特許第5738358号(P5738358)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5738358
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月24日
(54)【発明の名称】移動パターンマイニング装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20150604BHJP
【FI】
   G06F17/30 220Z
   G06F17/30 340B
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-143743(P2013-143743)
(22)【出願日】2013年7月9日
(65)【公開番号】特開2014-154137(P2014-154137A)
(43)【公開日】2014年8月25日
【審査請求日】2013年9月19日
(31)【優先権主張番号】201310046774.3
(32)【優先日】2013年2月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】505418870
【氏名又は名称】エヌイーシー(チャイナ)カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NEC(China)Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100093595
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 正夫
(72)【発明者】
【氏名】リー マン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイソン ヒュ
(72)【発明者】
【氏名】シャオウェイ リウ
【審査官】 川▲崎▼ 博章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−257309(JP,A)
【文献】 特開2007−109110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動パターンマイニング装置であって、
ユーザの履歴データを収集するように構成されるデータ収集手段と、
前記履歴データからユーザの滞留地点を取得するように構成される滞留地点取得手段と、
ある特定トピックに関する意味木を取得し、当該特定トピックに関する意味木を用いて、ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するように構成される抽出手段と、
トピック関連滞留地点に基づいてユーザの候補移動パターンを決定するように構成された決定手段と、
特定トピックに関連する頻出移動パターンデータベースから、ユーザの候補移動パターンに最もよく一致する頻出移動パターンを選択するように構成された選択手段とを備え、
前記頻出移動パターンデータベースは、複数ユーザの履歴データに基づいて事前に設定される
ことを特徴とする移動パターンマイニング装置。
【請求項2】
ユーザの履歴データは、ロケーション、時間、及びロケーションの意味を含むことを特徴とする請求項1に記載の移動パターンマイニング装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、ユーザの滞留地点と特定トピックに関する意味木の葉ノードとを照合し、一致した滞留地点をトピック関連滞留地点として選択するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の移動パターンマイニング装置。
【請求項4】
前記決定手段は、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、トピック関連滞留地点を葉ノードとして結合して、ユーザの候補移動パターンを形成するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の移動パターンマイニング装置。
【請求項5】
ユーザの候補移動パターンと最もよく一致する頻出移動パターンは、(1)頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおける同一意味のノード数が最大である、並びに(2)当該頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおいて、同一意味のノードが葉ノードに最も近い、という条件のうち少なくとも1つを満たすことを特徴とする請求項1に記載の移動パターンマイニング装置。
【請求項6】
前記特定トピックに関する意味木は、WordNETから取得されることを特徴とする請求項1に記載の移動パターンマイニング装置。
【請求項7】
頻出移動パターン生成装置であって、
複数ユーザの履歴データを収集するように構成されるデータ収集手段と、
前記履歴データから当該複数ユーザの各ユーザの滞留地点を取得するように構成される滞留地点取得手段と、
ある特定トピックに関する意味木を取得し、当該特定トピックに関する意味木を用いて、各ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するように構成される抽出手段と、
各ユーザのトピック関連滞留地点に基づいて当該ユーザの候補移動パターンを決定するように構成される決定手段と、
全ユーザの候補移動パターンから頻出移動パターンを選択するように構成される選択手段と
を備えることを特徴とする頻出移動パターン生成装置。
【請求項8】
