(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された財布等の収納ケースでは内がま口は外がま口内で定位置に固定されている。従って、内がま口内より小銭やその他の小物類を取りだす場合には外がま口の口金を大きく開かないと小銭やその他の小物類を取り出し難い問題がある。
【0007】
また、外がま口内の内がま口との間の収納空間部内に紙幣やカード類を収納する場合には外がま口内の内がま口との隙間が狭くなるために収納し難く、かつ紙幣の一部が挟まれて取り出し難くなる問題がある。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、収納物の出し入れの容易化を実現可能な口金及び収納ケースを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明に係る口金は、第1のフレームと、該第1のフレームと第1の連結部材で連結され、同第1の連結部材を中心に回転可能に構成された第1の部材と、該第1の部材と第2の連結部材で連結され、同第2の連結部材を中心に回転可能に構成された第2の部材を有し、前記第1のフレームと略同一の外形である第2のフレームと、前記第1のフレームの外形よりも小さな外形である第3のフレームと、該第3のフレームと第3の連結部材で連結され、同第3の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、前記第3のフレームと略同一の外形である第4のフレームと、一端が前記第2の部材と連設され、他端が前記第2の連結部材よりも前記第1の連結部材側で前記第3のフレーム、前記第4のフレーム、若しくは、前記第3の連結部材の少なくとも1つと連設された第3の部材とを備える。
【0010】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る収納ケースは、第1のフレームと、該第1のフレームと第1の連結部材で連結され、同第1の連結部材を中心に回転可能に構成された第1の部材と、該第1の部材と第2の連結部材で連結され、同第2の連結部材を中心に回転可能に構成された第2の部材を有し、前記第1のフレームと略同一の外形である第2のフレームと、前記第1のフレームの外形よりも小さな外形である第3のフレームと、該第3のフレームと第3の連結部材で連結され、同第3の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、前記第3のフレームと略同一の外形である第4のフレームと、一端が前記第2の部材と連設され、他端が前記第2の連結部材よりも前記第1の連結部材側で前記第3のフレーム、前記第4のフレーム、若しくは、前記第3の連結部材の少なくとも1つと連設された第3の部材と、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームに取り付けられ、第1の収納部を形成する第1のシート部材と、前記第3のフレーム及び前記第4のフレームに取り付けられ、第2の収納部を形成する第2のシート部材とを備える。
【0011】
ここで、一端が第2の部材と連設され、他端が第2の連結部材よりも第1の連結部材側で第3のフレーム、第4のフレーム、若しくは、第3の連結部材の少なくとも1つと連設された第3の部材によって、第2のフレームを構成する第2の部材を外側方向に回動することで第3のフレームと第4のフレームを第1のフレームと第2のフレームの開口側(第1の収納部の開口側)へ移動させることが可能となる。
【0012】
また、第2のフレームが第1の部材と第2の連結部材を中心に回転可能に連結された第2の部材を有して構成されたことによって、第2の部材を外側方向へ回動することで第1のフレームと第2のフレームの開口幅(第1の収納部の開口幅)を大きくすることが可能となる。
【0013】
また、第1の部材と第3の部材を略同一長さとした場合には、第1のフレームと第2のフレームの連結枢支位置と、第3のフレームと第4のフレームの連結枢支位置を略同一線上に配置することで、第3のフレームと第4のフレームで形成される収納空間部をより深くまで形成することができ、そのことで第3のフレームと第4のフレームで形成される収納空間部(第2の収納部)の内部容積を大きくできる。
【0014】
また、第1の部材、あるいは第3の部材の少なくともいずれか一方に、第1の部材及び第3の部材を係留可能とする突起部を有する場合には、第1の部材に対して第2の部材が過度に内側方向に回動するのを制止することができる。従って、第1のフレームと第2のフレームを閉める際に第2のフレームが第2の連結部材を中心に折れることを抑止できる。
