【文献】
Hello Kitty Match3 Maniacs,iPhoneMagazine vol.6,株式会社三栄書房,2010年 9月18日,P.58,SAN−EI☆DIGITALガイド 第1弾アプリケーション徹底BOOK オプション2 2010年11月号臨時増刊
【文献】
松浦健一郎,パズルゲーム アルゴリズム マニアックス,ソフトバンククリエイティブ株式会社,2008年 7月31日,初版第1刷,P.227−230
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
<基本構成>
本発明の実施の形態における電子ゲーム装置100は、
図1に示すように、処理部10、記憶部12、入力部14及び出力部16を含んで構成される。電子ゲーム装置100は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の通信可能な携帯端末の基本構成を備えている。
【0013】
処理部10は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部10は、記憶部12に記憶されている電子ゲームプログラムを実行することによって、電子ゲーム装置100において電子ゲーム等の処理を実現する情報処理装置として機能する。本実施の形態では、電子ゲームプログラムを実行することによってパズル型電子ゲームが提供される。記憶部12は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部12は、処理部10とアクセス可能に接続され、電子ゲームプログラム、処理に必要なデータ等の情報を記憶する。入力部14は、電子ゲーム装置100に情報を入力する手段を含む。入力部14は、例えば、ユーザからの入力を受けるタッチパネルやボタン等を備える。出力部16は、ユーザから入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等や電子ゲーム装置100での処理結果を出力する手段を含む。出力部16は、例えば、ユーザに対して画像を呈示するディスプレイを備える。
【0014】
また、電子ゲーム装置100は、通信部18を含んでもよい。通信部18は、情報通信網を介して、他の情報通信機器と情報をやり取りするためのインターフェースを含んで構成される。通信部18を含む場合、電子ゲーム装置100は外部のコンピュータ(サーバ)から電子ゲームに関する情報を取得し、以下に説明する処理(手段)の一部を外部のコンピュータにおいて行うように構成してもよい。
【0015】
パズル型の電子ゲームは、
図2に示すように、ゲーム画面200内に複数種類のオブジェクトP1〜P5をパネル状に配置し、プレイヤからオブジェクトP1〜P5の位置の変更を受け付けて、オブジェクトの位置変更によって複数のオブジェクトの位置の関係がマッチング条件を満たしたときにゲーム上の効果を与える。
【0016】
以下、
図3のフローチャートに沿って、電子ゲーム装置100において電子ゲームプログラムを実行して行われる本実施の形態におけるパズル型の電子ゲーム処理について説明する。
【0017】
ステップS10では、電子ゲームの初期設定処理が行われる。このステップでの処理によって、電子ゲーム装置100は初期設定手段として機能する。処理部10は、電子ゲーム処理において必要とされるデータベース、画像データ等の情報を記憶部12から読み出す。本実施の形態における電子ゲームで使用されるデータベースは、オブジェクトデータベース、マッチング条件データベース、ミッションデータベース及びゲーム効果データベースである。
【0018】
オブジェクトデータベースには、電子ゲームで用いられるオブジェクトに関するデータが記憶される。ここで、オブジェクトとは、パズル型電子ゲームのゲーム画面200においてプレイヤが操作する対象である。パズル型電子ゲームでは、複数種類のオブジェクトが用いられる。異なる種類のオブジェクトは異なる図柄を有する。オブジェクトデータベースには、
図4に示すように、オブジェクトに関するデータとしてオブジェクトID、オブジェクトの画像データが登録される。
【0019】
