【氏名又は名称】アイシーティー インテグレーテッド サーキット テスティング ゲゼルシャフト フィーア ハルプライタープリーフテヒニック エム ベー ハー
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アライメント手順は、前記荷電粒子ビームの位置合わせ後且つ前記軸方向非点収差の補償前に前記荷電粒子ビームを前記試料上に精密に集束させるステップを更に含む、請求項2記載の方法。
前記アライメント手順又は前記アライメント手順の一部分は、2回又は3回以上繰り返し実施され、その結果、前記アライメント手順の前記ステップのうちの2つ又は3つ以上が繰り返し実施されるようになる、請求項1〜3のうちいずれか一に記載の方法。
前記走査型荷電粒子ビーム装置は、対物レンズと集光レンズ組立体の集光レンズとの間のクロスオーバーなしのビーム経路を有し、前記集光レンズは、前記対物レンズの最も近くに位置する前記集光レンズ組立体の前記集光レンズである、請求項1〜9のうちいずれか一に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の種々の実施形態を詳細に参照し、かかる実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が図示されている。図面の以下の説明の範囲内において、同一の参照符号は、同一の部分を示している。一般に、個々の実施形態に関して差のみを説明する。各実施例は、本発明の説明のために提供されており、本発明を限定するものではない。さらに、一実施形態の一部として図示され又は説明される特徴を他の実施形態に又はこれと関連して用いることができ、それにより更に別の実施形態が得られる。本明細書における説明は、かかる改造例及び変形例を含むものである。
【0017】
本願の保護範囲を制限することなく、以下において、荷電粒子ビーム装置又はそのコンポーネントを例示的に、2次電子の検出を含む荷電粒子ビーム装置と呼ぶ。本発明の実施形態は、試料像を得るために粒子、例えば電子又はイオン、光子、X線又は他の信号の形態をした2次及び/又は後方散乱荷電粒子を検出する装置及びコンポーネントに依然として利用できる。一般に、粒子といった場合、粒子は、粒子が光子である光信号並びに粒子がイオン、原子、電子又は他の粒子である粒子として理解されるべきである。
【0018】
本明細書において言及する「試料」は、半導体ウェーハ、半導体加工物及び他の加工物、例えばメモリディスク等を含むが、これらには限定されない。本発明の実施形態は、材料が被着され又は構造観察される加工物であればどのような加工物にも利用できる。試料は、構造観察されるべき表面又は層が被着される正面、エッジ及び代表的にはベベルを含む。本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な幾つかの実施形態によれば、装置及び方法は、電子ビーム検査、限界寸法決め用途及び欠陥評価用途のために構成され又は利用される。
【0019】
一般に、荷電粒子ビームを集束させるといった場合、理解されるように、荷電粒子のビームは、発散度が減少している。これは、ビームの荷電粒子が次のビーム光学素子に向かって集束され又は少なくとも視準されて荷電粒子の発散度又はブロッキングに起因して荷電粒子の損失を減少させることを意味している。それに応じて、脱焦(defocusing)は、発散度の増大と理解される。さらに、当該技術分野における文献によれば、「オクタポール(octopole)」と「オクチュポール(octupole)」は、同義に用いられ、この場合、「オクタポール」といった場合、これは、「オクチュポール」で置き換え可能であり又はその逆の関係が成り立つことが理解される。
【0020】
本発明の実施形態は、荷電粒子システム、例えば電子ビーム検査(EBI)用の電子顕微鏡、欠陥評価又は限界寸法測定、集束イオンビームシステム等のためのオクタポール補償素子に関する。本明細書において説明するこれら実施形態は、走査型電子顕微鏡における、例えばEBIのための大きな開口数、大きなビーム直径及び/又は大きなビーム電流を備えた電子ビームの補正に特に有用であるが、これだけではない。しかしながら、他形式の荷電粒子ビームは、この装置によっても補正可能である。
【0021】
特に、かかる上述の用途に関し、標準型クワドラポールスチグマトールは、集束ビームのスポットサイズを制御して最善の解像度を得るには十分ではないと言える。試料上への集束又は合焦を除き、例えば少なくとも50μm〜500μmのコラム全体にわたる大きなビーム直径に鑑みて、幾つかの実施形態は、ビームを光軸に沿って互いに対して変位させた対物レンズの磁気中心及び
電気中心に同時に心出しすることができ、更に、次の次数の収差を是正することができ、即ち、少なくとも8極補償能力を備えた素子を用いて4重非点収差を補償するアライメント方式、2次軸方向非点収差を補償する1対の互いに直交したヘキサポール素子及びアライメント欠陥により生じるコマ収差を補償する方法(シュライヤ(Schleier)補正)を含む。
