【文献】
Huck, Jessica J.et al.,Anti-Tumor Activity of the Aurora a Inhibitor MLN8237 in Diffuse Large B-Cell Lymphoma Preclinical Models,Blood,2008年11月,Vol.112,No.11,Abstract1592
【文献】
YAKUSHIJIN Y,THE EXPRESSION OF THE AURORA-A GENE AND ITS SIGNIFICANCE WITH TUMORGENESIS IN NON-HODGKIN'S LYMPHOMA,LEUKEMIA AND LYMPHOMA,英国,2004年 9月,V45 N9,P1741-1746
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で使用される用語は、特に記載のない限り、以下に定義される意味に従うものとする。
【0012】
本明細書に使用される、「オーロラキナーゼ」という用語は、有糸分裂の進行に関与する関連セリン/スレオニンキナーゼのファミリーのうちのいずれか1つを指す。細胞分裂で任務を果たす種々の細胞タンパク質は、ヒストンH3、p53、CENP−A、ミオシンII制御軽鎖、タンパク質ホスファターゼ−1、TPX−2、INCENP、サバイビン、トポイソメラーゼIIα、ビメンチン、MBD−3、MgcRacGAP、デスミン、Ajuba、XIEg5(ツメガエル中)、Ndc10p(出芽酵母中)、およびD−TACC(ショウジョウバエ中)を含むが、これらに限定されないオーロラキナーゼ酵素によるリン酸化のための基質である。オーロラキナーゼ酵素は、例えば、Thr288で、それ自体が自己リン酸化のための基質でもある。本明細書に特に記載のない限り、「オーロラキナーゼ」という用語は、オーロラA、オーロラB、およびオーロラC、好ましくはオーロラAもしくはBを含むが、これらに限定されないあらゆる種からのあらゆるオーロラキナーゼタンパク質を指すものとする。好ましくは、オーロラキナーゼは、ヒトオーロラキナーゼである。
【0013】
「オーロラキナーゼ阻害剤」または「オーロラキナーゼの阻害剤」という用語は、オーロラキナーゼと相互作用し、その酵素活性を阻害することができる化合物を表すために使用される。オーロラキナーゼ酵素活性の阻害は、基質ペプチドまたはタンパク質をリン酸化するオーロラキナーゼの能力を低減することを意味する。種々の実施形態において、このようなオーロラキナーゼ活性の低減は、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%である。種々の実施形態において、オーロラキナーゼ酵素活性を低減するために必要とされるオーロラキナーゼ阻害剤の濃度は、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約50nM未満である。
【0014】
いくつかの実施形態において、このような阻害は、選択的である、すなわち、オーロラキナーゼ阻害剤は、別の無関係な生物学的作用、例えば、異なるキナーゼの酵素活性の低減を産生するために必要とされる阻害剤の濃度より低い濃度で、基質ペプチドまたはタンパク質をリン酸化するオーロラキナーゼの能力を低減する。いくつかの実施形態において、オーロラキナーゼ阻害剤は、別のキナーゼ、好ましくは、癌に関与するキナーゼの酵素活性も低減する。
【0015】
「約」という用語は、本明細書において、およそ(approximately)、〜の範囲(in the region of)、ほぼ(roughly)、または前後(around)を意味するように使用される。「約」という用語が数値範囲と併用して使用される時、記載される数値の上下の境界を越えて、その範囲を修飾する。概して、「約」という用語は、本明細書において、示される値の上下の数値を10%の差異で修飾するように使用される。
【0016】
本明細書で使用される、「含む」という用語は、「含むが、限定されない」という意味である。
【0017】
「CD20」抗原とは、抹消血またはリンパ器官の90%を上回るB細胞の表面上に見られる、35kDaの非グリコシル化リンタンパク質である。CD20は、初期のプレB細胞発達中に発現し、形質細胞分化まで残存する。CD20は、正常なB細胞ならびに悪性B細胞の両方に存在する。文献中のCD20の別名としては、「Bリンパ球限定抗原」および「Bp35」が挙げられる。
【0018】
CD20抗原は、例えば、Clark et al. PNAS(USA)82:1766(1985)に説明されている。
【0019】
本明細書いおいて、「抗体」という用語は、それらが所望の生物学的活性を示す限り、広い意味で使用され、特に、無傷モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、少なくとも2つの無傷抗体から形成される多特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、および抗体断片を網羅する。抗体は、従来の方法を使用して、当業者により生産され得る。
【0020】
本明細書で使用される、「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に同種の抗体の集団から得られる抗体、すなわち、集団に含まれる個々の抗体が、微量に存在し得る自然に生じる可能性のある変異を除き、相同であることを指す。モノクローナル抗体は、非常に特異的であり、単一抗原部位を対象とする。さらに、典型的に、異なる決定基(エピトープ)を対象とする、異なる抗体を含む従来の(ポリクローナル)抗体調製とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一決定基を対象とする。これらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、これらが、他の免疫グロブリンを混入しない、ハイブリドーマ培養により合成されるという点において、有益である。修飾語「モノクローナル」とは、実質的に抗体の相同集団から得られる抗体の特性を示し、あらゆる特定の方法による抗体の生産を必要とするものでなない。例えば、本発明に従い使用されるモノクローナル抗体は、Kohler et al.,Nature,256:495(1975)により最初に説明されたハイブリドーマ法により作製され得るか、または組み換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照のこと)により作製され得る。「モノクローナル抗体」は、例えば、Clackson et al.,Nature,352:624−628(1991)およびMarks et al,J.MoL Biol.,222:581−597(1991)に説明される技法を使用して、ファージ抗体ライブラリからも単離され得る。本明細書において、モノクローナル抗体は、特に、「キメラ」または「ヒト化」形態を含むが、これらに限定されない。
【0021】
本明細書で使用される、「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、置換もしくは非置換の直鎖、分枝鎖、または環式C
1−12炭化水素を意味し、これは、完全に飽和されるか、または不飽和の1つ以上の単位を含有するが、芳香族ではない。例えば、適切な脂肪族基としては、置換もしくは非置換の直鎖、分枝、または環式アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、および(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、または(シクロアルキル)アルケニル等の、その複合型が挙げられる。
【0022】
単独で、またはより大きな部分の一部として使用される、「アルキル」、「アルケニル」、および「アルキニル」という用語は、1〜12個の炭素原子を有する、直鎖および分枝鎖脂肪族基を指す。本発明の目的において、「アルキル」という用語は、脂肪族基を残りの分子に結合する炭素原子が、飽和炭素原子である時に使用される。しかしながら、アルキル基は、別の炭素原子で不飽和を含み得る。したがって、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、アリル、プロパルギル、ブチル、ペンチル、およびヘキシルを含むが、これらに限定されない。
【0023】
本発明の目的において、「アルケニル」という用語は、脂肪族基を残りの分子に結合する炭素原子が、炭素−炭素二重結合の一部を形成する時に使用される。アルケニル基は、ビニル、1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、および1−ヘキセニルを含むが、これらに限定されない。
【0024】
本発明の目的において、「アルキニル」という用語は、脂肪族基を残りの分子に結合する炭素原子が、炭素−炭素三重結合の一部を形成する時に使用される。アルキニル基は、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、1−ペンチニル、および1−ヘキシニルを含むが、これらに限定されない。
【0025】
単独で、またはより大きな部分の一部として使用される、「脂環式」という用語は、3〜約14員を有する飽和または部分的に不飽和の環式の脂肪族環系を指し、その脂肪族環系は、任意に置換される。いくつかの実施形態において、脂環式は、3〜8個または3〜6個の環炭素原子を有する、単環式炭化水素である。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロオクテニル、およびシクロオクタジエニルが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、脂環式は、6〜12個、6〜10個、または6〜8個の環炭素原子を有する架橋または縮合の二環式炭化水素であり、二環式系におけるあらゆる個々の環は、3〜8員である。
【0026】
いくつかの実施形態において、脂環式環上の2つの隣接する置換基は、介在環原子と一緒に、O、N、およびSから成る群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される縮合の5〜6員の芳香族、または3〜8員の非芳香族環を形成する。したがって、「脂環式」という用語は、1つ以上のアリール環、ヘテロアリール環、またはヘテロシクリル環と縮合する脂肪族環を含む。例としては、ラジカルまたは結合点が、脂肪族環上である、インダニル、5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリニル、デカヒドロナフチル、またはテトラヒドロナフチルを含むが、これらに限定されない。「脂環式」という用語は、「炭素環」、「カルボシクリル」、「カルボシクロ」、または「炭素環式」という用語と互換的に使用され得る。
【0027】
例えば、「アラルキル」、「アラルコキシ」、または「アリールオキシアルキル」等、単独で、またはより大きな部分の一部として使用される、「アリール」および「アル−」という用語は、C
6〜C
14芳香族炭化水素を指し、1〜3の環を含み、それぞれ、任意に置換される。好ましくは、アリール基は、C
6−10アリール基である。アリール基は、フェニル、ナフチル、およびアントラセニルを含むがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、アリール環上の2つの隣接する置換基は、介在環原子と一緒に、O、N、およびSから成る群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される縮合の5〜6員の芳香族、または4〜8員の非芳香族環を形成する。したがって、本明細書で使用される、「アリール」という用語は、芳香族環が、ラジカルまたは結合点が芳香族環上にある、1つ以上のヘテロアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環と縮合する基を含む。このような縮合環系の例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、フルオレニル、インダニル、フェナントリジニル、テトラヒドロナフチル、インドリニル、フェノキサジニル、ベンゾジオキサニル、およびベンゾジオキソリルが挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、好ましくは、単環式、二環式、または三環式、より好ましくは、単環式、または二環式であり得る。「アリール」という用語は、「アリール基」、「アリール部分」、および「アリール環」という用語と互換的に使用され得る。
【0028】
「アラルキル」基または「アリールアルキル」基は、アルキル基に共有結合的に結合するアリール基を含み、いずれかが、独立して、任意に置換される。好ましくは、アラルキル基はC
6−10アリール(C
1−6)アルキル、C
6−10アリール(C
1−4)アルキル、またはC
6−10アリール(C
1−3)アルキルであり、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルを含むが、これらに限定されない。
【0029】
例えば、ヘテロアラルキル、または「ヘテロアラルコキシ」等の、単独で、またはより大きな部分の一部として使用される、「ヘテロアリール」および「ヘテロアル−」という用語は、5〜14個の環原子、好ましくは5、6、9、または10個の環原子を有する基、環状配列で共有される6、10、または14π電子を有する基、および炭素原子に加えて、1〜4個のヘテロ原子を有する基を指す。「ヘテロ原子」という用語は、窒素、酸素、または硫黄を指し、あらゆる酸化形態の窒素または硫黄、およびあらゆる四級化形態の塩基性窒素を含む。ヘテロアリール基は、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール上の2つの隣接する置換基は、介在環原子と一緒に、O、N、およびSから成る群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される縮合の5〜6員の芳香族環、または4〜8員の非芳香族環を形成する。したがって、本明細書で使用される、「ヘテロアリール」および「ヘテロアル−」という用語は、芳香族複素環が、ラジカルまたは結合点が芳香族複素環上にある、1つ以上のアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環と縮合する基も含む。例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3−b]−1,,4−オキサジン−3(4H)−オンが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、好ましくは、単環式、二環式、または三環式、より好ましくは、単環式、または二環式であり得る。「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」という用語と互換的に使用され得、いずれの用語も、任意に置換される環を含む。「ヘテロアラルキル」という用語は、ヘテロアリールにより置換されるアルキル基を指し、そのアルキルおよびヘテロアリール部分は、独立して、任意に置換される。
【0030】
本明細書で使用される、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環式環」という用語は、互換的に使用され、飽和または部分的に不飽和のいずれかであり、上に定義するように、炭素原子に加えて、1つ以上、好ましくは、1〜4個のヘテロ原子を有する、安定した3〜7員の単環式部分、または縮合7〜10員または架橋6〜10員の二環式複素環式部分を指す。複素環の環原子に関して使用される時、「窒素」という用語は、置換された窒素を含む。例として、酸素、硫黄、または窒素から選択される1〜3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリル環において、窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルなどで)、NH(ピロリジニルなどで)、または