マッチング条件データベースには、プレイヤの操作によって移動させられたオブジェクトのゲーム画面200上での他のオブジェクトとの位置の関係を示すマッチング条件に関するデータが記憶される。マッチング条件データベースには、マッチングID、マッチング条件及びマッチング条件を満たしたときのゲーム上の効果を特定する効果IDが登録される。
【0020】
マッチング条件は、
図5に示すように、マッチング条件を満たすためのオブジェクトの種類、オブジェクトを並べる型及びマッチング条件を満たすための操作回数の組み合わせで表される。例えば、マッチングIDがM1で特定されるマッチング条件として、操作回数によらず
図6Aに示すようにオブジェクトP1を縦方向又は横方向に3つ以上並べるという条件が登録されている。また、例えば、マッチングIDがM6で特定されるマッチング条件として、2回目以降の操作(後述する操作時間の延長が1回行われたときの操作)において
図6Bに示すようにオブジェクトP1を縦方向又は横方向に4つ以上並べるという条件が登録されている。また、例えば、マッチングIDがM11で特定されるマッチング条件として、3回目以降の操作(後述する操作時間の延長が1回行われたときの操作)において
図6Cに示すようにオブジェクトP1を縦方向又は横方向に5つ以上並べるという条件が登録されている。さらにマッチング条件を登録してもよい。
【0021】
なお、マッチング条件はこれらに限定されるものではない。順序を問わず異なる種類のオブジェクトを決まった個数だけ特定の方向に並べるマッチング条件を設定してもよい。例えば、
図5において、マッチングIDがM16で特定されるマッチング条件として、オブジェクトP1,P2,P3を順不動に縦方向又は横方向に並べるという条件が登録されている。また、特定の順序で異なる種類のオブジェクトを特定の個数だけ特定の方向に並べるマッチング条件を設定してもよい。例えば、
図5において、マッチングIDがM17で特定されるマッチング条件として、オブジェクトP1,P2,P3の順に縦方向又は横方向に並べるという条件が登録されている。
【0022】
オブジェクトを並べる型は、縦方向又は横方向に限定されず、斜め方向、L字型、T字型等の任意の方向にしてもよい。また、操作回数も任意に設定してもよい。
【0023】
ミッションデータベースには、電子ゲームの各ステージをクリアするための条件が記憶される。パズル型電子ゲームでは、各ステージにおいて達成すべきマッチング条件の組み合わせが登録される。ミッションデータベースには、ステージID及びそのステージで達成すべきマッチング条件を示すマッチングIDの組み合わせ、及びその順序が登録される。
【0024】
例えば、
図7に示すように、ステージIDがS1で特定されるステージは、マッチング条件M1,M2,M3を順不動に満たすことでクリアされるという条件が設定される。また、ステージIDがS2で特定されるステージは、マッチング条件M1,M3,M5を順番通りに満たすことでクリアされるという条件が設定される。さらに条件を登録してもよい。
【0025】
ミッションには、ゲーム上の意味を持たせるようにしてもよい。例えば、ゲームで使用するオブジェクトを食材の画像としておき、指定された料理を作成することを各ステージのミッションとして、その料理に使用される食材のオブジェクトをマッチングさせることによってステージがクリアされるようにする。また、例えば、ゲームで使用するオブジェクトを車のパーツの画像としておき、指定されたタイプの車を作成することを各ステージのミッションとして、その車に適したパーツのオブジェクトをマッチングさせることによってステージがクリアされるようにする。ただし、ミッションはこれらに限定されるものではない。
【0026】
ゲーム効果データベースには、満たされたマッチング条件に応じて与えられるゲーム上の効果が記憶される。ゲーム上の効果としては、例えば、プレイヤにポイントを付与する、オブジェクトを操作できる回数の残数を増加させる、等が挙げられる。ただし、これらに限定されるものではない。ゲーム効果データベースには、
図8に示すように、マッチング条件を特定するマッチングIDとゲーム上の効果とを関連付けて登録される。
