特許第5737802号(P5737802)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5737802
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】発光装飾装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150528BHJP
【FI】
   A63F7/02 304D
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-47532(P2011-47532)
(22)【出願日】2011年3月4日
(65)【公開番号】特開2012-183156(P2012-183156A)
(43)【公開日】2012年9月27日
【審査請求日】2013年12月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫
(74)【代理人】
【識別番号】100104145
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 嘉夫
(74)【代理人】
【識別番号】100109690
【弁理士】
【氏名又は名称】小野塚 薫
(74)【代理人】
【識別番号】100135035
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 明夫
(74)【代理人】
【識別番号】100131266
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼ 昌宏
(72)【発明者】
【氏名】木村 哲也
(72)【発明者】
【氏名】飯田 洋行
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−153853(JP,A)
【文献】 特開2007−195871(JP,A)
【文献】 特開2006−254959(JP,A)
【文献】 特開2011−030861(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤の盤面を飾る発光装飾装置であって、
裏面に有する受光部に光が投射されることによって、透光性を有するレンズ板の板面及び周端縁部分が発光する固定装飾体と、
この固定装飾体よりも後方側において前記盤面に沿う一方向に前進後退可能であり、後退位置にある時には前記固定装飾体によって前面側が覆われ、かつ、この後退位置において前記受光部に近接対向する位置に設けられて点灯によって前記受光部に光投射可能の光源を備え、前記受光部に光投射不能となる前進位置における前記光源の点灯によっては前記固定装飾体に遮光されずに前方側に光投射可能の可動装飾体とを備え、
前記固定装飾体のレンズ板の周囲に、内面が光反射可能とされたフレームが取着され、
前記固定装飾体の前方に、文字、図形又は模様が描かれた透光板が配置固定され、
前記可動装飾体の後退位置及び前進位置における前記光源の点灯、消灯によって、前記固定装飾体及び可動装飾体において複数通りの発光演出が可能であり、
かつ、前記固定装飾体の発光時に前記文字、図形又は模様が前記透光板の前面側より視認できることを特徴とする発光装飾装置。
【請求項2】
遊技盤の盤面を飾る発光装飾装置であって、
裏面に有する受光部に光が投射されることによって、透光性を有するレンズ板の板面及び周端縁部分が発光する固定装飾体と、
この固定装飾体よりも後方側において昇降可能であり、上昇位置にある時には前記固定装飾体によって前面側が覆われ、かつ、この上昇位置において前記受光部に近接対向する位置に設けられて点灯によって前記受光部に光投射可能の光源を備え、前記受光部に光投射不能となる下降位置における前記光源の点灯によっては前記固定装飾体に遮光されずに前方側に光投射可能の可動装飾体とを備え、
前記固定装飾体のレンズ板の周囲に、内面が光反射可能とされたフレームが取着され、
前記固定装飾体の前方に、文字、図形又は模様が描かれた透光板が配置固定され、
この可動装飾体の上昇位置及び下降位置における前記光源の点灯、消灯によって、前記固定装飾体及び可動装飾体において複数通りの発光演出が可能であり、
かつ、前記固定装飾体の発光時に前記文字、図形又は模様が前記透光板の前面側より視認できることを特徴とする発光装飾装置。
