【文献】
川又行雄,マルチメディア時代のインターネット技術,インターフェース,日本,CQ出版株式会社,1995年9月1日,第21巻,第9号,p.151−166
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
クライアントと各種コンテンツ情報を保持する外部サーバとにネットワークを介して接続され、前記クライアントと前記外部サーバとの情報授受を媒介し、前記クライアントに画面情報を提供する画面情報提供サーバであって、
前記クライアントからの単一のリクエスト電文に基づいて、複数の外部サーバに対して順に、コンテンツデータの要求及び取得を行う複数コンテンツデータ要求取得手段と、
前記コンテンツデータ毎に画面配置を定める配置データを作成する配置データ作成手段と、
前記配置データに基づいて前記複数の外部サーバから取得した各コンテンツデータを統合して配置し、1つの画面情報を作成する統合手段と、
前記画面情報に含まれるリンク先が前記画面情報提供サーバを経由するようにURL情報を置換し、前記URL情報が置換された当該画面情報を含むレスポンス電文を作成して前記クライアントに送信する画面情報送信手段と、
前記複数の外部サーバから取得したコンテンツデータを所定の期間保持するキャッシュ保持手段と、
前記クライアントからの要求に対応する前記コンテンツデータを前記キャッシュ保持手段から抽出するキャッシュ抽出手段と、
を具備し、
キャッシュ対象とする前記コンテンツデータの選定、前記所定の期間及びキャッシュ使用の有無は、前記コンテンツデータ毎に、定義ファイルに設定され、
前記統合手段は、アクセス異常が発生した外部サーバに関する前記コンテンツデータに代えて、差替え用の表示データ及び前記キャッシュ保持手段から抽出したキャッシュデータのいずれかを配置し、前記差替え用の表示データおよび前記キャッシュデータのいずれを配置するかについては前記外部サイト毎に前記定義ファイルに設定される
ことを特徴とする画面情報提供サーバ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係るWEBゲートウェイシステム等の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
【0022】
(1.構成)
(1−1.WEBゲートウェイシステム1の構成)
最初に、
図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係るWEBゲートウェイシステム1の構成について説明する。
図1は、WEBゲートウェイシステム1の構成図である。
【0023】
WEBゲートウェイシステム1は、クライアント3、PLサーバ5、BLサーバ7、外部サーバ9がネットワーク11を介して接続されて構成される。PLサーバ5とBLサーバ7とは、専用線13を介して接続される。通常、複数のクライアント3、複数の外部サーバ9がネットワーク11に接続される。
【0024】
WEBゲートウェイシステム1は、PLサーバ5及びBLサーバ7にアクセスしたクライアント3と複数の外部サーバ9との間の情報授受を媒介するシステムである。
【0025】
クライアント3は、ユーザ15に属する情報処理装置であり、例えば、パーソナルコンピュータである。
クライアント3は、WEBページ要求表示手段21を備える。WEBページ要求表示手段21は、PLサーバ5に対して1つあるいは複数の外部サーバ9のコンテンツデータを要求し、PLサーバ5から画面情報を取得して表示する。
【0026】
PLサーバ5(Presentation Logic)は、運営サイト17に属する情報処理装置であり、例えば、サーバコンピュータである。PLサーバは、クライアント3にWEBページ等の画面情報を提供する画面情報提供サーバである。
PLサーバ5は、WEBページ受付提供手段23、認証手段25、セッション管理手段27、フレーム作成手段29、WEBゲートウェイモジュール31を備える。
【0027】
WEBページ受付提供手段23は、クライアント3からのWEBページ要求の受付及びWEBページの提供を行う。WEBページの受付及びWEBページの提供には、HTTPD(Hypertext Transfer Protocol Daemon)等のWEBサーバ機能を実現するプログラムが用いられる。
【0028】
認証手段25は、クライアント3の認証を行う。
セッション管理手段27は、PLサーバ5にアクセスするクライアント3に関する一連の処理をセッションとして管理する。尚、セッション管理手段27は、PLサーバ5に設けてもよいし、セッション管理用の専用サーバを別途設けるようにしてもよい。