【0027】
ステップS12では、ゲーム画面200の表示処理が行われる。このステップにおける処理によって、電子ゲーム装置100はゲーム画面表示手段として機能する。処理部10は、
図2に示すようなオブジェクトを配置したゲーム画面200を生成して出力部16に表示させる処理を行う。ゲーム画面200内に配置するオブジェクトは、ゲームのステージ毎に予め定められた種類のオブジェクトから選択されたオブジェクトをランダムに配置すればよい。また、ゲームのステージ毎にゲーム画面200内におけるオブジェクトの初期配置を設定しておいてもよい。
【0028】
ゲーム画面200に表示された各オブジェクトの位置情報(縦何列目,横何行目)はオブジェクトの種類に関連付けられて記憶部12に記憶される。位置情報は、以下のステップS14でのオブジェクト位置変更手段における処理によってオブジェクトの位置が変更された場合に更新される。また、位置情報を参照することによって、オブジェクトがマッチング条件を満たしたか否かの判定を行うことができる。
【0029】
ステップS14では、オブジェクトの操作入力の受付処理が行われる。このステップにおける処理によって、電子ゲーム装置100はオブジェクト位置変更手段として機能する。処理部10は、プレイヤからオブジェクトの位置変更の入力を受け付ける。
【0030】
例えば、
図6A〜
図6Cに示したように、ゲーム画面200において隣り合うオブジェクトの位置を入れ替えるように変更が可能とする。入力部14がタッチパネルの場合、出力部16に表示されたゲーム画面200のうち移動元となるオブジェクトを指先等でタッチしたまま移動先となるオブジェクトの位置まで指先を動かすことによって移動元のオブジェクトと移動先のオブジェクトとを入れ替えるようにすればよい。
【0031】
なお、オブジェクトの位置の変更方法は、これに限定されるものではなく、電子ゲーム毎に決められた条件を満たすようにすればよい。
【0032】
また、オブジェクトの位置の変更操作は、操作可能時間又は操作可能回数の範囲内において可能とすればよい。例えば、1ターンの操作可能時間(1秒等)を設定し、その操作可能時間の範囲内であれば何回でもオブジェクトの位置の変更の入力を受け付けるようにすればよい。また、例えば、1ターンの操作可能回数(1回等)を設定し、その操作可能回数の範囲内であればオブジェクトの位置の変更の入力を受け付けるようにすればよい。
【0033】
処理部10は、オブジェクトの操作入力を受け付けると、次の操作入力を受け付ける前にステップS16に処理を移行させる。
【0034】
ステップS16では、マッチング条件が成立したか否かが判断される。このステップにおける処理によって、電子ゲーム装置100はマッチング処理手段として機能する。処理部10は、記憶部12からゲーム画面200上の各オブジェクトの位置情報を読み出し、ステップS14において受け付けられたオブジェクトの操作によって、マッチング条件データベースに登録されているマッチング条件のいずれかが満たされたか否かを判定する。
【0035】
処理部10は、プレイヤの操作によって移動させられたオブジェクトのゲーム画面200上での他のオブジェクトとの位置の関係がマッチング条件データベースのマッチング条件に合致した場合にはステップS18に処理を移行させ、そうでない場合にはステップS20に処理を移行させる。
【0036】
例えば、
図6Aに示すようにオブジェクトP1を縦方向又は横方向に3つ以上並べた場合、マッチングIDがM1で特定されるマッチング条件を満たすのでステップS18に処理を移行させる。また、例えば、1ターンの2回目以降の操作において
図6Bに示すようにオブジェクトP1を縦方向又は横方向に4つ以上並べた場合、マッチングIDがM6で特定されるマッチング条件を満たすのでステップS18に処理を移行させる。他の条件についても同様である。
【0037】
ステップS18では、操作の受け付けの延長処理が行われる。このステップにおける処理によって、電子ゲーム装置100は操作受付延長手段として機能する。
【0038】
