特許第5738498号(P5738498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5738498制御・監視信号伝送システムおよび制御・監視信号伝送システムに使用する子局ターミナル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5738498
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月24日
(54)【発明の名称】制御・監視信号伝送システムおよび制御・監視信号伝送システムに使用する子局ターミナル
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20150604BHJP
   H04L 1/14 20060101ALI20150604BHJP
【FI】
   H04Q9/00 311R
   H04Q9/00 311H
   H04Q9/00 321E
   H04L1/14
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-556670(P2014-556670)
(86)(22)【出願日】2014年3月25日
(86)【国際出願番号】JP2014058357
【審査請求日】2014年12月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501194514
【氏名又は名称】株式会社 エニイワイヤ
(74)【代理人】
【識別番号】100134647
【弁理士】
【氏名又は名称】宮部 岳志
(72)【発明者】
【氏名】錦戸 憲治
【審査官】 松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−114449(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3184345(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C13/00−25/04
H03J9/00−9/06
H04L1/00
1/08−1/24
12/40−12/417
H04Q9/00−9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
親局と複数の子局が共通データ信号線で接続され、
前記親局が有するタイミング発生手段で生成されるタイミング信号の制御下で、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なる伝送信号が前記共通データ信号線に伝送され、
伝送手順の中に前記複数の子局に対する伝送制御データと前記複数の子局によって重畳される伝送監視データとで構成される制御・監視データ領域と異なる管理データ領域が設けられ、
前記子局は、前記伝送制御データの全部を抽出し、それに基づき、予め決められた規則によって制御伝送チェックデータに変換する制御伝送チェック変換と、前記伝送監視データの全部を抽出し、それに基づき、予め決められた規則によって監視伝送チェックデータに変換する監視伝送チェック変換のどちらか一方の変換、または両方の変換を行い、
前記親局は、前記管理データ領域を使用して前記子局を任意に指定し、
前記指定により決められた子局は、前記制御伝送チェックデータと前記監視伝送チェックデータのどちらか一方または両方を、前記管理データ領域を介して前記親局に送信することを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
【請求項2】
前記親局は、前記伝送制御データの全部に基づき、前記規則によって変換した親局の制御伝送チェックデータを前記管理データ領域に重畳し、前記子局は、自局で変換した前記制御伝送チェックデータと前記管理データ領域の前記親局の制御伝送チェックデータを比較照合することを特徴とする請求項1に記載の制御・監視信号伝送システム。
【請求項3】
前記制御伝送チェックデータおよび前記監視伝送チェックデータを、データの無い状態と異なるデータで構成し、前記指定により決められた子局から前記管理データ領域を介して前記親局に送信される前記制御伝送チェックデータまたは前記監視伝送チェックデータの有無により、前記指定により決められた子局と前記共通データ信号線の間の、複数の断線の有無を確認する請求項1または2に記載の制御・監視信号伝送システム。
【請求項4】
前記親局は、前記親局の制御伝送チェックデータまたは前記伝送監視データの全部に基づき、前記規則によって変換した親局の監視伝送チェックデータと前記指定により決められた前記子局側の制御伝送チェックデータまたは前記子局側の監視伝送チェックデータとをそれぞれ比較照合し、その比較照合結果データを前記子局毎に記憶し、前記比較照合結果データの累積値に基づいて、伝送エラーの発生頻度を、前記子局毎に算出する請求項1、2または3に記載の制御・監視信号伝送システム。
【請求項5】
前記伝送エラーの発生頻度に基づき、前記共通データ信号線における、伝送エラーを生じさせる原因の存在している場所を判定する請求項4に記載の制御・監視信号伝送システム。
【請求項6】
前記指定により決められた子局は、前記伝送信号のスタート信号と次のスタート信号の間の、1フレームサイクル毎に同一または異なる請求項1、2、3,4または5に記載の制御・監視信号伝送システム。
【請求項7】
前記指定により決められた子局が、前記伝送信号のスタート信号と次のスタート信号の間の、1フレームサイクル毎に複数指定される請求項1、2、3、4、5または6に記載の制御・監視信号伝送システム。
【請求項8】