+NR(N−置換ピロリジニルなどで)であり得る。複素環式環は、安定した構造をもたらすあらゆるヘテロ原子または炭素原子で、そのペンダント基に結合され得、環原子のいずれかは、任意に置換され得る。このような飽和または部分的に不飽和の複素環式ラジカルの例としては、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルフォリニル、およびキヌクリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
いくつかの実施形態において、複素環式環上の2つの隣接する置換基は、介在環原子と一緒に、O、N、およびSから成る群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される縮合の5〜6員の芳香族環、または3〜8員の非芳香族環を形成する。したがって、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」という用語は、本明細書において互換的に使用され、ヘテロシクリル環が、ラジカルまたは結合点がヘテロシクリル環上にある、インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニル等の、1つ以上のアリール環、ヘテロアリール環、または脂環式環と縮合する基を含む。ヘテロシクリル基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、好ましくは、単環式、二環式、または三環式、より好ましくは、単環式、または二環式であり得る。「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリルにより置換されるアルキル基を指し、そのアルキルおよびヘテロシクリル部分は、独立して、任意に置換される。
【0032】
本明細書で使用される、「部分的に不飽和」という用語は、環原子間に少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む、環部分を指す。「部分的に不飽和」という用語は、複数の不飽和の箇所を有する環を包含するものとするが、本明細書で定義されるように、アリールまたはヘテロアリール部分を含まないものとする。
【0033】
「ハロ脂肪族」、「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、および「ハロアルコキシ」という用語は、場合により、1つ以上のハロゲン原子と置換される、脂肪族基、アルキル基、アルケニル基、またはアルコキシ基を指す。本明細書で使用される、「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、F、Cl、Br、またはIを意味する。「フルオロ脂肪族」という用語は、ハロ脂肪族を指し、そのハロゲンは、フルオロである。
【0034】
「アルキレン」という用語は、二価のアルキル基を指す。「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち、−(CH
2)
n−であり、nは、正の整数、好ましくは、1〜6、1〜4、1〜3、1〜2、または2〜3である。置換されたアルキレン鎖は、1つ以上のメチレン水素原子が、置換基と置換される、ポリメチレン基である。適切な置換基は、置換された脂肪族基について以下に記載されるものを含む。アルキレン鎖は、1つ以上の位置で、脂肪族基または置換された脂肪族基とも置換され得る。
【0035】
本明細書で使用される、「置換される」という用語は、示される部分の水素ラジカルが、指定される置換基のラジカルと置換されることを意味するが、但し、置換が、安定した、または化学的に実現可能である化合物をもたらすことを条件とする。本明細書で使用される、「1つ以上の置換基」という句は、利用可能な結合部位の数に基づく、1から可能な置換基の最大数と等しい多くの置換基を指すが、但し、上記の安定性および化学的実現可能性の条件が満たされることを条件とする。特に記載のない限り、任意に置換される基は、基の各置換可能な位置で置換基を有し得、置換基は、同一か、または異なるかのいずれかであり得る。
【0036】
アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキル等のアリール部分を含む)基、またはヘテロアリール(ヘテロアラルキルおよびヘテロアラルコキシ等のヘテロアリール部分を含む)基は、1つ以上の置換基を含有し得る。アリール基またはヘテロアリール基の不飽和炭素原子上の適切な置換基の例としては、−ハロ、−NO
2、−CN、−R
*、−C(R
*)=C(R
*)
2、−C≡C−R
*、−OR
*、−SRo、−S(O)Ro、−SO
2Ro、−SO
3Ro、−SO
2N(R
+)
2、−N(R
+)
2、−NR
+C(O)R
*、−NR
+C(O)N(R
+)
2、−NR
+CO
2Ro、−O−CO
2R
*、−OC(O)N(R
+)
2、−O−C(O)R
*、−CO
2R
*、−C(O)−C(O)R
*、−C(O)R
*、−C(O)N(R
+)
2、−C(O)N(R
+)C(=NR
+)−N(R
+)
2、−N(R
+)C(=NR
+)−N(R
+)−C(O)R
*、−C(=NR
+)−N(R
+)
2、−C(=NR
+)−OR
*、−N(R
+)−N(R
+)
2、−N(R
+)C(=NR
+)−N(R
+)
2、−NR
+SO
2Ro、−NR
+SO
2N(R
+)
2、−P(O)(R
*)
2、−P(O)(OR
*)
2、−O−P(O)−OR
*、および−P(O)(NR
+)−N(R
+)
2が挙げられるか、またはそれらの介在原子と一緒に、2つの隣接する置換基は、N、O、およびSから成る群から選択される0〜3個の環原子を有する、5〜6員の不飽和または部分的に不飽和の環を形成する。
【0037】
アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキル等のアリール部分を含む)基、またはヘテロアリール(ヘテロアラルキルおよびヘテロアラルコキシ等のヘテロアリール部分を含む)基は、1つ以上の置換基を含有し得る。アリール基またはヘテロアリール基の不飽和炭素原子上の適切な置換基の例としては、−ハロ、−NO
2、−CN、−R
*、−C(R
*)=C(R
*)
2、−C≡C−R
*、−OR
*、−SRo、−S(O)Ro、−SO
2Ro、−SO
3Ro、−SO
2N(R
+)
2、−N(R
+)
2、−NR
+C(O)R
*、−NR
+C(O)N(R
+)
2、−NR
+CO
2Ro、−O−CO
2R
*、−OC(O)N(R
+)
2、−O−C(O)R
*、−CO
2R
*、−C(O)−C(O)R
*、−C(O)R
*、−C(O)N(R
+)
2、−C(O)N(R
+)C(=NR
+)−N(R
+)
2、−N(R
+)C(=NR
+)−N(R
+)−C(O)R
*、−C(=NR
+)−N(R
+)
2、−C(=NR
+)−OR
*、−N(R
+)−N(R
+)
2、−N(R
+)C(=NR
+)−N(R
+)
2、−NR
+SO
2Ro、−NR
+SO
2N(R
+)
2、−P(O)(R
*)
2、−P(O)(OR
*)
2、−O−P(O)−OR
*、および−P(O)(NR
+)−N(R
+)
2が挙げられるか、またはそれらの介在原子と一緒に、2つの隣接する置換基は、N、O、およびSから成る群から選択される0〜3個の環原子を有する、5〜6員の不飽和または部分的に不飽和の環を形成する。
【0038】
各R
+は、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのR
+は、窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の芳香族環または非芳香族環を形成する。各R
*は、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基である。各Roは、任意に置換された脂肪族基またはアリール基である。
【0039】
脂肪族基または非芳香族複素環式環は、1つ以上の置換基と置換され得る。脂肪族基または非芳香族複素環式環の飽和炭素上の適切な置換基の例としては、アリール基またはヘテロアリール基の不飽和炭素について上に挙げられるもの、ならびに各R
*およびRoが上に定義される通りである、次の=O、=S、=C(R
*)
2、=N−N(R
*)
2、=N−OR
*、=N−NHC(O)R
*、=N−NHCO
2Ro、=N−NHSO
2Ro、または=N−R
*が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
非芳香族複素環式環の窒素原子上の適切な置換基は、−R
*、−N(R
*)
2、−C(O)R
*、−CO
2R
*、−C(O)−C(O)R
*−C(O)CH
2C(O)R
*、−SO
2R
*、−SO
2N(R
*)
2、−C(=S)N(R
*)
2、−C(=NH)−N(R
*)
2、および−NR
*SO
2R
*を含み、各R
*は、上に定義される通りである。
【0041】
特に記載のない限り、本明細書に示される構造は、1つ以上の同位体的に濃縮された原子の存在下でのみ異なる化合物を含むものとする。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素原子の置換、または
13C−もしくは
14C濃縮炭素による炭素原子の置換を除く本構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。
【0042】
本明細書に記載される特定の化合物は、互変異性形態で存在し得、化合物の全てのこのような互変異性形態は、本発明の範囲内であることを当業者は理解するであろう。特に記載のない限り、本明細書に示される構造は、構造の全ての立体化学形態、すなわち、各不斉中心のRおよびS構成を含むものとする。したがって、本発明の化合物の単一の立体化学異性体ならびにエナンチオマーおよびジアステオロマー混合物は、本発明の範囲内である。
【0043】
オーロラキナーゼの酵素活性を阻害することができるあらゆる化合物は、本発明の方法において使用され得る。特に、オーロラキナーゼ阻害剤は、本明細書に記載される化合物、ならびに例えば、第WO05/111039号、第US2005/0256102号、第US2007/0185087号、第WO08/021038号、第US2008/0045501号、第WO08/063525号、第US2008/0167292号、第WO07/113212号、第EP1644376号、第US2005/0032839号、第WO05/005427号、第WO06/070192号、第WO06/070198号、第WO06/070202号、第WO06/070195号、第WO06/003440号、第WO05/002576号、第WO05/002552号、第WO04/071507号、第WO04/058781号、第WO06/055528号、第WO06/055561号、第WO05/118544号、第WO05/013996号、第WO06/036266号、第US2006/0160874号、第US2007/0142368号、第WO04/043953号、第WO07/132220号、第WO07/132221号、第WO07/132228号、第WO04/00833号、および第WO07/056164号に記載される化合物を含み、それぞれ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの化合物のいずれかの溶媒和および水和の形態も、本発明の方法における使用に適する。この化合物のいずれかの薬学的に許容される塩、ならびにこのような塩の溶媒和および水和の形態も、本発明の方法における使用に適する。これらのオーロラキナーゼ阻害剤は、上記の文献に詳細に説明される合成方法を含むが、これらに限定されない、有機合成の分野の当業者に周知の多くの方式で調製され得る。
【0044】
いくつかの実施形態において、オーロラキナーゼ阻害剤は、式(I):
【化1】
により表される化合物であるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
環Aは、置換もしくは非置換の5もしくは6員のアリール、ヘテロアリール、脂環式、またはヘテロシクリル環であり、
環Bは、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリール、脂環式、またはヘテロシクリル環であり、
環Cは、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、または脂環式環であり、
R
eは、R
3またはR
7と任意に置換される、水素、−OR
5、−N(R
4)
2、−SR
5、またはC
1−3脂肪族であり、
R
xおよびR
yのそれぞれは、独立して、水素、フルオロ、または任意に置換されるC
1−6脂肪族であるか、またはR
xおよびR
yは、それらが結合する炭素原子と一緒に、任意に置換される3〜6員の脂環式環を形成し、
各R
3は、独立して、−ハロ、−OH、−O(C
1−3アルキル)、−CN、−N(R
4)
2、−C(O)(C
1−3アルキル)、−CO
2H、−CO
2(C
1−3アルキル)、−C(O)NH
2、および−C(O)NH(C
1−3アルキル)から成る群から選択され、
各R
4は、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのR
4が、窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される5〜6員のヘテロアリール、または4〜8員のヘテロシクリル環を形成し、
各R
5は、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基であり、
各R
7は、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基である。
【0045】
環Aは、置換もしくは非置換の5もしくは6員のアリール、ヘテロアリール、脂環式、またはヘテロシクリル環である。環Aの例としては、フラノ、ジヒドロフラノ、チエノ、ジヒドロチエノ、シクロペンテノ、シクロヘキセノ、2H−ピロロ、ピロロ、ピロリノ、ピロリジノ、オキサゾロ、チアゾロ、イミダゾロ、イミダゾリノ、イミダゾリジノ、ピラゾロ、ピラゾリノ、ピラゾリジノ、イソキサゾロ、イソチアゾロ、オキサジアゾロ、トリアゾロ、チアジアゾロ、2H−ピラノ、4H−ピラノ、ベンゾ、ピリジノ、ピペリジノ、ジオキサノ、モルフォリノ、ジチアノ、チオモルフォリノ、ピリダジノ、ピリミジノ、ピラジノ、ピペラジノ、およびトリアジノが挙げられるが、いずれの基も、置換、または非置換され得る。環Aの好ましい価は、フラノ、チエノ、ピロロ、オキサゾロ、チアゾロ、イミダゾロ、ピラゾロ、イソキサゾロ、イソチアゾロ、トリアゾロ、ベンゾ、ピリジノ、ピリダジノ、ピリミジノ、およびピラジノから成る群から選択される、置換もしくは非置換の環を含むが、これらに限定されない。
【0046】
環Aは、置換、または非置換され得る。いくつかの実施形態において、環Aの各置換可能な飽和の環炭素原子は、非置換であるか、またはR
b、R
4、R
5、およびR
6が、以下に定義される通りである、=O、=S、=C(R
5)
2、=N−N(R
4)
2、=N−OR
5、=N−NHC(O)R
5、=N−NHCO
2R
6、=N−NHSO
2R
6、=N−R
5、または−R
bと置換される。環Aの各置換可能な不飽和の環炭素原子は非置換であるか、または、−R
bと置換される。環Aの各置換可能な環窒素原子は非置換であるか、または、−R
9bと置換され、環Aの1つの環窒素原子は、任意に酸化される。各R
9bは、独立して、R
3またはR
7と任意に置換される、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−CO
2R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、またはC
1−4脂肪族である。
【0047】
各R
bは、独立して、R
2b、任意に置換される脂肪族、または任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、もしくはヘテロアリール基であるか、あるいは2つの隣接するR
