特許第5738901号(P5738901)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5738901電気車両とエネルギを交換するシステム、装置、及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5738901
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月24日
(54)【発明の名称】電気車両とエネルギを交換するシステム、装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20150604BHJP
   B60L 11/18 20060101ALI20150604BHJP
【FI】
   H02J7/00 P
   B60L11/18 C
【請求項の数】11
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2012-554953(P2012-554953)
(86)(22)【出願日】2011年2月22日
(65)【公表番号】特表2013-520955(P2013-520955A)
(43)【公表日】2013年6月6日
(86)【国際出願番号】NL2011050122
(87)【国際公開番号】WO2011102727
(87)【国際公開日】20110825
【審査請求日】2013年11月22日
(31)【優先権主張番号】2004279
(32)【優先日】2010年2月22日
(33)【優先権主張国】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】512219024
【氏名又は名称】エービービー・ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】ABB B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(72)【発明者】
【氏名】ボウマン、クリーン
【審査官】 吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−074868(JP,A)
【文献】 特開2001−112181(JP,A)
【文献】 特開2006−113892(JP,A)
【文献】 特開2007−143370(JP,A)
【文献】 特開2008−193817(JP,A)
【文献】 特開2009−240150(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00− 3/12、 7/00−13/00、
15/00−15/42、
H01M 10/42−10/48、
H02J 7/00− 7/12、 7/34− 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気車両と、特に電気車両のバッテリとエネルギを交換するシステムであって、
エネルギ源とエネルギを交換する少なくとも1つのポートと、車両とエネルギを交換するための少なくとも1つのポートと、車両とデータ通信するための少なくとも1つのポートと、データ処理装置とデータ通信するための少なくとも1つのポートと、データ処理装置によって行われるエネルギ交換設定に従ってエネルギ源とエネルギを交換するための前記少なくとも1つのポートと車両とエネルギを交換するための前記少なくとも1つのポートとの間でエネルギを交換する少なくとも1つの電力変換器とを備える少なくとも1つのエネルギ交換ステーションと、
前記エネルギ交換ステーションとデータ通信するための少なくとも1つのポートと、少なくとも1つの構成装置とデータ通信するための少なくとも1つのポートとを備えるデータ処理装置と、
前記データ処理装置とデータを交換するための少なくとも1つのポートと、車両とデータを交換するユーザーインタフェースのような手段とを備える少なくとも1つの構成装置とを具備し、
前記エネルギ交換ステーションは、
車両とエネルギを交換するための前記ポートに結合された車両に関する車両情報を前記データ処理装置に提供するように構成されており、
前記車両情報が無い場合は、前記車両のバッテリの試験によって、前記車両のバッテリ情報を取得して前記データ処理装置に提供するように構成されており、
前記データ処理装置は、
前記車両情報に含まれるバッテリ情報及び前記構成装置から提供される電力情報に基づいて、最適化されたエネルギ交換設定を前記エネルギ交換ステーションに提供するように構成されているシステム。
【請求項2】
前記エネルギ交換ステーションは、
直流パルス列又は交流電力を前記車両のバッテリに送ることにより、前記車両のバッテリの試験を行うように構成されている請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記エネルギ交換ステーションは、
前記車両のバッテリの試験として前記バッテリの劣化状態を判断するためにいくつかの計測充電パルスを生成し、前記バッテリ内に送られた前記パルスに対する応答特性に基づいて前記バッテリの劣化状態を予測するように構成されている請求項1又は2のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項4】
少なくともバッテリプロファイルを記憶するメモリ又はデータベースのようなメモリ手段を具備し、
前記エネルギ交換ステーションは、車両とエネルギを交換するための前記ポートに結合された車両に関する車両情報を前記データ処理装置に提供するように構成されており、
前記提供される車両情報は、前記データベース内のバッテリプロファイルを完成させるか又は編集するために、前記エネルギ交換ステーション又は車両内の登録部によって、車両の使用中又はエネルギ交換中に登録された前記バッテリ情報を含む請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記データ処理装置は、前記車両情報あるいは前記バッテリプロファイルに基づいて、前記最適化されたエネルギ交換設定を前記エネルギ交換ステーションに提供するように構成されており、
最適化は、行われる充電が早ければ早いほど、バッテリ寿命に与えられる可能性のある影響が大きいという一般的な法則に基づいて、バッテリ寿命の要求とバッテリを完全に充電するために利用できる時間との妥協点を見つけることを意味する請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記エネルギ交換設定は、
バッテリの型やバッテリの実際のエネルギ状況、バッテリ温度、バッテリの電圧レベル、充電又は放電の回数で示されるバッテリ寿命、利用可能電力、又は所望の充電時間や走行距離のようなバッテリ又は車両に関する少なくとも1つのパラメータに従って最適化される請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
ユーザーインタフェース上のバッテリ容量の表示とバッテリの実際のSOC(バッテリの充電状態)との間のリンクを実行するソフトウェアの新たな部分を車両にアップロードするように構成されている請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のシステムを動作する方法であって、
前記データ処理装置は、
前記エネルギ交換ステーションに結合されている車両に関する車両情報を取得し、
取得された車両情報、データベースに記憶されているバッテリプロファイル、及び前記構成装置から提供される電力情報に基づいて最適化されたエネルギ交換設定を前記エネルギ交換ステーションに戻し、
前記エネルギ交換ステーションは、前記エネルギ交換設定に従って車両とエネルギを交換する方法。
【請求項9】