【0022】
図1は、走査型荷電粒子ビーム装置100を示している。荷電粒子ビーム装置は、荷電粒子ビーム、例えば電子ビームを光軸2に沿って放出するエミッタ10を含む。エミッタは、レンズ組立体を用いて試料20上に合焦されるエミッタ先端部を有する。本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせることができる本明細書において説明する実施形態によれば、レンズ組立体は、集光レンズ12と対物レンズ14とから成る。また、代表的な改造例によれば、集光レンズに代えて、1つ、2つ又は3つの集光レンズを含む集光レンズ組立体を用いることができる。それにより、回転対称レンズを含むレンズ組立体がその荷電粒子ビームを試料20上に合焦させ又は集束させるために利用される。
【0023】
代表的な実施形態によれば、
図1に示されているように、アライメント又は位置合わせデフレクタ24が荷電粒子ビーム装置内に設けられている。それにより、理解されるべきこととして、
図1に二段アライメント偏向システムとして例示的に示されているアライメントデフレクタ
24が例え一方向に示されていても、アライメントデフレクタを
第2の方向にも、例えば
図1の紙面に垂直に設けることができる。
【0024】
他の実施形態と組み合わせることができる本明細書において説明する実施形態によれば、試料20上で荷電粒子ビームを走査する走査型デフレクタ30が設けられている。
【0025】
本明細書において説明する実施形態の代表的な改造例によれば、アライメントデフレクタ及び/又は走査型デフレクタは、磁気式のものであっても良く(
図1に示されているように)、静電式のものであっても良く、組み合わせ型静電‐磁気式のものであっても良い。
【0026】
荷電粒子ビーム装置100は、この装置における機械的、磁気的及び/又は静電的誤差を補償する補償組立体を更に含む。
図1では、補償組立体110は、回転可能なオクタポール素子として示されている。代表的な実施形態によれば、補償組立体は、4重非点収差を補償するようになっており、この補償組立体は、少なくとも8極補償能力を備えている。例えば、それぞれ互いに異なる方向に作用する第1のオクタポール素子と第2のオクタポール素子、回転可能なオクタポール素子及び少なくとも12極、例えば16極を有する素子を設けることができる。
【0027】
本発明の開示の範囲内において、誤差、例えば機械的、磁気的及び/又は静電的誤差の補償と収差の補正は区別される。収差の補正の場合、線形光学素子の偏差、即ち球面収差及び色収差を表す係数Cs,Ccが補償される。1940年にオットー・シャージャ(Otto Scherzer)により2つの係数Cs,Ccが常時正であり且つ回転対称時間依存性且つ空間電荷なしのレンズについてはゼロに等しくないということが示された。本明細書において説明する実施形態は、3つ全ての条件を満たすシステム、例えばEBIコラムに関する。これは、収差補正を含むシステムと比較して既存の1つの差である。これらシステムは、回転対称から外れたフィールド、例えばクワドラポールレンズを含み且つ/或いは非点収差中間像が作られる。それにより、注目されるべきこととして、Cs及びCc補正に関連したシステムは、これが多くの刊行物において明示的に言及されていない場合であっても非点収差中間像を含む。本明細書において説明する実施形態に関し、補償組立体は、本質的に丸いビームに作用し、かかる補償組立体は、本質的に丸いビーム上に位置決めされた状態でこれに作用するようになっている。これは、球面収差及び/又は色収差を補償する高次素子を含むシステムと比較した場合の差である。
【0028】
本明細書において説明する補償並びに球面収差及び色収差の補正の一般的原理は、高次マルチポールの利用である。収差補正の場合、係数Cs,Ccに対する所定の補正寄与度、これら係数を補償するよう作られる。本明細書において説明する実施形態に従う誤差の補正の場合、集束特性における偏差は、回転対称に照らして上述の理論には存在せず、係数Cs,Ccの補正を実施した後に存在し続ける。かかる誤差は、機械的な製造上の欠陥、光学部品の位置合わせ不良、材料の不均一性、集束、位置合わせ及び調節のために用いられる電界及び磁界の欠陥、ビームステアリングコンポーネントの汚染及び荷電等である場合がある。これら誤差の結果として、完全な回転対称が失われる。したがって、回転レンズ及びフィールドは、一般に、本発明の意味の範囲内において本質的に回転対称と呼ばれる。結果的に得られるフィールドディストーションは、マルチポール拡張によって説明でき、マルチポールコンポーネントは、有益には、本明細書において説明するように補正可能である。
【0029】
それにより、
図1に示されているダイポール、例えばデフレクタ22を用いて、当該技術分野において知られているようにビームの偏向を補正することができる。クワドラポール、例えばスチグマトールを用いて、これ又当該技術分野において知られているように軸方向非点収差を補正することができる。本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な本明細書において説明する実施形態によれば、ヘキサポール、例えばヘキサポールスチグマトールを用いて3重非点収差を補正することができる。さらに、オクタポール、例えばオクタポールスチグマトールを用いて4重非点収差を補正することができる。