フレーム作成手段29は、外部サーバ9からのコンテンツデータの配置を定める配置データ(配置枠等)を作成する。フレーム作成手段29は、BLサーバ7が保持する配置情報49に基づいて配置データを作成するようにしてもよい。
【0029】
WEBゲートウェイモジュール31は、キャッシュ処理手段33、定義ファイル35、リクエスト電文編集手段37、コンテンツデータ要求取得手段39、履歴管理手段41、レスポンス電文編集手段43を備える。
【0030】
WEBゲートウェイモジュール31は、クライアント3に代わって外部サーバ9へのアクセス処理を行うモジュールである。
キャッシュ処理手段33は、外部サーバ9から送られたコンテンツデータをメモリ(キャッシュメモリ)に所定の期間保持する。キャッシュ処理手段33は、必要に応じて、外部サーバ9からコンテンツデータを取得することに代えて、保持したコンテンツデータを読み出す。メモリに保持するコンテンツデータの選定及び有効期間(保持期間)は、定義ファイル35に基づいて行われる。尚、定義ファイル35については、後述する。
【0031】
リクエスト電文編集手段37は、クライアント3から受け取ったリクエスト電文を編集して外部サーバ9にアクセスするためのリクエスト電文を作成する。
コンテンツデータ要求取得手段39は、リクエスト電文を外部サーバ9に送信してコンテンツデータの要求を行い、当該外部サーバ9からコンテンツデータを取得する。
履歴管理手段41は、クライアント3、BLサーバ7、外部サーバ9との接続履歴に関するログ出力を行う。
レスポンス電文編集手段43は、外部サーバ9から取得したコンテンツデータをフレーム作成手段29が作成した配置データに基づいて配置して画面情報を作成し、当該画面情報を示すレスポンス電文を作成し、クライアントへ送る。
【0032】
BLサーバ7(Business Logic)は、運営サイト17に属する情報処理装置であり、例えば、サーバコンピュータである。BLサーバ7は、配置情報49を保持する。尚、配置情報49については、後述する。
BLサーバ7は、業務の処理の流れを制御するビジネスロジックを実装するアプリケーションサーバである。BLサーバ7は、プログラムの実行環境やデータベースへの接続機能、複数の処理を連結するトランザクション管理機能等を有する。
【0033】
外部サーバ9は、外部サイト19に属する情報処理装置であり、例えば、サーバコンピュータである。外部サーバ9は、コンテンツ情報44を保持する。
外部サーバ9は、PLサーバ5からのコンテンツデータ要求に基づいて、コンテンツ情報44からコンテンツデータを抽出してPLサーバ5に提供する。
【0034】
ネットワーク11は、インターネット等のネットワークであり、有線、無線を問わない。また、安全かつ円滑な通信を担保するため、インターネット等の公衆が利用可能なネットワークではなく、ネットワーク11として、専用線、OBN(Open Business Network)、インターネットVPN(Virtual Private Network)等を利用するようにしてもよい。
【0035】
(1−2.ハードウェア構成)
次に、
図2を参照しながら、クライアント3、PLサーバ5、BLサーバ7、外部サーバ9のハードウェア構成について説明する。
図2は、クライアント3、PLサーバ5、BLサーバ7、外部サーバ9として機能する情報処理装置100のハードウェア構成図である。
尚、
図2のハードウェア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0036】
情報処理装置100は、CPU101、メモリ102、記憶部103、表示部104、入力部105、出力部106、通信部107等がシステムバス108を介して接続されて構成される。
【0037】
CPU101(Central Processing Unit)は、ハードディスク、ROM、記録媒体等に格納される実行プログラム、OS(オペレーションシステム)のプログラム、アプリケーションプログラム等をメモリ102のRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、演算処理(四則演算や比較演算等)、ハードウェアやソフトウェアの動作制御等を行い、後述する各種機能を実現する。
【0038】
