表示モード」であれば、行番号「1−1」〜「1−5」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、を一つずつ比較し、一致するか否かを判断する。例えば、情報記憶部21に現在のトラック番号の更新を指示した場合は、行番号「1−1」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報「トラック番号」と一致するため、情報アクセス処理部29は、行番号「1−1」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報「トラック番号」と一致すると判断する。そして、情報アクセス処理部29は、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と一致する行番号「1−1」〜「1−5」に対応する表示処理部フィールドに記憶されている表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示する。例えば、情報アクセス処理部29は、行番号「1−1」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報「トラック番号」と一致すると判断した場合、行番号「1−1」に対応する表示処理部フィールドに記憶されている「トラック番号表示処理部」26に情報の表示更新を指示する。なお、情報記憶部21に更新を指示した表示情報が「トラック番号」である場合、トラック番号に対応するタイトルの表示も更新する必要がある。このため、情報アクセス処理部29は、表示情報フィールドに「トラック番号」が記憶されている、行番号「1−4」に対応する表示処理部フィールドに記憶されている「タイトル表示処理部」27にも情報の表示更新を指示する。
【0044】
また、例えば、情報記憶部21に現在の表示モードを「ボリューム表示モード」から「トラック番号+タイトル表示モード」とする更新を指示した場合は、行番号「1−2」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報「表示モード」と一致するため、情報アクセス処理部29は、行番号「1−2」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報「表示モード」と一致すると判断する。そして、情報アクセス処理部29は、行番号「1−2」に対応する表示処理部フィールドに記憶されている「トラック番号表示処理部」26に情報の表示更新を指示する。なお、タイトルの表示も更新する必要があるため、情報アクセス処理部29は、表示情報フィールドに「表示モード」が記憶されている、行番号「1−5」に対応する表示処理部フィールドに記憶されている「タイトル表示処理部」27にも情報の表示更新を指示する。
【0045】
また、情報アクセス処理部29は、取得した現在の表示モードが「ボリューム表示モード」であれば、行番号「2−1」、「2−2」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、を一つずつ比較し、一致するか否かを判断する。例えば、情報記憶部21に現在のトラック番号の更新を指示した場合は、行番号「2−1」、「2−2」に対応する表示モードフィールドには、表示情報「トラック番号」が記憶されていないため、情報アクセス処理部29は、表示情報「トラック番号」と一致しないと判断する。この場合、情報アクセス処理部29は、いずれの表示処理部26〜28にも情報の表示更新を指示しない。
【0046】
以下、図7に示すフローチャートに基づいて、情報アクセス処理部29が行う処理動作を説明する。情報アクセス処理部29は、キー処理部23〜25から表示情報の取得指示、又は、表示情報の更新指示があった場合に、以下の処理動作を行う。まず、情報アクセス処理部29は、表示情報の更新指示であるか否かを判断する(S31)。情報アクセス処理部29は、表示情報の更新指示でない、すなわち、表示情報の取得であると判断した場合(S31:No)、情報記憶部21から表示情報を取得する(S32)。このとき、情報アクセス処理部29は、表示情報の取得を指示したキー処理部23〜25に、取得した表示情報を出力する。
【0047】
情報アクセス処理部29は、表示情報の更新指示であると判断した場合(S31:Yes)、情報記憶部21に表示情報の更新を指示する(S33)。次に、情報アクセス処理部29は、情報記憶部21から現在の表示モードを取得する(S34)。次に、情報アクセス処理部29は、取得した現在の表示モードがボリューム表示モードであるか否かを判断する(S35)。情報アクセス処理部29は、現在の表示モードがボリューム表示モードでない、すなわち、トラック番号+タイトル表示モードであると判断した場合(S35:No)、管理テーブルの行番号の番号に対応する変数rを1とする(S36)。情報アクセス処理部29は、現在の表示モードがボリューム表示モードであると判断した場合(S35:Yes)、管理テーブルの行番号の番号に対応する変数rを2とする(S37)。S36、又は、S37の処理の後、情報アクセス処理部29は、管理テーブルの行番号の枝番号に対応する変数cを1とする(S38)。次に、情報アクセス処理部29は、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、行番号「r−c」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、が一致するか否かを判断する(S39)。1回目の処理では、行番号は「1−1」又は「2−1」であるため、情報アクセス処理部29は、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、行番号「1−1」又は「2−1」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、が一致するか否かを判断する。
【0048】