親局が接続され、前記親局が有するタイミング発生手段で生成されるタイミング信号の制御下で、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なる伝送信号が伝送される共通データ信号線に接続され、
前記共通データ信号線に接続された複数の子局に対する伝送制御データを前記伝送データ信号からそれぞれ抽出し、抽出された前記伝送制御データの全部に基づき、予め決められた規則によって制御伝送チェックデータに変換する制御伝送チェック変換と、前記共通データ信号線に接続された複数の子局によって重畳される伝送監視データを前記伝送データ信号からそれぞれ抽出し、抽出された前記伝送監視データの全部に基づき、予め決められた規則によって監視伝送チェックデータに変換する監視伝送チェック変換のどちらか一方の変換を行う伝送エラー検出手段と、
伝送手順の中に設けられた、前記伝送制御データと前記伝送監視データとで構成される制御・監視データ領域と異なる管理データ領域を介し、前記制御伝送チェックデータまたは前記監視伝送チェックデータを前記親局に送信する管理監視データ送信手段を備えることを特徴とする子局ターミナル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御部に接続された親局と複数の出力部および入力部、或いは出力部と入力部を備えた被制御装置の複数に対応する複数の子局との間の信号線を省配線化し共通データ信号線で接続し、伝送クロック信号で同期させるなどの伝送同期方式によりデータの伝送を行う制御・監視信号伝送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
制御部と、複数の出力部と入力部、或いは複数の被制御装置を備える制御システムにおいて、配線の数を減らす、所謂省配線化が広く実施されている。そして、その省配線化の一般的な手法として、複数の出力部と入力部、或いは被制御装置から延出される信号線の各々を制御部に直接繋ぐパラレル接続に代えて、パラレル信号とシリアル信号の変換機能を備えた親局と複数の子局を、制御部と複数の出力部と入力部、或いは複数の被制御装置にそれぞれ接続し、親局と複数の子局との間で共通データ信号線を介してシリアル信号によりデータ授受を行う方式が広く採用されている。
【0003】
ところが、省配線化が実現された場合、多数の子局が接続されている状態において、子局における伝送データの異常を制御部側で特定することができない場合、制御部から遠く離れている子局を各々チェックする必要があり、子局における伝送データの異常の検出に多くの工数を要することになる。
【0004】
そこで、本出願人は、子局における伝送データの異常を、制御部側で特定するためのシステムとして、特開2011−114449号公報に開示されているリモート配線チェックシステムを応用することを検討している(従来技術1)。このリモート配線チェックシステムでは、単一の制御部と複数の被制御装置を備えた制御・監視信号伝送システムにおいて、省配線化されたデータ信号線で接続されている親局と子局との間で双方向同時に伝送される制御データ(親局からの出力データ)と監視データ(親局への入力データ)とで構成される制御・監視データ領域と異なる、配線状態を示す接続データを含む管理データ領域を設けている。そして、接続データにおいて、短絡情報、断線情報および正常情報が識別されるものとなっている。そのため、信号の入力データ(監視データ)容量を減らすことなく、子局の配線接続状態を容易に確認することができる。
【0005】
また、登録実用新案公報3184345号に開示されている、伝送エラー検出方式に使用する子局ターミナルを提案している(従来技術2)。この子局ターミナルによれば、制御・監視データ領域と異なる管理データ領域を利用して、エラー発生回数積算値または所定時間当たりのエラー発生回数が閾値より大きい時に伝送異常警報を示すデータを、それ以外は正常状態を示すデータを親局に伝送することで、伝送同期方式によりデータの伝送が行なわれる制御・監視信号伝送システムにおいて、親局で子局における伝送データの異常の検出を可能としている。
【0006】
一方、伝送エラーを検出する方式も提案されている。例えば、特開平6−296292号公報には、伝送エラー検出回路が、受信したシリアル信号RCVのパリティエラーチェックデータによってパリティエラーの有無を検査して、パリティエラーを検出する技術が開示されている(従来技術3)。更に、特開平10−107775号公報には、伝送エラーを検出した場合にエラー検出を通知する技術が開示されている(従来技術4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−114449号公報
【特許文献2】登録実用新案公報3184345号
【特許文献3】特開平6−296292号公報
【特許文献4】特開平10−107775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来技術1及び従来技術2では、ノイズが入るなどにより、伝送されるデータそのものにエラーがあるかどうかを親局で確認することができなかった。
【0009】
これに対し、従来技術3などを含む伝送エラーチェックデータを利用した伝送エラー検出方式では、伝送されるデータのエラーの有無を確認することはできるものの、親局と子局同士で個々の伝送データの異常を、直接授受するコマンド伝送方式を想定するものであった。そのため、これらのエラー検出方式では、個々の異常であることを伝えるためのデータ領域の容量が大きくなり、また異常情報データ領域の個数が多くなると、制御データ(親局からの出力データ)と監視データ(親局への入力データ)とで構成される制御・監視データ領域の伝送速度が大幅に低下する問題があった。また、各子局の制御データ(親局からの出力データ)および監視データ(親局への入力データ)が小データ(例えば1ビット)のときは、伝送エラーチェックデータ(例えば16ビット)の方が大きくなり、この点からも、伝送速度が大幅に低下する問題があった。そのため、親局が複数の子局との間で同時にデータのやり取りをする伝送同期方式のデータ伝送に用いることはできなかった。