bは、介在環原子と一緒に、O、N、およびSから成る群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される縮合の4〜8員の芳香族環、または非芳香族環を形成する。
【0048】
各R
2bは、独立して、−ハロ、−NO
2、−CN、−C(R
5)=C(R
5)
2、−C(R
5)=C(R
5)(R
10)、−C≡C−R
5、−C≡C−R
10、−OR
5、−SR
6、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、−N(R
4)
2、−NR
4C(O)R
5、−NR
4C(O)N(R
4)
2、−NR
4CO
2R
6、−O−CO
2R
5、−OC(O)N(R
4)
2、−O−C(O)R
5、−CO
2R
5、−C(O)−C(O)R
5、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−C(=NR
4)−N(R
4)
2、−C(=NR
4)−OR
5、−N(R
4)−N(R
4)
2、N(R
4)C(=NR
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)SO
2R
6、−N(R
4)SO
2N(R
4)
2、−P(O)(R
5)
2、または−P(O)(OR
5)
2であり、変動要素のR
4、R
5、およびR
7は、上述の価を有し、各R
6は、独立して、任意に置換される脂肪族基またはアリール基であり、各R
10は、独立して、−CO
2R
5または−C(O)N(R
4)
2である。
【0049】
いくつかの実施形態において、環Aは、0〜2つの置換基R
bにより置換される。いくつかの実施形態において、各R
bは、独立して、C
1−3脂肪族またはR
2bであり、各R
2bは、独立して、−ハロ、−NO
2、−C(R
5)=C(R
5)
2、−C≡C−R
5、−OR
5、および−N(R
4)
2から成る群から選択される。いくつかの実施形態において、各R
bは、独立して、−ハロ、C
1−3脂肪族、C
1−3フルオロ脂肪族、および−OR
5から成る群から選択され、R
5は、水素またはC
1−3脂肪族である。特定の好ましい実施形態において、環Aは、独立して、クロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、およびメトキシから成る群から選択される、0、1、または2つの置換基、好ましくは、0または1つの置換基と置換される。
【0050】
いくつかの実施形態において、環Bは、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]チエニル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズオキサゾリル、プリニル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルから成る群から選択される、置換もしくは非置換の単環式もしくは二環式アリール、またはヘテロアリール環である。
【0051】
環Bの各置換可能な飽和の環炭素原子は非置換であるか、または、=O、=S、=C(R
5)
2、=N−N(R
4)
2、=N−OR
5、=N−NHC(O)R
5、=N−NHCO
2R
6、=N−NHSO
2R
6、=N−R
5、または−R
cと置換される。環Bの各置換可能な不飽和の環炭素原子は非置換であるか、または、−R
cと置換される。環Bの各置換可能な環窒素原子は非置換であるか、または、−R
9cと置換され、環Bの1つの環窒素原子は、任意に酸化される。各R
9cは、独立して、R
3またはR
7と任意に置換される、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−CO
2R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、またはC
1−4脂肪族である。環Bは非置換であり得るか、または、その構成環のうちのいずれか1つ、またはそれ以上の上で置換され得、置換基は、同一または異なり得る。いくつかの実施形態において、環Bは、0〜2の独立して選択されるR
c、および0〜3の独立して選択されるR
2cもしくはC
1−6脂肪族基と置換される。変動要素のR
3、R
4、R
5、R
6、およびR
7は、環Aについて上に定義される通りであり、R
cおよびR
2cは、以下に定義される。
【0052】
各R
cは、独立して、R
2c、任意に置換されるC
1−6脂肪族、または任意に置換されるアリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基である。
【0053】
各R
2cは、独立して、−ハロ、−NO
2、−CN、−C(R
5)=C(R
5)
2、−C(R
5)=C(R
5)(R
10)、−C≡C−R
5、−C≡C−R
10、−OR
5、−SR
6、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、−N(R
4)
2、−NR
4C(O)R
5、−NR
4C(O)N(R
4)
2、−NR
4CO
2R
6、−O−CO
2R
5、−OC(O)N(R
4)
2、−O−C(O)R
5、−CO
2R
5、−C(O)−C(O)R
5、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−C(=NR
4)−N(R
4)
2、−C(=NR
4)−OR
5、−N(R
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)C(=NR
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)SO
2R
6、−N(R
4)SO
2N(R
4)
2、−P(O)(R
5)
2、または−P(O)(OR
5)
2である。
【0054】
いくつかの実施形態において、環Bは、0〜2の独立して選択されるR
c、および0〜2の独立して選択されるR
2cまたはC
1−6脂肪族基と置換される、単環式の5もしくは6員のアリール環またはヘテロアリール環である。特定のこのような実施形態において、環Bは、置換もしくは非置換のフェニル環もしくはピリジル環である。
【0055】
いくつかの実施形態において、環Bは、0〜2つの置換基R
cと置換される。いくつかのこのような実施形態において、各R
cは、独立して、C
1−3脂肪族またはR
2cであり、各R
2cは、独立して、−ハロ、−NO
2、−C(R
5)=C(R
5)
2、−C≡C−R
5、−OR
5、および−N(R
4)
2から成る群から選択される。いくつかの実施形態において、各R
cは、独立して、−ハロ、C
1−3脂肪族、C
1−3ハロ脂肪族、および−OR
5から成る群から選択され、R
5は、水素またはC
1−3脂肪族である。特定の好ましい実施形態において、環Bは、独立して、クロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、およびメトキシから成る群から選択される、0、1、または2つの置換基と置換される。
【0056】
環Cの各置換可能な飽和の環炭素原子は非置換であるか、または、=O、=S、=C(R
5)
2、=N−N(R
4)
2、=N−OR
5、=N−NHC(O)R
5、=N−NHCO
2R
6、=N−NHSO
2R
6、=N−R
5、または−R
dと置換される。環Cの各置換可能な不飽和の環炭素原子は非置換であるか、または、−R
dと置換される。環Cの各置換可能な環窒素原子は非置換であるか、または、−R
9dと置換され、環Cの1つの環窒素原子は、任意に酸化される。各R
9dは、独立して、R
3またはR
7と任意に置換される、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−CO
2R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、またはC
1−4脂肪族である。環Cは、その構成環のうちのいずれか1つ、またはそれ以上の上で、非置換であり得るか、または置換され得、置換基は、同一または異なり得る。いくつかの実施形態において、環Cは、0〜2の独立して選択されるR
d、および0〜3の独立して選択されるR
2dもしくはC
1−6脂肪族基と置換される。変動要素のR
3、R
4、R
5、R
6、およびR
7は、環AおよびBについて上述される通りである。変動要素のR
dおよびR
2dは、以下に記載される。
【0057】
各R
dは、独立して、R
2d、任意に置換される脂肪族、または任意に置換されるアリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基である。
【0058】
各R
2dは、独立して、−ハロ、−NO
2、−CN、−C(R
5)=C(R
5)
2、−C(R
5)=C(R
5)
2(R
10)、−C≡C−R
5、−C≡C−R
10、−OR
5、−SR
6、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、−N(R
4)
2、−NR
4C(O)R
5、−NR
4C(O)N(R
4)
2、−NR
4CO
2R
6、−O−CO
2R
5、−OC(O)N(R
4)
2、−O−C(O)R
5、−CO
2R
5、−C(O)−C(O)R
5、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−C(=NR
4)−N(R
4)
2、−C(=NR
4)−OR
5、−N(R
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)C(=NR
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)SO
2R
6、−N(R
4)SO
2N(R
4)
2、−P(O)(R
5)
2、または−P(O)(OR
5)
2である。加えて、R
2dは、−SO
3R
5、−C(O)N(R
4)C(=NR
4)−N(R
4)
2、または−N(R
4)C(=NR
4)−N(R
4)−C(O)R
5であり得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、環Cは、0〜2の独立して選択される置換基であるR
d、および0〜2の独立して選択されるR
2dまたはC
1−6脂肪族基と置換される、単環式の5もしくは6員のアリール環またはヘテロアリール環である。いくつかのこのような実施形態において、環Cは、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、およびオキサゾリルから成る群から選択される、任意に置換されるヘテロアリール環である。いくつかの他の実施形態において、環Cは、置換もしくは非置換のフェニル環である。いくつかの実施形態において、環Cは、上に定義される、0、1、または2つの置換基R
dと置換される、単環式の5もしくは6員のアリール環またはヘテロアリール環である。
【0060】
いくつかの他の実施形態において、環Cは、0〜2の独立して選択される置換基であるR
d、および0〜2の独立して選択されるR
2dまたはC
1−6脂肪族基と置換される、単環式の5もしくは6員のヘテロシクリル環または脂環式環である。
【0061】
いくつかの実施形態において、オーロラキナーゼ阻害剤は、式(II):
【化2】
により表される化合物であるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
R
eは、任意に、R
3もしくはR
7と置換される、水素、またはC
1−3脂肪族であり、
環Aは、0〜3つのR
bと置換され、
各R
bは、独立して、C
1−6脂肪族、R
2b、R
7b、−T
1−R
2b、および−T
1−R
7bから成る群から選択され、
各R
2bは、独立して、−ハロ、−NO
2、−CN、−C(R
5)=C(R
5)
2、−C≡C−R
5、−OR
5、−SR
6、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、−N(R
4)
2、−NR
4C(O)R
5、−NR
4C(O)N(R
4)
2、−NR
4CO
2R
6、−O−CO
2R
5、−OC(O)N(R
4)
2、−O−C(O)R
5、−CO
2R
5、−C(O)−C(O)R
5、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−C(=NR
4)−N(R
4)
2、−C(=NR
4)−OR
5、−N(R
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)C(=NR
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)SO
2R
6、−N(R
4)SO
2N(R
4)
2、−P(O)(R
5)
2、または−P(O)(OR
5)
2であり、
各R
7bは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基であり、
環Bは、0〜2の独立して選択されるR
c、および0〜2の独立して選択されるR
2cもしくはC
1−6脂肪族基と置換され、
各R
cは、独立して、C
1−6脂肪族、R
2c、R
7c、−T
1−R
2c、および−T
1−R
7cから成る群から選択され、
各R
2cは、独立して、−ハロ、−NO
2、−CN、−C(R
5)=C(R
5)
2、−C≡C−R
5、−OR
5、−SR
6、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、−N(R
4)
2、−NR
4C(O)R
5、−NR
4C(O)N(R
4)
2、−NR
4CO
2R
6、−O−CO
2R
5、−OC(O)N(R
4)
2、−O−C(O)R
5、−CO
2R
5、−C(O)−C(O)R
5、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−C(=NR
4)−N(R
4)
2、−C(=NR
4)−OR
5、−N(R
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)C(=NR
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)SO
2R
6、−N(R
4)SO
2N(R
4)
2、−P(O)(R
5)
2、または−P(O)(OR
5)
2であり、
各R
7cは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基であり、
T
1は、任意に、R
3またはR
3bと置換される、C
1−6アルキレン鎖であり、T
1またはその一部は、任意に、3〜7員の環の一部を形成し、
環Cは、0〜2の独立して選択されるR
d、および0〜3の独立して選択されるR
2dもしくはC
1−6脂肪族基と置換され、
各R
dは、独立して、C
1−6脂肪族、R
2d、R
7d、−T
2−R
2d、−T
2−R
7d、−V−T
3−R
2d、および−V−T
3−R
7dから成る群から選択され、
T
2は、任意に、R
3またはR
3bと置換される、C
1−6アルキレン鎖であり、そのアルキレン鎖は、任意に、−C(R
5)=C(R
5)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
2−、−SO
2N(R
4)−、−N(R
4)−、−N(R
4)C(O)−、−NR
4C(O)N(R
4)−、−N(R
4)CO
2−、−C(O)N(R
4)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO
2−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R
4)−、−N(R
4)−N(R
4)−、−N(R
4)SO
2−、または−SO
2N(R
4)−により中断され、T
2またはその一部は、任意に、3〜7員の環の一部を形成し、
T
3は、任意に、R
3またはR
3bと置換される、C
1−6アルキレン鎖であり、そのアルキレン鎖は、任意に、−C(R
