特許第5738105号(P5738105)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5738105
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】タッチパネル装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20150528BHJP
【FI】
   G06F3/041 480
   G06F3/041 400
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-153544(P2011-153544)
(22)【出願日】2011年7月12日
(65)【公開番号】特開2013-20467(P2013-20467A)
(43)【公開日】2013年1月31日
【審査請求日】2014年5月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090413
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 康稔
(72)【発明者】
【氏名】指田 則和
(72)【発明者】
【氏名】石井 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】渡部 嘉幸
【審査官】 遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−129678(JP,A)
【文献】 特開2003−179988(JP,A)
【文献】 特開2007−094993(JP,A)
【文献】 特開2007−034938(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0055277(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041−3/047
H04R 1/00,1/02,1/04−1/06,1/08,
1/12−1/14,1/42−1/44,1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルの背面側に表示部が設けられた表示パネルと、
該表示パネルのタッチパネル側が外部から視認できるように取り付けられる筐体と、
該筐体の内側を厚み方向に仕切るとともに、前記表示パネルの表示部の背面を支持する仕切板と、
振動板の主面に圧電素子を貼り付けることで構成された振動部分の周囲を支えるとともに、全体がケースで覆われており、前記仕切板を挟んで前記表示パネルと反対側となるように、クッション材を介して前記仕切板に取り付けられるスピーカと、
前記仕切板を貫通し、前記スピーカのケースと前記筐体の表面を接続するとともに、該筐体の表面で開口した導音路と、
を備えたことを特徴とするタッチパネル装置。
【請求項2】
前記クッション材が、前記スピーカのケースの周囲に沿って均等に複数配置されており、該複数のクッション材の前記ケースの周囲側の長さの合計が、前記ケースの周囲長の1/3〜1/2であることを特徴とする請求項1記載のタッチパネル装置。
【請求項3】
前記クッション材が、ゴム硬度40〜60の硬度を有するゴム材料からなることを特徴とする請求項1又は2記載のタッチパネル装置。
【請求項4】
前記スピーカのケースが、ヤング率100GPa以上の金属材料により形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のタッチパネル装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチパネル装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル装置及び電子機器に関し、更に具体的には、入力を触覚で感知させるハプティック機能とスピーカ機能(レシーバ機能も含む。)を備えたタッチパネル装置及び電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等に用いられる液晶パネルなどの表示装置に、入力装置として感圧式や静電容量式のタッチパネルが用いられるが、通常の機械式スイッチと異なり、押下したときの沈み込み深さが小さいため、押したのかどうかを指先等で感知することが難しい。そのため、押下に合わせて振動等の機械的な動きを発生させ、触覚的に押下を感知せしめるハプティック機能を備えたタッチパネル装置が開発されている。
【0003】
前記ハプティック機能を実現するための駆動源として、通常は、表示装置部分をアクチュエータで振動させる方法がとられる(例えば、下記特許文献1)。ハプティック機能を発揮させるための入力信号としては、例えば、振動数が200Hz程度の(正弦波)信号が用いられる。また、構成によっては、アクチュエータに音声信号を入力することで、前記表示装置部分のパネルを振動させて音楽や音声などを再生するスピーカないしレシーバとしての機能を持たせることもできる(例えば、下記特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−157037号公報
