特許第5740512号(P5740512)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5740512
(24)【登録日】2015年5月1日
(45)【発行日】2015年6月24日
(54)【発明の名称】照明システム及びその操作端末
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20150604BHJP
【FI】
   H05B37/02 C
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-117752(P2014-117752)
(22)【出願日】2014年6月6日
【審査請求日】2014年6月13日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 オーデリック株式会社が平成26年5月1日全国の電材卸店、工務店、電気工事店、ハウスメーカー、及び自社ショールームにて自社カタログを配布した。 オーデリック株式会社が平成26年6月2日ウェブサイト「Google Play」にて掲載した。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000103633
【氏名又は名称】オーデリック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】きさらぎ国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】日輪 孝明
【審査官】 大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−243185(JP,A)
【文献】 特開2013−041780(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/00−39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源及び通信モジュールを有する異なる種類の複数の照明装置と、
前記通信モジュールを介した通信によって前記複数の照明装置の調整用の設定値を設定する操作端末と
を備え、
前記操作端末は、
ユーザによる1回の操作をトリガとして前記複数の照明装置に対して共通の設定値を設定し、
操作画面を有し、前記操作画面に対して、一の前記照明装置の光源の明るさ及び色温度の少なくとも一方を設定する第1ウィジェットと、複数の前記照明装置の光源の明るさ及び色温度の少なくとも一方を共通に設定する第2ウィジェットを表示し、
ユーザが、所定の前記照明装置を設定する第1ウィジェットをドラッグし、前記所定の照明装置とは異なる他の前記照明装置を設定する第1ウィジェットの表示領域上にドロップした場合、前記操作画面上に前記所定の照明装置及び前記他の照明装置を設定する前記第2ウィジェットが表示される
ことを特徴とする照明システム。
【請求項2】
前記複数の照明装置には、調光・調色機能を持つ照明装置と調光機能を持ち調色機能を持たない照明装置が混在する
ことを特徴とする請求項1記載の照明システム。
【請求項3】
前記複数の照明装置の一部は、色調の異なる複数の前記光源を有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の照明システム。
【請求項4】
前記複数の照明装置の一部は、第1照明装置であり、
前記第1照明装置は、前記光源を含む照明器具を有し、
前記通信モジュールは、前記照明器具に内蔵されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の照明システム。
【請求項5】
前記複数の照明装置の一部は、第2照明装置であり、
前記第2照明装置は、前記光源を含む照明器具、並びに、前記照明器具の外部に設けられた前記照明器具を制御する制御器を有し、
前記通信モジュールは、前記制御器に内蔵されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の照明システム。
【請求項6】
前記第2照明装置の制御器は、前記照明装置の調光又は調光・調色をする
ことを特徴とする請求項5記載の照明システム。
【請求項7】
操作画面を備え、
前記操作画面に対して、一の照明装置の光源の明るさ及び色温度の少なくとも一方を設定する第1ウィジェットを表示し、
前記操作画面に対して、複数の前記照明装置の光源の明るさ及び色温度の少なくとも一方を共通に設定する第2ウィジェットを表示し、
ユーザが、所定の前記照明装置を設定する第1ウィジェットをドラッグし、前記所定の照明装置とは異なる他の前記照明装置を設定する第1ウィジェットの表示領域上にドロップした場合、前記操作画面上に前記所定の照明装置及び前記他の照明装置を設定する前記第2ウィジェットが表示される
ことを特徴とする照明システムの操作端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明システム及びその操作端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、リモートコントローラによって操作可能な照明器具が多く提案されている(例えば、特許文献1)。実際、リモートコントローラを付属させたシーリングライト等の多くの照明装置が市販されている。
【0003】