【0030】
球面及び色収差の補正と比較した場合の別の差は、電子ビーム検査システムにおける本明細書において説明する実施形態の有益な利用である。収差補正は、システムの分解能を向上させるために開口数の増大を目的としている。それにより、焦点深度を減少させる。電子ビーム検査システム、即ちEBIシステムは、本明細書において説明する実施形態によれば、10〜70mradの開口数を既に使用している。これは、10〜500nAのビーム電流が提供されて電子‐電子相互作用がビーム直径、即ち分解能に対する十分に大きな寄与度を有するということに起因している。かくして、開口数は、最善の性能が得られるよう上述の範囲まで既に増大している。それにより、本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な代表的な実施形態によれば、焦点深度は、0.1〜1μmである。焦点深度を更に減少させると、それにより、典型的にはオン・ザ・フライ(on-the-fly)で実施される電子ビーム検査が害され、この場合、平坦なウェーハ表面からの偏差を所望の検査速度で補正することができず、かくして焦点深度の範囲内にあることが必要である。したがって、本明細書において説明する代表的な実施形態としての方法及び本明細書において説明する代表的な実施形態としての装置は、有益には、上述の範囲の開口数、ビーム電流及び焦点深度について利用されるのが良い。
【0031】
スポット収差の次のレベル、即ち、3次4重幾何学的収差を補正するため、本明細書において説明する実施形態に関し、調節可能な強度及び向きの補償オクタポールフィールド(電界(静電界)若しくは磁界又はこれら両方)が提供される。本発明のオクタポール装置は、本質的に丸いビームの十分に大きなビーム直径の位置に且つビーム軸線と同軸に配置される(もしそうでなければ、オクタポール装置は、脱焦、ビーム偏向及び1次及び2次非点収差を生じさせる)。代表的な実施形態によれば、補償組立体の位置のところにおけるビーム直径は、50〜500μmである。
【0032】
2つの互いに直交するオクタポールフィールドは、磁気式か静電式かのいずれか又は両方であって良い。
図1及び
図2A〜
図4Cを参照して考えられる形態について説明する。
【0033】
上述したように、
図1は、ビーム軸線2と軸方向に整列すると共に荷電粒子ビームの十分に大きな直径を備えた位置のところに配置された補償組立体110を示している。
図1に示されている補償組立体110は、磁気又は静電オクタポールであり、これをその軸線及び/又は光軸2に沿ってそれぞれ回転させることができる。
【0034】
本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な別の実施形態が
図2A〜
図2Cに示されている。
図2Aでは、補償組立体は、2つのオクタポール210,211によって提供され、これら2つのオクタポール210,211は、軸線2に沿う単一の位置のところに且つ2つの平面内に設けられ、第1のオクタポール210のフィールドと第2のオクタポール211のフィールドは、本質的にオーバーラップするようになっている。例えば、一方のオクタポールの軸線2に沿う位置は、他方のオクタポール素子の静電界又は
図2B及び
図2Cにおいて静電界及び/又は磁界の強度が最大フィールド強度の50%以上であるような領域内に位置するようになっている。
【0035】
図2Aに示されている実施形態では、2つの静電オクタポール210,211が提供されている。静電オクタポールの各々は、8個の電極220を含み、これら電極は、個々に付勢されるよう構成されている。軸線210で理解できるように、第2のオクタポール211は、第1のオクタポール210に対し例えば22.5°の角度だけ回されている。
【0036】
図2Bに示されている実施形態では、2つの磁気オクタポール212,213が
図2Aのオクタポール210,211と同様に設けられている。オクタポール212,213の各々は、8個のコイル240を含む。これらオクタポールは、互いに対して軸線230で示されているように例えば22.5°の角度だけ回されている。
【0037】
図2Cは、組み合わせ型静電磁気補償組立体110を示しており、かかる補償組立体では、静電オクタポール210が磁気オクタポール213と組み合わされている。両方のオクタポールは、軸線2に沿う2つの平面内に位置する単一の位置のところに設けられている。オクタポール210は、8個の電極220を含む。オクタポール213は、8個のコイル240を含む。静電界と磁界が電気‐磁気方向において互いに直交していることに鑑みて、2つのオクタポールは、互いに対して回されていない。さらに別の実施形態によれば、磁気オクタポール213は又、静電オクタポール210の上方の平面内に設けられるのが良く、即ち、