前記取得する車両情報は、前記データベース内のバッテリプロファイルを完成させるか又は編集するために、前記エネルギ交換ステーション又は車両内の登録部によって、車両の使用中又はエネルギ交換中に登録されたバッテリ情報を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
エネルギ交換設定を最適化することは、バッテリの型やバッテリの実際のエネルギ状況、バッテリ温度、目的とするバッテリ寿命(例えば、充電又は放電の回数で示される)、利用可能電力、又は所望の充電時間や走行距離等のバッテリ又は車両に関する少なくとも1つのパラメータに従って最適化することを含む請求項8又は9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
エネルギ交換設定を最適化することは、前記エネルギ交換ステーションのエネルギを交換するための少なくとも1つの第2のポートに結合されている少なくとも1つの第2の車両に関する少なくとも1つのパラメータ、又は、電力源に関する少なくとも1つのパラメータに基づいて最適化することを含む請求項8から10のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車両とのエネルギの交換に関する。電気車両は、車やオートバイ等の路上走行車、トラック(フォークリフト)等の屋内用や施設用の車両、更には水上輸送用車両、鉄道線路用車両又は空中車両を含む。
【背景技術】
【0002】
環境面の意識や限界のある有機燃料源の結果として、電気車両、すなわち駆動力を発生させるための電気エンジンを備える車両に対する関心が高まっている。電気車両には、内燃エンジンを有する車両と比べて電力効率が高く、また使用場所において汚染物質を排出しないという明確な有利点がある。しかし、特定の場合には、動作半径が限られ、またバッテリの充電は状況によっては時間がかかる可能性がある。
【0003】
更に、不十分な規格化で、充電ステーションの設置が遅れている。また、バッテリの処理、特に充放電の環境はバッテリのサイクル寿命に大きく影響するが、充電ステーションは通常、様々なバッテリに対応することに適していない。上述した問題を(部分的に)解決するいくつかの解決策が提案されているが、いずれの解決策も十分ではない。従って、本発明の目的は、電気機器とエネルギを交換するシステム、装置、及び方法であって、先行技術に対して有利であるか、少なくとも先行技術の有効な代替となり得るものを提供することである。
【発明の概要】
【0004】
従って、本発明は、電気車両、具体的には電気車両のバッテリとエネルギを交換するシステムであって、少なくともエネルギ交換ステーションと、データ処理装置と、構成装置とを備えるシステムを提供する。
【0005】
少なくとも1つのエネルギ交換ステーションは、エネルギ源とエネルギを交換するための少なくとも1つポートと、車両とエネルギを交換するための少なくとも1つのポートと、車両とデータ通信するための少なくとも1つのポートと、データ処理装置とデータ通信するための少なくとも1つのポートとを備える。
【0006】
データ処理装置は、エネルギ交換ステーションとデータ通信するための少なくとも1つのポートと、少なくとも1つ構成装置とデータ通信する少なくとも1つのポートとを備える。一部の場合では、これらのポートは1つの同じポート、例えばデータ処理装置のインターネット接続であってもよい。
【0007】
少なくとも1つの構成装置は、データ処理装置とデータを交換する少なくとも1つのポートと、構成詳細を編集するためにユーザーインタフェース等の手段とを備える。
【0008】
エネルギ源とエネルギを交換するためのエネルギ交換ステーションのポートは、(電気)エネルギの転送を可能にするいかなる種類の結合、例えばコネクタのような導電性カプラ、磁気カプラ等を備えてもよい。車両とエネルギを交換するための少なくとも1つのポートは、(電力)ケーブルによって形成される電気接続、又は例えば誘導電力転送のための磁気接続でもよい。車両とデータ通信するための少なくとも1つのポートは、通信回線、無線データ交換手段、更にはRFID、バーコード又は磁気コードの読取り器等の単方向通信手段のための接続でもよい。データ処理装置とデータ通信するための少なくとも1つのポートは、インターネット接続、又は(専用電話)回線、あるいはその他の通信手段でもよい。
【0009】
エネルギ源は、公共又は私設の電力系統でもよく、風力エネルギ源、太陽光パネル、重力エネルギ等のクリーン又は再生可能なエネルギ源、熱交換器等のエネルギ変換器、事前に充電されたバッテリ、更には充電される車両とは異なる車両からのバッテリ等によって、例えば系統の負荷を一定にするために供給されるエネルギでもよい。電力の交換は単方向でも双方向でもよく、すなわちシステムの使用をシステムからバッテリへの充電のみに限ってもよいし、一方、エネルギをエネルギ源に(戻すように)供給したり、第1の車両のバッテリに第2の車両のバッテリから充電したり、メンテナンス等の何らかの理由でバッテリから放電したりしてもよい。
【0010】
通信ポートは、インターネット接続、電話やテレファクスの回線、VPN接続や有線若しくは無線による専用通信回線、又は、交換するデータ回線の2進値によって表される、例えば、スタート/ストップ信号のような単純なコマンドを交換するための単一のみの若しくはいくつかのデータ回線のような、データを転送する任意の手段でよい。通信は、連続的に行われてもよいし、所定の間隔ごとに行われてもよい。
【0011】
データ処理装置は、パソコンや(ウェブ)サーバ等の専用コンピュータ装置でもよいし、また、コンピュータネットワーク等の連結されたコンピュータ装置のグループでもよい。コンピュータ装置のグループでは、計算能力を高めるため、装置の忠実性を向上させるため、又はクラウドコンピューティングを可能にするために複数のコンピュータを用いることができる。データ処理装置は、インターネット、又はVPN等私有のネットワーク等の任意のデータネットワークに結合されてもよいし、そのような任意のデータネットワークの一部を形成してもよい。データベースは、同じ物理装置に備えられてもよいし、離れた場所にある別個の装置に備えられてもよい。また、このデータベースは、例えばバッテリプロファイルデータベースと構成詳細データベースとに分けられた多数のデータベースで実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1a図1aは、本発明に係るシステムの模式的概観図を示す。
図1b図1bは、本発明に係るシステムの模式的概観図を示す。
図1c図1cは、本発明に係るシステムの模式的概観図を示す。
図1d図1dは、本発明に係るシステムの模式的概観図を示す。
図1e図1eは、本発明に係るシステムの模式的概観図を示す。
図1f図1fは、本発明に係るシステムの模式的概観図を示す。
図1g図1gは、本発明に係るシステムの模式的概観図を示す。
図2a図2aは、本発明に係るエネルギ交換ステーションの具体的な実施形態を示す。
図2b図2bは、本発明に係るエネルギ交換ステーションの具体的な実施形態を示す。
図2c図2cは、本発明に係るエネルギ交換ステーションの具体的な実施形態を示す。
図2d図2dは、本発明に係るエネルギ交換ステーションの具体的な実施形態を示す。
図2e図2eは、本発明に係るエネルギ交換ステーションの具体的な実施形態を示す。
図2f図2fは、本発明に係るエネルギ交換ステーションの具体的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一実施形態においては、システムは、少なくとも構成詳細及び/又はバッテリプロファイルを記憶するためのメモリ手段を備える。記憶される、更なるデータは、例えば、系統、バッテリ、ユーザー、車両、充電器、及び電力交換ステーションに関するID及び/又は詳細であってもよい。
【0014】
メモリ手段は、RAMや(中央)データベースによって実現されてもよく、また構成装置やデータ処理装置に配置されてもよいし、別個の存在であってもよい。
【0015】