更に、スマートフォン等の多機能端末を所有することが一般的になっている点に注目し、専用のリモートコントローラではなく、このような汎用の多機能端末によって操作可能な照明装置も提案されている。しかし、市販されているものは、一時に、1つの多機能端末から1台の照明装置しか操作できないものである。このような照明システムの場合、複数の照明装置を同じ設定値で設定するには1台ずつ調整する必要があり、ユーザにとって煩雑な操作が強いられる点が問題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−289369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、複数の照明装置に対して共通の設定値を容易に設定できる照明システム及びその操作端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係る照明システムは、光源及び通信モジュールを有する複数の照明装置と、前記通信モジュールを介した通信によって前記複数の照明装置の調整用の設定値を設定する操作端末とを備え、前記操作端末は、ユーザによる1回の操作をトリガとして前記複数の照明装置に対して共通の設定値を設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数の照明装置に対して共通の設定値を容易に設定できる照明システム及びその操作端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る照明システムの概要図である。
図2】同実施形態に係る照明システムの照明装置のブロック図である。
図3】同実施形態に係る照明システムの照明装置のブロック図である。
図4】同実施形態に係る照明システムの照明装置のブロック図である。
図5】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図6】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図7】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図8】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図9】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図10】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図11】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図12】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図13】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図14】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図15】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図16】同実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。
図17】同実施形態に対する比較例に係る照明システムの概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明の実施形態に係る照明システムを説明する前提として本実施形態に対する比較例に係る照明システムについて説明する。
【0010】
図17は、本実施形態に対する比較例に係る照明システムの概要図である。
比較例の照明システムは、スマートフォン3と、このスマートフォン3によって設定される2つのシーリングライト1及び2を備える。シーリングライト1及び2の明るさ・色温度の設定値は、BLUETOOTH(登録商標)の通信規格による通信回線を介し、スマートフォン3からシーリングライト1及び2に内蔵された通信モジュールに対して送信される。但し、この照明システムは、1つの操作端末は一時には1つの照明装置としか通信回線を接続できないものとする。この場合、シーリングライト1及び2を設定するには、図17中Aに示すように、シーリングライト1との通信回線の接続→シーリングライト1の設定→シーリングライト1との通信回線の切断、をした後、図17中Bに示すように、シーリングライト2との通信回線の接続→シーリングライト2の設定、をする必要がある。つまり、比較例の照明システムの場合、複数のシーリングライト1及び2を設定するには、シーリングライト毎に通信回線の接続/切断を行う必要が生じる。更に、複数のシーリングライト1及び2を共通の設定値で設定する場合にも、個々に設定する必要があるため、ユーザによる操作は煩雑となる。
【0011】
そこで、本実施形態では、以上のような問題を解決する照明システムについて説明する。
図1は、本実施形態に係る照明システムの概要図である。
本実施形態の照明システムは、光源及び通信モジュールを有する複数の照明装置を備える。照明装置としては、シーリングライト10a、ダウンライト10b、ペンダントライト10c、ブラケットライト10d等、種々の照明装置を利用することができる。また、本実施形態の照明システムは、照明装置の通信モジュールを介した通信によって複数の照明装置を設定する操作端末も備える。通信回線には多チャネル同時制御が可能な種々の通信規格を利用することができるが、以下では、比較例と同様、BLUETOOTHの通信規格の利用を前提として説明する。また、操作端末には専用のコントローラを始め、スマートパッド等、種々の端末を利用することができるが、以下では、比較例と同様、スマートフォン20の利用を前提として説明する。
【0012】