前記抽出手段は、各ユーザの滞留地点と特定トピックに関する意味木の葉ノードとを照合し、一致した滞留地点を当該ユーザのトピック関連滞留地点として選択するように構成されることを特徴とする請求項7に記載の頻出移動パターン生成装置。
【請求項9】
移動パターンマイニング方法であって、
ユーザの履歴データを収集するステップと、
前記履歴データからユーザの滞留地点を取得するステップと、
ある特定トピックに関する意味木を取得し、この特定トピックに関する意味木を用いて、ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するステップと、
トピック関連滞留地点に基づいてユーザの候補移動パターンを決定するステップと、
特定トピックに関連する頻出移動パターンデータベースから、ユーザの候補移動パターンに最もよく一致する頻出移動パターンを選択するステップと
を含み、
前記頻出移動パターンデータベースは、複数ユーザの履歴データに基づいて事前に設定される
ことを特徴とする移動パターンマイニング方法。
【請求項10】
頻出移動パターン生成方法であって、
複数ユーザの履歴データを収集するステップと、
前記履歴データから当該複数ユーザの各ユーザの滞留地点を取得するステップと、
ある特定トピックに関する意味木を取得し、当該特定トピックに関する意味木を用いて、各ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するステップと、
各ユーザのトピック関連滞留地点に基づいて当該ユーザの候補移動パターンを決定するステップと、
全ユーザの候補移動パターンから頻出移動パターンを選択するステップと
を含むことを特徴とする頻出移動パターン生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データマイニングの技術分野に関し、特に、移動パターンマイニング装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの移動パターンは、ロケーションに関連する個人的な関心を反映している。そのため、ユーザの移動パターンに基づいて、例えば交通情報等の関連情報をユーザに提供することができる。
【0003】
現在のユーザ移動パターンマイニングは、主にユーザの履歴ロケーションデータに基づいて、ロケーションに関連するユーザ移動パターンを取得することを特徴とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この解決法は以下の問題を伴う。
【0005】
第一に、既存の方法はロケーションに関連する移動パターンのマイニングに焦点を合わせており、相互に関連する一連のロケーションにおけるトピックのマイニングには対応していない(すなわち、トピックに関する移動パターンを得ることはできない)。例えば、「ユーザは最近、仕事の後にショッピングモールに行っている」がロケーションに関する移動パターンであるとすると、この移動パターンのトピックは「自宅のリフォーム」かもしれない。ユーザは自宅のリフォームを行う間に様々なロケーションを訪問するだろうが、これらのロケーションへの訪問回数は1回のみのことも数回のこともある。既存の方法は各ロケーションの訪問頻度に依存するため、「自宅のリフォーム」というトピックに関連するこうした移動パターンを検出することはできない。
【0006】
第二に、既存の移動パターンマイニング方法では、関連の移動が一定の回数に達しなければ移動パターンとして認識できないため、新規の移動パターンを早期に発見することができない。しかし、ロケーションベースのサービス品質を向上させる上では、新規の移動パターンを早期に認識する能力が有用である。
【0007】
従って、トピックに関連するユーザ移動パターンを早期に取得できる解決法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、ユーザグループの移動パターンに基づいて、トピックに関連する個別ユーザの移動パターンがマイニングされる移動パターンマイニング装置及び方法を提供することにある。
【0009】
本発明の第1の態様によれば、移動パターンマイニング装置が提供される。当該装置は、ユーザの履歴データを収集するように構成されたデータ収集手段と、履歴データからユーザの滞留地点を取得するように構成された滞留地点取得手段と、ある特定トピックに関する意味木を取得し、この特定トピックに関する意味木を用いて、ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するように構成された抽出手段と、トピック関連滞留地点に基づいてユーザの候補移動パターンを決定するように構成された決定手段と、特定トピックに関連する頻出移動パターンデータベースから、ユーザの候補移動パターンに最もよく一致する頻出移動パターンを選択するように構成された選択手段とを備え、頻出移動パターンデータベースは、複数ユーザの履歴データに基づいて事前に設定される。
【0010】
ユーザの履歴データは、ロケーション、時間、及びロケーションの意味から成るのが望ましい。
【0011】
抽出手段は、ユーザの滞留地点と特定トピックに関する意味木の葉ノードとを照合し、一致した滞留地点をトピック関連滞留地点として選択するように構成されるのが望ましい。
【0012】
決定手段は、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、トピック関連滞留地点を葉ノードとして結合して、ユーザの候補移動パターンを形成するように構成されるのが望ましい。
【0013】
