(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5738493
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月24日
(54)【発明の名称】差込みコネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/6581 20110101AFI20150604BHJP
H01R 13/6598 20110101ALI20150604BHJP
【FI】
H01R13/6581
H01R13/6598
【請求項の数】13
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-536114(P2014-536114)
(86)(22)【出願日】2012年9月7日
(65)【公表番号】特表2014-532286(P2014-532286A)
(43)【公表日】2014年12月4日
(86)【国際出願番号】DE2012100273
(87)【国際公開番号】WO2013056696
(87)【国際公開日】20130425
【審査請求日】2014年6月13日
(31)【優先権主張番号】102011054563.8
(32)【優先日】2011年10月18日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】513022232
【氏名又は名称】ハルティング エレクトロニクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】HARTING Electronics GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ディーター リュッターマン
【審査官】
山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】
実開平2−146763(JP,U)
【文献】
実開平7−14575(JP,U)
【文献】
特表2012−508952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/6581
H01R 13/6598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体(2,2´)と、接点支持体(3,3´)と、遮蔽装置(4,4´)と、前記接点支持体(3,3´)に配置するように設けられている複数のソケット接点又はピン接点(5,5´)とを含み、前記遮蔽装置(4,4´)は前記絶縁体(2,2´)に旋回可能に保持されている、差込みコネクタ(1,1´)であって、前記遮蔽装置(4,4´)は第1のガイド手段を有していて、該第1のガイド手段は、前記接点支持体(3,3´)の第2のガイド手段と作用接続し、これにより前記接点支持体(3,3´)は前記遮蔽装置(4,4´)の旋回運動により前記絶縁体(2,2´)内に導入可能であり、又は前記絶縁体(2,2´)に接合可能であることを特徴とする差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項2】
前記絶縁体(2)は少なくとも2つの回動ピン(21)を有しており、前記遮蔽装置(4)は、前記絶縁体の前記回動ピン(21)に係合する少なくとも2つの孔(41)又は凹部を有しており、これにより前記遮蔽装置は前記回動ピン(21)を中心として旋回可能である、請求項1記載の差込みコネクタ(1)。
【請求項3】
前記絶縁体(2´)は少なくとも2つのヒンジ窓(24´)を有しており、前記遮蔽装置(4´)は、前記絶縁体(2´)の前記ヒンジ窓(24´)に係合する少なくとも2つのヒンジタブ(43´)を有しており、これにより前記遮蔽装置(4´)は前記絶縁体(2´)に旋回可能に保持されている、請求項1記載の差込みコネクタ(1´)。
【請求項4】
前記遮蔽装置(4,4´)の第1のガイド手段は、少なくとも1つのガイドスリット(42,42´)又は少なくとも1つのガイド溝から成っていて、前記接点支持体(3,3´)の第2のガイド手段は少なくとも1つのガイドピン(31,31´)から成っており、該ガイドピンは、前記遮蔽装置(4,4´)の前記ガイドスリット(42,42´)又は前記ガイド溝に係合する、請求項1から3までのいずれか1項記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項5】
