(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5738158
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】軸流式のガスタービン
(51)【国際特許分類】
F02C 7/18 20060101AFI20150528BHJP
F01D 9/02 20060101ALI20150528BHJP
F01D 5/18 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
F02C7/18 E
F02C7/18 A
F01D9/02 102
F01D5/18
【請求項の数】5
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-260782(P2011-260782)
(22)【出願日】2011年11月29日
(65)【公開番号】特開2012-117538(P2012-117538A)
(43)【公開日】2012年6月21日
【審査請求日】2013年12月25日
(31)【優先権主張番号】2010148727
(32)【優先日】2010年11月29日
(33)【優先権主張国】RU
(73)【特許権者】
【識別番号】503416353
【氏名又は名称】アルストム テクノロジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100112793
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳大
(74)【代理人】
【識別番号】100114292
【弁理士】
【氏名又は名称】来間 清志
(74)【代理人】
【識別番号】100128679
【弁理士】
【氏名又は名称】星 公弘
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100143959
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 秀一
(74)【代理人】
【識別番号】100156812
【弁理士】
【氏名又は名称】篠 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(74)【代理人】
【識別番号】100167852
【弁理士】
【氏名又は名称】宮城 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー アナトリエヴィチ ハーニン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレリー コステゲ
【審査官】
寺町 健司
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2009/0081027(US,A1)
【文献】
特表2005−513329(JP,A)
【文献】
特表2004−526893(JP,A)
【文献】
特表2013−515893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 5/06−08,12−18,22−24,28−32
F01D 9/00−11/24
F02C 7/18
Thomson Innovation
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸流式のガスタービン(30)であって、ロータとステータとが設けられており、ロータが、空気冷却された動翼(32)の列と、ロータ遮熱体の列とを交互に備えており、ステータが、静翼支持体(40)に組み付けられた、空気冷却された静翼(31)の列と、ステータ遮熱体(36)の列とを交互に備えており、ステータが、ステータとロータとの間に高温ガス路(39)を画定するためにロータを同軸的に取り囲んでいて、動翼(32)の列と、ステータ遮熱体(36)の列とが、かつ静翼(31)の列と、ロータ遮熱体の列とが、それぞれ互いに向かい合うようになっており、静翼(31)の1つの列と、下流方向で次の動翼(32)の列とが、1つのタービン段(TS)を規定しており、動翼(32)が、その先端に外側動翼プラットホーム(34)を設けられている形式のものにおいて、ステータ遮熱体(36)を高温ガスに対して保護し、外側動翼プラットホーム(34)を冷却するために、1つのタービン段(TS)内に、当該タービン段(TS)の静翼(31)の特にエーロフォイルを冷却するために既に使用された冷却空気を、外側動翼プラットホーム(34)と、該外側動翼プラットホームに向かい合ったステータ遮熱体(36)との間に位置する第1の中空室(41)内に方向付けるために、方向付け手段(43−48)が設けられており、静翼(31)がそれぞれ外側静翼プラットホーム(35)を有しており、前記方向付け手段(43−48)が、静翼のエーロフォイルから流出する冷却空気を集めるための第2の中空室(46)を有しており、前記方向付け手段(43−48)が、集められた冷却空気を半径方向で前記第1の中空室(41)内に排出するための排出手段(43,44)をさらに有していることを特徴とする、軸流式のガスタービン。
【請求項2】
外側動翼プラットホーム(34)の外側に、周方向に延びる平行な複数の歯(52)が設けられており、前記第1の中空室(41)が、前記平行な複数の歯(52)により画定されている、請求項1記載のガスタービン。
