(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ある施設に対する過去の評価が高かったとしても、その施設が将来十分な数の予約対象を予約システムに提供することができるとは限らない。この場合、評価が高い施設に関する情報を優先的に提示しても、その施設に対する予約数が伸びない。また、相対的に低い優先度が決定された他の施設に関する情報へのアクセス数が伸びない。そのため、他の施設に対する予約数も伸びない。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、施設の優先度を適切に決定することを可能とする情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、施設ごとに将来の所定期間に予約システムに提供される予約対象に対する基準提供数を取得する基準提供数取得手段と、前記予約システムに提供された予約対象の数を、該予約対象の数と施設を識別する施設識別情報と該予約対象の提供時期とを対応付けて記憶する記憶手段から、施設ごとに前記所定期間内の予約対象の提供数として取得する提供数取得手段と、前記提供数取得手段により取得された前記提供数の前記基準提供数取得手段により取得された前記基準提供数に対する充足率に基づいて、施設
が優先される程度を示す優先度を
施設ごとに決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、情報処理装置が、将来の所定期間について予約システムに提供される予約対象の数が、どの程度基準提供数を充足するかに基づいて、施設の優先度を決定する。そのため、施設の優先度を適切に決定することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、予約が確定している予約対象の数を施設ごとに取得する予約数取得手段と、前記予約数取得手段により取得された前記数に基づいて、前記基準提供数を設定する基準提供数設定手段と、を更に備え、前記基準提供数取得手段は、前記基準提供数設定手段により設定された前記基準提供数を取得することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、これまでの予約の実績を用いて、基準提供数を適切に設定することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報処理装置において、前記記憶手段から、予約が確定している第2所定期間内の提供数を施設ごとに取得する第2提供数取得手段を更に備え、前記予約数取得手段は、前記第2所定期間に提供された予約対象のうち予約が確定している予約対象の数を施設ごとに取得し、前記基準提供数設定手段は、前記予約数取得手段により取得された前記数と、前記第2提供数取得手段により取得された前記提供数とに基づいて、前記基準提供数を設定することを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、これまでの予約の実績と提供数に基づいて、基準提供数をより適切に設定することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、履歴記憶手段に記憶された、施設利用候補者の所定行為の対象とされた施設を識別可能な施設識別情報を含む前記所定行為の履歴に基づいて、予約対象に対する施設利用候補者の需要を施設ごとに推定する推定手段と、前記推定手段により推定された前記需要に基づいて、前記基準提供数を設定する基準提供数設定手段と、を更に備え、前記基準提供数取得手段は、前記基準提供数設定手段により設定された前記基準提供数を取得することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、予約対象に対する需要に基づいて、基準提供数を適切に設定することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の情報処理装置において、前記履歴記憶手段に記憶された、施設利用候補者の要求に基づいて検索された施設の前記施設識別情報を含む前記履歴に基づいて、施設の検索数を施設ごとに取得する検索数取得手段を更に備え、前記推定手段は、前記検索数取得手段により取得された前記検索数に基づいて、前記基準提供数を設定することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、施設が検索された回数を用いることにより、需要を適切に推定することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の情報処理装置において、予約が確定している第2所定期間に提供された予約対象のうち予約が確定している予約対象の数を施設ごとに取得する予約数取得手段を更に備え、前記検索数取得手段は、前記履歴記憶手段に記憶された、予約対象の利用時期を検索条件として用いて検索された予約対象を提供する施設の前記施設識別情報と該利用時期とを含む前記履歴に基づいて、利用時期が前記所定期間内である検索数と、利用時期が前記第2所定期間内である検索数とを取得し、前記推定手段は、前記検索数取得手段により取得された前記検索数と、前記予約数取得手段により取得された前記数とに基づいて、前記需要を推定することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、検索数に加えて、これまでの予約の実績を更に用いることにより、需要をより適切に推定することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の情報処理装置において、前記履歴記憶手段に記憶された、施設に関する情報が閲覧された該施設の前記施設識別情報を含む前記履歴に基づいて、前記情報の閲覧数を施設ごとに取得する閲覧数取得手段を更に備え、前記推定手段は、前記閲覧数取得手段により取得された前記閲覧数に基づいて、前記基準提供数を設定することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、施設に関する情報が閲覧された回数を用いることにより、需要を適切に推定することができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報処理装置において、予約が確定している第2所定期間に提供された予約対象のうち予約が確定している予約対象の数を施設ごとに取得する予約数取得手段を更に備え、前記閲覧数取得手段は、前記履歴記憶手段に記憶された、予約対象の利用時期を検索条件として用いて検索された予約対象のうち前記情報が閲覧された予約対象を提供する施設の前記施設識別情報と、該利用時期とを含む前記履歴に基づいて、利用時期が前記所定期間内である閲覧数と、利用時期が前記第2所定期間内である閲覧数とを取得し、前記推定手段は、前記閲覧数取得手段により取得された前記閲覧数と、前記予約数取得手段により取得された前記数とに基づいて、前記需要を推定することを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、閲覧数に加えて、これまでの予約の実績を更に用いることにより、需要をより適切に推定することができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項4乃至8の何れか1項に記載の情報処理装置において、施設に対応した条件を満たす施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方を識別するユーザ識別情報を施設ごとに取得する識別情報取得手段を更に備え、前記推定手段は、前記履歴記憶手段に記憶された前記所定行為を行った施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方の前記ユーザ識別情報を含む前記履歴のうち、前記識別情報取得手段により取得された前記ユーザ識別情報を含む履歴に基づいて、施設に対応した前記条件を満たす施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方の該施設に対する需要を推定することを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、基準提供数が設定される施設に対応した条件を満たす施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方の履歴を用いることで、需要をより適切に推定することができる。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の情報処理装置において、前記識別情報取得手段は、施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方による第2所定行為の対象とされた施設の前記施設識別情報と、施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方の前記ユーザ識別情報とを含む前記第2所定行為の履歴を記憶する第2履歴記憶手段から、前記基準提供数が設定される施設の前記施設識別情報に対応する前記ユーザ識別情報を取得することを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、基準提供数が設定される施設に対して第2所定行為を行ったことがある施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方の履歴を用いることで、需要をより適切に推定することができる。