前記接点支持体(3,3´)を前記絶縁体(2,2´)に導入することにより、又は前記接点支持体(3,3´)を前記絶縁体(2,2´)に接合することにより、前記ソケット接点又はピン接点(5,5´)を前記差込みコネクタ(1,1´)における最終位置に位置固定することができる、請求項1から4までのいずれか1項記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項6】
前記絶縁体(2,2´)は第1の貫通孔(23,23´)を有していて、前記接点支持体(3,3´)は前記ソケット接点又はピン接点(5,5´)を受容する第2の貫通孔(34,34´)を有しており、前記接点支持体(3,3´)は前記第2の貫通孔(34,34´)の一方の端部に、受容されたソケット接点又はピン接点(5,5´)を周りから把持するように設けられた薄片(32,32´)を有している、請求項1から5までのいずれか1項記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項7】
前記絶縁体(2,2´)の前記第1の貫通孔(23,23´)はそれぞれ1つの漏斗状領域(321,321´)を有している、請求項1から6までのいずれか1項記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項8】
前記接点支持体(3,3´)の前記薄片(32,32´)と、前記絶縁体(2,2´)の前記第1の貫通孔(23,23´)の前記漏斗状領域(231,231´)とは、前記ソケット接点又はピン接点(5,5´)を前記差込みコネクタ(1,1´)における最終位置で位置固定するように協働するのに適している、請求項7記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項9】
前記遮蔽装置(4,4´)は前記絶縁体(2)に又は前記接点支持体(3´)に係止可能である、請求項1から8までのいずれか1項記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項10】
前記絶縁体(2)又は前記接点支持体(3´)は、少なくとも1つの、好適には2つの係止ピン(22,33´)を有しており、該係止ピン(22,33´)には前記遮蔽装置(4,4´)が、好適にはそのガイドスリット(42,42´)又はガイド溝の一方の端部で係止可能である、請求項9記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項11】
前記遮蔽装置(4,4´)が前記絶縁体(2,2´)に係止されることにより、前記接点支持体(3,3´)を前記絶縁体(2,2´)内で又は前記絶縁体(2,2´)に位置固定することができる、請求項1から10までのいずれか1項記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項12】
前記遮蔽装置(4,4´)は金属薄板から製造されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【請求項13】
前記遮蔽装置(4,4´)は亜鉛ダイカスト部品から成っている、請求項1から12までのいずれか1項記載の差込みコネクタ(1,1´)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁体と、接点支持体と、遮蔽装置と、前記接点支持体に配置するように設けられている複数の接点とを含み、前記遮蔽装置は前記絶縁体に旋回可能に保持されている、差込みコネクタに関する。
【0002】
このような差込みコネクタは例えば、産業界並びに電気通信分野で使用される。
【0003】
背景技術
WO2010046293A1号明細書に記載された差込み接続体では、接点は接点支持体に事前に組み付けることができ、接点ホルダ上の接点支持体を最終組み付け位置へ移動させることができる。さらに、接点支持体が、差込方向で互いに軸方向でずらされた少なくとも2つの位置で接点ホルダに係止することができ、プラグハウジング及び/又はジャックハウジングに、揺動可能な2つの遮蔽板金部片が配置されていて、これらの遮蔽板金部片はプラグハウジングにおいて角度を伴う上向き位置から内側揺動位置へと揺動可能である。
【0004】
このような差込み接続体の欠点は、これが複数の部分から成っているので、組み付けの際、取り扱いに比較的手間がかかることにある。
【0005】
発明の課題
そこで本発明の課題は、組み付けの手間が比較的かからない差込みコネクタを提供することにある。
【0006】
この課題は、遮蔽装置が第1のガイド手段を有していて、該第1のガイド手段は、接点支持体の第2のガイド手段と作用接続し、これにより接点支持体は遮蔽装置の旋回運動により絶縁体内に導入可能であり、又は絶縁体に接合可能であることにより解決される。
