特許第5738325号(P5738325)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5738325
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月24日
(54)【発明の名称】巻替装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 18/08 20060101AFI20150604BHJP
【FI】
   B65H18/08
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-1313(P2013-1313)
(22)【出願日】2013年1月8日
(65)【公開番号】特開2014-133608(P2014-133608A)
(43)【公開日】2014年7月24日
【審査請求日】2014年7月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000154130
【氏名又は名称】株式会社不二鉄工所
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】特許業務法人あーく特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中矢 茂
(72)【発明者】
【氏名】金澤 明生
【審査官】 冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭48−268(JP,B1)
【文献】 特開2006−62826(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3084575(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H18/00−18/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原反から繰り出されるフィルム状物品が供給されるドラムと、
前記フィルム状物品を巻き取る巻芯を装着可能であり、装着された巻芯とともに一体的に回転可能な回転部材とを備える巻替装置であって、
前記装着された巻芯および前記回転部材は前記ドラム側に付勢されており、前記ドラムは駆動回転するのに対し、前記装着された巻芯および前記回転部材は前記ドラムの回転に応じて従動回転するように構成され、
前記ドラムは、前記フィルム状物品が供給されるドラム本体と、前記ドラム本体よりも径の大きいフランジ部とを有し、
前記ドラム本体と対応するように前記装着された巻芯が配置されるとともに、前記フランジ部と対応するように前記回転部材の円柱状部が配置され、
前記装着された巻芯による前記フィルム状物品の巻取初期時には、前記円柱状部が前記フランジ部に接触されるとともに、前記装着された巻芯が前記ドラム本体と離間されており、前記ドラム本体の表面速度よりも前記装着された巻芯の表面速度が大きくなるように構成されていることを特徴とする巻替装置。
【請求項2】
請求項1に記載の巻替装置において、
前記円柱状部は、前記装着された巻芯よりも径が小さくされていることを特徴とする巻替装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の巻替装置において、
前記フランジ部は、前記ドラム本体に対して着脱可能に構成され、
前記円柱状部は、前記回転部材に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする巻替装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻替装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原反のシャフトに巻き付けられたフィルム状物品を所定長ごとに巻芯に巻き替える巻替装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
このような従来の巻替装置500は、図9に示すように、駆動回転するドラム501と、原反から繰り出されるフィルム状物品550をドラム501に押圧するピンチローラ502と、巻芯560が装着され、巻芯560とともに一体的に従動回転する回転部材503(図10参照)とを備えている。
【0004】
巻芯560および回転部材503は、ドラム501に対して揺動可能に構成されるとともに、ドラム501側に付勢されている。このため、巻替装置500では、ドラム501がR10方向に駆動回転することによって、フィルム状物品550が巻芯560に送られるとともに、巻芯560が従動回転されてフィルム状物品550を巻き取るようになっている。なお、巻取初期時には、巻芯560の表面速度が、ドラム501の表面速度と略同じである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公昭48−268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような従来の巻替装置500では、巻取初期時において、従動回転する巻芯560がフィルム状物品550に対して滑る場合には、巻芯560の表面速度がドラム501の表面速度よりも低下するので、巻芯560に対するフィルム状物品550の巻き初めに皺や緩みなどが発生しやすいという問題点がある。