【0026】
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記記憶手段から、予約対象に対する需要が顕著に大きい時期として予め定められた時期の提供数を施設ごとに取得する第3提供数取得手段と、前記第3提供数取得手段により取得された前記提供数に基づいて、前記充足率に対する基準値を設定する基準値設定手段と、を更に備え、前記決定手段は、前記充足率と、前記基準値設定手段により設定された前記基準値に基づいて、前記優先度を決定すること特徴とする。
【0027】
この発明によれば、需要が顕著に大きい時期に予約システムに提供した予約対象の数を用いることにより、優先度を適切に決定することができる。
【0028】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至10の何れか1項に記載の情報処理装置において、履歴記憶手段に記憶された、施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方の所定行為の対象とされた施設を識別可能な施設識別情報を含む前記所定行為の履歴に基づいて、予約対象に対する施設利用者及び施設利用候補者の少なくとも一方の需要を施設ごとに推定する第2推定手段と、前記第2推定手段により推定された前記需要に基づいて、前記充足率に対する基準値を設定する基準値設定手段と、を更に備え、前記決定手段は、前記充足率と、前記基準値設定手段により設定された前記基準値に基づいて、前記優先度を決定すること特徴とする。
【0029】
この発明によれば、予約対象に対する需要を用いることにより、優先度を適切に決定することができる。
【0030】
請求項13に記載の発明は、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、施設ごとに将来の所定期間に予約システムに提供される予約対象に対する基準提供数を取得する基準提供数取得ステップと、前記予約システムに提供された予約対象の数を、該予約対象の数と施設を識別する施設識別情報と該予約対象の提供時期とを対応付けて記憶する記憶手段から、施設ごとに前記所定期間内の予約対象の提供数として取得する提供数取得ステップと、前記提供数取得ステップにより取得された前記提供数の前記基準提供数取得ステップにより取得された前記基準提供数に対する充足率に基づいて、施設
が優先される程度を示す優先度を
施設ごとに決定する決定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0031】
請求項14に記載の発明は、コンピュータ
を、施設ごとに将来の所定期間に予約システムに提供される予約対象に対する基準提供数を取得する基準提供数取得手段と、前記予約システムに提供された予約対象の数を、該予約対象の数と施設を識別する施設識別情報と該予約対象の提供時期とを対応付けて記憶する記憶手段から、施設ごとに前記所定期間内の予約対象の提供数として取得する提供数取得手段と、前記提供数取得手段により取得された前記提供数の前記基準提供数取得手段により取得された前記基準提供数に対する充足率に基づいて、施設
が優先される程度を示す優先度を
施設ごとに決定する決定手段と、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、情報処理装置が、将来の所定期間について予約システムに提供される予約対象の数が、どの程度基準提供数を充足するかに基づいて、施設の優先度を決定する。そのため、施設の優先度を適切に決定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に説明する実施の形態は、宿泊施設の予約を行うための情報処理システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。宿泊施設は、本発明における施設の一例である。宿泊施設として、例えば、ホテル、旅館等がある。情報処理システムは、本発明における予約システムの一例である。
【0035】
[1.第1実施形態]
[1−1.情報処理システムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る情報処理システムSの構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0036】
図1に示すように、情報処理システムSは、宿泊施設予約サーバ1と、複数の宿泊施設端末2と、複数のユーザ端末3と、を含んで構成されている。そして、宿泊施設予約サーバ1と各宿泊施設端末2及び各ユーザ端末3とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0037】
宿泊施設予約サーバ1は、宿泊施設予約サイトに関する各種処理を実行するサーバ装置である。宿泊施設予約サーバ1は、本発明における情報処理装置の一例である。宿泊施設予約サイトは、宿泊施設の宿泊の予約の受け付けを行うWebサイトである。情報処理システムSは、複数の宿泊施設から予約の受け付けを委託されている。宿泊施設予約サーバ1は、ユーザ端末3からのリクエストに応じて、例えば、宿泊施設予約サイトのウェブページを送信したり、宿泊施設の検索や、宿泊の予約等に関する処理を行ったりする。宿泊施設内にある客室は、本発明における予約対象の一例である。また、宿泊施設予約サーバ1は、ユーザ端末3に対して宿泊施設に関する情報を提供する。宿泊施設に関する情報として、例えば、宿泊施設や宿泊プランの検索結果、宿泊施設の広告等がある。宿泊プランは、例えば、宿泊施設により企画された宿泊サービスである。
【0038】
宿泊施設端末2は、情報処理システムSに予約の委託をしている宿泊施設の提供者により利用される端末装置である。宿泊施設端末2は、提供者からの操作に基づいて宿泊施設予約サーバ1等のサーバ装置にアクセスする。これにより、宿泊施設端末2は、サーバ装置からウェブページを受信して表示する。宿泊施設端末2には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。提供者は、宿泊施設端末2を利用することにより、例えば、宿泊施設の情報を宿泊施設予約サイトに登録したり、宿泊施設の予約状況を確認したりする。
【0039】
ユーザ端末3は、宿泊施設予約サイトを利用するユーザの端末装置である。ユーザ端末3は、ユーザからの操作に基づいて宿泊施設予約サーバ1にアクセスすることにより、宿泊施設予約サーバ1からウェブページを受信して表示する。ユーザ端末3には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。ユーザ端末3としては、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等の携帯情報端末、携帯電話機等が用いられる。
【0040】
以上のような構成の情報処理システムSにおいて、宿泊施設の提供者は、宿泊施設端末2を操作することにより、宿泊施設内にある客室の中から、情報処理システムSに提供する客室の数を登録する。宿泊施設から情報処理システムSに提供される客室の数を、提供数という。提供数は、所定期間の単位で登録される。この期間は、例えば、1日であってもよい。また、この期間は、例えば1週間、1ヶ月等であってもよい。宿泊施設予約サーバ1は、提供数の範囲内で、ユーザから客室の予約を受け付けることができる。予約されている客室の数を、予約数という。
【0041】
ある宿泊施設がユーザからの評価や人気が高くても、その宿泊施設からの客室の提供数が十分ではないと、予約数が提供数に達しやすい。そのため、その宿泊施設の客室を予約することができない場合がある。複数の宿泊施設の中で、提供数が十分ではない宿泊施設に関する情報が優先的にユーザに提示されても、その宿泊施設の予約数が伸びない。提供数が十分ではない宿泊施設に関する情報が優先的に提示される結果、他の宿泊施設に関する情報の提示の優先度が相対的に低くなる。そのため、他の宿泊施設に関する情報へのアクセス数が伸びず、他の宿泊施設の予約数も伸びない。また例えば、提供数が十分ではない宿泊施設に関する情報を見たユーザは別の宿泊施設に関する情報を見るために、ユーザ端末3から宿泊施設予約サーバ1へ情報の要求が送信されることがある。この場合、宿泊施設予約サーバ1への要求が増えるため、通信負荷が増大したり、宿泊施設予約サーバ1の処理負荷が増大したりする。
【0042】
情報処理システムSにおいて、全体的な予約数を向上させるため、宿泊施設ごとに割当数が設定される。割当数は、宿泊施設から登録される提供数に対して基準となる数である。割当数は、本発明における基準提供数の一例である。割当数は、例えば、提供数の目標値であってもよい。割当数は、例えば、情報処理システムSの管理者により設定されてもよいし、宿泊施設予約サーバ1により設定されてもよい。宿泊施設予約サーバ1は、将来の提供数を割当数で割ることにより、割当数に対する提供数の充足率を宿泊施設ごとに計算する。そして、宿泊施設予約サーバ1は、充足率に基づいて、優先度を宿泊施設ごとに決定する。例えば、宿泊施設予約サーバ1は、充足率が高いほど、高い優先度を決定する。なお、提供数、割当数、及び優先度は、宿泊施設から提供される宿泊プランごとに登録、設定又は決定されてもよい。割当数の設定、及び優先度の決定の詳細は後述する。
【0043】
[1−2.宿泊施設予約サーバの構成]
次に、宿泊施設予約サーバ1の構成について、
図2(a)及び
図3を用いて説明する。
【0044】