【0007】
本発明の好適な構成は従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明は、複数部品から構成されるが一体的に、即ち組み立てられた単独部品として使用者に供給することができる差込みコネクタである。接点、例えばソケット接点又はピン接点を接点支持体内に手で導入した後、唯一の運動によって遮蔽装置を絶縁体に沿って旋回させて、これにより接点支持体を絶縁体内に導入し、又は絶縁体に接合し、これにより接点を前記差込みコネクタにおける最終位置で位置固定し、遮蔽装置を絶縁体又は接点支持体に係止させ、これにより接点支持体を絶縁体内又は絶縁体上で位置固定することができる。
【0009】
これにより組み付けの手間が減じられるので、この構成は特に有利である。組みを成す個別部分は既に予め組み付けられて、これにより対応するもの同士予め分類されて使用者に供給されるので、使用者が初めて手間をかけて組み立てて接合する必要はない。
【0010】
特に、使用者は組み付けのために、ケーブルに接続された、例えばクランプ固定された接点を、接点支持体に挿入して、遮蔽装置を押し下げる、即ち絶縁体に沿って旋回させれば良いだけであって、これにより差込みコネクタをケーブル接続側で組み付けることができる。このことは先行技術に対して、組み付けの手間を大きく減じる。
【0011】
さらに取り外しも簡略化されている。遮蔽装置を戻し旋回することにより、遮蔽装置は再び係止解除され、絶縁体における接点支持体の位置固定は解消され、接点支持体は上記作用結合により自動的に再び絶縁体から引き抜かれる。これにより接点の位置固定も再び解除され、これにより接点は再び取り外し可能となる。
【0012】
絶縁体が少なくとも2つの、好適には円形の孔又は切欠を有していて、遮蔽装置が、前記絶縁体の孔又は切欠に係合する少なくとも2つの回動ピンを有していると、これにより遮蔽装置は回動ピンを中心として旋回可能であるので、特に有利である。
【0013】
別の好ましい構成では、絶縁体は少なくとも2つの回動ピンを有しており、前記遮蔽装置は、絶縁体の前記回動ピンに係合する少なくとも2つの円形の孔又は凹部を有しており、これにより前記遮蔽装置は前記回動ピンを中心として旋回可能である。これによりこのような装置は僅かな手間で製造することができる。
【0014】
絶縁体は少なくとも2つのヒンジ窓を有しており、前記遮蔽装置は、前記絶縁体の前記ヒンジ窓に係合する少なくとも2つのヒンジタブを有しており、これにより前記遮蔽装置は前記絶縁体に旋回可能に保持されているならば、さらに好ましい。
【0015】
遮蔽装置の第1のガイド手段は、少なくとも1つのガイドスリット又は少なくとも1つのガイド溝から成っていて、接点支持体の第2のガイド手段は少なくとも1つのガイドピンから成っており、該ガイドピンは、前記遮蔽装置の前記ガイドスリット又は前記ガイド溝に係合し、この場合、遮蔽装置の旋回運動時にガイドピンはガイドスリット又はガイド溝に沿ってガイドされ、その形状によりガイドピンは絶縁体の方向に動かされ、接点支持体が絶縁体内に導入され、又は絶縁体に接合されるならば、このような装置は極めて僅かな手間で製造され、安定的に機能するので、特に有利である。
【0016】
好ましい構成では、特に亜鉛ダイカスト部品から成る遮蔽装置が、有利には絶縁体からの接点支持体の抜け落ちを阻止する複数の、好適には2つの保持突起を有している。保持突起は好適には、接点支持体及び/又は絶縁体を相応の係止輪郭、例えばこれに対して形状接続(嵌め合いなどの形状的関係に基づく結合又は束縛)的なポケットを介して、固定位置へと押し付け、ここで位置固定するためにばね弾性的に構成することができる。
【0017】
好適な構成では、遮蔽装置は絶縁体に及び/又は接点支持体に係止可能である。特に絶縁体及び/又は接点支持体は係止突起を有しており、該係止突起には遮蔽装置が、好適にはガイドスリット又はガイド溝の第1の端部で、又はこのために設けられた特別な開口で係止する。この構成は、絶縁体に導入された、又は絶縁体に接合された接点支持体が絶縁体内で又は絶縁体上で位置固定されるという利点を有している。
【0018】
接点支持体を絶縁体に導入する、特に押し込むことにより、又は接点支持体を絶縁体に接合することにより、接点を差込みコネクタにおける最終位置で位置固定することができると特に有利である。このような構成は以下に記載される。この場合、絶縁体は第1の貫通孔を有している。接点支持体は、接点、例えばピン接点又はソケット接点を収容するために第2の貫通孔を有している。接点支持体は、第2の貫通孔の端部に、受容された接点を把持する薄片を有している。絶縁体の第1の貫通孔は、好適には接点支持体に隣接して、それぞれ1つの漏斗状領域を有している。接点を備えた接点支持体を絶縁体に導入又は接合する際に、接点は少なくとも部分的に、その第1の貫通孔内に導入され、接点支持体の薄片はこの場合、漏斗状領域によって押し合わされる。これにより接点は、差込みコネクタにおける最終的な位置で位置固定される。
