【文献】
Samsung,Selection of Orthogonal Cover and Cyclic Shift for High Speed UL ACK Channels,3GPP TSG RAN WG1 Meeting#50, R1-073564,ギリシャ,2007年 8月,Pages 1-5
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の技術は、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、単一搬送波周波数分割多元接続(SC-FDMA)などのような多様な多元接続方式に用いることができる。SC-FDMAは、離散フーリエ変換(DFT)拡散された複素数シンボルに逆高速フーリエ変換(IFFT)が実行される方式であり、DFT拡散(DFTS)-OFDMとも呼ぶ。また、以下の技術は、SC-FDMAの変形であるクラスタされたSC-FDMA、N×SC-FDMAなどの多元接続方式に用いることもできる。クラスタされたSC-FDMAは、DFT拡散された複素数シンボルが複数のサブブロックに分かれ、前記複数のサブブロックが周波数領域で分散されて副搬送波にマッピングされる方式であり、クラスタされたDFTS-OFDMとも呼ぶ。N×SC-FDMAは、符号ブロックが複数のチャンクに分かれ、チャンク単位にDFTとIFFTが実行される方式であり、チャンク特定DFTS-OFDMとも呼ぶ。
【0026】
CDMAは、はん用地上無線接続(UTRA)やCDMA2000のような無線技術で具現することができる。TDMAは、世界移動体通信システム(GSM(登録商標))/一般パケット無線サービス(GPRS)/進化GSM(登録商標)高速データ速度(EDGE)のような無線技術で具現することができる。OFDMAは、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802-20、E-UTRA(進化UTRA)などのような無線技術で具現することができる。UTRAは、はん用移動体通信システム(UMTS)の一部である。3GPP LTEは、E-UTRAを使用するE-UMTS(進化UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC-FDMAを採用する。LTE-Aは3GPP LTEの進化形である。
【0027】
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE-Aを中心に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0029】
図1を参照すると、無線通信システム10は、少なくとも一つの基地局(BS)11を含む。各基地局11は、特定の地理的領域(一般的にセルという)15a、15b、15cに対して通信サービスを提供する。また、セルは、複数の領域(セクタという)に分けることができる。端末(UE)12は、固定されたものでも、移動性を有するものでもよく、移動機(MS)、利用者端末(UT)、加入者局(SS)、無線機器、PDA(personal digital assistant)、無線モデム、携帯機器等、他の用語で呼ばれることもある。基地局11は、一般に端末12と通信する固定局をいい、eNB(進化ノードB)、基地局システム(BTS)、アクセスポイント等、他の用語で呼ばれることもある。
【0030】
以下、ダウンリンク(DL)は、基地局から端末への通信を意味し、アップリンク(UL)は、端末から基地局への通信を意味する。ダウンリンクで、送信器は基地局の一部分であり、受信器は端末の一部分である。アップリンクで、送信器は端末の一部分であり、受信器は基地局の一部分である。
【0031】
異種ネットワークは、中継局、フェムトセル及び/又はピコセルなどが導入されたネットワークを意味する。異種ネットワークにおけるダウンリンクは、基地局から中継局、フェムトセル又はピコセルへの通信を意味する。また、ダウンリンクは、中継局から端末への通信を意味する。また、ダウンリンクは、多段中継のための第1の中継局から第2の中継局への通信を意味する。異種ネットワークにおけるアップリンクは、中継局、フェムトセル又はピコセルから基地局への通信を意味する。また、アップリンクは、端末から中継局への通信を意味する。なお、アップリンクは、多段中継のための第2の中継局から第1の中継局への通信を意味する。
【0032】
無線通信システムは、多入力多出力(MIMO)システム、多入力1出力(MISO)システム、1入力1出力(SISO)システム、及び1入力多出力(SIMO)システムのうちいずれか一つである。MIMOシステムは、複数の送信アンテナ及び複数の受信アンテナを使用する。MISOシステムは、複数の送信アンテナ及び一つの受信アンテナを使用する。SISOシステムは、一つの送信アンテナ及び一つの受信アンテナを使用する。SIMOシステムは、一つの送信アンテナ及び複数の受信アンテナを使用する。
【0033】
以下、送信アンテナは、一つの信号又はストリームの送信に使われる物理的又は論理的アンテナを意味し、受信アンテナは、一つの信号又はストリームの受信に使われる物理的又は論理的アンテナを意味する。
【0034】
無線通信システムではアップリンク及び/又はダウンリンクHARQがサポートされる。また、リンク適応のためにCQIを使うことができる。
【0035】
図2は、HARQのACK/NACK及びCQI送信を示す。
【0036】
図2を参照すると、基地局からダウンリンクデータを受信した端末は、一定時間が経過した後にHARQ ACK/NACKを送信する。ダウンリンクデータは、PDCCHによって指示される物理ダウンリンク共通チャネル(PDSCH)上で送信することができる。HARQ ACK/NACKは、前記ダウンリンクデータの復号に成功すると、ACKとなり、前記ダウンリンクデータの復号に失敗すると、NACKとなる。基地局は、NACKが受信されると、ACKが受信されるときまで、又は最大再送信回数まで前記ダウンリンクデータを再送信することができる。
【0037】
ダウンリンクデータに対するHARQ ACK/NACKの送信時点、HARQ ACK/NACK送信のためのリソース割当情報などは、基地局が信号によって動的に知らせることができる。又は、HARQ ACK/NACKの送信時点、リソース割当情報などは、前記ダウンリンクデータの送信時点又は前記ダウンリンクデータ送信に使われたリソースに応じて予め合意されている場合もある。例えば、周波数分割2重通信(FDD)システムで、PDSCHがn番目のサブフレームを介して受信されると、前記PDSCHに対するHARQ ACK/NACKは、n+4番目のサブフレーム内のPUCCHを介して送信することができる。
【0038】
端末は、ダウンリンクチャネル状態を測定し、周期的及び/又は非周期的にCQIを基地局に報告することができる。基地局は、CQIを用いてダウンリンクスケジューリングに使用することができる。基地局は、端末から受信されるCQIを用いて送信に使われる変調符号化方式(MCS)を決定することができる。CQIを用いてチャネル状態が良いと判断されると、基地局は、変調次数を高めたり、又は符号化率を高めたりして送信速度を高めることができる。CQIを用いてチャネル状態がよくないと判断されると、基地局は、変調次数を低めたり、又は符号化率を低めたりして送信速度を低めることができる。送信速度を低めると、受信エラー率を低めることができる。CQIは、全体帯域に対するチャネル状態及び/又は全体帯域のうち一部帯域に対するチャネル状態を示すことができる。基地局は、端末にCQIの送信時点又はCQI送信のためのリソース割当情報を知らせることができる。
【0039】
端末は、CQIの以外にプリコーディング行列指示子(PMI)、ランク指示子(RI)などを報告することができる。PMIは、符号表から選択されたプリコーディング行列のインデックスを指示する。RIは、有効な送信階層の個数を指示する。以下、CQIは、CQIのほか、PMI及びRIを含む概念である。
【0041】
図3を参照すると、アップリンク送信のために、まず、端末は、基地局にスケジュール要求(SR)を送る。SRは、端末がアップリンク無線リソースの割当を基地局に要求することである。SRは、帯域幅要求と呼ばれることもある。SRは、データ交換のための事前情報交換の一種である。端末が基地局にアップリンクデータを送信するためには、まず、SRを介して無線リソースの割当を要求する。基地局は、端末にSRの送信時点又はSR送信のためのリソース割当情報を知らせることができる。基地局は、SR送信時間又はSRのためのリソース割当情報を端末に要求することができる。SRは周期的に送信することができる。基地局はSRの送信周期を端末に知らせることができる。
【0042】
基地局は、SRに対する応答としてアップリンクグラントを端末に送信する。アップリンクグラントは、PDCCH上で送信することができる。アップリンクグラントは、アップリンク無線リソース割当に対する情報を含む。端末は、割り当てられたアップリンク無線リソースを介してアップリンクデータを送信する。
【0043】
図2及び
図3に示すように、端末は、HARQ ACK/NACK信号、CQI及びSRのようなアップリンク制御信号を与えられた送信時点で送信することができる。アップリンク制御情報の種類及び大きさは、システムによって変えてもよく、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0044】
図4は、3GPP LTEにおける無線フレームの構造を示す。
【0045】
図4を参照すると、無線フレームは、10個のサブフレームで構成され、一つのサブフレームは、2個のスロットで構成される。無線フレーム内のスロットは、0から19までのスロット番号が付けられる。一つのサブフレームの送信にかかる時間を送信時間間隔(TTI)という。TTIは、データ送信のためのスケジュール単位ということができる。例えば、一つの無線フレームの長さは10msであり、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。
【0046】
無線フレームの構造は、例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数又はサブフレームに含まれるスロットの数等は多様に変更してもよい。
【0047】
図5は、3GPP LTEにおける一つのアップリンクスロットに対するリソースグリッドを示す例示図である。
【0048】
図5を参照すると、アップリンクスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域でN
