特許第5740485号(P5740485)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5740485
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月24日
(54)【発明の名称】乾式コーティング装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/24 20060101AFI20150604BHJP
【FI】
   C23C14/24 B
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-547323(P2013-547323)
(86)(22)【出願日】2011年12月26日
(65)【公表番号】特表2014-501335(P2014-501335A)
(43)【公表日】2014年1月20日
(86)【国際出願番号】KR2011010112
(87)【国際公開番号】WO2012091390
(87)【国際公開日】20120705
【審査請求日】2013年8月22日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0136124
(32)【優先日】2010年12月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】592000691
【氏名又は名称】ポスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(72)【発明者】
【氏名】ナム、 キュン−フン
(72)【発明者】
【氏名】オム、 ムン−ジョン
(72)【発明者】
【氏名】クァク、 ユン−ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、 ウ−ソン
(72)【発明者】
【氏名】キム、 テ−ヨブ
(72)【発明者】
【氏名】イ、 ドン−ヨウル
(72)【発明者】
【氏名】ホン、 ソク−ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、 キュン−ボ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、 ヨン−ファ
(72)【発明者】
【氏名】パク、 サン−フン
(72)【発明者】
【氏名】イ、 サン−チョル
(72)【発明者】
【氏名】ナム、 ヤン−ウ
【審査官】 伊藤 光貴
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−177364(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0064110(US,A1)
【文献】 特表2008−542537(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/128532(WO,A1)
【文献】 特開平10−154329(JP,A)
【文献】 特開2008−150678(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2006−0087918(KR,A)
【文献】 特開平02−019460(JP,A)
【文献】 特表2005−523381(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/00−14/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給されたコーティング物質の加熱−蒸発を通じて発生した蒸着蒸気を進行するコーティング対象物にコーティングするように真空雰囲気内に提供されるコーティング部と、
前記コーティング部でコーティング物質の加熱−蒸発ができるように大気下に提供される熱源部と、
前記熱源部は、電磁気力を通じたコーティング物質の浮揚−加熱を媒介にして蒸着蒸気を発生させる電磁気コイルを含み、
前記真空雰囲気内のコーティング部と大気下の電磁気コイルを分離するように真空チャンバまたは真空チャンバに連結されたフランジと連結されるコーティング部と電磁気コイルの分離手段と、
前記コーティング部と電磁気コイルの分離手段は、真空チャンバまたは真空チャンバに連結されたフランジとシーリング型締結手段を媒介にして真空を保持するように連結され、内側に前記コーティング部に備えられた蒸着蒸気発生部が配置される絶縁フランジと、を含んで構成された乾式コーティング装置。
【請求項2】
前記コーティング対象物がシーリング搬送ロ−ルを媒介にして通過し、内部には前記コーティング部が提供され、真空雰囲気が保持される真空チャンバを含み、
前記コーティング部に真空チャンバを通じて連結されるコーティング物質供給部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の乾式コーティング装置。