【0010】
そこで、本発明は、伝送同期方式において、伝送データのエラーの有無を、伝送データの伝送速度を低下させることなく親局で確認でき、信頼性が高い伝送システム構築できる制御・監視信号伝送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る制御・監視信号伝送システムでは、親局と複数の子局が共通データ信号線で接続され、前記親局が有するタイミング発生手段で生成されるタイミング信号の制御下で、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なる伝送信号が前記共通データ信号線に伝送される。また、伝送手順の中に、前記複数の子局に対する伝送制御データと前記複数の子局から重畳される伝送監視データとで構成される制御・監視データ領域と異なる管理データ領域が設けられる。前記子局は、前記伝送制御データの全部を抽出し予め決められた規則によって制御伝送チェックデータに変換する制御伝送チェック変換と、前記伝送監視データの全部を抽出し予め決められた規則によって監視伝送チェックデータに変換する監視伝送チェック変換のどちらか一方の変換、または両方の変換を行う。前記親局は、前記管理データ領域を使用して前記子局を任意に指定する。そして、前記指定により決められた子局は、前記制御伝送チェックデータと前記監視伝送チェックデータのどちらか一方または両方を、前記管理データ領域を介して前記親局に送信する。
【0012】
前記親局は、前記伝送制御データの全部に基づき、前記規則によって変換した親局の制御伝送チェックデータを前記管理データ領域に重畳し、前記子局は、自局で変換した前記制御伝送チェックデータと前記管理データ領域の前記親局の制御伝送チェックデータを比較照合するものであってもよい。
【0013】
前記制御伝送チェックデータおよび前記監視伝送チェックデータを、データの無い状態と異なるデータで構成し、前記指定により決められた子局から前記管理データ領域を介して前記親局に送信される前記制御伝送チェックデータまたは前記監視伝送チェックデータの有無により、前記指定により決められた子局と前記共通データ信号線の間の、複数の断線の有無を確認するものであってもよい。
【0014】
なお、本発明において、データの無い状態と異なるデータとは、例えば、データの無い状態のデフォルトが“0”であれば“0”以外のデータが、データの無い状態のデフォルトが“1”であれば“1”以外のデータが該当する。
【0015】
前記親局は、前記親局の制御伝送チェックデータまたは前記伝送監視データの全部に基づき、前記規則によって変換した親局の監視伝送チェックデータと前記指定により決められた前記子局側の制御伝送チェックデータまたは前記子局側の監視伝送チェックデータとをそれぞれ比較照合し、その比較照合結果データを前記子局毎に記憶し、前記比較照合結果データの累積値に基づいて、伝送エラーの発生頻度を、前記子局毎に算出するものであってもよい。そして、この場合、前記伝送エラーの発生頻度に基づき、前記共通データ信号線における、伝送エラーを生じさせる原因の存在している場所を判定するものであってもよい。
【0016】
前記指定により決められた子局は、前記伝送信号のスタート信号と次のスタート信号の間の、1フレームサイクル毎に同一または異なるものであってもよく、前記伝送信号のスタート信号と次のスタート信号の間の、1フレームサイクル毎に複数指定されるものであってもよい。
【0017】
本発明に係る子局ターミナルは、親局が接続され、前記親局が有するタイミング発生手段で生成されるタイミング信号の制御下で、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なる伝送信号が伝送される共通データ信号線に接続される。そして、伝送エラー検出手段と、管理監視データ送信手段を備える。前記伝送エラー検出手段は、前記共通データ信号線に接続された複数の子局に対する伝送制御データを前記伝送データ信号からそれぞれ抽出し、抽出された前記伝送制御データの全部に基づき、予め決められた規則によって制御伝送チェックデータに変換する制御伝送チェック変換と、前記共通データ信号線に接続された複数の子局によって重畳される伝送監視データを前記伝送データ信号からそれぞれ抽出し、抽出された前記伝送監視データの全部に基づき、予め決められた規則によって監視伝送チェックデータに変換する監視伝送チェック変換のどちらか一方の変換を行う。前記管理監視データ送信手段は、伝送手順の中に設けられた、前記伝送制御データと前記伝送監視データとで構成される制御・監視データ領域と異なる管理データ領域を介し、前記制御伝送チェックデータまたは前記監視伝送チェックデータを前記親局に送信する。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る制御・監視信号伝送システムでは、子局において、伝送制御データの全部が抽出され予め決められた規則によって制御伝送チェックデータに変換され、また、伝送監視データの全部が抽出され予め決められた規則によって監視伝送チェックデータに変換され、更に、これら制御伝送チェックデータと監視伝送チェックデータが親局に送信される。そのため、親局側でも、伝送制御データの全部に基づいて子局と同じ規則で制御伝送チェックデータに変換し、伝送監視データの全部に基づいて子局と同じ規則で監視伝送チェックデータに変換し、これら親局の制御伝送チェックデータおよび監視伝送チェックデータと、子局から送信された子局側の制御伝送チェックデータおよび監視伝送チェックデータとを、それぞれ比較照合することにより、伝送データのエラーの有無を親局で確認できる。