【特許文献2】特開2006−040005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ハプティック機能を備えたタッチパネル表示装置で、同時にスピーカ機能を実現しようとした場合、本来、アクチュエータは比較的低い周波数で駆動することを目的として設計されていることから、音声領域である20〜20000Hzで駆動しようとすると、高周波側では十分な振動を得ることができず、音質の劣化を招くという不都合があった。
【0006】
本発明は、以上のような点に着目したもので、低周波数領域では十分なハプティック機能を実現し、高周波数領域では音質の劣化のない放音機能を実現することができるスピーカ機能を備えたタッチパネル装置及び電子機器を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のタッチパネル装置は、タッチパネルの背面側に表示部が設けられた表示パネルと、該表示パネルのタッチパネル側が外部から視認できるように取り付けられる筐体と、該筐体の内側を厚み方向に仕切るとともに、前記表示パネルの表示部の背面を支持する仕切板と、振動板の主面に圧電素子を貼り付けることで構成された振動部分の周囲を支えるとともに、全体がケースで覆われており、前記仕切板を挟んで前記表示パネルと反対側となるように、クッション材を介して前記仕切板に取り付けられるスピーカと、前記仕切板を貫通し、前記スピーカのケースと前記筐体の表面を接続するとともに、該筐体の表面で開口した導音路と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
主要な形態の一つは、前記クッション材が、前記スピーカのケースの周囲に沿って均等に複数配置されており、該複数のクッション材の前記ケースの周囲側の長さの合計が、前記ケースの周囲長の1/3〜1/2であることを特徴とする。他の形態は、前記クッション材が、ゴム硬度40〜60の硬度を有するゴム材料からなることを特徴とする。更に他の形態は、前記スピーカのケースが、ヤング率100GPa以上の金属材料により形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の電子機器は、前記いずれかに記載のタッチパネル装置を備えたことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、筐体内部を厚み方向に仕切る仕切板の一方の面で表示パネルの背面を支持し、他方の面に、振動板に圧電素子を貼り付けてなるスピーカのケースを、クッション材を介して実装し、前記スピーカのケースと前記筐体表面を導音路で接続することとした。このような構成によって、大きな力を発生させることのできる圧電スピーカと、表示パネルとの結合部分の剛性を制御することにより、低周波数領域では振動が表示パネルに伝達されて十分なハプティック機能が得られ、高周波数領域では前記クッション材が前記表示パネルへの振動の伝達を遮るため、良好な音質で音を発するスピーカ機能を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例1のスマートフォンを示す図であり、(A)は全体の外観斜視図,(B)は前記(A)を#A−#A線に沿って切断し矢印方向に見た断面図,(C)は前記(B)の一部拡大図である。
図2】前記実施例1の圧電素子の積層構造を示す断面図である。
図3】仕切板へのスピーカの実装面を示す図であり、(A)は前記実施例1を示す図,(B)は変形例を示す図である。
図4】前記実施例1のスマートフォンの音圧特性と表面振動特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
最初に、図1図4を参照しながら、本発明の実施例1を説明する。本発明は、例えば、携帯電話やスマートフォン,あるいは、カーナビゲーション装置やゲーム機など、ハプティック機能を備えたタッチパネル式の表示パネル部を有する電子機器に対し、劣化のない放音機能の実現が可能なスピーカ機能を搭載する技術に関するものである。本実施例では、前記電子機器としてスマートフォンを例示して説明する。図1は、本実施例のスマートフォンを示す図であり、(A)は全体の外観斜視図,(B)は前記(A)を#A−#A線に沿って切断し矢印方向に見た断面の概略を示す断面図,(C)は前記(B)の主要部の拡大図である。図2は、本実施例の圧電素子の積層構造の一例を示す断面図である。図3は、仕切板へのスピーカの実装面を示す図であり、(A)は実施例1のスピーカを示す斜視図,(B)は変形例のスピーカを示す平面図である。図4は、本実施例のスマートフォンの音圧特性と表面振動特性を示すグラフである。
【0014】
図1(A)及び(B)に示すように、本実施例のスマートフォン10は、筐体12の表面12A側の一部に、ハプティック機能を備えたタッチパネル式の表示パネル20が設けられており、前記表面12Aには、内蔵したスピーカ30の放音孔44や、操作用スイッチ45が設けられている。なお、本発明では、表示パネルを視覚的に見る方向を表面側(ないし上側),反対方向を背面側(ないし下側)と定義して表現している。前記表示パネル20は、タッチパネル22の下に表示装置24を設けた構成となっており、前記タッチパネル22としては、静電容量式のほか、抵抗膜方式などの公知の既存の方法を用いることができる。前記表示装置24についても、液晶を用いた表示装置のほか、有機ELを用いた表示装置等が利用可能である。