【0015】
また、第1の部材と第2の部材を略直線状に係留可能とする係留手段を有する場合には、第2のフレームを平面状に保持することができる。従って、第1のフレームと第2フレームを開く際に、第2のフレームが第2の連結部材を中心に開く方向に意図せずに折れることを抑止できる。
【0016】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る口金は、第1のフレームと、該第1のフレームと第1の連結部材で連結され、同第1の連結部材を中心に回転可能に構成された前記第1のフレームと略同一の外形である第2のフレームと、前記第1のフレームの外形よりも小さな外形である第3のフレームと、該第3のフレームと第2の連結部材で連結され、同第2の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、前記第3のフレームと略同一の外形である第4のフレームと、一端が前記第1のフレームと第3の連結部材で連結され、同第3の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、他端が前記第2の連結部材に連結された第3の部材と、一端が前記第2のフレームと第4の連結部材で連結され、同第4の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、他端が前記第2の連結部材に連結された第4の部材とを備える。
【0017】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る収納ケースは、第1のフレームと、該第1のフレームと第1の連結部材で連結され、同第1の連結部材を中心に回転可能に構成された前記第1のフレームと略同一の外形である第2のフレームと、前記第1のフレームの外形よりも小さな外形である第3のフレームと、該第3のフレームと第2の連結部材で連結され、同第2の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、前記第3のフレームと略同一の外形である第4のフレームと、一端が前記第1のフレームと第3の連結部材で連結され、同第3の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、他端が前記第2の連結部材に連結された第3の部材と、一端が前記第2のフレームと第4の連結部材で連結され、同第4の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、他端が前記第2の連結部材に連結された第4の部材と、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームに取り付けられ、第1の収納部を形成する第1のシート部材と、前記第3のフレーム及び前記第4のフレームに取り付けられ、第2の収納部を形成する第2のシート部材とを備える。
【0018】
ここで、一端が第1のフレームと第3の連結部材で連結され、第3の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、他端が第2の連結部材に連結された第3の部材と、一端が第2のフレームと第4の連結部材で連結され、第4の連結部材を中心に回転可能に構成されると共に、他端が第2の連結部材に連結された第4の部材とによって、第1のフレームと第2のフレームを開くことで、第3のフレームと第4のフレームを第1のフレームと第2のフレームの開口側(第1の収納部の開口側)へ移動させることが可能となる。
【0019】
また、第3の部材と第4の部材を所定位置で保持する保持手段を有する場合には、第1のフレームと第2のフレームが開いた状態を保持することができる。従って、第3のフレームと第4のフレームを第1の連結部材と反対方向へ移動して、その状態を保持することができるために、第3のフレームと第4のフレームとを容易に開閉することができる。
【0020】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る口金は、第1のフレームと、該第1のフレームと第1の連結部材で連結され、同第1の連結部材を中心に回転可能に構成された前記第1のフレームと略同一の外形である第2のフレームと、該第2のフレームの回転軸と略逆側方向に移動可能に構成されると共に、前記第1のフレームの外形より小さな外形である第3のフレームと、該第3のフレームと第2の連結部材で連結され、同第2の連結部材を中心に回転可能、かつ、前記第2のフレームの移動に伴い移動可能に構成されると共に、前記第3のフレームと略同一の外形である第4のフレームとを備える
