特許第5737480号(P5737480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5737480
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】半導体ウエハー搬送治具
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20150528BHJP
   B65G 49/07 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
   H01L21/68 A
   B65G49/07 E
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-526998(P2014-526998)
(86)(22)【出願日】2013年7月25日
(86)【国際出願番号】JP2013070181
(87)【国際公開番号】WO2014017587
(87)【国際公開日】20140130
【審査請求日】2015年1月23日
(31)【優先権主張番号】特願2012-165817(P2012-165817)
(32)【優先日】2012年7月26日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000199197
【氏名又は名称】千住金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】六辻 利彦
(72)【発明者】
【氏名】長田 要
【審査官】 青山 純
(56)【参考文献】
【文献】 特開平5−182891(JP,A)
【文献】 特開2009−272362(JP,A)
【文献】 実開平1−130540(JP,U)
【文献】 特許第4061904(JP,B2)
【文献】 特開2009−253115(JP,A)
【文献】 特開2004−158625(JP,A)
【文献】 特開平6−151550(JP,A)
【文献】 米国特許第6462411(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0330776(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/67−21/687
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の大きさの半導体ウエハーを加熱する際、当該半導体ウエハーを保持して搬送可能な半導体ウエハー搬送治具において、
前記半導体ウエハーの直径よりも大きな口径の開口部が設けられた本体部材と、
所定の長さを有し、かつ、前記半導体ウエハーの直径に対応して配置され、高さが異なる複数のピンを有して、前記本体部材に取り付けられた、少なくとも、3つ以上の支持部材とえ、
前記支持部材が、前記開口部の内縁部位から突出した位置で前記ピンにより前記半導体ウエハーを同心円状に保持する為の保持機構を構成する
ことを特徴とする半導体ウエハー搬送治具。
【請求項2】
前記開口部の中心側に配置された前記ピンよりも背の高さが高くなされたウエハー位置ずれ防止ガイドが同心円状に各ピン1つにつき1つ以上置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハー搬送治具。
【請求項3】
前記ピンは背の高さが少なくとも2種以上で、
同一の背の高さのものが同一円周上に配置され、かつ、背の高さが前記本体部材の開口部の中心から外側にかけて、順に高くなるように同心円状に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体ウエハー搬送治具。
【請求項4】
前記保持機構は、
前記開口部の中心から放射状に配置した支持プレートと、
前記支持プレートには前記半導体ウエハーを下方から保持する為の保持ピンおよび該保持ピンよりも外方にあり前記保持ピンより高さが高いウエハー位置ずれ防止ガイドとからなる
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハー搬送治具。
【請求項5】
前記支持プレートは、前記開口部の中心から放射状に3つ以上設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載の半導体ウエハー搬送治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体製造工程において半導体ウエハーの搬送に使用される搬送治具に係り、特に加熱の際、半導体ウエハーへの均一加熱が可能となる半導体ウエハー搬送治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より半導体製造工程の半導体ウエハーの熱処理工程や搬送ラインにおいては、多数の半導体ウエハーを移送搬送するために、専用の搬送治具が使用されている。
【0003】
搬送対象である半導体ウエハーのサイズについては、個々で異なる場合がある。そのため、搬送対象のサイズが変わる度に搬送治具を変更する工程を省略するために、一種の搬送治具で複数のサイズのウエハー搬送に対応できる搬送治具が知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