図2(a)は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
図2(a)に示すように、宿泊施設予約サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。
【0045】
通信部11は、ネットワークNWに接続して、宿泊施設端末2やユーザ端末3等との通信状態を制御するようになっている。
【0046】
記憶部12は、本発明における記憶手段、履歴記憶手段、第2履歴記憶手段の一例である。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部12には、会員情報DB12a、宿泊施設情報DB12b、プラン情報DB12c、割当数DB12d、空席数DB12e、予約数DB12f、予約情報DB12g、検索履歴DB12h、閲覧履歴DB12i等のデータベースが構築されている。「DB」は、データベースの略語である。
【0047】
図3(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図である。会員情報DB12aには、情報処理システムSに会員登録しているユーザに関する会員情報が登録される。具体的に、会員情報DB12aには、ユーザID、パスワード、ニックネーム、氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス、クレジットカード情報等のユーザの属性が、ユーザごとに対応付けて登録される。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。
【0048】
図3(b)は、宿泊施設情報DB12bに登録される内容の一例を示す図である。宿泊施設情報DB12bには、宿泊施設に関する宿泊施設情報が登録される。具体的に、宿泊施設情報DB12bには、宿泊施設ID、宿泊施設名、郵便番号、住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレス、総客室数、宿泊施設の詳細情報等の宿泊施設の属性が、宿泊施設ごとに対応付けて登録される。宿泊施設IDは、宿泊施設の識別情報である。総客室数は、宿泊施設内にある全客室の数である。
【0049】
図3(c)は、プラン情報DB12cに登録される内容の一例を示す図である。プラン情報DB12cには、宿泊プランに関するプラン情報が登録される。具体的に、宿泊プラン情報DB12cには、宿泊施設ID、プランID、宿泊プランの詳細情報等の宿泊プランの属性が、宿泊プランごとに対応付けて登録される。宿泊施設IDは、宿泊プランを提供する宿泊施設を示す。プランIDは、宿泊プランの識別情報である。
【0050】
図3(d)は、割当数DB12dに登録される内容の一例を示す図である。割当数DB12dには、割当数が登録される。具体的に、割当数DB12dには、宿泊施設ID、日付及び割当数が、宿泊施設ごとに対応付けて登録される。宿泊施設IDは、割当数が設定された宿泊施設を示す。日付は、設定された割当数が適用される日を示す。なお、割当数が、例えば宿泊プランごとに登録されてもよい。
【0051】
図3(e)は、空室数DB12eに登録される内容の一例を示す図である。空室数DB12eには、空室数が登録される。具体的に、空室数DB12eには、宿泊施設ID、日付及び空室数が、宿泊施設ごとに対応付けて登録される。宿泊施設IDは、空室数に相当する空室がある宿泊施設を示す。日付は、空室数に相当する空室がある日を示す。空室数と予約数との合計は、提供数と一致する。なお、空室数が、例えば宿泊プランごとに登録されてもよい。
【0052】
図3(f)は、予約数DB12fに登録される内容の一例を示す図である。予約数DB12fには、予約数が登録される。具体的に、予約数DB12fには、宿泊施設ID、日付及び予約数が、宿泊施設ごとに対応付けて登録される。宿泊施設IDは、予約数に相当する予約がある宿泊施設を示す。日付は、予約数に相当する予約がある日を示す。なお、予約数が、例えば宿泊プランごとに登録されてもよい。
【0053】
図3(g)は、予約情報DB12gに登録される内容の一例を示す図である。予約情報DB12gには、客室の予約の内容に関する予約情報が登録される。予約情報は、ユーザによる予約の履歴でもある。予約情報は、本発明における履歴の一例である。具体的に、予約情報DB12gには、予約番号、予約日時、ユーザID、宿泊施設ID、プランID、チェックイン日、チェックアウト日、部屋数等が、予約ごとに対応付けて登録される。予約番号は、予約を識別するための番号である。予約日時は、予約が行われた日時である。ユーザIDは、予約を行ったユーザを示す。宿泊施設IDは、予約された客室を提供する宿泊施設を示す。プランIDは、予約された宿泊プランを示す。部屋数は、予約された客室の数を示す。
【0054】
図3(h)は、検索履歴DB12hに登録される内容の一例を示す図である。検索履歴DB12hには、宿泊施設予約サイトにおける宿泊施設や宿泊プランの検索履歴が登録される。検索履歴は、本発明における履歴の一例である。具体的に、検索履歴DB12hには、ユーザID、検索日時、検索条件情報、及び検索結果リスト等が、検索が実行されるごとに対応付けて登録される。ユーザIDは、検索を要求したユーザを示す。検索日時は、検索が実行された日時を示す。検索条件情報は、ユーザにより指定された検索条件を示す。検索条件情報は、少なくともチェックイン日、チェックアウト日、部屋数を含む。チェックイン日及びチェックアウト日は、客室の利用時期を示す。部屋数は、ユーザが予約したい客室の数を示す。検索結果リストは、検索結果を示す。具体的に、検索結果リストには、検索された宿泊プランごとに、宿泊施設ID及びプランIDが対応付けて登録される。ユーザが、ユーザ端末3を操作して検索条件を指定すると、ユーザ端末3は、検索要求を宿泊施設予約サーバ1へ送信する。検索要求は、検索条件情報、及び検索条件を指定したユーザのユーザIDを含む。システム制御部14は、検索条件情報が示す条件を満たす宿泊プランを検索する。宿泊プランを検索することは、宿泊プランを提供する宿泊施設を検索することでもある。そして、システム制御部14は、検索した宿泊プランのプランID及びその宿泊プランを提供する宿泊施設の宿泊施設IDを検索結果リストに登録する。1つの宿泊施設に対して複数の宿泊プランが検索された場合、システム制御部14は、1つの宿泊施設IDに複数のプランIDを対応付けて検索結果リストに登録する。また、システム制御部14は、ユーザID、検索条件情報、検索結果リストを含む検索履歴を登録する。
【0055】
図3(i)は、閲覧履歴DB12iに登録される内容の一例を示す図である。閲覧履歴DB12iには、宿泊施設予約サイトにおける宿泊施設ページの閲覧履歴が登録される。宿泊施設ページは、宿泊施設に関する詳細な情報が表示されるウェブページである。宿泊施設ページとして、例えば、宿泊施設を紹介するページ、宿泊プランを紹介するページ等がある。閲覧履歴は、本発明における履歴の一例である。具体的に、閲覧履歴DB12iには、ユーザID、閲覧日時、宿泊施設ID及び検索条件情報等が、宿泊施設ページが表示されるごとに対応付けて登録される。ユーザIDは、宿泊施設ページを閲覧したユーザを示す。閲覧日時は、宿泊施設ページが閲覧された日時を示す。宿泊施設IDは、閲覧された宿泊施設ページに対応する宿泊施設を示す。検索条件情報は、ユーザにより指定された検索条件を示す。システム制御部14は、宿泊プランを検索すると、ユーザ端末3へ検索結果ページを送信する。検索結果ページは、検索結果を表示するウェブページである。検索結果ページにおいて、検索された宿泊施設や宿泊プランの中からユーザが何れかを選択する。すると、ユーザ端末3は、宿泊施設ページ要求を宿泊施設予約サーバ1へ送信する。宿泊施設ページ要求は、宿泊施設ページを閲覧するユーザのユーザIDを含む。また、宿泊施設ページ要求は、選択された宿泊施設の宿泊施設ID又は選択された宿泊プランを提供する宿泊施設の宿泊施設IDを含む。システム制御部14は、宿泊施設IDに対応する宿泊施設ページをユーザ端末3へ送信する。このとき、システム制御部14は、検索履歴DB12hから、閲覧要求に含まれるユーザIDに対応する検索履歴のうち、検索日時が最新の検索履歴を検索する。システム制御部14は、検索履歴から検索条件情報を取得する。そして、システム制御部14は、ユーザID、宿泊施設ID、検索条件情報を含む閲覧履歴を登録する。
【0056】
次に、記憶部12に記憶されるその他の情報について説明する。記憶部12には、ウェブページを表示するためのHTML(HyperText Markup Language)文書、XML(Extensible Markup Language)文書、画像データ、テキストデータ、電子文書等の各種データが記憶されている。また、記憶部12には、各種の設定値、閾値、定数等が記憶されている。
【0057】
また、記憶部12には、オペレーティングシステム、WWW(World Wide Web)サーバプログラム、DBMS(Database Management System)、宿泊施設予約管理プログラム等の各種プログラムが記憶されている。宿泊施設予約管理プログラムは、宿泊施設の検索、宿泊施設の予約、割当数の設定、優先度の決定等の処理を実行するためのプログラムである。宿泊施設予約管理プログラムは、本発明における検索プログラムの一例である。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、光ディスク等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0058】