【0019】
しかも、子局側の制御伝送チェックデータおよび監視伝送チェックデータは、制御・監視データ領域と異なる管理データ領域を使用して親局が任意に指定した子局から、管理データ領域を介して送信されるため、伝送同期方式において、伝送データの伝送速度を低下させることもない。
【0020】
また、親局が自局で変換した制御伝送チェックデータを管理データ領域に重畳し、子局が、自局で変換した制御伝送チェックデータと、管理データ領域の親局の制御伝送チェックデータを比較照合するものであれば、子局においても伝送エラーの有無を確認して出力動作に対する伝送エラーの影響を低減させ、信頼性が高い伝送システム構築することができる。
【0021】
更に、親局が、親局の制御伝送チェックデータまたは監視伝送チェックデータと、指定により決められた子局側の制御伝送チェックデータまたは監視伝送チェックデータとを、それぞれ比較照合し、その比較照合結果データを子局毎に記憶し、比較照合結果データの累積値に基づいて、伝送エラーの発生頻度を子局毎に算出することにより、故障している子局や伝送エラーが発生し易い子局の場所を特定することができる。
【0022】
更にまた親局により指定される子局として、伝送信号のスタート信号と次のスタート信号の間の1フレームサイクル毎に異なる子局を指定することにより、親局で、任意の子局に関する情報を得ることができる。ただし、制御伝送チェックデータまたは監視伝送チェックデータの有無により断線の有無を確認する場合、1フレームサイクル毎に複数指定されるものであれば、1フレームサイクル毎に指定された一箇所のみの断線検知する方式に比べて、断線検知時間を短縮できる。
【0023】
なお、1フレームサイクル毎に異なる子局を指定する場合であっても、各フレームサイクルにおいて指定される子局は必ず相違しなければならないものではない。例えば、2つのフレームサイクルで同じデータであることを確認した場合に有効とする場合には、2つのフレームサイクル(例えば、第1番目のフレームサイクルと第2番目のフレームサイクル)で同じ子局を指定し、次の2つのフレームサイクル(例えば、第3番目のフレームサイクルと第4番目のフレームサイクル)で別の子局を指定すること(1フレームサイクル毎に同一または異なるもの)としてもよい。
【0024】
本発明に係る子局ターミナルは、伝送エラー検出手段と管理監視データ送信手段を備えるため、本発明に係る制御・監視信号伝送システムに使用して、親局で伝送エラーの有無を確認するための、子局側の制御伝送チェックデータと監視伝送チェックデータを親局に送信できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明に係る制御・監視信号伝送システムの実施形態における伝送手順の模式図である。
図2】本発明に係る制御・監視信号伝送システムの実施形態のシステム構成図である。
図3】親局のシステム構成図である。
図4】入力子局のブロック図である。
図5】出力子局のブロック図である。
図6】出力子局IDXテーブルを示す図である。
図7】入力子局IDXテーブルを示す図である。
図8】伝送信号のタイムチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1〜8を参照しながら、本発明に係る制御・監視信号伝送システムの実施形態を説明する。
図2に示すように、この制御・監視信号伝送システムは、共通データ信号線DP、DN(以下、伝送ラインということがある)に接続された単一の親局2と、前記共通データ信号線DP、DNに接続された入出力子局4、出力子局6および入力子局7の複数で構成される。なお、図2においては、図示の便宜上、各々の子局が一つずつ示されているが、共通データ信号線DP、DNに接続される子局の種類や数に制限は無い。
【0027】
入出力子局4、出力子局6、および入力子局7は、親局2の出力指示に応じて動作する出力部8に対する信号出力処理と、親局2への入力情報を取り入れる入力部9からの入力信号処理のいずれかまたは双方を行う。
【0028】
出力部8は、例えば、アクチュエータ、(ステッピング)モータ、ソレノイド、電磁弁、リレー、サイリスタ、ランプ等であり、入力部9は、例えば、リードスイッチ、マイクロスイッチ、押釦スイッチ、光電スイッチ、各種センサ等である。入出力子局4は、出力部8と入力部9で構成される被制御装置5に接続され、出力子局6は出力部8のみに接続され、入力子局7は入力部9にのみ接続されている。また、出力子局6は出力部8を内包するもの(出力部一体型子局80)であってもよく、入力子局7は入力部9を内包するもの(入力部一体型子局90)であってもよい。
【0029】
親局2は、図3に示すように、制御部1、出力データ部21、管理データ部22、タイミング発生部23、親局出力部24、親局入力部25、入力データ部26を備える。そして、共通データ信号線DP、DNに接続され、一連のパルス状信号である制御信号を共通データ信号線DP、DNに重畳するとともに、入出力子局4、入力子局7から共通データ信号線DP、DNに重畳された監視信号から抽出された監視データを制御部1の入出力ユニット12へ送出する。
【0030】
制御部1は、演算処理機能を持つ管理判断手段11と入出力ユニット12を備える。管理判断手段11は、入出力ユニット12を介して管理データ部22および入力データ部26からデータを受け取り、内部に記憶されたプログラムに基づいて必要な演算処理を行う。