中央データベースを使用ことによって、データを効率良く更新することができ、かつ、システムの様々なユーザーがデータを利用することができるという利点が得られる。システムは、特にデータベースに記憶されるバッテリプロファイルの数が増えると有利になる。
【0016】
メモリ又はデータベースに記憶されるデータは、例えば、充電電流、電圧、(バッテリ及び環境の)温度、充電プロファイル、充電器に接続された車両の種別、系統負荷、系統限界、セル電圧、充電時間、ユーザーのアカウントデータ、バッテリの劣化状態、車両構成(公称範囲、データ接続速度、バッテリの公称容量等)、充電ステーションからのエネルギ測定データ、又は充電ステーションからのエネルギ分割(分配)データの瞬時の値及び履歴の値である。
【0017】
分散型アーキテクチャを用いることによって、信頼性が高まる可能性があるという利点が得られる。
【0018】
構成装置は、例えば、離れた場所にあるコンピュータであってもよく、例えば、エンドユーザーの制御センターに配置されてもよい。構成装置は、インターネット接続若しくは電話回線や無線接続を介してデータ処理装置と通信してもよいし、又は構成詳細を編集するためのアプリケーション、記録された計測値、設定、プロファイル、統計データ等を読み出すためのアプリケーション、データをソートするためのアプリケーション、レポート及び/又はグラフを計算するためのアプリケーションのホストであるウェブサイトによって、通信が行われてもよい。構成装置の使用は、ユーザー管理がデータ処理装置又はデータベースで行われる特定のユーザーに限定されてもよい。構成は、人間のユーザーに適したものであってもよいが、自動化して、例えば他のデータベース又はデータストリームからの入力に基づいてデータベース内の設定を自動変更するのに適したものとすることもできる。この目的のため、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)がデータ構成装置によって提供されてもよい。
【0019】
一実施形態では、エネルギ交換ステーションは、車両とエネルギを交換するためのポートに結合されている車両に関する車両情報をデータ処理装置に提供するように構成されている。車両情報は、車両識別データ、車両の技術構成を記述するデータ(使用されているバッテリの型、又は使用されているバッテリ管理システム若しくは車両管理システム)、又は車両の温度、バッテリの充電状態等の瞬間的なデータ、又は車両の使用前や使用中に計測された、及び/又は生成された特にバッテリの充放電に関するデータを備えてもよい。
【0020】
従って、提供される車両情報は、車両の使用中に車両の登録部によって登録されるか、エネルギ交換中にエネルギ交換ステーションによって登録されるか、又はデータベース内のバッテリプロファイルを完成させるか編集するためのバッテリ情報を備えてもよい。
【0021】
車両情報が無い場合は、エネルギ交換ステーションは車両又は車両のバッテリの試験を行うように構成されている。バッテリ電圧、内部バッテリの抵抗、又は充電曲線等の重要な特徴は、例えば直流パルス列をバッテリに送信することによって判断される。車両内部の充電器のこれらの特徴は、交流電力を車両にかけることによって判断される。このように判断された情報を、第三者が利用できるようにし、又は最適な充電供給をするために充電ステーションが利用できるようにすることができる。
【0022】
データ処理装置は、この車両情報及び/又はデータベースからの構成詳細及び/又はバッテリプロファイルに基づいて、最適化されたエネルギ交換設定をエネルギ交換ステーションに提供することができる。最適化は様々な基準(ユーザーによって予め定められ、構成データに記憶されていてもよい)で行うことができ、又はデータベース、エネルギ交換ステーション、若しくは車両のバッテリ管理システムに記憶されている情報、データ若しくはデフォルト値で行うこともできる。試験中に取得された充放電の特徴から取得された情報、又は他の車両における計測から取得された情報はデータベースに記憶され、データ処理装置が最適エネルギ交換設定を計算するのに使用することができる。
【0023】
例えば、エネルギ交換設定は、バッテリの型やバッテリの実際のエネルギ状況、バッテリ温度、目的とするバッテリ寿命期間(例えば、充電及び/又は放電サイクルの数で示される)、所望の利用可能電力、又は利用可能な若しくは所望の充電時間や行動半径(走行距離)等のバッテリ若しくは車両に関する少なくとも1つのパラメータに従って最適化される。
【0024】
エネルギを交換することが必要な特定のバッテリからの情報に加え、ある車両のためのエネルギ交換設定は、エネルギ交換ステーションのエネルギ交換のための第2のポートに結合されている第2の車両に関する少なくとも1つのパラメータ、エネルギ交換ステーションのエネルギ交換のための第2のポートに接続される少なくとも1つの第2の車両に関する少なくとも1つのパラメータ、又は電力源に関する少なくとも1つのパラメータに基づいて最適化されてもよい。
【0025】
有利な実施形態では、特にリアルタイムに、上記のバッテリに関するパラメータの変更又はエネルギ源に関するパラメータの変更に応じてデータ処理装置がエネルギ交換設定を更新し、それに従ってエネルギ交換ステーションとエネルギ交換ポートに結合された車両との間のエネルギ交換を更新するようにシステムが構成されている。
【0026】
本発明に係るシステムを特定の利用者の特定の要求や必要性に合わせて構成することによって、特定の利益を得ることができる。これは、例えばデータ処理装置及び/又は構成装置にアクセスするためのAPIによって可能になる。以下では、このことをいくつかの非限定的な例を用いてより詳細に説明する。
【0027】
例1:ある系統によって形成される電力源によって利用できる電力がいくつかの車両の必要とする電力より少ないとき、その系統電力を、例えば走り去ろうとする車両の優先順位に従って複数の充電用出力部に分配することができる。この優先順位は、APIを介して構成装置又はデータ処理装置に接続するユーザーアプリケーションによってシステムに入力できる。システムのこのアプリケーションは、改良型の車隊(fleet)管理ソフトウェアシステムであってもよいし、再度出発するまでにどれだけの時間があるかをユーザーが入力することができる単純なユーザーインタフェースであってもよい。利用できる系統電力は、データ処理装置内の事前にプログラムされた設定に知らされてもよいし、系統電力供給者のソフトウェア(スマートグリッド)と相互作用するAPIを介して知らされてもよい。変更の入力、又はシステム内のいずれかの場所で起きる変更の際、エネルギ交換設定は、リアルタイムに動的に変更(最適化)される。系統からの電力の車両への分配は、比例であっても比例でなくてもよいし、同時に行われてもよいし、充電中に、より緊急性の高い優先順位を車両に与えることにより順次的に行われてもよい。
【0028】
例2:システム(具体的にはデータ処理装置、又は構成装置)は、APIを通じて、電力会社その他のエネルギ供給者の複数のコンピュータで実行されている請求/支払アプリケーションと情報をやりとりすることができる。このようなシステムは、エネルギ配給のためにユーザーが有する会員種別に基づいて、特定の充電ソケットでの充電用電力量を制限することができる。例えば、プレミアム会員とは車両に50kWまでの充電用電力の供給を受けられ、かつ非常に早く充電されることを意味し、一方一般会員とはユーザーが20kWしか供給を受けられず、かつプレミアム会員より充電速度がかなり遅いことを意味してもよい。
【0029】
例3:システムが、複数の車両のための多数のエネルギ交換ポート(複数の差込み口)と、交流入力等のある電力源に対する1つのエネルギ交換ポートとを有する場合には、システムは複数の差込み口への電力の分配を計算することができる。このようなシステムには、正式に認定された、交流エネルギ消費量計が入力部に1つだけ必要とされ、それでもどれだけのエネルギが各差込み口に流れたかが分かる。
【0030】