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
【0059】
システム制御部14は、CPU14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c等により構成されている。CPU14は、プロセッサの一例である。なお、本発明は、CPUと異なる様々なプロセッサに対しても適用可能である。記憶部12、ROM14b及びRAM14cは、それぞれメモリの一例である。なお、本発明は、ハードディスク、ROM及びRAMと異なる様々なメモリに対しても適用可能である。
【0060】
なお、宿泊施設予約サーバ1が、複数のサーバ装置で構成されてもよい。例えば、宿泊施設の検索を行うサーバ装置、宿泊施設の予約の処理を行うサーバ装置、割当数の設定や優先度の決定を行うサーバ装置、ユーザ端末3からのリクエストに応じてウェブページを送信するサーバ装置、及びデータベースを管理するサーバ装置等が、互いにLAN等で接続されてもよい。
【0061】
[1−3.システム制御部の機能詳細]
次に、
図2(b)を用いて、システム制御部14の機能について説明する。
図2(b)は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部14は、CPU14aが、宿泊施設予約管理プログラム等のプログラムを読み出し実行することにより、
図2(b)に示すように、割当数設定部141、実績取得部142、充足率計算部143、優先度決定部144、情報提供部145等として機能する。割当数設定部141は、本発明における基準提供数設定手段の一例である。実績取得部142は、本発明における予約数取得手段、及び第2提供数取得手段の一例である。充足率計算部143は、本発明における基準提供数取得手段、及び提供数取得手段の一例である。優先度決定部144は、本発明における決定手段の一例である。
【0062】
割当数設定部141は、将来の日に対する割当数を宿泊施設ごとに設定し、割当数を割当数DB12dに登録する。割当数設定部141は、例えば所定の期間ごとに割当数を決定する。例えば、割当数設定部141は、1日ごとに割当数を設定してもよいし、1週間、1ヶ月等、所定の期間ごとに割当数を設定してもよい。割当数が対応付けられる将来の日を、割当数設定対象日という。割当数設定対象日は、例えば、今日から所定日数後の日であってもよい。例えば、割当数設定対象日は、客室が予約可能な期間よりも後の日であってもよい。この場合、宿泊施設の提供者は客室が予約可能となる前に、割当数を確認することができる。また例えば、割当数設定対象日は、客室が予約可能な期間内の何れかの日であってもよい。
【0063】
割当数設定部141は、例えば、客室の予約の実績に基づいて割当数を設定してもよい。予約の実績として、例えば、予約確定数がある。予約確定数は、予約された客室のうち、予約が確定した客室の数である。予約が確定した客室は、予約したユーザが実際に利用した客室を含む。また、予約が確定した客室は、例えば予約したユーザが客室を利用していなくても、予約をキャンセルことができなくなった客室を含んでもよい。また、チェックイン日が到来していなくても、予約が確定してもよい。例えば、予約が確定した客室は、予約をキャンセルする場合、ユーザがキャンセル料を支払う必要がある客室を含んでもよい。予約が確定する日を、予約確定日という。予約確定日は、例えば、チェックイン日であってもよいし、チェックイン日の所定日数前の日であってもよい。割当数設定部141は、例えば、予約確定数が多いほど、多い割当数を設定してもよい。その理由は、予約確定数が多いほど、将来の予約数も多い蓋然性があるからである。例えば、記憶部12に、予約確定数と割当数とを対応付けた割当数テーブルが記憶されてもよい。割当数設定部141は、割当数テーブルを用いて割当数を設定してもよい。
【0064】
割当数設定部141は、例えば、客室の予約の実績と、宿泊施設からの客室の提供の実績とに基づいて、割当数を設定してもよい。客室の提供の実績として、例えば、過去の客室の提供数がある。例えば、割当数設定部141は、過去の1日当たりの提供数を、1日当たりの予約確定数で割ることにより、稼働率を計算する。例えば、稼働率が100%である場合、割当数設定部141は、過去の提供数よりも多い割当数を設定してもよい。その理由は、客室が不足しているからである。稼働率が100%未満である場合、割当数設定部141は、例えば、過去の提供数と同一の割当数を設定してもよい。
【0065】
実績取得部142は、宿泊施設ごとの予約確定数を予約数DB12fから取得する。実績取得部142は、例えば、予約が確定している所定期間の予約数の合計を、予約確定数として取得する。この期間を実績期間という。実績期間は、本発明における第2所定期間の一例である。実績期間の日数は、例えば1日以上であればよい。また、実績取得部142は、宿泊施設ごとの過去の提供数を空席数DB12e及び予約数DB12fから取得する。例えば、実績取得部142は、実績期間の空席数と予約数との合計を、過去の提供数として取得する。なお、実績取得部142は、予約数DB12fを用いる代わりに、予約情報DB12gを用いて予約数を取得してもよい。例えば、実績取得部142は、予約情報DB12gに登録された宿泊施設ID、チェックイン日、チェックアウト日及び部屋数に基づいて、予約数を計算してもよい。割当数設定部141は、実績取得部142により取得された予約確定数及び提供数を用いて割当数を設定する。なお、情報処理システムSの管理者が割当数を設定する場合、割当数設定部141及び実績取得部142は不要である。
【0066】
充足率計算部143は、割当数に対する提供数の充足率を宿泊施設ごとに計算する。そのため、充足率計算部143は、宿泊施設ごとに、将来の所定期間の客室の提供数を、空席数DB12e及び予約数DB12fから取得する。この期間を、評価期間という。評価期間は、本発明における将来の所定期間の一例である。評価期間の初日は、例えば明日以降の何れかの日であればよい。評価期間の末日は、例えば、客室が予約可能な期間内の何れかの日であってもよいし、客室が予約可能な期間より後の何れかの日であってもよい。評価期間の日数は、例えば1日以上であればよい。評価期間の日数と実績期間の日数は同一であってもよいし、異なっていてもよい。充足率計算部143は、例えば、評価期間の空席数と予約数との合計を提供数として計算する。なお、充足率計算部143は、予約数DB12fを用いる代わりに、予約情報DB12gを用いて予約数を取得してもよい。ところで、ある日の提供数がその日の割当数よりも多い場合がある。この場合、充足率計算部143は、提供数を割当数に一致させる。その理由は、提供数が割当数をどの程度充足しているかを充足率により示すためである。そのため、充足率計算部143は、割当数DB12dから割当数を取得する。充足率計算部143は、例えば日ごとに計算した提供数の合計を、将来の提供数として計算する。
【0067】
優先度決定部144は、充足率計算部143により計算された充足率に基づいて、宿泊施設ごとの優先度を決定する。具体的に、優先度決定部144は、充足率が高いほど、高い優先度を決定する。優先度の値が小さいほど、優先度が高い。例えば優先度1が最も優先度が高い。優先度の個数は任意である。記憶部12には、例えば、優先度ごとに、充足率に対する閾値と優先度とを対応付けた充足率閾値テーブルが記憶されてもよい。優先度が高いほど、閾値も高い。充足率に対する閾値は、本発明における基準値の一例である。この閾値は、例えば情報処理システムSの管理者により予め設定されてもよい。優先度決定部144は、充足率閾値テーブルを用いて優先度を決定してもよい。優先度決定部144は、例えば優先度を用いる処理が実行されるときに優先度を決定してもよい。また、優先度決定部144は、例えば所定の期間ごとに優先度を決定してもよい。そして、優先度決定部144は、決定した優先度をデータベースに登録しておいてもよい。
【0068】
情報提供部145は、優先度決定部144により決定された優先度に基づいて、宿泊施設に関する情報の提示を制御する。具体的に、情報提供部145は、優先度が高い宿泊施設に関する情報ほど、優先的に表示させる。例えば、情報提供部145は、検索結果ページを生成する。このとき、情報提供部145は、検索された宿泊施設の表示順位を決定する。表示順位は、ウェブページ内において、宿泊施設に関する情報が表示される順番を示す。表示順位が高いほど、宿泊施設に関する情報がユーザにとって見やすい。情報提供部145は、優先度が高い宿泊施設であるほど、高い表示順位を決定する。
【0069】
また例えば、情報提供部145は、宿泊施設予約サイトのウェブページ内に、宿泊施設に関する広告コンテンツを1又は複数表示させる。例えば、記憶部12には、広告DBが格納されている。広告DBには、宿泊施設ごと又は宿泊プランごとに広告コンテンツが登録されている。ウェブページ内に広告コンテンツを表示するとき、ユーザ端末3は、宿泊施設予約サーバ1へ広告要求を送信する。情報提供部145は、広告要求に基づいて、表示候補となる広告コンテンツの宿泊施設を複数決定する。次いで、情報提供部145は、例えば、決定した各宿泊施設の表示順位を決定する。このとき、情報提供部145は、優先度が高い宿泊施設であるほど、高い表示順位を決定する。そして、決定した表示順位で各宿泊施設が広告コンテンツをユーザ端末3が表示するように、情報提供部145は広告コンテンツをユーザ端末3へ送信する。或いは、情報提供部145は、例えば、優先度が最も高い宿泊施設又は優先度が相対的に高い所定数の宿泊施設を決定してもよい。そして、情報提供部145は、決定した1又は複数の宿泊施設の広告コンテンツをユーザ端末3へ送信して、ユーザ端末3に広告コンテンツを表示させてもよい。