特許文献1においては、搬送する半導体ウエハーの直径の大小に応じて保持ピンを対応する固定穴に固定し、複数のサイズのウエハー搬送に対応できるようにしたウエハーフォークが開示されている。また、特許文献2には、複数のサイズのウエハー搬送に対応できるようにしたウエハー保持台が開示されている。このウエハー保持台によれば、垂直シリンダー及び水平シリンダーで上下動及び水平動する搬送ビームによって半導体ウエハーWが搬送される。いわゆるウォーキングビーム方式の半導体ウエハー保持台である。これに関して、搬送背の高さが少なくとも3種類以上であり、同一の背の高さのものが同一円周上に配置され、かつ、背の高さの順に外側が高くなるように同心円状に配置されている。ウエハーの大きさに対応した背の高さのピンに支持されたウエハーは、次に高いピンに接して位置決めされるようになされる。
【0005】
また、複数のサイズのウエハー搬送に対応できるようにしたウエハー搬送の他の例としては、図5に示すようなものがある。この図5に示すウエハー搬送治具200は、ベースプレート10と搬送ガイド11がボルト14等によって接合されている。ベースプレート10の中心部には、ウエハーW3(W4)の直径よりも小さな外径を有する開口部15が存在する。ベースプレート10上には、同心円状にウエハーW3(W4)を下方から保持するためのピン16A〜16C、18A〜18C、及び、ウエハーW3(W4)の位置ずれを防止するガイド17A〜17C,19A〜19Cが配設されている。ガイド17A〜17C,19A〜19Cは、ウエハーW3(W4)に対してそれぞれ3つずつ、計3組設けられており、図示しない搬送装置により、矢印方向に搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平06−151550号公報
【特許文献2】実開昭62−26037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に開示のウエハーフォーク、特許文献2に開示のウエハー保持台および図5に示す従来例に係るウエハー搬送治具によれば、次のような問題がある。ウエハーを加熱する際、ウエハーの面がウエハーフォークやウエハー保持台や搬送治具にかかっている部分について、ウエハーフォークやウエハー保持台や搬送治具に熱が奪われる。この結果、ウエハーフォークやウエハー保持台や搬送治具にかかっていない他のウエハー箇所に比べて熱伝達が悪くなってしまうという懸念がある。
【0008】
半導体ウエハーへの熱伝達が悪化した場合、ウエハー表面の温度分布において他の箇所よりも温度が低い部分、すなわち低温部が生じ、半導体ウエハーへの加熱量が余分に必要になる。このことで、エネルギー効率が悪く、また、低温部を必要温度に達するために加熱をした結果、低温部以外の過剰に加熱された部分が破損してしまい、余分なコストや不良の原因となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に係る半導体ウエハー搬送治具は、所定の大きさの半導体ウエハーを加熱する際、当該半導体ウエハーを保持して搬送可能な半導体ウエハー搬送治具において、前記半導体ウエハーの直径よりも大きな口径の開口部が設けられた本体部材と、所定の長さを有し、かつ、前記半導体ウエハーの直径に対応して配置され、高さが異なる複数のピンを有して、前記本体部材に取り付けられた、少なくとも、3つ以上の支持部材とえ、前記支持部材が、前記開口部の内縁部位から突出した位置で前記ピンにより前記半導体ウエハーを同心円状に保持する為の保持機構を構成することを特徴とする。請求項1に係る半導体ウエハー搬送治具によれば、搬送治具に設けられている開口部が、半導体ウエハーの直径よりも大きいため、当該ウエハーが搬送治具本体に被さることはない。
【0010】
請求項2に係る半導体ウエハー搬送治具は請求項1において、前記開口部の中心側に配置された前記ピンよりも背の高さが高くなされたウエハー位置ずれ防止ガイドが同心円状に各ピン1つにつき1つ以上配置するものである。
【0011】
請求項3に係る半導体ウエハー搬送治具は請求項2において、前記ピンは背の高さが少なくとも2種以上で、同一の背の高さのものが同一円周上に配置され、かつ、背の高さが前記本体部材の開口部の中心から外側にかけて、順に高くなるように同心円状に配置されていることを特徴とする。
【0012】
請求項4における半導体ウエハー搬送治具は請求項1において、前記保持機構が、前記開口部の中心から放射状に配置した支持プレートと、前記支持プレートには前記半導体ウエハーを下から保持する為の保持ピンおよび該保持ピンよりも外方にあり前記保持ピンより高さが高いウエハー位置ずれ防止ガイドとからなることを特徴とする。
【0013】