【請求項3】
前記コーティング部は、前記コーティング部と電磁気コイルの分離手段を介して電磁気コイルが外側に巻線され、内側に供給された前記コーティング物質が電磁気力で浮揚−加熱される蒸着蒸気発生部と、
前記蒸着蒸気発生部と連結される蒸着蒸気誘導部と蒸着蒸気噴射部のうち少なくとも蒸着蒸気噴射部と、
を含んで構成された請求項に記載の乾式コーティング装置。
【請求項4】
前記絶縁フランジは、前記シーリング型締結手段を媒介にして真空チャンバまたは真空チャンバ側のフランジとシーリング状態で連結される絶縁フランジ水平部と、
前記絶縁フランジ水平部の中央に備えられ、前記蒸着蒸気発生部が所定間隔を保持して配置され、前記熱源部に備えられた電磁気コイルが巻線される絶縁フランジ中部と、
を含んで構成されたことを特徴とする請求項に記載の乾式コーティング装置。
【請求項5】
前記絶縁フランジは石英で形成され、前記シーリング型締結手段は前記絶縁フランジに巻線された電磁気コイルの巻線部の半径より大きく離隔されたことを特徴とする請求項に記載の乾式コーティング装置。
【請求項6】
前記シーリング型締結手段は、前記絶縁フランジ水平部と密着し、シーリング部材が備えられた真空チャンバまたは真空チャンバ側のフランジに弾性体を介して組み立てられるフランジ組み立て具を含み、
前記フランジ組み立て具には冷却媒体通路が備えられたことを特徴とする請求項に記載の乾式コーティング装置。
【請求項7】
真空チャンバまたは真空チャンバ側のフランジの上部にさらに提供され、内部に第2冷却媒体通路が備えられる第2組み立て具がさらに備えられ、
前記熱源部の電磁気コイルの周りは冷却気体雰囲気が提供されるか、電磁気コイルの内部に冷却水が循環されることを特徴とする請求項記載の乾式コーティング装置。
【請求項8】
前記コーティング物質供給部は、前記コーティング部に固体または液状のコーティング物質を供給するように真空チャンバ外部で真空チャンバを通じてコーティング部と連結され、
前記コーティング物質供給部とコーティング部の周りには一つ以上の加熱手段がさらに配置されたことを特徴とする請求項2に記載の乾式コーティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコーティング物質、特に、金属蒸気の基板(鋼板)蒸着コーティングを可能にする乾式コーティング装置に関し、より詳細には、熱源である電磁気コイルを大気下に配置することで、既存の電磁気コイルの真空内配置によるアーク発生に係る付属部品を除去し、装置の稼動安全性を向上させる上、設備の構造簡素化が可能である。特に、金属蒸気発生能力を増大させて高速コーティングができるようにし生産性を向上させ、電力損失も少ない乾式コーティング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板、例えば、連続的に(高速)進行する鋼板を真空雰囲気下で蒸着する周知の様々な方式により、コーティング物質、例えば、金属蒸気を鋼板の表面にコーティングすることができる。このような真空蒸着とは、真空雰囲気下で様々な方法により固体または液体のコーティング物質(金属またはコーティング物質)を加熱−蒸発させて蒸気(気体)に変化させ、これをもって鋼板上に薄膜を形成させることである。
【0003】
しかしながら、このような真空蒸着を媒介にする基板(鋼板)の連続コーティングは、加熱方法により分類され、代表的な真空蒸着方式には、熱蒸着法(thermal evaporation)と電子ビーム蒸着法(electron beam evaporation)などがある。一方、最近では、高速蒸着を具現するための電磁気浮揚蒸着法(electro−magnetic levitation evaporation)が研究開発されている。
【0004】
このような電磁気浮揚蒸着法は、コーティング物質が電磁気コイルに囲まれており、高周波電源で発生する高周波交流電流を電磁気コイルに印加し、このとき発生した交流電磁場によりコーティング物質が浮揚状態になるように加熱させることで、既存のるつぼで金属蒸気を発生させることに比べて、熱損失を減らしながら多量の金属蒸気を基板、特に、連続的に(高速)移動する鋼板の表面に蒸着コーティングできるようにする。
【0005】
一方、図1には、本件の同一出願人が特許出願した特許文献1に開示された電磁気コイルを用いた乾式(連続)コーティング装置が示されている。
【0006】
即ち、図1に示されているように、従来の乾式コーティング装置100には、基板(鋼板)110が連続通過する真空雰囲気Vのチャンバ120内にコーティング物質112の浮揚−加熱のための電磁気コイル130が配置され、上記電磁気コイル130の内側で高周波電流の印加時に形成された電磁気力により供給手段(不図示)を通じて供給された固体または液状のコーティング物質112が浮揚−加熱されながら蒸着蒸気(以下、「金属蒸気」という)114を生成させる。