本実施形態の場合、BLUETOOTHが持つ多チャネル同時制御の機能を利用することで、1台のスマートフォンで複数の照明装置を同時に制御することを可能としている。
【0013】
次に、本実施形態の照明装置について説明する。
図2図4は、本実施形態に係る照明システムの照明装置のブロック図である。
図2は、図1に示すシーリングライト10aの例である。この照明装置は、電球色LED11a及び白色LED11bの色調の異なる2つの光源と、これら2つの光源を制御するLED点灯回路12を有する照明器具を備える。この照明器具は、スマートフォンと通信する通信モジュール13を内蔵しており、それ自体が通信機能を持っている。
【0014】
図3は、図1に示す照明装置のうち調光・調色機能を持つ照明装置の例である。この照明装置10Aは、照明器具16a及び調光器15aを有する。この照明器具16aは、電球色LED11a及び白色LED11bの色調の異なる2つの光源と、これら2つの光源を制御するLED点灯回路12を有する。一方、調光器15aは、スマートフォン20と通信をする通信モジュール13と、この通信モジュール13から受信した信号に基づいて、光源の明るさ・色温度を制御するPWM信号を生成するPWM調光回路17を有する。PWM調光回路17及びLED点灯回路12間は調光制御用信号線及び調色制御用信号線で接続されている。PWM調光回路17が生成したPWM信号は、調光制御用信号線及び調色制御用信号線を介してLED点灯回路12に送信される。また、照明器具16aには、PWM調光回路17を介して100V交流電源が供給される。
【0015】
図4は、図1に示す照明装置のうち調光機能のみを持つ照明装置の例である。この照明装置10Bは、照明器具16b及び調光器15bを有する。この照明器具16bは、LED11である1つの光源と、この光源を制御するLED点灯回路12を有する。一方、調光器15bは、スマートフォン20と通信する通信モジュール13と、この通信モジュール13から受信した信号に基づいて、光源の明るさを位相制御する位相制御調光回路18を有する。照明器具16bには、位相制御調光回路18を介して100V交流電源が供給される。
【0016】
本実施形態の照明システムの場合、図3及び4に示すように、通信モジュール13を内蔵した調光器15a或いは15bを用意することで、図2のように通信機能を持つ照明器具ばかりでなく、通信機能を持たない照明器具も利用することができる。また、本実施形態の照明システムの場合、通信モジュール13を内蔵させた調光・調色機能対応の調光器15aと調光対応の調光器15bの2種類の調光器を用意することで、図3に示す調光・調色対応の照明装置10Aと、図4に示す調光対応の照明装置10Bとを混在させることもできる。
【0017】
次に、本実施形態の照明システムの操作方法について、操作端末の操作画面を例示して説明する。
図5〜16は、本実施形態に係る照明システムの操作端末の操作画面を示す図である。ここで示す操作画面は、例えば、スマートフォン上で動作するアプリケーションによって表示される。
【0018】
図5は、アプリケーションの起動後、起動画面表示後に表示されるメニュー画面の例である。照明システムの各種操作に必要な画面は、このメニュー画面から選択することができる。ユーザは、ウィジェット100、200、300、400、及び500をタップすることで、照明装置検索・登録画面(SEARCH)、タイマー画面(TIMER)、コントローラ選択画面(DISPLAY)、照明装置リスト画面(LIGHT)、バージョン情報画面(INFOMATION)を表示させることができる。このうち、照明装置リスト画面は、端末装置から操作可能な照明装置として登録されている照明装置の一覧をリスト上に表示する画面である。バージョン情報画面は、アプリケーションのバージョンやアプリケーションの更新情報等を知らせる画面である。また、ユーザは、ウィジェット600を下方にスライドさせることで、コントローラ画面を表示させることができる。
【0019】
図6は、照明装置検索・登録画面の一つである照明装置検索画面の例である。照明装置検索画面が表示されると、操作端末は、周辺にある照明装置を検索し、検索が完了するとこの照明装置検索画面に替えて検索結果を示す照明装置登録画面(図示せず)を表示する。ユーザは、照明装置登録画面に示された照明装置の中からこの操作端末によって操作したい所望の照明装置を選択する。これによって、操作端末と照明装置の通信回線が接続される。ここでいう接続には、BLUETOOTHにおけるペアリング等も含まれる。なお、ユーザは、ウィジェット101をタップすることで、照明装置の検索を停止することができる。
【0020】
図7は、タイマー画面の例である。タイマー画面は、タイマー設定を行う画面である。タイマー設定は、複数登録することができ、これらタイマー設定の内容は、表示領域201に表示される。例えば、表示領域201aのタイマー設定は、月曜日〜金曜日の午前8時にシーン1としてユーザによって記憶された各種設定値を設定するものである。このシーンの記憶方法については後述する。タイマー設定は、ユーザがウィジェット202をタップすることで有効化/無効化することができる。また、ユーザがウィジェット203をタップすることで新たなタイマー設定を登録することができる。
【0021】
図8は、コントローラ選択画面の例である。コントローラ選択画面は、照明装置の各種設定値を操作するコントローラ画面を選択する画面である。操作端末には、図8中A及びBに示された2種類の異なるデザインを持つコントローラ画面が用意されている。以下では、図8中A、Bに示されたデザインのコントローラ画面をそれぞれ「コントローラA画面」、「コントローラB画面」と呼ぶこともある。ユーザは、ウィジェット301をタップすることで図8中A及びBの画面を切り替えることができる。また、ユーザは、ウィジェット302をタップした場合にはコントローラA画面、ウィジェット303をタップした場合にはコントローラB画面を選択することができる。