ULリソースブロック(RB)を含む。OFDMシンボルは、一つのシンボル区間を表現するためのものである。OFDMシンボルは、OFDMA、SC-FDMA、クラスタされたSC-FDMA又はN×SC-FDMAなどの多元接続方式に適用することができ、システムによって、SC-FDMAシンボル、OFDMAシンボル又はシンボル区間と呼ぶこともある。
【0049】
リソースブロックは、周波数領域で複数の副搬送波を含む。アップリンクスロットに含まれるリソースブロックの数N
ULは、セルで設定されるアップリンク送信帯域幅に依存する。
【0050】
リソースグリッド上の各要素をリソース要素という。リソースグリッド上のリソース要素は、スロット内のインデックス対(k,l)によって識別することができる。ここで、k(k=0,...,N
UL×12-1)は、周波数領域内の副搬送波インデックスであり、l(l=0,...,6)は、時間領域内のシンボルインデックスである。
【0051】
ここで、一つのリソースブロックは、時間領域で7OFDMシンボル、周波数領域で12副搬送波で構成される7×12リソース要素を含むことを例示的に記述するが、リソースブロック内の副搬送波の数及びOFDMシンボルの数はこれに制限されるものではない。リソースブロックの含むOFDMシンボルの数又は副搬送波の数は、多様に変更することができる。以下、リソースブロックは、一般的な周波数リソースを意味する。すなわち、リソースブロックが異なると、周波数リソースが異なる。OFDMシンボルの数は、循環プレフィックス(以下、CPという)の長さによって変更することができる。例えば、ノーマルCPの場合、OFDMシンボルの数は7であり、拡張されたCPの場合、OFDMシンボルの数は6である。
【0052】
図5の3GPP LTEにおける一つのアップリンクスロットに対するリソースグリッドは、ダウンリンクスロットに対するリソースグリッドにも適用することができる。
【0053】
図6は、3GPP LTEにおけるダウンリンクサブフレームの構造の例を示す。
【0054】
図6を参照すると、ダウンリンクサブフレームは、2個の連続するスロットを含む。ダウンリンクサブフレーム内の1番目のスロットの前方部の最大3OFDMシンボルは制御領域であり、残りのOFDMシンボルはデータ領域である。
【0055】
データ領域にはPDSCHを割り当てることができる。PDSCH上にはダウンリンクデータが送信される。ダウンリンクデータは、TTI中に送信される伝送チャネルであるダウンリンク共通チャネル(DL-SCH)のためのデータブロックである伝送ブロックである。基地局は、端末に一つのアンテナ又は多重アンテナを介してダウンリンクデータを送信することができる。3GPP LTEで、基地局は端末に一つのアンテナを介して1符号語を送信することができ、多重アンテナを介しては2符号語を送信することができる。すなわち、3GPP LTEでは2符号語までサポートされる。符号語とは、伝送ブロックに該当する情報ビットに伝送路符号化が行われた符号化されたビットである。符号語ごとに変調を行うことができる。
【0056】
制御領域には物理制御形式指示子チャネル(PCFICH)、物理HARQ指示子チャネル(PHICH)、PDCCHなどの制御チャネルを割り当てることができる。
【0057】
PCFICHは、端末にサブフレーム内でPDCCHの送信に使われるOFDMシンボルの個数に関する情報を伝送する。ここで、制御領域が3OFDMシンボルを含むのは例示にすぎない。PHICHは、アップリンク送信に対するHARQ ACK/NACKを伝送する。
【0058】
制御領域は、複数の制御チャネル要素(CCE)の集合で構成される。ダウンリンクサブフレームで、CCEの総数がN
CCEである場合、CCEは、0からN
CCE-1までCCEインデックスが付けられる。CCEは、複数のリソース要素グループに対応する。リソース要素グループは、リソース要素への制御チャネルマッピングを定義するために使われる。一つのリソース要素グループは、複数のリソース要素で構成される。PDCCHは、一つ又は複数の連続的なCCEの集合上で送信される。制御領域内で複数のPDCCHを送信することができる。
【0059】
PDCCHは、ダウンリンクスケジュール情報、アップリンクスケジュール情報又はアップリンク電力制御命令などのダウンリンク制御情報を伝送する。基地局がサブフレーム内のPDSCH上にダウンリンクデータを送信する場合、基地局は、前記サブフレーム内のPDCCH上に前記PDSCHのスケジュールのために使われるダウンリンク制御情報を伝送する。端末は、前記ダウンリンク制御情報を復号してPDSCH上に送信されるダウンリンクデータを読み込むことができる。
【0060】
図7は、3GPP LTEにおけるアップリンクサブフレームの構造の例を示す。
【0061】
図7を参照すると、アップリンクサブフレームは、アップリンク制御情報を伝送するPUCCHが割り当てられる制御領域と、アップリンクデータを伝送するPUSCHが割り当てられるデータ領域とに分けることができる。3GPP LTE(Release 8)では単一搬送波特性を維持するために、一つの端末に割り当てられるリソースブロックは周波数領域で連続している。一つの端末は、PUCCH及びPUSCHを同時に送信することができない。LTE-A(Release 10)ではPUCCH及びPUSCHの同時送信を考慮中である。
【0062】
一つの端末に対するPUCCHは、サブフレームでリソースブロック対に割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、第1のスロット及び第2のスロットの各々で互いに異なる副搬送波を用いる。PUCCHに割り当てられるリソースブロック対に属するリソースブロックの用いる周波数は、スロット境界を基準として変更される。すなわち、PUCCHに割り当てられたリソースブロックは、スロットレベルでホップする。以下、スロットレベルのリソースブロックホップを周波数ホップという。端末がアップリンク制御情報を時間によって互いに異なる周波数位置を介して送信することによって、周波数ダイバーシチ利得が得られる。mは、サブフレーム内でPUCCHに割り当てられたリソースブロック対の論理的な周波数領域位置を示す位置インデックスである。
【0063】
PUSCHは、伝送チャネルであるアップリンク共通チャネル(UL-SCH)にマッピングされる。PUCCH上に送信されるアップリンク制御情報にはHARQ ACK/NACK、ダウンリンクチャネル状態を示すCQI、アップリンク無線リソース割当要求であるSRなどがある。
【0064】
PUCCHは、多重フォーマットをサポートすることができる。すなわち、PUCCHフォーマットによって決定される変調方式によってサブフレーム当たり互いに異なるビット数を有するアップリンク制御情報を送信することができる。次の表は、PUCCHフォーマットによる変調方式及びサブフレーム当たりビット数の例を示す。
【0066】
PUCCHフォーマット1は、SRの送信に使われ、PUCCHフォーマット1a又はフォーマット1bは、HARQ ACK/NACKの送信に使われ、PUCCHフォーマット2は、CQIの送信に使われ、PUCCHフォーマット2a/2bは、CQI及びHARQ ACK/NACKの送信に使われる。
【0067】
任意のサブフレームでHARQ ACK/NACKが単独に送信される場合にはPUCCHフォーマット1a又はフォーマット1bが使われ、SRが単独に送信される場合にはPUCCHフォーマット1を使用する。端末は、HARQ ACK/NACK及びSRを同一サブフレームで同時に送信することができる。肯定的なSR送信のために、端末は、SRのために割り当てられたPUCCHリソースを介してHARQ ACK/NACKを送信し、否定的なSR送信のために、端末は、ACK/NACKのために割り当てられたPUCCHリソースを介してHARQ ACK/NACKを送信する。
【0068】
PUCCH上で送信される制御情報は、循環シフト(CS)されたシーケンスを用いることができる。循環シフトされたシーケンスは、基本シーケンスを特定CS量だけ循環シフトさせて生成することができる。特定CS量は、循環シフトインデックスによって指示される。多様な種類のシーケンスを基本シーケンスとして使うことができる。例えば、疑似ランダム(PN)シーケンス、Zadoff-Chu(ZC)シーケンスのようなよく知られたシーケンスを基本シーケンスとして使用することができる。又は、コンピュータを介して生成されるCAZAC(Constant Amplitude Zero Auto-Correlation)系列を使用することができる。次の数式は、基本シーケンスの例である。
【0070】
ここで、i∈{0,1,...,29}はルートインデックスであり、nは要素インデックスであり、0≦n≦N-1、Nは基本シーケンスの長さである。iは、セルID、無線フレーム内のスロット番号などによって決まる。一つのリソースブロックが12副搬送波を含むとき、Nは12に設定することができる。異なるルートインデックスによって異なる基本シーケンスが定義される。N=12のとき、b(n)は、次の表のように定義することができる。
【0072】
基本シーケンスr(n)を次の数式のように循環シフトさせ、循環シフトされたシーケンスr(n,Ics)を生成することができる。
【0074】
ここで、Icsは、CS量を示す循環シフトインデックスである(0≦Ics≦N-1、Icsは整数)。
【0075】
以下、基本シーケンスの可用循環シフトインデックスは、CS間隔で基本シーケンスから得られる循環シフトインデックスを意味する。例えば、基本シーケンスの長さが12であり、及びCS間隔が1である場合、基本シーケンスの可用循環シフトインデックスの総数は12である。又は、基本シーケンスの長さが12であり、及びCS間隔が2である場合、基本シーケンスの可用循環シフトインデックスの総数は6である。CS間隔は、遅延拡散を考慮して決定することができる。
【0076】
図8は、ノーマルCPにおける、PUCCHフォーマット1/1a/1b送信の例を示す。これは一つのサブフレーム内の第1のスロット及び第2のスロットに割り当てられたリソースブロック対を示す。ここでは、リソースブロック対に属するリソースブロックが第1のスロット及び第2のスロットで同一の周波数帯域を占めると示したが、
図7で説明したように、リソースブロックは、スロットレベルでホップすることができる。
【0077】
図8を参照すると、第1のスロットと第2のスロットの各々は、7OFDMシンボルを含む。各スロットの7OFDMシンボルのうち3OFDMシンボルには参照信号(RS)が載せられ、残りの4OFDMシンボルには制御情報が載せられる。RSは、各スロット中間の3個の連続するOFDMシンボルに載せられる。このとき、RSに使われるシンボルの個数及び位置は変えてもよく、制御情報に使われるシンボルの個数及び位置もそれに応じて変更してよい。
【0078】
