【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0013】
(1)本発明は、ソーシャルネットワーク上で対話を行う対話システムであって、
前記ソーシャルネットワーク上での対話情報を収集する対話情報収集装置(例えば、
図1の対話情報収集装置100に相当)と、該収集した対話情報に対して応答するか否かを判定する応答判定装置(例えば、
図1の応答判定装置200に相当)と、該応答判定がなされた対話情報の中から
前記ソーシャルネットワーク上における影響度が強い対話情報のみをとりだす応答フィルタ(例えば、
図1の応答フィルタ300に相当)と、
該とりだされた対話情報に基づいて、該対話情報の理解、発話文の作成、および該発話文による応答の制御を行う発話文生成装置(例えば、
図1の発話文生成装置400に相当)と、を備えたことを特徴とする対話システムを提案している。
【0014】
本発明によれば、対話情報収集装置は、ソーシャルネットワーク上での対話情報を収集する。応答判定装置は、収集した対話情報に対して応答するか否かを判定する。応答フィルタは、応答判定がなされた対話情報の中から
ソーシャルネットワーク上における影響度が強い対話情報のみをとりだす。発話文生成装置は、
とりだされた対話情報に基づいて、対話情報の理解、発話文の作成、および発話文による応答の制御を行う。したがって、明示的な対象を持たない対話行為を、
ソーシャルネットワーク上の対話情報、例えば、タイムラインから着目すべき発言に基づいて行うことで、ソーシャルネットワークに適合したコミュニケーションを行うことができる。
【0015】
(2)本発明は、(1)の対話システムについて、前記対話情報収集装置が、どの範囲の集団に影響を持った人物を抽出するかを決定する抽出人物決定手段(例えば、
図2の抽出人物決定部110に相当)と、該
抽出人物決定手段の決定結果に応じて検索キーワードを定める検索キーワード決定手段(例えば、
図2の検索キーワード決定部150に相当)と、該決定した
検索キーワードを用いてソーシャルネットワーク上の対話情報を検索収集する対話情報収集手段(例えば、
図2の対話情報収集部160に相当)と、を備えたことを特徴とする対話システムを提案している。
【0016】
本発明によれば、抽出人物決定手段は、どの範囲の集団に影響を持った人物を抽出するかを決定する。検索キーワード決定手段は、
抽出人物決定手段の決定結果に応じて検索キーワードを定める。対話情報収集手段は、決定した
検索キーワードを用いてソーシャルネットワーク上の対話情報を検索収集する。したがって、効率的に、対話情報の影響度を収集することができる。
【0017】
(3)本発明は、(1)の対話システムについて、前記対話情報収集装置が、どの範囲の集団に影響を持った対話情報を抽出するかを決定する抽出対話情報決定手段(例えば、
図2の抽出対話情報決定部120に相当)と、該
抽出対話情報決定手段の決定結果に応じて検索キーワードを定める検索キーワード決定手段(例えば、
図2の検索キーワード決定部150に相当)と、該決定した
検索キーワードを用いてソーシャルネットワーク上の対話情報を検索収集する対話情報収集手段(例えば、
図2の対話情報収集部160に相当)と、を備えたことを特徴とする対話システムを提案している。
【0018】
本発明によれば、抽出対話情報決定手段は、どの範囲の集団に影響を持った対話情報を抽出するかを決定する。検索キーワード決定手段は、
抽出対話情報決定手段の決定結果に応じて検索キーワードを定める。対話情報収集手段は、決定した
検索キーワードを用いてソーシャルネットワーク上の対話情報を検索収集する。したがって、効率的に、対話情報の影響度を収集することができる。
【0019】
(4)本発明は、(1)の対話システムについて、前記対話情報収集装置が、取得した
前記ソーシャルネットワーク内の返信先情報を参照する返信先情報参照手段(例えば、
図2の送信先情報参照部130に相当)を備えたことを特徴とする対話システムを提案している。
【0020】
本発明によれば、返信先情報参照手段は、取得したソーシャルネットワーク内の返信先情報を参照する。したがって、どの対話情報に対する応答であるか推定し、一定数以上、応答数が多い対話情報を影響度が高い対話情報とすることができる。
【0021】
(5)本発明は、(1)の対話システムについて、前記対話情報収集装置が、発言中に含まれるユーザ名を参照するユーザ名参照手段(例えば、
図2のユーザ名参照部140に相当)を備えたことを特徴とする対話システムを提案している。
【0022】
本発明によれば、ユーザ名参照手段は、発言中に含まれるユーザ名を参照する。したがって、どの対話情報に対する応答であるか推定し、一定数以上、応答数が多い対話情報を影響度が高い対話情報とすることができる。
【0023】
(6)本発明は、(1)の対話システムについて、前記応答判定装置が、各ユーザの
前記ソーシャルネットワーク上における影響度を集計し、ユーザ影響度を算出するユーザ影響度算出手段(例えば、
図3のユーザ影響度算出部210に相当)と、該算出したユーザ影響度が所定の閾値を越えているか否かで、応答判定を行う応答判定手段(例えば、
図3の応答判定部230に相当)と、を備えたことを特徴とする対話システムを提案している。
【0024】
本発明によれば、ユーザ影響度算出手段は、各ユーザのソーシャルネットワーク上における影響度を集計し、ユーザ影響度を算出する。応答判定手段は、算出したユーザ影響度が所定の閾値を越えているか否かで、応答判定を行う。したがって、ソーシャルネットワーク上で着目すべきユーザを発見し、応答することができる。
【0025】