図2Cの2つのオクタポールは、これらの位置が入れ替わっている。
【0038】
図3A〜
図3Cは、走査型荷電粒子ビーム装置100の別の実施形態を示している。本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な幾つかの実施形態によれば、荷電粒子ビーム装置は、2つ以上の集光レンズを含む集光レンズ組立体12を有するのが良い。
図3A〜
図3Cに示された実施例は、第1の集光レンズ312A及び第2の集光レンズ312Bを有する。したがって、本明細書において説明する実施形態の代表的な改造例は、2つ以上の集光レンズを有する場合がある。しかしながら、それにより、レンズ組立体は、集光レンズ又は集光レンズ組立体と、対物レンズとから成る。
図3A〜
図3Cに示されているように、荷電粒子ビームのクロスオーバーを集光レンズ組立体12内で代表的には第1の集光レンズ312Aと別の集光レンズ、例えば第2の集光レンズ312Bとの間に生じさせることができる。荷電粒子ビームを試料上に集束させるレンズ組立体に含まれるレンズは全て、回転対称である。したがって、エミッタから試料までのビーム経路中に非点収差像が生じない。本明細書において説明する実施形態の幾つかの代表的な改造例によれば、レンズ組立体は、エミッタから試料までクロスオーバーが存在しないよう構成されると共に動作する。例えば、レンズシステムの結果として、本質的にテレセントリックのビーム経路が得られる。
【0039】
本明細書において説明する代表的な実施形態によれば、荷電粒子ビーム装置及びその動作方法は、非点収差レンズを含んでいない。かくして、上記
図3A〜
図3Cを参照して言及したクロスオーバーの場合、非点収差の結果として、線状焦点が得られ、これら線状焦点は、互いにすぐ隣接して位置し、即ち、1mm以下の範囲内に、代表的には数百μm以下の範囲内に存在する。しかしながら、荷電粒子ビーム装置及びその動作方法は、例えば10mm以上、例えば30〜80mmの巨視的距離を有する線状焦点が生成され、即ち、意図的に生成されるように配置され、構成され、コラム内に位置決めされ且つ/或いは動作する非焦点レンズを含んでいない。
【0040】
図3A〜
図3Cに示された補償組立体110は、単一の位置のところに且つ一平面内に設けられている。
図3Aは、補償組立体110が12個の電極320を含む実施形態を示している。変形例として、補償組立体110は、12個のコイル340を含んでも良い。
図3Bは、補償組立体110が16個の電極320を含む実施形態を示している。変形例として、補償組立体110は、16個のコイル340を含んでも良い。
図3Cは、補償組立体110が8個のコイル340と組み合わせた8個の電極320を含む実施形態を示している。例えば、コイルは、電極として働く極片に巻き付けられるのが良い。それにより、静電界及び磁界の互いに直交する挙動に起因して、電極及びコイルは、強度及び向きを制御することができるオクタポールフィールドを発生させることができる16個の極を提供するために同一の回転位置のところに設けられるのが良いことが考慮されなければならない。
図3A〜
図3Cにそれぞれ示されている12極又は16極は、一般に、フィールド強度及び向き、即ち走査型荷電粒子ビーム装置100の軸線回りの回転向きが可変であるオクタポールフィールドを発生させることができるよう制御されるのが良い。したがって、本明細書において説明する実施形態によれば、調節可能な強度及び向きの補償オクタポールフィールドがレンズ組立体と同軸に位置する位置のところ且つ完全な回転対称からの偏差を補正するために本質的に丸いビームの十分に大きなビーム直径を備えた位置のところに設けられる。
【0041】
さらに別の実施形態によれば、
図4A〜
図4Cに示されているように、2つの互いに直交したオクタポールフィールドは、磁気式か静電式かのいずれであっても良く又は両方であって良く、かかるオクタポールフィールドを2つの位置のところに且つ2つの別々の平面内に設けるのが良い。
【0042】
図4Aでは、補償組立体は、2つのオクタポール210,211によって提供され、これら2つのオクタポール210,211は、軸線2に沿う2つの位置のところに且つ2つの平面内に設けられ、第1のオクタポール210のフィールドと第2のオクタポール211のフィールドは、本質的にはオーバーラップしないようになっており、例えば、一方のオクタポールの軸線2に沿う位置は、他方のオクタポール素子の静電界又は
図4B及び
図4Cにおいて静電界及び/又は磁界の強度が最大フィールド強度の20%以下であるような領域内に位置するようになっている。
【0043】
図4Aに示されている実施形態では、2つの静電オクタポール210,211が提供されている。静電オクタポールの各々は、8個の電極220を含み、これら電極は、個々に付勢されるよう構成されている。軸線230で理解できるように、第2のオクタポール211は、第1のオクタポール210に対し、22.5°にシステム中のビームのラーモア(Larmor)回転角度を加えた角度だけ回されている。