ユーザの候補移動パターンと最もよく一致する頻出移動パターンは、(1)頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおける同一意味のノード数が最大である、並びに(2)当該頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおいて、同一意味のノードが葉ノードに最も近い、という条件のうち少なくとも1つを満たすのが望ましい。
【0014】
特定トピックに関する意味木は、WordNETから取得されるのが望ましい。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、頻出移動パターン生成装置が提供される。当該装置は、複数ユーザの履歴データを収集するように構成されたデータ収集手段と、履歴データから当該複数ユーザの各ユーザの滞留地点を取得するように構成された滞留地点取得手段と、ある特定トピックに関する意味木を取得し、この特定トピックに関する意味木を用いて、各ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するように構成された抽出手段と、各ユーザのトピック関連滞留地点に基づいて当該ユーザの候補移動パターンを決定するように構成された決定手段と、全ユーザの候補移動パターンから1つの頻出移動パターンを選択するように構成された選択手段とを含む。
【0016】
抽出手段は、各ユーザの滞留地点と特定トピックに関する意味木の葉ノードとを照合し、一致した滞留地点を当該ユーザのトピック関連滞留地点として選択するように構成されるのが望ましい。
【0017】
決定手段は、各ユーザについて、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、当該ユーザのトピック関連滞留地点を葉ノードとして結合して、当該ユーザの候補移動パターンを形成するように構成されるのが望ましい。
【0018】
選択手段は、全ユーザの候補移動パターンから、しきい値回数よりも高頻度で出現する候補移動パターンを頻出移動パターンとして選択するように構成されるのが望ましい。
【0019】
本発明の第3の態様によれば、移動パターンマイニング方法が提供される。当該方法は、ユーザの履歴データを収集するステップと、履歴データからユーザの滞留地点を取得するステップと、ある特定トピックに関する意味木を取得し、この特定トピックに関する意味木を用いて、ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するステップと、トピック関連滞留地点に基づいてユーザの候補移動パターンを決定するステップと、特定トピックに関連する頻出移動パターンデータベースから、ユーザの候補移動パターンに最もよく一致する頻出移動パターンを選択するステップとを含み、頻出移動パターンデータベースは、複数ユーザの履歴データに基づいて事前に設定される。
【0020】
ユーザの履歴データは、ロケーション、時間、及びロケーションの意味から成るのが望ましい。
【0021】
ユーザの滞留地点が特定トピックに関する意味木の葉ノードと照合され、一致した滞留地点がトピック関連滞留地点として選択されるのが望ましい。
【0022】
特定トピックに関する意味木の1つの副木に、トピック関連滞留地点が葉ノードとして結合されて、ユーザの候補移動パターンが形成されるのが望ましい。
【0023】
ユーザの候補移動パターンと最もよく一致する頻出移動パターンは、(1)頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおける同一意味のノード数が最大である、並びに(2)当該頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターン内において、同一意味のノードが葉ノードに最も近い、という条件のうち少なくとも1つを満たすものとするのが望ましい。
【0024】
特定トピックに関する意味木は、WordNETから取得されるのが望ましい。
【0025】
本発明の第4の態様によれば、頻出移動パターン生成方法が提供される。当該方法は、複数ユーザの履歴データを収集するステップと、履歴データから当該複数ユーザの各ユーザの滞留地点を取得するステップと、ある特定トピックに関する意味木を取得し、この特定トピックに関する意味木を用いて、各ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するステップと、各ユーザのトピック関連滞留地点に基づいて当該ユーザの候補移動パターンを決定するステップと、全ユーザの候補移動パターンから1つの頻出移動パターンを選択するステップとを含む。
【0026】
各ユーザの滞留地点が特定トピックに関する意味木の葉ノードと照合され、一致した滞留地点が当該ユーザのトピック関連滞留地点として選択されるのが望ましい。
【0027】
各ユーザについて、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、当該ユーザのトピック関連滞留地点が葉ノードとして結合されて、当該ユーザの候補移動パターンが形成されるのが望ましい。
【0028】
全ユーザの候補移動パターンから、しきい値回数よりも高頻度で出現する候補移動パターンが頻出移動パターンとして選択されるのが望ましい。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ユーザを対象として、トピックに関する移動パターンをマイニングすることができる。具体的には、本出願は、個別ユーザの履歴データ量が不十分なときには、トピックに関するユーザグループの移動パターンに基づいて、トピックに関する個別ユーザの移動パターンを早期に取得することができる。そのため、ユーザに対して個人化された情報を早期に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
