(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5737658
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】自動散水装置
(51)【国際特許分類】
A01G 27/00 20060101AFI20150528BHJP
A01G 27/02 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
A01G27/00 504C
A01G27/00 502L
A01G27/00 503B
A01G27/02 F
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-251631(P2012-251631)
(22)【出願日】2012年10月31日
(65)【公開番号】特開2014-90713(P2014-90713A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2012年12月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】594125406
【氏名又は名称】安藤 勝治
(72)【発明者】
【氏名】安藤 勝治
(72)【発明者】
【氏名】坂井 マスミ
【審査官】
坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−200733(JP,A)
【文献】
特開2008−22755(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 27/00
A01G 27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
草花や野菜の栽培のプランターに、水タンクから散水管により散水する自動散水装置であって、
プランター内に配置される上部側容器と下部側カバー管とを備え、
水タンクと給水ホースで接続された上部側容器には、サイフォン管と、下部側カバー管内に収納される浮き玉と浮き玉ワイヤーにより接続されている水位検出レバーと、給水ホースに連通し可動弁を備えた取水栓を設け、
プランター底部水位面が下がると浮き玉が下がり、浮き玉ワイヤーが下に引かれることで水位検出レバーが下がり、水位検出レバーにより可動弁が下側に押されて開き、水タンクの水が上部側容器の内部に流下し、
上部側容器内部の水位がサイホォン管上部に達すると、サイフォン作用が発生して、サイフォン管入口より吸い込まれた上部容器内部の水がサイフォン管出口より散水受け容器に流下し、散水受け容器に接続された散水管よりプランター上部に散水される一方、
プランター底部の水位面が上がると浮き玉が上がり、水位検出レバーも上がり、スプリングで付勢された可動弁が閉じ、上部側容器内部への水タンクの水の流下が止まり、サイフォン管による上部側容器内部の水の散水受けへの流下が止まるまで散水管より散水が継続する、ことを特徴とする自動散水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、草花や野菜の栽培のプランターに水を給水する自動散水装置である。
【背景技術】
【0002】
従来の散水装置は時間割での散水方法で、バッテリーの電源でデジタルタイマーなどで、時間計測をして散水の時は電磁弁の開閉動作により自動散水を行ってきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記の散水装置は時間計測をするために電源が必要である、散水の時は電気の力を借りて、電磁弁を動作させる必要がある。
本発明は、電気を利用しないで、散水動作を繰り返す、自動散水装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は,上記目的を達成するために、プランター内に配置される上部側容器と下部側カバー管とを備え、
水タンクと給水ホースで接続された上部側容器には、サイフォン管と、下部側カバー管内に収納される浮き玉と浮き玉ワイヤーにより接続されている水位検出レバーと、給水ホースに連通し可動弁を備えた取水栓を設け、
プランター底部水位面が下がると浮き玉が下がり、浮き玉ワイヤーが下に引かれることで水位検出レバーが下がり、水位検出レバーにより可動弁が下側に押されて開き、水タンクの水が上部側容器の内部に流下し、
上部側容器内部の水位がサイホォン管上部に達すると、サイフォン作用が発生して、サイフォン管入口より吸い込まれた上部容器内部の水がサイフォン管出口より散水受け容器に流下し、散水受け容器に接続された散水管よりプランター上部に散水される一方、
プランター底部の水位面が上がると浮き玉が上がり、水位検出レバーも上がり、スプリングで付勢された可動弁が閉じ、上部側容器内部への水タンクの水の流下が止まり、サイフォン管による上部側容器内部の水の散水受けへの流下が止まるまで散水管より散水が継続する、ことを特徴とする自動散水装置で上記の課題を解決した。
【発明の効果】
【0005】
上述したように、自動的に散水を繰り返すには、プランター容器底部の水位を検出して、水位の高低差により散水の動作を繰り返すことが可能ことで、電気タイマーなどがなくても、散水動作が可能である。
【符号の説明】
【0007】
1、 サイフォン容器
2、 サイフォン管
3、 散水受け容器
4、 散水管
5、 水位検出レバー
6、 オモリ
7、 スプリング
8、 オーリング
9、 ネジ穴付きエルボ管
10、浮き玉ワイヤー
11、浮き玉
12、ボルト
13、浮き玉ワイヤー保護管
14、浮き玉ワイヤー案内管
15、サイフォン管出口
16、サイフォン管入口
17、水位検出レバー支持棒
18、取水栓
19、浮き玉用カバー管
20、案内板のプランター止メ穴
21、案内板ボルト受け穴
22、可動弁仕切り板
23、可動弁
24、水タンク