【0015】
前記筐体12の内側は、仕切板14によって厚み方向に仕切られており、前記表示パネル20の表示装置24の背面を、前記仕切板14の表面14Aで支持している。前記仕切板14は、筐体12の剛性を保つとともに、前記表示装置24を支えており、前記表示装置24とは、例えば、両面テープで固定されている。一方、前記仕切板14の背面14B側,すなわち、前記表示パネル20と反対側の面に、複数のクッション材50を介して、スピーカ30が実装されている。図示の例では、前記スピーカ30は、前記筐体12の一つの側面12C側に配置されている。前記スピーカ30は、図1(C)に示すように、振動板34の主面に圧電素子36が貼り付けられた振動部分の周囲を支えるように全体がケース32によって覆われた構造となっている。前記ケース32の上面32Aと前記筐体表面12Aは、仕切板14を貫通する導音路42で接続されており、該導音路42は、前記筐体表面12Aにおいて放音孔44として開口している。
【0016】
本実施例では、前記圧電素子36として、図2に示すように、素子の中でバイモルフ構造を形成するような積層素子を利用している。前記図2に示す圧電素子36は、複数の圧電体層38と電極層40を交互に積層した構造となっており、本実施例では、厚み方向中心の上側36Aと下側36Bで、電界に対する分極方向が逆になるように分極したバイモルフ構造のものを利用した。該圧電素子36は、実装する電子機器の構造にもよるが、全く積層していない単板構造としてもよいし、積層する場合でも、電界に対して全ての圧電体層が同じ方向に分極されているユニモルフ構造を採用することも可能であるが、入力電圧を低く抑えるという観点からは積層構造とする方が望ましく、また、発生変位や発生力を大きくするという観点からはバイモルフ構造とすることが望ましい。前記圧電体層38の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛に添加物を加えた圧電材料が用いられるが、一般的に知られている圧電セラミックスであれば、他の材料を用いてもよい。電極層40の材料としては、例えば、銀や白金など、公知の各種の電極材料が利用可能である。本実施例では、18μmの厚さの圧電体層38を6層積層した圧電素子36を利用している。また、前記振動板34は、圧電素子36の屈曲振動を阻害せずに圧電素子36を支える必要があるため、例えば、ウレタンエラストマーやゴムなどの柔らかい材料の膜を用いる。本実施例では、厚さ100μmのウレタンエラストマーを用い、粘着剤で前記圧電素子36を貼り付けている。
【0017】
また、前記スピーカ30は、前記振動板34と圧電素子36からなる振動部分の周囲を支えるように、ケース32で全体が覆われている。前記ケース32は、高い剛性が必要となるため、ヤング率100GPa以上の金属材料(例えば、ステンレスなど)を用い、厚さは0.1mm以上とすることが好ましい。これ以下の剛性では、振動伝達が阻害され、十分なハプティック機能を得ることができない。前記ケース32の上面32Aには、前記仕切板14を貫通し、前記筐体12の表面12Aで開口する導音路42を接続する。その際、外部に音が漏れないように、接続部分は密閉される。
【0018】
以上のような構成のスピーカ30は、上述したクッション材50を介して仕切板14の背面14Bに取り付けられる。前記クッション材50は、スピーカ30のケース32と仕切板14の剛性を制御するためのものであって、図3(A)に示すように、スピーカ30の周囲に沿うように、同一形状・同一寸法の複数のクッション材50が均等に配置される。本実施例では、前記クッション材50として、ゴム硬度40〜60のゴム材料を用いている。なお、前記スピーカ30の周囲側のクッション材50の長さをLとし、設置数をnとした場合、複数のクッション材の長さの合計(n×L)が、前記スピーカ30の周囲長(4辺の合計長)Lspに対して、1/3〜1/2となるように、均等に配置する。上述した硬度よりも硬い材料を用いた場合,あるいは、スピーカ30の周囲長Lspに対する長さ(n×L)が1/2よりも長い場合には、高周波領域でも振動が伝達されてしまい、表示パネル20が振動して、音質の劣化を招く。また、ゴム硬度40〜60以下の硬度,もしくは、スピーカ周囲長Lspに対するクッション材50の長さの合計(n×L)が、1/3よりも短い場合は、低周波領域においても振動伝達が行われず、ハプティック機能を発揮できない。前記クッション材50の長さLは、上記スピーカ周知長Lspとの関係を満たし、かつ、3〜5mm程度とし、幅Wは0.5mm以上2mm以下とし、厚みTは、0.1〜0.5mm程度とする。
【0019】