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、巻芯に対するフィルム状物品の巻き初めに皺や緩みなどが発生するのを抑制することが可能な巻替装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明による巻替装置は、原反から繰り出されるフィルム状物品が供給されるドラムと、フィルム状物品を巻き取る巻芯を装着可能であり、装着された巻芯とともに一体的に回転可能な回転部材とを備える。装着された巻芯および回転部材はドラム側に付勢されており、ドラムは駆動回転するのに対し、装着された巻芯および回転部材はドラムの回転に応じて従動回転するように構成されている。ドラムは、フィルム状物品が供給されるドラム本体と、ドラム本体よりも径の大きいフランジ部とを有する。ドラム本体と対応するように装着された巻芯が配置されるとともに、フランジ部と対応するように回転部材の円柱状部が配置されている。巻替装置では、装着された巻芯によるフィルム状物品の巻取初期時には、円柱状部がフランジ部に接触されるとともに、装着された巻芯がドラム本体と離間されており、ドラム本体の表面速度よりも装着された巻芯の表面速度が大きくなるように構成されている。
【0009】
このように、巻取初期時に、ドラム本体の表面速度よりも巻芯の表面速度を大きくすることによって、巻芯に対するフィルム状物品の巻き初めに皺や緩みなどが発生するのを抑制することができる。
【0010】
上記巻替装置において、好ましくは、円柱状部は、装着された巻芯よりも径が小さくされている。
【0011】
上記巻替装置において、好ましくは、フランジ部は、ドラム本体に対して着脱可能に構成され、円柱状部は、回転部材に対して着脱可能に構成されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の巻替装置によれば、巻芯に対するフィルム状物品の巻き初めに皺や緩みなどが発生するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態による巻替装置の概略を示した構成図である。
図2図1の巻替装置のドラムおよびターレット機構を拡大して示した図である。
図3図2の巻替装置において巻取位置の巻芯にアルミ箔が巻き取られた状態を示した図である。
図4図3の巻替装置において巻取位置の巻芯が巻芯放出位置に移動されてアルミ箔が切断された状態を示した図である。
図5図1の巻替装置における巻取初期時のドラムおよび回転部材を模式的に示した側面図である。
図6図5の巻取初期時のドラムおよび回転部材を模式的に示した正面図である。
図7図1の巻替装置における巻取初期経過後のドラムおよび回転部材を模式的に示した側面図である。
図8図7の巻取初期経過後のドラムおよび回転部材を模式的に示した正面図である。
図9】従来の巻替装置における巻取初期時のドラムおよび回転部材を模式的に示した側面図である。
図10図9の巻取初期時のドラムおよび回転部材を模式的に示した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
−構成−
まず、図1および図2を参照して、本実施形態による巻替装置100の構成の概略について説明する。
【0016】
巻替装置100は、図1に示すように、原反1と、タッチローラ2と、複数のガイドローラ3と、ダンサーローラ4と、ドラム5と、ピンチローラ6と、一対のターレット機構7と、巻芯供給部8とを備えている。この巻替装置100は、原反1のシャフト1aに巻き付けられたアルミ箔1bを所定長(たとえば、数メートル〜数十メートル)ごとに巻芯150に巻き替えるように構成されている。なお、巻芯150は、たとえば円筒状の紙管である。
【0017】
原反1は、シャフト1aと、シャフト1aに巻き付けられたアルミ箔1bとを有する。原反1は、シャフト1aが回転可能に支持されており、アルミ箔1bを繰り出すように構成されている。また、原反1は、アルミ箔1bを繰り出すことによりアルミ箔1bが無くなった場合に交換可能に設けられている。アルミ箔1bには、エンボス加工が施されている。なお、アルミ箔1bは、本発明の「フィルム状物品」の一例である。
【0018】
タッチローラ2は、原反1の外周面に接触するとともに、原反1の径に応じて揺動するように構成されている。ガイドローラ3は、原反1から繰り出されるアルミ箔1bをドラム5へと案内する機能を有する。ダンサーローラ4は、原反1の径に応じて揺動することにより、原反1の径の変化によるアルミ箔1bの搬送経路長の変化を打ち消すように構成されている。
【0019】
ドラム5には、図2に示すように、原反1(図1参照)から繰り出されるアルミ箔1bが供給されており、そのアルミ箔1bを巻芯150に送るように構成されている。このドラム5は、図示省略したモータなどによってR1方向に駆動回転される。なお、ドラム5が駆動回転する際の表面速度は、原反1から繰り出されるアルミ箔1bの表面速度と同じになるように制御される。
【0020】
また、ドラム5は、軸方向(図2の紙面に対する垂直方向)に延びるように形成された開口部(図示省略)を有する。ドラム5の内部にはアルミ箔1bを切断するためのカッター(図示省略)が設けられ、そのカッターは開口部を介してドラム5の外周面側に突出可能に構成されている。なお、本実施形態におけるドラム5の特徴部分については、後で詳細に説明する。
【0021】
ピンチローラ6は、原反1から繰り出されるアルミ箔1bをドラム5に押圧するために設けられている。
【0022】