メモリ102は、RAM及びROM等のメモリである。RAM(Random Access Memory)は、ROM(Read Only Memory)や記憶部103から読み出されたOS(Operation System)のプログラム、アプリケーションプログラム等を記憶する。RAMは、CPU101の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0039】
記憶部103は、各種データを記憶する装置であり、例えば、ハードディスクである。記憶部103は、CPU101が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS、各種データベース等が格納される。
【0040】
表示部104は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
【0041】
入力部105は、各種データの入力装置であり、例えば、キーボード、マウスである。出力部106は、各種データの出力装置であり、例えば、プリンタである。各種メディアとのデータ入出力を行うドライブ装置を入力部105及び出力部106として用いることもできる。
【0042】
通信部107は、ネットワーク11を介して外部装置と接続・通信する通信制御装置である。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信が可能である。
【0043】
システムバス108は、情報処理装置100内の各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路であり、例えば、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、AGP(Accelerated Graphics Port)バス、メモリバスである。
【0044】
クライアント3、PLサーバ5、BLサーバ7、外部サーバ9は、それぞれ、
は、それぞれ、記憶部103に格納するプログラム(実行プログラム、OSのプログラム等)をメモリ102上にロードしてCPU101の制御の下に、
図5以降に示す各種処理を実行する。
【0045】
(1−3.定義ファイル35)
次に、
図3を参照しながら、PLサーバ5のWEBゲートウェイモジュール31が保持する定義ファイル35について説明する。
図3は、定義ファイル35の一態様を示す図である。
【0046】
定義ファイル35は、メモリ(キャッシュメモリ)に保持するコンテンツデータの選定及び有効期間(保持期間)等を定める設定ファイルである。
定義ファイル35は、外部サイトID111、外部サイトURL112、外部サイトPATH113、コンテンツデータ種別114、有効期間115等の各フィールドを有する。
【0047】
外部サイトID111は、外部サイト19の識別子である。
外部サイトURL112は、外部サーバ9のネットワーク11上の位置(URL(Uniform Resource Locator))を示す。
外部サイトPATH113は、外部サーバ9が保持するコンテンツ情報44の所在を示す。外部サイトPATH113は、外部サーバ9におけるコンテンツ情報44の位置を示す。
コンテンツデータ種別114は、キャッシュデータとしてメモリに保持するコンテンツデータの種別を示す。
有効期間115は、キャッシュデータとしてメモリに保持したコンテンツデータの有効期間(保持期間)を示す。
【0048】
尚、WEBゲートウェイモジュール31が対象とする外部サイト19を外部定義ファイルで追加あるいは削除することもできる。
【0049】
(1−4.配置情報49)
次に、
図4を参照しながら、BLサーバ7が保持する配置情報49について説明する。
図4は、配置情報49の一態様を示す図である。
【0050】
配置情報49は、画面配置に関する各種情報を保持する。
配置情報49は、少なくとも1つの運営サイト枠121及び少なくとも1つの外部サイト枠122を有する。運営サイト枠121は、運営サイト17が提供するコンテンツデータの配置枠である。外部サイト枠122は、外部サイト19が提供するコンテンツデータの配置枠である。
【0051】
(2.WEBゲートウェイシステム1の動作)
次に、
図5〜
図7参照しながら、WEBゲートウェイシステム1の動作について説明する。
図5は、WEBゲートウェイシステム1の動作の流れを示す図である。
図6は、WEBゲートウェイシステム1の動作を示すフローチャートである。
尚、クライアント3、PLサーバ5(WEBゲートウェイモジュール31)、BLサーバ7、外部サーバ9において、それぞれ、CPU101が記憶部103等に格納される実行プログラムをメモリ102にロードして、各処理ステップを実行する。