【0031】
出力データ部21は、制御部1から受けたデータをシリアルデータとして親局出力部24へ引き渡す。
【0032】
管理データ部22は、出力IDXテーブルと入力IDXテーブルを記憶する記憶手段29を備える。そして、制御部1から受けたデータとこれらIDXテーブルに基づき子局の指定に必要となるデータをシリアルデータとして親局出力部24へ引き渡す。また、監視データ抽出手段36から引き渡された、子局側の制御伝送チェックデータおよび監視伝送チェックデータを、親局の制御伝送チェックデータおよび監視伝送チェックデータと比較照合し、伝送エラーの発生の有無を判断するとともに、伝送エラーの発生頻度データを格納する。
【0033】
出力IDXテーブルは、子局側の制御伝送チェックデータをデータ信号線DP、DNに重畳させる子局を指定するためのIDX出力アドレスデータ、および、親局の制御伝送チェックデータと子局側の制御伝送チェックデータとの比較照合結果から得られた伝送エラー回数データ(本発明の発生頻度に相当)のリストである。出力IDXテーブルの一例を図6に示す。一方、入力IDXテーブルは、子局側の監視伝送チェックデータをデータ信号線DP、DNに重畳させる子局を指定するためのIDX入力アドレスデータ、および、親局の監視伝送チェックデータと子局側の監視伝送チェックデータとの比較照合結果から得られた伝送エラー回数データのリストである。入力IDXテーブルの一例を図7に示す。なお、この実施例では、IDX出力アドレスデータとして入出力子局4および出力子局6のアドレスデータである先頭アドレス番号が、IDX入力アドレスデータとして入出力子局4および入力子局7のアドレスデータである先頭アドレス番号が用いられている。また、各先頭アドレス番号に対応する子局において伝送エラーが確認された場合は、その積算回数である伝送エラー回数データが併せて記憶される。
【0034】
タイミング発生部23は、発振回路(OSC)31とタイミング発生手段32からなり、発振回路(OSC)31を基にタイミング発生手段32が、このシステムのタイミングクロックを生成し親局出力部24、親局入力部25に引き渡す。
【0035】
親局出力部24は、制御データ発生手段33とラインドライバ34からなる。制御データ発生手段33が、出力データ部21から受けたデータと、タイミング発生部23から受けたタイミングクロックに基づき、ラインドライバ34を介して共通データ信号線DP、DNに一連のパルス状信号として伝送信号を重畳する。
【0036】
伝送手順は、伝送信号のスタート信号STと次のスタート信号STの間の、1フレームサイクルであり、図1に示すように、伝送データ信号が複数連なって構成される。スタート信号STは、伝送データ信号の時間幅より長く、伝送クロック信号の閾値Vst(この実施例では18V)より高い電位レベルとなっている。
【0037】
伝送データ信号は、図8に示すように、伝送クロック信号の閾値Vstより高い電位レベルエリア(伝送クロック信号に相当し、この実施例では+24V)と伝送クロック信号の閾値Vstよりも低い電位レベルエリアで構成される。なお、この実施例では、伝送クロック信号の閾値Vstより高い電位レベルエリアが1周期の後半と、伝送クロック信号の閾値Vstよりも低い電位レベルエリアが1周期の前半とされているが、その順番に制限はなく、これらの順番を逆にしてもよい。
【0038】
閾値Vstより低い電位レベルエリアのパルス幅が制御信号のデータを表すものとなっている。この実施例では、伝送データ信号の1周期をt0とした時、伝送クロック信号のパルス幅(3/4)t0が論理データ“0”を表し、パルス幅(1/4)t0が論理データ“1”を表している。ただし、制御部1から入力される制御データの値に応じたものであれば、その長さに制限はなく適宜に決めればよい。
【0039】
また、閾値Vstよりも低い電位レベルエリアに重畳される電流が所定値より大きいか小さいかで監視信号のデータを表すものとなっている。この実施例では、10mAより小さい電流信号が論理データ“0”を表し、10mAより大きい電流信号が論理データ“1”を表している。
【0040】
なお、伝送クロック信号は、電源電圧となっていることから、入出力子局4、出力子局6、入力子局7は、いずれも、内部回路電源を伝送クロック信号から生成するものとなっている。
【0041】
図8において閾値Vstより低い電位レベルエリアのパルス幅が制御データとして制御データ領域を構成し、その制御データ領域は、図1における制御・監視データ領域の上段に相当するものとなっている。また、閾値Vstよりも低い電位レベルエリアに重畳される電流値が監視データとして監視データ領域を構成し、その監視データ領域は、図1における制御・監視データ領域の下段に相当するものとなっている。
【0042】
伝送手順の最後には、図1に示すように、管理データ領域が設けられている。なお、図1において、上段は親局からデータが出力される領域(以下、管理制御データ領域とする)を、下段は親局へデータが入力される領域(以下、管理監視データ領域とする)を示すものとなっている。
【0043】
管理制御データ領域には、親局の伝送チェックデータCDto、複数の出力子局アドレス指定データIDXo1〜IDXom、および複数の入力子局アドレス指定データIDXi1〜IDXimが、親局2から重畳される。また、管理監視データ領域には、出力子局アドレス指定データIDXo1〜IDXomで指定された入出力子局4または出力子局6から子局側の制御伝送チェックデータCDt1〜CDtmが重畳され、入力子局アドレス指定データIDXi1〜IDXimで指定された入出力子局4または入力子局7から子局側の監視伝送チェックデータCDr1〜CDrmが重畳される。