【0021】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る収納ケースは、第1のフレームと、該第1のフレームと第1の連結部材で連結され、同第1の連結部材を中心に回転可能に構成された前記第1のフレームと略同一の外形である第2のフレームと、該第2のフレームの回転軸と略逆側方向に移動可能に構成されると共に、前記第1のフレームの外形より小さな外形である第3のフレームと、該第3のフレームと第2の連結部材で連結され、同第2の連結部材を中心に回転可能、かつ、前記第2のフレームの移動に伴い移動可能に構成されると共に、前記第3のフレームと略同一の外形である第4のフレームと、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームに取り付けられ、第1の収納部を形成する第1のシート部材と、前記第3のフレーム及び前記第4のフレームに取り付けられ、第2の収納部を形成する第2のシート部材とを備える。
【0022】
ここで、第3のフレームと第4のフレームが第2のフレームの回転軸と略逆側方向に移動可能に構成されたことによって、第3のフレームと第4のフレームとの収納空間部(第2の収納部)内からの出し入れを容易に行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の口金及び収納ケースによれば、収納物の出し入れの容易化を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0026】
<第1の実施の形態>
図1は本発明を適用した口金の一例を説明するための立体模式図、
図2は本発明を適用した口金の一例の要部を説明するための模式図である。
【0027】
ここで示す口金1は、ステンレス、鉄やアルミニウムにメッキを施した金属材料により形成される。例えば、上端が水平状とされた四角形状の財布のフレームに合わせた第1のフレーム2と、第2のフレーム7と、第3のフレーム9と第4のフレーム11とから構成されている。
【0028】
ここで、第1のフレーム2には、第1の連結部材3(例えば、ヒンジ等)を介して回転可能な状態で第2のフレーム7が連結されている。なお、第1のフレーム2と第2のフレーム7の外形は略同一である。
【0029】
また、第2のフレーム7は、第1の連結部材3にその一端が回転可能な状態で連結された第1の部材4と、この第1の部材4の他端に第2の連結部材5(例えば、ピン等)を介して回転可能な状態で連結された第2の部材6とから構成されている。
【0030】
また、第2の部材6にその一端が一体的に連設されると共に、その長さが第1の部材4と略同一とされた第3の部材8が設けられている。この第3の部材8は、第1の部材4の内側と平行しており、その他端が第1のフレーム2に連結された第1の連結部材3の近傍に位置している。
【0031】
更に、第3の部材8の他端は、第3のフレーム9と第4のフレーム11を連結している第3の連結部材10(例えば、ヒンジ等)に取り付けられている。なお、第3のフレーム9と第4のフレーム11は、第3の連結部材10を介して回転可能な状態に構成されている。
【0032】
また、第3のフレーム9と第4のフレーム11は、第1のフレーム2及び第2のフレーム7の外形より小さな外形とされている。
【0033】
また、第1の部材4には、第2のフレーム7を第1の部材4と第2の部材6とに分離することで強度が低下するのを防止する手段として補強部材15が横架されている。
なお、本実施例では補強部材15を設けた場合を例に挙げて説明するものであるが、強度を有するものであれば必ずしも設ける必要性はない。
【0034】
また、第1のフレーム2と第2のフレーム7及び第3のフレーム9と第4のフレーム11の上端の水平部分の略中央位置に、互いに係合可能な一対の係合用突起14A、14Bがそれぞれ設けられている。
【0035】
また、第3の部材8には、第2のフレーム7の第1の部材4に向けて突起部12が突設されている。更に、第1の部材4には、第3の部材8の突起部12が係留するための係留凹部13が形成されている。
【0036】
このような構成とすることで、第1の部材4と第2の部材6が直線状態を維持し易くなり、軽微な力(外力)で意図せずに第2の部材6が第2の連結部材5を中心に外側に回動することを抑止できる。なお、第2の部材6に第1のフレーム2側とは逆方向、即ち外側方向への力を加えることで係留が解除されて、第2の部材6が第2の連結部材5を中心に外側に回動することができる。