上記及びその他の目的、特徴、並びに利点は、図面を参照しながら実施例について述べた以下の説明を読むことにより、さらに明らかになるであろう。
【0031】
図1】本発明の一実施例による移動パターンマイニング装置のブロック図である。
図2】本発明の一実施例による特定トピックに関する意味木を示す概略図である。
図3】本発明の一実施例による抽出手段の動作を示す概略図である。
図4】本発明の一実施例によるユーザの候補移動パターンを示す概略図である。
図5】本発明の一実施例によるユーザの移動パターンの選択を示す概略図である。
図6】本発明の一実施例による頻出移動パターン生成装置のブロック図である。
図7】本発明の一実施例による頻出移動パターン生成装置により生成される頻出移動パターンを示す概略図である。
図8】本発明の一実施例による移動パターンマイニング方法を示すフローチャートである。
図9】本発明の一実施例による頻出移動パターン生成方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下では、図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明する。但し、本発明は下記の実施例に限定されないことに留意されたい。以下の説明では、本発明の概念が曖昧になるのを回避するため、本発明に関連しないよく知られた技法の詳細は省略する。
【0033】
図1は、本発明の一実施例による移動パターンマイニング装置10のブロック図である。図1に示すように、移動パターンマイニング装置10は、データ収集手段110と滞留地点取得手段120と抽出手段130と決定手段140と選択手段150とを含む。以下では、図2〜5を参照して、移動パターンマイニング装置10の各種手段の動作について詳細に説明する。
【0034】
データ収集手段110は、ユーザの履歴データ101を収集するように構成されている。ユーザの履歴データ101は、例えば、ロケーション、時間、及びロケーションの意味で構成してもよい。このうちロケーションデータは経度/緯度データとすることができるが、これに限定されない。
【0035】
滞留地点取得手段120は、データ収集手段110によって収集された履歴データ101からユーザの滞留地点を取得するように構成されている。ここで、「滞留地点」とは、個別ユーザが一定のしきい値時間を超えて訪問する地理的ロケーションを意味する。しきい値時間は、実際の状況に応じて設定することができる(例:30分間)。
【0036】
抽出手段130は、ある特定トピックに関する意味木を取得し、この特定トピックに関する意味木を用いて、ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するように構成されている。抽出手段130は、ユーザの滞留地点と特定トピックに関する意味木の葉ノードとを照合し、一致した滞留地点をトピック関連滞留地点として選択するように構成されるのが望ましい。
【0037】
本出願において、「特定トピックに関する意味木」とはトピックに関する概念階層を表す木を意味し、各ノードは意味概念を表す。親ノードの概念は、子ノードの概念の高レベルな抽象化概念である。ルートは最高レベルの抽象化概念を有する。意味木は、ディクショナリまたは類似のデータソースから導出することができる。例えば、特定トピックに関する意味木はWordNetから導出してもよい。
【0038】
図2は、本発明の一実施例による特定トピックに関する意味木を示す概略図である。具体的には、図2に示す意味木20は、トピック「自宅のリフォーム」に関する意味木である。図2に示すように、意味木20のルートは「自宅のリフォーム」であり、第2層ノードは「取引」、「請負業者」、「家具」を含む。これらは、ルート「自宅のリフォーム」の下位の概念である。第3層ノードは、「保険」、「登録」、「電気工」、「配管工」、「錠前師」、「フロア」、「機械設備」、「塗装」を含む。これらは、第2層ノード「取引」、「請負業者」、及び「家具」の下位の概念である。
【0039】
図3は、本発明の一実施例による抽出手段の動作を示す概略図である。具体的には、図3の上側はトピック「自宅のリフォーム」の意味木(図2参照)を示し、図3の下側は滞留地点取得手段120によって取得された一連の滞留地点を示す。抽出手段130は、N日間における一連の滞留地点に含まれる滞留地点を、この特定トピックに関する意味木の葉ノードと照合し、一致した滞留地点をトピック関連滞留地点として選択する。図3に示す例においては、抽出手段130は、破線枠内の滞留地点が意味木の2つのノード(すなわち、「配管工」及び「フロア」)と一致することを検出する。従って、抽出手段130は破線枠内の滞留地点をトピック関連滞留地点として選択する。
【0040】
図1に戻ると、決定手段140は、トピック関連滞留地点に基づいてユーザの候補移動パターンを決定するように構成されている。決定手段140は、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、トピック関連滞留地点を葉ノードとして結合して、ユーザの候補移動パターンを形成するように構成されるのが望ましい。
【0041】
図4は、本発明の一実施例によるユーザの候補移動パターンを示す概略図である。図4の左側は、特定トピック(「自宅のリフォーム」)の意味木と、意味木の2つのノード(「配管工」及び「フロア」)と一致するロケーション、すなわちトピック関連滞留地点とを示す。これに基づいて、決定手段140は、当該意味木の1つの副木に、トピック関連滞留地点を葉ノードとして結合して、ユーザの候補移動パターンを形成する。図4の右側は、決定手段140によって取得された候補移動パターンを示す。その葉ノードはトピック関連滞留地点である。