【0044】
図4Bに示されている実施形態では、2つの磁気オクタポール212,213が
図4Aのオクタポール210,211と同様に設けられている。オクタポール212,213の各々は、8個のコイル240を含む。これらオクタポールは、互いに対し、22.5°にシステム中のビームのラーモア回転角度を加えた角度だけ回されている。
【0045】
図4Cは、組み合わせ型静電磁気補償組立体110を示しており、かかる補償組立体では、静電オクタポール211が磁気オクタポール212と組み合わされている。両方のオクタポールは、軸線2に沿う2つの平面内に位置する2つの位置のところに設けられている。オクタポール211は、8個の電極220を含む。オクタポール212は、8個のコイル240を含む。静電界と磁界が電気‐磁気方向において互いに直交していることに鑑みて、2つのオクタポールは、ビームのラーモア回転に対応した角度だけ回されているに過ぎない。さらに別の実施形態によれば、磁気オクタポール212は又、静電オクタポール211の下方の平面内に設けられるのが良く、即ち、
図4Cの2つのオクタポールは、これらの位置が入れ替わっている。
【0046】
したがって、純粋に磁気的な又は純粋に静電的なオクタポールに関し、両方のオクタポール方向をもたらす単一の素子又は本質的に一平面内に又は光軸に沿って隔てられた2つの平面内に位置する2つの離隔された素子(各方向について1つずつ)によってフィールドを発生させることができる。それにより、直交性を補償するために2つの素子の配置場所相互間の既に存在している可能性のあるラーモア回転を考慮に入れなければならない。
【0047】
2つの素子が用いられる場合、これらは両方とも、少なくとも8個の電極又は磁極片を有する。単一の素子が用いられる場合、この素子は、9個以上の磁極片を有する。16個の磁極片が用いられる場合、直交フィールドを別個独立に発生させることができるが、これよりも少ない磁極(例えば12個)も又、磁極の励起が適切に調節される場合、十分である。
【0048】
また、第1の方向のための磁気素子を第2の方向のための静電素子と組み合わせることが可能である。これは、離隔された素子を用いて実施できる。
図3Cに示されているような特に有益な設計例は、磁極及び電極として同時に用いられる8個の極片を用いている。というのは、2つのフィールドは、互いに直交する力を自動的に生じさせるからである。
【0049】
本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせることができる更に別の実施形態によれば、補償組立体は又、1つ、2つ以上又は全ての低次補正フィールド(脱焦、偏向、1次及び2次非点収差)を生じさせるよう利用可能である。したがって、本明細書において説明する補償組立体は、コラム内の他の補償コンポーネントのうちの幾つかに取って代わることができる。特に、静電オクタポール素子の場合、低次補正フィールドがオクタポールによって追加的に生じる場合がある。この場合、補正組立体中の他の素子、好ましくは他の素子全てを省くことができる。静電オクタポールを利用すると、所望の全てのマルチポールを所望の光軸上に同心状に発生させることができ、その結果、繰り返しアライメント手順が必要でなくなる場合がある。異なる補正次数の逸脱軸線の場合、繰り返しアライメント手順が有益である。というのは、例えば2次非点収差補償は、偏向の別途補正を必要とする場合があるからである。
【0050】
図5Aは、走査型荷電粒子ビーム装置における機械的、磁気的及び/又は静電的誤差を補償する方法の実施形態を示す流れ図である。ステップ502では、アライメント手順を実施し、アライメント手順は、少なくとも8極補償能力を備えた素子により4重非点収差を補償するステップを含み、アライメント手順の位置合わせステップ及び補償ステップは、各々少なくとも50μmのビーム寸法が2つの互いに直交した方向に向くと共に少なくとも、少なくとも8極補償能力を備えた素子と同軸に位置合わせされた状態で荷電粒子ビームに作用する。
【0051】
その代表的な改造例によれば、アライメント手順は、
図5Bに示されているようなステップを含むのが良く、これらステップは、以下の順序で実施され、即ち、ステップ506で示されているように、試料上で走査されるべき荷電粒子ビームを光軸に位置合わせし、ステップ508で示されているように、軸方向非点収差を少なくとも4極補償能力を備えた素子により補償し、ステップ510で示されているように、少なくとも6極補償能力を備えた素子により3重非点収差を補償し、そして、ステップ504で示されているように、少なくとも8極補償能力を備えた素子により4重非点収差を補償し、アライメント手順の位置合わせステップ及び補償ステップは、各々少なくとも50μmのビーム寸法が2つの互いに直交した方向に向くと共に少なくとも、少なくとも8極補償能力を備えた素子と同軸に位置合わせされた状態で荷電粒子ビームに作用する。さらに別の具体化例によれば、アライメント手順は、荷電粒子ビームの位置合わせ後且つ軸方向非点収差の補償前に荷電粒子ビームを試料上に精密に集束させるステップを更に含むのが良い。アライメントステップをこの順序で提供することにより、高次補償が可能である。というのは、誤差の高次影響は、誤差の低次影響が補償されない限り、一般に目に見えないからである。