【0007】
このとき、コーティング物質112が浮揚−加熱されて生成された金属蒸気114は、蒸気誘導手段140と蒸気噴射手段150を通じて基板110に噴射されて乾式コーティングが行われる。
【0008】
しかし、上記特許文献1で提示された従来の乾式コーティング装置100の場合は、実質的に基板コーティングのためのコーティング物質を気化させて金属蒸気を発生させる装置の核心構成部品である浮揚−加熱手段の電磁気コイル130が、真空雰囲気Vであり、鋼板搬送ロール122が備えられたチャンバ120内に配置されるため、図2に示されたように、電磁気コイル130に印加される高周波交流電流により、電磁気コイル130の間、特に、巻線部130aの曲り部分の間またはコイルと外部伝導体の間でアークが発生するという問題があった。
【0009】
従って、従来の乾式コーティング装置100は、真空雰囲気下での高周波交流電流の印加時に発生するアークを防止するために、電磁気コイルを囲む絶縁構造が必要であり、そのため、設備構造が複雑となる問題があった。
【0010】
例えば、本件の同一出願人が出願した特許文献2には、このような電磁気コイル(高周波コイル)130のアーク発生を遮断するための絶縁構造が提示されている。
【0011】
即ち、図2に示されたように、従来の乾式コーティング装置100に用いられる電磁気コイル(高周波コイル)130の(巻線部130aの)外側を絶縁体210で囲み、その内部にキャスタブルやセラミックの充填材220を形成して絶縁構造200を具現した。
【0012】
従って、従来の乾式コーティング装置100は、真空雰囲気内の電磁気コイルでのアーク発生を遮断するために別途の絶縁構造が必要であり、結局、別途の部品を構築することにより装置の構造が複雑で、施工や設備保持のための費用も増加するという問題が生じる。
【0013】
一方、このようなアーク発生を遮断するための絶縁構造を有する従来の電磁気コイルに高周波電力を印加すると、特に、コイルの巻線部130aで振動が発生するため、絶縁構造200で亀裂が発生し、結局、亀裂部分でのアーク発生を誘発する。
【0014】
特に、従来の場合、真空雰囲気内に電磁気コイルを配置するため、高速コーティングのために高い高周波電流を印加すると、コイル巻線部130aの振動がさらに大きくなって絶縁構造200での亀裂発生が酷くなる。従って、アークが発生する確率が高くなり、高速コーティングに限界をきたす。
【0015】
また、電磁気コイル130に高周波電流を印加すると、電磁気コイル自体に相当な熱が発生するため、冷却のためにコイルの内部に冷却水を循環させるが、図2のような電磁気コイルの絶縁構造200には、却って熱発散を遮断し過熱問題を引き起こすという他の問題があった。
【0016】
また、図1に示した従来の乾式コーティング装置100では、真空チャンバ120の外部に位置して電磁気コイル130に高周波電流を供給するための高周波電源器132と連結された電磁気コイル130の真空チャンバ通過部分に、高周波電流のコイル印加を安定的に具現するためのフィードスルー300が必要となる。
【0017】
例えば、本件の同一出願人が出願した特許文献3には、このような電磁気コイルのフィードスルー300に対する技術が提示されている。
【0018】
しかし、上記特許文献で提示されたフィードスルー300は、真空雰囲気内の電磁気コイルを前提としているものであるため、別途のフィードスルーの部品が必要で、このようなフィードスルーは実際の電力損失を最小化するために、高価で複雑な構造で提供される。
【0019】
従って、従来の乾式コーティング装置100は、実質的なコーティング物質の浮揚−加熱を具現して金属蒸気を生成するための電磁気コイルのうち少なくとも巻線部分が真空雰囲気内に配置されるため、上述したように絶縁構造200やフィードスルー300などの別途の部品が必須で、全体的な装置構造が複雑であり、電磁気コイルでの発熱やコイル巻線部での振動発生により高い高周波電流の印加も困難である。よって、高速コーティングしにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】韓国特許出願第2009−0095597号
【特許文献2】韓国特許出願第2009−0088117号
【特許文献3】韓国特許特許第2009−0092626号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明は上記のような従来問題点を解消するために提案されたものであり、その目的は、熱源である電磁気コイルを大気下に配置することで、既存の電磁気コイルの真空内配置によるアーク発生と係る部属部品を除去し、装置の稼動安全性を向上させる上、設備の構造簡素化が可能で、特に、金属蒸気発生能力を増大させて高速コーティングができるようにして生産性を向上させ、電力損失も少ない乾式コーティング装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記のような目的を達成するための技術的な側面として本発明は、供給されたコーティング物質の加熱−蒸発を通じて発生した蒸着蒸気を進行するコーティング対象物にコーティングするように真空雰囲気内に提供されるコーティング部と、上記コーティング部でコーティング物質の加熱−蒸発ができるように大気下に提供される熱源部と、を含んで構成された乾式コーティング装置を提供する。