例4:システムは、バッテリ寿命の要求に基づいて充電プロファイルを最適化することができる。一般的な法則では、行われる充電が早ければ早いほど、バッテリ寿命に与えられる可能性のある影響が大きい。データ処理装置又は構成装置のAPIを通じてシステムにデータを入力するユーザーアプリケーションによって、ある利用者によるバッテリ寿命の要求に関する情報をシステムが取得することができる。
【0031】
利用者がシステムに車両を接続すると、この要求に基づいて充電プロファイル及び速度が調整される。システムは、バッテリ寿命の要求とバッテリを完全に充電するために利用できる時間との妥協点を見つける。
【0032】
例5:例えば1日のうちの異なる時間帯に異なる料金が適用される場合や、ピークレベルの合意がなされている場合には、システムは、現在の電気料金に基づいて充電速度を下げたり上げたりする。所定の閾値料金を超える場合には、充電は取り消される場合すらある。
【0033】
例6:システムは、システムの機能に関する情報を提供する設置パートナーに対するインタフェースを有する。何か問題が起きた場合、システムはエラーコードを地域の設置パートナーにAPIを通じて送信するので、地域の設置者は、修理するためにどのような道具を持っていくべきかを知ることができる。このようなAPIによって、離れた場所から設備の試験又は再構成が可能となる。
【0034】
例7:新たな充電プロファイル(エネルギ交換設定の際の基礎となるバッテリプロファイル)は、データベースに記憶されているバッテリ種別に対して決定される。複数のエネルギ交換ステーションのうちの1つで、当該種別のバッテリが認識されるとすぐに、更新された充電プロファイルがデータ処理装置からエネルギ交換ステーションに送信され、充電処理が最適化される。
【0035】
例8:システムは、一般的にデータ通信ポートとその相互接続、例えばインターネット接続、とを信頼している。システムのインターネット接続が機能していないときには、充電はすべて現在の設定に従って継続される。新たに車両が接続される場合、すべての設定はデフォルトのプロファイルに変更される。
【0036】
例9:エネルギ交換ステーションが多数の出力部を有し、予期されるよりも早くユーザーが車両を切り離した場合には、システムは、運転スケジュール等の決定基準に従って全電力を充電接続に再分配して、その時点でシステムに分かっているすべてのパラメータを考慮した新たな最適化状況にすることができる。
【0037】
例10:システムは、未来の状況に基づいて設定を調整することができ、新たな車両が10分以内にエネルギ交換ステーションに到着することを、車隊(fleet)管理接続を通じてシステムが知らされた場合には、1以上のポートの充電速度を上げ、車両が到着する時点で確実にポートが利用できるようにしておく。
【0038】
例11:地域の系統運用者は、与えられた各時点において地域の電力不足を地区ごと、変電所ごと、又は全地域について管理することができる。また、全国的に、ヨーロッパ全体、又は全世界について管理することもできる。これは、インターネット構造と同様にドメインとサブドメインを用いることによって実現することができるであろう。システムは、また、系統内又は充電施設内にさえ地域の貯蔵電力(バッテリその他)があることを考慮して、これらのパラメータに基づいて最適化する。
【0039】
例12:1つのシステムが機能しなくなった場合に、ネットワークがそのことを知ることができ、車隊(fleet)管理用APIを介して車両を正しいエネルギ交換ステーション(例えば単なる充電器)に案内することができ、かつ1つ以上の充電器が機能していないという新たな状況に基づいて全体の状況を最適化できれば、車隊(fleet)の所有者の充電に対する信頼度は最大になる。充電器はまだ機能することができるが、低消費電力でのみ機能できる場合にも同じことがいえる。
【0040】
例13:システムは、固定された充電時間に基づいて充電を最適化する。エネルギ交換ステーションの所有者は、当該所有者が提供する他のサービス(すなわちコーヒーを飲む、軽食を食べる等)をユーザーが利用することを促すために、可能な最も早い充電時間を所定の長さ、例えば20分に設定することができる。エネルギ交換ステーションが、充電には20分かかることを保証して、ユーザーがその間に提供されるサービスを利用することを促してもよい。
【0041】
例14:システムは、ユーザーが環境に優しい電力を購入したり電力の供給者を選択したりすることを可能にする。
【0042】
例15:システムは、車両内のコンピュータ又は車両内のデータ記憶装置からエネルギ交換ステーションのデータ通信ポートを介してデータを転送し、そのデータをインターネット経由で充電器を通じてデータ処理装置に送信する。
【0043】
例16:サーバはデータ通信ポートを通じて、改良された動作プロファイル、ユーザーメッセージ、設定、サービス及びメンテナンス情報等のデータを車両に送信し、又はバッテリにおける動作DOD(放電深度)ウィンドウを変更し、又はユーザーインタフェース上のグラフ表現に実際にDODウィンドウが関係する方法を変更する。また、システムは新たな知見に基づいて、車両内の充電器における設定を変更することもできる。また、システムは、ユーザーインタフェース上のバッテリ容量の表示とバッテリの実際のSOC(バッテリの充電状態)との間のリンクを実行するソフトウェアの新たな部分を車両にアップロードすることもできる。バッテリにおけるDODウィンドウに影響を与えるために、実際のSOCと、表示されるSOCとの間のリンクを規定するアルゴリズムも置き換えることができる。
【0044】
例17:充電システムは、広告用ディスプレイを備える。システムには、車が充電システムに留まる時間の長さが正確に分かっているので、広告主が、車が充電器に留まる時間の長さに基づいてディスプレイ上のコマーシャルを変更することを可能にすることをAPIに提供することができる。
【0045】
例18:ハードウェアは車両内にあるが、バッテリの運転中ずっと、バランスアルゴリズム、バランススピード、劣化状態アルゴリズム、充電状態アルゴリズムを新たな知見に基づいて毎日遠隔サーバから更新することができる。
【0046】
例19:エネルギ交換ステーションの一部である電力変換装置の全体又は一部が、車両の内部にある。車が車両外の充電接続部に接続されると、どのようにエネルギを転送するかを他の例において述べたのと同じ車両外のアーキテクチャに基づいて車両外の構成要素が車両内の構成要素に知らせる。
【0047】
例20:充電が始まると、システムは、いくつかの計測充電パルスを生成してバッテリの劣化状態を判断することができる。システムは、全種類のパルスをバッテリ内に送信しその応答を監視する。これに基づいて、サーバはバッテリがどの程度劣化しているかを予測することができ、又はシステムはバッテリに関する他のパラメータを見つけ出すことができる。
【0048】
例21:システムは多数の充電規格や通信プロトコルで動的に機能することができ、車両が接続されると、車両は他方のプロトコルの種類や接続の種類を検出する。その後、車両はサーバに通信プロトコルが何であるかについて尋ね、充電器がその通信プロトコルを実行して充電を開始する。このようにして、システムは多数の規格で機能することができ、また将来開発される規格でも機能することができる。
【0049】
エネルギ交換ステーションは、エネルギ源とエネルギを交換するための少なくとも1つのポートと、車両とエネルギを交換するための少なくとも1つのポートとの間で、提供されたエネルギ交換設定に従ってエネルギを交換するための少なくとも1つの電力変換器を備えてもよい。エネルギ源は交流(例えば、ほとんどの系統)又は直流(例えば、太陽光パネルやバッテリ)であってよく、バッテリは直流で運転するが、車両内に交流を必要とする充電器があってもよく、電力変換器はAC−AC変換器、AC−DC変換器、DC−AC変換器、又はDC−DC変換器のいずれであってもよい。上記の変換のうち1つを行う専用の装置であってもよいし、又は異なるいくつかを行えるように構成可能、若しくはプログラム可能な装置であってもよい。