【0037】
また、第2の部材6に第1のフレーム2側の方向、即ち内側方向への力が加わった場合には、第3の部材8の突起部12が第1の部材4が互いに係留することで内側方向への過度な回動を制止することができる。
【0038】
図3(
図3(イ)は本発明を適用した口金を閉じた状態を説明するための模式図を示し、
図3(ロ)は本発明を適用した第1のフレームと第2のフレームの口金を開いた状態であると共に、第2のフレームの第1の部材と第2の部材が直線状態を説明するための模式図を示し、
図3(ハ)は本発明を適用した第1のフレームと第2のフレームの口金を開いた状態であると共に、第2のフレームの第1の部材に対して第2の部材が外側に回動した状態を設明するための模式図を示す。)は本発明を適用した口金の作動状態を説明するための模式図である。
【0039】
ここで、第1のフレーム2と第2のフレーム7とが接した状態では、第3の部材8の先端は第1の連結部材3の内側の近傍に位置することになる。
【0040】
なお、第1のフレームと第2のフレームとを接した状態とは、第1のフレームと第2のフレームを取り囲むようにシート部材を取り付けて収納ケースを構成した場合の「第1のフレームと第2のフレームとが閉まった状態」を意味する。
【0041】
このとき、第3の連結部材10は第1の連結部材3の内側の近傍に位置することになる(
図3(イ)参照)。
【0042】
次に、第1のフレーム2と第2のフレーム7とが接した状態から互いに離間した状態とした場合であっても、第3の部材8の先端は第1の連結部材3の近傍に位置することになる(
図3(ロ)参照)。
【0043】
なお、第1のフレームと第2のフレーム7とが互いに離間した状態とは、第1のフレームと第2のフレームを取り囲むようにシート部材を取り付けて収納ケースを構成した場合の「第1のフレームと第2のフレームとが開いた状態」を意味する。
【0044】
続いて、第1の部材4に対して第2の連結部材5を中心に第2の部材6を外側方向に折り曲げることで、第3の部材8の先端が第1の連結部材3から上方に持ち上がるように移動する(
図3(ハ)参照)。
【0045】
このとき、第3の部材8の先端に取付けられた第3のフレーム9と第4のフレーム11は上方に移動することで第3のフレーム9と第4のフレーム11の係合用突起14A、14Bが上昇する。
【0046】
従って、第3のフレーム9と第4のフレーム11の係合用突起14A、14Bが第1のフレーム2と第2のフレーム7の係合用突起14A、14Bの近傍に位置することとなり、第3のフレーム9と第4のフレーム11とを容易に開くことが可能となる。
【0047】
なお、本実施例では、第1の部材と第3の部材とが略同一長さとした場合について詳述するものであるが、必ずしも略同一長さとする必要はない。しかしながら、第1の部材と第3の部材とが略同一長さとした場合には、第1のフレームと第2のフレームの連結枢支位置と、第3のフレームと第4のフレームの連結枢支位置が略同一線上に配置されることとなる。従って、第3のフレームと第4のフレームで形成される収納空間部をより深くまで形成することができ、そのことで第3のフレームと第4のフレームで形成される収納空間部の内部容積の拡大が実現する点を考慮すると、第1の部材と第3の部材とが略同一長さであることが好ましい。
【0048】
また、本実施例では第3の部材に、第1の部材が係留可能とされた突起部が形成された場合について詳述するものであるが、必ずしも第3の部材に突起部が形成される必要は無い。例えば第1の部材に突起部が形成される場合、あるいは第1の部材及び第3の部材の双方に突起部が形成される場合であっても構わない。
【0049】
また、本実施例では第1の部材と第2の部材が互いに直線状に係留可能とされた係留手段として第3の部材の突起部が係留するための第1の部材に設けた係留凹部を例に挙げて説明を行っている。しかしながら、必ずしも本実施例で例示した形態を採用する必要はない。
【0050】
例えば、第1の部材と第2の部材が回転可能な状態で連結された第2の連結部材に制動機能を付加したものであっても構わない。
【0051】
以上の構成よりなる本発明の口金では、第1のフレーム2と第2のフレーム7を開くと共に、第2のフレーム7の第2の部材6を外側方向に回動することによって、第1のフレーム2と第2のフレーム7との開口幅を大きく取ることが可能となる。
【0052】
また、第2のフレーム7の第2の部材6を外側方向に回動することによって、第3の部材8の先端に配置される第3のフレーム9と第4のフレーム11が上方に移動することが可能となる。