【0052】
図2A〜
図4Cを参照して上述したように、走査型荷電粒子ビーム装置及び誤差を補償する方法の実施形態は、補償組立体及び/又は補償手順を提供し、この場合、8極補償能力は、方位角及び強度が調節可能なオクタポールフィールドによって提供される。それにより、補償方法では異なる球面収差及び色収差の本明細書において説明する補償及び補正とコラム内における補償組立体、即ち走査型荷電粒子ビーム装置の位置決めを明らかに区別する必要がある。代表的には、本明細書において説明する実施形態の場合、アライメント手順は、球面収差及び/又は色収差の補正及び収差係数Cs及び/又はCcの補償を行わない。
【0053】
本明細書において説明する実施形態の影響は、
図6A及び
図6Bに示されている。
図6Aの部分図は各々、分割位置合わせ、クワドラポール及びヘキサポールスチグメーション(stigmation)及びコマ収差補正を含む技術の現状のビームアライメントを用いて像品質の比較結果を示している。
図6Aは、上側の図において、例えばこの場合、アパーチュア汚染によって生じるスポットの非対称性を技術の現状のアライメントを用いて示している。
図6Aの下側の部分に示されているように追加のオクタポール補正を用いて、非対称性を除くことができる。
図6Bは、合焦不足状態における小さな粒子の拡大図である。一様にぼやけているのではなく、粒子は、暗い中心の周りに4つの顕著な強度最大値が存在するほぼ四角のリングとして見える。これは、4重非点収差によって生じる。
図6Bの下側の部分に示されているようにオクタポール補正を用いると、粒子の脱焦像が非常に丸く見え、非対称性が減少し、明るいリングの強度が一様に分布され、4個ではなく6個の最大値が示されている。これらは、誤差の非補正5次影響によって生じる。対応のスポットサイズ測定の結果の示すところによれば、非補正4重収差を有するスポットサイズと比較して補正後のスポットサイズの5%の向上が得られる。
【0054】
本明細書において説明する実施形態は、特に、それぞれの技術分野において一般的な用語であると考えられる電子ビーム検査システム(EBI)内に利用され又はEBIとして利用された場合、例えばCc及びCs補正なしで単一の光学素子を含む高電流電子ビームプローブを提供する。所与のビーム電流及び所与の収差係数Cc,Csにおいて、即ち、これら条件下において所与の開口数のスポットサイズ/分解能に関する最適条件に関し、ビームは、試料上における丸形電子プローブの最適化された合焦を提供するためにコラム内において完全に回転対称であることが意図されている。欠陥、例えば特に固定的に設けられたコンポーネントの機械的な製造上の欠陥、光学部品の位置合わせ不良、材料の不均一性、集束、位置合わせ及び調節のために用いられる電界及び磁界の欠陥、電子光学収差、ビームステアリングコンポーネントの汚染及び荷電及び/又はこれらの組み合わせは、回転対称性を損なう。これら欠陥のうちの幾つかは、時間独立性であるのが良く、これに対し、汚染は、時間依存性がある場合があり、即ち、装置の動作中に堆積する。特に、大ビーム電流、例えばEIBシステムに関し、コンポーネントの荷電は、かなり迅速に且つ大きなビーム直径に起因して大幅に生じる場合がある。荷電は、コラム内のビームを変形させ又は偏向させる場合がある。したがって、特に本明細書において説明する大きなNA及び/又はビーム電流実施形態を有益に利用することができる。
【0055】
図7は、複数本の荷電粒子ビームを放出する複数個の荷電粒子ビームエミッタ10を備えた装置700を示している。多荷電粒子ビーム装置は、電子ビーム検査(EBI)装置として利用できる。複数本の荷電粒子ビームを利用することは、ウェーハ全体の検査がウェーハスループットに関して極めて重要なのでEBIにとって有益である。完全検査のための測定速度は、半導体製造等のボトルネックを回避する上で極めて重要である。したがって、大ビーム電流を利用する多ビーム装置を提供することが有益であり、この場合、ビームスポット対称性は、本明細書において説明する実施形態としての補償組立体を用いて補償される。
図7は、複数本のビームのためのビームコラムを提供するよう真空チャンバ706を備えた多荷電粒子ビーム装置700を示している。複数本の荷電粒子ビームを放出する複数個のエミッタ10が設けられている。各ビームに関し、集光レンズ12、アライメントデフレクタ22及び走査型デフレクタ30が設けられる。アライメントデフレクタ22は、