【0070】
なお、割当数設定部141〜情報提供部145は、宿泊施設から提供される宿泊プランごとに処理を行ってもよい。すなわち、充足率計算部143は、宿泊プランごとの割当数と提供数とに基づいて充足数を計算する。優先度決定部144は、宿泊プランごとの優先度を決定する。
【0071】
また、システム制御部14は、優先度を用いて、例えば宿泊施設から情報処理システムSへ支払う手数料率を、宿泊施設ごとに決定してもよい。手数料率は、例えば、宿泊施設の売り上げに対して情報処理システムSに支払う金額の割合である。例えば、システム制御部14は、優先度が高いほど、低い手数料率を決定してもよい。この場合、充足率計算部143は、例えば1日ごとに、宿泊施設ごとの評価期間の割当数と提供数とを取得してもよい。充足率計算部143は、取得した割当数と提供数とを所定のデータベースに登録する。充足率計算部143は、例えば1ヶ月ごとに、過去1ヶ月の間の1日ごとの割当数と提供数とをそれぞれ合計する。充足率計算部143は、提供数の合計を割当数の合計で割ることにより、宿泊施設ごとの充足率を計算する。優先度決定部144は、この充足率を用いて優先度を決定し、システム制御部14は、この優先度を用いて手数料率を決定する。優先度を用いて手数料率を決定する場合、システム制御部14は、例えば宿泊施設に関する情報を優先度を用いて制御しなくてもよい。
【0072】
[1−4.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図4乃至
図7を用いて説明する。
【0073】
図4は、本実施形態に係る情報処理システムSの動作の一例を示すシーケンス図である。
図4に示すように、宿泊施設予約サーバ1の割当数設定部141は、割当数設定処理を実行する(ステップS1)。割当数設定処理において、割当数設定部141は、割当数を宿泊施設ごとに設定する。割当数設定処理の詳細は後述する。
【0074】
その後、宿泊施設の提供者は、宿泊施設端末2を操作して、将来の日に対する提供数を入力する。このとき、提供者が2日以上の期間を指定した提供数が入力可能になっていてもよい。また、宿泊施設端末2は、宿泊施設予約サーバ1が設定した割当数を画面に表示してもよい。宿泊施設端末2は、入力された提供数、将来の日付、及び提供者に対応する宿泊施設IDを宿泊施設予約サーバ1へ送信する(ステップS2)。システム制御部14は、受信した提供数、日付及び宿泊施設IDを対応付けて空室DB12eに登録する(ステップS3)。このとき、システム制御部14は、提供数を空室数として登録する。
【0075】
その後、ユーザが予約の操作を行うことにより、ユーザ端末3は宿泊施設予約サーバ1へ予約要求を送信する(ステップS4)。予約要求は、予約される宿泊施設の宿泊施設ID、チェックイン日、チェックアウト日、部屋数等を含む。システム制御部14は、予約要求に含まれる情報に基づいて、空室数DB12e及び予約数DB12fを更新する(ステップS5)。具体的に、システム制御部14は、宿泊施設IDに対応付けて空室数DB12eに登録されている空室数のうち、チェックイン日からチェックアウト日の前日までに対応する空室数を検索する。そして、システム制御部14は、検索した空室数から部屋数を減算する。また、システム制御部14は、宿泊施設IDに対応付けて予約数DB12fに登録されている予約数のうち、チェックイン日からチェックアウト日の前日までに対応する予約数を検索する。そして、システム制御部14は、検索した予約数に部屋数を加算する。
【0076】
その後、ユーザの操作に基づき、ユーザ端末2が宿泊施設予約サーバ1へ検索要求を送信する(ステップS6)。すると、情報提供部145は、検索処理を実行する(ステップS7)。具体的に、情報提供部145は、宿泊施設情報DB12b及びプラン情報DB12cに基づいて、検索要求に含まれる検索条件情報が示す条件を満たす宿泊プランのプランID及びその宿泊プランを提供する宿泊施設の宿泊施設IDを検索する。このとき、情報提供部145は、空室数DB12eを参照して、検索条件として指定されたチェックイン日からチェックアウト日の前日までの期間の空室数が、検索条件として指定された部屋数以上である宿泊施設IDを検索する。情報提供部145は、検索したプランID及び宿泊施設IDを登録した検索結果リストを生成する。
【0077】
検索処理を終えると、優先度決定部144は、順序番号iを1に設定する(ステップS8)。次いで、充足率計算部143は、充足率計算処理を実行する(ステップS9)。充足率計算処理において、充足率計算部143は、検索結果リストにおいてi番目に登録されている宿泊施設IDに対応する宿泊施設について、充足率を計算する。充足率計算処理の詳細は後述する。次いで、優先度決定部144は、優先度決定処理を実行する(ステップS10)。優先度決定処理において、優先度決定部144は、充足率計算処理で計算された充足率に基づいて、i番目の宿泊施設IDに対応する宿泊施設の優先度を決定する。優先度決定処理の詳細は後述する。次いで、優先度決定部144は、順序番号iが検索件数の値未満であるか否かを判定する(ステップS11)。検索件数は、検索された宿泊施設IDの数である。このとき、優先度決定部144は、順序番号iが検索件数の値未満であると判定した場合には(ステップS11:YES)、ステップS12に進む。ステップS12において、優先度決定部144は、順序番号iに1を加算する。次いで、優先度決定部144は、ステップS9に進む。一方、優先度決定部144は、順序番号iが検索件数の値未満ではないと判定した場合には(ステップS11:NO)、ステップS13に進む。
【0078】
ステップS13において、情報提供部145は、優先度決定処理で決定された優先度に基づいて、検索結果リストに登録された各宿泊施設IDに対応する表示順位を決定する。具体的に、情報提供部145は、優先度が高いほど、高い表示順位を決定する。次いで、情報提供部145は、宿泊施設情報DB12b及びプラン情報DB12cに基づいて、検索結果ページのHTML文書を生成する(ステップS14)。具体的に、情報提供部145は、宿泊施設名、宿泊施設の紹介、宿泊施設の住所、宿泊プランの名称、宿泊プランの内容、料金等の情報を、HTML文書に追加する。このとき、情報提供部145は、表示順位が高い宿泊施設ほど検索結果ページの上部に情報が表示されるように、情報を追加する。そして、情報提供部145は、生成したHTML文書をユーザ端末3へ送信する(ステップS15)。ユーザ端末3は、受信したHTML文書に基づいて、検索結果ページを画面に表示する(ステップS16)。
【0079】
図5は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による割当数設定処理の一例を示すフローチャートである。割当数設定処理は、例えば1日に1回実行される。
図5に示すように、割当数設定部141は、順序番号iを1に設定する(ステップS1)。そして、割当数設定部141は、宿泊施設情報DB12bから、i番目の宿泊施設IDを取得する。
【0080】
次いで、実績取得部142は、今日の日付に基づいて、実績期間の初日及び末日の日付をそれぞれ決定する。そして、実績取得部142は、空席数DB12eから、i番目の宿泊施設IDに対応する空席数のうち、実績期間の初日から末日までに対応する空席数をそれぞれ取得する。また、実績取得部142は、予約数DB12fから、i番目の宿泊施設IDに対応する予約数のうち、実績期間の初日から末日までに対応する予約数をそれぞれ取得する(ステップS22)。次いで、実績取得部142は、取得した空室数を合計するとともに、取得した予約数を合計する。そして、実績取得部142は、空室数の合計と予約数の合計とを足し合わせて、提供数を計算する(ステップS23)。
【0081】
次いで、割当数設定部141は、予約数の合計を実績期間の日数で割ることにより、1日当たりの予約数を計算する。また、割当数設定部141は、提供数を実績期間の日数で割ることにより、1日当たりの提供数を計算する。次いで、割当数設定部141は、1日当たりの予約数を1日当たりの提供数で割ることにより稼働率を計算する(ステップS24)。次いで、割当数設定部141は、稼働率が100%であるか否かを判定する(ステップS25)。このとき、割当数設定部141は、稼働率が100%であると判定した場合には(ステップS25:YES)、ステップS26に進む。ステップS26において、割当数設定部141は、1日当たりの提供数よりも多い数を、割当数に決定する。例えば、割当数設定部141は、1日当たりの提供数に、記憶部12に記憶されている係数を掛けることにより、割当数を計算してもよい。一方、割当数設定部141は、稼働率が100%未満であると判定した場合には(ステップS25:NO)、ステップS27に進む。ステップS27において、割当数設定部141は、1日当たりの提供数と同一の割当数を決定する。ステップS26又はS27を終えると、割当数設定部141は、ステップS28に進む。
【0082】
ステップS28において、割当数設定部141は、今日の日付に所定日数を加算することにより、割当設定対象日の日付を計算する。そして、割当数設定部141は、決定した優先度、i番目の宿泊施設ID、及び計算した日付を対応付けて、割当数DB12dに登録する。次いで、割当数設定部141は、順序番号iが、宿泊施設情報DB12bに登録されている宿泊施設情報IDの総数の値未満であるか否かを判定する(ステップS29)。このとき、割当数設定部141は、順序番号iが宿泊施設情報IDの総数の値未満であると判定した場合には(ステップS29:YES)、ステップS30に進む。ステップS30において、割当数設定部141は、順序番号iに1を加算する。次いで、割当数設定部141は、ステップS22に進む。一方、割当数設定部141は、順序番号iが宿泊施設情報IDの総数の値未満ではないと判定した場合には(ステップS29:NO)、優先度設定処理を終了させる。