【0022】
図9は、コントローラA画面の例である。この画面は、図8中Aのウィジェット302をタップした場合に表示される。このコントローラA画面には、図9中Aに示すように、いくつかの表示領域601a〜601cがあり、各表示領域601には対応する照明装置の名称を表示する表示領域602と共にこの名称を持つ照明装置の設定値を表すウィジェット603及び604(スライダ)が表示されている。なお、ウィジェット603は照明装置の明るさ、ウィジェット604は照明装置の色温度をそれぞれ表している。また、コントローラA画面には、図9中Aに示すように、全ての照明装置を一括に操作するウィジェット605も表示されている。ここに表示されている全ての照明装置の明るさ・色温度の設定値は、ユーザが破線606で示したいずれかのウィジェット(ボタン)を長押しすることで「シーン」として記憶される。また、この記憶されたシーンは、ユーザが破線606で示されたいずれかのウィジェットをタップすることで再生される。
【0023】
ユーザは、対応する操作領域601aをタップすることで、所望の照明装置を操作するウィジェット603及び604を有効化することができる。例えば、表示領域601aをタップした場合、名称「LIGHT 1」を持つ照明装置を操作するウィジェット603a及び604aを有効化することができる。(以下において、名称「LIGHT X」(Xは整数)を持つ照明装置を、「照明装置<X>」と呼ぶこともある)。また、これと同時に、図9中Bに示すように、選択した表示領域601aが下方に拡張され、照明装置<1>の新たなウィジェット607aが表示される。この際、表示領域601b及び601cは、下方にスクロールされる。なお、全ての表示装置に共通のウィジェットは、破線606で示されているように、グレーアウト等によって無効化される。この状態において、ユーザが、ウィジェット603a及び604a等を操作することで、照明装置<1>の明るさ・色温度等を設定することができる。
【0024】
図10は、登録された照明装置の中に、調色機能がなく、調光機能のみを持つ照明装置が含まれている場合のコントローラA画面の例である。例えば、照明装置<3>が調光機能のみを持つ照明装置であった場合、表示領域601cには、照明装置<3>の明るさを操作するウィジェット603cしか表示されない。
【0025】
また、ユーザは、各照明装置を操作するウィジェットを統合させることで、複数の照明装置を共通に操作するウィジェットを表示させることができる。更に、ユーザは、このウィジェットの統合を解除することもできる。
【0026】
図11は、ウィジェットを統合する際のコントローラA画面の例である。図11は、照明装置<1>及び<2>を個別に操作するウィジェットを統合する例を示している。
【0027】
ウィジェットを統合する場合、ユーザは、始めに、図11中Aに示すように、照明装置<2>を操作する表示領域601b上のウィジェット603b及び604bをドラッグし、続けて、図11中Bに示すように、照明装置<1>を操作するウィジェット603a及び604aが表示された表示領域601a上にドロップする。これによって、図11中Cに示すように、表示領域601a上には、照明装置<1>及び<2>を共通に操作するウィジェット603d及び604dが表示される。これと同時に、表示領域602aに対して、ウィジェット603d及び604dで操作可能な照明装置<1>及び<2>の名称が表示される。また、ウィジェット603d及び604dで操作できる照明装置の個数は、図12に示すように、表示領域601a上のウィジェット603d及び604dの左方の表示領域608aに表示される丸印の数によってユーザに分かり易くしている。ユーザは、統合されたウィジェット603d、604d等の一回の操作をトリガとして、複数の照明装置<1>及び<2>に対して共通の設定値を同時又は同時に近い時系列で設定することができる。なお、調光・調色機能を持つ照明装置を操作するウィジェットと、調光機能のみを持つ照明装置を操作するウィジェットの統合も可能である。但し、このウィジェットの操作をした場合、照明装置が持たない機能の設定については無視される。
【0028】
図13は、ウィジェットの統合を解除する際のコントローラA画面の例である。図13は、図11に示すウィジェット603d及び604dの統合を解除する例を示している。
【0029】
ウィジェットの統合を解除する場合、ユーザは、始めに、図13中Aに示すように、表示領域601a上のウィジェット603d及び604dを長押しする。これによって、図13中Bに示すように、ウィジェット603d、604d等の統合解除の確認画面が表示される。続けて、ユーザが、ウィジェット609をタップすると、ウィジェット603d、604d等の統合が解除され、図13中Cに示すように、ウィジェット603及び604等が各表示領域601a及び601bに再び表示される。これによって、ユーザは再び、照明装置<1>及び<2>の明るさ・色温度等を個別に設定することができる。一方、ユーザが、図13中Bに示すウィジェット610をタップすることで、ウィジェット603d、604d等の統合の解除をキャンセルすることができる。
【0030】