次に、本実施例の作用を説明する。前記表示パネル20に表示された表示内容に応じてタッチパネル22が押されると、該タッチパネル22が押下されたことを検出し、それに合わせて前記圧電素子36に低周波数の駆動信号を入力して振動させる。前記スピーカ30と仕切板14の間に介在するクッション材50は、低周波成分は伝達するため、表示パネル20を押した指などに振動が伝達され、触覚的に押下を感知させることが可能である。例えば、200Hzの正弦波をスピーカ30の圧電素子36に入力したところ、表示パネル20が7μm振動し、ハプティック機能を実現できたことが確認された。一方、高周波数の駆動信号が圧電素子36に入力されたときは、前記クッション材50が高周波成分を伝達せず、表示パネル20の振動を抑え、導音路42から外部に放射される音の音質劣化が生じない。例えば、600Hz以上の信号を入力した場合には、表示パネル20の振動は1μm以下と小さくなり、表示パネル20の表面からの放射音による音質劣化は認められなかった。
【0020】
図4には、本実施例のスマートフォン10の音圧特性と表面振動特性が示されている。同図において、横軸は入力信号の周波数[Hz]、縦軸は応答レベル[dB]を表している。同図から、表面振動に関しては、周波数250Hz程度まで高い応答レベルを示しており、低周波数側において十分なハプティック機能が実現できることが確認された。また、音圧特性については、1000Hzまで徐々に応答レベルが上昇し、1000Hz以上の高周波数領域では、高い応答レベルを示していることから、高周波領域において音質の劣化が生じないことが確認された。
【0021】
このように、実施例1によれば、筐体12の内部を厚み方向に仕切る仕切板14の表面14Aで表示パネル20の背面を支持し、仕切板14の背面14Bに、振動板34に圧電素子36を貼り付けてなるスピーカ30のケース32を、クッション材50を介して実装し、前記スピーカ30のケース32と前記筐体表面12Aを導音路42で接続した。そして、前記クッション材50の硬度と、スピーカ30の周囲長Lspに対する複数のクッション材50の長さの合計を適切な範囲内に設定することとした。このような構成により、大きな力を発生させることのできる圧電スピーカと、表示パネル20との結合部分の剛性を制御し、低周波数領域では振動が表示パネル20に伝達されて十分なハプティック機能が得られる。また、高周波数領域では前記クッション材50が前記表示パネルへ振動を伝達しないため、良好な音質で音を発するスピーカ機能を実現することが可能になる。
【0022】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状,寸法などは一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。例えば、前記実施例1では、スピーカ30を方形状としたが、例えば、図3(B)に示すように、円形としてもよい。この場合も、スピーカ60の周囲長(すなわち円周)に対するクッション材50の長さの合計の最適範囲は、上述した実施例1と同様である。
(2)前記実施例で示した圧電素子36はバイモルフ構造としたが、これも一例であり、ユニモルフ構造としてもよい。
(3)前記実施例では、スピーカ30を例に挙げて説明したが、本発明でいうスピーカは広義のスピーカを示しており、レシーバについても当然に本発明の技術が適用可能である。
(4)前記実施例では、圧電素子36を積層構造としたが、これも一例であり、単板構造としてもよいし、積層構造とする場合も必要に応じて適宜積層数を増減してよい。
(5)前記圧電素子36を形成する材料についても、公知の各種の材料が利用可能である。
(6)ステレオ方式の場合、左右2つのスピーカが用意されるが、その場合、それぞれのスピーカに前記実施例を適用してもよいし、いずれか一方のスピーカに前記実施例を適用するようにしてもよい。その場合に、2つの圧電素子は、同一の信号で駆動してもよいし、周波数や波形が異なる信号で駆動するようにしてもよい。
(7)前記実施例では、本発明のタッチパネル装置を適用した電子機器としてスマートフォン10を例に挙げて説明したが、これも一例であり、本発明は、携帯電話,カーナビゲーション装置,ゲーム機など、タッチパネル機能を備えた表示装置と、それを利用した電子機器全般に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明によれば、筐体内部を厚み方向に仕切る仕切板の一方の面で表示パネルの背面を支持し、他方の面に、振動板に圧電素子を貼り付けてなるスピーカのケースを、クッション材を介して実装し、前記スピーカと前記筐体表面を接続する導音路を設けることとした。このような構成によって、大きな力を発生させることのできる圧電スピーカと、表示パネルとの結合部分の剛性を制御することにより、低周波数領域では振動が表示パネルに伝達され、高周波数領域では前記クッション材が前記表示パネルへ振動を伝達しないため、ハプティック機能とスピーカ機能を備えたタッチパネル表示装置や電子機器等の用途に適用できる。
【符号の説明】
【0024】
10:スマートフォン
12:筐体
12A:表面
12B:背面
12C:側面
14:仕切板
14A:表面
14B:背面
20:表示パネル
22:タッチパネル
24:表示装置
30:スピーカ
32:ケース
32A:上面
34:振動板
36:圧電素子
36A:上側
36B:下側
38:圧電体層
40:電極層
42:導音路
44:放音孔
45:操作スイッチ
50:クッション材
60:スピーカ
図1
図2
図3
図4