【0083】
図6は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による充足率計算処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、充足率計算部143は、総割当数を0に設定するとともに、総提供数を0に設定する(ステップS41)。次いで、充足率計算部143は、今日の日付に基づいて、評価期間の初日及び末日の日付をそれぞれ決定する。そして、充足率計算部143は、対象日付を評価期間の初日に設定する(ステップS42)。
【0084】
次いで、充足率計算部143は、割当数DB12dから、対象日付、i番目の宿泊施設IDに対応する割当数を取得する(ステップS43)。次いで、充足率計算部143は、取得した割当数を、現在の対象日付の1日前までの総割当数に加算することにより、現在の対象日付までの総割当数を計算する(ステップS44)。なお、現在の対象日付が評価期間の初日である場合、1日前までの総割当数は0である。次いで、充足率計算部143は、空室数DB12eから、対象日付と、i番目の宿泊施設IDとに対応する空室数を取得する。また、充足率計算部143は、予約数DB12fから、対象日付と、i番目の宿泊施設IDとに対応する予約数を取得する(ステップS45)。次いで、充足率計算部143は、空席数に予約数を加算することにより、提供数を計算する(ステップS46)。
【0085】
次いで、充足率計算部143は、計算した提供数が、取得した割当数以下であるか否かを判定する(ステップS47)。このとき、充足率計算部143は、提供数が割当数以下であると判定した場合には(ステップS47:YES)、ステップS48に進む。ステップS48において、充足率計算部143は、計算した提供数を現在の対象日付までの総提供数に加算することにより、現在の対象日付までの総提供数を計算する。なお、現在の対象日付が評価期間の初日である場合、1日前までの総提供数は0である。一方、充足率計算部143は、提供数が割当数以下ではないと判定した場合には(ステップS47:NO)、ステップS49に進む。ステップS49において、充足率計算部143は、取得した割当数を現在の対象日付までの総提供数に加算することにより、現在の対象日付までの総提供数を計算する。ステップS48又はS49を終えると、充足率計算部143は、ステップS50に進む。
【0086】
ステップS50において、充足率計算部143は、対象日付が、評価期間の末日の日付と一致するか否かを判定する。このとき、充足率計算部143は、対象日付が評価期間の末日の日付と一致しないと判定した場合には(ステップS50:NO)、ステップS51に進む。ステップS51において、充足率計算部143は、対象日付に1を加算する。次いで、充足率計算部143は、ステップS43に進む。一方、充足率計算部143は、対象日付が評価期間の末日の日付と一致すると判定した場合には(ステップS50:YES)、ステップS52に進む。ステップS52において、充足率計算部143は、総提供数を総割当数で割ることにより、充足率を計算する。ステップS52を終えると、充足率計算部143は、充足率計算処理を終了させる。
【0087】
図7は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による優先度決定処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、優先度決定部144は、番号jを1に設定する(ステップS61)。次いで、優先度決定部144は、充足率閾値テーブルから、優先度jに対応する閾値を取得する。そして、優先度決定部144は、充足率計算処理で計算された充足率が、取得した閾値以上であるか否かを判定する(ステップS62)。このとき、優先度決定部144は、充足率が閾値以上ではないと判定した場合には(ステップS63:NO)、ステップS63に進む。ステップS63において、優先度決定部144は、番号jに1を加算する。次いで、優先度決定部144は、ステップS62に進む。一方、優先度決定部144は、充足率が閾値以上であると判定した場合には(ステップS63:YES)、ステップS64に進む。ステップS64において、優先度決定部144は、現在の番号jの値を優先度の値に決定する。ステップS64を終えると、優先度決定部144は、優先度決定処理を終了させる。
【0088】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、宿泊施設ごとに将来の評価期間に情報処理システムSに提供される客室に対する割当数を取得する。また、システム制御部14が、客室の提供数と宿泊施設IDと客室が提供される日とを対応付けて記憶する記憶部12から、宿泊施設ごとに評価期間内の客室の提供数を取得する。また、システム制御部14が、割当数に対する提供数の充足率に基づいて、宿泊施設ごとの優先度を決定する。従って、宿泊施設の優先度を適切に決定することができる。
【0089】
また、システム制御部14が、予約確定数を宿泊施設ごとに取得し、予約確定数に基づいて、割当数を設定してもよい。これにより、これまでの予約の実績を用いて、割当数を適切に設定することができる。
【0090】
また、システム制御部14が、記憶部12から実績期間内の提供数と実績期間内の予約確定数を宿泊施設ごとに取得し、提供数と予約確定数に基づいて、割当数を設定してもよい。これにより、割当数をより適切に設定することができる。
【0091】
[2.第2実施形態]
[2−1.システム制御部の機能概要]
第2実施形態におけるシステム制御部14の機能について、
図8を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第2実施形態は第1実施形態と基本的に同様である。
図8は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14の機能ブロックの一例を示す図である。
図8において、
図2(b)と同様の要素については同様の符号が付されている。
図8に示すように、システム制御部14は、割当数設定部141、実績取得部142、充足率計算部143、優先度決定部144、情報提供部145、需要推定部146等として機能する。需要推定部146は、本発明における推定手段、検索数取得手段、閲覧数取得手段、及び識別情報取得手段の一例である。
【0092】
本実施形態において、割当数設定部141は、客室に対するユーザの推定需要に基づいて、割当数を決定する。具体的に、割当数設定部141は、推定需要が大きいほど、多い割当数を決定する。その理由は、推定需要が大きいほど将来の予約数が多い蓋然性があるからである。
【0093】
需要推定部146は、宿泊施設に対するユーザの所定の行為の履歴に基づいて、客室に対する需要を宿泊施設ごとに推定する。所定の行為として、例えば、宿泊施設又は宿泊プランの検索の要求、宿泊施設ページの閲覧等が挙げられる。検索を要求するユーザ、及び宿泊施設ページを閲覧するユーザは、宿泊施設を利用するユーザの候補である。履歴を用いる理由は、所定の行為が行われた回数が多い客室ほど、需要が大きい蓋然性があるからである。所定の行為の履歴として、例えば検索履歴、閲覧履歴等が挙げられる。本実施形態において、需要推定部146は、検索履歴DB12hに登録された検索履歴を用いる。具体的に、需要推定部146は、検索履歴に基づいて、宿泊施設ごとの検索数を取得する。検索数は、宿泊施設が検索された回数を示す。需要推定部146は、検索数に基づいて需要を推定する。例えば、需要推定部146は、検索数が多いほど、大きい需要を決定してもよい。
【0094】
例えば、需要推定部146は、ある宿泊施設が検索されたことを示す検索履歴のうち、検索条件として指定されたチェックイン日が実績期間内である検索履歴の数を、その宿泊施設の実績期間の検索数としてカウントする。また、需要推定部146は、検索条件として指定されたチェックイン日が評価期間内である検索履歴の数を、その宿泊施設の評価期間の現在の検索数としてカウントする。本実施形態の場合、評価期間は、客室が予約可能な日を少なくとも含む。その理由として、例えば、客室が予約可能な期間よりも後の日を、チェックイン日として指定することができないことが挙げられる。例えば、評価期間の全部が、客室が予約可能な期間に含まれてもよいし、評価期間の一部が、客室が予約可能な期間と重複してもよい。また、評価期間は、例えば割当数設定対象日を含んでもよい。また、評価期間は例えば実績期間と重複しない。
【0095】
需要推定部146は、実績期間の検索数、評価期間の検索数、及び実績期間の予約確定数に基づいて、需要を推定してもよい。例えば、需要推定部146は、評価期間の現在の検索数から、評価期間の将来の検索数を推定してもよい。その理由は、評価期間の検索数は、予約が確定するまで、今後増加する可能性があるからである。将来の検索数とは、評価期間に提供される客室の予約が確定する日以降の検索数である。需要推定部146は、例えば、1日当たりの予約確定数を実績期間の検索数で割ることにより、1回の検索当たりの予約数を計算する。そして、需要推定部146は、例えば1回の検索当たりの予約数に将来の検索数を掛けることにより、推定予約数を計算する。この推定予約数は需要を示す。需要推定部146は、推定予約数が多いほど、多い割当数を決定する。