【0042】
図1に戻ると、選択手段150は、特定トピックに関連する頻出移動パターンデータベースから、ユーザの候補移動パターンに最もよく一致する頻出移動パターンを、ユーザの移動パターン104として選択するように構成されている。ここで、頻出移動パターンデータベースは、複数ユーザに関する履歴データに基づいて事前に設定されている。以下では、図5を参照して、選択手段150の動作について詳細に説明する。
【0043】
図5は、本発明の一実施例によるユーザの移動パターンの選択を示す概略図である。図5の左上は、決定手段140によって取得された候補移動パターンを示す(図4参照)。図5の右上は、2つの頻出移動パターンを示す。但し、図5に示す2つの頻出移動パターンは一例に過ぎず、さらに多くの頻出移動パターンが存在する可能性があることは、当業者によって理解されるであろう。
【0044】
選択手段150は、ユーザの候補移動パターンと最もよく一致する頻出移動パターンを、(1)頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおける同一意味のノード数が最大である、並びに(2)当該頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターン内において、同一意味のノードが葉ノードに最も近い、という条件のうち少なくとも1つを満たすことを基準として選択するのが望ましい。
【0045】
図5に示すように、ユーザの候補移動パターンと頻出移動パターン1は4つの共通する内部ノード(「請負業者」、「家具」、「配管工」、及び「フロア」)を有し、ユーザの候補移動パターンと頻出移動パターン2は3つの共通する内部ノード(「請負業者」、「家具」、及び「フロア」)を有する。従って、選択手段150は頻出移動パターン1をユーザの移動パターン104として選択する。
【0046】
あるいは、ユーザの移動パターンは、葉ノードに最も近くて同一の意味を有するノードの数に基づいて選択することもできる。図5を参照すると、頻出移動パターン1とユーザの候補移動パターンの場合は、葉ノードに最も近く、同一の意味(「配管工」及び「フロア」)を有するノードが2つある。一方、頻出移動パターン2とユーザの候補移動パターンの場合は、葉ノードに最も近く、同一の意味(「フロア」)を有するノードは1つしかない。従って、選択手段150は頻出移動パターン1をユーザの移動パターン104として選択する。
【0047】
上記では、選択手段150が条件(1)及び(2)に個別に基づいてユーザの移動パターンを選択すると説明したが、選択手段150は条件(1)及び(2)の両方に基づいてユーザの移動パターンを選択することも可能であることは、当業者には理解されるであろう。例えば、条件(1)及び(2)に異なる重みを割り当てて、加重後の結果をユーザの移動パターン104を選択するとみなすこともできる。
【0048】
本発明の一実施例による移動パターンマイニング装置を用いれば、個別ユーザの履歴データ量が不十分な場合でも、ユーザグループのトピックに関する移動パターンに基づいて、個別ユーザのトピックに関する移動パターンを早期に取得することができる。こうして取得された個別ユーザの移動パターンに基づけば、個別ユーザに対して個人化された情報を提供することが可能になる。
【0049】
図6は、ユーザの頻出移動パターンを取得するために使用される、本発明の一実施例による頻出移動パターン生成装置60を示すブロック図である。図6に示すように、頻出移動パターン生成装置60は、データ収集手段610と滞留地点取得手段620と抽出手段630と決定手段640と選択手段650とを含む。
【0050】
データ収集手段610は、複数ユーザの履歴データ101を収集するように構成されている。ユーザの履歴データ101は、例えば、ロケーション、時間、及びロケーションの意味で構成してもよい。
【0051】
滞留地点取得手段620は、データ収集手段610によって収集された履歴データ101から複数ユーザの各々の滞留地点を取得するように構成されている。
【0052】
抽出手段630は、ある特定トピックに関する意味木を取得し、この特定トピックに関する意味木を用いて、各ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するように構成されている。抽出手段630は、各ユーザの滞留地点と特定トピックに関する意味木の葉ノードとを照合し、一致した滞留地点を当該ユーザのトピック関連滞留地点として選択するように構成されるのが望ましい。
【0053】
決定手段640は、抽出手段630によって取得された各ユーザのトピック関連滞留地点に基づいて、当該ユーザの候補移動パターンを決定するように構成されている。決定手段640は、各ユーザについて、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、当該ユーザのトピック関連滞留地点を葉ノードとして結合して、当該ユーザの候補移動パターンを形成するように構成されるのが望ましい。
【0054】
選択手段650は、決定手段640によって決定された全ユーザの候補移動パターンから1つの頻出移動パターンを選択するように構成されている。選択手段650は、全ユーザの候補移動パターンから、しきい値回数よりも高頻度で出現する候補移動パターンを頻出移動パターンとして選択するように構成されるのが望ましい。以下では、図7を参照して、選択手段650の動作について詳述する。
【0055】