情報アクセス処理部29は、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、行番号「r−c」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、が一致すると判断した場合(S39:Yes)、行番号「r−c」に対応する表示処理部フィールドに記憶されているいずれかの表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示する(S40)。情報アクセス処理部29は、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、行番号「r−c」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、が一致しないと判断した場合(S39:No)、又は、S40の処理の後、管理テーブルの行番号の枝番号に対応する変数cをc+1とする(S41)。次のS39の処理において、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、次の行番号「r−c」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、が一致するかを判断するためである。例えば、1回目のS39の処理後にS41の処理において、cが「1」から「2」となるため、2回目のS39の処理では、行番号は、「1−2」又は「2−2」となっている。そして、情報アクセス処理部29は、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、行番号「1−2」又は「2−2」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、が一致するか否かを判断する。
【0049】
次に、情報アクセス処理部29は、管理テーブルに行番号「r−c」があるか否かを判断する(S42)。情報アクセス処理部29は、変数rが1である場合、変数cが5以下であれば、行番号「r−c」があると判断し、変数cが6以上であれば、行番号「r−c」がないと判断する。また、情報アクセス処理部29は、変数rが2である場合、変数cが2以下であれば、行番号「r−c」があると判断し、変数cが3以上であれば、行番号「r−c」がないと判断する。情報アクセス処理部29は、行番号「r−c」があると判断した場合(S42:Yes)、S39の処理を行う。一方、情報アクセス処理部29は、行番号「r−c」がないと判断した場合(S42:No)、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、行番号「1−1」〜「1−5」、又は、行番号「2−1」、「2−2」に対応する表示情報フィールドに記憶されている表示情報と、が一致するか否かの判断を行ったため、処理を終了する。
【0050】
表示処理部26〜28は、情報記憶部21が記憶する表示情報(現在のトラック番号、現在のボリューム)に基づいて、現在のトラック番号、現在のタイトル、現在のボリュームの情報を表示部8に表示させる。また、表示処理部26〜28は、情報アクセス処理部29による情報の表示更新指示があった場合に、情報記憶部21が更新した表示情報に基づく情報を表示部8に表示させる。すなわち、表示処理部26〜28は、表示部8の表示を更新する。また、表示処理部26〜28は、情報記憶部21が記憶する現在の表示モードに基づいて、現在のトラック番号及びタイトル、又は、現在のボリュームを切り替えて表示部8に表示させる。すなわち、表示処理部26〜28は、トラック番号+タイトル表示モードと、ボリューム表示モードと、を切り替えて表示部8に表示させる。
【0051】
本実施形態では、表示処理部26〜28は、現在のトラック番号を表示部8に表示させるトラック番号表示処理部26、現在のタイトルを表示部8に表示させるタイトル表示処理部27、現在のボリュームを表示部8に表示させるボリューム表示処理部28から構成される。トラック番号表示処理部26は、トラック番号+タイトル表示モードにおいて、現在のトラック番号を表示部8に表示させる(図11(a)参照)。タイトル表示処理部27は、トラック番号+タイトル表示モードにおいて、現在のタイトルを表示部8に表示させる(図11(a)参照)。ボリューム表示処理部28は、ボリューム表示モードにおいて、現在のボリュームを表示部8に表示させる(図11(b)参照)。
【0052】
以下、図8に示すフローチャートに基づいて、トラック番号表示処理部26が行う処理動作を説明する。トラック番号表示処理部26は、情報アクセス処理部29による情報の表示更新指示があった場合に、図8に示す表示更新処理を実行する。トラック番号表示処理部26は、情報記憶部21から現在のトラック番号を取得する(S51)。そして、トラック番号表示処理部26は、取得した現在のトラック番号を表示部8に表示させ、すなわち、取得した現在のトラック番号にトラック番号の表示を更新し(S52)、処理を終了する。
【0053】
次に、図9に示すフローチャートに基づいて、タイトル表示処理部27が行う処理動作を説明する。タイトル表示処理部27は、情報アクセス処理部29による情報の表示更新指示があった場合に、図9に示す表示更新処理を実行する。タイトル表示処理部27は、情報記憶部21から現在のトラック番号を取得する(S61)。次に、タイトル表示処理部27は、取得した現在のトラック番号に対応するタイトルを情報記憶部21から取得する(S62)。そして、タイトル表示処理部27は、取得した現在のタイトルを表示部8に表示させ、すなわち、取得した現在のタイトルにタイトルの表示を更新し(S63)、処理を終了する。
【0054】
次に、図10に示すフローチャートに基づいて、ボリューム表示処理部28が行う処理動作を説明する。ボリューム表示処理部28は、情報アクセス処理部29による情報の表示更新指示があった場合に、図10に示す表示更新処理を実行する。ボリューム表示処理部28は、情報記憶部21から現在のボリュームを取得する(S71)。そして、ボリューム表示処理部28は、取得した現在のボリュームを表示部8に表示させ、すなわち、取得した現在のボリュームにボリュームの表示を更新し(S72)、処理を終了する。
【0055】