【0053】
<第2の実施の形態>
図4は本発明を適用した収納ケースの一例を説明するための立体模式図である。なお、ここで示す収納ケースの口金は上述の第1の実施の形態の口金を採用している。
【0054】
ここで、口金1の第1のフレーム2と第2のフレーム7に牛皮、馬皮などの皮革類、合成皮革類、布などの可撓性シート部材21を縫着することで上部開口状の第1の収納部22が形成されている。
【0055】
同様に、第3のフレーム9と第4のフレーム11に可撓性シート部材21を縫着することで上部開口状の第2の収納部23が形成されている。
【0056】
このようにして、第1の収納部22内に第2の収納部23が収納された二重構造の収納ケース24が形成されることになる。
【0057】
以上の構成よりなる本発明の収納ケースでは、第1の収納部22を開くと共に、第2のフレーム7を中途より外側方向へ折り曲げることによって、第1の収納部22の開口幅を大きく取ることが可能となる。
【0058】
これにより、第1の収納部22内からのカード類、紙幣等を容易に取り出すことが可能となる。
【0059】
また、第2の収納部23が上方、即ち第1の収納部22の開口側に移動することで、第2の収納部23内に収納された小銭等を取り出す際に指を奥に入れる必要がなく、取り易くなる。
【0060】
更に、第1の収納部22と第2の収納部23との間に空間部を確保することができ、紙幣や書類等のような大きな紙面を第1の収納部22と第2の収納部23との間を通すことが可能となり、効率的な収納が実現する。
【0061】
なお、本実施例では四角形状の財布による収納ケースを詳述するものであるが、必ずしも財布に限定する必要性は無く、例えばガマ口形状の財布や手提げカバン、あるいはハンドバック等の収納ケースであっても構わない。
【0062】
また、バック等の収納ケースの場合では、第1の収納部内に冊子や書類等の大きなものを収納し、第2の収納部内にカードや紙幣等を収納することで分別した収納が可能となる。
【0063】
<第3の実施の形態>
図5は本発明を適用した口金の他の例を説明するための立体模式図、
図6は本発明を適用した口金の一例の要部を説明するための模式図である。
【0064】
ここで示す口金1Aは、ステンレス、鉄やアルミニウムにメッキを施した金属材料により形成される。例えば、上端が水平状とされた四角形状の財布のフレームに合わせた第1のフレーム2Aと、第2のフレーム7Aと、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aとから構成されている。
【0065】
ここで、第1のフレーム2Aには、第1の連結部材3A(例えば、ヒンジ等)を介して回転可能な状態で第2のフレーム7Aが連結されている。なお、第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aの外形は略同一である。
【0066】
また、第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aとの間には、その一端が第1のフレーム2Aと第3の連結部材26を介して、この第3の連結部材26を中心に回転可能に第3の部材16が連結枢支されている。
【0067】
また、第3の部材16の他端は、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aを連結している第2の連結部材29に取り付けられている。なお、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aは、第2の連結部材29を介して回動可能な状態で構成されている。更に、第2の連結部材29は、第4の部材17の一端が連結枢支され、第4の部材17の他端は、第4の連結部材27を介して第2のフレーム7Aに連結枢支されている。なお、第4の部材17は、第4の連結部材27を中心に回転可能に構成されている。
【0068】
なお、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aは、第1のフレーム2A及び第3のフレーム7Aの外形より小さな外形とされている。
【0069】
また、第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aとを接した状態とした場合に、第2の連結部材29が第1の連結部材3Aの近傍位置となるように構成されている。
【0070】