【0052】
ユーザ15は、WEBページ51において、リンク先情報が埋め込まれている所定のボタンをクリックする。クライアント3は、当該リンク先情報を含むリクエスト電文53をPLサーバ5に送信する(S1、ステップ201)。
リクエスト電文53は、PLサーバ5のURL、BLサーバ7のURL、外部サイトID、外部サイトPATH、認証情報等を含む。リクエスト電文53は、例えば、リンク先情報として「http://PLサーバ5のURL/外部サイトID/外部サイトPATH+認証情報(キー)」を含む。
【0053】
PLサーバ5は、クライアント3の認証処理を行い、リクエストを送信したクライアント3がWEBゲートウェイシステム1にログイン済かどうかを確認する(S2、ステップ202)。PLサーバ5は、セッション管理を行う(S3、ステップ203)。
PLサーバ5は、フレーム作成処理を行い、外部サーバ9からのコンテンツデータ45の配置を定める配置データ55(配置枠等)を作成する(S4、ステップ204)。PLサーバ5は、BLサーバ7が保持する配置情報49に基づいて、配置データ55を作成するようにしてもよい。
【0054】
WEBゲートウェイモジュール31は、クライアント3からのリクエスト電文53に含まれる情報に基づいて、最初に接続する外部サイト19−1を決定する。WEBゲートウェイモジュール31は、リクエスト電文53に含まれる情報から、不要な情報(セッション情報等)を削除したり、必要な情報を付加して編集を行い、リクエスト電文59−1を作成する(S5、ステップ205)。
リクエスト電文59−1は、例えば、リンク先情報として「http://(外部サイトURLその1)/(外部サイトPATHその1)+(必要な情報その1)」を含む。
【0055】
WEBゲートウェイモジュール31は、目的のコンテンツデータ45−1がキャッシュメモリに保持されている場合(ステップ206のYes)、当該キャッシュメモリからコンテンツデータ45−1を読み出し、外部サーバ9−1にはアクセスしない(S8、ステップ222)。
【0056】
WEBゲートウェイモジュール31は、目的のコンテンツデータ45−1がキャッシュメモリに保持されていない場合(ステップ206のNo)、リクエスト電文59−1を外部サーバ9−1に送信してコンテンツデータ45−1の要求を行う(S6、ステップ207)。
外部サーバ9−1は、WEBゲートウェイモジュール31からのリクエスト電文59−1に含まれる外部サイトPATHに基づいて、コンテンツ情報44−1からコンテンツデータ45−1を抽出し(ステップ208)、WEBゲートウェイモジュール31に送信する(ステップ209)。
WEBゲートウェイモジュール31は、外部サーバ9−1からコンテンツデータ45−1を取得する(S7)。
WEBゲートウェイモジュール31は、定義ファイル35を参照してコンテンツデータ45−1に有効期限を設定し、キャッシュメモリに保持する(S8、ステップ210)。
WEBゲートウェイモジュール31は、外部サーバ9−1との接続履歴に関するログ出力を行う(S9、ステップ211)。
【0057】
尚、WEBゲートウェイモジュール31は、HTTPプロトコルを用いて外部サーバ9−1にリクエスト電文59−1を送信し、コンテンツデータ45−1を含むレスポンス電文を受信する。外部サーバ9−1が複数台構成になっている場合、ラウンドロビンによる負荷分散が行われる。また、頻繁に利用されるWEBページについてコンテンツデータのキャッシュ処理を行うようにしてもよい。
【0058】
WEBゲートウェイモジュール31は、クライアント3からのリクエスト電文53に含まれる情報に基づいて、次に接続する外部サイト19−2を決定する。WEBゲートウェイモジュール31は、リクエスト電文53に含まれる情報から、不要な情報(セッション情報等)を削除したり、必要な情報を付加して編集を行い、リクエスト電文59−2を作成する(S10、ステップ212)。
リクエスト電文59−2は、例えば、リンク先情報として「http://(外部サイトURLその2)/(外部サイトPATHその2)+(必要な情報その2)」を含む。
【0059】
WEBゲートウェイモジュール31は、目的のコンテンツデータ45−2がキャッシュメモリに保持されている場合(ステップ213のYes)、当該キャッシュメモリからコンテンツデータ45−2を読み出し、外部サーバ9−2にはアクセスしない(S13、ステップ223)。
【0060】