【0044】
親局の制御伝送チェックデータCDtoは、親局2において、スタート信号STの開始または終了の起点から開始される全ての伝送制御データOUT0〜OUTnに基づき、予め決められた規則によって変換したデータである。この実施例では、前記制御データ発生手段33において変換される伝送エラー検出方式の一つである巡回冗長検査データ(以下CRCという)であって“0”以外のデータとされている。なお、他の検出方式であるFCSチェックデータやパリティーチェックデータなどを使用しても良い。
【0045】
一方、子局側の制御伝送チェックデータCDt1〜CDtmは、入出力子局4および出力子局6の各々において、図1で示す、スタート信号STの開始または終了の起点から開始される全ての伝送制御データOUT0〜OUTnに基づき、親局の制御伝送チェックデータCDtoへ変換するために用いられた規則と、同じ規則によって変換されたデータである。
【0046】
また、子局側の監視伝送チェックデータCDr1〜CDrmは、入出力子局4および入力子局7の各々において、図1で示す、スタート信号STの開始または終了の起点から開始される全ての伝送監視データIN0〜INnに基づき、予め決められた規則によって変換されたデータである。
【0047】
出力子局アドレス指定データIDXo1〜IDXomは既述の出力IDXテーブルに基づいて決められるデータである。また、入力子局アドレス指定データIDXi1〜IDXimは既述の入力IDXテーブルに基づいて決められるデータである。
【0048】
親局入力部25は監視信号検出手段35と監視データ抽出手段36で構成される。監視信号検出手段35は、入出力子局4および入力子局7から共通データ信号線DP、DNに重畳された監視信号を検出する。監視信号のデータは、既述のように、閾値Vstより低電位レベルに重畳される電流が10mAより大きいか小さいかで表されており、スタート信号STが送信された後、入出力子局4および入力子局7の各々から監視信号を受け取るものとなっている。そして、監視信号検出手段35で検出された監視信号は、監視データ抽出手段36に引き渡される。
【0049】
監視データ抽出手段36は、タイミング発生手段32からのタイミングに同期して、監視データおよび管理監視データを抽出し、直列の入力データとして入力データ部26に送出する。
【0050】
入力データ部26は、監視データ抽出手段36から受け取った直列の入力データを並列(パラレル)データに変換し、監視データおよび管理監視データとして制御部1の入出力ユニット12へ送出する。
【0051】
入力子局7は、図4に示すように、伝送受信手段41、管理制御データ抽出手段42、アドレス抽出手段43、管理監視データ送信手段44、監視データ送信手段45、伝送エラー検出手段46、アドレス設定手段47、および入力手段71を有する子局入力部70を備える。なお、この実施例の入力子局7は、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが子局入力部70として機能するものとなっている。処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるが、子局入力部70を構成する上記各手段のそれぞれの処理におけるCPU、RAMおよびROMとの関係は、説明の便宜上、図示を省略するものとする。
【0052】
伝送受信手段41は、共通データ信号線DP、DNに伝送される伝送信号を、子局ラインレシーバ51を介して受け、これを管理制御データ抽出手段42、アドレス抽出手段43、管理監視データ送信手段44、および伝送エラー検出手段46に引き渡す。
【0053】
管理制御データ抽出手段42は、管理データ領域の入力子局アドレス指定データIDXinを抽出し、これが自局を指定するものであれば、伝送エラー検出手段46の機能を有効とする。
【0054】
アドレス抽出手段43は、伝送データ信号の始まりを示すスタート信号STの開始または終了の起点から開始される、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なる伝送クロック信号のパルスをカウントし、そのカウント値がアドレス設定手段47で設定された自局アドレスデータと一致するタイミングで、監視データ送信手段45を有効にする。
【0055】
管理監視データ送信手段44は、伝送信号のスタート信号STの開始または終了の起点から開始される、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なる伝送クロック信号のパルスをカウントし、管理データ領域のタイミングを得る。そして、伝送エラー検出手段46から引き渡されるデータに基づき、子局ラインドライバ52を介して共通データ信号線DP、DNに管理監視信号を重畳する。なお、管理監視信号は伝送手順の管理監視データ領域に重畳される。
【0056】
監視データ送信手段45は、アドレス抽出手段43により有効とされた場合に、子局ラインドライバ52を介して共通データ信号線DP、DNに監視信号を重畳する。なお、監視信号は、伝送手順の監視データ領域に重畳される。
【0057】
伝送エラー検出手段46は、伝送受信手段41より引き渡されたスタート信号STの開始または終了の起点から開始される伝送信号から全ての伝送監視データを抽出する。そして、これら伝送監視データを所定の規則によってCRC(本発明の子局側の監視伝送チェックデータ)に変換し、管理監視データ送信手段44に引き渡す。なお、伝送エラー検出手段46から管理監視データ送信手段44に引き渡されたCRCは、伝送手順の管理監視データ領域に重畳される。
【0058】