5)=C(R
5)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
2−、−SO
2N(R
4)−、−N(R
4)−、−N(R
4)C(O)−、−NR
4C(O)N(R
4)−、−N(R
4)CO
2−、−C(O)N(R
4)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO
2−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R
4)−、−N(R
4)−N(R
4)−、−N(R
4)SO
2−、または−SO
2N(R
4)−により中断され、T
3またはその一部は、任意に、3〜7員の環の一部を形成し、
Vは、−C(R
5)=C(R
5)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
2−、−SO
2N(R
4)−、−N(R
4)−、−N(R
4)C(O)−、−NR
4C(O)N(R
4)−、−N(R
4)CO
2−、−C(O)N(R
4)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO
2−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R
4)−、−C(NR
4)=N−、−C(OR
5)=N−、−N(R
4)−N(R
4)−、−N(R
4)SO
2−、−N(R
4)SO
2N(R
4)−、−P(O)(R
5)−、−P(O)(OR
5)−O−、−P(O)−O−、または−P(O)(NR
5)−N(R
5)−であり、
各R
2dは、−ハロ、−NO
2、−CN、−C(R
5)=C(R
5)
2、−C≡C−R
5、−OR
5、−SR
6、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2N(R
4)
2、−N(R
4)
2、−NR
4C(O)R
5、−NR
4C(O)N(R
4)
2、−NR
4CO
2R
6、−O−CO
2R
5、−OC(O)N(R
4)
2、−O−C(O)R
5 、−CO
2R
5、−C(O)−C(O)R
5、−C(O)R
5、−C(O)N(R
4)
2、−C(=NR
4)−N(R
4)
2、−C(=NR
4)−OR
5、−N(R
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)C(=NR
4)−N(R
4)
2、−N(R
4)SO
2R
6、−N(R
4)SO
2N(R
4)
2、−P(O)(R
5)
2、または−P(O)(OR
5)
2であり、
各R
7dは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基である。
各R
3は、独立して、−ハロ、−OH、−O(C
1−3アルキル)、−CN、−N(R
4)
2、−C(O)(C
1−3アルキル)、−CO
2H、−CO
2(C
1−3アルキル)、−C(O)NH
2、および−C(O)NH(C
1−3アルキル)から成る群から選択され、
各R
3bは、独立して、任意にR
3もしくはR
7と置換される、C
1−3脂肪族であるか、または同じ炭素原子上の2つの置換基であるR
3bは、それらが結合する炭素原子と一緒に、3〜6員の炭素環式環を形成し、
各R
4は、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのR
4が、窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される5〜8員のヘテロアリール環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
各R
5は、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基であり、
各R
6は、独立して、任意に置換される脂肪族基またはアリール基であり、
各R
7は、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基である。
【0062】
表1は、式(II)の化合物の特定の例についての化学名を提供する。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【表1-11】
【表1-12】
【表1-13】
【表1-14】
【表1-15】
【表1-16】
【表1-17】
【表1-18】
【表1-19】
【表1-20】
【表1-21】
【表1-22】
【表1-23】
【表1-24】
【表1-25】
【表1-26】
【表1-27】
【表1-28】
【表1-29】
【表1-30】
【表1-31】
【表1-32】
【表1-33】
【表1-34】
【表1-35】
【表1-36】
【表1-37】
【表1-38】
【表1-39】
【表1-40】
【表1-41】
【表1-42】
【表1-43】
【表1-44】
【0063】
いくつかの実施形態において、オーロラキナーゼ阻害剤は、式(III):
【化3】
により表される化合物であるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
R
aは、C
1−3脂肪族、C
1−3フルオロ脂肪族、−R
1、−T−R
1、−R
2、および−T−R
2から成る群から選択され、
Tは、任意にフルオロと置換されるC
1−3アルキレン鎖であり、
R
1は、任意に置換されるアリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基であり、
R
2は、ハロ、−C≡C−R
3、−CH=CH−R
3、−N(R
4)
2、および−OR
5から成る群から選択され、
R
3は、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基であり、
各R
4は、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのR
4が、窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される5〜6員のヘテロアリール環、または4〜8員のヘテロシクリル環を形成し、
R
5は、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基であり、
R
bは、フルオロ、クロロ、−CH
3、−CF
3、−OH、−OCH
3、−OCF
3、−OCH
2CH
3、および−OCH
2CF
3から成る群から選択される。
【0064】
いくつかの実施形態において、R
1は、独立して、ハロ、C
1−3脂肪族、およびC
1−3フルオロ脂肪族から成る群から選択される、1つまたは2つの置換基と任意に置換される、5もしくは6員のアリール環、ヘテロアリール環、またはヘテロシクリル環である。特定に実施形態において、R
1は、ハロ、C
1−3脂肪族、およびC
1−3フルオロ脂肪族から成る群から独立に選択される、1つまたは2つの置換基と任意に置換される、フェニル環、フリル環、ピロリジニル環、またはチエニル環である。
【0065】
いくつかの実施形態において、R
3は、水素、C
1−3脂肪族、C
1−3フルオロ脂肪族、または−CH
2−OCH
3である。
【0066】
いくつかの実施形態において、R
5は、水素、C
1−3脂肪族、またはC
1−3フルオロ脂肪族である。
【0067】
特定の実施形態において、R
aは、ハロ、C
1−3脂肪族、C
1−3フルオロ脂肪族、−OH、−O(C
1−3脂肪族)、−O(C
1−3フルオロ脂肪族)、−C≡C−R
3、−CH=CH−R
3、または任意に置換されるピロリジニル環、チエニル環、フリル環もしくはフェニル環であり、R
3は、水素、C
1−3脂肪族、C
1−3フルオロ脂肪族、または−CH
2−OCH
3である。ある特定の実施形態において、R
aは、クロロ、フルオロ、C
1−3脂肪族、C
1−3フルオロ脂肪族、−OCH
3、−OCF
3、−C≡C−H、−C≡C−CH
3、−C≡C−CH
2OCH
3、−CH=CH
2、−CH=CHCH
3、N−メチルピロリジニル、チエニル、メチルチエニル、フリル、メチルフリル、フェニル、フルオロフェニル、およびトリルから成る群から選択される。
【0068】
表2は、式(III)の化合物の特定の例についての化学名を提供する。
【表2】
【0069】
一実施形態において、式(III)の化合物は、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸、またはその薬学的に許容される塩である。特定の実施形態において、式(III)の化合物は、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムである。
【0070】
CD20抗原を結合することができるあらゆる抗体は、本発明の方法において使用され得る。CD20抗原を結合する抗体は、例えば、C2B8(リツキシマブ;RITUXAN(登録商標))(参照により本明細書に明示的に組み込まれる、米国特許第5,736,137号);イットリウム−[90]−標識された2138マウス抗体指定Y2B8(参照により本明細書に明示的に組み込まれる、米国特許第5,736,137号);任意に、131 1で標識され、131 1−B1抗体(BEXXARTM(登録商標))を生成するマウスIgG2a 131(参照により本明細書に明示的に組み込まれる、米国特許第5,595,721号);マウスモノクローナル抗体1F5(Press et al.Blood 69(2):584−591(1987));キメラ2H7抗体(参照により本明細書に明示的に組み込まれる、米国特許第5,677,180号);およびInternational Leukocyte Typing Workshop から入手可能なモノクローナル抗体L27、G28−2、93−1 133、B−Cl、またはNU−B2(Valentine et al.,In:Leukocyte TypingIII (McMichael,Ed.,p.440,Oxford University Press(1987))を含む。
【0071】
いくつかの実施形態において、抗CD20抗体は、リツキシマブである。リツキシマブは、遺伝子組み換えされたキメラマウス/ヒトモノクローナル抗体である。リツキシマブは、IgG、カッパ免疫グロブリン含有マウス軽鎖および重鎖可変領域配列、ならびにヒト定常領域配列である。リツキシマブは、約8.0nMのCD20抗原に結合親和性を有する。それは、例えば、Genentech(South San Francisco,CA)から商業的に入手可能である。
【0072】
いくつかの実施形態において、本発明に使用される抗CD20抗体は、例えば、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾロンの組み合わせから成るレジメンである、CHOP化学療法等の、標準的なケア化学療法剤/組み合わせとともに投与され得る。リツキシマブは、特定の種類のリンパ腫の治療のためのCHOP化学療法との併用で承認され、本併用は、RCHOP化学療法として知られるようになった。
【0073】
式(I)、式(II)、および式(III)の化合物、ならびに例えば、第WO05/111039号、第US2005/0256102号、第US2007/0185087号、第WO08/021038号、第US2008/0045501号、第WO08/063525号、第US2008/0167292号、第WO07/113212号、第EP1644376号、第US2005/0032839号、第WO05/005427号、第WO06/070192号、第WO06/070198号、第WO06/070202号、第WO06/070195号、第WO06/003440号、第WO05/002576号、第WO05/002552号、第WO04/071507号、第WO04/058781号、第WO06/055528号、第WO06/055561号、第WO05/118544号、第WO05/013996号、第WO06/036266号、第US2006/0160874号、第US2007/0142368号、第WO04/043953号、第WO07/132220号、第WO07/132221号、第WO07/132228号、第WO04/00833号、および第WO07/056164号に開示される化合物は、オーロラキナーゼの阻害剤である。化合物は、オーロラキナーゼに結合する、および/またはそれを阻害するそれらの能力について、生体外または生体内でアッセイされ得る。生体外アッセイは、基質タンパク質またはペプチドをリン酸化するオーロラキナーゼの能力の阻害を決定するためのアッセイを含む。別の生体外アッセイは、オーロラキナーゼに結合する化合物の能力を定量化する。阻害剤結合は、結合前に阻害剤を放射性標識し、阻害剤/オーロラキナーゼ複合体を単離し、放射性標識結合量を決定することにより測定され得る。代替的に、阻害剤結合は、新しい阻害剤が公知の放射性リガンドに結合するオーロラキナーゼとインキュベートされる、競合実験を行うことにより決定され得る。化合物は、オーロラキナーゼ活性により媒介される細胞または生理学的機能に影響を及ぼすそれらの能力についてもアッセイされ得る。それらの活性のそれぞれについてのアッセイは、当該分野において公知である。
【0074】
したがって、別の態様において、本発明は、例えば、リツキシマブ等の抗CD20抗体と組み合わせて、細胞をオーロラキナーゼ阻害剤と接触させることを含む、細胞成長/細胞増殖を阻害するための方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、RCHOP化学療法と組み合わせて、細胞をオーロラキナーゼ阻害剤と接触させることを含む、細胞成長/細胞増殖を阻害するための方法を提供する。
【0075】
好ましくは、本発明に記載される方法は、接触した細胞の細胞増殖の阻害をもたらす。「細胞増殖の阻害」という句は、オーロラキナーゼの阻害剤および/または抗CD20抗体が、阻害剤および/または抗体と接触しない細胞と比較して、接触した細胞における細胞数または細胞成長を阻害する能力を示すために使用される。細胞増殖の評価は、細胞計数器を使用して、または細胞生存能力のアッセイ、例えば、BrdU、MTT、XTT、またはWSTアッセイにより、細胞を数えることにより行われ得る。細胞が固体成長(例えば、固体腫瘍、または臓器)の場合、このような細胞増殖の評価は、例えば、カリパスを用いて成長を測定し、接触細胞の成長の大きさを非接触細胞と比較することにより行われ得る。
【0076】
好ましくは、オーロラキナーゼ阻害剤および抗CD20抗体と接触した細胞の成長は、非接触細胞の成長と比較して、少なくとも約50%遅延される。種々の実施形態において、接触した細胞の細胞増殖は、非接触細胞と比較して、少なくとも約75%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%阻害される。いくつかの実施形態において、「細胞増殖の阻害」という句は、非接触細胞と比較した、接触した細胞の数の減少を含む。したがって、接触した細胞における細胞増殖を阻害する、オーロラキナーゼ阻害剤および/または抗CD20抗体は、接触した細胞が成長遅延を起こす、成長停止を起こす、プログラム細胞死(すなわち、アポトーシス)を起こす、または壊死性細胞死を起こすように誘発し得る。
【0077】
別の態様において、本発明は、i)オーロラキナーゼ阻害剤、およびii)抗CD20抗体を含む薬学的組成物を提供する。いくつかの実施形態において、オーロラキナーゼ阻害剤は、i)式(I)、式(II)、および式(III)の化合物、ii)例えば、第WO05/111039号、第US2005/0256102号、第US2007/0185087号、第WO08/021038号、第US2008/0045501号、第WO08/063525号、第US2008/0167292号、第WO07/113212号、第EP1644376号、第US2005/0032839号、第WO05/005427号、第WO06/070192号、第WO06/070198号、第WO06/070202号、第WO06/070195号、第WO06/003440号、第WO05/002576号、第WO05/002552号、第WO04/071507号、第WO04/058781号、第WO06/055528号、第WO06/055561号、第WO05/118544号、第WO05/013996号、第WO06/036266号、第US2006/0160874号、第US2007/0142368号、第WO04/043953号、第WO07/132220号、第WO07/132221号、第WO07/132228号、第WO04/00833号、および第WO07/056164号に開示される化合物、およびその薬学的に許容される塩から成る群から選択される。