【0019】
好適には絶縁体は、その第1の貫通孔の漏斗状領域に特別な切欠を有することができ、薄片はこれに適合する翼状の一体成形部を有することができ、この翼状の一体成形部が特別な切欠に係合し、絶縁体への接点支持体の導入により押し合わせられて、これにより薄片が押し合わせられ、従って差込みコネクタにおける接点の最終的な位置固定が行われる、又は少なくとも支援される。
【0020】
実施例
本発明の2つ実施例を図面に示し、以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1a】ソケット接点を備えた差込みコネクタを示した分解図である。
【
図1b】異なる視点から見た差込みコネクタの分解図である。
【
図2a】組み立てられた差込みコネクタを、まだ挿入されていない接点支持体と共に示した斜視図である。
【
図2b】組み立てられた差込みコネクタを、まだ挿入されていない接点支持体と、まだ完全には導入されていないソケット接点と共に示した断面図である。
【
図3a】差込みコネクタをロックされた状態で示した斜視図である。
【
図3b】絶縁体を、2つの接点を有する挿入された接点支持体と共に示した断面図である。
【
図4】導入すべき接点支持体と共に示す断面された差込みコネクタの立体図である。
【
図5a】導入された接点支持体と、例として位置固定された1つのソケット接点と共に示す断面された差込みコネクタの立体図である。
【
図6】ピン接点を備えた別の差込みコネクタを示した分解図である。
【
図7a】組み立てられた差込みコネクタを、導入すべきピン接点と共に示した斜視図である。
【
図7b】組み立てられた差込みコネクタを、さらに導入すべきピン接点と共に示した断面図である。
【
図7c】組み立てられた差込みコネクタを、導入されたピン接点と共に示した断面図である。
【
図7d】差込みコネクタをロックされた状態で示す断面図である。
【0022】
第1実施例
図1a及び
図1bには、差込みコネクタ1の分解図がそれぞれ異なる視点からの斜視図で示されている。差込みコネクタ1は、絶縁体2と、接点支持体3と、遮蔽装置4と、ソケット接点5として形成されている複数の接点とを含んでいる。
【0023】
絶縁体2は、2つの回動ピン21と2つの係止ピン22とを有しており、これら両2つのピンのうちそれぞれ一方のピンのみが図示されている。というのは、他方のピンはこれに対して対称的に、絶縁体2のこれとは反対側の面に一体成形されており、従って図示した斜視図では絶縁体2によって隠されているからである。さらに絶縁体2は複数の第1の貫通孔23を有している。
【0024】
接点支持体3は、2つのガイドピン31を有しており、同じくこれら2つのガイドピンのうちそれぞれ一方のピンのみが図示されている。というのは、他方のピンはこれに対して対称的に、接点支持体3のこれとは反対側の面に一体成形されており、従って図示した斜視図では接点支持体3によって隠されているからである。
図1bには、ソケット接点5を受容するために設けられている、接点支持体3を貫通する複数の第2の貫通孔34が示されている。絶縁体2に挿入するために設けられた接点支持体3の面には、この第2の貫通孔34に薄片32が一体成形されている。これは
図1aに特によく示されている。
【0025】
遮蔽装置4は好適には金属薄板から成る、打ち抜き曲げ部品である。遮蔽装置4は2つの円形の孔41と2つのガイドスリット42とを有している。
【0026】
図2aには、複数の個別部品、即ち、絶縁体2と、接点支持体3と、遮蔽装置4とから構成された差込みコネクタ1が示されており、この場合、接点支持体3はまだ絶縁体2内に押し込まれていない。ガイドピン31はガイドスリット42の第1の端部に位置している。この図により、回動ピン21を通って延在する回転軸線を中心とした遮蔽装置4の旋回運動は、ガイドスリット42においてガイドピン31をガイドしながら行われ、次いで係止ピン22においてガイドスリット42の第1の端部が係止され、さらにこの旋回運動は、接点支持体3を自動的に絶縁体2内に挿入しここで保持することがわかる。
【0027】
図2bではこのような配置が2つのソケット接点5と共に、即ち、既に挿入された1つのソケット接点5と、1つの挿入すべきソケット接点5と共に断面図で示されている。この場合、