図7は、本発明の一実施例による頻出移動パターン生成装置により生成される頻出移動パターンを示す概略図である。図7の上側に示すように、決定手段640により決定される全ユーザの候補移動パターンは、トピック「自宅のリフォーム」に関する移動パターン1、移動パターン2…、移動パターンnを含む。
【0056】
選択手段650は、各移動パターンの出現回数を事前設定されたしきい値と比較する。出現回数がしきい値を上回る場合は、対応する移動パターンが頻出移動パターンとして選択される。例えば、図7に示すように、移動パターン1の出現回数がしきい値を上回るとすると、移動パターン1が選択手段650によって頻出移動パターンとして選択される。一方、移動パターン2の出現回数がしきい値を上回らない場合には、選択手段650は移動パターン2を破棄し、以下同様に続く。つまり、移動パターンnの出現回数がしきい値を上回るとすると、移動パターンnが選択手段650により頻出移動パターンmとして選択される(ここで、m≦nである)。
【0057】
選択手段650は他の方法によっても頻出移動パターンを選択できることは、当業者には理解されるであろう。例えば、ある特定の移動パターンの出現回数を全移動パターンの総出現回数で除算した結果がしきい値を上回った時に、この移動パターンが選択手段650によって頻出移動パターンとして選択されるようにしてもよい。
【0058】
頻出移動パターン生成装置60によって生成された頻出移動パターンは、上述した移動パターンマイニング装置10による使用を目的として、記憶装置(不揮発性メモリなど)に記憶することができる。そのため移動パターンマイニング装置10は、個別ユーザの履歴データ量が不十分な場合でも、移動パターン生成装置60によって生成されたユーザグループのトピックに関する移動パターンに基づいて、個別ユーザのトピックに関する移動パターンを早期に取得することができる。こうして、ユーザに対して個人化された情報を早期に提供することが可能となる。
【0059】
図8は、本発明の一実施例による移動パターンマイニング方法を示すフローチャートである。図8に示すように、方法80はステップS810から開始する。
【0060】
ステップS820において、ユーザの履歴データが収集される。ユーザの履歴データは、例えば、ロケーション、時間、及びロケーションの意味で構成してもよい。このうちロケーションデータは経度/緯度データとすることができるが、これに限定されない。
【0061】
ステップS830において、履歴データからユーザの滞留地点が取得される。
【0062】
ステップS840において、ある特定トピックに関する意味木が取得され、この特定トピックに関する意味木を用いて、ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点が抽出される。例えば、ユーザの滞留地点が特定トピックに関する意味木の葉ノードと照合され、一致した滞留地点がトピック関連滞留地点として選択されてもよい。特定トピックに関する意味木は、WordNETから取得されるのが望ましい。
【0063】
ステップS850において、トピック関連滞留地点に基づいて、ユーザの候補移動パターンが決定される。例えば、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、トピック関連滞留地点が葉ノードとして結合されて、ユーザの候補移動パターンが形成されてもよい。
【0064】
ステップS860において、複数ユーザの履歴データに基づいて事前に設定されることを特徴とする、特定トピックに関連する頻出移動パターンデータベースから、ユーザの候補移動パターンに最もよく一致する頻出移動パターンが選択される。例えば、ユーザの候補移動パターンと最もよく一致する頻出移動パターンは、(1)頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおける同一意味のノード数が最大である、並びに(2)当該頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターン内において、同一意味のノードが葉ノードに最も近い、という条件のうち少なくとも1つを満たすものとすることができる。
【0065】
最後に、方法80はステップS870で終了する。
【0066】
図9は、本発明の一実施例による頻出移動パターン生成方法を示すフローチャートである。図9に示すように、頻出移動パターン生成方法90はステップS910から開始する。
【0067】
ステップS920において、複数ユーザの履歴データが収集される。複数ユーザの履歴データは、ロケーション、時間、及びロケーションの意味で構成してもよい。
【0068】
ステップS930において、履歴データから複数ユーザの各々の滞留地点が取得される。
【0069】
ステップS940において、ある特定トピックに関する意味木が取得され、この特定トピックに関する意味木を用いて、各ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点が抽出される。例えば、各ユーザの滞留地点が特定トピックに関する意味木の葉ノードと照合され、一致した滞留地点が当該ユーザのトピック関連滞留地点として選択されてもよい。特定トピックに関する意味木は、WordNETから取得されるのが望ましい。
【0070】
ステップS950において、各ユーザのトピック関連滞留地点に基づいて、当該ユーザの候補移動パターンが決定される。例えば、各ユーザについて、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、当該ユーザのトピック関連滞留地点が葉ノードとして結合されて、当該ユーザの候補移動パターンが形成されてもよい。
【0071】