【0023】
上記コーティング対象物がシーリング搬送ロ−ルを媒介にして通過し、内部には上記コーティング部が提供され、真空雰囲気が保持される真空チャンバを含み、上記コーティング部に真空チャンバを通過して連結されるコーティング物質供給部と、をさらに含むことが好ましい。
【0024】
上記熱源部は、電磁気力を発生させてコーティング物質を浮揚−加熱して蒸着蒸気を発生させる電磁気コイルを含み、上記真空雰囲気内のコーティング部と大気下の電磁気コイルを分離するように真空チャンバまたは真空チャンバに連結されたフランジと連結されるコーティング部と電磁気コイルの分離手段と、
をさらに含むことがより好ましい。
【0025】
上記コーティング部は、上記分離手段を介して電磁気コイルが外側に巻線され、内側に供給された上記コーティング物質が電磁気力で浮揚−加熱される蒸着蒸気発生部と、上記蒸着蒸気発生部と連結される蒸着蒸気誘導部と蒸着蒸気噴射部のうち少なくとも蒸着蒸気噴射部と、を含んで構成されることがより好ましい。
【0026】
そして、上記コーティング部と電磁気コイルの分離手段は、真空チャンバまたは真空チャンバに連結されたフランジとシーリング型締結手段を媒介にして真空を保持するように連結されるが、内側に上記コーティング部に備えられた蒸着蒸気発生部が配置される絶縁フランジと、をさらに含む。
【0027】
上記絶縁フランジは、上記シーリング型締結手段を媒介にして真空チャンバまたは真空チャンバ側のフランジとシーリング状態で連結される絶縁フランジ水平部と、上記絶縁フランジ水平部の中央に一体に備えられ、上記蒸着蒸気発生部が所定間隔を保持して配置され、上記熱源部に備えられた電磁気コイルが巻線される絶縁フランジ中部と、を含んで構成されることが好ましい。
【0028】
上記絶縁フランジは石英で一体に形成され、上記シーリング型締結手段は上記絶縁フランジに巻線された電磁気コイルの巻線部の半径より大きく離隔されることがより好ましい。
【0029】
上記シーリング型締結手段は、上記絶縁フランジ水平部が密着され、シーリング部材が備えられた真空チャンバまたは真空チャンバ側のフランジに弾性体を介在して組み立てられるフランジ組み立て具を含み、上記フランジ組み立て具には冷却媒体通路が備えられることがより好ましい。
【0030】
真空チャンバまたは真空チャンバ側のフランジの上部にさらに提供され、内部に第2冷却媒体通路が備えられる第2組み立て具がさらに備えられ、上記熱源部の電磁気コイルは周りに冷却気体雰囲気が提供されるか、内部に冷却水が循環されることが好ましい。
【0031】
上記コーティング物質供給部は、上記コーティング部に固体または液状のコーティング物質を供給するように真空チャンバ外部で真空チャンバを通じてコーティング部と連結され、上記コーティング物質供給部とコーティング部の周りには一つ以上の加熱手段がさらに配置されることがより好ましい。
【0032】
また、上記した課題の解決手段は、本発明の特徴を全て列挙したものではない。本発明の多様な特徴とそれによる長所及び効果は、下記の具体的な実施形態を参照してより詳細に理解できるであろう。
【発明の効果】
【0033】
このような本発明によると、基板、特に高速進行する鋼板の表面に金属蒸気の連続コーティングを安定的に具現するという利点を提供する。
【0034】
また、本発明は、金属蒸気の浮揚−加熱のための電磁気コイルの熱源部を大気下に配置し、金属蒸気の蒸着コーティング部は真空雰囲気内に配置することで、既存の電磁気コイルの真空内配置によるアーク発生を除去し、長期間の安定的な装置稼動を可能にする効果を提供する。
【0035】
最後に、同じコーティング条件で、電磁気コイルにさらに高い高周波電流を印加することができ、高速通板時にも安定的なコーティングが行われる上、従来の電磁気コイルの真空内配置のためのフィードスルーや絶縁部品などが除去され、全体的な設備簡素化を可能にすることは言うまでもなく、電力損失も最小化できる優れた効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】従来の乾式コーティング装置を示した概略図である。
図2】従来の乾式コーティング装置における浮揚−加熱電磁気コイルを示した要部図である。
図3】本発明による乾式コーティング装置の全体構成を示した正面構成図である。
