特許第5738939号(P5738939)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5738939
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月24日
(54)【発明の名称】ブラシホルダー
(51)【国際特許分類】
   H02K 13/00 20060101AFI20150604BHJP
   H01R 39/40 20060101ALI20150604BHJP
【FI】
   H02K13/00 X
   H02K13/00 T
   H01R39/40
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-153591(P2013-153591)
(22)【出願日】2013年7月24日
(65)【公開番号】特開2015-27129(P2015-27129A)
(43)【公開日】2015年2月5日
【審査請求日】2014年3月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】安喰 紀宜
(72)【発明者】
【氏名】村地 利明
(72)【発明者】
【氏名】山口 章
(72)【発明者】
【氏名】井上 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】内海 卓也
【審査官】 河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3176292(JP,U)
【文献】 実開昭59−149463(JP,U)
【文献】 実開平06−009368(JP,U)
【文献】 実開昭55−163781(JP,U)
【文献】 実開昭58−095175(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシがスリップリングに圧接するように前記ブラシを取り囲むホルダーと、
前記ホルダーに設けられ、前記ブラシの圧接方向における長さが前記ブラシの摩耗に伴って一定長さ以下となったことを判別するための手段と、
を備え
前記手段は、前記ブラシと前記ホルダーとの間の隙間に設けられ、前記ブラシの圧接方向における長さが一定長さ以下となったことを知らせる突片であり、
前記ホルダーは、前記ブラシの前記スリップリングに圧接される側の第1端部を露出させる第1開口と、前記ブラシの前記第1端部とは反対側の第2端部を露出させる第2開口と、を有し、
前記突片は、前記ブラシの圧接方向における長さが一定長さよりも長いとき、前記ホルダーの内部に退避し、前記ブラシの圧接方向における長さが一定長さ以下のとき、前記第2開口から前記ホルダーの外部に突出する
ことを特徴とするブラシホルダー。
【請求項2】
前記突片は、前記突片の一方の端部が前記ホルダーの内部に接触するように固定され、前記突片の他方の端部が前記ブラシと接触するように、弾性力に抗して曲げられている弾性片であり、
前記ブラシの圧接方向における長さが一定長さよりも長いとき、前記弾性片は、曲げられている状態で維持され、
前記ブラシの圧接方向における長さが一定長さ以下のとき、前記弾性片は、前記突片の他方の端部が前記ブラシから外れて前記ホルダーの外部に突出するように、弾性力に基づいて元の状態となる
ことを特徴とする請求項に記載のブラシホルダー。
【請求項3】
前記突片は、蛍光塗料が塗布されている
ことを特徴とする請求項又はに記載のブラシホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、スリップリングに圧接されるブラシの磨耗を監視するための監視装置が知られている。(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003―102150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1の監視装置には、ブラシの磨耗の度合いに応じて無線信号を出力するためのリレー装置が設けられている。このリレー装置が故障した場合、ブラシの磨耗を監視できなく虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した課題を解決する主たる本発明は、ブラシがスリップリングに圧接するように前記ブラシを取り囲むホルダーと、前記ホルダーに設けられ、前記ブラシの圧接方向における長さが前記ブラシの摩耗に伴って一定長さ以下となったことを判別するための手段と、を備え、前記手段は、前記ブラシと前記ホルダーとの間の隙間に設けられ、前記ブラシの圧接方向における長さが一定長さ以下となったことを知らせる突片であり、前記ホルダーは、前記ブラシの前記スリップリングに圧接される側の第1端部を露出させる第1開口と、前記ブラシの前記第1端部とは反対側の第2端部を露出させる第2開口と、を有し、前記突片は、前記ブラシの圧接方向における長さが一定長さよりも長いとき、前記ホルダーの内部に退避し、前記ブラシの圧接方向における長さが一定長さ以下のとき、前記第2開口から前記ホルダーの外部に突出することを特徴とするブラシホルダーである。