【0078】
オーロラキナーゼ阻害剤の薬学的に許容される塩が、これらの組成物に利用される場合、塩は、好ましくは、無機または有機酸もしくは塩基に由来する。適切な塩の概説については、例えば、Berge et al,J.Pharm.Sci.66:1−19(1977)およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Ed.,ed.A.Gennaro,Lippincott Williams & Wilkins,2000を参照のこと。
【0079】
適切な酸添加塩の例としては、以下が挙げら得るが、これらに限定されない:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩(lucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニル−プロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、およびウンデカン酸塩。
【0080】
適切な塩基添加塩は、アンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、t−ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、および塩素等の有機塩基を伴う塩、ならびにアルギニン、リジン等のアミノ酸を伴う塩を含むが、これらに限定されない。
【0081】
また、塩基性窒素含有基は、塩化、臭化、およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチル等の低級アルキルハロゲン化物;硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル、および硫酸ジアミル等の硫酸ジアルキル、塩化、臭化、およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル等の長鎖ハロゲン化物、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル等のアラルキルハロゲン化物、ならびにその他のこのような薬剤で四級化され得る。水または油溶性もしくは分散性生成物は、これによって得られる。
【0082】
「薬学的に許容される担体」という用語は、本明細書において、受容対象、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒトと適合可能であり、薬剤の活性を停止させることなく、活性剤を標的部位に送達するのに適切である材料を指すために使用される。担体に関連する毒性または有害作用は、もしあれば、好ましくは、活性剤の意図される使用について妥当なリスク/利益の比率に相応する。
【0083】
「担体」「アジュバント」、または「ビヒクル」という用語は、本明細書において互換的に使用され、所望の特定の投与形態に適切な、あらゆる、および全ての溶媒、希釈剤、ならびに他の液体ビヒクル、分散剤もしくは懸濁補助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤、または乳化剤、防腐剤、固体結合剤、潤滑剤等を含む。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Ed.,ed.A.Gennaro,Lippincott Williams & Wilkins,2000は、薬学的に許容される組成物の製剤化に使用される種々の担体、およびその調製のための公知の技法を開示している。あらゆる従来の担体媒体が、あらゆる望ましくない生物学的作用を産生することにより、さもなければ、薬学的に許容される組成物のあらゆる他の構成要素と有害な様式で相互作用することにより等の、本発明の化合物と適合性がない場合を除き、その使用は、本発明の範囲内であるものとする。薬学的に許容される担体としての機能を果たすことができる材料のいくつかの例としては、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、水酸化マグネシウム、および水酸化アルミニウム等の緩衝物質、グリシン、ソルビン酸またはソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、発熱性物質除去蒸留水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、および亜鉛塩等の塩類もしくは電解質類、コロイド状ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、羊毛脂、ラクトース、グルコース、スクロース等の糖類、コーンスターチおよびジャガイモ澱粉等の澱粉、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロース等のセルロースおよびその誘導体、粉末トラガント;麦芽、ゼラチン、タルク、ココアバターおよび座剤ワックス等の賦形剤、ピーナッツ油、綿実油、紅花油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、および大豆油等の油類、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール等のグリコール、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル等のエステル類、寒天、アルギン酸、等張食塩水、リンゲル液、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、およびグリセロール等のアルコール類、シクロデキストリン、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤、鉱油およびペトロラタム等の石油系炭化水素が挙げられるが、これらに限定されない。着色剤、剥離剤、コーティング剤、甘味料、風味料および芳香剤、防腐剤ならびに抗酸化剤も、配合者の判断により組成物中に存在し得る。
【0084】
本発明の薬学的組成物は、従来の造粒、混合、溶解、カプセル封入、凍結乾燥、または乳化プロセス等の当該分野において周知の方法により製剤化され得る。組成物は、顆粒、沈殿物、または微粒子、凍結乾燥、回転乾燥もしくはスプレー乾燥粉末を含む粉末、非結晶粉末、錠剤、カプセル、シロップ、座剤、注入剤、エマルジョン、エリキシル剤、懸濁剤、または溶液を含む、種々の形態で産生され得る。製剤は、任意に、所望の特定の投与形態に適切な、溶媒、希釈剤、および他の液体ビヒクル、分散剤もしくは懸濁補助剤、界面活性剤、pH調節剤、等張剤、増粘剤、または乳化剤、安定剤、および防腐剤、固体結合剤、潤滑剤等を含有し得る。
【0085】
好適な実施形態に従い、本発明の組成物は、哺乳類、好ましくは、ヒトへの薬学的投与用に製剤化される。本発明のこのような薬学的組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、局所的に、直腸的に、経鼻的に、口腔的に、膣的に、または移植リザーバを介して投与され得る。本明細書に使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、肝内、病巣内、および頭蓋内注射もしくは注入技法を含む。好ましくは、組成物は、経口的に、静脈内に、または皮下的に投与される。本発明の製剤は、短時間作用型、高速放出型、または長時間作用型であるように設計され得る。またさらに、化合物は、腫瘍部位での投与(例えば、注射により)等の、全身手段よりも局所手段で投与され得る。
【0086】
経口投与用の液体投与形態は、薬学的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤を含むが、これらに限定されない。活性化合物に加え、液体投与形態は、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、シクロデキストリン、ジメチルホルムアミド、油類(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル等の、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤等の、当該分野において通常使用される不活性希釈剤を含有し得る。不活性希釈剤に加え、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤、および懸濁剤等のアジュバント、甘味剤、風味剤、および芳香剤も含むことができる。
【0087】
注入可能調製物、例えば、滅菌注入可能水性または油性懸濁剤は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用する、公知の技術に従い製剤化され得る。滅菌注入可能調製物は、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌注入可能溶液、懸濁液、またはエマルジョンでもあり得る。利用され得る許容されるビヒクルおよび溶媒は、水、リンゲル液、U.S.P.、および等張性塩化ナトリウム溶液である。加えて、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来利用される。本目的のため、合成モノまたはジグリセリドを含む、あらゆる無刺激性固定油が利用され得る。加えて、オレイン酸等の脂肪酸は、注入可能物の調製に使用される。注入可能性剤は、例えば、細菌保持フィルタを通した濾過により、または使用前に、水または他の滅菌注入可能媒体に溶解もしくは分散され得る、滅菌の固体組成物の形態で滅菌剤に組み込むことにより、滅菌され得る。非経口投与用に製剤化される組成物は、ボーラス注入により、または持続押圧により注入され得るか、または連続点滴により投与され得る。
【0088】
本発明の化合物の効果を延長するために、多くの場合、皮下または筋肉内注入から化合物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、難水溶性の結晶または非結晶材料の懸濁液の使用により達成され得る。そして、化合物の吸収速度は、次に、結晶の大きさおよび結晶形態に依存する場合がある、その溶解速度に依存する。代替的に、非経口投与される化合物形態の吸収の遅延は、油性ビヒクルに化合物を溶解または懸濁することにより達成される。注入可能な持続型は、ポリラクチド−ポリグリコシド等の生分解性ポリマー中に、化合物のマイクロカプセルマトリクスを形成することにより作製される。ポリマーに対する化合物の比率および利用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出の速度は、調整され得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルソエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。持続性注射製剤は、身体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルジョンに化合物を閉じ込めることによっても調製される。
【0089】
直腸または膣投与用の組成物は、好ましくは、本発明の化合物を、周囲温度で固体であるが、体温で液体となり、したがって、直腸または膣腔で溶け、活性化合物を放出するココアバター、ポリエチレングリコール、もしくは座剤ワックス等の、適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することにより調製され得る座剤である。
【0090】
経口投与用の固形投与形態は、カプセル、錠剤、ピル、粉末、および顆粒を含む。このような固形投与形態において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸ジカルシウム等の、少なくとも1つの不活性の薬学的に許容される賦形剤、および/またはa)澱粉、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸等の充填剤もしくは増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシア等の結合剤、c)グリセロール等の保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ澱粉またはタピオカ澱粉、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム等の崩壊剤、e)パラフィン等の溶液緩染剤、f)四級アンモニウム化合物等の吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール等の湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイ等の吸収剤、ならびにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム等の潤滑剤、およびそれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤、およびピルの場合において、投与形態は、リン酸塩または炭酸塩等の緩衝剤も含み得る。
【0091】
類似する種類の固形組成物も、ラクトースまたは乳糖等の賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコール等を使用して、軟質および硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として利用され得る。錠剤、糖衣錠剤、カプセル、ピル、および顆粒の固形投与形態は、腸溶コーティングおよび薬学的製剤分野において周知の他のコーティング等の、コーティングおよびシェルを用いて調製され得る。これらは、任意に、不透明剤を含有し得、活性成分のみを放出する、または優先的に腸管の特定の部分で、任意に遅延様式で放出される組成物でもあり得る。使用され得る埋封組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。類似する種類の固形組成物も、ラクトースまたは乳糖等の賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコール等を使用して、軟質および硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として利用され得る。
【0092】
活性化合物は、上述の1つ以上の賦形剤とともにマイクロカプセル封入形態でもあり得る。錠剤、糖衣錠剤、カプセル、ピル、および顆粒の固形投与形態は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および薬学的製剤分野において周知の他のコーティング等の、コーティングおよびシェルを用いて調製され得る。このような固形投与形態において、活性化合物は、スクロース、ラクトース、または澱粉等の、少なくとも1つの不活性希釈剤と混合され得る。このような投与形態は、通常の慣行におけるように、不活性希釈剤以外の付加的な物質、例えば、錠剤成形用潤滑剤、およびステアリン酸マグネシウムおよび微結晶セルロース等の他の錠剤成形用補助剤も含み得る。カプセル、錠剤、およびピルの場合において、投与形態は、緩衝剤も含み得る。これらは、任意に、不透明剤を含有し得、活性成分のみを放出する、または優先的に腸管の特定の部分で、任意に遅延様式で放出される組成物でもあり得る。使用され得る埋封組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
【0093】