処理部10は、ステップS16において新たにマッチング条件が成立したと判定された場合、ステップS14におけるオブジェクトの操作を受け付ける時間又は回数を増やして受け付けを延長する。例えば、操作可能時間(1秒等)においてすでに経過した時間をクリアし、リセットされた操作可能時間の範囲内であればオブジェクトの位置の変更の入力を受け付けるようにすればよい。また、例えば、操作可能回数(1回等)においてすでに操作された回数をクリアし、リセットされた操作可能回数の範囲内であればオブジェクトの位置の変更の入力を受け付けるようにすればよい。
【0039】
なお、操作の受け付けの延長は、これらに限定されるものではなく、延長が繰り返される毎に延長される時間や回数を増加させたり、又は減少させたりしてもよい。また、ステップS16において成立したマッチング条件に応じて延長される時間や回数を増加させたり、又は減少させたりしてもよい。また、電子ゲームのステージ又はミッションに応じて延長される時間や回数を増加させたり、又は減少させたりしてもよい。
【0040】
例えば、オブジェクトP1を3つ並べることによってマッチングIDがM1で特定されるマッチング条件が成立した場合、従来の電子ゲームであれば当該マッチング条件に応じてポイントを与える等の処理が行われたが、本実施の形態によれば、さらにオブジェクトの操作の受け付けが延長される。したがって、さらにオブジェクトP1を1つ増やして4つ並べることによってマッチングIDがM6で特定されるマッチング条件を成立させたり、別のマッチング条件を成立させたりすることができる。マッチングIDがM6で特定されるマッチング条件が成立したり、別のマッチング条件が成立したりした場合、さらにオブジェクトの操作の受け付けが延長される。したがって、さらにオブジェクトP1を1つ増やして5つ並べることによってマッチングIDがM11で特定されるマッチング条件を成立させたり、別のマッチング条件を成立させたりすることもできる。
【0041】
このように、マッチング条件が成立した場合に操作の受け付けを延長することによって、マッチング条件が成立した後もさらに別のマッチング条件を成立させるようにオブジェクトを操作することが可能となり、パズル型電子ゲームの戦略性を高めることができる。これにより、プレイヤに飽きられ難い電子ゲームを提供することができる。
【0042】
ステップS20では、1ターンにおけるオブジェクトの操作の受け付けを終了するか否か判定される。処理部10は、1ターンにおけるオブジェクトの位置の変更操作が可能である操作可能時間又は操作可能回数の範囲を超えたか否かを判定し、超えた場合にはステップS22に処理を移行させ、そうでない場合にはステップS14に処理を移行させて操作の受け付けからの処理を繰り返す。このとき、ステップS18において操作の受け付けの延長が行われていた場合、その延長も考慮して判定が行われる。
【0043】
ステップS22では、ゲーム上の効果を与える処理が行われる。このステップの処理によって、電子ゲーム装置100はゲーム効果付与手段として機能する。処理部10は、ゲーム効果データベースを参照して、ステップS16において満たされたと判定されたマッチング条件に関連付けて登録されているゲーム上の効果を与える処理を行う。このとき、処理部10は、最後に満たされたマッチング条件に応じたゲーム上の効果のみを与えるようにしてもよいし、1ターンの操作において満たされたすべてのマッチング条件に応じたゲーム上の効果を与えるようにしてもよい。
【0044】
ステップS24では、ステージがクリアされたか否かの判定が行われる。このステップの処理によって、電子ゲーム装置100はミッション判定処理手段として機能する。処理部10は、ミッションデータベースを参照して、現在のステージにおけるミッションをクリアするための条件が満たされたか否かを判定する。例えば、ステージIDがS1のステージでは、当該ステージにおいてマッチングIDがM1,M2,M3で特定されるマッチング条件のすべてが満たされたときにミッションがクリアされたものと判定される。ミッションがクリアされた場合、そのステージがクリアされたものとして処理をステップS12に戻して次のステージの処理を開始し、クリアされていない場合にはステップS26に処理を移行させる。