図3aのロックされた差込みコネクタ1の絶縁体2において示された切断軸線Sで断面されている。
【0028】
図3aでは、遮蔽装置4のガイドスリット42の第1の端部が、絶縁体2の係止ピン22に係止されていて、ガイドピン31が、ガイドスリット42の第2の端部に位置している。このために、遮蔽装置4は予め、回動ピン21を中心として絶縁体2上を旋回させられる。この旋回運動の際に、ガイドピン31はガイドスリット42の第1の端部からガイドスリット42に沿って、ガイドスリット42の第2の端部まで案内され、これにより接点支持体3は絶縁体2内に導入される。
【0029】
さらにこの図面からは、遮蔽装置4が逆方向に、即ち、
図3aに示した位置から
図2a及び
図2bに示した位置へと戻し旋回されることにより、絶縁体2から接点支持体3が抜き出されることが判る。この場合、ガイドピン31はガイドスリット42の第2の端部からガイドスリット42に沿ってガイドスリット42の第1の端部へと案内される。
【0030】
図3bには、挿入された接点支持体3を備えた絶縁体2の断面図が示されている。この場合、接点支持体3にはソケット接点5が装着されている。さらに第1の貫通孔23が接点支持体3に隣接して漏斗状領域231を有していることが図示されている。この漏斗状領域231には、接点支持体3の対応する薄片32が係合する。
【0031】
この漏斗状領域231は
図3cに拡大して示されている。
図3cにより、接点支持体3を絶縁体2内に押し込む際に、薄片32が漏斗状領域231によって押し合わされ、これによりソケット接点5は、接点支持体3及び絶縁体2における最終位置で、従って差込みコネクタ1全体における最終位置で位置固定されることが特に良好に示されている。
【0032】
図4には断面された絶縁体2の一部が、導入すべき接点支持体3と共に示されている。この場合、ソケット接点5は示されていない。第1の貫通孔23の漏斗状領域231はこの図に特に明瞭に示されている。さらに、薄片32が側方で翼状の一体成形部321を有していて、絶縁体2がその漏斗状領域231に特別な切欠25を有していることも判る。この特別な切欠25内には、薄片32の翼状の一体成形部321が係合する。特に薄片32は、翼状の一体成形部321を介して漏斗状領域231の特別な切欠25により、接点支持体3を絶縁体2に接合する際に押し合わせられる。
【0033】
図5aには、絶縁体2が、接合された接点支持体3と、例として挿入された1つのソケット接点5と共に示されている。
図5bにはその部分拡大図が示されている。見易さという理由からソケット接点5が挿入されていない薄片32において、翼状の一体成形部321と特別な切欠25との協働を特に明瞭に見ることができる。絶縁体2への接点支持体3の押込みより、接点支持体3の図示した部分は、絶縁体2の図示した部分に接合され、薄片32はその翼状の一体成形部321を介して第1の貫通孔23の漏斗状領域231と、絶縁体2の特別な切欠25とによって押し合わされて、これにより、その内部に場合によっては存在するソケット接点5を、差込みコネクタ1における最終位置で位置固定する。
【0034】
従って、最終的に、唯1つの運動によって、即ち、遮蔽装置4の旋回によって、絶縁体2への接点支持体3の押し込み、接点、特にソケット接点5の差込みコネクタ1における最終的な位置固定、遮蔽装置4の係止、差込みコネクタ1における接点支持体3の保持が得られる。
【0035】
第2実施例
図6には別の差込みコネクタ1´が示されている。
【0036】
差込みコネクタ1´は、絶縁体2´と、接点支持体3´と、遮蔽装置4´と、ピン接点5´として形成されている複数の接点と、好適には金属薄板から製造される遮蔽カバー6´とを含んでいる。
【0037】
遮蔽装置4´は好適には亜鉛ダイカストにより製造されている。これとは選択的に、遮蔽装置4´は、シールドコーティングされたプラスチックから、又はシールドコーティングされていないプラスチックから成っていても良い。しかしながら後者の場合には、遮蔽装置4´は電気的なシールド特性を有していない。
【0038】
遮蔽装置4´は一方の端部に、曲げられた2つのヒンジタブ43´と、2つのガイドスリット42´とを有している。接点支持体3´は2つのガイドピン31´と2つの係止ピン33´とを有しており、これら両2つのピンのうちそれぞれ一方のピンのみが図示されている。というのは、それぞれ他方のピンは接点支持体3´によって隠されているからである。
【0039】