【請求項3】
前記固定装飾体のレンズ板は、板面にシボ加工が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装飾装置。
【請求項4】
前記固定装飾体及び可動装飾体は、複数対設けられることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の発光装飾装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技盤の盤面を飾る発光装飾装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術としては特許文献1に記載のものがあった。
これは、遊技盤の遊技領域中央部に設けられたセンター飾り(センター役物)の開口部の上側に配置された可動役物の前面を飾る装飾部材を、可動役物の内部側からLED等の発光体(光源)で照明するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−200217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来技術では、可動役物内部の光源を駆動制御し、可動役物前面の装飾部材を点消灯ないし点滅させる程度(単調な発光態様)でしか発光演出することができない。また、多様な発光演出をしようとすると、光源の増設を必要とする等、発光に係る構成が増すことになるので、従来、これらの点についての改善が課題とされていた。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、少ない光源、回路基板で多様な発光演出が可能な発光装飾装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、遊技盤の盤面を飾る発光装飾装置であって、裏面に有する受光部に光が投射されることによって、透光性を有するレンズ板の板面及び周端縁部分が発光する固定装飾体と、この固定装飾体よりも後方側において前記盤面に沿う一方向に前進後退可能であり、後退位置にある時には前記固定装飾体によって前面側が覆われ、かつ、この後退位置において前記受光部に近接対向する位置に設けられて点灯によって前記受光部に光投射可能の光源を備え、前記受光部に光投射不能となる前進位置における前記光源の点灯によっては前記固定装飾体に遮光されずに前方側に光投射可能の可動装飾体とを備え、前記固定装飾体のレンズ板の周囲に、内面が光反射可能とされたフレームが取着され、前記固定装飾体の前方に、文字、図形又は模様が描かれた透光板が配置固定され、前記可動装飾体の後退位置及び前進位置における前記光源の点灯、消灯によって、前記固定装飾体及び可動装飾体において複数通りの発光演出が可能であり、かつ、前記固定装飾体の発光時に前記文字、図形又は模様が前記透光板の前面側より視認できることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、遊技盤の盤面を飾る発光装飾装置であって、裏面に有する受光部に光が投射されることによって、透光性を有するレンズ板の板面及び周端縁部分が発光する固定装飾体と、この固定装飾体よりも後方側において昇降可能であり、上昇位置にある時には前記固定装飾体によって前面側が覆われ、かつ、この上昇位置において前記受光部に近接対向する位置に設けられて点灯によって前記受光部に光投射可能の光源を備え、前記受光部に光投射不能となる下降位置における前記光源の点灯によっては前記固定装飾体に遮光されずに前方側に光投射可能の可動装飾体とを備え、前記固定装飾体のレンズ板の周囲に、内面が光反射可能とされたフレームが取着され、前記固定装飾体の前方に、文字、図形又は模様が描かれた透光板が配置固定され、この可動装飾体の上昇位置及び下降位置における前記光源の点灯、消灯によって、前記固定装飾体及び可動装飾体において複数通りの発光演出が可能であり、かつ、前記固定装飾体の発光時に前記文字、図形又は模様が前記透光板の前面側より視認できることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記固定装飾体のレンズ板は、板面にシボ加工が施されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の発明において、前記固定装飾体及び可動装飾体は、複数対設けられることを特徴とする