図4】本発明による乾式コーティング装置を示した側面構成図である。
図5】本発明の乾式コーティング装置において、大気下に設けられる熱源部(電磁気コイル)を示した構成図である。
図6図5の要部斜視図である。
図7】従来と本発明の電磁気コイルでの冷却水温度を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付の図面により本発明を詳細に説明する。
【0038】
図3及び図4には、本発明による乾式コーティング装置1の全体構成が正面及び側面図で示されている。
【0039】
但し、以下の本実施形態ではコーティング対象物10を(高速)進行する鋼板10で説明し、コーティング物質12は図3に示したコーティング物質供給部40のるつぼ42から供給される溶融金属12で説明する。
【0040】
上記コーティング物質12は、必ずしも溶融金属でなく、コーティング物質供給部から供給される固体(ワイヤ形態)のコーティング物質であってもよい。そして、浮揚−加熱を通じて生成される蒸着蒸気を金属蒸気14で説明する。
【0041】
まず、 図3及び図4に示したように、本発明の乾式コーティング装置1は、その構成の一例として、溶融金属12が電磁気力で浮揚−加熱されて生成された金属蒸気14(蒸着蒸気)が進行鋼板10にコーティングされるように真空雰囲気V内に提供されたコーティング部20と、上記コーティング部20で溶融金属12が加熱−蒸発できるように大気A下に提供される熱源部30を含んで構成されてもよい。
【0042】
従って、本発明の乾式コーティング装置1は、供給された溶融金属12を浮揚−加熱して蒸発させるコーティング部20を真空雰囲気Vの内部に配置し、熱源部30、即ち、次に詳しく説明する電磁気コイル32は大気A下に配置することで、既存の図1及び図2のように電磁気コイル130(特に、巻線部130aの曲り部)の間におけるアーク発生を根本的に除去する。
【0043】
特に、本発明は、図2のように既存の電磁気コイルを真空内に配置するためのフィードスルー300や絶縁体200などの関連部品が必要ないため、装置の全体的な構造が大幅に簡素化する。よって、費用が減縮できるようになる。
【0044】
また、本発明は、大気下の電磁気コイルの間でアークが発生しないため、同じコーティング条件下でさらに高い高周波電流を印加することができ、これにより、鋼板10の進行速度がさらに速くても安定的なコーティングができるようになる。
【0045】
結局、本発明の乾式コーティング装置1は、設備構築時の費用節減は言うまでもなく、高速コーティングによる生産性の向上も可能にする。
【0046】
一方、 図3及び図4に示したように、本発明の乾式コーティング装置1には、コーティング部20と、鋼板10が内部を真空下で通過する真空チャンバ16とが提供され、このような真空チャンバ16の前後方にはチャンバの鋼板通過開口部分をシーリングしながら鋼板の進行を安定的に案内するシーリング搬送ロ−ル18a、18bが配置されてもよい。
【0047】
上記真空チャンバ16は、真空ポンピング器具(不図示)により所定の真空圧力が保持されるように制御されてもよい。
【0048】
次に、図3に示したように、本発明の上記コーティング部20には真空チャンバ16を通じてチャンバ外部で連結される溶融金属供給部40が連結提供されることができる。
【0049】
上述したように、本発明のこのような溶融金属供給部40は、必ずしも液状の溶融金属の供給に限定されず、固体、例えば、コーティングされる金属をワイヤ形態にし、ワイヤを真空チャンバに通過させて上記コーティング部20に連続的に供給することもできる。
【0050】
但し、本実施形態における上記溶融金属供給部40は、図3に示したように溶融金属12が保存されるるつぼ42(金属塊が投入されて溶融されてもよい)と、上記るつぼ42の溶融金属に一端が浸漬され、他端は真空チャンバ16を通過して上記コーティング部30に連結される溶融金属供給管44と、を含む。
【0051】
このとき、上記るつぼ42と上記溶融金属供給管44の周りには、適当に配置される加熱手段Hが提供され、このような加熱手段Hは、例えば、ヒーターコイルであって、供給途中に溶融金属の温度が低下したり、凝縮することを防止する。
【0052】
そして、上記溶融金属供給管44には、図3に示したように、コーティング部20の溶融金属供給量を制御する制御弁44aが備えられてもよい。
【0053】
このとき、真空チャンバ16の内部が真空雰囲気で、上記溶融金属12を供給するるつぼ42は大気下に配置されるため、真空と大気との間に約1bar程度の圧力差が形成され、溶融金属12は圧力差によって、制御弁44aを開けたとき、溶融金属供給管44を通じてコーティング部20の金属蒸気発生部22に滑らかに供給されることができる。
【0054】
従って、供給された溶融金属12は、金属蒸気発生部22で、次に詳細に説明する熱源部30の電磁気コイル32への高周波電流印加時に浮揚−加熱されて金属蒸気14となり、連続的に鋼板の表面に蒸着コーティングされる。