図14は、コントローラB画面の例である。この画面は、図8中Bのウィジェット303をタップした場合に表示される。このコントローラB画面には、図14中Aに示すように、縦軸を明るさ、横軸を色温度とするグラフ651(調光・調色用の二次元平面)が表示されている。各照明装置の明るさ・色温度を示すウィジェット653は、設定値で示されたグラフ651上の座標に対して、丸印で表示される。また、各ウィジェット653に折れ線で接続された表示領域652に対して、各ウィジェット653に対応する照明装置の名称が表示される。特定の照明装置が選択されていない場合には、グラフ651の上方の表示領域661に対して「ALL」が表示される。この時、全ての照明装置を共通に操作するウィジェット655及び656が有効化される。
【0031】
ユーザは、所望の照明装置を操作するウィジェット653をタップすることで、ウィジェット653を有効化することができる。例えば、ウィジェット653aをタップした場合、照明装置<1>を操作するウィジェット653aを有効化することができる。また、これと同時に、表示領域661に対して選択した照明装置<1>の名称が表示されると共に、グラフ651の下方に照明装置<1>を操作する新たなウィジェット657aが表示される。この状態において、ユーザが、ウィジェット653aをグラフ651上でスライドさせることで、照明装置<1>の明るさ・色温度を設定することができる。なお、ユーザが、グラフ651の上方にあるウィジェット662をタップした場合、照明装置<1>の選択は解除され、図14中Aに示すコントローラB画面の状態に戻る。
【0032】
図15は、ウィジェットを統合する際のコントローラB画面の例である。図15は、照明装置<1>及び<2>を個別に操作するウィジェットを統合する例を示している。
【0033】
ウィジェットを統合する場合、ユーザは、始めに、図15中Aに示すように、照明装置<2>を操作するウィジェット653bをドラッグし、続けて、図15中Bの白抜き矢印に示すように、照明装置<1>を操作するウィジェット653aの表示領域上にドロップする。これによって、図15中Cに示すように、ウィジェット653aが表示されていた箇所に、照明装置<1>及び<2>を共通に操作するウィジェット653dが表示される。これと同時に、表示領域661とウィジェット653dに折れ線で接続された表示領域652dに対して、ウィジェット653dで操作可能な照明装置<1>及び<2>の名称が表示される。また、ウィジェット653dで操作できる照明装置の個数は、図15中Cに示すように、ウィジェット653dの丸内に表示される数字と、グラフ651の上方の表示領域658に表示された丸印の数によってユーザに分かり易くしている。ユーザは、統合されたウィジェット653d等の一回の操作をトリガとして、複数の照明装置<1>及び<2>に対して共通の設定値を同時又は同時に近い時系列で設定することができる。
【0034】
図16は、ウィジェットの統合を解除する際のコントローラB画面の例である。図16は、図15に示すウィジェット653dの統合を解除する例を示している。
【0035】
ウィジェットの統合を解除する場合、ユーザは、始めに、図16中Aに示すように、ウィジェット653dを長押しする。これによって、図16中Bに示すように、ウィジェット653d等の統合解除の確認画面が表示される。続けて、ユーザが、ウィジェット659をタップすると、ウィジェット653d等の統合が解除され、図16中Cに示すように、統合されていたウィジェット653a、653b等がウィジェット653d等の表示箇所の近傍に、再び表示される。これによって、ユーザは再び、照明装置<1>及び<2>の明るさ・色温度等を個別に設定することができる。一方、ユーザが、図16中Bに示すウィジェット660をタップすることで、ウィジェット653d等の統合の解除をキャンセルすることができる。
【0036】
以上から、本実施形態によれば、1つの操作端末から異なる種類、異なる機能を有する複数の照明装置に対して共通の設定値を容易に設定することができる。その結果、例えば、比較例では煩雑であった、シーリングライトとダウンライトといった異なる種類の照明装置の明るさ・色温度の合わせを容易にすることができる。また、操作画面上の照明装置を操作するウィジェットを統合することで、複数の照明装置の一括した設定を容易にすることができる。更に、本実施形態によれば、通信機能(通信モジュール)を持つ調光器を用意することで、通信機能を持たない照明器具であっても、端末操作から操作することができる。
【0037】
なお、ここまで、発明の実施形態の一例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等が可能である。
【符号の説明】
【0038】
20・・・スマートフォン、10・・・照明装置、11・・・光源、12・・・LED点灯回路、13・・・通信モジュール、15・・・調光器、16・・・照明器具、17・・・PWM調光回路、18・・・位相制御調光回路、100、101、200、202、203、300、301、302、303、400、500、600、603、604、605、606、607、609、610、655、656、657、659、660・・・ウィジェット、201、601、602、608、652、657、658、661・・・表示領域、651・・・グラフ。
【要約】
【課題】本発明は、複数の照明装置に対して共通の設定値を容易に設定できる照明システム及びその操作端末を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の実施形態に係る照明システムは、光源及び通信モジュールを有する複数の照明装置と、前記通信モジュールを介した通信によって前記複数の照明装置の調整用の設定値を設定する操作端末とを備え、前記操作端末は、ユーザによる1回の操作をトリガとして前記複数の照明装置に対して共通の設定値を設定することを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17