【請求項3】
前記排出手段(43,44)が、外側静翼プラットホーム(35)の後壁に突出部(44)を有しており、突出部(44)が、隣り合う外側動翼プラットホーム(34)の、流れ方向で第1の歯(52)にオーバラップしており、前記排出手段(43,44)がさらにスクリーン(43)を有しており、該スクリーン(43)が、前記突出部(44)と該スクリーン(43)との間で冷却空気のためのチャネルが形成されるように、前記突出部(44)を覆っており、チャネルが、半径方向のスロットで第1の中空室(41)の真上で終わっている、請求項1または2記載のガスタービン。
【請求項4】
第2の中空室(46)と、前記排出手段(43,44)とが、複数の孔(45)により接続されており、該孔(45)が、外側静翼プラットホーム(35)の後壁を貫通し、かつ周方向で均等に間隔を置いている、請求項1から3までのいずれか1項記載のガスタービン。
【請求項5】
第2の中空室(46)が、ショルダ(48)により外側静翼プラットホーム(35)の残り部分から分離されており、第2の中空室(46)が、シーリングスクリーン(47)により閉じられている、請求項1から4までのいずれか1項記載のガスタービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンの技術に関する。本発明は、請求項1の上位概念部に記載の軸流式のガスタービンであって、ロータとステータとが設けられており、ロータが、空気冷却された動翼の列と、ロータ遮熱体の列とを交互に備えており、ステータが、静翼支持体に組み付けられた、空気冷却された静翼の列と、ステータ遮熱体の列とを交互に備えており、ステータが、ステータとロータとの間に高温ガス路を画定するためにロータを同軸的に取り囲んでいて、動翼の列と、ステータ遮熱体の列とが、かつ静翼の列と、ロータ遮熱体の列とが、それぞれ互いに向かい合うようになっており、静翼の1つの列と、下流方向で次の動翼の列とが、1つのタービン段を規定しており、動翼が、その先端に外側動翼プラットホームを設けられている形式のものに関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、ガスタービンユニットに用いられる、軸流タービンの段の設計に関する。一般的に、タービンステータは、スロットを備える静翼支持体から成っており、このスロットには、静翼の列と、ステータ遮熱体の列とが次々に組み込まれている。同じ段には、ロータが含まれている。このロータは、スロットを備えた回転するシャフトから成っており、このスロットには、ロータ遮熱体の列と、動翼の列とが次々に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
本発明は、軸流式のガスタービンに関する。軸流式のガスタービンの一例が、
図1に示されている。
図1に示したガスタービン10は、連続燃焼の原理にしたがって運転する。ガスタービン10は、圧縮機11と、複数のバーナ13および第1の燃料供給部12を備えた第1の燃焼器14と、高圧タービン15と、第2の燃料供給部16を備えた第2の燃焼器17と、交互に設けられた動翼20および静翼21の列を備えた低圧タービン18とを有している。動翼20および静翼21の列は、機械軸線22に沿って配置された複数のタービン段内に配置されている。
【0004】
図1に示したガスタービン10は、ステータとロータとを有している。ステータは、静翼21を備えた静翼支持体19を有しており、静翼21はこの静翼支持体19内に組み付けられている。これらの静翼21は、燃焼器17内で発生させられた高温ガスが貫流する、成形された通路を形成するために必要である。要求された方向で高温ガス路29を貫流するガスは、ロータシャフトのシャフトスリット内に取り付けられた動翼20に当たり、タービンロータを回転させる。動翼20上を流れる高温ガスに対してステータケーシングを保護するために、隣り合った複数の静翼列の間に取り付けられたステータ遮熱体が使用される。高温タービン段は、静翼、ステータ遮熱体および動翼内に供給されるべき冷却空気を要求する。
【0005】
図2には、ガスタービン10の、典型的には空気冷却されるガスタービン段TSの1区分が示されている。ガスタービン10のタービン段TS内では、静翼21の列が、静翼支持体19に組み付けられている。静翼21の下流側に、回転する動翼20の列が設けられており、各動翼20は、その先端に外側プラットホーム24を有している。この外側プラットホーム24は、上側に配置された複数の歯(
図3(B)の符号52)を備えている。動翼20の先端(および歯52)に向かい合って、ステータ遮熱体26が静翼支持体19に組み付けられている。各静翼21は、外側静翼プラットホーム25を有している。それぞれの外側プラットホーム25および24を備える静翼21と動翼20とは、高温ガス路29を画定する。この高温ガス路29を通って、燃焼器からの高温ガスが流れる。
【0006】
長期間の寿命を有する、このような高温ガスタービン10の運転を保証するためには、その流路29を形成する全ての部分が効果的に冷却されなければならない。タービン部分の冷却は、上述のガスタービンユニットの圧縮機11から送られた空気を利用して実現されている。静翼21を冷却するために、圧縮空気は、プレナム23から孔27を通って、静翼支持体19と外側静翼プラットホーム25との間に配置された中空室28内に供給される。次いで冷却空気は、静翼の翼部分もしくはエーロフォイル(airfoil)を通って、エーロフォイルからタービン流路29内に流出する(