【0050】
更なる実施形態では、エネルギ交換ステーションは、複数の車両とエネルギを交換するための複数のポートを介して、複数の考えられる車両と様々なエネルギ交換設定に従ってエネルギを交換するための複数の電力変換器を備える。
【0051】
2以上の車両がある場合、データ処理装置は、各車両についてエネルギ交換設定を決定し、エネルギ交換ステーションが、様々なポートに結合されている車両とエネルギを交換する。各エネルギ交換は、対応するエネルギ交換設定に従って行われる。
【0052】
これを可能にするために、エネルギ交換ステーションは、エネルギ変換器を車両とエネルギを交換するためのポートに交換可能に結合するための接続マトリクスを備える。このようなマトリクスは、複数の電力変換器の複数の出力部に複数のポートを接続することを許容する制御可能な複数のスイッチからなる。更に、様々な車両とのエネルギ交換を可能にする交換可能な物理コネクタが必要とされる場合もあり、また、異なる規格に従って製造された様々な車両とのデータ通信を可能にするために、データ通信のための交換可能な物理コネクタ又は様々なプロトコルに従って通信する構成が必要とされる場合もある。更に別の実施形態では、様々な燃料種別のための給油機を備える従来のガソリン給油ステーションと同様に、エネルギ交換ステーションには別のポートに取り付けられた異なるコネクタが備えられている。
【0053】
最近では、ほとんどの電気車両がバッテリ管理システム又は車両管理システムを備えているので、エネルギ交換のデータ通信をするためのポートは、バッテリ管理システム又は車両管理システムとデータを交換できるように構成されていることが好ましい。これらのシステムは、エネルギ交換ステーションが利用できるエネルギ交換設定に関するデータを備えていてもよい。車両は、例えば、バッテリ管理システム又は車両管理システムから取得したデータを通信するために備えられる充電器の制御システムのようなデータ処理装置を備えることも可能である。
【0054】
具体的には、以下の実施形態が本発明の一部をなすことができる。
【0055】
一実施形態では、エネルギ交換ステーションが充電通信装置と通信する。このような装置は、ハードウェア若しくはソフトウェア又はそれらの組み合わせで実現することができ、車両内に配置されてもよいが、必ずしも車両内に配置される必要はない。この装置は、少なくとも1つのバッテリと関連付けられた複数の装置(例えばバッテリ管理システム)又は車両と関連付けられた複数の装置(例えば車両管理システム)と順々に通信する。
【0056】
別の実施形態では、ステーションは充電通信装置と通信する。この装置は、車両と関連付けられた複数の装置(例えば車両管理システム)と順々に通信し、この車両は、少なくとも1つのバッテリと関連付けられた複数の装置(例えばバッテリ管理システム)と順々に通信する。
【0057】
更に別の実施形態では、ステーションは少なくとも1つのバッテリと関連付けられた複数の装置(例えばバッテリ管理システム)と通信する。
【0058】
更なる実施形態では、ステーションは車両と関連付けられた複数の装置(例えば車両管理システム)と通信し、この車両は少なくとも1つのバッテリと関連付けられた複数の装置(例えばバッテリ管理システム)と順々に通信する。
【0059】
更に別の実施形態では、ステーションは少なくとも1つの車両と関連付けられた複数の装置(例えばバッテリ管理システム)と通信する。複数の装置は、正しく、かつ最適にステーションと機能するためのソフトウェアを含むバッテリに関連付けられている。
【0060】
バッテリ管理システム又は車両管理システムからの、バッテリ(の一部)の温度に関する特定の情報に基づいて、バッテリの温度に影響するために特別なエネルギ交換パターンが適用されてもよい。例えば、バッテリを充電したり使用したりする前又はその最中に、バッテリの温度を高くするために交流電流又はPWM(パルス幅変調)を用いることができる。バッテリの異なるセルについての詳細な情報(それぞれの温度)が利用でき、これらのセルが別々に配置できる場合には、エネルギ交換ステーションは、例えばバッテリの一部が太陽光にさらされることに起因するバッテリに沿った温度差を平衡させることもできる。
【0061】
車両又はバッテリの情報に加えて、電力源からの又は電力源に関する情報もエネルギ交換設定を決定するのに有効となり得る。エネルギ源が系統である場合、消費されるピークレベル又は特定の時間間隔における費用に関する合意がなされる場合がある。風力のエネルギ源や太陽光パネルの場合、天気予報がエネルギ交換設定の決定における役割を果たしてもよい。これらの予報並びに/又は、エネルギ源側及び/若しくは車両やバッテリ側におけるピークの期待値に基づいて、多数のエネルギ源の使用をエネルギ交換設定に備えることも可能である。
【0062】
エネルギ交換ステーションは更に、運用されているデータ通信ネットワークに結合され、又はデータ通信ネットワークの一部を形成し、エネルギ交換ステーションが、エネルギ交換ステーションにメンテナンスの必要性を検出したときや、欠陥や不具合があることを検出したときには警告を送信する。
【0063】
構成装置は、(エネルギ源側と車両側との両方における)予期されるエネルギピークレベル、例えば電力会社との金銭上の合意、又は例えば1人の車隊所有者からの様々な車両に関する物流上の(logistic)考慮点等の外部の影響を取り込むためのリンクとして機能してもよい。
【0064】
構成装置は、第三者による情報システムに結合されてもよい。これらのシステムと交換される情報に基づいて、エネルギピーク値に関するデータや、少なくとも1つの電力源からのエネルギ交換に関するエネルギ料金等のデータをデータベースに記憶し、そのデータに基づいてデータ処理装置がエネルギ交換プロファイルを計算する。また、構成装置を例えばエネルギ源からの測定装置に結合させてこれまでに交換されたエネルギを監視し、それに基づいて構成(の変更)をすることもできる。
【0065】
エネルギ交換ステーションは更に、このデータ自体を用いることなく車両のそれぞれのデータ通信ポートとデータ処理装置及び/又は構成装置との間でデータを交換するように構成されていてもよい。情報はこのように車両とデータ処理部又は構成装置との間で引き渡される(tunnelled)。これは、ソフトウェアやファームウェアの更新、交通情報、旅行業登録等の情報を交換するために用いることができる。この方法で構成装置から車両へ情報を送信することもできる。引き渡される情報が第三者に傍受されないように、引き渡される情報を特に符号化したり暗号化したりすることができる。
【0066】
システムは、2以上の構成装置を備えてもよく、構成装置はデータ処理装置と通信してもよいが、他の構成装置と直接通信してもよい。例えば、(系統)電力会社と車隊所有者との両方が別個の構成装置を有し、それらがピークレベル料金又は料金レベルを通信する。
【0067】
以下図を参照して、本実施形態を詳細に説明する。
【0068】
図1aは、本実施形態に係る充電ステーションの概略レイアウト1を示す。システムは、エネルギ交換ステーション2と、データ処理装置3と、構成装置12とを備える。エネルギ交換ステーションは、エネルギ源とエネルギを交換するためのポート7と、車両とエネルギを交換するためのポート4と、車両とデータ通信するためのポート6と、データ処理装置3とデータ通信するためのポート5とを備える。データ処理装置3は、エネルギ交換ステーション2とデータ通信するためのポート5と、API13を介して少なくとも1つの構成装置12、15とデータ通信するためのポート8と、少なくとも構成詳細とバッテリプロファイルとを記憶するためのデータベース10とを備える。構成装置12、15は、API13を介してデータ処理装置3とデータを交換するためのポート11、14と、データベース10内の構成詳細を編集するためのユーザーインタフェース等の手段とを備える。