本発明の化合物の局所または経皮投与のための投与形態は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入、またはパッチを含む。活性成分は、滅菌条件下で、薬学的に許容可能な担体、および必要とされ得るあらゆる必要な防腐剤または緩衝剤と混合される。眼用製剤、点耳液、および点眼液も、本発明の範囲内であるものとする。加えて、本発明は、経皮パッチの使用を想定し、これは、化合物の身体への送達の制御を提供する付加的利点を有する。このような投与形態は、化合物を適切な溶媒に溶解する、または分散することにより作製され得る。吸収増強剤も、皮膚全体への化合物の流動を増大するために使用され得る。速度は、速度制御膜を提供すること、または化合物をポリマーマトリクスもしくはゲルに分散させることのいずれかにより制御され得る。
【0094】
投与される抗体または断片の製剤化は、選択される投与経路および製剤(例えば、溶液、エマルジョン、カプセル)により変化する。投与される抗体またはその機能的断片を含む適切な薬学的組成物は、生理学的に許容可能なビヒクルまたは担体中に調製され得る。抗体および/または断片の混合物も使用され得る。溶液またはエマルジョンにおいて、適切な担体は、例えば、生理食塩水および緩衝媒体を含む、水性またはアルコール性/水溶液、エマルジョン、もしくは懸濁液を含む。非経口ビヒクルは、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸リンゲルもしくは固定油を含み得る。種々の適切な水性担体は、当業者に公知であり、水、緩衝水、緩衝生理食塩水、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)、デキストロース溶液、およびグリシンを含む。静脈内ビヒクルは、種々の添加剤、防腐剤、または流体、栄養もしくは電解質の補充物を含み得る(一般的に、Remington’s Pharmaceutical Science, 16th Edition,Mack,Ed.1980を参照のこと)。組成物は、任意に、pH調節剤および緩衝剤ならびに毒性調節剤、例えば、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、および乳酸ナトリウム等の、生理学的条件を近似するために必要とされる、薬学的に許容される補助物質を含有することができる。本発明の抗体および断片は、当該分野に公知の凍結乾燥および再構成技法により保存のために凍結乾燥され、使用前に適切な担体に再構成され得る。選択された媒体中の活性成分の最適な濃度は、当業者に周知の手順に従い、経験的に決定され得、所望する最終的な薬学的製剤に依存する。吸入において、抗体または断片は、溶解され、投与用の適切なディスペンサに充填され得る(例えば、アトマイザー、ネブライザ−、または圧縮エアロゾルディスペンサ)。
【0095】
抗体または断片は、単回投与または複数回投与で投与され得る。投与量は、当該分野において公知の方法により決定され得、例えば、選択される抗体または断片、対象の年齢、薬物に対する感受性および耐性、ならびに全般的な健康状態に依存する。ヒト等の抗体およびその抗原結合断片、ヒト化およびキメラ抗体、ならびに抗原結合断片は、多くの場合、他の種類の療法より少ない頻度で投与され得る。例えば、有効量の抗体は、約0.01mg/kg〜約5もしくは10mg/kgの範囲であり得、毎日、週、各週、または毎月投与される。
【0096】
本発明は、血液学的悪性疾患の治療のための新規併用治療法を提供する。本明細書で使用される、「血液学的悪性疾患」という用語は、血流中の細胞、骨髄、ならびに肝臓、脾臓、およびリンパ節を含むリンパ系に関連する、あらゆる悪性疾患を含む。血液学的悪性疾患の例としては、BおよびT細胞リンパ腫ならびに白血病が挙げられるが、これらに限定されない。BおよびT細胞リンパ腫の例としては、例えば、低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)、小リンパ球性(SL)NHL、TもしくはB前リンパ球性白血病、びまん性大細胞型B細胞NHL、抹消T細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、周辺帯リンパ腫、BもしくはT細胞リンパ芽球性リンパ腫、バーキットリンパ腫、原発性甲状腺リンパ腫、ワンデンストローム・マクログロブリン血症、またはリンパ形質細胞性リンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。白血病の例としては、例えば、慢性白血球性白血病、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、単球性白血病、骨髄性白血病、および前骨髄球性白血病が挙げられるが、これらに限定されない。血液学的悪性疾患の例としては、さらに、例えば、多発性骨髄腫;不応性貧血(RA)、環状鉄芽球を伴う不応性貧血(RARS)、(芽球増加型不応性貧血(RAEB)、および形質転換RAEB(RAEB−T)を含む骨髄異形成症候群(MDS);ならびに骨髄増殖症候群が挙げられるが、これらに限定されない。これらの病態が、多くの場合、分類システムの相違/変更により、異なる名前を有する場合があることは、当業者には明らかであろう。
【0097】
いくつかの実施形態において、本発明の方法により治療される血液学的悪性疾患は、オーロラキナーゼの活性が増幅され、CD20抗原が発現するものである。いくつかの実施形態において、血液学的悪性疾患は、リンパ腫、白血病、および多発性骨髄腫から成る群から選択される。特定の実施形態において、リンパ腫は、B細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、およびマントル細胞リンパ腫から成る群から選択される。
【0098】
本明細書で使用される、「患者」という用語は、動物、好ましくは、哺乳類、より好ましくは、ヒトを意味する。いくつかの実施形態において、患者は、本発明の方法による治療の開始前に、薬剤、例えば、オーロラキナーゼ阻害剤または抗CD20抗体で治療されている。いくつかの実施形態において、患者は、血液学的悪性疾患を発症する、または再発を経験するリスクのある患者である。
【0099】
「治療有効量」という表現は、本明細書に説明される血液学的悪性疾患の症状の治療もしくは予防もしくは改善に有効な薬物原料(例えば、オーロラキナーゼ阻害剤および/または抗CD20抗体)の量を指す。
【0100】
本発明の方法に使用するための組成物は、投与の容易性および投与量の均一性のために単位投与形態で製剤化され得る。本明細書で使用される、「単位投与形態」という表現は、治療される患者に適した薬剤の物理的に分離した単位を指す。しかしながら、本発明の化合物および組成物の総日用量は、妥当な医学的判断の範囲内で、担当医により決定されることを理解されたい。非経口投与用の単位投与量は、アンプルまたは複数回用量容器であり得る。
【0101】
オーロラキナーゼ阻害剤は、単一投与形態で、または個別の投与形態として、抗CD20抗体とともに投与され得る。個別の投与形態として投与される時、抗CD20抗体は、本発明のオーロラキナーゼ阻害剤の投与の前、同時、または後に投与され得る。
【0102】
本明細書に具体的に想定されるように、本発明は、次の方法を含む:抗CD20抗体と同時に、または連続して(例えば、その前または後)、治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を患者に投与することを含む、血液学的悪性疾患を患う該患者を治療するための方法;リツキシマブと同時に、または連続して(例えば、その前または後)、治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を患者に投与することを含む、血液学的悪性疾患を患う該患者を治療するための方法;抗CD20抗体と同時に、または連続して(例えば、その前または後)、治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を患者に投与することを含む、リンパ腫を患う該患者を治療するための方法;リツキシマブと同時に、または連続して(例えば、その前または後)、治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を患者に投与することを含む、リンパ腫を患う該患者を治療するための方法;抗CD20抗体と同時に、または連続して(例えば、その前または後)、治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を患者に投与することを含む、白血病を患う該患者を治療するための方法;リツキシマブと同時に、または連続して(例えば、その前または後)、治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を患者に投与することを含む、白血病を患う該患者を治療するための方法;抗CD20抗体と同時に、または連続して(例えば、その前または後)、治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を患者に投与することを含む、多発性骨髄腫を患う該患者を治療するための方法;およびリツキシマブと同時に、または連続して(例えば、その前または後)、治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を患者に投与することを含む、多発性骨髄腫を患う該患者を治療するための方法。
【0103】
いくつかの特定の実施形態において、本発明の方法は、本明細書に定義されるように、リツキシマブと同時に、または連続して(例えば、その前または後)、式(I)、式(II)、または式(III)の治療有効量のオーロラキナーゼ阻害剤を、血液学的悪性疾患を患う患者に投与することを含む。
【0104】
加えて、本発明は、血液学的悪性疾患の治療のための薬剤の製造におけるオーロラキナーゼ阻害剤の使用に関する。他の特定の実施形態において、本発明は、血液学的悪性疾患の治療のためのリツキシマブとの併用療法での使用のための薬剤の製造における、本明細書に定義される式(I)、式(II)、または式(III)のオーロラキナーゼ阻害剤の使用に関する。
【0105】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての専門用語および科学用語は、本発明が属する当業者により通常理解される、同様の意味を有する。本明細書に記載されるものと同様または等価のあらゆる方法および材料は、本発明の実践または試験に使用され得るが、好ましい方法、デバイス、および材料は、本明細書に記載される。本明細書に記載される全ての刊行物は、本発明に関連して使用される場合がある刊行物に報告される、材料および方法の説明ならびに開示の目的のために、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【0106】
定義
ANOVA 分散分析
ΔAUC 曲線下面積の相違
BID 1日2回
DLBCL びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
IV 静脈内(に)
MTD 最大耐用量
SCID 重症複合免疫不全
po. 経口(口腔により、per os)
QD 1日1回
QWまたはQ7D 1週間に1回
SC 皮下(的)
TG 治療群
TGI 腫瘍成長阻害
実験概要
【0107】
これらの試験で説明されるLy19−Luc、WSU−DLBCL2−Luc、およびPHTX−22−06モデルは、ルシフェラーゼを形質移入されたヒトDLBCL細胞株である。これらのモデルは、皮下的に、免疫無防備状態のマウスの側腹部で成長したか、または尾静脈注射により体全体に播種された。4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸(III−1)を、経口的に、毎日、および1日2回の投与レジメンで投与し、リツキシマブを、IV注入QD7x3により投与した。化合物III−1およびリツキシマブで治療されたマウスの有効性、腫瘍成長、および治療後の生存率を、単一薬剤または併用として比較した。
皮下モデル
実施例1:雌SCIDマウスで成長させた皮下Ly19リンパ腫モデルにおけるオーロラAキナーゼ特異的阻害剤(化合物III−1)およびリツキシマブの併用
実験概要
【0108】
これは、化合物III−1およびリツキシマブを併用した治療後の腫瘍量を調べる生体内実験である。腫瘍成長は、副尺カリパスで監視した。平均腫瘍量を、式V=W
2×L/2を使用して計算した。平均腫瘍量が、約200mm
3に達した時、各集団が10匹のマウスで構成される以下の8つの治療群に、動物を無作為化した。
・ビヒクル
・3mg/kg化合物III−1(qd)
・10mg/kg化合物III−1(qd)
・10mg/kg化合物III−1(qd)
・10mg/kgリツキシマブ(qw)
・3mg/kg化合物III−1(qd)+10mg/kgリツキシマブ(qw)
・10mg/kg化合物III−1(qd)+10mg/kgリツキシマブ(qw)
・10mg/kg化合物III−1(bid)+10mg/kgリツキシマブ(qw)
【0109】
細胞株Ly−19からの4.0×10
6細胞を、埋め込み部位側腹部で動物に接種した(細胞懸濁液)。化合物を21日間投与し、0、5、13、15、18、および21日目に腫瘍量を測定した。治療が終了した後、25、28、33、36、40、43、47、50、54、60、および62日目に、生存マウスの評価を継続した。
【0110】
本実験において、いくつかのエンドポイントが存在する。第1の目標は、化合物III−1およびリツキシマブの併用が、腫瘍量の減少においていずれかの治療単独よりも、より効果的であったかを決定することであった。第2のエンドポイントは、治療が完了した後の群の中で腫瘍再成長の速度を評価することであった。
統計的手法
【0111】
統計分析は、線形混合効果回帰モデルを使用して実施された。本モデルは、対照試料と治療試料間の腫瘍成長の傾向における相違を考慮する。統計のモデル化は、モデル適合およびモデル選択の2つのステップで行われた。第1のステップにおいて、10匹の密接に関連する混合−効果回帰モデルのファミリーを試験データに適合した。試験終了前に致死したマウスを含む、試験の全ての時間点からのデータを使用した。各治療群を、0次(切片)、1次(勾配)、2次(曲率)の最大3つの腫瘍成長の項目から成る、腫瘍成長について二次形式の傾向線に適合した。次いで、1つは勾配の相違を示し、もう1つは薬物治療による曲率の相違を示す、最大2つの相互作用項目により、各薬物治療をモデル化した。加えて、マウス特異的切片、勾配、または曲率効果の最大3つの項目を用いて、各マウスのランダム効果を含むことにより、マウス特異的変動を説明した。化合物対称共分散構造を使用して、所与のマウスの腫瘍成長の反復測定をモデル化した。
【0112】
モデルの選択は、モデル適合アルゴリズムが、数的に安定した方式に適合できないモデルを最初に選別することにより(具体的には、自己相関係数の開始値に対して感度を示したモデル、およびランダム効果の分散−共分散行列が正定でないモデルを除去することにより)実施された。次いで、ベイズ情報量基準(BIC)と呼ばれる統計基準を使用して、最良の適合モデルを選択するが、これは、モデルにより使用されるパラメータの数、および残差の規模、つまり、適合値と実測値間の相違を考慮するモデルの適合度の測定である。BICは、簡潔で、基礎をなすデータを良く適合するモデルを好む。
【0113】
モデル適合および選択の手順は、元(未変換)データで1回、ログ
10変換データで1回の、2回実行される。自動モデル適合および選択の手順が完了すると、1つはログ変換データ上、もう1つは未変換データ上の、最良の適合モデルを2つ生成する。その後、研究者は2つの統計モデルにより生成された診断プロットを検討し、試験に適切なモデルとして、そのうちの1つを選択する。この選択は、残差の分布ならびに適合値に対するそれらの行動に基づき行われる。残差における明らかな傾向は、モデル適合の不良を示し、傾向が、モデルが考慮しないデータに残存することを示唆する。
【0114】
適切な統計モデルが選択されると、効果の程度が、対照群のモデル適合曲線下面積に対する、治療群および対照群のモデル適合曲線下面積間の相違(ΔAUC)として計算された。0のΔAUCは、治療群および対照群の曲線が同じであったことを意味し、一方、負のΔAUCは、治療時の腫瘍成長阻害を示した。