【0055】
次に、図4から図6に示したように、本発明の乾式コーティング装置1において、実質的に金属蒸気の蒸着コーティングを可能にする上記コーティング部20は、次に詳細に説明するコーティング部と電磁気コイルの分離手段50を介して、熱源部30の電磁気コイル32が外側に所定間隔で巻線される。
【0056】
従って、電磁気コイル32に高周波電流が印加されると、このとき発生する電磁気力による浮揚力と高熱により、溶融金属12が金属蒸気発生部22において金属蒸気14となる。
【0057】
このとき、好ましくは、上記金属蒸気発生部22はチューブ状で、内側下端部に供給された溶融金属12が電磁気力で浮揚−加熱されて金属蒸気14を発生させる空間として提供されるものである。
【0058】
そして、 図3及び図4に示したように、上記コーティング部20の円筒状の金属蒸気発生部22の上部には、チューブ状の金属蒸気誘導部24を媒介にして金属蒸気噴射部26が連結構成されることができる。
【0059】
従って、電磁気力により浮揚−加熱されて生成された金属蒸気14、即ち、蒸着蒸気は、上記金属蒸気誘導部24と金属蒸気噴射部26を通じて進行される鋼板の表面に連続的に蒸着されることで、乾式コーティングが行われる。
【0060】
このとき、上記金属蒸気誘導部の代りに金属蒸気噴射部26を金属蒸気発生部22に直接連結してもよい。
【0061】
そして、図4に示したように、上記金属蒸気噴射部26は、鋼板の幅に対応して略同じ長さで提供される噴射開口26aを含むボックス状であってもよい。
【0062】
従って、本発明のコーティング部20は全体的に「T」字状であってもよく、図面には概略的に示したが、上記噴射開口26aは孔が続いて配列されたり、長く溝が形成されたスリット(slit)状であってもよい。
【0063】
即ち、図4に示したように、コーティング部20の金属蒸気発生部、金属蒸気誘導部及び金属蒸気噴射部のうち少なくとも金属蒸気発生部22は、非伝導体で、且つ耐熱素材であるセラミックで形成されることが好ましい。
【0064】
一方、図4に示したように、上記コーティング部20の円筒状の金属蒸気発生部22は、次に詳細に説明するコーティング部と電磁気コイルの分離手段50の絶縁フランジ52と一定間隔を保持するために、真空チャンバ16の内部で真空チャンバと金属蒸気噴射口の間に連結される複数の支持台28により支持されることができる。
【0065】
このとき、上記コーティング部20の金属蒸気発生部22と絶縁フランジ52の中空部56との間隔を全体的に均一に形成するが、間隔が狭いほど溶融金属12の浮揚−加熱を通じた蒸発を容易にするため、間隔が狭いことが好ましい。
【0066】
そして、上記コーティング部20における金属蒸気誘導部24の内部(不図示)または外部には、金属蒸気の追加加熱を通じて鋼板10の高速コーティングを可能にする金属蒸気が金属蒸気誘導部24にコーティングされず、全て鋼板10に噴射されるようにする加熱手段H、例えば、ヒーターコイルがさらに提供されてもよい。
【0067】
次に、図3から図5に示したように、上記熱源部30は、電磁気力を発生させてコーティング物質、即ち、供給された溶融金属12の浮揚−加熱を具現して金属蒸気14を発生(生成)させる電磁気コイル32を含む。
【0068】
例えば、上記電磁気コイル32は、コーティング部と電磁気コイルの分離手段50の絶縁フランジ52の中空部56に巻線される第1及び2電磁気コイル32a、32bで構成されてもよい。
【0069】
このとき、上記第1及び2電磁気コイル32a、32bは、連結された交流電流器34を通じて印加された高周波電流により発生する電磁気コイル32の間の磁場と溶融金属に誘導された誘導電流が相互作用して供給された溶融金属12に強い誘導渦電流を発生させる。従って、供給された溶融金属は、 図3及び図4のように浮揚状態で十分に高い温度で加熱されて気化し金属蒸気14となる。
【0070】
例えば、本発明の熱源部30の第1及び2電磁気コイル32a、32bには、交流電流器34を通じて、約1〜1000kHzの高周波交流電流が印加されることができ、印加された高周波交流電流によって、電磁気コイルでは電磁気力が発生し、溶融金属12はローレンツ力により浮揚されて誘導−加熱原理により高温に加熱されて蒸発し金属蒸気となる。
【0071】
このとき、図3から図5のように、上記第1及び2電磁気コイル32a、32bは互いに一定間隔を置いて配置され、第1電磁気コイル32aは円筒状の金属蒸気発生部22と絶縁フランジ52の中空部56に円筒状に巻線され、第2電磁気コイル32bは下部に向かうほど細くなる円錐状に巻線されて溶融金属の浮揚力印加を容易にすることが好ましい。このとき、図面における32’は、第1及び2電磁気コイルの巻線部を示す。
【0072】