入力手段71は、入力部9からの入力データに基づき、監視データを監視データ送信手段45に引き渡す。
【0059】
出力子局6は、図5に示すように、伝送受信手段41、管理制御データ抽出手段42、アドレス抽出手段43、管理監視データ送信手段44、アドレス設定手段47、制御データ抽出手段48、および出力手段61を有する子局出力部60を備える。出力子局6も、入力子局7と同様に内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えている。そして、このMCUが子局出力部60として機能するものとなっている。処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるが、子局出力部60を構成する上記各手段のそれぞれの処理におけるCPU、RAMおよびROMとの関係は、説明の便宜上、図示を省略するものとする。また、図5において、入力子局7と実質的に同じ部分には同符号を付し、その説明を簡略化または省略する。
【0060】
出力子局7のアドレス抽出手段43は、伝送データ信号の始まりを示すスタート信号STの開始または終了の起点から開始される、所定の時間幅を1周期とする伝送データ信号が複数連なる伝送クロック信号のパルスをカウントし、そのカウント値がアドレス設定手段47で設定された自局アドレスデータと一致するタイミングで、伝送受信信号を制御データ抽出手段48に引き渡す。
【0061】
制御データ抽出手段48は、アドレス抽出手段43から引き渡された伝送受信信号から制御データを抽出する。そして、そのデータを制御データとして出力手段61に引き渡す。
【0062】
出力手段61は、制御データ抽出手段48から引き渡された制御データをパラレルデータに変換し、出力部8に出力し、出力部8に所定の動作をさせる。
【0063】
出力子局6の伝送エラー検出手段46は、伝送受信手段41より引き渡されたスタート信号STの開始または終了の起点から開始される伝送信号から全ての伝送制御データを抽出する。そして、これら伝送制御データを所定の規則によってCRC(本発明の子局側の制御伝送チェックデータ)に変換し、子局側の制御伝送チェックデータとして管理監視データ送信手段44に引き渡す。更に、伝送信号から親局の制御伝送チェックデータを抽出し、これを変換されたCRCと比較照合し、その結果一致した場合に出力手段61を有効にする。
【0064】
入出力子局4には、対応関係にある出力部8と入力部9の双方が接続されている。そして、入出力子局4も、出力子局6および入力子局7と同様、内部回路としてマイクロコンピュータ・コントロール・ユニットであるMCUを備えており、このMCUが子局入出力部40として機能するものとなっている。そして、子局出力部60のMCUおよび子局入力部70のMCUと同様に、入出力子局4の処理において必要となる演算や記憶は、このMCUの備えるCPU、RAMおよびROMを使用して実行されるものとなっている。子局入出力部40は、子局出力部60と子局入力部70の双方をあわせた構成であり、各構成要素は、子局出力部60または子局入力部70の構成要素と同じであるため、説明を省略する。
【0065】
この制御・監視信号伝送システムでは、出力部8を動作させるための伝送制御データが、伝送手順における制御・監視データ領域の制御データ領域に親局2から重畳され、入力部9からの監視情報が伝送監視データとして、伝送信号のスタート信号と次のスタート信号の間の、1フレームサイクル毎に設けられる制御・監視データ領域の監視データ領域に入出力子局4および入力子局7から重畳され、伝送される。一方、伝送エラーの有無については、管理データ領域を使用して伝送されるデータにより、以下のように判断される。
【0066】
親局2は、スタート信号STの開始または終了の起点から開始される全ての伝送制御データOUT0〜OUTnに基づき、変換された親局の制御伝送チェックデータCDtoを、制御・監視データ領域に重畳した後、任意の入出力子局4または出力子局6を指定する出力子局アドレス指定データIDXo1〜IDXomを管理制御データ領域に重畳する。
【0067】
入出力子局4と出力子局6の各々は、制御・監視データ領域に重畳されているスタート信号STの開始または終了の起点から開始される全ての伝送制御データOUT0〜OUTnを抽出し、それに基づき、自局において子局側の制御伝送チェックデータCDtnに変換する。そして、管理制御データ領域に重畳された親局の制御伝送チェックデータCDtoを抽出し、これを自局で変換した子局側の制御伝送チェックデータCDtnと比較照合し、一致した場合には伝送エラーが発生していないと判断する。更に、伝送エラーが発生していないと判断した入出力子局4および出力子局6は、自局に対する伝送制御データに基づき出力部8を動作させる。なお、子局側の制御伝送チェックデータCDtnの表記において、符号nは任意の整数であり、特定の入出力子局4または出力子局6において変換されたことを示す。後述の、子局側の監視伝送チェックデータCDrnの表記も同様とする。
【0068】
入出力子局4と出力子局6の各々は、また、出力子局アドレス指定データIDXo1〜IDXomによって指定されている場合は、自局で変換した子局側の制御伝送チェックデータCDtnを管理監視データ領域に重畳する。親局2は、管理監視データ領域に重畳された子局側の制御伝送チェックデータCDt1〜CDtmを抽出する。そして、親局2は、親局で変換された親局の制御伝送チェックデータCDtoと子局側の制御伝送チェックデータCDt1〜CDtmの各々(伝送チェックデータCDtn)を比較照合することで、出力子局アドレス指定データIDXonによって指定された入出力子局4と出力子局6の伝送制御データの伝送エラーの有無を判断する。
【0069】