【0045】
一方、処理部10は、プレイヤがオブジェクトを操作できる残存ターン数が0となった場合にはゲームを終了させる。
【0046】
ステップS26では、ゲーム画面の更新処理が行われる。このステップにおける処理によって、電子ゲーム装置100はゲーム画面更新手段として機能する。処理部10は、ステップS16においてマッチング条件が成立したとされたオブジェクトをゲーム画面200から消去し、消去された位置に新たなオブジェクトを表示させる処理を行う。新たに表示させるオブジェクトは、ゲームのステージ毎に予め定められた種類のオブジェクトからランダムに選択してもよいし、予め定められた規則に沿って選択してもよい。ゲーム画面200の更新が終了すると、処理をステップS14に戻す。
【0047】
以上のように、本実施の形態におけるパズル型電子ゲームにおける電子ゲーム処理方法が実行される。このとき、マッチング条件が成立したときに操作の受け付けを延長することで、別のマッチング条件を成立させるようにオブジェクトをさらに操作することが可能となる。これにより、パズル型電子ゲームの戦略性を高めることができ、プレイヤに飽きられ難い電子ゲームを提供することができる。
【0048】
<変形例1>
また、マッチング条件は、オブジェクト位置変更手段において受け付けられたオブジェクトの位置の変更方向を条件として含んでもよい。オブジェクトの位置の変更方向とは、ゲーム画面200においてオブジェクトを入れ替えた方向を意味する。例えば、
図6A及び
図6Cの場合のオブジェクトの位置の変更方向は縦方向であり、
図6Bの場合のオブジェクトの位置の変更方向は横方向である。
【0049】
例えば、
図9のマッチング条件データベースの例に示すように、オブジェクトの組み合わせ、オブジェクトを揃える方向、順序、操作回数等に加えて、オブジェクトの操作方向を条件に加えればよい。そして、オブジェクトの位置関係のマッチング条件を満たすようになった最後の操作の方向が操作方向の条件を満たすか否かを判定に加えればよい。
【0050】
具体例として、
図6AのようにオブジェクトP1を3つ揃えた場合、オブジェクトの組み合わせとして「P1,P1,P1」及びオブジェクトを揃える方向として「縦方向」の条件を満たし、さらにこれらの条件を満たすようになった最後の操作方向が「縦方向」であるのでマッチング条件M1を満たすことになる。一方、さらに
図6BのようにオブジェクトP1を4つ揃えた場合、オブジェクトの組み合わせとして「P1,P1,P1,P1」、オブジェクトを揃える方向として「縦方向」及び操作回数として「2回以内」の条件を満たすが、これらの条件を満たすようになった最後の操作方向が「横方向」であるのでマッチング条件M6は満たされないことになる。
【0051】
このように、オブジェクトを操作して位置を変更する方向も条件に加えることによって、パズル型電子ゲームの戦略性を高めることができる。
【0052】
なお、オブジェクトの種類と操作方向との組み合わせに意味を持たせて、ゲームの趣向性を高めることができる。例えば、なんらかの料理を作成するミッションが与えられている場合、食材のオブジェクトを横方向に操作した場合と縦方向に操作した場合と調理のされ方が変わり、一方ではマッチング条件を満たすが、他方ではマッチング条件を満たさないという意味を持たせることができる。
【0053】
<変形例2>
マッチング条件は、ステージをクリアするためのミッションを条件として含んでもよい。例えば、
図10のマッチング条件データベースの例に示すように、オブジェクトの組み合わせ、オブジェクトを揃える方向、順序、操作回数等に加えて、ステージ毎に定められたミッションを条件に加えればよい。
【0054】
具体例として、
図6AのようにオブジェクトP1を3つ揃えた場合、オブジェクトの組み合わせとして「P1,P1,P1」及びオブジェクトを揃える方向として「縦方向」の条件を満たし、さらに現在のステージのミッションが「カレー」又は「スープ」であればマッチング条件M1を満たすことになる。一方、ミッションが「炒飯」や「ハンバーグ」であればマッチング条件M1は満たされないことになる。
【0055】