WEBゲートウェイモジュール31は、目的のコンテンツデータ45−2がキャッシュメモリに保持されていない場合(ステップ213のNo)、リクエスト電文59−2を外部サーバ9−2に送信してコンテンツデータ45−2の要求を行う(S11、ステップ214)。
外部サーバ9−2は、WEBゲートウェイモジュール31からのリクエスト電文59−2に含まれる外部サイトPATHに基づいて、コンテンツ情報44−2からコンテンツデータ45−2を抽出し(ステップ215)、WEBゲートウェイモジュール31に送信する(ステップ216)。
WEBゲートウェイモジュール31は、外部サーバ9−2からコンテンツデータ45−2を取得する(S12)。
WEBゲートウェイモジュール31は、定義ファイル35を参照してコンテンツデータ45−2に有効期限を設定し、キャッシュメモリに保持する(S13、ステップ217)。
WEBゲートウェイモジュール31は、外部サーバ9−2との接続履歴に関するログ出力を行う(S14、ステップ218)。
【0061】
尚、WEBゲートウェイモジュール31は、HTTPプロトコルを用いて外部サーバ9−2にリクエスト電文59−2を送信し、コンテンツデータ45−2を含むレスポンス電文を受信する。外部サーバ9−2が複数台構成になっている場合、ラウンドロビンによる負荷分散が行われる。また、頻繁に利用されるWEBページについてコンテンツデータのキャッシュ処理を行うようにしてもよい。
【0062】
WEBゲートウェイモジュール31は、レスポンス電文に含まれるリンク先がWEBゲートウェイモジュール31を経由するようにURL情報を置換したり、必要な情報(セッション情報等)を付加したりしてレスポンス電文の編集を行う。また、WEBゲートウェイモジュール31は、配置データ55に基づいてコンテンツデータ45−1及びコンテンツデータ45−2を配置して画面情報を作成し、当該画面情報を含むレスポンス電文61を作成する(S15、ステップ219)。
レスポンス電文61は、リンク先情報として、例えば、「http://PLサーバ5のURL/外部サイトID/外部サイトPATH+認証情報(キー)」を含む。
【0063】
PLサーバ5は、クライアント3にレスポンス電文61を送信する(ステップ220)。
クライアント3は、レスポンス電文61に基づいて、WEBページ63を表示する(S16、ステップ221)。
【0064】
以上の過程を経て、WEBゲートウェイモジュール31は、クライアント3からのリクエスト電文53が含むリンク先情報及び定義ファイル35に基づいて、最初に外部サーバ9−1にアクセスしてコンテンツデータ45−1を取得し、次に外部サーバ9−2にアクセスしてコンテンツデータ45−2を取得し、コンテンツデータ45−1及びコンテンツデータ45−2を1つのWEBページに画面統合してクライアント3に提供する。
【0065】
図7は、外部サーバ9−1のコンテンツ情報45−1と外部サーバ9−2のコンテンツ情報45−2との画面統合を示す図である。
クライアント3のWEBページ63のボタン65(「NEWS&株価」)がクリックされると、当該ボタン65に埋め込まれたリンク先情報として外部サイト19−1及び外部サイト19−2が含まれている場合、外部サーバ9−1のコンテンツデータ45−1及び外部サーバ9−2のコンテンツデータ45−2が1つのWEBページ63に画面統合されて表示される。外部サーバ9−1のコンテンツデータ45−1は配置枠67に表示され、外部サーバ9−2のコンテンツデータ45−2は配置枠69に表示される。
【0066】
このように、WEBゲートウェイモジュール31は、複数の外部サイトのコンテンツデータを1つのWEBページに配置して画面情報を作成してクライアントに提供するので、ユーザの利便性を向上させると共に、クライアントの処理負担及びネットワーク付加を軽減することができる。
【0067】
図8は、画面統合を行わない場合におけるクライアント3のリクエストの流れを示す図である。
図9は、画面統合を行う場合におけるクライアント3のリクエストの流れを示す図である。
【0068】
図8では、セッション71−1、セッション71−2、セッション71−3それぞれにおいて平行して各リクエストが実行されるので、各セッション毎に、認証73及びログ出力75及びログ出力77が行われる。例えば、認証処理は、セッション毎に3回行われる。
【0069】
図9では、単一のセッション71においてリクエストが実行されるので、1回のセッションにおいて、認証73及びログ出力75及びログ出力77が行われる。例えば、認証処理は、アクセスする外部サーバ9の数に関わらず、1回のみ行われる。