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、盤面に沿う上下方向、左右方向等の一方向に前進後退可能な可動装飾体の後退位置及び前進位置での同可動装飾体に備わる光源の点灯、消灯動作により、固定装飾体及び可動装飾体において多様な発光演出(発光形態)が可能である。しかも、その多様な発光演出は、1つの可動装飾体について最少1つの光源を備えるだけで、したがって点消灯制御回路基板や配線も1つ備えるだけで可能になり、簡単な構成で達成できる。
請求項2に記載の発明によれば、特に昇降可能な可動装飾体の上昇位置及び下降位置での同可動装飾体に備わる光源の点灯、消灯動作により、固定装飾体及び可動装飾体において多様な発光演出(発光形態)が可能である。しかも、その多様な発光演出は、1つの可動装飾体について最少1つの光源を備えるだけで、したがって点消灯制御回路基板や配線も1つ備えるだけで可能になり、簡単な構成で達成できる。
また、盤面を固定装飾体及び可動装飾体で飾る場合に、請求項2に記載の発明におけるように、可動装飾体の前進後退(移動)方向を昇降方向に設定すれば、次の効果を発揮できる。すなわち、パチンコ機等の遊技盤においては、その左右側及び下側に比べて上側の方が空きスペースを広くとれることが多く、したがって、可動装飾体の移動機構の配置スペースの確保がし易くなる。また、可動装飾体の移動(昇降)について重力を容易かつ有効に利用できるので、可動装飾体の移動機構、つまり昇降移動機構につき、円滑な動作をさせ易くなる。(側方に可動装飾体の移動機構、例えばリンク機構を設けると、そのリンク、節に無理な力が掛かり易く、円滑に動作し難くなる。)
また、上記請求項1及び2に記載の発明によれば、フレームの内面の光反射により、固定装飾体(レンズ板)の発光を高めることができ、発光演出をより効果的に行なえる。更に、可動装飾体による固定装飾体の発光時に、固定装飾体の発光に加えて、その前面側の透光板に描かれた文字等を浮き出し発光させることができ、更なる発光演出効果、装飾効果をもたらし得る。
請求項3に記載の発明によれば、レンズ板のシボ加工によって固定装飾体(レンズ板)の発光を高めることができ、発光演出をより効果的に行なえる。
請求項4に記載の発明によれば、発光演出を更に効果的に行なえ、かつ、発光による装飾効果をより高めることができる
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る発光装飾装置が適用されたパチンコ機の遊技盤の正面図である。
図2図1中のII−II線断面(発光装飾装置主要部のみの断面)の拡大図である。
図3】同上発光装飾装置の固定装飾体の後方側に位置する可動装飾体を取り出して示す正面図である。
図4図1中の発光装飾装置の要部の分解斜視図である。
図5図3に示す可動装飾体が下降位置にある時の遊技盤の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、各図間において、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0010】
図1に示すように、本実施形態の発光装飾装置1は、パチンコ機等の遊技機の遊技盤2の盤面3を飾る装置である。具体的には、入賞口3a、アウト口3bや風車、遊技釘(共に図示せず)等が設けられた盤面3上の遊技領域4のほぼ中央部に配設されたセンター飾り(センター役物)5の開口部6の上側に、センター飾り5とは別個に、又はセンター飾り5の一部として、図示例ではセンター飾り5の一部として配設され、発光による演出及び装飾を行なう装置である。
なお、上記開口部6には、遊技状況に応じた画像、その他の画像を表示する液晶表示器等の表示器の画面7が位置決めされている。
【0011】
この発光装飾装置1は、図2図4から分かるように、主に固定装飾体11と可動装飾体12とを備えて構成されている。
ここで、固定装飾体11は、所望形状の透光性を有するレンズ板、図示例では正面視外形状がほぼハート形の合成樹脂からなる透明のレンズ板11aを備えてなる。
同レンズ板11aは、その下端部裏面に形成された受光部11bに光が投射されることによって、特にエッジライト効果を利用することによって、その板面及び周端縁部分が発光するように形成されている。