請求項5における半導体ウエハー搬送治具は請求項4において、前記支持プレートが、前記開口部の中心から放射状に3つ以上設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る半導体ウエハー搬送治具によれば、半導体ウエハーの直径よりも大きな口径の開口部を有した本体部材に、少なくとも、3つ以上の支持部材を備え、当該支持部材が開口部の内縁部位から突出した位置で、高さが異なる複数のピンにより半導体ウエハーを同心円状に保持する為の保持機構を構成するものである。このため熱の際、ウエハー搬送治具本体に熱が奪われることがなく、ウエハー全体に均一で加熱することが可能となる。これにより、余剰電力消費防止によるコスト低減、過剰加熱による不良品の発生を抑制することができる。
【0015】
また、半導体ウエハーを保持するピンに対して、ウエハー位置ズレ防止ガイドをセットで設置することにより、搬送中にウエハーがずれることを防止でき、ウエハーへの加熱が不均一となるのを抑制出来る。
【0016】
そして、保持ピンを背の高さが少なくとも2種以上で、同一の背の高さのものが同一円周上に配置され、背の高さが搬送治具の中心から外側にかけて、順に高くなるように同心円状に配置されている。これにより、1つの搬送治具で複数種類のウエハーを搬送することが可能となり、従来の搬送治具の変更工程を省略して、作業負担を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例としてのウエハー搬送治具100の構成例を示す上面図である。
図2図1におけるF1―F2矢視断面を示す拡大図である。
図3】本発明を使用して加熱した直径200mmウエハーの温度プロファイルである。
図4】本発明を使用して加熱した直径300mmウエハーの温度プロファイルである
図5】従来例に係るウエハー搬送治具200の構成例を示す上面図である。
図6】従来例に係る治具を使用して加熱した直径200mmウエハーの温度プロファルである。
図7】従来例に係る治具を使用して加熱した直径300mmウエハーの温度プロファルである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は半導体ウエハーの加熱時、ウエハー表面への均一加熱を実現できるようにした半導体ウエハー搬送治具を提供することを目的とする。
【0019】
続いて、本発明に係る実施例について添付図面を参照して説明する。図1は本発明に係る半導体ウエハー搬送治具の実施例の平面図であり、図2は保持ピンと位置ずれ防止ガイド(以下で単に防止ガイドという)の形状例を示す、図1におけるF1―F2矢視断面拡大図である。
【0020】
すなわち実施例に係るウエハー搬送治具100は半導体ウエハー搬送治具の一例を構成し、半導体製造工程において半導体ウエハーを保持して搬送する治具である。本体部材の一例となるベースプレート1の中心には、開口部9が存在し、ベースプレート1の矢印で示す搬送方向を基準とした左右両側面にボルト8等によってそれぞれ搬送ガイド2が取り付けられる。ベースプレート1から開口部9内に向けて支持プレートが本実施例の場合、4つ(3A〜3D)設置されている。支持プレート3Aと3C及び3Bと3Dは支持部材の一例を構成し、それぞれ対角線上に、すなわち、図1に示す実施例では、支持プレート3A〜3Dは開口部9の中心(Center)からほぼ放射状に配設されている。支持プレート3A〜3Dはそれぞれボルト等によってベースプレート1に固定されるように構成される。
【0021】
ベースプレート1は、アルミニウムにアルマイト処理を施したものが適している。
また、支持プレート3A〜3Dは、外径が200mmのウエハーW1と300mmのウエハーW2をそれぞれ所定の位置に保持ピン4A〜4D、6A〜6D、及び防止ガイド5A〜5D、7A〜7Dが各支持プレート3A〜3Dに1つずつ同心円上に配設されている。保持ピン4A〜4D、6A〜6Dは、開口部9の下方から保持可能なものである。防止ガイド5A〜5D、7A〜7Dは搬送時のウエハーの位置ずれ防止を目的としたものである。保持ピン4A〜4D、6A〜6D及び防止ガイド5A〜5Dは、各支持プレート3A〜3Dに1つずつ同心円上に配置されている。各保持ピンとガイドの並び順は、開口部9の中心に近い順に保持ピン4A〜4D、防止ガイド5A〜5D、保持ピン6A〜6D、防止ガイド7A〜7Dとなっている。ピンとガイドの高さは、開口部9の中心から遠くなる程に段々と高くなるように構成される(4Aの高さ<5Aの高さ<6Aの高さ<7の高さ)。
【0022】
なお、本実施例の場合、保持ピン4A〜4D、6A〜6D及び防止ガイド5A〜5D、7A〜7Dはそれぞれ支持プレート3A〜3Dに圧入される。支持プレート3A〜3Dは開口部9の中心に向かってベースプレート1に一直線状に設けられて、当該開口部9の内縁部位から突出した位置で半導体ウエハーを同心円状に保持する為の保持機構を構成する。
【0023】
支持プレート3A〜3Dは、ベースプレート1と同じくアルミニウム製でも良いが、アルミニウムは帯電しやすい金属なので、通常の状態のままだと帯電した静電気により、ウエハーが破損してしまう問題が有る。このため、対策として帯電しにくいような表面処理を行ったアルミニウムを使用しなければならず、コストが上がってしまう。よって支持プレートは通常の状態で静電気が生じにくいSUS製がより好ましい。
【0024】