従って、1回の認証で複数の外部サイトのコンテンツを組み合わせたWEBページを提供することができる。
また、ログを集約して一元管理することができるので、ログ解析や電文解析を効率よく行うことができる。
【0070】
WEBゲートウェイモジュール31は、外部サイトのコンテンツデータの中で必要なものについてはキャッシュすることができる。
キャッシュ対象とするコンテンツデータを定義ファイルで指定することができる。定義ファイルでは、有効期間やキャッシュ使用の有無の設定も行うことができる。キャッシュ機能により性能改善を図ることができる。
また、外部サイトの特徴に合わせたキャッシュ設定をすることができる。例えば、「時価」に関する外部サイトの場合、数秒〜数十秒のキャッシュとし、「ニュース」に関する外部サイトの場合、数十秒〜数分のキャッシュとし、「情報コンテンツ」に関する外部サイトの場合、数日のキャッシュとする。
また、キャッシュを行う画面毎にキャッシュ取得に必要な送信データやリクエストヘッダ項目値を設定できる。コンテンツデータのBODY部のキャッシュだけでなく、HTTPヘッダやHTTPステータス等のレスポンス情報そのものをキャッシュすることもできる。
また、キャッシュを行う画面に対して、コンテンツの変更を行うことができる。
【0071】
図10は、外部サーバ9へのアクセス成否に係るPLサーバ5の動作を示すフローチャートである。
WEBゲートウェイモジュール31は、クライアント3からのリクエスト電文53を編集してリクエスト電文59を作成し(ステップ205、ステップ212)、外部サーバ9にリクエスト電文59を送信する(ステップ207、ステップ214)。
【0072】
WEBゲートウェイモジュール31は、外部サーバ9に正常にアクセスできた場合(ステップ301のYes)、外部サーバ9から取得したコンテンツデータ45をキャッシュメモリに保存し(ステップ210、ステップ217)、当該コンテンツデータ45を用いて画面情報を作成する。
WEBゲートウェイモジュール31は、外部サーバ9に正常にアクセスできない場合(ステップ301のNo)、キャッシュメモリから過去に保存したコンテンツデータを抽出したり(ステップ302)、あるいは、エラーメッセージ等の差し替え用の表示データを作成し(ステップ303)、これらのデータを用いて画面情報を作成する。
【0073】
尚、正常にアクセスできない場合の対応については、外部サイト19毎に定義ファイル35に設定することができる。例えば、外部サーバ9の障害発生時に前回キャッシュした情報を返すか、エラーとして返すか等を設定することができる。
このように、WEBゲートウェイモジュール31は、外部サイト19毎に障害時の対応を選択することができる。
【0074】
以上詳細に説明したように、本発明のWEBゲートウェイシステムでは、複数の外部サイトのWEBページを統合することにより、ユーザの利便性を向上させると共にクライアントの処理負担及びネットワーク
負荷を軽減することができる。
1回の認証で複数の外部サイトのコンテンツを組み合わせたWEBページを提供することができる。また、ログを集約して一元管理することができるので、ログ解析や電文解析を効率よく行うことができる。
【0075】
また、外部サイトのコンテンツデータの中で必要なものについてはキャッシュすることができる。キャッシュ対象とするコンテンツデータを定義ファイルで指定することができるので、外部サイト毎に特徴に応じてキャッシュ処理の内容(有効期間やキャッシュ使用の有無等)を設定することができる。
【0076】
また、複数台構成で可用性が提供されているサーバに対して、切り離しや切り戻しが可能である。例えば、必要なサーバに対する手動切り離し、応答がないサーバの自動切り離し、手動切り離し、あるいは、自動切り離しされているサーバの手動切り戻し等を行うことができる。
【0077】
また、WEBゲートウェイモジュールは、HTML以外の形式のコンテンツを中継することもできる(マルチコンテンツ)。
また、必要と認められた外部サイト以外には、運営サイトの情報やクライアントのユーザの個人情報に関連する情報を送信しないようにして、セキュリティを向上させることができる。
【0078】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るWEBゲートウェイシステム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。