【0006】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ブラシの圧接方向における長さが一定長さ以下となったことを判別することが可能なブラシホルダーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態における発電装置を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態におけるスリップリングとブラシ装置を示す斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態におけるブラシ装置を示す側面図である。
図4】本発明の第1実施形態におけるブラシが短くなった状態のブラシ装置を示す側面図である。
図5】本発明の第2実施形態におけるスリップリングとブラシ装置を示す斜視図である。
図6】本発明の第2実施形態におけるブラシ装置を示す斜視図である。
図7】本発明の第2実施形態におけるブラシ装置を示す側面図である。
図8】本発明の第2実施形態におけるブラシが短くなった状態のブラシ装置を示す側面図である。
図9】本発明の第3実施形態におけるブラシ装置を示す側面図である。
図10】本発明の第4実施形態におけるブラシ装置を示す側面図である。
図11】本発明の第5実施形態におけるブラシ装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0010】
[第1実施形態]
===発電装置===
以下、図1を参照して、本実施形態における発電装置について説明する。図1は、本実施形態における発電装置を示す図である。
【0011】
発電装置100は、交流電力を発電する例えば回転界磁形の発電機である。発電装置100は、固定子11、回転子12、電源装置13、スリップリング15、16、ブラシ装置5、9を有する。
【0012】
回転子12は、電源装置13から供給される直流電力に応じて回転磁界を発生する界磁巻線である。回転子12は、Z軸に沿っている回転軸12Aを中心に回転するように設けられている。
【0013】
固定子11は、回転子12で発生する回転磁界に基づいて交流電力を発生させる電機子巻線である。固定子11は、固定子11の内部に回転子12が設けられるように、筒形状を呈する。
【0014】
スリップリング15、16は、回転子12に対して電源装置13からの電力を供給するための金属製の整流子である。回転軸12Aは、スリップリング15、16の回転軸としても機能することになる。スリップリング15、16は、回転子12とともに回転するように、回転軸12Aの一方の端部に設けられる。スリップリング15、16は夫々、回転子12の巻線の一端、他端に接続される。
【0015】
ブラシ装置5、9は、回転子12に対して電源装置13からの電力を供給するための装置である。尚、ブラシ装置5、9は、互いに同様な構成であるので、ブラシ装置5についてのみ説明し、ブラシ装置9の説明については省略する。尚、ブラシ装置5については、後述する。
【0016】
電源装置13は、直流電力を出力する装置である。電源装置13は、電線53、93、ブラシ装置5、9、スリップリング15、16を介して回転子12の巻線に接続される。
【0017】
例えば、回転している回転子12の巻線に対して電源装置13から直流電力が供給されたとき、固定子11の出力端子14A、14Bの両端に交流電圧が発生することになる。
【0018】
===ブラシ装置===
以下、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるブラシ装置について説明する。図2は、本実施形態におけるスリップリングとブラシ装置を示す斜視図である。尚、スリップリング15の一部、電線53の一部は、説明の便宜上、省略されている。図3は、本実施形態におけるブラシ装置を示す側面図である。尚、スリップリング15の一部、電線53は、説明の便宜上、省略されている。ブラシ51の一部、第1目安ライン513の一部、端子板514は見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。
【0019】
ブラシ装置5は、回転子12に対して電源装置13からの電力を供給するための装置である。ブラシ装置5は、ブラシ51、筺体52(ホルダー)、電線53を有する。尚、ブラシ装置5におけるブラシ51以外の構成が、ブラシホルダーに相当する。
【0020】
=ブラシ51=
ブラシ51は、電源装置13から出力される電流を回転子12に供給するための例えばカーボン製のブラシである。ブラシ51は、例えば略矩形柱形状を呈する。ブラシ51は、スリップリング15の外周面151に対して圧接されるように、スリップリング15の回転軸12A(図1)の長手方向(Z軸)に対して直交する方向(X軸)(圧接方向)に延びている。尚、スリップリング15は、Z軸に沿っている回転軸12Aを中心に、A1方向(図2)に回転していることとする。
【0021】
ブラシ51においては、ブラシ51の一方の端部511がスリップリング15の外周面151に圧接されるように、ブラシ51の他方の端部512に対して外力F1が加えられているものとする。つまり、ブラシ51の先端(+X)は、外力F1に基づいてスリップリング15の外周面151に圧接される。尚、外力F1は、ブラシ51の長手方向(X軸)においてスリップリング15側(+X)に向かう力である。外力F1は、例えば、ブラシ装置5に設けられているばね装置(不図示)から伝達されることとしてもよい。ブラシ51は、スリップリング15の外周面151に対する端部511の圧接により、スリップリング15と電気的に接続されることになる。
【0022】