一対のターレット機構7は、ドラム5の軸方向における両端部にそれぞれ配置されている。一対のターレット機構7は、R1方向に45度ずつ回転するように構成されている。なお、ターレット機構7の回転軸は、ドラム5の回転軸と同軸上に配置されている。また、図面では一対のターレット機構7のうちの一方のみを示した。
【0023】
ターレット機構7の外周部には、周方向に45度間隔で8個のチャック機構10が設けられている。チャック機構10は、新しい巻芯150を挟持し、その挟持した巻芯150にアルミ箔1bを巻き付け、アルミ箔1bの巻き付けが完了された巻芯150を解放して巻替装置100から放出するように構成されている。
【0024】
各チャック機構10は、回動軸11と、回動軸11を中心にして回動(揺動)可能なアーム12と、アーム12の先端に設けられた回転部材13とを含んでいる。回転部材13は、アーム12に対して回転可能であるとともに、巻芯150を装着可能に構成されている。なお、本実施形態における回転部材13の特徴部分については、後で詳細に説明する。
【0025】
巻芯供給部8は、巻芯供給位置P1に新しい巻芯150を供給するように構成されている。
【0026】
−動作−
次に、図1図4を参照して、本実施形態による巻替装置100の動作の概略について説明する。
【0027】
まず、図1および図2に示すように、巻取位置P2に位置するチャック機構10が巻芯150を挟持している。そして、その巻取位置P2の巻芯150および回転部材13がドラム5側に付勢されている。これにより、巻取位置P2の巻芯150および回転部材13が回動軸11を中心にしてドラム5側に回動されている。このとき、巻芯供給位置P1に位置するチャック機構10も巻芯150を挟持している。
【0028】
なお、巻取位置P2は、ドラム5の上端部近傍であり、巻芯供給位置P1は、巻取位置P2からR1方向とは反対方向に45度回転した位置であり、後述する巻芯放出位置P3は、巻取位置P2からR1方向に45度回転した位置である。
【0029】
そして、原反1からアルミ箔1bが繰り出される。その原反1から繰り出されたアルミ箔1bは、ガイドローラ3およびダンサーローラ4を介して、ドラム5とピンチローラ6との間に搬送される。
【0030】
このとき、ドラム5がR1方向に駆動回転され、アルミ箔1bが巻取位置P2の巻芯150に送られる。そして、ドラム5の駆動回転により、巻取位置P2の巻芯150および回転部材13が従動回転されることによって、アルミ箔1bが巻取位置P2の巻芯150に巻き取られる。
【0031】
その後、図3に示すように、巻取位置P2の巻芯150により予め設定された長さのアルミ箔1bが巻き取られた場合に、一対のターレット機構7がR1方向に45度回転される。これにより、巻取位置P2に位置していた巻芯150が巻芯放出位置P3に移動されるとともに、巻芯供給位置P1に位置していた巻芯150が巻取位置P2に移動される。このとき、巻芯供給位置P1に移動されたチャック機構10により新しい巻芯150が挟持される。なお、巻取位置P2に移動された巻芯150および回転部材13はドラム5側に付勢される。
【0032】
そして、巻芯放出位置P3に移動された巻芯150に、所定長のアルミ箔1bが巻き取られた場合に、回転するドラム5の開口部(図示省略)が巻芯供給位置P1と巻取位置P2との間に位置する際に、ドラム5の内部に設けられたカッター(図示省略)が開口部を介してドラム5の外周面側に突出される。これにより、図4に示すように、巻芯供給位置P1と巻取位置P2との間でアルミ箔1bが切断される。
【0033】
そして、原反1側の切断端(切断端の一方)1cに、エアが吹き付けられることによって、その切断端1cが巻取位置P2に位置する巻芯150に巻き付けられる。
【0034】
なお、巻芯放出位置P3の巻芯150側の切断端(切断端の他方)1dは、巻芯放出位置P3の巻芯150に巻き取られる。そして、巻芯放出位置P3のチャック機構10が巻芯150を解放することにより、アルミ箔1bの巻き取りが完了された巻芯150が巻替装置100から放出される。
【0035】
以上の動作が繰り返し行われることによって、原反1のアルミ箔1bを巻芯150に巻き替えて、所定長のアルミ箔1bが巻き付けられた巻芯150を連続的に作成することが可能である。
【0036】
−ドラムおよび回転部材−
次に、図5図8を参照して、本実施形態による巻替装置100のドラム5および回転部材13の詳細について説明する。なお、図5図8では、ターレット機構7(図1参照)のうち巻取位置P2に位置する回転部材13のみを示した。また、図5は、巻取初期時のドラム5および回転部材13を模式的に示した側面図であり、図6は、巻取初期時のドラム5および回転部材13を模式的に示した正面図である。また、図7は、巻取初期経過後のドラム5および回転部材13を模式的に示した側面図であり、図8は、巻取初期経過後のドラム5および回転部材13を模式的に示した正面図である。
【0037】
ドラム5は、図5図8に示すように、アルミ箔1bが供給される円筒状のドラム本体51と、ドラム本体51の軸方向における両端部に設けられたフランジ部52とを有する。フランジ部52は、ドラム本体51の外周面から外側に突出するように形成されるとともに、周方向において全周にわたり形成されている。また、フランジ部52は、軸方向から見て、円形状に形成されており、ドラム本体51よりも径(外径)が大きくされている。なお、フランジ部52は、ドラム本体51に対して着脱可能に構成されている。
【0038】