図2に示したエーロフォイルの後縁の水平方向矢印を参照のこと)。動翼20は、動翼シャンクおよびエーロフォイルを垂直(半径)方向に通流し、動翼のエーロフォイルスリットと、外側動翼プラットホーム24の複数の歯52の間の開口とを通ってタービン流路29内に排出される空気を用いて冷却される。ステータ遮熱体26の冷却は、
図2に示された設計では特定されない。なぜならば、ステータ遮熱体26は、外側動翼プラットホーム24によって主高温ガス流の有害作用に対して保護されていると考えられているからである。
【0007】
上記設計の欠点は、第1には、動翼のエーロフォイルを通過する冷却空気が、外側動翼プラットホーム24のために十分な冷却効果を提供しておらず、したがって外側動翼プラットホーム24の長期間の寿命も提供しないという事実を含むと考え得ることである。向かい合ったステータ遮熱体26も、高温ガス路29からの高温ガスに対して不十分にしか保護されていない。
【0008】
上記設計の欠点は、第2には、
図2に示した領域A内のスリットの存在である。それというのは、静翼21と、当該静翼21に続くステータ遮熱体26との間の接合部で、冷却空気の漏れが発生し、これによりタービン流路29内へ進入する冷却空気の損失が生じるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、公知の冷却構造の欠点を排除し、冷却空気質量流量および漏れ量の減少と、タービンに設けられたタービン段内の重要な部分の改善された冷却および効果的な熱保護とを組み合わせるタービン段冷却方式を備えたガスタービンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明の構成では、軸流式のガスタービンであって、ロータとステータとが設けられており、ロータが、空気冷却された動翼の列と、ロータ遮熱体の列とを交互に備えており、ステータが、静翼支持体に組み付けられた、空気冷却された静翼の列と、ステータ遮熱体の列とを交互に備えており、ステータが、ステータとロータとの間に高温ガス路を画定するためにロータを同軸的に取り囲んでいて、動翼の列と、ステータ遮熱体の列とが、かつ静翼の列と、ロータ遮熱体の列とが、それぞれ互いに向かい合うようになっており、静翼の1つの列と、下流方向で次の動翼の列とが、1つのタービン段を規定しており、動翼が、その先端に外側動翼プラットホームを設けられている形式のものにおいて、ステータ遮熱体を高温ガスに対して保護し、外側動翼プラットホームを冷却するために、1つのタービン段内に、当該タービン段の静翼の特にエーロフォイルを冷却するために既に使用された冷却空気を、外側動翼プラットホームと、該外側動翼プラットホームに向かい合ったステータ遮熱体との間に位置する第1の中空室内に方向付けるために、方向付け手段が設けられているようにした。
【発明の効果】
【0011】
本発明によるガスタービンは、ロータとステータとが設けられており、ロータが、空気冷却された動翼の列と、ロータ遮熱体の列とを交互に備えており、ステータが、静翼支持体に組み付けられた、空気冷却された静翼の列と、ステータ遮熱体の列とを交互に備えており、ステータが、ステータとロータとの間に高温ガス路を画定するためにロータを同軸的に取り囲んでいて、動翼の列と、ステータ遮熱体の列とが、かつ静翼の列と、ロータ遮熱体の列とが、それぞれ互いに向かい合うようになっており、静翼の1つの列と、下流方向で次の動翼の列とが、1つのタービン段を規定しており、動翼が、その先端に外側動翼プラットホームを設けられている。本発明によれば、ステータ遮熱体を高温ガスに対して保護し、外側動翼プラットホームを冷却するために、1つのタービン段内に、当該タービン段の静翼の特にエーロフォイルを冷却するために既に使用された冷却空気を、外側動翼プラットホームと、該外側動翼プラットホームに向かい合ったステータ遮熱体との間に位置する第1の中空室内に方向付けるために、方向付け手段が設けられている。
【0012】
本発明の1実施形態によれば、外側動翼プラットホームの外面に、周方向に延びる平行な歯が設けられており、第1の中空室が、平行な歯により画定される。
【0013】
本発明の別の実施形態によれば、静翼がそれぞれ、外側静翼プラットホームを有しており、方向付け手段が、静翼のエーロフォイルから流出する冷却空気を集めるための第2の中空室を有しており、方向付け手段が、集められた冷却空気を半径方向で前記第1の中空室内に排出するための手段をさらに有している。
【0014】
有利には、排出手段が、外側静翼プラットホームの後壁に突出部を有しており、突出部が、隣り合う外側動翼プラットホームの、流れ方向で第1の歯にオーバラップしており、排出手段がさらにスクリーンを有しており、該スクリーンが、突出部とスクリーンとの間で冷却空気のためのチャネルが形成されるように、突出部を覆っており、チャネルが、半径方向のスロットで第1の中空室の真上で終わっている。
【0015】
本発明の別の実施形態によれば、第2の中空室と、排出手段とが、複数の孔により接続されており、該孔が、外側静翼プラットホームの後壁を貫通し、かつ周方向で均等に互いに間隔を置いている。
【0016】
本発明の調整された別の実施形態では、第2の中空室が、ショルダによって外側静翼プラットホームの残りの部分から分離されており、第2の中空室が、シーリングスクリーンにより閉じられている。
【0017】