絶縁体2´は一方の端部に2つのヒンジ窓24´を、互いに向かい合う2つの側面にそれぞれ1つの遮蔽窓27´を有している。遮蔽カバー6´は各側面に2つの接点ばね61´を有している。さらに遮蔽カバー6´は複数の係止窓62´を有している。遮蔽装置4´はこれに適合する係止突起47´を有している。これにより遮蔽カバー6´は、良好な遮蔽のために、それ以外は組み付け終えられている差込みコネクタ1´上に被せられ、ここで位置固定される。組み付け状態で絶縁体2´の遮蔽窓27´に係合する接点ばね61´により、対応コネクタ、例えば、第1実施例で記載した差込みコネクタ1が差し込み状態で、遮蔽装置4´に接触することができ、これにより両差込みコネクタ1,1´の両遮蔽装置4、4´間でアースコンタクトが形成される。
【0040】
さらにこの差込みコネクタ1´の遮蔽装置4´は2つの保持突起45´,46´を有している。
【0041】
図7aには、この差込みコネクタ1´が、ほぼ組み付けられているが最終位置にはまだ押し込まれていない接点支持体3´と、接点支持体3´内にまだ導入されていないピン接点5´と共に示されている。遮蔽カバー6´はこの図面及びこれ以降の図面では見易さの理由により図示されていない。
【0042】
ガイドピン31´は、ガイドスリット42´の内側に、即ちガイドスリット42´の第1の端部に位置している。
【0043】
遮蔽装置4´の旋回により、接点支持体3´を絶縁体2´内に導入できることが容易に見て取れる。この場合、遮蔽装置4´の旋回の際に、ガイドピン31´は、ガイドスリット42´の第1の端部から、ガイドスリット42´に沿って、ガイドスリット42´の第2の端部へと案内される。旋回過程後に、ガイドスリット42´の第1の端部は、接点支持体3´の係止ピン33´に係止され、これにより接点支持体3´を絶縁体2´に保持する。
【0044】
図7bには同じ装置が断面図で示されている。ヒンジタブ43´がヒンジ窓24´に係合しているので、遮蔽装置4´は、ヒンジ窓24´を通って延在する軸線を中心として旋回可能である。この図面では、遮蔽装置4´の第1の保持突起46´と第2の保持突起45´とが特に明瞭に示されている。第1の保持突起46´は、絶縁体2´に対応するように成形された第1のポケット26´に係合するために設けられている。第2の保持突起45´は、接点支持体3´が絶縁体2´の最終位置に押し込まれた後、絶縁体2の対応する保持開口28´を通って、接点支持体3´の第2のポケット35´に係合するために設けられている。さらにこの図面により、第1の貫通孔23´の形状が判る。即ち、第1の貫通孔23´は、接点支持体3´に向けられた端部に漏斗状領域231´を有している。この図面から、薄片32´が、第1の貫通孔23´の漏斗状領域231´によって、絶縁体2´内に接点支持体3´を押し込むことにより押し合わされることが明らかである。
【0045】
図7cには同じ装置が断面図で示されているが、この場合、ピン接点5´は既に接点支持体3´に押し込まれている。接点支持体3´はこの図面ではまだ、絶縁体2´における最終位置には押し込まれていない。最終位置では、接点支持体3´の第2のポケット35´が、絶縁体2´の保持開口28´上に位置することが明らかである。さらに、絶縁体2´内に接点支持体3´を押し込む際に薄片32´が押し合わされることにより、ピン接点5´が、この場合、位置固定された接点支持体3´で、即ち、差込みコネクタ1´における最終位置でも位置固定されることが明らかである。
【0046】
図7dには、絶縁体2´を介して旋回された遮蔽装置4´を備えた同じ装置が示されている。従って、接点支持体3´は絶縁体2´内の最終位置へと導入されている。この場合、薄片32´は漏斗状領域231´によって押し合わされ、ピン接点5´を差込みコネクタ1´における最終位置で位置固定している。保持突起46´,45´は、絶縁体2´若しくは接点支持体3´のポケット26´,35´に係合し、この場合、第2の保持突起45´は絶縁体2´の保持開口28´に係合する。
【符号の説明】
【0047】
1,1´ 差込みコネクタ
2,2´ 絶縁体
21 回動ピン
22 絶縁体の係止ピン
23,23´ 第1の貫通孔
231,231´ 第1の貫通孔の漏斗状領域
24´ ヒンジ窓
25 特別な切欠
26´ 絶縁体の第1のポケット
27´ 遮蔽窓
28´ 保持開口
3,3´ 接点支持体
31,31´ ガイドピン
32,32´ 薄片
321 薄片の翼状の一体成形部
33´ 接点支持体の係止ピン
34,34´ 第2の貫通孔
35´ 接点支持体の第2のポケット
4,4´ 遮蔽装置
41 円形の孔
42,42´ ガイドスリット
43´ ヒンジタブ
45´,46´ 保持突起
47´ 係止突起
5,5´ 接点(ソケット接点、ピン接点)
6´ 遮蔽カバー
61´ 接点ばね
62´ 係止窓