PUCCHフォーマット1、1a、及び1bの各々は、一つの複素値シンボルd(0)を使用する。基地局は、SRを端末からのPUCCHフォーマット1の送信の存在又は不存在だけで認識できる。すなわち、SR送信には、2値振幅変調(OOK)方式を使うことができる。したがって、PUCCHフォーマット1のための複素値シンボルd(0)の値としては、任意の複素数を使用することができる。例えば、d(0)=1を使用することができる。PUCCHフォーマット1aのための複素値シンボルd(0)は、1ビットのHARQ ACK/NACK情報が2相位相変調(BPSK)されて生成される変調シンボルである。PUCCHフォーマット1bのための複素値シンボルd(0)は、2ビットのHARQ ACK/NACK情報が4相位相変調(QPSK)されて生成される変調シンボルである。PUCCHフォーマット1aは、1符号語に対するHARQ ACK/NACK情報であり、PUCCHフォーマット1bは、2符号語に対するHARQ ACK/NACK情報である。
【0079】
次の表は、変調方式によってHARQ ACK/NACK情報ビットがマッピングされる変調シンボルの例を示す。
【0081】
PUCCHフォーマット1/1a/1bのための複素値シンボルd(0)及び循環シフトされたシーケンスr(n,Ics)を用いて変調されたシーケンスs(n)を生成する。次の数式のように、循環シフトされたシーケンスr(n,Ics)に複素値シンボルd(0)を乗じて変調されたシーケンスs(n)を生成することができる。
【0083】
循環シフトされたシーケンスr(n,Ics)の循環シフトインデックスであるIcsは、割り当てられたリソースから始めてシンボルレベルでホップすることができる。以下、シンボルレベルの循環シフトインデックスのホップをCSホップという。CSホップは、無線フレーム内のスロット番号(n
s)及びスロット内のシンボルインデックス(l)によって実行することができる。したがって、循環シフトインデックスIcsは、Ics(n
s,l)で表現することができる。CSホップは、セル間干渉をランダム化するようにセル特定して実行することができる。ここでは、第1のスロットのスロット番号は0に設定し、第2のスロットのスロット番号は1に設定し、Ics(0,0)=0、Ics(0,1)=1、Ics(0,5)=2、Ics(0,6)=3、Ics(1,0)=4、Ics(1,1)=5、Ics(1,5)=6、及びIcs(1,6)=7に設定しているが、これは例示にすぎない。
【0084】
端末多重化容量を増加させるために、変調されたシーケンスs(n)は、直交シーケンスを用いて拡散することができる。端末多重化容量とは、同一のリソースブロックに多重化することができる端末の個数である。
【0085】
ここでは、一つのスロット内の制御情報が載せられる4OFDMシンボルに対して拡散係数K=4である直交シーケンスw(k)を介して変調されたシーケンスs(n)を拡散させることを示している。拡散係数K=4である直交シーケンスw
Ios(k)(Iosは直交シーケンスインデックス、kは直交シーケンスの要素インデックス、0≦k≦K-1)であり、次の表のようなシーケンスを使用することができる。
【0087】
直交シーケンスを構成する要素は、順番に、制御情報が載せられるOFDMシンボルに1:1に対応させられる。直交シーケンスを構成する要素は、各々、対応するOFDMシンボルに載せられた変調されたシーケンスs(n)が乗じられて拡散されたシーケンスが生成される。拡散されたシーケンスは、サブフレーム内のPUCCHに割り当てられるリソースブロック対にマッピングされる。拡散されたシーケンスがリソースブロック対にマッピングされた後、前記サブフレームのOFDMシンボル毎にIFFTが実行され、制御情報に対する時間領域信号が出力される。ここでは、IFFT実行前に直交シーケンスが乗じられるが、変調されたシーケンスs(n)に対するIFFT実行後に直交シーケンスが乗じられても同一結果が得られる。
【0088】
又は、拡散係数K=3である直交シーケンスw
Ios(k)(Iosは直交シーケンスインデックス、kは直交シーケンスの要素インデックス、0≦k≦K-1)であり、次の表のようなシーケンスを使用することができる。
【0090】
測定参照信号(SRS)とPUCCHフォーマット1/1a/1bが一つのサブフレームで同時に送信される場合、一つのOFDMシンボルがパンクチャされる。例えば、サブフレームの最後のOFDMシンボルをパンクチャすることができる。この場合、前記サブフレームの第1のスロットでは制御情報が4OFDMシンボルに載せられ、第2のスロットでは制御情報が3OFDMシンボルに載せられる。したがって、第1のスロットに対しては拡散係数K=4である直交シーケンスが用いられ、第2のスロットに対しては拡散係数K=3である直交シーケンスが用いられる。
【0091】
直交シーケンスインデックスIosは、割り当てられたリソースから始めてスロットレベルでホップすることができる。以下、スロットレベルの直交シーケンスインデックスのホップを直交シーケンスリマップという。直交シーケンスリマップは、無線フレーム内のスロット番号(n
s)によって実行することができる。したがって、直交シーケンスインデックスIosは、Ios(n
s)で表現することができる。直交シーケンスリマップは、セル間干渉のランダム化のために実行することができる。
【0092】
また、変調されたシーケンスs(n)は、直交シーケンスを用いた拡散以外にもスクランブルすることができる。例えば、変調されたシーケンスs(n)に特定パラメータによって1又はjが乗じられる。
【0093】
RSは、制御情報と同一な基本シーケンスから生成された循環シフトされたシーケンス及び直交シーケンスを用いて生成することができる。循環シフトされたシーケンスを拡散係数K=3である直交シーケンスw(k)を介して拡散させてRSとして使用することができる。したがって、端末が制御情報を送信するために、制御情報のための循環シフトインデックス及び直交シーケンスインデックスのほか、RSのための循環シフトインデックス及び直交シーケンスインデックスも必要である。
【0094】
図9は、拡張されたCPにおける、PUCCHフォーマット1/1a/1b送信の例を示す。ここでは、リソースブロック対に属するリソースブロックが第1のスロット及び第2のスロットで同一の周波数帯域を占めるように示したが、
図7で説明したように、リソースブロックは、スロットレベルでホップすることができる。
【0095】
図9を参照すると、第1のスロット及び第2のスロットはそれぞれ6OFDMシンボルを含む。各スロットの6OFDMシンボルのうち2OFDMシンボルにはRSが載せられ、残りの4OFDMシンボルには制御情報が載せられる。これを除くと、
図8のノーマルCPの場合の例がそのまま適用される。ただし、RSは、循環シフトされたシーケンスを拡散係数K=2である直交シーケンスw(k)を介して拡散させてRSとして使用することができる。
【0096】
拡散係数K=2である直交シーケンスw
Ios(k)(Iosは直交シーケンスインデックス、kは直交シーケンスの要素インデックス、0≦k≦K-1)であり、次の表のようなシーケンスを使用することができる。
【0098】
前述したように、ノーマルCPの場合及び拡張されたCPの場合双方ともPUCCHフォーマット1/1/a/1b送信のために、次の情報が必要である。制御情報が送信される副搬送波(又はリソースブロック)、制御情報のための循環シフトインデックスIcs及び直交シーケンスインデックスIos、RSのための循環シフトインデックスI′cs及び直交シーケンスインデックスI′osが必要である。例えば、拡張されたCPでCS間隔が2の場合、端末多重化容量は次の通りである。制御情報のためのIcsの個数は6であり、Iosの個数は3であるため、一つのリソースブロック当たり18個の端末を多重化することができる。しかし、RSのためのI′csの個数は6であり、I′osの個数は2であるため、一つのリソースブロック当たり12個の端末を多重化することができる。したがって、端末多重化容量は、制御情報部分よりもRS部分によって制限される。
【0099】
図10は、ノーマルCPにおける、PUCCHフォーマット2/2a/2b送信の例を示す。ここでは、リソースブロック対に属するリソースブロックが第1のスロット及び第2のスロットで同一の周波数帯域を占めるように示したが、
図7で説明したように、リソースブロックはスロットレベルでホップすることができる。
【0100】
図10を参照すると、各スロットに含まれる7OFDMシンボルのうち2OFDMシンボルにはRSが載せられ、残りの5OFDMシンボルにはCQIが載せられる。このとき、RSに使われるシンボルの個数及び位置は変えてもよく、CQIに使われるシンボルの個数及び位置もそれに応じて変更してよい。
【0101】
端末は、CQI情報ビットに伝送路符号化を行って符号化されたCQIビットを生成する。このとき、ブロック符号を使うことができる。ブロック符号の例として、リードマラー(Reed-Muller)符号ファミリがある。3GPP LTEでは(20,A)ブロック符号が使われる。ここで、Aは、CQI情報ビットの長さである。すなわち、3GPP LTEではCQI情報ビットの長さに関係なしに常に20ビットの符号化されたCQIビットが生成される。
【0102】
次の表は、(20,A)ブロック符号のための13基底シーケンスの例を示す。
【0104】
ここで、M
i,nは基底シーケンスである(0≦n≦12、nは整数)。符号化されたCQIビットを13基底シーケンスの線形結合によって生成される。次の数式は、符号化されたCQIビットb
iの例を示す(0≦i≦19、iは整数)。
【0106】
ここで、a
0,a
1,...,a
A-1はCQI情報ビットであり、AはCQI情報ビットの長さである(Aは自然数)。
【0107】
CQI情報ビットは一つ以上のフィールドを含むことができる。例えば、MCSを決定するCQIインデックスを指示するCQIフィールド、符号表上のプリコーディング行列のインデックスを指示するPMIフィールド、ランクを指示するRIフィールドなどがCQI情報ビットに含まれる。
【0108】
次の表は、CQI情報ビットが含むフィールド及び前記フィールドのビット長の一例を示す。
【0110】
CQI情報ビットは、長さ4ビットの広帯域CQIフィールドだけを含むことができる。この時、CQI情報ビットの長さAは4である。広帯域CQIフィールドは、全体帯域に対するCQIインデックスを指示する。
【0111】
次の表は、CQI情報ビットが含むフィールド及び前記フィールドのビット長の他の例を示す。
【0113】
CQI情報ビットは、広帯域CQIフィールド、空間差異CQIフィールド、PMIフィールドを含むことができる。空間差異CQIフィールドは、第1の符号語のための全体帯域に対するCQIインデックス及び第2の符号語のための全体帯域に対するCQIインデックスの差を指示する。各フィールドの長さは、基地局の送信アンテナの個数及びランクによって変わる。例えば、基地局が4送信アンテナを使用し、ランクが1より大きい場合、CQI情報ビットは、4ビットの広帯域CQIフィールド、3ビットの空間差CQIフィールド、及び4ビットのPMIフィールドを含む(A=11)。