【0115】
所与の対比較の効果の程度の有意性は、置換解析を使用して評価された。本手順中、マウスの治療群および対照群への割り付けは、ランダムに組み換えられた。ΔAUC測定基準は、これらの新しいシミュレーション群間の比較について計算され、このプロセスは、約2000回繰り返された。これは、帰無仮説のΔAUC値の経験的分布を生じ、これは、治療群と対照群との間のΔAUC値に相違がないことを提示した。報告されたp値は、最初の群割り付けのΔAUCを上回る置換ΔAUC値の比率であった。P値<0.05は、有意であると見なされた。
【0116】
併用試験において、(対照に対する試験の各治療群についての腫瘍成長阻害の測定に加え)相乗効果測定も、報告された。相乗効果測定において、本明細書に記載されるアプローチおよび結果は、効果の程度が、異なって定義され、置換試験が、2群ではなく4群にわたり実施されたことを除き、本質的に同じであった。併用における効果の程度は、ΔAUC=[AUC
AxB−AUC
ctl−(AUC
A−AUC
ctl+AUC
B−AUC
ctl)]/AUC
ctl(式中、AxBは、併用治療であり、ctlは、対照であり、AおよびBは、単独で使用された薬剤である)として定義された。0未満のΔAUCは、併用治療が、個別治療の合計よりも曲線下面積において、より大きな減少をもたらしたことを意味し、相乗的腫瘍成長阻害を示す。置換試験は、治療が純粋に付加的であったなら観察されたであろう相違に対する、対照と併用治療との間の相違を比較するために実施された。本明細書に開示される相乗効果測定は、ΔAUC計算に基づき、またTGI計算に基づき提供される。ΔAUC計算は、実験内の全治療期間を取り込むため、このような計算は、TGI計算より、より包括的、かつより正確であると見なされる。
結果
【0117】
本試験において、全治療群の全ての動物は、21日間の治療に耐えた。
【0118】
ビヒクル群の平均腫瘍量は、0日目の180mm
3から21日目の2850mm
3超へとほぼ16倍増加し、これは、12.9の時間曲線に対するログ(倍数変化)下平均面積(AUC)をもたらした。したがって、AUCおよび腫瘍量は、ビヒクルと比較して、治療群のそれぞれで小さかった(表3a)。線形回帰モデルの結果は、ビヒクル群に対するこれらの相違の全てが、有意であったことを明らかにした(表3b)。
【表3a】
ビヒクル群の平均AUCと比較した日曲線に対するログ
10倍数変化下面積(AUC)の平均変化率
【表3b】
混合−効果線形回帰結果の要約
【0119】
3つの併用群は、一貫した腫瘍量の減少を示し、それらの各単一薬剤のみより全て有意に低かった。化合物III−1(3mg/kg qd)+リツキシマブ(10mg/kg)群は、相乗的であり、一方、他の2つの併用群は、AUC値を検証した時、付加的であった(表4)。3つの全ての併用は、腫瘍成長阻害を調べた時、準付加的であった(表5、表6)。
【表4】
相乗的:スコア<0、付加的:スコア=0、準付加的:スコア>0。95%信頼区間が、値0を含んだかどうかに基づく評価。
【表5】
ビヒクル群の平均腫瘍量に対する腫瘍成長の平均減少率
【表6】
相乗的:スコア<0、付加的:スコア=0、準付加的:スコア>0。95%信頼区間が、値0を含んだかどうかに基づく評価。
【0120】
治療が終了した後に、腫瘍が再成長し始めたかどうかを決定するために、混合−効果区分線形回帰モデルが、9日目から21日目の間のログ腫瘍量の勾配を21日目から62日目(または群の全ての動物が死亡した場合、それより前)の間の勾配と比較するように作製された。検証した群の全ては、少なくともわずかに有意であった、治療後の勾配の増加を示し(表7)、腫瘍量が、収縮を停止したか、または化合物III−1(10mg/kg qd)およびリツキシマブ(10mg/kg)の場合、再び成長し始めたことを示す。
【表7】
中断点を21日目に設定した。勾配の変化は、勾配(21日目〜62日目)−勾配(13日目〜21日目)として計算された。P値<0.05は、勾配の相違が、0より有意に異なったことを示す。
結論
【0121】
腫瘍量におけるリツキシマブとの併用での化合物III−1の効果は、生体内皮下異種移植試験で検討された。qd投与の化合物III−1(3mg/kg)、qd投与の化合物III−1(10mg/kg)、およびbid投与の化合物III−1(10mg/kg)を、単一薬剤および10mg/kgのリツキシマブとの併用の両方で投与した。全ての治療群は、最初の21日間、ビヒクル群と比較して、有意に低い時間曲線に対するログ(倍数変換)下平均面積を有した。加えて、3mg/kgの化合物III−1+リツキシマブ併用群の平均AUCは、それぞれの個別の治療群のそれより有意に低かった。驚くことに、化合物III−1のリツキシマブとの併用は、本皮下リンパ腫モデルにおいて、相乗的治療効果を有することを例証した。治療が完了すると、腫瘍量の減少の継続は止まり、いくつかの場合、再成長し始めた。
実施例2:雌SCIDマウスで成長させた皮下WSU−Lucリンパ腫モデルにおけるオーロラAキナーゼ特異的阻害剤(化合物III−1)およびリツキシマブの併用
実験概要
【0122】
これは、化合物III−1およびリツキシマブ併用での治療後の腫瘍量を調べる生体内実験である。腫瘍成長は、副尺カリパスで監視した。平均腫瘍量を、式V=W
2×L/2を使用して計算した。平均腫瘍量が、約250mm
3に達した時、各集団が10匹のマウスで構成される以下の6つの治療群に、動物を無作為化した。
・ビヒクル
・3mg/kg化合物III−1(P.O.、qd)
・10mg/kg化合物III−1(P.O.、qd)
・10mg/kgリツキシマブ(I.V.、q7d)
・3mg/kg化合物III−1+10mg/kgリツキシマブ
・10mg/kg化合物III−1+10mg/kgリツキシマブ
【0123】
細胞株WSU−DLCL2からの4.0×10
6細胞を、埋め込み部位側腹部で動物に接種した(細胞懸濁液)。化合物を21日間投与し、0、4、7、11、15、18、および20日目に腫瘍量を測定した。第1の目標は、化合物III−1およびリツキシマブの併用が、相乗的であったかを検討するためであった。
統計的手法
【0124】
これらの実験で使用される統計的手法は、上の実施例1に記載されるものと同じであった。
結果
【0125】
ビヒクル群の平均腫瘍量は、0日目の201mm
3から20日目の1903mm
3の、9倍を超える増加であった。腫瘍量は、ビヒクルと比較して、治療群のそれぞれで小さかった(表8)。
【表8】
ビヒクル群の平均AUCと比較した日曲線に対するログ
10倍数変化下面積(AUC)の平均変化率
【0126】
両方の併用群は、AUC値と比較した時、それらの各個別の治療に対して付加的であった(表9)。
【表9】
相乗的:スコア<0、付加的:スコア=0、準付加的:スコア>0。95%信頼区間が、値0を含んだかどうかに基づく評価。
【0127】
両方の治療群は、腫瘍成長阻害を調べた時、準付加的であった(表10および表11)。
【表10】
ビヒクル群の平均腫瘍量に対する腫瘍成長の平均減少率
【表11】
相乗的:スコア<0、付加的:スコア=0、準付加的:スコア>0。95%信頼区間が、値0を含んだかどうかに基づく評価。
結論
【0128】
腫瘍量におけるリツキシマブとの併用での化合物III−1の効果は、生体内皮下異種移植試験で検討された。POおよびqd投与の化合物III−1(3mg/kgおよび10mg/kg)、ならびにIVおよびq7d投与のリツキシマブ(10mg/kg)を、単一薬剤および併用の両方で投与した。いずれの併用群も、AUCまたは腫瘍成長阻害を調べた時、それらの各単一薬剤と比較して、相乗的相互作用を示さなかった。
実施例3:雌SCIDマウスで成長させた皮下原発性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫モデル(PHTX−22−06)におけるオーロラAキナーゼ特異的阻害剤(化合物III−1)およびリツキシマブの併用
実験概要
【0129】
これは、化合物III−1およびリツキシマブの併用での治療後の腫瘍量を調べる生体内実験である。腫瘍成長は、副尺カリパスで監視した。平均腫瘍量を、式V=W
2×L/2を使用して計算した。平均腫瘍量が、約200mm
3に達した時、各集団が10匹のマウスで構成される以下の6つの治療群に、動物を無作為化した。
・ビヒクル
・10mg/kg化合物III−1(P.O.,bid)
・20mg/kg化合物III−1(P.O.,bid)
・10mg/kgリツキシマブ(I.V.、q7d)
・10mg/kg化合物III−1+10mg/kgリツキシマブ
・20mg/kg化合物III−1+10mg/kgリツキシマブ
【0130】
原発性PHTX−22L−6腫瘍片からの2×5mm
3腫瘍塊を、埋め込み部位側腹部で動物に接種した(外套針)。化合物を21日間投与し、0、3、7、10、14、17、21、24、および27日目に採取した腫瘍量を分析した。第1の目標は、化合物III−1およびリツキシマブの併用が、相乗的であったかを検討するためであった。
統計的手法
【0131】
これらの実験で使用される統計的手法は、上の実施例1に記載されるものと同じであった。
結果
【0132】
ビヒクル群の平均腫瘍量は、0日目の268mm
3から27日目の2563mm
3の、9倍を超える増加であった。腫瘍量は、ビヒクルと比較して、治療群のそれぞれで小さかった(表12)。
【表12】
ビヒクル群の平均AUCと比較した日曲線に対するログ
10倍数変化下面積(AUC)の平均変化率
【0133】
両方の併用群は、AUC値と比較した時、それらの各個別の治療に対して付加的であった(表13)。
【表13】
相乗的:スコア<0、付加的:スコア=0、準付加的:スコア>0。95%信頼区間が、値0を含んだかどうかに基づく評価。
【0134】
両方の治療群は、腫瘍成長阻害を調べた時、準付加的であった(表14および表15)。
【表14】
ビヒクル群の平均腫瘍量に対する腫瘍成長の平均減少率
【表15】
相乗的:スコア<0、付加的:スコア=0、準付加的:スコア>0。95%信頼区間が、値0を含んだかどうかに基づく評価。
結論:
【0135】
腫瘍量におけるリツキシマブとの併用での化合物III−1の効果は、生体内皮下異種移植試験で検討された。POおよびbid投与の化合物III−1(10mg/kgおよび20mg/kg)、ならびにIVおよびq7d投与のリツキシマブ(10mg/kg)を、単一薬剤および併用の両方で投与した。いずれの併用群も、AUCまたは腫瘍成長阻害を調べた時、それらの各単一薬剤と比較して、相乗的相互作用を示さず、これは、本モデルで観察された、顕著な単一薬剤活性に起因し得る。
播種性モデル
実施例4:雌SCIDマウスで成長させたLy19−Luc細胞株の播種性リンパ腫モデルにおけるオーロラAキナーゼ特異的阻害剤(化合物III−1)およびリツキシマブの併用
実験概要
【0136】
播種性Ly19−Lucリンパ腫モデルを使用した生体内実験は、二重に実施された。実験は、化合物III−1およびリツキシマブの併用での治療後の腫瘍量を調べることから成る。腫瘍量は、接種および治療期間中、Xenogen IVIS(登録商標)撮像システム(Xenogen Corporation,Alameda,CA)を使用して、週1回、推定された。マウスを撮像するために、ルシフェラーゼ(15mg/ml)の腹腔内(IP)注入を、手順の10分前に投与し、スキャン手順中、2〜5分間、マウスを2%のイソフルオランで麻酔にかけた。Xenogen撮像において、各マウスを背面および復側面で撮像した。合計2つの光量子フラックス測定を分析に使用した。
【0137】
各治療群の抗腫瘍効果は、治療終了時に、TGI([Δ対照平均腫瘍量−Δ治療平均腫瘍量]×100/Δ対照平均腫瘍量)率を計算することにより決定された。試験の期間中、週に1回、マウスの体重を量り、治療期間中の最大体重変化率を決定した。治療後、最大132日間、動物の生存を監視した。人道的エンドポイント(>20%の体重損失または前脚もしくは後脚のいずれかまたは両方の麻痺)に達した時に、動物を試験から外し、各群の平均生存を決定し、治療群の生存率を対照と比較した。併用治療の効果が、対照と比較して、相乗的、付加的、または準付加的であったかを決定するために、治療群を評価した。
統計的分析
【0138】
腫瘍成長阻害(TGI):光量子フラックスデータをログ
10変換し、治療期間に対するこれらの値を治療群にわたって比較し、時間に対する傾向における相違が、統計的に有意であったかを評価した。限定された最大尤度を使用して、混合−効果線形回帰モデルをデータに適合した。治療群と対照群との間に統計的に有意な相違があったかを決定するために、ANOVA試験を実施した。
【0139】
曲線下面積(AUC):ベースラインからのログ
10変換された倍数変化光量子フラックス値(腫瘍負荷)も、各動物のAUC値を計算するために使用された。その後、所与の治療群におけるマウスのAUC値は、一緒に平均化され、平均AUC値および、関連する標準誤差を生成した。
【0140】
相乗効果:相乗効果スコア計算は、併用治療の効果が、個別の治療と比較して、相乗的、付加的、または準付加的であったかという質問に対処するために使用された。併用治療の効果は、相乗効果スコアが0未満の場合、相乗的、相乗効果スコアが0と等しい場合、付加的、および相乗効果スコアが0を上回る場合、準付加的であると判断された。標準誤差および95%信頼区間(2
*SEとして計算)は、相乗効果スコアが0と顕著に異なるかを決定するために使用された。
【0141】
腫瘍再成長:治療を停止した後の腫瘍再成長速度を比較するために、マウスを、治療期間を超えて監視しながら、各治療群について、混合−効果区分線形回帰モデルを個別に作製した。全てのP値<0.05は、本レポートでは、有意であると見なされた。
【0142】
生存率:各治療群の動物の生存率は、カプラン−マイヤー曲線を使用してプロットされ、ログランク検定は、治療群対の中の生存率を比較するために使用された。
実験#1:播種性Ly19−Lucリンパ腫モデル
【0143】
Ly19−Luc異種移植片を有する動物を、単一薬剤として、および併用で、化合物III−1およびリツキシマブで治療した。24日目に計算されたTGIは、治療群の間で類似した(89.6%〜100.3%)。腫瘍成長は、ビヒクルと比較して、全ての単一薬剤および併用治療の群で、有意に阻害された(p<0.001、表16)。
【表16】
a.各治療群に10匹のマウスであった。
b.各用量において、マウスは、0.75、2.5、5.0、および7.5mg/mL(3、10、20、30mg/kgの化合物III−1)、または2.0mg/mL(10mg/kgのリツキシマブ)で調製された、100μLの化合物III−1および/またはリツキシマブの投与液を受けた。これらの投与液は、それぞれ、25または20グラムの過去のマウス体重に基づき、日常的に調製された。全ての用量は、近似である。
c.平均腫瘍量、およびTGI値は、治療の24日目に計算された。
d.TGI=TGI計算値B−腫瘍成長阻害(TGI=[(Δ対照平均量−Δ治療平均量)×100/Δ対照平均量]。p値は、ANOVAで計算され、p<0.05は、統計的に有意であると判断された。TGI値は、治療群の平均量が、治療の最初より治療の終わりで小さい時に、100%を上回る。
e.ログランク分析は、ビヒクル群試験に対する各治療群の生存率を比較するために使用され、p<0.05は、統計的に有意であると判断された。
*=併用治療群は、対応する個別の治療群より有意に長く生存した(p≦0.004)。
f.化合物III−1(10mg/kg BIDおよび30mg/kg QD)で投与された動物は、13日目から17日目まで、5日の用量休息を受けた。
g.TGIおよび治療群で使用されたビヒクルは、10% HP−β−CD+1% NaHCO
3であった。リツキシマブ治療群で使用されたビヒクルは、0.9%の生理食塩水であった。
【0144】