(7)本発明は、(1)の対話システムについて、前記応答判定装置が、定期的に更新される重要語を用いて影響度を予想する影響度予測手段(例えば、
図3の影響度予測部220に相当)と、該算出したユーザ影響度が所定の閾値を越えているか否かで、応答判定を行う応答判定手段(例えば、
図3の応答判定部230に相当)と、を備えたことを特徴とする対話システムを提案している。
【0026】
本発明によれば、影響度予測手段は、定期的に更新される重要語を用いて影響度を予想する。応答判定手段は、算出したユーザ影響度が所定の閾値を越えているか否かで、応答判定を行う。これにより、TLに対しリアルタイムに応答することができる。なお、重要語の影響度の予想方法としては、例えば、語句の重要度を数値化し、これに、任意の係数を掛けた値を算出して、語句が複数ある場合には、算出した値が最大となるものを抽出し、これにより、重要語の影響度を予想する。また、重要語の影響度を計算した対話情報とそれが入っている重要語との組み合わせはデータベースに格納されているため、この情報に基づいて、所定の重要語がある場合に、どのくらいの影響度があるかを学習制御することにより予測を行ってもよい。
【0027】
(8)本発明は、(1)の対話システムについて、前記応答判定装置が、高頻度に1対1の応答を行ったユーザに対して、応答することを特徴とする対話システムを提案している。
【0028】
本発明によれば、高頻度に1対1の応答を行ったユーザに対して、応答する。これにより、ユーザに対する親和性を高めることができる。
【0029】
(9)本発明は、
(1)から(8)の対話システムについて、前記ソーシャルネットワークがツイッターであることを特徴とする対話システムを提案している。
【0030】
本発明によれば、ソーシャルネットワークがツイッターである。
【0031】
(10)本発明は、(9)の対話システムについて、前記対話情報収集装置が、タイムラインの中から対話情報を収集することを特徴とする対話システムを提案している。
【0032】
本発明によれば、対話情報収集装置が、タイムラインの中から対話情報を収集する。これにより、タイムラインから着目すべき発言を抽出することができる。
【0033】
(11)本発明は、対話情報収集装置、応答判定装置、応答フィルタ、および発話文生成装置を備え、ソーシャルネットワーク上で対話を行う対話システムにおける対話方法であって、前記対話情報収集装置が、前記ソーシャルネットワーク上での対話情報を収集する第1のステップ(例えば、図4のステップS101に相当)と、前記応答判定装置が、該収集した対話情報に対して応答するか否かを判定する第2のステップ(例えば、図4のステップS102に相当)と、前記応答フィルタが、該応答判定がなされた対話情報の中から前記ソーシャルネットワーク上における影響度が強い対話情報のみをとりだす第3のステップ(例えば、図4のステップS103に相当)と、前記発話文生成装置が、該とりだされた対話情報に基づいて、該対話情報の理解、発話文の作成、および該発話文による応答の制御を行う第4のステップ(例えば、図4のステップS104に相当)と、を備えたことを特徴とする対話方法を提案している。
【0034】
本発明によれば、
対話情報収集装置がソーシャルネットワーク上での対話情報を収集し、応答判定装置が収集した対話情報に対して応答するか否かを判定する。そして、応答フィルタが応答判定がなされた対話情報の中からソーシャルネットワーク上における影響度が強い対話情報のみをとりだし、発話文生成装置がとりだされた対話情報に基づいて、対話情報の理解、発話文の作成、および発話文による応答の制御を行う。したがって、明示的な対象を持たない対話行為を、ソーシャルネットワーク上の対話情報、例えば、タイムラインから着目すべき発言に基づいて行うことで、ソーシャルネットワークに適合したコミュニケーションを行うことができる。
【0035】
(12)本発明は、
対話情報収集装置、応答判定装置、応答フィルタ、および発話文生成装置を備え、ソーシャルネットワーク上で対話を行う対話システムにおける対話方法
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記対話情報収集装置が、前記ソーシャルネットワーク上での対話情報を収集する第1のステップ(例えば、
図4のステップS101に相当)と、
前記応答判定装置が、該収集した対話情報に対して応答するか否かを判定する第2のステップ(例えば、
図4のステップS102に相当)と、
前記応答フィルタが、該応答判定がなされた対話情報の中から
前記ソーシャルネットワーク上における影響度が強い対話情報のみをとりだす第3のステップ(例えば、
図4のステップS103に相当)と、
前記発話文生成装置が、該とりだされた対話情報に基づいて、該対話情報の理解、発話文の作成、および該発話文による応答の制御を行う第4のステップ(例えば、
図4のステップS104に相当)と、
をコンピュータに実行させるプログラムを提案している。
【0036】
本発明によれば、
対話情報収集装置がソーシャルネットワーク上での対話情報を収集し、
応答判定装置が収集した対話情報に対して応答するか否かを判定する。そして、
応答フィルタが応答判定がなされた対話情報の中から
ソーシャルネットワーク上における影響度が強い対話情報のみをとりだし、
発話文生成装置がとりだされた対話情報に基づいて、対話情報の理解、発話文の作成、および発話文による応答の制御を行う。したがって、明示的な対象を持たない対話行為を、
ソーシャルネットワーク上の対話情報、例えば、タイムラインから着目すべき発言に基づいて行うことで、ソーシャルネットワークに適合したコミュニケーションを行うことができる。