一方、図3及び図4に概略的に示したが、電磁気コイル32の上側の第1電磁気コイル32aと下側の第2電磁気コイル32bは、互いに反対方向に巻線されることが好ましい。これは、電流が反対方向に流れるため、相殺磁場がコイル内で生成されて溶融金属をさらに安定的に浮揚−加熱させるためである。
【0073】
このとき、上述したように、本発明は熱源部30が大気下に配置される。従って、既存の真空内配置によるアークが発生しないため、従来の図1の乾式コーティング装置100に比べて、第1及び2電磁気コイルのコイル間の間隔をさらに狭くすることもでき、この場合、同じ高周波電流が印加されても、本発明の場合、発熱量がさらに増加する。
【0074】
コイル間の間隔が狭すぎると、熱が過度に非正常的に発生するため、適正な間隔を保持することが必要である。
【0075】
このとき、上記第1及び2電磁気コイル32a、32bは、同じ中心線を有するように巻線部32’を形成させ、このとき、溶融金属は第1及び2電磁気コイルの中心に対応して浮揚位置が決まる。
【0076】
次に、図5及び図6には、本発明の乾式コーティング装置1の上記コーティング部と電磁気コイルの分離手段50が示されているが、このようなコーティング部と電磁気コイルの分離手段50は、上記真空雰囲気内のコーティング部20と大気下の電磁気コイル32を分離するように真空チャンバ16または真空チャンバと連結されたフランジとシーリング状態で連結される。
【0077】
即ち、図5及び図6に示したように、本発明の上記コーティング部と電磁気コイルの分離手段50は、真空チャンバ16または真空チャンバと連結された他のフランジ(不図示)とシーリング型締結手段60を媒介にして真空を保持するように連結され、内側に上記コーティング部20の金属蒸気発生部22が配置される絶縁フランジ52を含む。
【0078】
このような絶縁フランジ52は、具体的には、次に詳細に説明する上記シーリング型締結手段60を媒介にして真空チャンバ16または真空チャンバ側のフランジ(不図示)とシーリング状態で連結される絶縁フランジ水平部54と、上記絶縁フランジ水平部54の中央に一体にまたは溶接で形成され、上記チューブ状の金属蒸気発生部22が所定間隔を保持しながら挿入配置され、上記熱源部に備えられた電磁気コイル32が外縁部に所定間隔で巻線される絶縁フランジ中空部56と、で構成される。
【0079】
一方、このような絶縁フランジ52は、電磁気コイル32と真空内の金属蒸気発生部を分離させるため、電磁気力に影響を受けない電気的に非伝導体で、且つ浮揚−加熱の高温環境でも安定的に使用できる耐久性も満たし、機械的強度や加工性を満たす材質であることが好ましく、石英(quartz)であることが最も好ましい。
【0080】
即ち、次の表1から分かるように、石英はセラミックやポリマー(polymer)に比べて、全体的に上記条件を満たす。
【0081】
【表1】
【0082】
即ち、絶縁フランジ52の材質である石英は、軟化点温度が約1600℃で、硬度は570kHNで、引張強度は4.8×10Pa程度で、圧縮強度は1.1×10Pa程度であると知られている。
【0083】
従って、本発明の絶縁フランジ52は、石英を加工または溶接して水平部54と中空部56を有する形態で製作することができ、高温の耐久性を有するため、外郭に電磁気コイルが巻線配置されてもコーティング部の金属蒸気発生部での円滑な金属蒸気の生成に問題が生じないようにする。
【0084】
次に、図5及び図6には、本発明の上記コーティング部と電磁気コイルの分離部50の絶縁フランジ52の水平部54を真空チャンバ16または真空チャンバ側のフランジ(不図示)とシーリング状態で連結することを可能にするシーリング型締結手段60が示されているが、このようなシーリング型締結手段60は、上記絶縁フランジ52の中空部56の外縁に所定間隔を置いて巻線された電磁気コイルの巻線部32’の半径よりさらに遠く電磁気コイルから離隔配置されることが好ましい。
【0085】
例えば、上記コイル巻線部の半径より狭く位置すると、上記シーリング型締結手段60のシーリング部材62や弾性体74が熱により溶けるという問題が発生し得る。
【0086】
だからといって、制限なく遠く配置すると、絶縁フランジ52の水平部54の直径(大きさ)を過度に増幅させるため、絶縁フランジの強度が脆弱となり、外部衝撃によっても破損しやすくなる。従って、コイル巻線部の半径より遠くシーリング型締結手段60を位置させることが相応しい。
【0087】
このとき、図6に示したように、上記シーリング型締結手段60は、上記絶縁フランジ水平部54と密着し、シーリング部材62が組み立てられたチャンバ16またはチャンバ側のフランジに組み立てられるフランジ組み立て具64を含む。
【0088】
即ち、Oリングやパッキング等のシーリング部材62がチャンバ側に形成される溝に装着され、下部に弾性体74を介して水平部54を挟み、上記フランジ組み立て具64をボルト68でチャンバに堅固に組み立てれば良い。