ブラシ51の他方の端部512側には、端子板514が埋め込まれている。端子板514は、電線53を介して電源装置13に接続される金属製の板部材である。電源装置13から出力される電流は、電線53、端子板514、ブラシ51を介して、スリップリング15に供給されることになる。
【0023】
又、ブラシ51の端部511は、スリップリング15の外周面151との摩擦によって摩耗することになる。従って、ブラシ51の長手方向におけるブラシ51の長さD1(ブラシ51の圧接方向における長さ)は、ブラシ51の使用期間に応じて短くなっていくことになる。よって、ブラシ51においては、ブラシ51の長さD1が所定長さ(一定長さ)以下となったときに、新たなブラシと交換する必要がある。これは、例えば、ブラシ51の長さD1が短くなることにより、端子板514が、スリップリング15と接触して、損傷するのを防止するためである。ブラシ51には、ブラシ51を交換するべきブラシ51の長さの目安を示す第1目安ライン513(第1目印)が設けられる。尚、第1目安ライン513については、後述する。
【0024】
=筺体52=
筺体52は、ブラシ51を内部に収容して保持するための例えば金属製のホルダーである。筺体52は、略矩形柱形状を呈する。筺体52は、ブラシ51の長手方向に沿って延びている。筺体52は、ブラシ51を内部に収容して保持できるように中空構造を有する。つまり、筐体52は、ブラシ51がスリップリング15に圧接するようにブラシ51を取り囲んでいる。筺体52は、筺体52の収容孔524の内部において、例えばブラシ51がブラシ51の長手方向に沿って移動できるように、ブラシ51を保持している。尚、収容孔524は、ブラシ51の長手方向に沿って貫通している。尚、収容孔524におけるスリップリング15に近い側(+X)の開口が第1開口に相当し、収容孔524におけるスリップリング15から遠い側(−X)の開口が第2開口に相当する。筺体52は、スリップリング15の近傍においてブラシ51を保持できるように、発電装置100における所定位置に設けられていることとする。筺体52には、露出孔521(確認孔)、第2目安ライン522(第2目印)が設けられている。
【0025】
露出孔521は、筺体52内のブラシ51を露出させるための例えば長孔である。露出孔521は、筺体52における内部と外部とを区画するための側壁523に設けられる。尚、側壁523は、筺体52の4個の側壁における、例えば、ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者によって視認可能な位置の側壁である。露出孔521は、ブラシ51の長さD1を確認(検出)できるように、ブラシ51の長手方向に沿って延びている。又、露出孔521は、第1目安ライン513の位置を確認するための孔でもある。露出孔521は、ブラシ51の長さD1が所定長さ以下となったことを知らせるための孔でもある。
【0026】
第2目安ライン522は、ブラシ51を交換するべきブラシ51の長さの目安を示す線である。尚、第2目安ライン522については、後述する。
【0027】
=電線53=
電線53は、電源装置13から出力される直流電力(電流)を回転子12に供給するための給電線である。電線53の一端は電源装置13に接続され、電線53の他端はブラシ51における他方の端部512に埋め込まれている端子板514に接続される。
【0028】
===第1目安ライン、第2目安ライン===
以下、図2乃至図4を参照して、本実施形態における第1目安ライン及び第2目安ラインについて説明する。図4は、本実施形態におけるブラシが短くなった状態のブラシ装置を示す側面図である。尚、スリップリング15の一部、電線53は、説明の便宜上、省略されている。ブラシ51の一部、第1目安ライン513の一部、端子板514は見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。
【0029】
=第1目安ライン=
ブラシ51には、ブラシ51の長さD1を確認するための第1目安ライン513が設けられる。ブラシ51については、前述したように、例えば、ブラシ51に埋め込まれている端子板514の損傷を防止するために、ブラシ51の長さD1が所定長さ以下となったとなったときに、新たなブラシと交換する必要がある。尚、所定長さとは、ブラシ51の端部512側に埋め込まれている端子板514がスリップリング15と接触しないような長さである。所定長さは、例えば、ブラシ51における端子板514が埋め込まれている位置、端子板514の形状、ブラシ51の長手方向(X軸)における端子板514の長さ等に応じて定められる。所定長さは、例えば、ブラシ51の端部512側の端(−X)から端子板514における+X側の端までの距離D3(図3)よりも長く設定される。
【0030】
第1目安ライン513は、ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者が露出孔521を介して第1目安ライン513を視認できるように、露出孔521と対向する位置に設けられる。第1目安ライン513は、ブラシ51の外周面に対して、ブラシ51の長手方向を軸に環状に設けられる。この構成により、例えば、ブラシ51の長さD1に応じて筺体52の露出孔521から確実に第1目安ライン513を露出させることができる。つまり、第1目安ライン513は、筺体52の露出孔521の長手方向と交差する方向において延びている。そして、第1目安ライン513は、露出孔521を横切る位置に設けられる。第1目安ライン513は、ブラシ51の長さが所定長さとなったときに、筺体52の第2目安ライン522と重なる位置に設けられる。尚、第2目安ライン522については、後述する。