【0096】
また例えば、需要推定部146は、実績期間の検索数、評価期間の現在の検索数、及び実績期間の稼働率に基づいて、需要を推定してもよい。例えば、需要推定部146は、予約確定数を実績期間の検索数で割ることにより、稼働率を計算する。そして、需要推定部146は、例えば1回の検索当たりの稼働率に将来の検索数を掛けることにより、推定稼働率を計算する。この推定稼働率は需要を示す。需要推定部146は、推定稼働率が高いほど、多い割当数を決定する。
【0097】
[2−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図9及び
図10を用いて説明する。
図9は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による割当数設定処理の一例を示すフローチャートである。
図9において、
図5と同様の処理については同様の符号が付されている。
図9に示すように、ステップS21が実行された後、需要推定部146は、需要推定処理を実行する(ステップS31)。需要推定処理において、需要推定部146は、i番目の宿泊施設IDに対応する推定予約数を推定する。需要推定処理の詳細は後述する。次いで、割当数設定部141は、推定予約数に基づいて、割当数を決定する(ステップS32)。例えば、需要推定部146は、例えば推定予約数と同一の割当数を決定してもよいし、推定予約数に所定の係数を掛けることにより、割当数を計算してもよい。
【0098】
次いで、割当数設定部141は、割当数を割当数DB12dに登録する(ステップS28)。次いで、割当数設定部141は、順序番号iが宿泊施設情報IDの総数の値未満であるか否かを判定する(ステップS29)。このとき、割当数設定部141は、順序番号iが宿泊施設情報IDの総数の値未満であると判定した場合には(ステップS29:YES)、ステップS30に進む。ステップS30において、割当数設定部141は、順序番号iに1を加算する。次いで、割当数設定部141は、ステップS31に進む。一方、割当数設定部141は、順序番号iが宿泊施設情報IDの総数の値未満ではないと判定した場合には(ステップS29:NO)、優先度設定処理を終了させる。
【0099】
図10は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による需要推定処理の一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、実績取得部142は、今日の日付を基準として、実績期間の初日及び末日の日付をそれぞれ決定する。そして、実績取得部142は、予約数DB12fから、i番目の宿泊施設IDに対応する予約数のうち、実績期間の初日から末日までに対応する予約数をそれぞれ取得する(ステップS71)。次いで、需要推定部146は、取得された予約数の合計を実績期間の日数で割ることにより、1日当たりの予約確定数を計算する(ステップS72)。
【0100】
次いで、需要推定部146は、検索履歴DB12hから、検索結果リストでi番目の宿泊施設IDを含む検索履歴のうち、検索結果情報に含まれるチェックイン日が実績期間の範囲内である検索履歴を検索する(ステップS73)。次いで、需要推定部146は、検索された検索履歴の数をカウントすることにより、実績期間の検索数を計算する。そして、需要推定部146は、検索数を実績期間の日数で割ることにより、実績期間の1日当たりの検索数を計算する(ステップS74)。
【0101】
次いで、需要推定部146は、例えば今日の日付に所定日数を加算して評価基準日を計算する。そして、需要推定部146は、例えば評価基準日を基準として、評価期間の初日及び末日を決定する。評価基準日に、評価期間の提供数と割当数に基づいて、充足率が計算される。次いで、需要推定部146は、検索履歴DB12hから、検索結果リストでi番目の宿泊施設IDを含む検索履歴のうち、検索結果情報に含まれるチェックイン日が評価期間の範囲内である検索履歴を検索する(ステップS75)。次いで、需要推定部146は、検索された検索履歴の数をカウントすることにより、評価期間の現在の検索数を計算する。そして、需要推定部146は、検索数を実績期間の日数で割ることにより、評価期間の1日当たりの検索数を計算する(ステップS76)。
【0102】
次いで、需要推定部146は、評価期間の1日当たりの検索数に基づいて、評価期間の将来の検索数を計算する(ステップS77)。例えば、需要推定部146は、評価期間の1日当たりの検索数に所定の係数を掛けることにより、将来の検索数を計算してもよい。また例えば、需要推定部146は、検索履歴DB12hに基づいて、検索数の増加傾向を特定してもよい。そして、需要推定部146は、増加傾向に基づいて係数を決定してもよい。例えば、需要推定部146は、評価期間内の日をチェックイン日とした場合の予約確定日からチェックイン日までの経過日数を計算する。次いで、需要推定部146は、評価期間と同一日数の過去の期間を決定する。次いで、需要推定部146は、決定した期間内の日をチェックイン日とした場合の予約確定日を計算する。次いで、需要推定部146は、予約確定日までの間に登録されている検索履歴のうち、決定した期間内の日がチェックイン日として指定された検索履歴の数に基づいて、予約確定日における検索数を計算する。また、需要推定部146は、計算した予約確定日から経過日数を減算することにより、予約未確定基準日を計算する。次いで、需要推定部146は、予約未確定基準日までの間に登録されている検索履歴のうち、決定した期間内の日がチェックイン日として指定された検索履歴の数に基づいて、予約未確定基準日における検索数を計算する。次いで、需要推定部146は、予約未確定基準日における検索数を予約確定日における検索数で割ることにより、検索倍率を計算する。次いで、需要推定部146は、検索倍率に基づいて、係数を決定する。例えば、需要推定部146は、検索倍率と一致する係数を決定してもよい。そして、需要推定部146は、評価期間の1日当たりの検索数に係数を掛けることにより、将来の検索数を計算する。
【0103】
次いで、需要推定部146は、1日当たりの予約確定数を実績期間の検索数で割ることにより、1回の検索当たりの予約数を計算する。そして、需要推定部146は、1回の検索当たりの予約数に将来の検索数を掛けることにより、推定予約数を計算する(ステップS78)。ステップS78を終えると、需要推定部146は、需要推定処理を終了させる。
【0104】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、記憶部12に記憶された所定行為の履歴であって、所定行為の対象とされた宿泊施設の宿泊施設IDを含む履歴に基づいて、客室に対する需要を宿泊施設ごとに推定する。また、システム制御部14が、推定された需要に基づいて割当数を設定する。従って、割当数を適切に設定することができる。
【0105】
また、システム制御部14が、検索履歴に基づいて、宿泊施設の検索数を宿泊施設ごとに取得し、検索数に基づいて割当数を設定してもよい。これにより、需要を適切に推定することができる。
【0106】
また、システム制御部14が、予約確定数を宿泊施設ごとに取得し、検索条件情報を含む検索履歴に基づいて、チェックイン日が評価期間内である検索数と、チェックイン日が実績期間内である検索数とを取得してもよい。そして、システム制御部14が、検索数と予約確定数に基づいて需要を推定してもよい。これにより、需要をより適切に推定することができる。
【0107】
[3.第3実施形態]
[3−1.システム制御部の機能概要]
第3実施形態におけるシステム制御部14の機能について説明する。以下に説明する点を除き、第3実施形態は第2実施形態と基本的に同様である。本実施形態において、割当数設定部141は、閲覧履歴DB12iに登録された閲覧履歴を用いて、客室に対する需要を宿泊施設ごとに推定する。具体的に、需要推定部146は、閲覧履歴に基づいて、宿泊施設ごとの閲覧数を取得する。閲覧数は、宿泊施設ページが閲覧された回数を示す。需要推定部146は、閲覧数に基づいて需要を推定する。例えば、需要推定部146は、閲覧数が多いほど、大きい需要を決定してもよい。
【0108】
例えば、需要推定部146は、ある宿泊施設の宿泊施設ページの閲覧履歴のうち、その宿泊施設を検索するときに検索条件として指定されたチェックイン日が実績期間内である閲覧履歴の数を、その宿泊施設の実績期間の閲覧数としてカウントする。また、需要推定部146は、その宿泊施設を検索するときに検索条件として指定されたチェックイン日が評価期間内である閲覧履歴の数を、その宿泊施設の評価期間の閲覧数としてカウントする。
【0109】
需要推定部146は、実績期間の閲覧数、評価期間の現在の閲覧数、及び実績期間の予約確定数に基づいて、需要を推定してもよい。また例えば、需要推定部146は、実績期間の閲覧数、評価期間の現在の閲覧数、及び実績期間の稼働率に基づいて、需要を推定してもよい。閲覧数を用いることを除き、需要の推定方法は第2実施形態の場合と同様である。
【0110】
[3−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図11を用いて説明する。
図11は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による需要推定処理の一例を示すフローチャートである。
図11において、
図10と同様の処理については同様の符号が付されている。