ステップS960において、全ユーザの候補移動パターンから頻出移動パターンが選択される。例えば、全ユーザの候補移動パターンから、しきい値回数よりも高頻度で出現する候補移動パターンが頻出移動パターンとして選択されてもよい。あるいは、総出現回数に対する出現回数の比率がしきい値を上回る候補移動パターンが頻出移動パターンとして選択される。
【0072】
最後に、方法90はステップS970で終了する。
【0073】
本発明の上記の実施例は、ソフトウェア、ハードウェア、またはその組み合わせとして実装できることに留意されたい。例えば、上記の実施例による移動パターンマイニング装置と頻出移動パターン生成装置の様々な構成部品は、アナログ回路、デジタル回路、汎用プロセッサ、デジタル信号処理(DSP)回路、プログラム可能プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、結合プログラム可能論理回路(CPLD)等を含むがこれに限定されない様々な装置を使用して実装することができる。
【0074】
加えて、上記の実施例において説明したユーザの履歴データは、ローカルデータベース、分散データベ―ス、リモートデータベースのいずれにも記憶できることは、当業者には理解されるであろう。
【0075】
さらに、本明細書で開示した本発明の実施例は、コンピュータプログラム製品上に実装することもできる。具体的には、このコンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム論理が符号化されたコンピュータ可読媒体を備える製品とすることができる。このコンピュータプログラム論理は、計算装置内で実行されると、本発明の上記の解決法を実装するための動作を提供する。また、当該コンピュータプログラム論理は、計算システムの少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、当該プロセッサを介して本発明の実施例による動作(方法)を実行する。本発明のこうした構成は、典型的には、光媒体(例:CD−ROM)、フロッピーディスクもしくはハードディスク等のコンピュータ可読媒体上に設定もしくは符号化されたソフトウェア、コードその他のデータ構造体、または1つ以上のROM、RAMもしくはPROMチップ上のファームウェアもしくはマイクロコード、または1つ以上のモジュールからダウンロード可能なソフトウェアイメージもしくは共有データベースとして提供される。ソフトウェア、ファームウェア等の構成は、計算装置上にロードすることにより、当該計算装置内の1つ以上のプロセッサを介して、本発明の実施例による解決法を実装することができる。
【0076】
以上、本開示についてその好適な実施例を参照して説明してきたが、当該技術に精通した当業者には本開示の精神と範囲から逸脱することなく様々な修正、変更、追加を行うことが可能なことは、明らかであろう。従って、本開示の範囲は上記の特定の実施例に限定されず、付記した請求項及びその等価構成によってのみ規定される。
【0077】
さらに、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これに限定されない。
【0078】
(付記1) 移動パターンマイニング装置であって、
ユーザの履歴データを収集するように構成されるデータ収集手段と、
前記履歴データからユーザの滞留地点を取得するように構成される滞留地点取得手段と、
ある特定トピックに関する意味木を取得し、当該特定トピックに関する意味木を用いて、ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するように構成される抽出手段と、
トピック関連滞留地点に基づいてユーザの候補移動パターンを決定するように構成された決定手段と、
特定トピックに関連する頻出移動パターンデータベースから、ユーザの候補移動パターンに最もよく一致する頻出移動パターンを選択するように構成された選択手段とを備え、
前記頻出移動パターンデータベースは、複数ユーザの履歴データに基づいて事前に設定される
ことを特徴とする移動パターンマイニング装置。
【0079】
(付記2) ユーザの履歴データは、ロケーション、時間、及びロケーションの意味を含むことを特徴とする付記1に記載の移動パターンマイニング装置。
【0080】
(付記3) 前記抽出手段は、ユーザの滞留地点と特定トピックに関する意味木の葉ノードとを照合し、一致した滞留地点をトピック関連滞留地点として選択するように構成されることを特徴とする付記1に記載の移動パターンマイニング装置。
【0081】
(付記4) 前記決定手段は、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、トピック関連滞留地点を葉ノードとして結合して、ユーザの候補移動パターンを形成するように構成されることを特徴とする付記1に記載の移動パターンマイニング装置。
【0082】
(付記5) ユーザの候補移動パターンと最もよく一致する頻出移動パターンは、(1)頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおける同一意味のノード数が最大である、並びに(2)当該頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおいて、同一意味のノードが葉ノードに最も近い、という条件のうち少なくとも1つを満たすことを特徴とする付記1に記載の移動パターンマイニング装置。
【0083】
(付記6) 前記特定トピックに関する意味木は、WordNETから取得されることを特徴とする付記1に記載の移動パターンマイニング装置。
【0084】
(付記7) 頻出移動パターン生成装置であって、
複数ユーザの履歴データを収集するように構成されるデータ収集手段と、