【0069】
図1bは、車両が必要とする要求電力よりも利用できる系統電力が小さい場合を示している。走り去ろうとする車両の優先順位に従って、複数の充電用出力部に系統電力が分配される。この優先順位は、データ処理装置内のAPIに接続するユーザーアプリケーションによってシステムに入力できる。このアプリケーションは、改良型車隊管理ソフトウェアシステムであってもよいし、再度出発するまでにどれだけの時間があるかをユーザーが入力することができる単純なユーザーインタフェースであってもよい。利用できる系統電力は、データ処理装置内の事前にプログラムされた設定によって分かるようにしてもよいし、系統電力供給者のソフトウェア(スマートグリッド)と(リアルタイム又はセミリアルタイムで)相互作用するAPIを介して知らされてもよい。図面内の数字は、以下のステップを示す。
【0070】
各車両の優先順位が構成装置のコンピュータアプリケーションに入力される(101)。
【0071】
データ処理装置が、車両の優先順位をデータベースに記憶する(102)。
【0072】
車両がエネルギ転送ステーションの1つの出力部に接続されて、データをエネルギ転送ステーションに転送する(103)。
【0073】
エネルギ転送ステーションは、パラメータ(SOC/バッテリデータ等)をデータ処理装置に送信する(104)。
【0074】
データ処理装置は、バッテリデータをデータベースに記憶し、エネルギ転送ステーションの特徴(出力部の数、全出力等)を認識する(105)。
【0075】
データ処理装置は、APIを介して当該系統内で利用できる最大電力を要求する(106)。
【0076】
データ処理装置は、すべての条件(バッテリSOC、系統、優先順位等)を考慮して当該出力部に関して最良の充電プロファイルを計算する(107)。
【0077】
データ処理装置は、充電プロファイルをエネルギ転送ステーションに送信する(108)。
【0078】
エネルギ転送ステーションは、各出力部に電力を再分配する(109)。
【0079】
図1cは、システムがバッテリ寿命の要求に基づいて充電プロファイルを最適化した場合を示している。一般的な法則では、充電が早ければ早いほど、バッテリ寿命に与えられる可能性のある影響が大きい。データ処理装置のAPIを通じてシステムにデータを入力するユーザーアプリケーションを通じて、ある利用者によるバッテリ寿命の要求がシステムに知らされる。利用者がシステムに車両を接続すると、この要求に基づいて充電プロファイル及び速度を調整することができる。システムは、バッテリ寿命の要求とバッテリを完全に充電するために利用できる時間との妥協点を見つけることもできる。
【0080】
利用者に固有の充電プロファイルと、特定のバッテリに関する1つの一般的な充電プロファイルとがアプリケーションを通じてデータ処理装置に入力される(201)。
【0081】
サイクル寿命の保証に基づいて特定のバッテリを備える配給車両を用いるために、車両ごとに要求される最小のサイクル寿命が、構成装置のアプリケーションを介してデータベースに入力される(202)。
【0082】
データ処理装置は、新たな充電プロファイルと利用者に固有の充電プロファイルとを記憶する(203)。
【0083】
車両は、エネルギ交換ステーションの1つの出力部に接続されて、現在のデータをエネルギ交換ステーションとデータログファイルとに転送する(204)。
【0084】
エネルギ交換ステーションは、パラメータ(SOC/バッテリデータ等)をデータ処理装置に送信し、バッテリ管理システムのデータログ内に記憶された走行履歴データを受信する(205)。
【0085】
到着した運転手は、自分が望む出発時間を構成装置のインタフェース(FED−EX PDA、iPhoneアプリケーション)を介して入力する(206)。
【0086】
データ処理装置には、各出力部にどのバッテリがあるかが分かっており、再度出発する所望の時間も分かっている。データ処理装置は、これをサイクル寿命の要求に適合させる。サイクル寿命の要求と、出発時間の要求とに基づいて、正しい充電プロファイルを計算することができる(207)。
【0087】
データ処理装置は、充電プロファイルをエネルギ交換ステーションに送信する(208)。
【0088】
エネルギ交換ステーションは、各出力部に電力を再分配する(209)。
【0089】
図1dは、データ処理装置が、APIを通じて、電力会社その他のエネルギ供給者の複数のコンピュータ上で実行されている複数の請求/支払アプリケーションと情報をやりとりする場合を示している。このようなシステムは、エネルギ配給のためにユーザーが有する会員種別に基づいて、特定の充電ソケットでの充電電力量を制限することができる。例えば、プレミアム会員とは車に50kWまでの充電用電力の供給を受けられ、かつ非常に早く充電されることを意味し、一般会員とはユーザーが20kWしか供給を受けられず、かつプレミアム会員より充電速度がかなり遅いことを意味する。
【0090】
販売部によって、新たな利用者のいくつかのバッテリのID番号が構成装置のアプリケーションを介してデータベースに入力される(301)。
【0091】
データ処理装置が、バッテリIDをデータベースに記憶する(302)。
【0092】
電力会社は特別な提供、すなわち一般会員に20kWの充電、プレミアム会員に50kWの充電を提供する(303)。電力会社のアプリケーションが、バッテリIDを個人及び会員種別と照合する。電力会社のアプリケーションは、各個人のバッテリに対して許容される最大の電力をデータ処理装置に送信する。
【0093】
データ処理装置は、各バッテリに許容される最大の電力をデータベースに記憶する(304)。
【0094】
ユーザーが、車両をエネルギ交換ステーションの1つの出力部に接続し、エネルギ交換ステーションにその車両のバッテリIDを含むデータを転送する(305)。
【0095】
エネルギ交換ステーションは、パラメータ(バッテリID/SOC/バッテリデータ等)をデータ処理装置に送信する(306)。
【0096】
データ処理装置は、バッテリIDを最大電力と照合し、出力部に対する最良の充電プロファイルを計算する(307)。
【0097】
データ処理装置は、エネルギ交換ステーションに充電プロファイルを送信する(308)。
【0098】
エネルギ交換ステーションは、それに従って充電を制御する(309)。
【0099】
図1eは、図1dの場合と同様の場合を示すが、ここでは車両にはバッテリ管理システムは備えられていない。システム(データ処理装置)は、APIを通じて、電力会社その他のエネルギ供給者の複数のコンピュータ上で実行されている複数の請求/支払アプリケーション間で情報をやりとりすることができる。このようなシステムは、エネルギ配給のためにユーザーが有する会員種別に基づいて、特定の充電ソケットでの充電用電力量を制限することができる。例えば、プレミアム会員とは、車に50kWまでの充電用電力の供給を受けられ、かつ非常に早く充電されることを意味し、一般会員とは、ユーザーが20kWしか供給を受けられず、かつプレミアム会員より充電速度がかなり遅いことを意味する。
【0100】
販売部によって、新たな利用者のいくつかのバッテリのID番号が構成装置のアプリケーションを介してデータベースに入力され、ユーザーは充電ポストにあるスマートカードシステムによって識別される(401)。このデータは、第三者による充電料金支払用のターミナルモデムを通じて送信される。ユーザーは、充電場所と共に識別される。
【0101】
電力会社は特別な提供、すなわち一般会員に20kWの充電、プレミアム会員に50kWの充電を提供する(402)。電力会社は、どの充電器がどこに位置するのかを含むデータベースを持っている。このデータベースには、スマートカードとユーザーのデータも含まれる。電力会社がその利用者からスマートカード要求(1)を受け取るとすぐに、電力会社はこのデータをリンクさせ、データ処理装置に最大電力の設定を送信する。
【0102】