【0089】
このとき、上記弾性体74は、石英である絶縁フランジ52の水平部54の組み立て時または組み立て後に外部衝撃が加わってもこれを吸収する衝撃吸収体である。
【0090】
一方、上記弾性体を上下側に全て配置してもよく、シーリング部材62は石英である水平部に加工するよりはチャンバまたはチャンバ側のフランジに加工して装着することが好ましいが、反対に配置しても問題ない。
【0091】
このとき、上記フランジ組み立て具64に冷却媒体通路66を一体に加工し、蓋リング66bを溶接することで密封させ、冷却水循環管66a(実際は冷却水供給及び排出管)を連結して冷却水を循環させると、電磁気コイルによる高熱発生時に熱によりシーリング部材62や弾性体が損傷することを防止する。
【0092】
さらに好ましくは、図5及び図6のように、真空チャンバまたは真空チャンバ側のフランジの上部に第2冷却媒体通路70が備えられる第2組み立て具72を溶接で接合し、冷却水循環管72aを連結して冷却水をさらに循環させる。
【0093】
このような冷却水循環は、高熱が絶縁フランジを通じてチャンバ側の構造物に転移することを遮断する役割をし、熱による設備の寿命短縮を防止させる。
【0094】
一方、さらに、図3及び図5に示したように、上記熱源部30の電磁気コイル32のうち、好ましくはコイルの巻線部32’の周りに冷却気体雰囲気層80を形成することができるが、例えば、気体(冷却気体)を連続的に上記コイル巻線部の周りに供給すれば良い。
【0095】
または、図面には概略的に示したが、図3及び図5に示したように、電磁気コイル32の内部にも冷却水Wを循環させることができる。例えば、電磁気コイルの内部の中空部分に沿って冷却水が流れるようにし、冷却水の供給及び排出管をコイルの一側及び他側に連結すれば良い。
【0096】
従って、本発明は、一次的にシーリング型締結手段60の多重冷却構造、電磁気コイル巻線部32’の周りの冷却気体雰囲気層80及び電磁気コイルの内部の冷却水循環を通じて、電磁気コイルの過熱や熱のチャンバ側の転移を遮断する。
【0097】
結局、本発明は、大気下に熱源部、即ち、電磁気コイル32を配置するため、既存の真空状態でのアーク発生が除去され、より高い高周波電流を電磁気コイルに印加して金属蒸気を円滑に発生させ、鋼板が高速進行しても円滑にコーティングされるようにする。そして、十分な冷却構造により過熱も防止される。
【0098】
一方、図7に示したように、コイルに印加される高周波電流を高める場合、従来では冷却限界から外れて冷却水過熱と水撃現象が発生しやすいが、大気下に電磁気コイルを配置した本発明の場合、安定的な冷却温度を保持することが分かる。
【0099】
即ち、図1の従来のコーティング装置100の場合、電磁気コイル130に印加できる最大電流は1700Aに制限される。これは、電磁気コイルで循環される入水及び出水の温度差が30℃程度で、冷却水過熱による水撃現象が電磁気コイルの内部で発生しやすくなることにより、電磁気コイル130での振動が酷く増幅するためである。よって、図7のように、最大電流を1.7KAより高くすることができなかった。
【0100】
特に、電磁気コイルでの(間欠的な)アーク発生によりコーティングを安定的に保持することができないため、従来では、鋼板の亜鉛コーティング時に最大に確保できるコーティング速度が60μm・m/minに過ぎなかった。
【0101】
しかし、本発明の乾式コーティング装置1は、大気下に配置される熱源部30の電磁気コイル32に印加できる最大電流が、図7に示したように、3.0KA程度であって、従来より約1.8倍程度増幅できる。
【0102】
図7から分かるように電磁気コイルに循環される入水と出水の冷却水の温度差が28℃程度で、従来より冷却効率にさらに優れる。これは、図2に示した電磁気コイルの真空内配置による絶縁構造200が、本発明では除去されるため、熱発散がさらに効果的に行われるためである。
【0103】
また、従来の図1に示したフィードスルー300が除去されて電力損失も少ない。
【0104】
今まで説明した様々な環境に基づくと、従来は、亜鉛を前提にコーティング速度が60μm・m/minに過ぎないが、本発明は、最大コーティング速度を200μm・m/minまで増幅させることが可能である。これは、鋼板の高速通板下でも安定的なコーティングを可能にするため、生産性の側面で相当な利点を提供する。
【産業上の利用可能性】
【0105】
このような本発明は、熱源である電磁気コイルを大気下に配置することで、既存の電磁気コイルの真空内配置によるアーク発生と係る付属部品を除去し、装置の稼動安全性を向上させる上、設備の構造簡素化が可能で、特に、金属蒸気発生能力を増大させて高速コーティングを可能にし生産性を向上させ、電力損失も少ない乾式コーティング装置を提供する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7