この発光(エッジライト効果)が顕著に生じ、かつ発光時に特定の装飾が浮かび上がるように、レンズ板11a面には特定の形態のシボ加工(被加工面に模様、記号等を付ける微細加工の一種)が施されている。またレンズ板11aの周端には、少なくともその内面側(レンズ板11aの周端縁部分に接する側)にて光反射可能に金属メッキが施されたフレーム11cが取着されている。図示例では、フレーム11cは内外面側共に同様の光沢のある金属メッキが施されている。
【0012】
上記固定装飾体11は、本実施形態では図1に示すように3つ備えており、この3つの固定装飾体11は左右方向に並べられて一体に連結され、センター飾り5の骨組みや遊技盤裏面等の静止部に固定されている。
【0013】
上記可動装飾体12は、図2図4から分かるように固定装飾体11よりも後方側(遊技者から離れる側)に位置し、この位置において予め決められた上昇位置及び下降位置相互間を昇降可能に設けられている。
この可動装飾体12は、上昇位置にある時には固定装飾体11によって前面側の一部分又は全体が、図示例ではほぼ全体が覆われるように、つまり遊技者側から見て手前側に固定装飾体11が重なるように設けられている。そして、このような可動装飾体上昇位置において点灯することにより、上記固定装飾体11の受光部11bに光投射可能の光源12aを備えている。
この光源12aは、図示例では3色LED(フルカラーLED)12b及びスポットライトレンズ12cで構成されている。またこの光源12aは、上記3色LED12bからの光がスポットライトレンズ12cによって集束されて固定装飾体11の上記受光部11bに投射されるように、可動装飾体12の下端部正面側において、固定装飾体11の受光部11bに近接対向する位置に設けられている。
【0014】
また可動装飾体12は、図3に取り出して示すように、固定装飾体11より若干小さいがほぼ同様のハート形に形成されており、本実施形態では固定装飾体11と同数の3つが連結して設けられてなる。
この3つの可動装飾体12は、上昇位置にある時に左、中、右と左右方向に並んで位置し、同様に左、中、右と左右方向に並んで位置している3つの固定装飾体11と各別に前後方向で対をなす。各可動装飾体12の光源12aは、各々対をなす固定装飾体11の受光部11bに近接対向する位置(各可動装飾体12の下端部正面側の位置)に設けられている。各可動装飾体12は合成樹脂等からなり、その正面側には適宜の装飾が施してある。
【0015】
そして、この3つの可動装飾体12は、下降位置においては図5に示すような形態となる。すなわち、下降位置においては、各可動装飾体12共、左、中、右と上昇位置において位置対応していた各固定装飾体11と重ならずに、各々全体が遊技者から見える形態となる。図示例では、更に3つの可動装飾体12が相互に寄り添う位置に移動し、装飾形態が大きく変動する。
同時に、各可動装飾体12の光源12aは、各々固定装飾体11の受光部11bとの対向が解かれる。したがって、3つの可動装飾体12が下降位置に移行した時には、光源12aが点灯していても固定装飾体11は消灯する。その一方で、上記光源12aの点灯によっては、その光は固定装飾体11で遮られないので固定装飾体11よりも前方側、つまり遊技者側へ直接投射(直射発光)されることになる。
【0016】
なお、可動装飾体12の上記した昇降や、下降位置における3つの可動装飾体12の、相互に寄り添う位置への移動及びその位置からの復帰移動(相互位置移動)等は、遊技盤2の盤面3から見えない位置に設けられた昇降移動機構、例えばリンク機構LM(図3参照)が行なうが、これら昇降及び相互位置移動が可能であれば、どのような構成であってもよい。この昇降移動機構は、センター飾りの骨組みや遊技盤裏面等の静止部に取付固定されている。
また、光源12a、詳しくは3色LED12bの点灯、消灯の制御(点消灯のタイミング、点滅動作の始期及び終期、点滅動作の繰返し周期及びデュティ比、発光色等の制御)は、遊技盤2の盤面3から見えない位置に設けられた点消灯制御回路(図示せず)が行なうが、これら点灯、消灯の制御が可能であれば、どのような構成であってもよい。
更に、上記昇降移動機構による可動装飾体12の昇降や相互位置移動、及び点消灯制御回路による3色LED12bの点灯、消灯の制御は、基本的には予め決められた遊技状況に応じたタイミングで行なわれるが、遊技が行なわれていない待機時等において行なうようにしてもよい。
【0017】