以下に本発明を種々異なる実施形態により、添付された図面を参照しながら詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明を実施するために使用され得る、連続燃焼を伴うガスタービンのよく知られた基本的な設計を示す図である。
【
図2】公知先行技術によるガスタービンのタービン段の冷却構造詳細を示す図である。
【
図3】本発明の1実施形態によるガスタービンのタービン段の冷却構造詳細を示す図である。
【
図4】本発明の1実施形態による
図3に示した静翼の外側プラットホームの構成を、全てのスクリーンを取り除いて示した斜視図である。
【
図5】
図3に示した静翼の外側プラットホームの構成を、全てのスクリーンを設置して示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の種々異なる実施形態の詳細な説明
図3は、本発明の1実施形態によるガスタービン30のタービン段の冷却構造詳細を示していて、タービン段TSの提案された設計を示している。この場合、冷却空気は、静翼31内で使用された空気の利用に基づき節減される。この提案の新規性は、冷却空気の節減だけでなく、高温ガス路39からの高温ガスに対する、外側動翼プラットホーム34の効果的な保護にある。高温ガスに対する外側動翼プラットホーム34の効果的な保護は、タービン段TS内の動翼32の外側動翼プラットホーム34の上側に設けられた平行な複数の歯52の間の中空室41内に、スリット(
図3(B)、符号50)から垂直方向に排出される冷却空気の連続的なシートもしくは幕(sheet)に基づいている。スリット50は、外側静翼プラットホーム35の後壁の突出部44を覆うスクリーン43により形成されている(
図3の領域Bおよび
図3(B)を参照)。
【0020】
一般的に、プレナム33からの冷却空気は、冷却空気孔37を通って中空室38内に流入し、多孔スクリーン49を通過して、静翼のエーロフォイルの内部の冷却チャネルに進入する。静翼31内で冷却のために使用された冷却空気は、エーロフォイルから、ショルダ48によって外側静翼プラットホーム35の基部から仕切られた中空室46内へと通過する(
図4を参照)。次いで、この空気は、中空室46から周方向で均等に間隔を置いた孔45の列内に分配される。中空室46は、シーリングスクリーン47により閉じられている(
図5を参照)。上述のように、多孔スクリーン49(
図5を参照)は、外側静翼プラットホーム35の残りの最大の部分の上方に位置しており、空気は、プラットホーム表面を冷却し、内側の静翼エーロフォイル中空室(図示せず)に進入するために、このスクリーンの孔を通って供給される。
【0021】
提案された設計の重要な新規の特徴は、外側静翼プラットホーム35の後壁に突出部44を設けることでもある。突出部44は、その下面にハニカム体51を備えている(
図3〜5を参照)。中空室41からタービン流路39内への、使用された空気の付加的な漏れを阻止する、外側動翼プラットホーム34の複数の歯52のうち前側の歯は、突出部44の真下に位置している。この突出部44の存在により、冷却空気の漏れのための経路を形成する付加的なギャップ(
図2、領域Aを参照)は回避される。
【0022】
したがって、使用された冷却空気の効果的な利用は、ステータ遮熱体36、動翼シュラウドまたは外側動翼プラットホーム34への付加的な冷却空気の供給を省略することを可能にする。なぜならば、使用された空気が中空室41を効果的に閉じるからである。
【0023】
要約すると、提案された冷却方式は、以下の利点を有している。
1.静翼31内で使用された空気が、部品、特に外側動翼プラットホーム34を冷却するために使用される。
2.ステータ遮熱体36を冷却するための付加的な空気が不要である。
3.スクリーン43により覆われた突出部44が、冷却空気の連続的な空気幕を形成する。この空気幕は、外側動翼プラットホーム34の前側の歯52と相俟って、外側動翼プラットホーム34の外側にある複数の歯52の間に位置する中空室41を閉じる。
4.外側静翼プラットホーム35の突出部44の提案された形状は、静翼31とステータ遮熱体36との間の中間領域(
図2のAを参照)内の付加的な冷却空気の漏れを阻止することを可能にする。
5.使用された空気は、隣り合うステータ遮熱体36の間のギャップを通って、後側の中空室42内(
図3参照)に進入し、ステータ部分の過熱を防ぐ。
【0024】
したがって、静翼31と、突出部44と、使用された空気のための分離収集部46、47,48との組合せ、ならびに冷却されないステータ遮熱体36と、外側動翼プラットホーム34の外側の複数の歯52の間に形成された中空室41を備えた、2つの突起部を備える外側動翼プラットホーム34との組合せは、近代的な高性能タービンを設計することを可能にする。
【符号の説明】
【0025】
10,30 ガスタービン
11 圧縮機
12,16 燃料供給部
13 バーナ
14,17 燃焼器
15 高圧タービン
18 低圧タービン
19,40 静翼支持体(ステータ)
20,32 動翼
21,31 静翼
22 機械軸線
23,33 プレナム
24,34 外側動翼プラットホーム
25,35 外側静翼プラットホーム
26,36 ステータ遮熱体
27,37 孔
28,38 中空室
29,39 高温ガス路
41,42,46 中空室
43,47,49 スクリーン
44 突出部
45 孔
48 ショルダ
50 スリット
51 ハニカム体
52 歯(外側動翼プラットホーム)
TS タービン段