図7では二段アライメント偏向システムとして例示的に示されており、一方向で示されている。さらに、ビームのアライメントのために第2の方向にアライメントデフレクタ及び走査型デフレクタも又設けられるのが良い。複数本の荷電粒子ビームの全てについて共通の対物レンズ714が設けられている。本明細書において説明する実施形態によれば、多荷電粒子ビーム装置700は、極片組立体を励起するための1つの励磁コイルを備えた対物レンズ714を含むのが良い。極片組立体は、代表的には、上側極片及び下側極片を含む。それにより、極片は、各ビームのための開口部を有し、即ち、ビーム1本に付き1つの開口部が設けられている。各ビームは、それぞれの開口部を通り、上側極片を通過し、そしてこの開口部内の下側極片を通過する。さらに別の実施形態によれば、対物レンズは、代表的には、減速組み合わせ型静電磁気レンズである。
図7では、各ビームに関し、浸漬レンズを形成する上側電極718及び下側電極717が示されている。共通対物レンズは、複数本のビームを試料ステージ上に設けられた資料上に集束させる。さらに別の実施形態によれば、上述の単一ビームコラムに関して説明した特性、配置及び他の特定を多ビーム装置に同様に適用できる。したがって、本明細書において説明する補償組立体110は、電子ビームの各々について設けられている。
【0056】
単一ビーム装置から多ビーム装置への移行は、1つの例外を有する場合がある。
図7に示されている装置700は、共通の対物レンズを有しているので、この対物レンズは、各ビームに対して完全な回転対称性を備えていない場合がある。しかしながら、各サブレンズの基本的光学的パラメータ(焦点距離、収差係数Cs,Cc)は、フィールド形成極片の機械的寸法が同一である場合に理想的に回転対称のレンズと本質的に同一であり、非点収差像等の上述の消失が依然として生じる。理解されるべきこととして、
図7に示されている対物レンズ714に関し、合焦特性の回転対称性ができるだけ遠くまで且つ以下に詳細に示されるように維持される。それにより、考慮されるべきこととして、レンズの特性は、レンズ又は極片の外側領域の非対称性の影響を受けにくく、回転特性は、磁界が開口部を通過するビームに作用するために誘導される開口部に関して依然として設けられる。代表的には、例えば単一ビームのための完全回転対称性丸形レンズからの逸脱が高い次数の偏差、例えば3次偏差についてのみ生じ、かかる逸脱は、例えば4重非点収差として、本明細書において説明する実施形態としての補償組立体を用いて補償できる。
【0057】
本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な幾つかの実施形態によれば、荷電粒子コラムのための光学系は、静電レンズコンポーネント及び磁気レンズコンポーネントを備えた対物レンズを含む。各コンポーネントは、少なくとも2つのサブレンズから成り、各サブレンズにより、荷電粒子ビームが集束される。本明細書において説明する
他の実施形態と組み合わせ可能な更に別の実施形態によれば、複数本の荷電粒子ビームのための光学系が提供される。荷電粒子光学系は、対物レンズ714内に少なくとも2つの別々の磁気レンズフィールド領域及び少なくとも2つの別々の静電レンズフィールド領域を含む。それにより、少なくとも2つの別々の磁気レンズフィールド領域は、共通の励磁コイル715によって駆動される。少なくとも2本の荷電粒子ビームは、光学系を通って進み、各々光学系の別々の開口部を通る。少なくとも2つの開口部を通って進んだ少なくとも2本の荷電粒子ビームは、各々少なくとも2つの磁気レンズフィールド領域のうちの一方内に且つ少なくとも2つの静電レンズフィールド領域のうちの一方内に集束され又は画像化される。それにより、光学系の開口部は、光学系のコンポーネントに設けられたそれぞれの開口部又は穴として理解されるべきである。コンポーネントのこれらの穴は、互いに対して、荷電粒子ビームがこれら穴を通って進むことができるよう配置されている。それにより、コンポーネントの穴は、厳密に言って1本の線内に位置することが意味されているわけではない。というのは、荷電粒子ビームの方向は、例えば偏向手段を用いることによって補正できるからである。
【0058】
図7に示されているように、荷電粒子ビーム装置700は、磁気レンズコンポーネントを有するのが良い。この磁気レンズコンポーネントは、励磁コイル715を含む。このコイルの直径は、約100mm〜1000mmであるのが良い。それにより、コイル直径は、一般に、対物レンズ714により集束される電子ビームの本数で決まる。さらに、上側極片及び下側極片が設けられるのが良い。これら極片は、好ましくは、パーマロイ又はμ金属のような磁気導通性材料で作られる。磁気レンズコンポーネントに加えて、素子717,718により提供される静電レンズコンポーネントが設けられている。レンズ系は、電子ビームの各々について複数個のサブレンズとして説明できる。
図7を参照して説明した実施形態の場合、静電レンズコンポーネントの静電浸漬サブレンズの各々は、上側電極718及び下側電極717を含む。これら電極は、非磁気導通性材料で作られるべきである。
【0059】