【0031】
第1目安ライン513は、ブラシ51の第1目安ライン513以外の色とは異なる色の塗料によって描かれているものとする。第1目安ライン513は、例えば、蛍光塗料によって描かれていることとしてもよい。尚、例えば、第1目安ライン513は、夜光塗料、発光塗料、又は、蓄光性の塗料によって描かれていることとしてもよい。
【0032】
=第2目安ライン=
筺体52には、ブラシ51の長さD1を確認するための第2目安ライン522が設けられる。第2目安ライン522は、露出孔521が設けられている側壁523に設けられる。尚、例えば、第2目安ライン522は、筺体52における側壁523を含む4個の側壁全てに設けられていることとしてもよい。第2目安ライン522は、露出孔521の長手方向(X軸)と交差する方向(Z軸)に沿って設けられる。第2目安ライン522は、露出孔521を横切る位置に設けられる。第2目安ライン522は、露出孔521の近傍に設けられる。第2目安ライン522は、ブラシ51の長さD1が所定長さとなったときにブラシ51の第1目安ライン513と重なる位置に設けられる。つまり、第1目安ライン513と第2目安ライン522とが重なり合ったとき、ブラシ51の長さD1が所定長さとなっていることが示されることになる。このとき、ブラシ51を新たなブラシに交換するべきであることが示されることになる。つまり、第2目安ライン522は、第1目安ライン513との相対的な位置関係において、ブラシ51の長さD1が所定長さ以下となったことを判別するのに用いられる。
【0033】
第2目安ライン522は、ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者が第2目安ライン522を視認できるように、例えば、筺体52の外面における第2目安ライン522以外の色とは異なる色の塗料によって描かれているものとする。第2目安ライン522は、例えば、蛍光塗料によって描かれていることとしてもよい。尚、例えば、第2目安ライン522は、夜光塗料、発光塗料、又は、蓄光性の塗料によって描かれていることとしてもよい。又、例えば、第2目安ライン522は、側壁523に設けられている溝であってもよい。
【0034】
=第1目安ライン及び第2目安ラインとブラシの交換=
例えば、第1目安ライン513が第2目安ライン522よりもスリップリング15から遠い位置(−X)に設けられているとき(図3)、ブラシ51を新たなブラシに交換する必要がないことが示されていることになる。
【0035】
一方、例えば、第1目安ライン513が第2目安ライン522よりもスリップリング15から近い位置(+X)に設けられているとき(図4)、ブラシ51を新たなブラシに交換する必要があることが示されていることになる。
【0036】
===ブラシの交換===
以下、図3及び図4を参照して、本実施形態におけるブラシの交換について説明する。
【0037】
発電装置100(図1)において発電が行われるとき、ブラシ51(図3)の一方の端部511は、スリップリング15の外周面151に対して圧接される。ブラシ51の一方の端部511は、スリップリング15の外周面151との摩擦によって摩耗することになる。ブラシ51の長手方向におけるブラシ51の長さD1は、ブラシ51の使用期間に応じて短くなる。つまり、ブラシ51の第1目安ライン513は、ブラシ51の長手方向(X軸)におけるスリップリング15から遠い側(−X)からスリップリング15に近い側(+X)に向かって、ブラシ51の使用期間に応じて移動することになる。尚、ブラシ51の使用期間とは、例えば、ブラシ51の一方の端部511がスリップリング15の外周面151に圧接されてスリップリング15が回転を開始してからの経過時間である。
【0038】
第1目安ライン513が、第2目安ライン522よりもスリップリング15から近い位置(+X)へ移動した(図4)ことの確認により、ブラシ51内の端子板514がスリップリング15と接触する可能性が生じたことを把握することができる。このとき、例えば、ブラシ51は新たなブラシと交換されることとしてもよい。尚、ブラシ51の圧接方向(X軸)における、第2目安ライン522の設けられている位置よりも、スリップリング15側(+X)の第1目安ライン513の位置が、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となっていることを示す第1目安ライン513の位置に相当する。
【0039】
[第2実施形態]
===ブラシ装置===
以下、図5及び図6を参照して、本実施形態におけるブラシ装置について説明する。図5は、本実施形態におけるスリップリングとブラシ装置を示す斜視図である。尚、スリップリング15の一部、電線53の一部は、説明の便宜上、省略されている。図6は、本実施形態におけるブラシ装置を示す斜視図である。尚、電線53の一部は、説明の便宜上、省略されている。図6は、本実施形態におけるブラシ装置を示す斜視図である。尚、電線53の一部は、説明の便宜上、省略されている。尚、図5及び図6において、図2と同様な構成には同様な符合を付し、その説明については省略する。
ブラシ装置5Bは、表示片6(突片)を有する。
【0040】
=表示片=