回転部材13は、巻芯150を装着可能であり、その装着された巻芯150と一体的に回転可能である。また、回転部材13は円柱状部13aを有する。円柱状部13aは、軸方向から見て、円形状に形成されており、巻芯150よりも径(外径)が小さくされている。なお、円柱状部13aは、回転部材13に対して着脱可能に構成されている。また、巻取位置P2の回転部材13およびその回転部材13に装着された巻芯150はドラム5側に付勢されている。
【0039】
また、図6および図8に示すように、正面(軸方向と直交する方向)から見て、回転部材13に装着された巻芯150はドラム本体51と対応する位置に配置され、円柱状部13aはフランジ部52と対応する位置に配置されている。
【0040】
このため、巻取初期時には、図5および図6に示すように、円柱状部13aがフランジ部52に接触されるとともに、巻芯150がドラム本体51と離間している。なお、巻取初期時とは、巻取位置P2の巻芯150によるアルミ箔1bの巻き取りが開始されてから、その巻き取りに起因して巻径が増大することにより円柱状部13aがフランジ部52から離間するまでの間である。
【0041】
この巻取初期時では、ドラム5がR1方向に駆動回転されると、フランジ部52の径がドラム本体51の径よりも大きいことから、フランジ部52の表面速度がドラム本体51の表面速度よりも大きくなる。また、円柱状部13aがフランジ部52に接触されているため、円柱状部13aがフランジ部52の表面速度と略同じ表面速度で連れ回される。さらに、巻芯150の径が円柱状部13aの径よりも大きいことから、巻芯150の表面速度が円柱状部13aの表面速度よりも大きくなる。したがって、巻取初期時では、ドラム本体51の表面速度(アルミ箔1bが送られる速度)よりも巻芯150の表面速度が大きくなる。
【0042】
そして、巻取初期経過後には、図7および図8に示すように、円柱状部13aがフランジ部52から離間し、巻芯150に巻き取られたアルミ箔1b(巻径の外周部)がドラム本体51と接触している。このため、巻径の外周部がドラム本体51の表面速度と略同じ表面速度で連れ回される。
【0043】
−効果−
本実施形態では、上記のように、巻取初期時に、ドラム本体51の表面速度(アルミ箔1bが送られる速度)よりも巻芯150の表面速度を大きくすることによって、エンボス加工が施されたアルミ箔1bのように滑りやすい材質であっても、巻芯150に対するアルミ箔1bの巻き初めに皺や緩みなどが発生するのを抑制することができる。また、巻き初めに必要な巻き硬さを得ることができる。
【0044】
また、本実施形態では、フランジ部52の径をドラム本体51の径よりも大きくすることによって、フランジ部52の表面速度をドラム本体51の表面速度よりも大きくすることができる。さらに、巻芯150の径を円柱状部13aの径よりも大きくすることによって、巻芯150の表面速度を円柱状部13aの表面速度よりも大きくすることができる。その結果、ドラム本体51の表面速度よりも巻芯150の表面速度を大きくすることができる。
【0045】
また、本実施形態では、フランジ部52をドラム本体51に対して着脱可能に構成するとともに、円柱状部13aを回転部材13に対して着脱可能に構成することによって、従来の巻替装置にフランジ部52および円柱状部13aを設けることにより、本実施形態による巻替装置100を得ることができる。
【0046】
−他の実施形態−
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0047】
たとえば、本実施形態では、原反1がアルミ箔1bを有する例を示したが、これに限らず、原反が食品包装用ラップフィルムを有していてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、円柱状部13aの径が巻芯150よりも小さい例を示したが、これに限らず、円柱状部の径が巻芯と同じであってもよい。
【0049】
また、本実施形態では、フランジ部52がドラム本体51に対して着脱可能に構成されるとともに、円柱状部13aが回転部材13に対して着脱可能に構成される例を示したが、これに限らず、フランジ部とドラム本体とが一体的に形成されていてもよいし、円柱状部と回転部材とが一体的に形成されていてもよい。
【0050】
また、本実施形態では、ターレット機構7に8個のチャック機構10が設けられる例を示したが、これに限らず、ターレット機構に複数のチャック機構が設けられていればよい。
【0051】
また、本実施形態において、ドラム5のフランジ部52および回転部材13の円柱状部13aの摩擦係数が大きくなるようにしてもよい。たとえば、フランジ部52および円柱状部13aの一方を金属製、他方をゴム製にしてもよいし、フランジ部52および円柱状部13aの両方をゴム製にしてもよい。このように構成すれば、フランジ部52に対して円柱状部13aが滑るのを抑制することができる。
【0052】
また、本実施形態では、切断端1cにエアが吹き付けられることによって、その切断端1cが巻取位置P2に位置する巻芯150に巻き付けられる例を示したが、これに限らず、両面テープなどの接着材(図示省略)によって、切断端1cが巻取位置P2に位置する巻芯150に巻き付けられるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 原反
1b アルミ箔(フィルム状物品)
5 ドラム
13 回転部材
13a 円柱状部
51 ドラム本体
52 フランジ部
100 巻替装置
150 巻芯
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10