図3に示すグラフ図は、本発明を使用して加熱した直径200mmウエハーの温度プロファイルである。この温度プロファイルによれば、図1の本発明の搬送治具を使用して、直径が200mmのウエハーW1に相当するサイズの温度プロファイル測定用冶具(図示せず)を用いた。そして、冶具の中心部(X3:Center)と冶具の外周部より10mmの上下左右4箇所(上(X1:Front)、下(X5:Rear)、左(X2:Left)、右(X4:Right))の計5箇所に熱電対温度計を取り付けた。一般的な条件でウエハーを1.3m/minで矢印方向に搬送しながら、リフロー加熱を行い、加熱時間毎のウエハーの表面温度変化を測定したものである。
【0025】
図4に示すグラフ図は、本発明を使用して加熱した直径300mmウエハーの温度プロファイルである。この温度プロファイルによれば、図1の本発明の搬送治具を使用して、直径が300mmのウエハーW2に相当するサイズの温度プロファイル測定用冶具(図示せず)を用いた。そして、冶具の中心部(Y3:Center)と冶具の外周部より15mmの位置に上下左右4箇所(上(Y1:Front)、下(Y5:Rear)、左(Y2:Left)、右(Y4:Right))の計5箇所に熱電対温度計を取り付けた。その他条件を図3と同じ条件でリフロー加熱を行い、加熱時間毎のウエハーの表面温度変化を測定したものである。
【0026】
図6および図7は対比するために、図5の従来の搬送治具を使用して、それぞれ図3および図4と同じ条件で加熱時間毎の温度プロファイル測定用冶具の表面温度変化を測定した表である。
【0027】
200mmウエハーに相当するサイズの温度プロファイル測定用冶具を使用して測定したX1〜X5の各ピーク温度の温度差(Δt)を比較する。
【0028】
図6に示す従来の搬送治具をした場合では、Δt=8.℃(247.(最もピーク温度が高い中心部X3)−239.0(最も低い箇所X4))もの温度差が生じている。
【0029】
これに対して、図3に示す本発明の搬送治具をした場合では、Δt=5.5℃(248.5(最もピーク温度が高い中心部X3)−243.0(最も低い箇所X4))の温度差しか生じていない。
【0030】
また、300mmウエハーに相当するサイズの温度プロファイル測定用冶具を使用したY1〜Y5の各ピーク温度差(Δt)についても同様に比較する。
【0031】
図7に示す従来の搬送治具をした場合では、Δt=11.7℃(246.5(最もピーク温度が高い中心部Y3)−234.8(最も低い箇所Y4))もの温度差が生じている。
【0032】
これに対して、図4に示す本発明の搬送治具をした場合では、Δt=6.3℃(248.6(最もピーク温度が高い中心部Y3)−242.3(最も低い箇所Y2))の温度差しか生じていない。
【0033】
以上のように本発明の実施例と従来例のウエハー表面の場所毎のピーク温度差を比較すると、200mmウエハーでは最大2.8℃(=8.3−5.5)、300mmウエハーでは5.4℃(=11.7−6.3)も違いが生じており、本発明の効果が十分にあることを証明している。
【0034】
また、図1の実施例は、支持プレート3A〜3Dを4つ設置したが、数は4つに限られず、ウエハーが搬送治具より落下しないように支持プレートは3つ以上ならばいくつ設置しても良い。
【0035】
防止ガイドは、図1の実施例において、1つの保持(支持)ピンにつき1つ設置されているようにしたが、それに限られることはない。図2に示すように、例えばウエハーW5を防止ガイド5Aで支持し、保持ピン6Aで位置ずれ防止用のガイドとなるように適宜変更して使用する形態でも良い。
【0036】
なお、支持プレート3A〜3Dはボルト等によってベースプレート1に固定する場合について説明した。これに限られることはなく、ベースプレート1に対して支持プレート3A〜3Dをスライド自在に構成してもよい。その場合、開口部9の中心に向かってベースプレート1に直線状に長尺状の溝部を設け、この溝部に沿って支持プレート3A〜3Dを各々摺動させるとよい。ベースプレート1に対する支持プレート3A〜3Dの位置を極め細かく調整可能な位置調整機構を構成できるようになる。
【0037】
また、本実施例において、支持プレートは開口部の中心に向かって前記本体部材に一直線状に設けられている、つまり、前記開口部の中心から放射状に設けた場合につき説明したが、支持プレートは半導体ウエハーを同心円状に支持する構成であれば良く、この目的を達成する構成であれば、必ずしも、開口部の中心に向かう、または、開口部の中心から放射状に設ける必要はない。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、リフロー炉等でウエハーを加熱する際に、ウエハー表面を均一加熱する半導体ウエハー搬送治具に好適である。
【符号の説明】
【0039】
1 ベースプレート
2 搬送ガイド
3A〜3D 支持プレート
4A〜4D 保持ピン
5A〜5D 防止ガイド
6A〜6D 保持ピン
7A〜7D 防止ガイド
8 ボルト
9 開口部
10 ベースプレート
11 搬送ガイド
14 ボルト
15 開口部
16A〜16D 保持ピン
17A〜17D 防止ガイド
18A〜18D 保持ピン
19A〜19D 防止ガイド
100 搬送治具
200 搬送治具
W1〜W5 ウエハー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7