表示片6は、ブラシ51の長さD1(図1)が所定長さ以下となったことを報知する(知らせる)例えば弾性片である。尚、表示片6は、例えば、樹脂製、ゴム製等の可撓性部材であることとしてもよい。表示片6は、略矩形形状を呈する。表示片6は、筺体52の側壁523とブラシ51との間の隙間に設けられる。尚、側壁523とブラシ51とが隣り合う方向(Y軸)において、側壁523とブラシ51との間には、表示片6が設けられる隙間が形成されていることとする。表示片6は、例えばスリップリング15の回転軸12A(Z軸)に沿った曲げ部63を中心に曲げられた状態で収容孔524の内部に設けられる。表示片6の一方の端部61(図6)は、側壁523に例えば接着剤で固定される。つまり、一方の端部61は、筐体52の内部に接するように固定されている。表示片6の一方の端部61は、表示片6が表示片6の弾性力によって元の形状に戻ったとき(図8)に表示片6の他方の端部62(図8)が筺体52から突出して露出するように、側壁523におけるスリップリング15から遠い側(−X)の縁部に設けられる。尚、表示片6が元の形状に戻ることについては、後述する。表示片6は、表示片6の他方の端部62が一方の端部61とブラシ51との間に設けられるように、表示片6の弾性力に抗して曲げられる。表示片6は、収容孔524の内部で、ブラシ51の長手方向(X軸)においてスリップリング15から離れる方向(−X)に延びた後、スリップリング15に近づく方向(+X)に延びるように曲げ返されている。収容孔524の内部において、表示片6の他方の端部62は、ブラシ51と当接することになる。つまり、表示片6は、他方の端部62のブラシ51に対する当接(接触)により、曲げられた状態が維持されることになる。
【0041】
表示片6は、ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者が、元の形状に戻った表示片6を視認できるように、例えば表示片6に対して光が照射されたときに当該光を反射する素材で形成されていることとしてもよい。尚、例えば、表示片6は、例えば表示片6に対して光が照射されたときに当該光を反射する塗料が塗布されていることとしてもよい。又、例えば、表示片6は、蛍光塗料、夜光塗料、発光塗料、蓄光性の塗料が塗布されていることとしてもよい。
【0042】
===表示片の形状===
以下、図7及び図8を参照して、本実施形態における表示片の形状について説明する。図7は、本実施形態におけるブラシ装置を示す側面図である。尚、スリップリング15の一部、電線53は、説明の便宜上、省略されている。ブラシ51の一部、第1目安ライン513の一部、端子板514、表示片6は見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。図8は、本実施形態におけるブラシが短くなった状態のブラシ装置を示す側面図である。尚、スリップリング15の一部、電線53は、説明の便宜上、省略されている。ブラシ51の一部、第1目安ライン513の一部、表示片6の一部、端子板514は見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。尚、図7図8夫々において、図3図4と同様な構成には同様な符合を付し、その説明については省略する。
【0043】
=曲げられた状態の表示片=
表示片6は、曲げられた状態で収容孔524(図6)内に設けられる。このとき、表示片6では、表示片6の形状を元の形状(略矩形形状)に戻す弾性力(以下、「元に戻す力」とも称する)が発生する。尚、表示片6は、この元に戻す力に基づいて、表示片6の形状が元の形状に戻る範囲で曲げられていることとする。表示片6の他方の端部62は、曲げ部63(図6)を中心に回動する。ブラシ51の長さD1(図2)が所定長さよりも長いとき、表示片6の他方の端部62はブラシ51に対して当接する。他方の端部62の回動は、ブラシ51に対する当接により、停止される。よって、表示片6は、曲げられた状態で維持されることになる。以上より、ブラシ51の長さD1が所定長さよりも長いとき、表示片6は、筺体52から露出しない状態となる(図7)。つまり、このとき、表示片6は、筐体52の内部に退避することになる。
【0044】
=元の形状に戻った状態の表示片=
ブラシ51の一方の端部511は、スリップリング15の外周面151との摩擦によって摩耗する。このとき、ブラシ51の長さD1は、ブラシ51の使用期間に応じて短くなっていくことになる。ブラシ51の長さD1が所定長さ以下となったとき、ブラシ51の他方の端部512側の端は、曲げられた状態の表示片6の他方の端部62の先端よりもスリップリング15に近い側(+X)に移動することになる。尚、表示片6は、ブラシ51の長さD1が所定長さ以下となったときに、他方の端部62がブラシ51と対向しなくなる位置に設けられていることとする。このとき、表示片6の他方の端部62は、ブラシ51と当接しない状態となる。表示片6が曲げられる前の元の形状に表示片6の弾性力で戻るように、他方の端部62は、曲げ部63を軸に回動する。そして、表示片6における他方の端部62側の一部は、筺体52からスリップリング15とは反対側(−X)に向かって突出することになる。以上より、ブラシ51の長さD1が所定長さ以下のとき、表示片6は、筺体52から露出する状態となる(図8)。
【0045】
===ブラシの交換===
以下、図7及び図8を参照して、本実施形態におけるブラシの交換について説明する。
【0046】