データ処理装置は、最大電力の設定と充電可能信号とを受信する(403)。
【0103】
データ処理装置は、充電可能信号をエネルギ交換ステーションに送信する(404)。
【0104】
エネルギ交換ステーションは、車両とVMSデータストリームとを接続する(405)。
【0105】
VMSは、充電電力要求をエネルギ交換ステーションに送信する(406)。
【0106】
エネルギ交換ステーションは、VMS要求をデータ処理装置に送信する(407)。
【0107】
データ処理装置は、最大電力を要求された電力に適合させ、その結果をエネルギ交換ステーションに送信する(408)。
【0108】
エネルギ交換ステーションは、最大で20kWしか供給できないこと、及び電力の配給を開始することをVMSに知らせる(409)。
【0109】
図1fは、システムの機能に関する情報を提供する地域の(国際的)設置パートナーに対するインタフェースを備えるシステムを示す。何か問題が起きた場合、システムはエラーコードを地域の設置パートナーに(データ処理装置のAPIを通じて)送信することができるので、その地域の設置者は、修理するためにどのような道具を持っていくべきかを知ることができる。
【0110】
正常運転中、エネルギ交換ステーションは、その運転に関するデータをデータ処理装置に送信する。これらのデータは、更に進んだ解析を行うために用いられる(501)。
【0111】
ある時点で、ある国の充電器の機能の調子に何らかの問題が生じる。エネルギ交換ステーションは、エラーコードをデータ処理装置に送信する(502)。
【0112】
データ処理装置は、すべての運転及びエラーのデータを記憶する(503)。
【0113】
当該国におけるサービス及び設置のパートナーはエラーコードを受信するサービスソフトウェアを有する(504)。内部サーバインフラは、メンテナンス要員の1人に、充電器はすぐに修理する必要があり、予備電源も運ぶというメッセージを送信する。充電器は、すぐにまた運転可能となる。
【0114】
その問題を起こした原因が何かを理解するために、構成装置のメンテナンスアプリケーションを介して、運転履歴を広く調査することができる(505)。
【0115】
図1gは、バッテリの履歴データに基づいてバッテリ寿命を予測でき、この情報がリース会社に提供される一例を示す。
【0116】
正常運転中、エネルギ交換ステーションは、実際に使われているバッテリに関するデータをデータ処理装置に送信する(601)。
【0117】
データ処理装置は、実際に使われているバッテリのすべてのバッテリデータを記憶する(602)。
【0118】
構成装置のバッテリ寿命アプリケーションを介して、ソフトウェアシステムが実際に使われているバッテリの動作を調査し、ソフトウェアにバッテリ寿命の傾向を解析させることができる(603)。ソフトウェアシステムは、各バッテリに関して予測し、予測結果をデータ処理装置に送信することができる。
【0119】
リース会社が実際に使われているバッテリのそれぞれに関して推定される実際のバッテリ寿命を受信し、この値を用いて金銭モデルを作成することができる(604)。
【0120】
図2aは、本発明に係るエネルギ転送ステーションで用いられる電力変換器700の一例の模式図が示されている。エネルギ転送ステーションは、電気分離(galvanic separation)を備えるDC/DC変換器702に結合された多相(例えば3相)のAC/DC変換器701を備える。DC/DC変換器は、多相(例えば4相)のDC/AC変換器703に結合される。
【0121】
図2bは、図2a中の変換器700の簡略化された電気回路図を示す。図中、同様の番号は同様の部品を示す。変換器は、図示されないマイコンによって制御されるスイッチ704を使用する。
【0122】
図2cは、エネルギ交換ステーション705の内部が、いくつかの電力変換器706(例えばAC/DC変換器であるがこれに限られない)と、車両とエネルギを交換するためのポートにエネルギ変換器を交換可能に結合するための接続マトリクス707と、で構成されている一例を示す。ポートは、接続管理部708と、1つの特定の接続の制御を管理するシステムと、出力部とから構成され、この出力部は、データ及び直流エネルギのためのポートと、充電ケーブルと、エネルギ交換ステーションを車両に結合するための、充電ケーブル端部のコネクタとから構成される。
【0123】
この構成に基づき、各電力変換器、又は多数の電力変換器を一緒にエネルギ交換ステーションの1つの出力部に結合することができる。このような構成によれば、1つのエネルギ交換ステーションにおいて、電力レベル、電圧レベル、又は電流レベルが出力部ごとに異なる多数の出力部に電力を分配することができる。
【0124】
複数の接続管理部の各々が1つの接続(データ転送、電力転送、安全性)を管理することになるので、この構成によれば1つのエネルギ交換ステーションにおいて同時に異なる接続規格、異なるケーブル、及び異なる物理接続を用いることができる。また、特定のプロトコルのすべてと安全性とが接続管理部によって処理されるので、更なる作業を要さずに1つの接続管理部(及びそのケーブルとコネクタ)と、それによって1つのエネルギ交換ポートとを別のものに置き換えることができる。これによって、市場の変化、特定の充電システムの市場浸透等に対応するためのエネルギ交換ステーションの柔軟性が増す。
【0125】
図2dは、エネルギ交換ステーション709の一実施形態を示し、その内部が、エネルギ交換ステーションのエネルギ交換ポートに結合された(固定されてもよい)多数の出力部を有する構成可能な電力供給部710で構成されている。ここでも、ポートは、接続管理部と、1つの特定の接続の制御を管理するシステムと、出力部とから構成され、この出力部は、データ及び直流エネルギのためのポートと、充電ケーブルと、エネルギ交換ステーションを車両に結合するための、充電ケーブル端部のコネクタとから構成される。
【0126】
構成可能な電力供給は、出力部ごとに電流レベル、電圧レベル、及び電力レベルを調整する。このような構成によっても、1つのエネルギ交換ステーションにおいて、電力レベル、電圧レベル、電流レベルが出力部ごとに異なる多数の出力部に電力を分配することができる。接続管理部は、1つ前の実施形態で述べたものと同じであってもよい。
【0127】
図2eは、実施形態1、2を組み合わせたエネルギ交換ステーション711を示す。エネルギ交換ステーションの内部は、多数の出力部(接続マトリクス)を有する構成可能な電力供給部で構成されることができる。
【0128】
図2fは、出力部にある接続管理部と同様に、これらのような接続管理部を充電ステーションの電力入力部に設置することができるエネルギ交換ステーション712を示す。これらの複数の接続管理部は、電力入力部において各電力入力に関してデータ転送、電力転送及び安全性を別々に管理する。
【0129】
異なる複数の接続管理部を実装し、(異なる複数の系統所有者による)系統電力、風力発電、太陽光発電、地域の貯蔵電力(非常用電力や負荷分散)その他、考えられるすべてのエネルギ源等の異なる電力源に接続し、また任意にこれらの電力源と通信することができる。もちろん、任意の通信は、電力源もまた通信手段を持っているときにのみ可能である。
【0130】
接続管理部は、知的なものであり、従って充電ステーションの必要性について電力源(系統所有者)と交渉したり、入力の1つが風車であり、予測していたよりも多くの風があった場合にはエネルギの余剰(これは、充電を加速するのに用いることもできる)についてエネルギ交換ステーションに知らせたりすることができる。
【0131】