【0114】
次の表は、CQI情報ビットが含むフィールド及び前記フィールドのビット長の他の例を示す。
【0116】
20ビットの符号化されたCQIビットは、端末特定スクランブルシーケンスによってスクランブルされ、20ビットのスクランブルされたビットを生成することができる。20ビットのスクランブルされたビットは、QPSKによって10個の変調シンボルd(0),...,d(9)にマッピングされる。PUCCHフォーマット2aでは1ビットのHARQ ACK/NACK情報がBPSKによって1個の変調シンボルd(10)にマッピングされる。PUCCHフォーマット2bでは2ビットのHARQ ACK/NACK情報がQPSKによって1個の変調シンボルd(10)にマッピングされる。すなわち、PUCCHフォーマット2aではCQI及び1ビットのHARQ ACK/NACK情報が同時に送信され、PUCCHフォーマット2bではCQI及び2ビットのHARQ ACK/NACK情報が同時に送信される。ここで、d(10)はRSの生成に使われる。d(10)は、各スロットでRSを運ぶ2OFDMシンボル間の一つのOFDMシンボルに対応する。すなわち、対応するd(10)によって各スロットの一つのOFDMシンボルで伝送される第2のRSに対して位相変調が実行される。PUCCHフォーマット2a/2bは、ノーマルCPの場合にだけサポートされる。このように、各PUSCHフォーマット2a及び2bで一つの複素値変調シンボルがRSを生成するために使われる。
【0117】
変調シンボルd(0),...,d(9)及び基本シーケンスから生成された循環シフトされたシーケンスr(n,Ics)を用いて変調されたシーケンスを生成する。循環シフトされたシーケンスr(n,Ics)の循環シフトインデックスIcsは、無線フレーム内のスロット番号(n
s)及びスロット内のシンボルインデックス(l)によって変わることができる。したがって、循環シフトインデックスIcsは、Ics(n
s,l)で表現される。ここでは、第1のスロットのスロット番号は0に設定し、第2のスロットのスロット番号は1に設定し、Ics(0,0)=0、Ics(0,2)=1、Ics(0,3)=2、Ics(0,4)=3、Ics(0,6)=4、Ics(1,0)=5、Ics(1,2)=6、Ics(1,3)=7、Ics(1,4)=8、及びIcs(1,6)=9に設定しているが、これは例示にすぎない。RSは、制御情報と同一の基本シーケンスから生成された循環シフトされたシーケンスを用いることができる。PUCCHフォーマット2a及び2bの各々で、1個の変調シンボルd(10)がRS生成に使われる。
【0118】
PUCCHフォーマット2/2a/2bは、PUCCHフォーマット1/1a/1bとは異なって直交シーケンスを使用しない。
【0119】
図11は、拡張されたCPにおける、PUCCHフォーマット2/2a/2b送信の例を示す。ここでは、リソースブロック対に属するリソースブロックが第1のスロット及び第2のスロットで同一の周波数帯域を占めるように示したが、
図7で説明したように、リソースブロックはスロットレベルでホップすることができる。
【0120】
図11を参照すると、第1のスロット及び第2のスロットはそれぞれ6OFDMシンボルを含む。各スロットの6OFDMシンボルのうち1OFDMシンボルにはRSが載せられ、残りの5OFDMシンボルには制御情報が載せられる。これを除くと、
図10のノーマルCPの場合の例がそのまま適用される。
【0121】
前述したように、ノーマルCP場合及び拡張されたCPの場合双方ともPUCCHフォーマット2/2/a/2b送信のために、次の情報が必要である。制御情報が送信される副搬送波(又はリソースブロック)、制御情報のための循環シフトインデックスIcs、RSのための循環シフトインデックスI′csが必要である。CS間隔が1の場合、制御情報のためのIcsの個数及びRSのためのI′csの個数は12であり、一つのリソースブロック当たり12個の端末を多重化することができる。CS間隔が2の場合、制御情報のためのIcsの個数及びRSのためのI′csの個数は6であり、一つのリソースブロック当たり6個の端末を多重化することができる。
【0122】
図12は、情報送信方法の一例を示す図である。
【0123】
図12を参照すると、端末はリソースインデックスを取得する(S11)。端末はリソースインデックスを用いて情報を処理する(S12)。端末は基地局に情報を送信する(S13)。
【0124】
セル内の複数の端末は、基地局に同時に情報を送信することができる。このとき、各端末が互いに異なるリソースを使用する場合、基地局は、各端末の情報を区別することができる。
【0125】
リソースは、一つ以上のリソースブロック、周波数領域シーケンス及び時間領域シーケンスを含むことができる。リソースブロックは、情報が送信される周波数リソースである。周波数領域シーケンスは、情報に対応するシンボルを周波数領域で拡散するために使われる。時間領域シーケンスは、シンボルを時間領域で拡散するために使われる。リソースが周波数領域シーケンス及び時間領域シーケンスを含む場合、周波数領域シーケンス及び時間領域シーケンスは、シンボルを2次元の時間-周波数領域に拡散させるために使われる。
【0126】
リソースインデックスは、情報送信に使われるリソースを識別する。リソースインデックスは、一つ以上のリソースブロック情報、周波数領域シーケンスインデックス、及び時間領域シーケンスインデックスを含むことができる。リソースブロック情報は、リソースブロックを指示し、周波数領域シーケンスインデックスは、周波数領域シーケンスを指示し、時間領域シーケンスインデックスは、時間領域シーケンスを指示する。例えば、リソースがリソースブロック及び周波数領域シーケンスを含む場合、リソースインデックスは、リソースブロック情報及び周波数領域シーケンスインデックスを含むことができる。
【0127】
周波数領域シーケンス及び/又は時間領域シーケンスとして使われるシーケンスについて説明する。シーケンスは、複数のシーケンスを要素として含むシーケンス集合から選択することができる。シーケンス集合に含まれる複数のシーケンスは、相互に直交するものでもよいし、又は互いに低い相関関係を有するものでもよい。
【0128】
リソースがシーケンスを含む場合、リソースインデックスは、シーケンスインデックスを含むことができる。シーケンスは、シーケンスインデックスに基づいて生成される。以下、シーケンスは、周波数領域シーケンス及び/又は時間領域シーケンスである。
【0129】
例えば、シーケンスインデックスは、シーケンス集合から選択された一つのシーケンスを指示することができる。シーケンス集合に含まれる各シーケンスは、一つのシーケンスインデックスと1対1関係に対応する。
【0130】
また、シーケンスインデックスは、循環シフト量を指示することができ、シーケンスは、基底シーケンスを循環シフト量だけ循環シフトして生成される。
【0131】
以下、時間領域シーケンスは、直交シーケンス集合から選択される直交シーケンスであり、周波数領域シーケンスは、基底シーケンスを循環シフト量だけ循環シフトして生成された循環シフトされたシーケンスであると仮定する。このとき、時間領域シーケンスインデックスは、直交シーケンスを指示する直交シーケンスインデックスであり、周波数領域シーケンスインデックスは、循環シフト量を指示する循環シフトインデックスである。しかし、これは単純な例示に過ぎず、時間領域シーケンス及び/又は周波数領域シーケンスはこれに制限されない。
【0132】
PUCCHフォーマット1/1a/1bの場合、リソースは、(1)CS量、(2)直交シーケンス、及び(3)リソースブロックの組合せで構成される。リソースインデックスは、循環シフトインデックス、直交シーケンスインデックス、及びリソースブロックを指示する。例えば、循環シフトインデックスの個数が6、直交シーケンスインデックスの個数が3、リソースブロックの個数が3の場合、リソースの総数は54(=6×3×3)である。54個のリソースは、0から53までのリソースインデックスを付けることができる。54個のリソースの各々は、互いに異なる端末に割り当てることができる。
【0133】
PUCCHフォーマット2/2a/2bの場合、リソースは、(1)CS量、(2)リソースブロックの組合せで構成される。リソースインデックスは、循環シフトインデックス及びリソースブロックを指示する。例えば、循環シフトインデックスの個数が6、リソースブロックの個数が2の場合、リソースの総数は12(=6×2)である。12個のリソースは、0から11までのリソースインデックスを付けることができる。12個のリソースはそれぞれ、互いに異なる端末に割り当てることができる。
【0134】
このように、CSインデックスとリソースブロックは、リソースインデックスから決定される。PUCCHフォーマット1/1a/1bの場合、直交シーケンスインデックスもリソースインデックスから決定される。例えば、サブフレームのPUCCHに割り当てられたリソースブロック対の論理的周波数領域位置を指示する位置インデックスmはリソースインデックスから決定することができる。
【0135】
図13は、情報送信方法の他の例を示す図である。
【0136】
図13を参照すると、基地局は端末にリソースインデックスを送信する(S21)。端末はリソースインデックスを用いて情報を処理する(S22)。端末は基地局に情報を送信する(23)。このように、基地局は、端末にリソースインデックスを明示的に知らせることができる。リソースインデックスは、物理階層の上位階層によって設定することができる。例えば、上位階層は、端末とネットワークとの間に無線リソースを制御する役割を遂行する無線リソース制御層(RRC)である。この場合、端末が送信する情報は、SR、半永続スケジュール(SPS)、ACK/NACK、CQI等である。SPS ACK/NACKは、SPSにより送信されたダウンリンクデータに対するACK/NACKである。ダウンリンクデータがPDSCHを介して送信されると、前記PDSCHに対応するPDCCHが存在しない場合もある。
【0137】
図14は、情報送信方法の他の例を示す図である。
【0138】
図14を参照すると、基地局は端末にダウンリンクデータを送信する(S31)。端末はリソースインデックスを獲得する(S32)。このとき、リソースインデックスは、ダウンリンクデータ受信のための制御チャネルが送信される無線リソースから得ることができる。端末はリソースインデックスを用いて情報を処理する(S33)。端末は基地局に情報を送信する(S34)。このように、基地局は、端末にリソースインデックスを暗示的に知らせることができる。この場合、端末の送信する情報は、動的ACK/NACKである。動的ACK/NACKは、動的スケジュールによって送信されたダウンリンクデータに対するACK/NACKである。動的スケジュールとは、基地局がPDSCHを介するダウンリンクデータを送信するごとに端末にPDCCHを介してダウンリンクグラントを送信することである。