発電装置100(図1)において発電が行われるとき、ブラシ51(図7)の一方の端部511は、スリップリング15の外周面151に対して圧接される。尚、一方の端部511は、ブラシ51の他方の端部512に加えられる外力F1によって、スリップリング15の外周面151に圧接される。ブラシ51の長さD1が所定長さよりも長いとき、表示片6は、筺体52から露出しないことになる。
【0047】
ブラシ51の一方の端部511は、スリップリング15の外周面151との摩擦によって摩耗することになる。ブラシ51の長手方向におけるブラシ51の長さD1は、ブラシ51の使用期間に応じて短くなる。ブラシ51の長さD1が所定長さ以下となったとき、表示片6は、筺体52から突出して露出することになる。
【0048】
表示片6の筺体52からの露出により、ブラシ51内の端子板514がスリップリング15と接触する可能性が生じたことを把握することができる。このとき、例えば、ブラシ51は新たなブラシと交換されることとしてもよい。
【0049】
[第3実施形態]
===ブラシ装置===
以下、図9を参照して、本実施形態におけるブラシ装置について説明する。図9は、本実施形態におけるブラシ装置を示す側面図である。尚、スリップリング15の一部、電線53は、説明の便宜上、省略されている。ブラシ51の一部、第1目安ライン513の一部、端子板514は見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。図9において、図3と同様な構成には同様な符合を付し、その説明については省略する。
【0050】
ブラシ装置5Cは、筺体72を有する。
筺体72には、露出孔721、目盛722が設けられる。
露出孔721は、第1実施形態における露出孔521と同様な構成である。
目盛722は、ブラシ51の長さD1(図2)を把握するための目盛である。目盛722は、筺体72における露出孔721が設けられている側壁723に設けられる。例えば、ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者は、目盛722と露出孔721から露出する第1目安ライン513との相対的位置関係に基づいてブラシ51の長さD1を把握することができる。
【0051】
[第4実施形態]
===ブラシ装置===
以下、図10を参照して、本実施形態におけるブラシ装置について説明する。図10は、本実施形態におけるブラシ装置を示す側面図である。尚、スリップリング15の一部、電線53は、説明の便宜上、省略されている。ブラシ51の一部、第1目安ライン513の一部、端子板514は見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。図10において、図3と同様な構成には同様な符合を付し、その説明については省略する。
【0052】
ブラシ装置5Dは、筺体82を有する。
筺体82には、複数の露出孔831乃至837(確認孔)が設けられる。
複数の露出孔831乃至837は、筺体82内のブラシ51を露出させるための例えば略矩形形状の孔である。複数の露出孔831乃至837は、第1実施形態の側壁523と同様な構成の側壁823に設けられる。複数の露出孔831乃至837は、ブラシ51の長さD1が一定長以下となったことを確認できるように、ブラシ51の長手方向(X軸)に沿って並べられる。複数の露出孔831乃至837は、露出孔521(第1実施形態)が設けられている位置に対応する位置に設けられていることとする。複数の露出孔831乃至837は、例えば、等間隔に並べられる。露出孔831乃至833は、例えば、ブラシ51の長さD1が一定長さとなったときの第1目安ライン513の位置よりもスリップリング15側(+X)に設けられていることとする。又、露出孔834乃至837は、例えば、ブラシ51の長さD1が一定長さとなったときの第1目安ライン513の位置よりもスリップリング15側とは反対側(+X)に設けられていることとする。つまり、複数の露出孔831乃至837のうちの少なくとも露出孔834乃至837は、ブラシ51の長さD1が一定長さとなるまでの範囲において設けられていることになる。つまり、例えば、ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者は、複数の露出孔831乃至837のうちの何れの露出孔から第1目安ライン513が露出しているかに基づいて、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを判別することができる。例えば、第1目安ライン513が露出孔831乃至833のうちの一つの露出孔から露出している場合、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを判別することができる。一方、例えば、第1目安ライン513が露出孔834乃至837のうちの一つの露出孔から露出している場合、ブラシ51の長さD1が一定長さより長いことを判別することができる。
【0053】
更に、例えば、ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者は、露出孔831乃至833のうちの何れ露出孔から第1目安ライン513が露出しているかに基づいて、ブラシ51の端部512側に埋め込まれている端子板514がスリップリング15と接触する危険性(「スリップリング15の損傷の危険性」とも称する)の度合いを把握することができる。例えば、第1目安ライン513が露出孔832から露出している場合、第1目安ライン513が露出孔833から露出している場合に比べて、スリップリング15の損傷の危険性が高いことを把握することができる。又、例えば、第1目安ライン513が露出孔831から露出している場合、第1目安ライン513が露出孔832から露出している場合に比べて、スリップリング15の損傷の危険性が高いことを把握することができる。