上記のように構成した発光装飾装置1によれば、可動装飾体12の上昇位置及び下降位置での可動装飾体12に備わる光源12aの点灯、消灯動作により、固定装飾体11及び可動装飾体12において多様な発光演出(発光形態)が可能である。
すなわち、固定装飾体11のみが連続発光している第1発光形態(実際には可動装飾体12の光源12aが発光しているが、固定装飾体11のみが発光しているように見える発光状態。以下の第2発光状態も同じ。)、及び固定装飾体11のみが点灯、消灯(点消灯発光,点滅発光)している第2発光形態による発光演出が可能である。加えて、固定装飾体11が非発光で可動装飾体12のみが連続発光している第3発光形態、及び可動装飾体12のみが点灯、消灯(点消灯発光,点滅発光)している第4発光形態等、多様な発光形態による発光演出が可能である。
しかも、これら第1〜第4発光形態の発光が、1つの可動装飾体12について最少1つの光源12aを備えるだけで、したがって点消灯制御回路基板や配線(図示せず)も1つ備えるだけで可能になり、簡単な構成ですむ。
【0018】
また、第1,第2発光形態及び第3,第4発光形態相互間の移行には、可動装飾体12の移動(装飾形態の変動)が必ず伴う。つまり、第1,第2発光形態と第3,第4発光形態との間の発光演出作動用の機構と、可動装飾体12の移動による装飾形態変動用の機構とは必然的に共用される関係にあり、したがって、そのための構成が簡略になる。
【0019】
更に、可動装飾体12が上昇位置にある時の固定装飾体11の発光(第1,第2発光形態における発光)は間接発光、つまり弱めで軟らかい発光である。これに対して、可動装飾体12が下降位置にある時の可動装飾体12の発光(第3,第4発光形態における発光)は直射発光、つまり強くて硬い発光である。したがって、可動装飾体12が上昇位置にある時と下降位置にある時の本発光装飾装置1における発光の印象は大きく異なり、このため、発光位置の変化と相俟って、発光演出形態に大なる変動をもたらす。
したがって、このような発光演出形態の変動が上記第1〜第4発光形態による発光演出の多様さに更に加わり、少ない光源12aで多様な発光演出が可能になるという効果が一層確実に発揮できる。
【0020】
なお上述実施形態では、光源を3色LED及びスポットライトレンズによって構成したが、この構成のみに限定されることはない。電気的に点灯、消灯制御可能で可動装飾体の一部に配設し得る光源であれば、その何れを用いてもよい。
固定装飾体及び可動装飾体の個数や対(つい)数も、上述実施形態の各3個(3対)に限定されることはない。それらの形状や施される装飾の態様も任意に選択できる。複数個の可動装飾体がその下降位置においてなす位置移動による装飾形態の変動も、上述実施形態における、相互に寄り添う位置(図5参照)への移動に限定されることはない。
【0021】
更に、固定装飾体の前方側(遊技者側)に、同固定装飾体の一部にのみ重なる大きさで、文字、図形又は模様が描かれた透光板を配置固定してもよい。これによれば、固定装飾体の発光時に、この発光を照明光として上記透光板に描かれた文字等を、透光板前面側に固定装飾体発光演出と共に浮かび上がらせることができ、発光演出効果を増す。この場合、固定装飾体の発光も透光板の発光も、全て可動装飾体の光源の発光によるもので、固定装飾体や透光板には光源を設ける必要がなく、したがって、固定装飾体や透光板への電気配線も無用である。
【0022】
また上述実施形態では、固定装飾体をセンター飾りの開口部の上側に配設し、その固定装飾体の後方側において可動装飾体を昇降させるように構成したが、この構成のみに限定されることはない。例えば、固定装飾体をセンター飾りの開口部の下側に配設し、その固定装飾体の後方側において可動装飾体を昇降させるように構成してもよい。あるいは、固定装飾体をセンター飾りの開口部の左側又は右側に配設し、その固定装飾体の後方側において可動装飾体を盤面に沿う一方向に前進後退、例えばセンター飾りの開口部面(表示器画面)の中央部に向かって前進後退させるように構成してもよい。このように構成した場合においても、固定装飾体や可動装飾体自体の構成は上述実施形態と変るところはなく、上述実施形態と同様の効果を発揮できる。
【符号の説明】
【0023】
1:発光装飾装置、2:遊技盤、3:盤面、5:センター飾り、11:固定装飾体、11a:レンズ板、11b:受光部、11c:フレーム、12:可動装飾体、12a:光源。
図1
図2
図3
図4
図5