【0139】
次の数式は、動的ACK/NACK送信のためのリソースインデックス(In)を決定する例である。
【0141】
ここで、n
CCEは、PDSCHに対するPDCCH送信に使われた1番目のCCEインデックスであり、N
(1)PUCCHは、SRとSPS ACK/NACKのために割り当てられるリソースインデックスの個数である。N
(1)PUCCHは、RRCのような上位階層により設定することができる。
【0142】
したがって、基地局は、PDCCH送信に使われる1番目のCCEインデックスを調整してACK/NACK送信のためのリソースを調整することができる。
【0143】
図15は、リソースインデックスを用いた情報処理方法の一例を示すフローチャートである。
【0144】
図15を参照すると、端末はリソースインデックスを用いて循環シフトインデックスを決定する(S41)。端末は循環シフトインデックスを用いて循環シフトされたシーケンスを生成する(S42)。循環シフトされたシーケンスは、循環シフトインデックスから得た循環シフト量だけ基本シーケンスを循環シフトさせることによって生成することができる。端末は、循環シフトされたシーケンス及び情報のためのシンボルを用いて変調されたシーケンスを生成する(S43)。端末は、変調されたシーケンスをリソースブロックにマッピングする(S44)。端末は、変調されたシーケンスを送信する。このとき、端末の送信する情報はCQIである。
【0145】
図16は、リソースインデックスを用いた情報処理方法の他の例を示すフローチャートである。
【0146】
図16を参照すると、端末はリソースインデックスを用いて直交シーケンスインデックス及び循環シフトインデックスを決定する(S51)。端末は循環シフトインデックスを用いて循環シフトされたシーケンスを生成する(S52)。端末は循環シフトされたシーケンス及び情報のためのシンボルを用いて変調されたシーケンスを生成する(S53)。端末は直交シーケンスインデックスを用いて変調されたシーケンスから拡散されたシーケンスを生成する(S54)。端末は拡散されたシーケンスをリソースブロックにマッピングする(S55)。端末は拡散されたシーケンスを送信する。このとき、端末の送信する情報は、SR、ACK/NACKなどである。
【0147】
前述したように、CDM及び/又はFDM方式によって、セル内の複数の端末ごとのアップリンク情報がサブフレーム内で多重化されて送信される。複数の端末は、各々、互いに異なるリソースを用いて基地局に同時に情報を送信することができる。基地局は、同時に送信された各端末の情報を区別することができる。
【0148】
端末は、複数の送信アンテナを介して情報を送信することができる。MIMO技術のうち送信ダイバーシチ方式はダイバーシチ利得があり、無線通信の信頼度を増加させることができる。送信ダイバーシチ方式の例として、循環遅延ダイバーシチ(CDD)、プリコーディングベクトル切替(PVS)、単一搬送波空間周波数ブロック符号化(SC-SFBC)、空間時間ブロック符号化(STBC)などがある。しかし、上記方式を用いる場合、直交性が維持されなかったり、又は送信ダイバーシチ利得が制限されたり、又は3GPP LTEとの下位互換性が充たされなかったりするという問題がある。したがって、上記問題を解決することができる送信ダイバーシチ方式を用いた情報送信方法を提供する必要がある。
【0149】
図17は、本発明の一実施例に係る情報送信方法を示すフローチャートである。
【0150】
図17を参照すると、送信器は、第1のリソースインデックスに基づいて第1のアンテナを介して情報を送信する(S110)。送信器は、第2のリソースインデックスに基づいて第2のアンテナを介して情報を送信する(S120)。同一情報は第1のアンテナ及び第2のアンテナを介して同時に送信される。第1のリソースインデックスと第2のリソースインデックスは互いに異なっても良い。第1のリソースインデックスと第2のリソースインデックスが互いに異なると、相違の送信アンテナ間及び相違の端末間の直交性が維持される。複数のアンテナを介して同一の情報を繰り返して送信することで、ダイバーシチ利得を得ることができる。このような空間多重化率が1/2である情報送信方法を直交空間リソース送信(以下、OSRTという)と呼ぶ。
【0151】
第1のアンテナ及び第2のアンテナのチャネル推定のためにRS部分に2個のリソースを割り当てなければならない。したがって、情報部分に割当可能なリソースの個数が残るとしても、端末多重化容量は、情報部分でなくRS部分によって制限される。したがって、空間多重化率1/2である情報送信がシステムの観点で無理がない。
【0152】
送信器が端末の一部分である場合、第1のリソースインデックス及び第2のリソースインデックスを取得する方法の例を説明する。
【0153】
端末は、第1のリソースインデックス及び第2のリソースインデックスを基地局から受信することができる。例えば、第1のリソースインデックスは0、第2のリソースインデックスは2のように、複数のリソースインデックスの各々を直接通知することができる。又は、端末は、第1のリソースインデックスを基地局から受信し、第2のリソースインデックスを第1のリソースインデックスから取得することができる。この場合、第2のリソースインデックスは、第1のリソースインデックスによって予め決定されている。例えば、第1のリソースインデックスが0の場合、第2のリソースインデックスは5であり、第1のリソースインデックスが1の場合、第2のリソースインデックスは6であると予め定めることができる。基地局は第1のリソースインデックスとして0又は1だけを通知し、端末は第1のリソースインデックスから第2のリソースインデックス5又は6を取得することができる。
【0154】
以下、動的ACK/NACKを送信する場合、端末が第1のリソースインデックス及び第2のリソースインデックスを取得する方法の例を説明する。
【0155】
端末は、第1のリソースインデックスを3GPP LTE(Release 8)のようにPDSCHに対するPDCCH送信に使われた1番目のCCEインデックスから暗示的に得ることができる。第2のリソースインデックスは、基地局が明示的に知らせることができる。第2のリソースインデックスを明示的に知らせる方法として、物理階層通知又は物理階層の上位階層(例えば、RRC)の通知が用いられる。物理階層通知のために、PDCCHは、第2のリソースインデックスを指示する情報フィールドを含むことができる。
【0156】
第一に、端末は、第1のリソースインデックスをPDCCH送信に使われた1番目のCCEインデックスから暗示的に知ることができる。そして、端末は、第2のリソースインデックスをRRC通知を介して知ることができる。
【0157】
第二に、端末は、第1のリソースインデックスをPDCCH送信に使われた1番目のCCEインデックスから知ることができる。そして、端末は、第2のリソースインデックスをPDCCHに含まれた情報フィールドを介して知ることができる。
【0158】
3個以上のリソースインデックスも類似の方法によって取得することができる。第1のリソースインデックスは、PDCCH送信に使われた1番目のCCEインデックスから取得され、第2のリソースインデックス及び第3リソースインデックスのような他のリソースインデックスは、RRCシグナリングやPDCCHに含まれた情報フィールドを介して取得することができる。このとき、PDCCHに含まれるリソースインデックスを指示する情報フィールドは複数である。
【0159】
このような方法を介して全体リソースインデックスについて通知することを防止して通知オーバヘッドを減らすことができる。また、3GPP LTEが適用される旧型端末との共存が可能である。
【0160】
次に、リソースインデックスについて説明する。
【0161】
第一に、各リソースインデックスは、循環シフトインデックス及びリソースブロックを指示することができる。循環シフトインデックスは、割り当てられたリソースから始めてシンボルレベルでCSホップすることができる。この場合、第1のリソースインデックスは、第1の循環シフトインデックス及び第1のリソースブロックを指示し、第2のリソースインデックスは、第2の循環シフトインデックス及び第2のリソースブロックを指示する。情報は、各リソースインデックスを用いてPUCCHフォーマット2/2a/2bのように処理することができる。送信器は、第1の循環シフトインデックスから得た第1の循環シフト量だけ基本シーケンスを循環シフトさせることによって第1の循環シフトされたシーケンスを生成し、第1の循環シフトされたシーケンス及び情報に対する変調シンボルを用いて第1の変調されたシーケンスを生成し、第1の変調されたシーケンスを第1のリソースブロックにマッピングした後、第1のアンテナを介して第1の変調されたシーケンスを送信することができる。また、送信器は、第2の循環シフトインデックスから得た第2の循環シフト量だけ上記基本シーケンスを循環シフトさせることによって第2の循環シフトされたシーケンスを生成し、第2の循環シフトされたシーケンス及び上記変調シンボルを用いて第2の変調されたシーケンスを生成し、第2の変調されたシーケンスを第2のリソースブロックにマッピングした後、第2のアンテナを介して第2の変調されたシーケンスを送信することができる。このとき、第1の変調されたシーケンス及び第2の変調されたシーケンスは同時に送信することができる。
【0162】
第1のリソースインデックス及び第2のリソースインデックスは、循環シフトインデックス及びリソースブロックのうち少なくとも一つ以上が異なってもよい。又は、基地局のスケジューラは、次のような場合にリソースインデックスを制限することができる。(1)第1及び第2の循環シフトインデックスが互いに異なり、第1及び第2のリソースブロックが同一の場合、(2)第1及び第2の循環シフトインデックスが同一であり、第1及び第2のリソースブロックが互いに異なる場合、(3)上記(1)及び(2)の場合のうち一つの場合。
【0163】
(1)第1及び第2の循環シフトインデックスが互いに異なり、第1及び第2のリソースブロックが同一の場合に限定される場合、情報は、リソース割当原則のない送信設定の観点から遅延の大きいCDD方式によって送信されると見なす。(2)第1及び第2の循環シフトインデックスが同一で、第1及び第2のリソースブロックが互いに異なる場合、第1のリソースブロック及び第2のリソースブロックを介して同一情報が各々の送信アンテナに対して直交するように送信される。