【0054】
[第5実施形態]
===ブラシ装置===
以下、図11を参照して、本実施形態におけるブラシ装置について説明する。図11は、本実施形態におけるブラシ装置を示す斜視図である。尚、電線53の一部は、説明の便宜上、省略されている。ブラシ51の一部、報知装置8の一部は、見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。尚、図11における図6と同様な構成には同様な符合を付し、その説明については省略する。
ブラシ装置5Eは、報知装置8を有する。
【0055】
===報知装置===
報知装置8は、ブラシ51の長さD1(図2)が所定長さ以下となったことを報知する装置である。報知装置8は、突片80、筐体81、当接片82を有する。
【0056】
筐体81は、突片80を収容するケースである。筐体81は、例えば略矩形柱形状を呈する。筐体81は、収容孔524の内部に設けられる。筐体81は、側壁523とブラシ51との間に設けられる。筐体81は、例えば接着剤等で側壁523に固定される。筐体81には、突片80を突出又は退避させるための開口81Aが設けられる。尚、開口81Aは、突片80がスリップリング15(図2)側とは反対側(−X)に突出するように、筐体81における−X側に設けられる。
【0057】
突片80は、例えば、略矩形形状を呈する。突片80は、筐体81の内部から筐体81の外部に突出したり、筐体81の外部から筐体81の内部に退避したりできるように、突片80の内部に設けられる。突片80は、例えば弾性装置等によって、スリップリング15側とは反対側(−X)に向かう方向に付勢されている。突片80は、当接片82の位置に応じて突片80の移動を許可したり禁止したりするストッパ装置(不図示)によって、移動が許可されたり禁止されたりすることとする。
【0058】
当接片82は、ブラシ51の長さD1が所定長さ以下となったことを検出するための片である。当接片82は、ブラシ51に向かって突出している。当接片82は、ブラシ51の長手方向と交差する方向(Y軸)において移動できるように、筐体81に取り付けられている。当接片82は、筐体81側からブラシ51側に向かう方向に付勢されている。例えば、ブラシ51の長さD1が所定長さよりも長い場合、当接片82は、ブラシ51に当接することとする。当接片82がブラシ51と当接しているときの当接片82の位置を、第1位置とも称する。又、例えば、ブラシ51の長さD1が所定長さ以下の場合、当接片82は、ブラシ51から外れることとする。このとき、当接片82は、筐体81から離れる方向(+Y)の第2位置に移動することになる。
【0059】
ストッパ装置は、当接片82の位置に基づいて、突片80の移動を許可したり、突片80の移動を禁止したりする。例えば、当接片82が第1位置に移動した場合、ストッパ装置は、当接片82の移動を禁止し、当接片82が第2位置に移動した場合、ストッパ装置は、当接片82の移動を許可することとする。
【0060】
例えば、ブラシ51の長さD1が所定長さよりも長い場合、突片80の移動は禁止されて、突片80は、筐体81の内部に退避することになる。又、例えば、ブラシ51の長さD1が所定長さ以下場合、突片80の移動は許可されて、突片80は、筐体81の外部に突出することになる。
【0061】
前述したように、ブラシ装置5は、筐体52、露出孔521を有する。筐体51は、ブラシ51がスリップリング15に圧接するようにブラシ51を取り囲むホルダーである。露出孔521は、筐体52に設けられる。露出孔521によって、ブラシ51の圧接方向(X軸)における長さD1(図2)がブラシ51の磨耗に伴って一定長さ以下となったことを判別することが可能となる。従って、ブラシ51の圧接方向における長さD1が一定長さ以下となったことを判別することが可能なブラシ装置5の筺体52を提供することができる。ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者は、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを容易かつ確実に判別することができる。従って、この作業者による作業の精度を向上させることができる。
【0062】
又、ブラシ51の外面には、第1目安ライン513が設けられる。露出孔521は、第1目安ライン513が所定位置に移動したことを確認するため確認孔である。ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者は、露出孔521を介して第1目安ライン513の位置を視認することにより、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを判別することができる。よって、比較的単純な構成で、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを確実に判別することが可能となる。
【0063】
又、ブラシ51は、ブラシ51の圧接方向において延びる柱形状を呈している。露出孔521は、ブラシ51の圧接方向において延びる長孔である。よって、ブラシ51の摩耗に伴ってブラシ51の長さが短くなるのを、連続的に確認することができる。従って、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを確実に判別することができる。