Xenogen IVIS(登録商標)撮像システムを使用して、全治療群の全てのマウスの個別の全身生物発光画像を撮影した。これらの全身画像で観察されたあらゆる生物発光は、マウスモデルに存在する腫瘍を表す。0日目の治療前、24日目の治療の終了後、および52日目の試験に残存するマウスにおいて、本システムを使用して、各マウスの腫瘍の存在/成長を評価した。24日目、化合物III−1(10mg/kg)、化合物III−1(3mg/kg)のリツキシマブとの併用、および化合物III−1(10mg/kg)のリツキシマブとの併用での治療の結果として、腫瘍の蛍光シグナルにおいて著しい減少があった。併用治療を受けたマウスは、播種性リンパ腫の痕跡をほとんど、または全く示さなかった。しかしながら、52日目で、腫瘍成長は、単一薬剤の化合物III−1(10mg/kg)群およびリツキシマブ(10mg/kg)群に残存するマウスで明白であった。
【0145】
ベースラインから24日目までの光量子フラックス値(腫瘍負荷)も、各動物のAUC値を計算するために使用され、平均ビヒクルAUCと比較したAUCにおける減少率が計算された(表17a)。相乗効果スコア計算は、併用治療の効果が、個別の治療と比較して、相乗的、付加的、または準付加的であったかを決定するために、AUCデータに適用された。本分析は、化合物III−1(3mg/kg QD)のリツキシマブ(10mg/kg QW)との併用治療が、ログ
10変換倍数変化と比較した時に、相乗的であり、化合物III−1(10mg/kg)のリツキシマブ(10mg/kg QW)との併用治療は、付加的効果を表したことを示した(表17b)。
【表17a】
【表17b】
【0146】
全てのビヒクル治療されたマウスは、前定義された麻痺のエンドポイントに達し、21日目から31日目の間に安楽死されたが、2つの併用治療群の全てのマウスは、最大132日目まで生存した。試験の終了までに(132日目)、単一薬剤の化合物III−1(3mg/kg)、化合物III−1(10mg/kg)、およびリツキシマブ(10mg/kg)群に残存するマウスの数は、それぞれ、10匹中1匹、10匹中3匹、および10匹中1匹であった。各群の平均生存日数を表18に示す。群間の生存率を比較するために実施されたログランク分析は、全治療群が、ビヒクル群より有意に長く生存し、全併用群が、個別の治療のそれぞれより有意に長く生存したことを示した(表16)。表16は、0日目から24日目までの群の平均最大体重変化も示す。ビヒクル群の最大体重損失は、24日目で、5.9%であった。単一薬剤群および併用薬剤群を含む全ての他の治療群は、試験中、体重が増加した。QDスケジュールでの化合物III−1(3または10mg/kg)、またはQWスケジュールでのリツキシマブ(10mg/kg)での治療は、耐容性に優れた。
【表18】
a.TGIは24日目に計算され、p値は、p<0.05を統計的に有意であると判断する、一方向ANOVAを使用して計算した。
b.最大体重変化。
c.ログランク分析は、ビヒクル群に対する各治療群の生存率を比較するために使用され、p<0.05は、統計的に有意であると判断された。
実験#2:播種性Ly19−Lucリンパ腫モデル
【0147】
以下の治療群に従い、マウスに投与した。
【表19】
結果
【0148】
試験が終了するまで、接種および治療期間中、ならびに治療後を通して、週に1回、マウスの体重を量り、Xenogenシグナル(平均光量子フラックス)計算を使用して、腫瘍量を推定した。
【0149】
腫瘍細胞を尾静脈中に接種した7日後、治療を開始し、治療0日目に、1×10
7の平均光量子フラックス測定を行った。23日目(投与後2日)に計算されたTGIは、治療群の間で類似した(75.8〜100%)。腫瘍成長は、対照と比較した時、単一薬剤(化合物III−1またはリツキシマブ)、化合物III−1+リツキシマブの併用治療群を含む全ての群で、有意に阻害された(P<0.001)(表20)。
【表20】
【0150】
腫瘍成長および群間の治療の反応をより良く比較するために、腫瘍負荷を表す光量子フラックスレベルに基づき、各群の平均AUC値を計算した。最大23日目(治療後2日)までの治療期間中の各群のAUC値を表21aに要約する。
【表21a】
【0151】
平均光量子フラックス測定値は、23日間中のビヒクル群において、約2のログが増加し、これは、ほぼ2倍の腫瘍負荷の平均増加であり、30.4の平均AUCをもたらした(表21a)。したがって、AUCおよび腫瘍負荷は、ビヒクルと比較して、治療群のそれぞれで小さかった。AUC値における明らかな用量反応は、リツキシマブ治療群で観察された。線形回帰モデルの結果は、ビヒクル群に対するこれらの相違の全てが、有意であったことを明らかにした(P<0.01、表21b)。加えて、併用治療群(化合物III−1(3mg/kg)+リツキシマブ(10mg/kg))は、腫瘍負荷において、一貫した減少を示し(−20.0)、これは、それぞれの単一薬剤のみ(化合物III−1(3mg/kg)およびリツキシマブ(10mg/kg)、P<0.01)のいずれよりも有意に低かった。実際、本群のマウスは、非接種の、ベースライン範囲(光量子フラックス=4−7x10^5)であった光量子フラックス値を有し、腫瘍が消滅したことを示唆する。
【表21b】
【0152】
相乗効果スコア計算は、併用治療の効果が、個別の治療と比較して、相乗的、付加的、または準付加的であったかを決定するために、これらのデータに適用された。本分析は、化合物III−1(3mg/kg)およびリツキシマブ(10mg/kg)での併用治療が、ログ
10変換倍数変化と比較した時に、相乗的であったことを示した(表22)。
【表22】
【0153】
治療終了後に腫瘍が再成長するかを決定するために、治療後、最大125日まで、残存マウスの腫瘍成長を監視した。9日目から23日目の間のログフラックスの勾配を23日目から125日目(または群の全ての動物が死亡した場合、それより前)の間の勾配と比較するように、混合−効果区分線形回帰モデルが作製された。多くの群で、麻痺によりマウスが減少したことにより、化合物III−1およびリツキシマブの併用群ならびにリツキシマブ(10および5mg/kg)群のみが評価された。どの群も、治療が23日目に終了した後に、有意に異なる勾配の変化がなく(表23)、腫瘍成長/阻害が、治療の停止後に有意に変化しなかったことを示す。これらのデータは、各治療のそれぞれの阻害効果が、治療後、最大104日継続するように思われることを示唆する。
【表23】
【0154】
Xenogen IVIS(登録商標)撮像システムを使用して、全治療群の全てのマウスの個別の全身生物発光画像を撮影した。0日目の治療前、治療終了3日前(18日目)、および治療終了104日後(125日目)に、本システムを使用して、各マウスの腫瘍の存在/成長を評価した。18日目、他の治療群のいずれか、または対照群と比較して、化合物III−1(3mg/kg)とリツキシマブの併用での治療の結果として、腫瘍の蛍光シグナルにおいて著しい減少があった。併用治療を受けたマウスは、播種性リンパ腫の痕跡をほとんど、または全く示さなかったが、一方、腫瘍成長は、単一薬剤の化合物III−1(3mg/kg)群、および単一薬剤のリツキシマブ治療群の全てにおいて、明白であった。125日目の併用治療群、すなわち、リツキシマブを伴う化合物III−1(3mg/k)のマウスの生物発光画像は、腫瘍成長の痕跡を示さない。他の治療群において、麻痺によりマウスが減少したことにより、これらの群の生物発光撮像は、行われなかった。
【0155】
全てのビヒクル治療されたマウスは、前定義された麻痺のエンドポイントに達し、21日目から31日目の間に安楽死された。10、5、1、および0.5mg/kg群で125日目まで残存したリツキシマブ治療されたマウスにおいて、それぞれ、3/10、1/10、1/10、および0/10マウスの生存率で、用量反応が観察された。群間の生存率を比較するために実施されたログランク分析は、全治療群が、ビヒクル群より有意に長く生存し、併用群が、個別の治療のそれぞれより有意に長く生存したことを例証した。併用治療群のいずれのマウスも、試験の125日の間、外されなかった。
【0156】
表24は、試験の0日目から22日目までの群の平均最大体重変化を示す。ビヒクル群の最大体重損失は、22日目で、1.75%であった。単一薬剤群および併用薬剤群を含む全ての他の治療群は、試験中、体重が増加した。QDスケジュールでの化合物III−1(3mg/kg)、またはQ7Dスケジュールでのリツキシマブ(最大10mg/kg)での治療は、耐容性に優れた。
【表24】
結論
【0157】
単一薬剤として、および併用治療として、化合物III−1およびリツキシマブの効果を確認するために、Ly19−Luc播種性リンパ腫を有するSCIDマウスの生体内撮像実験を、二重に実施した。10mg/kgのリツキシマブを伴う、および伴わない化合物III−1の種々の用量を受けたマウスにおいて、定量Xenogen撮像を使用して、腫瘍負荷およびTGIを決定した。腫瘍成長は、全ての治療群において有意に阻害された(P<0.001)。治療期間中、光量子フラックス値のAUCとして表された腫瘍負荷は、対照と比較して、全治療群において、有意に低かった。化合物III−1(3mg/kg)およびリツキシマブ(10mg/kg)での併用治療は、単一薬剤のみのいずれかと比較した時、腫瘍負荷を有意に低下させた相乗効果を提供するように思われ、これにより、上述の皮下Ly19リンパ腫モデル(実施例1を参照のこと)で観察された相乗効果を実証する。動物の生存は、ビヒクル群と比較して、治療群のそれぞれで有意に高く、それぞれの個別の治療と比較して、併用群で有意に高かった。治療後、一次複製において、最大52日、二次複製において125日まで、いずれの群においても、腫瘍成長率に有意な変化はなかった。要約すると、2つの実験からの結果は、相互に一致しており、これらのデータは、化合物III−1とリツキシマブの併用が、SCIDマウスの播種性Ly19−Lucリンパ腫において最も効果的な治療であり、検知不可能なレベルまで腫瘍負荷を減少させることを裏付ける。
実験5:雌SCIDマウスで成長させたWSU−DLBCL2−luc細胞株の播種性リンパ腫モデルにおけるオーロラAキナーゼ特異的阻害剤(化合物III−1)およびリツキシマブの併用
実験概要
【0158】
2つの個別の試験をWSU−DLBCL2−lucモデルで行った。最初に、化合物III−1を低用量(QDスケジュールで3または10mg/kg)で単独で、およびリツキシマブとの併用で、または高用量(BIDスケジュールで10または20mg/kg)で単独で、もしくはリツキシマブとの併用で投与した。治療後、治療群とビヒクル群間の生存を比較するために、動物を最大132日目まで監視した。
【0159】
最初のWSU−DLBCL2試験において、3mg/kgまたは10mg/kg QDのいずれかで、単独で投与された時の化合物III−1は、本モデルで、腫瘍成長を有意に阻害しなかった(それぞれ、TGI=50.9%、p>0.05、TGI=88.2%、p>0.05)。リツキシマブの単独投与(10mg/kg QW)または化合物III−1(3もしくは10mg/kg)との併用での投与は、WSU−DLCL2−Luc異種移植片を有するSCIDマウスにおいて、腫瘍成長を有意に阻害した(それぞれ、TGI=83.6%、p<0.05、TGI=91.8%、p<0.05、TGI=99.0%、p<0.001)(表25)。第2の試験において、化合物III−1が、10mg/kgまたは20mg/kg BIDのいずれかで単独投与された時、腫瘍成長は、本モデルで、有意に阻害された(両群において、TGI=99.7%、p<0.001)。リツキシマブの単独投与(10mg/kg QW)(TGI=88.4%、p<0.001)、および化合物III−1(10もしくは20mg/kg BID)との併用投与は、有意な腫瘍成長阻害をもたらした(それぞれ、TGI=99.6%および99.9%、両方ともp<0.001)、(表25)。
【表25】
a.各治療群に10匹のマウスであった。
b.各用量において、マウスは、0.75、2.5、5.0、および7.5mg/mL(3、10、20、30mg/kgの化合物III−1)、または2.0mg/mL(10mg/kgのリツキシマブ)で調製された、100μLの化合物III−1および/またはリツキシマブの投与液を受けた。これらの投与液は、それぞれ、25または20グラムの過去のマウス体重に基づき、日常的に調製された。全ての用量は、近似である。
c.平均腫瘍量、およびTGI値は、治療の21日目(第1試験)および22日目(第2試験)に計算された。
d.TGI=TGI計算値B−腫瘍成長阻害(TGI=[(Δ対照平均量−Δ治療平均量)×100/Δ対照平均量]。p値は、ANOVAで計算され、p<0.05は、統計的に有意であると判断された。
e.ログランク分析は、ビヒクル群に対する各治療群の生存率を比較するために使用され、p<0.05は、統計的に有意であると判断された。
f.TGIおよび治療群で使用されたビヒクルは、10% HP−β−CD+1% NaHCOであった。リツキシマブ治療群で使用されたビヒクルは、0.9%の生理食塩水であった。
g.化合物III−1(20mg/kg BID)で投与された動物、および化合物III−1(20mg/kg)およびリツキシマブ(10mg/kg QW)で投与された併用群の動物は、9日目から13日目までの5日間、用量休息を受けた。
【0160】
治療後、動物を最大125日目(第1試験)または130日目(第2試験)まで、生存を監視した。各群の平均生存日数は、表25に示され、治療群の平均生存率は、ビヒクル群と比較された。第1試験において、全てのビヒクル動物は、44日目までに人道的エンドポイント(麻痺)で安楽死され、全治療群は、ビヒクル群と比較して、有意に長い生存を示した(p<0.04−0.001、表25)。試験の終わりまでに(125日目)、10匹中1匹が、単一薬剤のリツキシマブ群、および10mg/kgの化合物III−1併用治療群で残存した。第2試験において、全てのビヒクル動物は、68日までに人道的エンドポイントで安楽死された。リツキシマブ治療単独(p>0.05)を除き、全ての治療群は、ビヒクル群と比較して、有意に長い生存を示した(p<0.001、表25)。試験の終了まで(130日目)残存したマウスの数は、10mg/kgの単一薬剤の化合物III−1およびリツキシマブ群で10匹中1匹、20mg/kgの化合物III−1の単一薬剤群および10mg/kgの化合物III−1併用群で10匹中5匹、20mg/kgの化合物III−1併用群で10匹中8匹であった。
【0161】
腫瘍量は、ビヒクルと比較して、第1試験の治療群のそれぞれで小さかった(表26a)。両方の併用群は、AUC値と比較した時、それらの各個別の治療に対して付加的であった(表26b)。
【表26a】
【表26b】
【0162】
腫瘍量は、ビヒクルと比較して、第2試験の治療群のそれぞれで小さかった(表27a)。両方の併用群は、AUC値と比較した時、それらの各個別の治療に対して準付加的であった(表27b)。
【表27a】
【表27b】
【0163】
第1試験の21日目の投与の終了時、体重損失は、全ての群において、5%未満であった(表25)。しかしながら、第2試験において、BIDスケジュールの化合物III−1(20mg/kg)および化合物III−1(20mg/kg BID)のリツキシマブ(10mg/kg QW)との併用治療は、それぞれ、8.9%(9日目)および12.2%(9日目)の平均最大体重損失をもたらした。本作用は、これらの群の全ての動物に5日間(9日目から13日目)の用量休息を与えたことにより達成され、動物は、その後、体重を取り戻した。他の治療群は、3.9%を上回る最大体重損失を示さなかった(表25)。
【0164】
前述の発明は、明確性および理解の目的のために詳細に説明されたが、これらの特定の実施形態は、例示的であり、制限するものではないものとする。形態および詳細において種々の変更が、本発明の範囲から逸脱することなくなされてもよく、これは、特定の実施形態ではなく、付属の特許請求の範囲により定義されることを、本開示の閲覧から当業者は理解するであろう。
【0165】
本明細書で参照される特許および科学文献は、当業者に利用可能な知識を明確にする。特に定義されない限り、本明細書に使用される全ての専門用語および科学用語は、本発明が属する当業者により通常理解される、同様の意味を有する。本出願に引用される発行された特許、特許出願ならびに参考文献は、それぞれが、具体的に、かつ個別に参照により組み込まれるように示されるものと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。不一致の場合、定義を含む本開示を優先とする。