25、給水ホース
26、台座
27、プランター
28、案内板
29、アングル
30、散水の水
31、散水管ソケット
32、ナット
33、水タンク接続口
34、水タンク出口
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を
図1−
図6に基づいて説明する。
図1は、サイフォン容器平面図を示す。
サイフォン容器1の上部には、
ネジ穴付きエルボ管9に水タンク接続口33設けてある、水タンク24との接続口となる。
ネジ穴付きエルボ管9の上側には、水位検出レバー5を取り付けするために、サイフォン容器1の側面側に水位検出レバー支持棒17が固定され、そこに水位検出レバー5が取り付けされている。
サイフォン容器1の底部には、逆U字型をしたサイフォン管2がサイフォン容器1の底部に取り付され、サイフォン管入口16はサイフォン容器1の底部が、入り口となり、サイフォン容器1の水の吸い込み口となる、サイフォン管出口15は、サイフォン容器1底部より、下側に出ます。
サイフォン容器1の底部に浮き玉ワイヤー保護管13取り付され、水位検出レバー5の近くまで、まっすぐに立って固定される、浮き玉ワイヤー保護管13の底部側は貫通穴となっている、浮き玉ワイヤー10が下側にでる。
サイフォン容器1は案内版28の上に、案内板ボルト受け穴21によりボルト12が固定され、ボルト12の一定の高さで両側のナット32によりサイフォン容器1は固定される。
案内板28には、プランター27に案内板28を固定されるために案内板プランター止め穴20が設けてある。
【0009】
図2は、自動散水装置断面図を示す。
案内板28上側には、ボルト12の上に固定されたサイフォン容器1があり、案内板28下側にはアングル29に固定された、浮き玉用カバー管19取付され、サイフォン容器1と浮き玉用カバー管19の中間には、散水管4設置され、散水管4の上側には散水受け容器3で、サイフォン管出口15より流下する水を散水受け容器3で受けて、下側の散水管4に水を流下させていく。
【0010】
サイフォン容器1の上部の外側面には、水タンク接続口33に水タンク24より給水をうける、サイフォン容器1の上部にある、水位検出レバー5は、浮き玉11と、浮き玉ワイヤー10で接続せれている、浮き玉11は案内版28の下側に設置された、浮き玉カバー管19の中に設置され、プランター底部水位面が下がると、浮き玉11の重さで、浮き玉ワイヤー10を下側に引くことで、水位検出レバー5が下がり、可動弁23が開いて、水タンク24の水が、サイフォン容器1の中に流下する。
サイフォン容器1の水位が上がり、
サイフォン管2の上部面に達した時に、サイフォン管2にサイフォン作用が発生して、サイフォン管入口16より、サイフォン容器1の水を吸い込み、サイフォン管出口15より流下して、散水受け容器3で受けて、散水受け容器3より散水管4に水は流下して、散水管4よりプランター24の上部面に散水する。
【0011】
プランター底部水位面が、散水管4より散水でプランター底部水位面が上がると、浮き玉用カバー管19の中の浮き玉11が上がり、水位検出レバー5も上がり、
可動弁23の下側にあるスプリング7の力により可動弁23は閉じて、水タンク24の水がサイフォン容器1の中に流下はとまるが、
サイフォン容器1の水は、サイフォン管出口15より流下は継続している、
サイフォン作用によりサイフォン管入口16の水位になるまで、サイフォン管出15より流下が続く。
(特許第4941937号においては、可動弁の開閉動作と散水管よりの散水のタイミングは同じとなっている、可動弁の開閉と散水との時間差がない)
サイフォン容器1に流下してくる水も、サイフォン管2の上部まで水位があがってこない間は、散水管4より散水は出来ない、
可動弁23の開閉動作と散水管4よりの散水時間には時間差がある。
【0012】
図3は、取水栓平面図を示す。
取水栓18の内部に、可動弁23が内蔵されその下側にスプリング7より常に
可動弁23は上側におされている、可動弁23の真上には、水位検出レバー5が設置され、水位検出レバー5両側には、オモリ6と浮き玉ワイヤー10が接続されている。水位検出レバー5は、水位検出支持棒17により、サイフォン容器1の側面に固定される。
【0013】
図4は、取水栓断面図を示す。
ネジ穴付きエルボ管9の内部に取水栓18があり、可動弁23はスプリング7と、可動弁仕切り板22とオーリング8で構成され、可動弁23は水位検出レバーが下がり、
可動弁23下側に動作することで、オーリング8と取水栓18との間に隙間が出来ることで、水タンク24よりの水が、オーリング8の隙間よりみずがでる、水位検出レバー5の左側にはオモリ6が、右側には浮き玉ワイヤー10が、浮き玉ワイヤー10の下側に浮き玉11が接続されている、オモリ6はバランス用としている。
【0014】
図5は、水タンクとプランター平面図を示す。
水タンク24の、水タンク出口34から給水ホース25でサイフォン容器1の水タンク接続口33接続して、プランター27の中心部に案内板28を、案内板のプランター止め穴20を利用して、プランター27にボルトで固定する、散水管4はプランター27上部に設置され、散水管4の両側に散水管ソケット31をつけ、散水管4を増設可能となる。
【0015】
図6は、水タンクとプランター断面図を示す。
水タンク24より給水ホース25でサイフォン容器1に水を送る、サイフォン容器1の下側にあります、浮き玉用カバー管19の内部に浮き玉11があり、
プランター底部水位面に浮かんでいる、プランター底部水位面が下がると浮き玉11もさがる、浮き玉ワイヤー10も下側に引かれて、水位検出レバー5が下側に引かれて、取水栓18内部の可動弁23が開き、水タンク24の水がサイフォン容器1に流下する、サイフォン管2上部面まで水位が上がり、サイフォン管2のサイフォン作用が発生して、サイフォン管出口15より水は流下すると散水受け容器3より散水管4に水は流下して、散水管4より、
プランター27に散水30される。