【0164】
第二に、各リソースインデックスは、循環シフトインデックス、直交シーケンスインデックス、及びリソースブロックを指示することができる。この場合、第1のリソースインデックスは、第1の循環シフトインデックス、第1の直交シーケンスインデックス、及び第1のリソースブロックを指示し、第2のリソースインデックスは、第2の循環シフトインデックス、第2の直交シーケンスインデックス、及び第2のリソースブロックを指示する。情報は、各リソースインデックスを用いてPUCCHフォーマット1/1a/1bのように処理することができる。送信器は、第1の循環シフトインデックスから得た第1の循環シフト量だけ基本シーケンスを循環シフトさせることによって第1の循環シフトされたシーケンスを生成し、第1の循環シフトされたシーケンス及び情報に対する変調シンボルを用いて第1の変調されたシーケンスを生成し、第1の直交シーケンスインデックスを用いて第1の変調されたシーケンスから第1の拡散されたシーケンスを生成し、第1の拡散されたシーケンスを第1のリソースブロックにマッピングした後、第1のアンテナを介して第1の拡散されたシーケンスを送信することができる。また、送信器は、第2の循環シフトインデックスから得た第2の循環シフト量だけ上記基本シーケンスを循環シフトさせることによって第2の循環シフトされたシーケンスを生成し、第2の循環シフトされたシーケンス及び上記変調シンボルを用いて第2の変調されたシーケンスを生成し、第2の直交シーケンスインデックスを用いて第2の変調されたシーケンスから第2の拡散されたシーケンスを生成し、第2の拡散されたシーケンスを第2のリソースブロックにマッピングした後、第2のアンテナを介して第2の拡散されたシーケンスを送信することができる。このとき、第1の拡散されたシーケンス及び第2の拡散されたシーケンスは同時に送信することができる。
【0165】
送信器は、データを受信することができ、情報はデータのためのHARQ ACK/NACKである。第1のリソースインデックスは、ダウンリンクデータを受信するための物理制御チャネルに対する無線リソースから取得され、第2のリソースインデックスは、第1のリソースインデックスから取得することができる。
【0166】
第1のリソースインデックス及び第2のリソースインデックスは、循環シフトインデックス、直交シーケンスインデックス、及びリソースブロックのうち少なくとも一つ以上が異なっても良い。又は、CMを低くするために、基地局のスケジューラは、次のように循環シフトインデックス、直交シーケンスインデックス、及びリソースブロックのうち一つだけが異なる場合にリソースインデックスを制限することもできる。(1)第1及び第2の直交シーケンスインデックスが同一で、第1及び第2のリソースブロックが同一で、第1及び第2の循環シフトインデックスだけが異なる場合、(2)第1及び第2の循環シフトインデックスが同一で、第1及び第2のリソースブロックが同一で、第1及び第2の直交シーケンスインデックスだけが異なる場合、(3)第1及び第2の循環シフトインデックスが同一で、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが同一で、第1及び第2のリソースブロックだけが異なる場合、(4)前記(1)及び(2)の場合のうち一つの場合、(5)前記(1)及び(3)の場合のうち一つの場合、(6)前記(2)及び(3)の場合のうち一つの場合、(7)前記(1)、(2)及び(3)の場合のうち一つの場合。
【0167】
(1)第1及び第2の循環シフトインデックスだけが異なる場合、情報は、リソース割当原則のない送信設定の観点から遅延の大きいCDD方式によって送信されると見なす。(2)第1及び第2の直交シーケンスインデックスだけが異なる場合、情報は、各OFDMシンボル別に互いに異なるプリコーディングベクトルを有するシンボルレベルPVS方式によって送信されると見なす。(3)第1及び第2のリソースブロックだけが異なる場合、第1のリソースブロック及び第2のリソースブロックを介して同一情報が各々の送信アンテナに対して直交するように送信される。
【0168】
以上、情報がPUCCHフォーマット1/1a/1b又はPUCCHフォーマット2/2a/2bのように処理されるOSRTに対して説明したが、OSRTはすべてのCDMベースの送信方式に適用することができる。また、2個の送信アンテナに対するOSRTを説明したが、OSRTは、送信アンテナ別に各々異なるリソースインデックスを用いて2個以上の送信アンテナに対する情報送信も可能である。
【0169】
単一アンテナ送信の場合、一つのリソースブロック当たり18個の端末が多重化されると仮定すると、2個の送信アンテナに対するOSRTの場合、一つのリソースブロック当たり9個の端末が多重化される。PUCCHフォーマット1/1a/1bの場合、第1のスロット及び第2のスロットで同一の情報が送信される。PUCCHに割り当てられたリソースブロックはスロットレベルでホップされる。すなわち、情報が時間によって互いに異なる副搬送波を介して送信されることによって、周波数ダイバーシチ利得を得ることができる。しかし、OSRTにより十分なダイバーシチ利得を得ることができると、第2のスロットで第1のスロットと同一の情報を送信する必要がない。したがって、第1のスロットと第2のスロットが互いに異なる情報を送信することができる。この場合、2個の送信アンテナに対するOSRTの端末多重化容量を単一アンテナ送信の端末多重化容量と同一に維持することができる。例えば、単一アンテナ送信の場合、一つのリソースブロック当たり18個の端末が多重化されると、2個の送信アンテナに対するOSRTでも一つのリソースブロック当たり18個の端末が多重化される。
【0170】
チャネル状況や情報負荷状況によって端末の送信モード適応が可能である。送信モードは、半静的に設定されることができる。送信モードは、RRCのような上位階層により設定することができる。送信モードは、単一アンテナ送信又は多重アンテナ送信に区分することができる。例えば、悪いチャネル環境にある第1の端末は多重アンテナ送信を実行し、相対的に良いチャネル環境にある第2の端末は単一アンテナ送信を実行することができる。又は、同一時間リソースに多重化される端末の数が多い場合には単一アンテナ送信が行われ、多重化される端末の数が相対的に少ない場合には多重アンテナ送信が行われる。したがって、端末の送信モードによってOSRTも適応的に適用することができる。
【0171】
図17の情報送信方法は、3個以上の送信アンテナに対しても拡張適用することができる。端末がR個の送信アンテナを介して情報を送信しようとする場合、R個の送信アンテナはそれぞれ、互いに異なるR個のリソースインデックスの割当を受けることができる(Rは、2以上の自然数)。端末は、情報を各リソースインデックスを用いて各送信アンテナを介して基地局に送信することができる。
【0172】
図18は、送信器構造の例を示すブロック図である。ここで、送信器は、端末又は基地局の一部分である。
【0173】
図18を参照すると、送信器100は、変調器110、R個の情報処理部120-1,...,120-R(Rは、2以上の自然数)、及びR個の送信アンテナ190-1,...,190-Rを含む。r番目の情報処理部120-rは、r番目の送信アンテナ190-rと接続される(r=1,...,R)。R個の送信アンテナ190-1,...,190-Rごとにリソースインデックスが割り当てられる。すなわち、r番目の送信アンテナに対してはr番目のリソースインデックスが割り当てられる。変調器110は、情報を変調して変調シンボルを生成する。変調方式には制限がなく、m相位相変調(m-PSK)又はm値直交振幅変調(m-QAM)である。変調シンボルは、一つであってもよく、複数であってもよい。変調シンボルは複写されてR個の情報処理部120-1,...,120-Rの各々に入力される。R個の情報処理部120-1,...,120-Rの各々に該当するリソースインデックスを用いて情報を処理する。すなわち、r番目の情報処理部120-rは、r番目のリソースインデックスを用いて情報を処理する。この時、R個の情報処理部120-1,...,120-Rごとに変調シンボルdを変形させて処理することができる。変調シンボルをdとすると、第1の情報処理部120-1はdを処理し、第2の情報処理部120-2はd
*を処理することができる。ここで、(・)
*は複素共役である。又は、r番目の情報処理部120-rが処理する変形された変調シンボルd
rは、次の数式のように示すこともできる。
【0175】
ここで、a
rはr番目の情報処理部120-rの複素数スケーリングファクタである。
【0176】
r番目の情報処理部120-rによってr番目のリソースインデックスを用いて処理された情報は、r番目の送信アンテナを介して送信される。
【0177】
3個以上の送信アンテナを使用する場合、OSRTは、CDD又はPVSのような異なる送信ダイバーシチ方式と結合して用いることができる。例えば、4個の送信アンテナを使用する場合、4送信アンテナを2個ずつ分けて2アンテナグループにグルーピングすることができる。2アンテナグループには、各々、OSRTが適用され、各グループ間にはCDD及びPVSが適用される。
【0178】
以下、説明の便宜のために、2送信アンテナを使用する場合を中心に説明する。
【0179】
第1のリソースインデックスを用いて情報を処理して生成された信号を第1の信号(s
1)といい、第2のリソースインデックスを用いて前記情報を処理して生成された信号を第2の信号(s
2)という。
【0180】
送信信号行列は、次の数式のように示すことができる。
【0182】
ここで、送信信号行列の行及び/又は列を、送信アンテナ、リソースインデックスなどに対応させることができる。例えば、送信信号行列の各行は各リソースインデックスに対応し、各列は各送信アンテナに対応する。
【0183】
y
1は、第1のリソースインデックスを用いて送信された情報に対する第1の受信信号であり、y
2は、第2のリソースインデックスを用いて送信された情報に対する第2の受信信号である。実際の受信信号(y)は、第1の受信信号(y
1)と第2の受信信号(y
2)を加算して得られる(y=y
1+y
2)。ただし、逆拡散(despreading)演算によって受信信号(y)は、第1の受信信号(y
1)と第2の受信信号(y
2)とに分離可能であると仮定する。説明の便宜のために、受信機の受信アンテナは1個であると仮定する。
【0184】
受信信号行列は、次の数式のように示すことができる。
【0186】
ここで、h
1は第1の送信アンテナに対するチャネルであり、h
2は第2の送信アンテナに対するチャネルであり、n
1は第1の受信信号の雑音であり、n
2は第2の受信信号の雑音である。ここで、雑音は付加白色ガウス雑音(AWGN)である。
【0187】