このように、オブジェクトを操作して位置を変更する方向も条件に加えることによって、パズル型電子ゲームの戦略性を高めることができる。
【0056】
なお、オブジェクトの種類とミッションとの組み合わせに意味を持たせて、ゲームの趣向性を高めることができる。例えば、なんらかの料理を作成するミッションが与えられている場合、その料理に使用される可能性がある食材のオブジェクトを揃えたときのみマッチング条件を満たすが、使用される可能性が低い食材のオブジェクトを揃えたときにはマッチング条件を満たさないという意味を持たせることができる。
【0057】
<変形例3>
また、オブジェクトの位置の変更によってマッチング条件が満たされた場合、条件を満たしたオブジェクトを他のオブジェクトに変更するオブジェクト変更手段を設けてもよい。
【0058】
例えば、
図11に示すように複数のオブジェクトを関連付けてオブジェクトデータベースとして登録しておき、各オブジェクトが関わるマッチング条件が満たされた場合、満たされたマッチング条件に関わるオブジェクトをオブジェクトデータベースにおいて関連付けて登録されている他のオブジェクトに変更する。
【0059】
具体例として、
図6AのようにオブジェクトP1を3つ揃えた場合、マッチングIDがM1のマッチング条件を満たすことになるので、ゲーム画面200上において満たされたマッチング条件に関係するオブジェクトP1をオブジェクトデータベースにおいて関連付けて登録されているオブジェクトP11に変更する。
【0060】
具体的には、
図12のフローチャートに示すように、ステップS20において1ターンの操作受付が終了したときに、処理部10は、オブジェクトデータベースを参照して現在のターンにおいて成立したマッチング条件に関係するオブジェクトに別のオブジェクトが関連付けて登録されていれば、当該別のオブジェクトの画像データを記憶部12から読み出してゲーム画面200上の当該オブジェクトを当該別のオブジェクトに変更する処理を行う。このとき、ゲーム画面200に表示された新たなオブジェクトの位置情報(縦何列目,横何行目)は記憶部12に記憶される。
【0061】
さらに、マッチング条件データベースにオブジェクトP11が関係するマッチング条件を登録しておくことによって、さらにオブジェクトP11を含むマッチング条件を満たすことによって、さらにオブジェクトを変更したり、ゲーム上の効果を付与したり、ゲームを進行させたりするという処理が可能となる。
【0062】
なお、変更前のオブジェクトと変更後のオブジェクトとの間に意味を持たせて、ゲームの趣向性を高めることができる。例えば、なんらかの料理を作成するミッションが与えられている場合、その料理に使用される可能性がある食材のオブジェクトを含むマッチング条件が満たされた場合、その食材を用いて作られる別の食材のオブジェクトに変更されるという意味を持たせることができる。具体的には、「トマト」のオブジェクトを揃えてマッチング条件が満たされた場合、「トマト」のオブジェクトを「トマトジュース」のオブジェクトに変更し、さらに「トマトジュース」のオブジェクトを揃えてマッチング条件が満たされた場合、「トマトジュース」のオブジェクトを「トマトケチャップ」のオブジェクトに変更する等の意味合いを持たせることができる。このとき、ミッションをクリアするためには「トマトケチャップ」を揃えるマッチング条件を満たすことを条件としておけば、プレイヤは「トマト」→「トマトジュース」→「トマトケチャップ」とオブジェクトを変更するようにパズルを解く必要が生まれ、電子ゲームの戦略性を高めることができる。
【解決手段】ゲーム画面内に並べて配置された複数種類のオブジェクトの位置の変更をプレイヤから受け付け、オブジェクトの位置の変更によって複数のオブジェクトの位置関係がマッチング条件を満たすか否かを判定し、マッチング条件が満たされたときに、プレイヤによるオブジェクトの位置の変更入力の受付を延長し、満たされたマッチング条件に応じたゲーム上の効果を与える構成において、延長されたオブジェクトの操作の受け付けによってなされたオブジェクトの位置の変更によってマッチング条件が満たされた場合に当該マッチング条件に応じたゲーム上の効果を与える。