又、筐体52の外面には、第2目安ライン522が設けられている。第2目安ライン522は、露出孔521の近傍に設けられる。第2目安ライン522は、第1目安ライン513との相対的な位置関係において、ブラシ51の圧接方向における長さD1が一定長さ以下となったことを判別するのに用いられる。よって、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを容易且つ確実に判別することができるブラシ装置5の筺体52を提供することができる。
【0064】
又、ブラシ装置5Dの筐体82には、複数の露出孔831乃至837がブラシ51の圧接方向(X軸)に沿って設けられる。複数の露出孔831乃至837のうちの少なくとも露出孔834乃至837は、ブラシ51の長さD1が一定長さとなるまでの範囲において設けられていることになる。よって、複数の露出孔831乃至837の何れの露出孔から第1目安ライン513が露出するかに基づいて、ブラシ51の摩耗に伴ってブラシ51の長さが短くなるのを、段階的に確認することができる。従って、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを確実に判別することができる。
【0065】
又、ブラシ装置5Bは、筐体52、表示片6を有する。筐体52には、収容孔524が設けられる。ブラシ51の圧接方向における長さD1が一定長さよりも長いとき、表示片6は、筐体52の内部に退避した状態となる。ブラシ51の圧接方向における長さD1が一定長さ以下のとき、表示片6は、筐体52の外部に突出する。よって、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを容易且つ確実に判別する可能なブラシ装置5Bの筺体52を提供することができる。
【0066】
又、表示片6は、弾性片である。表示片6の一方の端部61は、筐体52の内部に接するように固定されている。表示片6の他方の端部62は、筐体52の内部でブラシ51と接触している。このとき、表示片6は、表示片6の弾性力に抗して曲げられた状態となっている。ブラシ51の圧接方向における長さD1が一定長さよりも長いとき、表示片6は、曲げられている状態で維持される。ブラシ51の圧接方向における長さD1が一定長さ以下のとき、表示片6は、表示片6の他方の端部62がブラシ51から外れて筐体52の外部に突出するように、弾性力に基づいて元の状態となる。よって、比較的単純な構造に基づいて、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを確実に判別することができる。
【0067】
又、表示片6は、蛍光塗料が塗布されている。よって、ブラシ装置5が比較的暗い場所に設けられている場合、表示片6の蛍光に基づいて、ブラシ51の長さD1が一定長さ以下となったことを確実に判別することができる。
【0068】
尚、上記第1乃至第5実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0069】
第1実施形態においては、第1目安ライン513とブラシ51における第1目安ライン513以外の部分の色を異ならせることについて説明したがこれに限定されるものではない。例えば、筺体52の外面とブラシ51の外面との色を互いに同様な色とし、且つ、筺体52の内面の色を、筺体52の外面及びブラシ51の画面の色と異なる色としてもよい。この場合、ブラシ51の長さD1が短くなるにつれて、露出孔521を介して筺体52の内面が露出することになる。そして、ブラシ51の長さを確認する作業を行う作業者は、露出孔521を介して露出される筺体52の内面の露出量に基づいて、ブラシ51の長さD1を把握することができる。
【0070】
又、第1実施形態においては、ブラシ51が金属製の筺体52によって収容されることについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ブラシ51が無色透明の樹脂製の筺体によって収容されることとしてもよい。又、ブラシ51の磨耗に基づいて発生する塵埃については、スリップリング15の回転に基づく風圧を利用して除去されることとしてもよい。
【0071】
又、第1実施形態においては、露出孔521及び第2目安ライン522が筐体52に対して夫々1個ずつ設けられていることについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、露出孔521及び第2目安ライン522が夫々、ブラシ51の長手方向(X軸)に沿って筐体52に対して複数個ずつ設けられていることとしてもよい。
【0072】
又、第1実施形態においては、ブラシ51が矩形柱形状を呈していることについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ブラシ51は、円柱形状を呈していることとしても良く、多角柱形状を呈していることとしてもよい。
【符号の説明】
【0073】
5、5B、5C、5D、5E ブラシ装置
6 表示片
15、16 スリップリング
51 ブラシ
52、72、82 筺体
513 第1目安ライン
521、721 露出孔
522 第2目安ライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11