一般に、送信電力が制限される場合、送信アンテナ個数に相応する正規化ファクタが適用される。次の数式は、正規化ファクタの例を示す。
【0189】
ここで、Ntxは送信アンテナの個数であり、Ncはアンテナ当たりリソースの個数である。ただし、説明の便宜のために、以下の説明では正規化ファクタを省略する。
【0190】
受信信号から各リソースインデックスに対して逆拡散を実行すると、次の数式にようなダイバーシチ利得を得ることができる。
【0192】
これは最適合成である最大比合成(MRC)のようなダイバーシチ利得である。MRC技法は、複数の受信アンテナを介して受信された受信信号から送信信号を推定する信号合成技法の一つである。
【0193】
まず、PUCCHフォーマット1/1a/1bのように、情報送信に一つの変調シンボルを使用する場合を第1の実施例〜第3の実施例で説明する。
【0194】
第1の実施例と第2の実施例は、情報送信に使われるリソースが直交シーケンスだけで構成された場合である。この場合、リソースインデックスは、直交シーケンスインデックスだけを指示する。
【0195】
r番目のリソースインデックスが指示する拡散係数K=Nであるr番目の直交シーケンスを[w
r(0),w
r(1),...,w
r(N-1)]で示す(Nは、自然数、r=1,...,R)。r番目の直交シーケンスを介して変調シンボルd(0)を拡散させて生成されたr番目の拡散されたシーケンスを[z
r(0),z
r(1),...,z
r(N-1)]で示す。拡散されたシーケンスは、次の数式のように生成される。
【0197】
r番目の拡散されたシーケンスは、時間領域又は周波数領域にマッピングされる。周波数領域にマッピングされる場合、r番目の拡散されたシーケンスは、N個の副搬送波にマッピングされる。時間領域にマッピングされる場合、r番目の拡散されたシーケンスは、N個のタイムサンプル、N個のチップ又はN個のOFDMシンボルにマッピングされる。
【0198】
R個のリソースインデックスの各々を用いて生成されたR個の拡散されたシーケンスは、各々、R個の送信アンテナを介して送信される。すなわち、r番目のリソースインデックスを用いて生成されたr番目の拡散されたシーケンスは、r番目の送信アンテナを介して送信される(r=1,2,...,R)。このとき、R個の拡散されたシーケンスは、一つの送信区間で同時に送信することができる。例えば、一つの送信区間はサブフレームである。
【0199】
受信信号はy=[y(0),y(1),...,y(N-1)]である。各受信信号は、次の数式のように示すことができる。このとき、送信区間中の各送信アンテナに対するチャネルの特性は静的であると仮定する。すなわち、送信区間中に各送信アンテナに対するチャネルの特性は変わらない。
【0201】
ここで、h
rは送信区間中のr番目の送信アンテナに対するチャネルであり、n(k)は雑音のk番目の要素である。
【0202】
受信信号からR個のリソースインデックスの各々に対して逆拡散を実行してR個の推定シンボルを生成することができる。r番目のリソースインデックスに対して逆拡散されたr番目の推定シンボルがd′r(0)である場合、次の数式のように示すことができる。
【0204】
ここで、Nは直交シーケンスの長さであり、w
r(k)はr番目の直交シーケンスのk番目の要素である。
【0205】
R個の推定シンボルを合成して変調シンボルd(0)に対する推定シンボルd′(0)を求めることができる。
【0207】
第1の実施例は、直交シーケンスとしてウォルシュアダマール行列を用いる場合である。
【0208】
次の数式は、4×4ウォルシュアダマール行列を示す。
【0210】
ウォルシュアダマール行列の4行の各々は、相互に直交する直交シーケンスを構成する。すなわち、[1,1,1,1]、[1,-1,1,-1]、[1,1,-1,-1]、及び[1,-1,-1,1]のように4個の直交シーケンスを定義することができる。3GPP LTEでは[1,1,-1,-1]を除いた3個の直交シーケンスを使用するが(表3参照)、[1,1,-1,-1]も直交シーケンスとして使用可能である。
【0211】
以下、R=2であり、第1の直交シーケンスは[1,-1,1,-1]であり、第2の直交シーケンスは[1,1,-1,-1]である場合を例に説明する。
【0212】
第1の拡散されたシーケンスは[d(0),-d(0),d(0),-d(0)]であり、第2の拡散されたシーケンスは[d(0),d(0),-d(0),-d(0)]である。受信信号をy=[y(0),y(1),y(2),y(3)]とするとき、各受信信号は、次の数式のように示すことができる。
【0214】
受信信号から第1の直交シーケンス[1,-1,1,-1]に対して逆拡散された第1の推定シンボルがd′
1(0)であり、受信信号から第2の直交シーケンス[1,1,-1,-1]に対して逆拡散された第2の推定シンボルがd′
2(0)である場合、次の数式のように示すことができる。
【0216】
第1の推定シンボルと第2の推定シンボルを合成して求めた推定シンボルd′(0)を次の数式のように示すことができる。
【0218】
このようにダイバーシチ利得が得られる。
【0220】
第1の実施例は、直交シーケンスとしてDFT符号を用いる場合である。DFT符号の使用は、他の領域の循環シフトと等価である。すなわち、時間領域におけるDFT符号の使用は周波数領域における循環シフトと同一である。また、周波数領域におけるDFT符号の使用は時間領域における循環シフトと同一である。
【0221】
次の数式は、4×4DFT符号行列を示す。
【0223】
DFT符号行列の4行の各々は、相互に直交する直交シーケンスを構成する。すなわち、DFT符号行列から長さ4である4個の直交シーケンスが定義される。
【0224】
以下、R=2であり、第1の直交シーケンスw
1及び第2の直交シーケンスw
2が次の数式にような場合を例に説明する。
【0226】
第1の拡散されたシーケンスz
1及び第2の拡散されたシーケンスz
2を次の数式のように示すことができる。
【0228】
受信信号から第1の直交シーケンスw
1に対して逆拡散された第1の推定シンボルがd′
1(0)であり、受信信号から第2の直交シーケンスw
2に対して逆拡散された第2の推定シンボルがd′
2(0)である場合、次の数式のように示すことができる。
【0230】
第1の推定シンボルと第2の推定シンボルを合成して求めた推定シンボルd′(0)を次の数式のように示すことができる。
【0232】
このようにダイバーシチ利得が得られる。
【0234】
第3の実施例は、情報送信に使われるリソースが直交シーケンス及びCS量で構成された場合である。この場合、リソースインデックスは、直交シーケンスインデックス及び循環シフトインデックスを指示する。
【0235】
r番目のリソースインデックスを用いて生成されたr番目の拡散されたシーケンスは、次の数式のように時間-周波数の2次元領域として示すことができる。
【0237】
ここで、各行は副搬送波に対応し、各列はOFDMシンボルに対応する。行列の各要素は、情報送信に使われるリソースブロックのリソース要素にマッピングされる。ここでは、行列が12個の行と4個の列で構成されるが、これは例示に過ぎず、行の数及び列の数を制限するものではない。
【0238】
図19は、r番目の拡散されたシーケンスがマッピングされる一つのリソースブロックの例を示している。
【0239】
図19を参照すると、リソースブロックは、時間領域でスロット(7OFDMシンボル)、周波数領域で12副搬送波で構成される。7OFDMシンボルのうち3OFDMシンボルが載せられ、残りの4OFDMシンボルに情報が載せられる(
図8参照)。
【0240】
端末は、r番目のリソースインデックスを用いてr番目の直交シーケンスインデックス及びr番目の循環シフトインデックスを決定する。端末は、r番目の循環シフトインデックスを用いてr番目の循環シフトされたシーケンスを生成する。端末は、r番目の循環シフトされたシーケンス及び情報に対する変調シンボルd(0)を用いてr番目の変調されたシーケンスを生成する。端末は、r番目の直交シーケンスインデックスを用いてr番目の変調されたシーケンスからr番目の拡散されたシーケンスを生成する。r番目の拡散されたシーケンスの要素は、次の数式のように示すことができる。
【0242】
ここで、n=0,...,11であり、k=0,1,2,3であり、w
r(k)はr番目のリソースインデックスが指示するr番目の直交シーケンスのk番目の要素であり、Ics
rはr番目の循環シフトインデックスであり、r(n,Ics
r)はr番目の循環シフトされたシーケンスである。
【0243】
説明の便宜のために、R=2の場合を説明する。R=2の場合、第3の実施例は次の三つの場合を考慮することができる。(1)第1及び第2の循環シフトインデックスが互いに異なり、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが同一の場合、(2)第1及び第2の循環シフトインデックスが互いに異なり、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが互いに異なる場合、(3)第1及び第2の循環シフトインデックスが同一であり、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが互いに異なる場合。以下、各場合に対して説明する。
【0244】
(1)第1及び第2の循環シフトインデックスが互いに異なり、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが同一の場合
【0245】
例えば、第1のリソースインデックスは、第1の循環シフトインデックスとして0を指示し、第1の直交シーケンスとして[1,1,1,1]を指示すると仮定する。そして、第2のリソースインデックスは、第2の循環シフトインデックスとして2を指示し、第2の直交シーケンスとして[1,1,1,1]を指示すると仮定する。
【0246】
第1の送信アンテナを介して送信される第1のリソースインデックスを用いて生成された第1の拡散されたシーケンスz
1(n,k)及び第2の送信アンテナを介して送信される第2のリソースインデックスを用いて生成された第2の拡散されたシーケンスz
2(n,k)は、次の数式のように示すことができる。
【0248】
ここで、r(n)は基本シーケンスである。
【0249】
受信信号y(n,k)は、次の数式のように示すことができる(0≦n≦11、0≦k≦3、n及びkは整数)。
【0251】
受信信号から第1のリソースインデックスに対して逆拡散された第1の推定シンボルがd′
1(0)であり、受信信号から第2のリソースインデックスに対して逆拡散された第2の推定シンボルがd′
2(0)である場合、次の数式のように示すことができる。
【0253】
ここで、循環シフトを逆拡散する場合、単純な周波数コヒーレント検出器を使用したり、又はIFFTベースの最尤(ML)検出器を使用したりすることができる。