示された実施形態及び例の他に、本発明は様々な方法で適用でき、これらはすべて以下の特許請求の範囲によって規定される保護範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 電気車両と、特に電気車両のバッテリとエネルギを交換するシステムであって、エネルギ源とエネルギを交換する少なくとも1つのポートと、車両とエネルギを交換するための少なくとも1つのポートと、車両とデータ通信するための少なくとも1つのポートと、データ処理装置とデータ通信するための少なくとも1つのポートと、データ処理装置によって行われるエネルギ交換設定に従ってエネルギ源とエネルギを交換するための前記少なくとも1つのポートと車両とエネルギを交換するための前記少なくとも1つのポートとの間でエネルギを交換する少なくとも1つの電力変換器とを備える少なくとも1つのエネルギ交換ステーションと、前記エネルギ交換ステーションとデータ通信するための少なくとも1つのポートと、少なくとも1つの構成装置とデータ通信するための少なくとも1つのポートとを備えるデータ処理装置と、前記データ処理装置とデータを交換するための少なくとも1つのポートと、構成詳細を編集または車両とデータを交換するユーザーインタフェースのような手段とを備える少なくとも1つの構成装置とを具備するシステム。
[2] 少なくとも構成詳細と、バッテリプロファイルとを記憶するメモリ又はデータベースのようなメモリ手段を具備する[1]に記載のシステム。
[3] 前記エネルギ交換ステーションは、車両とエネルギを交換するための前記ポートに結合された車両に関する車両情報を前記データ処理装置に提供するように構成されている[1]又は[2]のいずれかに記載のシステム。
[4] 提供された車両情報は、前記データベース内のバッテリプロファイルを完成させるか又は編集するために、前記エネルギ交換ステーション又は車両内の登録部によって、車両の使用中又はエネルギ交換中に登録されたバッテリ情報を含む[3]に記載のシステム。
[5] 前記データ処理装置は、車両情報、構成詳細あるいはバッテリプロファイルに基づいて、最適化されたエネルギ交換設定を前記エネルギ交換ステーションに提供する[3]又は[4]のいずれかに記載のシステム。
[6] 前記エネルギ交換設定は、バッテリの型やバッテリの実際のエネルギ状況、バッテリ温度、バッテリの電圧レベル、目的とするバッテリ寿命(例えば、充電又は放電の回数で示される)、所望の利用可能電力、又は利用可能な若しくは所望の充電時間や行動半径のようなバッテリ又は車両に関する少なくとも1つのパラメータに従って最適化される[5]に記載のシステム。
[7] 車両と電力を交換するための前記ポートに結合されている車両に対する前記エネルギ交換設定は、前記エネルギ交換ステーションのエネルギを交換するための第2のポートに結合されている少なくとも1つの第2の車両に関する少なくとも1つのパラメータ、前記エネルギ交換ステーションのエネルギを交換するための第2のポートと結合されている少なくとも1つの第2の車両に関する少なくとも1つのパラメータ、又は、前記電力源に関する少なくとも1つのパラメータに基づいて最適化される[5]又は[6]6のいずれか1項に記載のシステム。
[8] 特にリアルタイム又は準リアルタイムに、前記バッテリに関するパラメータの変更又はエネルギ源に関するパラメータの変更に応じて前記データ処理装置がエネルギ交換設定を更新又は制御し、それに従って前記エネルギ交換ステーションと前記エネルギ交換ステーションのエネルギを交換するためのポートに結合された車両との間のエネルギ交換を更新するように構成されている[5]から[7]のいずれかに記載のシステム。
[9] 前記エネルギ交換ステーションは、種々のエネルギ交換設定に従って、複数の車両とエネルギを交換するための複数の前記ポートを介して複数の車両とエネルギを交換するための複数の電力変換器を具備する[1]から[8]のいずれかに記載のシステム。
[10] 前記エネルギ交換ステーションは、車両とエネルギを交換するためのポートに前記エネルギ変換器を交換可能に結合する接続マトリクスを具備する[9]に記載のシステム。
[11] 前記少なくとも1つのエネルギ交換ステーションのエネルギを交換するための前記少なくとも1つのポートは、様々な車両とのエネルギ交換を可能にする交換可能な物理コネクタを具備する[1]から[10]のいずれかに記載のシステム。
[12] 様々な車両とのデータ通信を可能にするために、前記車両とデータ通信するための前記少なくとも1つのポートは、交換可能な物理接続を備え、又は様々なプロトコルに従ってデータ通信するように構成されている[1]から[11]のいずれかに記載のシステム。
[13] データ通信するための前記少なくとも1つのポートは、バッテリ管理システム又は車両管理システムとデータ交換するように構成されている[1]から[12]のいずれかに記載のシステム。
[14] 前記構成装置は、少なくとも1つの電力源からのエネルギ交換に関するエネルギピーク値又はエネルギ料金に関するデータを管理し、処理し、記憶するように構成されている[1]から[13]のいずれかに記載のシステム。
[15] 前記構成装置は、少なくとも1つの測定装置又は少なくとも1つのエネルギ源からの供給に結合されている[1]から[14]のいずれかに記載のシステム。
[16] 前記エネルギ交換ステーションは、車両のそれぞれのデータ通信ポートと前記データ処理装置又は前記構成装置との間でデータを交換するように構成されている[1]から[15]のいずれかに記載のシステム。
[17] [1]から[16]のいずれかに記載のシステム内で用いられるエネルギ交換ステーション。
[18] [1]から[16]のいずれかに記載のシステム内で用いられるデータ処理装置。
[19] [1]から[16]のいずれか1項に記載のシステム内で用いられる構成装置。
[20] 電気車両と、特に電気車両のバッテリとエネルギを交換する方法であって、エネルギ交換ステーションに結合されている車両に関する車両情報を取得し、取得された車両情報、データベースに記憶されている構成詳細あるいはバッテリプロファイルに基づいて最適化されたエネルギ交換設定を前記エネルギ交換ステーションに戻し、前記エネルギ交換設定に従って車両とエネルギを交換する方法。
[21] 車両情報を取得することは、前記データベース内のバッテリプロファイルを完成させるか又は編集するために、車両の使用中又はエネルギ交換中に前記エネルギ交換ステーション又は車両の登録部によってバッテリ情報を登録することを含む[20]に記載の方法。
[22] エネルギ交換設定を最適化することは、バッテリの型やバッテリの実際のエネルギ状況、バッテリ温度、目的とするバッテリ寿命(例えば、充電又は放電の回数で示される)、所望の利用可能電力、又は利用可能な若しくは所望の充電時間や行動半径等のバッテリ又は車両に関する少なくとも1つのパラメータに従って最適化することを含む[20]又は[21]のいずれかに記載の方法。
[23] エネルギ交換設定を最適化することは、前記エネルギ交換ステーションのエネルギを交換するための少なくとも1つの第2のポートに結合されている少なくとも1つの第2の車両に関する少なくとも1つのパラメータ、又は、電力源に関する少なくとも1つのパラメータに基づいて最適化することを含む[20]から[22]のいずれかに記載の方法。
[24] 特にリアルタイムに、前記バッテリに関するパラメータの変更又はエネルギ源に関するパラメータの変更に応じて前記データ処理装置がエネルギ交換設定を更新し、それに従って前記エネルギ交換ステーションと前記エネルギ交換ステーションのエネルギを交換するためのポートに結合された車両との間のエネルギ交換を更新することを含む[20]から[23]のいずれかに記載の方法。
[25] 各車両について個別のエネルギ交換設定に従ってそれぞれの車両との間で電気エネルギを交換するために、電力源とエネルギを交換するための前記少なくとも1つのエネルギ交換ポートと複数の電気車両のそれぞれとエネルギを交換するための複数のポートとの間の複数の電力変換器を切り替えることを含む[18]に記載のエネルギ交換ステーションを操作する方法。
図1a
図1b
図1c
図1d
図1e
図1f
図1g
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図2f