また、第1のフレーム2と第2のフレーム7及び第3のフレーム9と第4のフレーム11の上端水平の略中央位置に互いに係合可能な一対の係合用突起14A、14Bがそれぞれ設けられている。
【0071】
また、第2の連結部材29には、第3の部材16と第4の部材17との折り曲げ角度を自在に調整することがことで、第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aを離間した状態を維持することが可能な角度調整手段(図示せず。)が設けられている。
【0072】
図7(
図7(イ)は本発明を適用した口金の他の例において口金を閉じた状態を説明するための模式図を示し、
図7(ロ)は本発明を適用した口金の他の例において口金を開いた状態を説明するための模式図を示す。)は本発明を適用した口金の他の例の作動状態を説明するための模式図である。
【0073】
ここで、第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aとが接した状態では、第2の連結部材29が第1の連結部材3Aの上方の近傍に位置することになる(
図7(イ)参照)。
【0074】
ここで、
図7(ロ)に示すように第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aを離間するに従い、第3の部材16と第4の部材17とは水平方向へ回動することとなり、第2の連結部材29が上方に持ち上がるように移動する。
【0075】
これにより、第2の連結部材29に取付けられた第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aは上方に移動することとなり、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aの係合用突起11A、11Bが上昇する。
【0076】
従って、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aの係合用突起14A、14Bが第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aの係合用突起14A、14Bの上方に位置することなり、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aとを容易に開くことが可能となる。
【0077】
なお、本実施例では連結フレームに、自在に折り曲げ角度を調整可能とされた角度調整手段を有する場合について詳述するものであるが、必ずしも角度調整手段を採用する必要はない。
【0078】
例えば、第1のフレームと第2のフレームを開いた状態を手等で保持する場合であっても構わない。しかしながら、第1のフレームと第2のフレームを開いた状態で第3フレームと第4フレームを開けるという点を考慮すると、第3の部材と第4の部材に自在に折り曲げ角度を調整可能とされた角度調整手段を採用することが好ましい。
【0079】
以上の構成よりなる本発明の口金では、第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aを開くことによって、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aが上方に移動することが可能となる。
【0080】
<第4の実施の形態>
図8は本発明を適用した収納ケースの他の例を説明するための立体模式図である。なお、ここで示す収納ケースの口金は、上述の第3の実施の形態の口金を採用している。
【0081】
ここで、口金1Aの第1のフレーム2Aと第2のフレーム7Aに牛皮、馬皮などの皮革類、合成皮革類、布などの可撓性シート部材21Aを縫着することで上部開口状の第1の収納部22Aが形成されている。
【0082】
同様に、第3のフレーム9Aと第4のフレーム11Aに可撓性シート部材21Aを縫着することで上部開口状の第2の収納部23Aが形成されている。
【0083】
このようにして、第1の収納部22A内に第2の収納部23Aが収納された二重構造の収納ケース24Aが形成されることになる。
【0084】
以上の構成よりなる本発明の収納ケースでは、第1の収納部22Aを開くと同時に、第2の収納部23Aが、上方、即ち第1の収納部22Aの開口側に移動することで、第2の収納部23A内に収納された小銭等を取り出す際に指を奥に入れる必要がなく、取り易くなる。
【0085】
また、第2の収納部23Aが上方に移動することで、第1の収納部22内からのカード類、紙幣等を容易に取り出すことが可能となる。
【0086】