【0254】
第1の推定シンボルと第2の推定シンボルを合成して求めた推定シンボルd′(0)を次の数式のように示すことができる。
【0256】
このようにダイバーシチ利得が得られる。
【0257】
(2)第1及び第2の循環シフトインデックスが互いに異なり、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが互いに異なる場合
【0258】
例えば、第1のリソースインデックスは、第1の循環シフトインデックスとして0を指示し、第1の直交シーケンスとして[1,1,1,1]を指示すると仮定する。そして、第2のリソースインデックスは、第2の循環シフトインデックスとして2を指示し、第2の直交シーケンスとして[1,-1,1,-1]を指示すると仮定する。
【0259】
この場合にも(1)第1及び第2の循環シフトインデックスが互いに異なり、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが同一の場合と同一なダイバーシチ利得を得ることができる。
【0260】
(3)第1及び第2の循環シフトインデックスが同一であり、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが互いに異なる場合
【0261】
例えば、第1のリソースインデックスは、第1の循環シフトインデックスとして0を指示し、第1の直交シーケンスとして[1,1,1,1]を指示すると仮定する。そして、第2のリソースインデックスは、第2の循環シフトインデックスとして0を指示し、第2の直交シーケンスとして[1,-1,1,-1]を指示すると仮定する。
【0262】
この場合にも(1)第1及び第2の循環シフトインデックスが互いに異なり、第1及び第2の直交シーケンスインデックスが同一の場合と同一なダイバーシチ利得を得ることができる。
【0264】
第4の実施例は、情報送信に使われるリソースが直交シーケンス、CS量、及びリソースブロックで構成された場合である。この場合、リソースインデックスは、直交シーケンスインデックス、循環シフトインデックス、及びリソースブロックを指示する。
【0265】
r番目の拡散されたシーケンスは、次の数式のように示すことができる。
【0267】
ここで、kは、r番目のリソースブロック内のOFDMシンボルのシンボルインデックスである。RSが載せられるOFDMシンボルを除くと、k=0,1,2,3である。R
rはr番目のリソースブロックの周波数位置オフセットであり、nはr番目のリソースブロック内の副搬送波インデックスである(n=0,1,...,11)。w
r(k)はr番目の直交シーケンスインデックスのk番目の要素であり、Ics
rはr番目の循環シフトインデックスであり、r(n,Ics
r)はr番目の循環シフトされたシーケンスである。
【0268】
次に、PUCCHフォーマット2/2a/2bのように、情報送信に複数の変調シンボルを使用する場合を説明する。情報送信に使われるリソースは、循環シフトシーケンス及びリソースブロックで構成される。この場合、リソースインデックスは、循環シフトインデックス及びリソースブロックを指示する。各々のリソースインデックスは、送信アンテナそれぞれに対応する。例えば、r番目のリソースインデックスは、r番目の送信アンテナに対応する。
【0269】
端末は、r番目のリソースインデックスを用いてr番目の循環シフトインデックス及びr番目のリソースブロックを決定する。端末は、r番目の循環シフトインデックスを用いてr番目の循環シフトされたシーケンスを生成する。端末は、r番目の循環シフトされたシーケンス及び情報に対する複数の変調シンボルを用いてr番目の変調されたシーケンスを生成する。端末は、r番目の変調されたシーケンスをr番目のリソースブロックにマッピングする。端末は、r番目の送信アンテナを介してr番目の変調されたシーケンスを送信する。
【0270】
r番目の変調されたシーケンスの要素は、次の数式のように示すことができる。
【0272】
ここで、kはr番目のリソースブロックのOFDMシンボルのシンボルインデックスである。RSが載せられるOFDMシンボルを除くと、k=0,1,...,9である。R
rはr番目のリソースブロックの周波数位置オフセットであり、nはr番目のリソースブロック内の副搬送波インデックスである(n=0,1,...,11)。Ics
rはr番目の循環シフトインデックスであり、r(n,Ics
r)はr番目の循環シフトされたシーケンスである。
【0273】
図20は、r番目の変調されたシーケンスがマッピングされるサブフレームの例を示す。ここでは、リソースブロック対に属するリソースブロックが第1のスロット及び第2のスロットで同一の周波数帯域を占めるように示したが、
図7で説明したように、リソースブロックはスロットレベルでホップすることができる。
【0274】
図20を参照すると、各スロットに含まれる7OFDMシンボルのうち2OFDMシンボルにはRSが載せられ、残りの5OFDMシンボルには情報が載せられる(
図10参照)。
【0275】
図21は、無線通信のための装置を示すブロック図である。無線通信のための装置50は端末の一部である。無線通信のための装置50は、プロセッサ51、メモリ52、RF部53、ディスプレイ部54、ユーザインタフェース部55を含む。RF部53は、プロセッサ51と接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。メモリ52は、プロセッサ51と接続され、駆動システム、アプリケーション及び一般的なファイルを記憶する。ディスプレイ部54は、端末の多様な情報を表示し、LCD、有機LED等、よく知られた素子を使用することができる。ユーザインタフェース部55は、キーパッドやタッチスクリーンなど、よく知られたユーザインタフェースの組合せで構成することができる。プロセッサ51は、前述した情報処理及び送信に関するすべての方法を実行する。
【0276】
図22は、基地局の例を示すブロック図である。基地局60は、プロセッサ61、メモリ62、スケジューラ63、及びRF部64を含む。RF部64は、プロセッサ61と接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。プロセッサ61は、前述した情報送信に関するすべての方法を実行することができる。メモリ62は、プロセッサ61と接続され、プロセッサ61で処理された情報を記憶する。スケジューラ63は、プロセッサ61と接続され、前述したリソースインデックス割当のように情報送信のためのスケジューリングに関するすべての方法を実行することができる。
【0277】
以下、前述したOSRTを用いた情報送信方法の受信性能に対するシミュレーション結果について説明する。シミュレーション結果は、単一アンテナ送信(1Tx)、PVS、CDD、SC-SFBC、STBC、及びOSRT送信方式の場合、信号対ノイズ比(SNR)によるビットエラー率(以下、BERという)を比較したものである。
【0278】
次の表は、リンクレベルシミュレーションのためのパラメータ及び仮定を示す。
【0280】
チャネルモデルは、拡張典型都市モデル(ETU)9であり、端末の速度は3km/hである。
【0281】
図23及び
図24は、SNRによる2ビットACK/NACKの平均BERを示すグラフである。グラフx軸はSNRであり、y軸はBERである。SNRの単位はデシベル(dB)である。セル内の9個の端末が全部同一の電力でACK/NACKを送信する場合である。
図23は、2個の送信アンテナが互いに相関せず、2個の受信アンテナが互いに相関しない場合である。
図24は2個の送信アンテナ及び2個の受信アンテナが各々高い相関を有する場合である。
【0282】
図23及び
図24を参照すると、OSRTは最も良い性能を示し、一つのアンテナ送信に比べてダイバーシチ利得が明白であることが分かる。PVS又はCDDは、ダイバーシチ利得がほぼ無いことが分かる。SC-SFBC及びSTBCは、端末多重化のためのリソース直交性がくずれることが分かる。
【0283】
図25及び
図26は、SNRによるCQIの平均ブロックエラー率(BLER)を示すグラフである。セル内の3個の端末が全部同一の電力でCQIを送信する場合である。CQI情報ビット長Aは11である。
図25は、2個の送信アンテナが互いに相関せず、2個の受信アンテナが互いに相関しない場合である。
図26は、2個の送信アンテナ及び2個の受信アンテナが、各々、高い相関を有する場合である。
【0284】
図25及び
図26を参照すると、OSRTは最も良い性能を示し、一つのアンテナ送信に比べてダイバーシチ利得が明白であることが分かる。STBCもダイバーシチ利得を得ることができるが、ダイバーシチ利得がOSRTに比べて相対的に小さいことが分かる。OSRTに比べてSTBCの性能劣化は、シンボル対をなしていないシンボルの単純繰り返し送信に起因する。SC-SFBCは、ダイバーシチ利得がほぼ無いことが分かる。これはSC-SFBCでリソース直交性がくずれるためである。PVS又はCDDは、ダイバーシチ利得がほぼ無いことが分かる。また、PVS又はCDDは、単一アンテナ送信に比べて性能がほぼ改善されないことが分かる。
【0285】
このように、端末は、送信ダイバーシチ方式のうちOSRTを使用して効率的に情報を送信することができる。各送信アンテナ間には直交性が維持される。また、セル内の端末間にも直交性が維持される。したがって、端末から他の端末に、又は他のセルに及ぼす干渉が緩和されることができる。複数の送信アンテナを介して同一の情報を繰り返して送信することによって、ダイバーシチ利得を得ることができる。端末は送信電力を節約することができる。また、3GPP LTEとの下位互換性が充たされる。これによって、無線通信の信頼度を高めることができ、システム全体の性能を向上させることができる。
【0286】
以上、アップリンク情報送信を基準として説明したが、前述した内容は、ダウンリンク情報送信にもそのまま適用できる。また、前述した内容は、情報送信だけでなく、データ情報送信など一般的な情報送信にも適用できる。
【0287】
前述したすべての機能は、上記機能を遂行するように記述されたソフトウェア及びプログラムコードなどによってマイクロプロセッサ、制御器、マイクロ制御器、特定用途集積回路(ASIC)などのようなプロセッサを用いて遂行することができる。上記コードの設計、開発、及び具現は、本発明の説明に基づいて当業者に自明であるといえる。
【0288】
以上、本発明に対して実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させて実施できることを理解することができるであろう。したがって、前述した実施例に限定されず、本発明は、特許請求の範囲内の全ての実施例を含むものである。