以上説明したように、本実施形態では、キー処理部23〜25が表示情報の更新を指示した場合に、情報アクセス処理部29が、情報記憶部21に表示情報の更新を指示し、且つ、いずれかの表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示する。従って、キー処理部23〜25が、表示処理部26〜28への情報の表示更新指示、及び、表示更新指示の必要性を判断しないため、キー処理部23〜25として機能するマイコン2の処理負荷が増加することなく、マイコン2をキー処理部23〜25として機能させるプログラムを簡易とすることができる。
【0056】
また、本実施形態では、トラックアップキー処理部24、又は、再生停止キー処理部25が現在のトラック番号の更新を指示し、且つ、情報記憶部21が記憶する現在の表示モードが「トラック番号+タイトル表示モード」である場合、すなわち、表示部8に現在のトラック番号が表示されている場合に、情報アクセス処理部29は、情報記憶部21に現在のトラック番号の更新を指示し、且つ、トラック番号表示処理部26に情報の表示更新を指示する。そして、トラック番号表示処理部26は、情報記憶部21が更新した現在のトラック番号に基づいて、表示部8に現在のトラック番号を表示させる。すなわち、トラック番号表示処理部26は、表示部8に表示されている現在のトラック番号を更新する。従って、表示部8に現在のボリュームが表示されている場合に、現在のトラック番号の更新があっても、ボリューム表示処理部28による情報の表示更新が行われない。このため、情報が更新されないにもかかわらず、表示処理部26〜28が情報の表示更新を行うという無駄な処理が発生せず、表示処理部26〜28として機能するマイコン2の処理負荷が増加することがない。
【0057】
また、キー処理部23〜25は、情報記憶部21に記憶されている表示モードに基づいて、トラック番号+タイトル表示モードであるか、又は、ボリューム表示モードであるかを判断しない。このため、トラック番号+タイトル表示モードとボリューム表示モードとを切り替えない装置にキー処理部23〜25を適用する場合に、ハードウェア(例えば、マイコン)をキー処理部として機能させるプログラムの修正が不要である。従って、ハードウェアをキー処理部として機能させるプログラムの汎用性が高い。
【0058】
また、本実施形態では、情報アクセス処理部29は、表示切替キー処理部23が現在の表示モードの更新を指示した場合に、情報記憶部21に表示モードの更新を指示し、且つ、いずれかの表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示する。そして、表示処理部26〜28は、情報記憶部21が更新した表示モードに基づいて、現在のトラック番号又は現在のボリュームを表示部8に表示させる。すなわち、ボリューム表示処理部28は、情報記憶部21が現在の表示モードをトラック番号+タイトル表示モードからボリューム表示モードに更新していれば、その情報に基づいて、現在のボリュームを表示部8に表示させる。また、トラック番号表示処理部26は、情報記憶部21が現在の表示モードをボリューム表示モードからトラック番号+タイトル表示モードに更新していれば、その情報に基づいて、現在のトラック番号を表示部8に表示させる。すなわち、CDプレーヤー1は、表示切替キー91の操作を受け付けて、表示部8への現在のトラック番号の表示と現在のボリュームの表示を切り替える。従って、ユーザーは、表示切替キー91の操作によって、現在のトラック番号と現在のボリュームを切り替えて確認することができる。
【0059】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
【0060】
上述の実施形態においては、表示処理部26〜28は、トラック番号表示処理部26、タイトル表示処理部27、ボリューム表示処理部28の3つで構成されている。これに限らず、1つの表示処理部が、トラック番号、タイトル、ボリュームを表示部8に表示させるようになっていてもよい。また、トラック番号とタイトルとを表示部8に表示させるトラック番号+タイトル表示処理部、ボリュームを表示部8に表示させるボリューム表示処理部の2つで構成されていてもよい。
【0061】
上述の実施形態においては、情報アクセス処理部29は、図6に示す管理テーブルに基づいて、表示処理部26〜28に情報の表示更新を指示するか否か、また、どの表示処理部26〜28に情報の表示更新をするかを判断するようになっている。これに限らず、情報アクセス処理部29は、管理テーブルを有しておらず、情報記憶部21に更新を指示した表示情報と、情報記憶部21から取得した現在の表示モードと、に基づいて、上記の判断を行うようにしてもよい。
【0062】
上述の実施形態においては、キー処理部23〜25は、情報アクセス処理部29を介して、情報記憶部21から表示情報を取得するようになっている。これに限らず、キー処理部23〜25は、情報アクセス処理部29を介さず、情報記憶部21から表示情報を取得するようになっていてもよい。
【0063】
上述の実施形態では、本発明に係る表示装置をCDプレーヤーに適用した場合について説明した。これに限らず、情報を表示する表示部を有する表示装置であれば、MDプレーヤー、DVDプレーヤー、HDDプレーヤー等の音楽再生装置、AVアンプ等に本発明の表示装置を適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、情報を表示する表示部を有する表示装置に好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0065】
1 CDプレーヤー(表示装置)
8 表示部
9 操作部
21 情報記憶部
23 表示切替キー処理部(操作処理部)
24 トラックアップキー処理部(操作処理部)
25 再生停止キー処理部(操作処理部)
26 トラック番号表示処理部(表示処理部)
27 タイトル表示処理部(表示処理部)
28 ボリューム表示処理部(表示処理部)
29 情報アクセス処理部
91 表示切替キー(第2操作部)
92 トラックアップキー(第1操作部)
93 再生停止キー(第1操作部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16