更に、第1の収納部22Aと第2の収納部23Aとの間に空間部を確保することができ、紙幣や書類等のような大きな紙面を第1の収納部22Aと第2の収納部23Aとの間を通すことが可能となり、効率的な収納が実現する。
【0087】
なお、本実施例では四角形状の財布による収納ケースを詳述するものであるが、必ずしも財布に限定する必要性は無く、例えばガマ口形状の財布や手提げカバン、あるいはハンドバック等の収納ケースであっても構わない。
【0088】
また、バック等の収納ケースの場合では、第1の収納部内に冊子や書類等の大きなものを収納し、第2の収納部内にカードや紙幣等を収納することで分別した収納が可能となる。
【0089】
<第5の実施の形態>
図9は本発明を適用した口金の他の例を説明するための立体模式図、
図10は本発明を適用した口金の一例の要部を説明するための模式図である。
【0090】
ここで示す口金1Bは、ステンレス、鉄やアルミニウムにメッキを施した金属材料により形成される。例えば、ガマ口形状のフレームに合わせた第1のフレーム2Bと、第2のフレーム7Bと、第3のフレーム9Bと第4のフレーム11Bとから構成されている。
【0091】
ここで、第1のフレーム2Bには、第1の連結部材3B(例えば、ヒンジ等)を介して回転可能な状態で第2のフレーム7Bが連結されている。なお、第1のフレーム2Bと第2のフレーム7Bの外形は略同一である。
【0092】
また、第1の連結部材3Bには、第1のフレーム2Bと第2のフレーム7Bの内側方向に支持ピン30が突設されている。
【0093】
更に、第3のフレーム9Bは、第2の連結部材31(例えば、ヒンジ等)を介して、この第2の連結部材31を中心に回転可能とされた第3のフレーム9Bと略同一の外形の第4のフレーム11Bが連結されている。なお、第3のフレーム9Bと第4のフレーム11Bは、第1のフレーム2B及び第2のフレーム7Bの外形より小さな外形とされている。
【0094】
ここで、第2の連結部材31には縦方向に長穴32が開口されたスライド板部33が配置され、このスライド板部33の長穴32に支持ピン30が挿入されている。即ち、第3のフレーム9Bと第4のフレーム11Bは、支持ピン30で第1のフレーム2B及び第2のフレーム7Bの回転軸とは逆方向に移動可能な状態で支持されていることとなる。
【0095】
なお、本実施例では第1のフレーム及び第2のフレームの回転軸とは逆方向に移動可能な手段として、長穴が開口されたスライド板部と支持ピンとの組み合わせについて詳述するものであるが、必ずしもこの手段である必要性はない。
【0096】
例えば、手動で第1のフレーム及び第2のフレームの回転軸とは逆方向に移動できる手段であればいかなる機構であっても構わない。
【0097】
以上の構成よりなる本発明の口金では、第1のフレーム2Bと第2のフレーム7Bを開いて、第3のフレーム9Bと第4のフレーム11Bが手で掴むようにして上方に移動することが可能となる。
【0098】
<第6の実施の形態>
図11は本発明を適用した収納ケースの他の例を説明するための立体模式図である。なお、ここで示す収納ケースの口金は、上述の第5の実施の形態の口金を採用している。
【0099】
ここで、口金1Bの第1のフレーム2Bと第2のフレーム7Bに牛皮、馬皮などの皮革類、合成皮革類、布などの可撓性シート部材21Bを縫着することで上部開口状の第1の収納部22Bが形成されている。
【0100】
同様に、第3のフレーム9Bと第4のフレーム11Bに可撓性シート部材21Bを縫着することで上部開口状の第2の収納部23Bが形成されている。
【0101】
このようにして第1の収納部22B内に第2の収納部23Bが収納された二重構造の収納ケース24Bが形成されることになる。
【0102】
以上の構成よりなる本発明の収納ケースでは、第1の収納部22Bと第2の収納部23Bとの間に空間部を確保することができ、紙幣や書類等のような大きな紙面を第1の収納部22Bと第2の収納部23Bとの間を通すことが可能となり、効率的な収納が実現する。
【0103】
また、第2の収納部23Bを手で持って上方に引き揚げるようにして移動することによって、第1の収納部22B内からのカード類、紙幣等を容易に取り出すことが可能となる。
【0104】
なお、本実施例では四角形状の財布による収納ケースを詳述するものであるが、必ずしも財布に限定する必要性は無く、例えばガマ口形状の財布や手提げカバン、あるいはハンドバック等の収納ケースであっても構わない。
【0105】
また、バック等の収納ケースの場合では、第1の収納部内に冊子や書類等の大きなものを収納し、第2の収納部内にカードや紙幣等を収納することで分別した収納が可能となる。