前記履歴データから当該複数ユーザの各ユーザの滞留地点を取得するように構成される滞留地点取得手段と、
ある特定トピックに関する意味木を取得し、当該特定トピックに関する意味木を用いて、各ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するように構成される抽出手段と、
各ユーザのトピック関連滞留地点に基づいて当該ユーザの候補移動パターンを決定するように構成される決定手段と、
全ユーザの候補移動パターンから1つの頻出移動パターンを選択するように構成される選択手段と
を備えることを特徴とする頻出移動パターン生成装置。
【0085】
(付記8) 前記抽出手段は、各ユーザの滞留地点と特定トピックに関する意味木の葉ノードとを照合し、一致した滞留地点を当該ユーザのトピック関連滞留地点として選択するように構成されることを特徴とする付記7に記載の頻出移動パターン生成装置。
【0086】
(付記9) 前記決定手段は、各ユーザについて、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、当該ユーザのトピック関連滞留地点を葉ノードとして結合して、当該ユーザの候補移動パターンを形成するように構成されることを特徴とする付記7に記載の頻出移動パターン生成装置。
【0087】
(付記10) 前記選択手段は、全ユーザの候補移動パターンから、しきい値回数よりも高頻度で出現する候補移動パターンを頻出移動パターンとして選択するように構成されることを特徴とする付記7に記載の頻出移動パターン生成装置。
【0088】
(付記11) 移動パターンマイニング方法であって、
ユーザの履歴データを収集するステップと、
前記履歴データからユーザの滞留地点を取得するステップと、
ある特定トピックに関する意味木を取得し、この特定トピックに関する意味木を用いて、ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するステップと、
トピック関連滞留地点に基づいてユーザの候補移動パターンを決定するステップと、
特定トピックに関連する頻出移動パターンデータベースから、ユーザの候補移動パターンに最もよく一致する頻出移動パターンを選択するステップと
を含み、
前記頻出移動パターンデータベースは、複数ユーザの履歴データに基づいて事前に設定される
ことを特徴とする移動パターンマイニング方法。
【0089】
(付記12) 前記ユーザの履歴データは、ロケーション、時間、及びロケーションを含むことを特徴とする付記11に記載の移動パターンマイニング方法。
【0090】
(付記13) ユーザの滞留地点が特定トピックに関する意味木の葉ノードと照合され、一致した滞留地点がトピック関連滞留地点として選択されることを特徴とする付記11に記載の移動パターンマイニング方法。
【0091】
(付記14) 特定トピックに関する意味木の1つの副木に、トピック関連滞留地点が葉ノードとして結合されて、ユーザの候補移動パターンが形成されることを特徴とする付記11に記載の移動パターンマイニング方法。
【0092】
(付記15) ユーザの候補移動パターンと最もよく一致する頻出移動パターンは、(1)頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターンにおける同一意味のノード数が最大である、並びに(2)当該頻出移動パターン及びユーザの候補移動パターン内において、同一意味のノードが葉ノードに最も近い、という条件のうち少なくとも1つを満たすことを特徴とする付記11に記載の移動パターンマイニング方法。
【0093】
(付記16) 前記特定トピックに関する意味木は、WordNETから取得されることを特徴とする付記11に記載の移動パターンマイニング方法。
【0094】
(付記17) 頻出移動パターン生成方法であって、
複数ユーザの履歴データを収集するステップと、
前記履歴データから当該複数ユーザの各ユーザの滞留地点を取得するステップと、
ある特定トピックに関する意味木を取得し、当該特定トピックに関する意味木を用いて、各ユーザの滞留地点からトピック関連滞留地点を抽出するステップと、
各ユーザのトピック関連滞留地点に基づいて当該ユーザの候補移動パターンを決定するステップと、
全ユーザの候補移動パターンから1つの頻出移動パターンを選択するステップと
を含むことを特徴とする頻出移動パターン生成方法。
【0095】
(付記18) 各ユーザの滞留地点が特定トピックに関する意味木の葉ノードと照合され、一致した滞留地点が当該ユーザのトピック関連滞留地点として選択されることを特徴とする付記17に記載の頻出移動パターン生成方法。
【0096】
(付記19) 各ユーザについて、特定トピックに関する意味木の1つの副木に、当該ユーザのトピック関連滞留地点が葉ノードとして結合されて、当該ユーザの候補移動パターンが形成されることを特徴とする付記17に記載の頻出移動パターン生成方法。
【0097】
(付記20) 全ユーザの候補移動パターンから、しきい値回数よりも高頻度で出現する候補移動パターンが頻出移動パターンとして選択されることを特徴とする付記17に記載の頻出移動パターン生成方法。
【符号の説明】
【0098】
101:履歴データ
110:データ収集手段
120:滞留地点取得手段
102:意味木
130:抽出手段
140:決定手段
103:頻出移動パターン
150:選択手段
10:移動パターンマイニング装置
104:移動パターン
20:意味木
610:データ収集手段
620:滞留地点取得手段
630:抽出手段
640:決定手段
650:選択手段
60:移動パターン生成装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9