また、制御伝送チェックデータは、既述の通り“0”以外のデータとされているため、親局2は、制御伝送チェックデータが重畳されていることによって、そのデータを重畳した入出力子局4または出力子局6に断線が生じていないものと判断する。
【0070】
更に、親局2は、任意の入出力子局4または入力子局7を指定する入力子局アドレス指定データIDXi1〜IDXimを、管理制御データ領域に重畳する。
【0071】
入出力子局4および入力子局7の各々は、スタート信号STの開始または終了の起点から開始される全ての伝送監視データIN0〜INnを抽出し、それに基づき、自局において子局側の監視伝送チェックデータCDrnに変換する。そして、入力子局アドレス指定データIDXi1〜IDXimによって指定された入出力子局4または入力子局7は、自局で変換した子局側の監視伝送チェックデータCDrnを管理監視データ領域に重畳する。親局2は、管理監視データ領域に重畳された子局側の監視伝送チェックデータCDr1〜CDrmを抽出する。親局2は、また、スタート信号STの開始または終了の起点から開始される全ての伝送監視データIN0〜INnに基づき、親局の監視伝送チェックデータCDrcmに変換する。そして、管理監視データ領域から抽出した子局側の監視伝送チェックデータCDr1〜CDrmの各々(伝送チェックデータCDrn)と親局の監視伝送チェックデータCDrcmとを比較照合することで、入力子局アドレス指定データIDXinによって指定された入出力子局4と入力子局7を介して、伝送監視データの伝送エラーの有無を判断する。更に、制御伝送チェックデータの場合と同様に、監視伝送チェックデータが重畳されていることによって、そのデータを重畳した入出力子局4または入力子局7に断線が生じていないものと判断する。
【0072】
子局側の制御伝送チェックデータCDt1〜CDtmの中で、親局の制御伝送チェックデータCDtoと一致しないものがある場合は、その一致しない子局側の制御伝送チェックデータCDtnに対応する入出力子局4または出力子局6が正しく機能していない可能性があるものと判断する。そして、入力IDXアドレステーブルの、子局側の制御伝送チェックデータCDtnに対応する伝送エラー回数データの値をカウントし、伝送エラーの発生頻度を把握する。子局側の監視伝送チェックデータCDr1〜CDrmについても同様に、子局側の監視伝送チェックデータCDrnに対応する伝送エラー回数データの値をカウントし、伝送エラーの発生頻度を把握する。特定の入出力子局4、出力子局6あるいは入力子局7の伝送エラーの発生頻度が高い場合には、当該入出力子局4、出力子局6あるいは入力子局7が接続されている場所において、伝送エラーを生じさせる何らかの原因が存在している可能性が高いと判断し、当該子局の保守交換の警告、当該周辺のノイズ環境対策の警告を促すことも可能となる。
【0073】
この実施形態において、出力子局アドレス指定データIDXo1〜IDXom、および、入力子局アドレス指定データIDXi1〜IDXimは、伝送信号のスタート信号と次のスタート信号の間の1フレームサイクル毎に指定されるものとなっているが、1フレームサイクル毎に指定する数を減らし、1フレームサイクル毎に異なる子局を指定することとしてもよい。
【0074】
なお、1フレームサイクル毎に異なる子局を指定する場合であっても、各フレームサイクルにおいて指定される子局は必ず相違しなければならないものではない。例えば、2つのフレームサイクルで同じデータであることを確認した場合に有効とする場合には、2つのフレームサイクル(例えば、第1番目のフレームサイクルと第2番目のフレームサイクル)で同じ子局を指定し、次の2つのフレームサイクル(例えば、第3番目のフレームサイクルと第4番目のフレームサイクル)で別の子局を指定することとしてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 制御部
2 親局
4 入出力子局
5 被制御装置
6 出力子局
7 入力子局
8 出力部
9 入力部
11 管理判断手段
12 入出力ユニット
21 出力データ部
22 管理データ部
23 タイミング発生部
24 親局出力部
25 親局入力部
26 入力データ部
29 記憶手段
31 OSC(発振回路)
32 タイミング発生手段
33 制御データ発生手段
34 ラインドライバ
35 監視信号検出手段
36 監視データ抽出手段
40 子局入出力部
41 伝送受信手段
42 管理制御データ抽出手段
43 アドレス抽出手段
44 管理監視データ送信手段
45 監視データ送信手段
46 伝送エラー検出手段
47 アドレス設定手段
48 制御データ抽出手段
51 子局ラインレシーバ
52 子局ラインドライバ
60 子局出力部
61 出力手段
70 子局入力部
71 入力手段
80 出力部一体型子局
90 入力部一体型子局

【要約】
伝送同期方式において、伝送データのエラーの有無を、伝送データの伝送速度を低下させることなく親局で確認できる制御・監視信号伝送システムを提供する。親局と共通データ信号線で接続された複数の子局が、複数の子局に対する伝送制御データの全部を抽出し、それに基づいて、予め決められた規則によって制御伝送チェックデータに変換する。或いは、複数の子局から重畳される伝送監視データの全部を抽出し、それに基づいて、予め決められた規則によって監視伝送チェックデータに変換する。制御伝送チェックデータと監視伝送チェックデータは、伝送手順の中に設けられた、伝送制御データと伝送監視データとで構成される制御・監視データ領域と異なる管理データ領域を介して、親局に送信される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8