代表的には、電極718,717は、所望のランディングエネルギーで試料20に衝突可能に電子ビームを減速させるよう制御される。例えば対物レンズ内における1次電子ビームの減速は、2つの互いに異なる作用効果を有する。第1に、電子は、減少したエネルギーで試料に当たる。第2に、電子は、高いビームエネルギーを有する状態で光学系を通って進む。減速界に起因して、試料に当たる電子の電子エネルギーを減少させることができる。これは、特に、画像化及び検査目的にとって適切である。画像化されるべき試料、例えば集積回路は、好ましくは、電子ビームによって荷電されることはない。したがって、しかしながら、放出された2次電子と受け取られた1次電子とのバランスを得るためにビームエネルギーを減少させなければならない。さらに、光学系の上方に且つ光学系内に部分的に位置する高いビームエネルギーは、有意な場合がある。所謂ベルシュ効果の収差及び影響は、高いビームエネルギーにより減少する。例えば、色収差は、ΔE/Eで決まる。それにより、ΔEは、電子ビームのエネルギー広がりである。このエネルギー広がり又はエネルギー変動は、電子銃又は加速電圧の変動により導入される場合がある。項ΔE/Eを最小限に抑えるためには、平均電子ビームエネルギーEを増大させるのが良い。それにより、色収差が減少する。かくして、集束前又は集束中の1〜数keVを超える高ビームエネルギーが有利である。
【0060】
本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な更に別の実施形態によれば、共通の対物レンズ714は又、「スライスド対物レンズ」によっても提供できる。かかるレンズ構造体の例が2010年3月10日に発行された欧州特許第1,432,007(B1)号明細書に記載されており、この欧州特許を参照により引用し、この開示内容が本発明と矛盾しない程度までかかる開示内容を本発明の一部とする。それにより、荷電粒子コラムのためのレンズ系、即ち対物レンズが提供される。レンズ系は、少なくとも2つのレンズモジュールを含む。少なくとも2つのレンズモジュールは、単一の共通励磁コイルを共用する。各レンズモジュールは、第1及び第2の極片並びに荷電粒子ビームのための開口部を有する。レンズモジュールは、別々に製造されて対物レンズを形成するよう互いに隣接して設けられても良い。別々の極片モジュールを提供することにより、複数本のビームについて共通の対物レンズの容易な製造が可能である。少なくとも2つのレンズモジュールを共通の励磁コイルと併用することにより、磁気導通性材料の加工物のサイズを減少させることができる。かくして、大きな片の状態で得ることが困難な原料の所要のサイズが減少する。さらに、製造上の公差に対する要求を原料から得られた小さな加工物を用いて容易に実現することができる。加うるに、個々のレンズのレンズ特性は、互いに対して一様である。本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な幾つかの実施形態によれば、複数本の荷電粒子ビームのための対物レンズが提供される。対物レンズは、例えば欧州特許第1,432,007(B1)号明細書に記載されているように少なくとも2つの個々のレンズモジュールを含む。各レンズモジュールは、第1の極片、第2の極片及び荷電粒子ビームのための少なくとも1つの開口部を有する。さらに、対物レンズは、磁束を少なくとも2つのレンズモジュールに提供する少なくとも1つの単一の共通励磁コイルを含む。
【0061】
したがって、
図1を参照して回転対称であるとして説明した集光レンズ組立体及び対物レンズは、個々のモジュールを備えた多ビームレンズが提供される場合、4重対称性を有する場合がある。しかしながら、これは、所与のシステムにおける最大回転対称を依然として提供し、これは、収差補正システムのための回転対称の意図した低下である非点収差像とは対照的である。
【0062】
本明細書において説明した実施形態としての補償組立体を用いて荷電粒子ビーム装置を補償する方法は、球面収差及び色収差の補正以外の補償をもたらす。収差補正の場合、係数Cs,Ccを補償するために係数Cs,Ccへの所定の補正寄与を生じさせる。本明細書において説明した実施形態による誤差の補償の場合、回転特性からの逸脱を補償する。かかる誤差は、機械的な製造上の欠陥、光学部品の位置合わせ不良、材料の不均一性、集束、位置合わせ及び調節のために用いられる電界及び磁界の欠陥、ビームステアリングコンポーネントの汚染及び荷電等である場合がある。これら誤差の結果として、完全な回転対称性が失われる。本明細書において説明した補償組立体は、かかる高次誤差を補正するようになっている。これは、大ビーム電流システム、大きな開口数を備えたシステム及び/又は収差補正が望ましくない又は適切ではない例えばEBI用途のための多ビーム装置にとって特に有用であるが、上述したように、これら誤差の補償は、性能を向上させる。
【0063】
上述の内容は、本発明の実施形態に関するが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく本発明の他の且つ別の実施形態を想到することができ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。