図11に示すように、実績取得部142は、ステップS71及びS72を実行する。
【0111】
次いで、需要推定部146は、閲覧履歴DB12iから、検索結果リストでi番目の宿泊施設IDを含む閲覧履歴のうち、検索結果情報に含まれるチェックイン日が実績期間の範囲内である閲覧履歴を検索する(ステップS81)。次いで、需要推定部146は、検索された閲覧履歴の数をカウントすることにより、実績期間の閲覧数を計算する。そして、需要推定部146は、閲覧数を実績期間の日数で割ることにより、実績期間の1日当たりの閲覧数を計算する(ステップS82)。
【0112】
次いで、需要推定部146は、閲覧履歴DB12iから、検索結果リストでi番目の宿泊施設IDを含む閲覧履歴のうち、検索結果情報に含まれるチェックイン日が評価期間の範囲内である閲覧履歴を検索する(ステップS83)。次いで、需要推定部146は、検索された閲覧履歴の数をカウントすることにより、評価期間の現在の閲覧数を計算する。そして、需要推定部146は、閲覧数を実績期間の日数で割ることにより、評価期間の1日当たりの閲覧数を計算する(ステップS84)。次いで、需要推定部146は、評価期間の1日当たりの閲覧数に基づいて、評価期間の将来の閲覧数を計算する(ステップS85)。将来の閲覧数の計算方法は、将来の検索数の計算方法と同様である。
【0113】
次いで、需要推定部146は、1日当たりの予約確定数を実績期間の閲覧数で割ることにより、1回の閲覧当たりの予約数を計算する。そして、需要推定部146は、1回の閲覧当たりの予約数に将来の閲覧数を掛けることにより、推定予約数を計算する(ステップS86)。ステップS86を終えると、需要推定部146は、需要推定処理を終了させる。
【0114】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、閲覧履歴に基づいて、宿泊施設の閲覧数を宿泊施設ごとに取得する。また、システム制御部14が、閲覧数に基づいて割当数を設定する。従って、需要を適切に推定することができる。
【0115】
また、システム制御部14が、予約確定数を宿泊施設ごとに取得し、検索条件情報を含む閲覧履歴に基づいて、チェックイン日が評価期間内である閲覧数と、チェックイン日が実績期間内である閲覧数とを取得してもよい。そして、システム制御部14が、閲覧数と予約確定数に基づいて需要を推定してもよい。これにより、需要をより適切に推定することができる。
【0116】
[4.第4実施形態]
[4−1.システム制御部の機能概要]
第4実施形態におけるシステム制御部14の機能について説明する。以下に説明する点を除き、第4実施形態は第2実施形態、第3実施形態と基本的に同様である。本実施形態において、需要推定部146は、需要の推定に用いる履歴を限定する。
【0117】
例えば、需要推定部146は、割当数が設定される宿泊施設ごとに、宿泊施設に対応する所定の条件を満たす1又は複数のユーザのユーザIDを取得する。そして、需要推定部146は、宿泊施設ごとに、取得したユーザIDのうち何れかのユーザIDを含む履歴のみを用いて、その宿泊施設の需要を推定する。
【0118】
例えば、割当数が設定される宿泊施設に対応する条件は、宿泊施設ごとに予め定められてもよい。例えば、宿泊施設の提供者が条件を指定してもよい。指定された条件に関する情報は、例えば宿泊施設予約サーバ1の記憶部12に記憶される。例えば、提供者は、宿泊施設を利用してもらいたいユーザの属性を条件として指定してもよい。ユーザの属性として、例えば、年齢、性別、住所等が挙げられる。需要推定部146は、会員情報DB12aに基づいて、宿泊施設から指定された条件を満たすユーザのユーザIDを会員情報DB12aから取得する。
【0119】
また例えば、割当数が設定される宿泊施設に対応する条件は、その宿泊施設に対して第2の所定の行為をユーザが行ったことであってもよい。この場合、需要推定部146は、割当数が設定される宿泊施設に対して第2の所定の行為を行ったユーザのユーザIDを含む履歴のみを用いて、その宿泊施設の需要を推定する。その理由は、宿泊施設について所定の行為を行ったことがあるユーザは、その客室を予約する可能性があるからである。第2の所定の行為として、例えば、宿泊施設又は宿泊プランの検索の要求、宿泊施設ページの閲覧、宿泊施設の予約、宿泊施設の利用等が挙げられる。検索を要求したユーザ、宿泊施設ページを閲覧したユーザ、及び宿泊施設を予約したユーザは、宿泊施設を利用するユーザの候補である。需要推定部146は、割当数が設定される宿泊施設の宿泊施設IDを含む履歴から、ユーザIDを取得する。このユーザIDが、所定の条件を満たすユーザのユーザIDである。所定の行為の履歴として、例えば検索履歴、閲覧履歴、予約情報等が挙げられる。需要推定部146は、例えば、需要推定用の履歴とは異なる履歴を、需要推定用の履歴を限定するために用いる。
【0120】
需要推定部146は、割当数が設定される宿泊施設とは関係なく、過去に所定の行為を行ったことがあるユーザのユーザIDを含む履歴のみを用いて、需要を推定してもよい。例えば、需要推定部146は、宿泊施設を予約又は利用したことがあるユーザのユーザIDを含む履歴のみを用いてもよい。需要推定部146は、予約情報DB12gから宿泊施設を予約又は利用したことがあるユーザのユーザIDを取得することができる。需要推定部146は、例えば、宿泊施設を所定回数予約又は利用したことを条件としてもよい。また例えば、所定期間に宿泊施設を予約又は利用したことを条件としてもよい。この期間は、例えば、需要推定用の履歴から特定される将来のチェックイン日を含む季節等の時期と同一の過去の時期であってもよい。
【0121】
需要推定部146は、例えば、チェックイン日が所定の日である履歴は、需要の推定に用いなくてもよい。このような日として、特日、除外日等が挙げられる。特日は、一般的に客室に対する需要が顕著に多い日である。特日として、例えば、年末年始、ゴールデンウィーク、盆等が挙げられる。特日は、予め設定されている。例えば、記憶部12に特日テーブルが記憶される。特日テーブルには、特日の日付が格納されている。除外日は、宿泊施設ごとに設定される。除外日として、例えば、宿泊施設で特別なイベントがある日等が挙げられる。
【0122】
需要推定部146は、例えば、割当数が設定される宿泊施設の属性に基づいて、需要の推定に用いる履歴を限定してもよい。例えば、需要推定部146は、宿泊施設の周辺にある場所、施設等の情報に基づいて、需要の推定に用いる履歴を限定してもよい。このような情報は、例えば、宿泊施設情報DB12bに登録される。需要推定部146は、宿泊施設の周辺にある場所又は施設が、1年の中で特定の時期に集中して利用される傾向がある場所又は施設である場合、チェックイン日がその特定の時期に含まれる履歴のみを、需要の推定に用いてもよい。例えば、海水浴場は夏に集中して利用され、スキー場は冬に集中して利用される。
【0123】
[4−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図12を用いて説明する。以下に説明する動作例は、割当数が設定される宿泊施設を利用したことがあるユーザの検索履歴を用いて需要を推定する場合の例である。なお、システム制御部14は、閲覧履歴を用いて需要を推定してもよい。
図12は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による需要推定処理の一例を示すフローチャートである。
図12において、
図10と同様の処理については同様の符号が付されている。
図12に示すように、実績取得部142は、ステップS71及びS72を実行する。
【0124】
次いで、需要推定部146は、予約情報DB12gから、チェックイン日が過去の日付である予約情報のうち、i番目の宿泊施設IDを含む予約情報を検索する(ステップS91)。このとき、需要推定部146は、チェックイン日を、過去の所定期間の範囲内に限定してもよい。次いで、需要推定部146は、検索された各予約情報からユーザIDを取得する(ステップS92)。次いで、需要推定部146は、ステップS73を実行する。次いで、需要推定部146は、ステップS73で検索された検索履歴の中から、ステップS92で取得したユーザIDの何れかを含む検索履歴を抽出する(ステップS93)。次いで、需要推定部146は、ステップS93で抽出された検索履歴に基づいて、実績期間の1日当たりの検索数を計算する(ステップS74)。
【0125】
次いで、需要推定部146は、ステップS75を実行する。次いで、需要推定部146は、ステップS75で検索された検索履歴の中から、ステップS92で取得したユーザIDの何れかを含む検索履歴を抽出する(ステップS94)。次いで、需要推定部146は、ステップS94で抽出された検索履歴に基づいて、評価期間の1日当たりの検索数を計算する(ステップS76)。そして、需要推定部146は、ステップS76〜S78を実行して、需要推定処理を終了させる。
【0126】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、宿泊施設に対応した条件を満たすユーザを識別するユーザIDを宿泊施設ごとに取得する。また、システム制御部14が、所定行為を行ったユーザのユーザIDを含む履歴のうち、取得されたユーザIDを含む履歴に基づいて、宿泊施設に対応した条件を満たすユーザのその宿泊施設に対する需要を推定する。従って、需要をより適切に推定することができる。
【0127】
また、システム制御部14が、所定の行為の履歴のうち、第2の所定の行為を行ったことがあるユーザIDを含む履歴に基づいて需要を推定してもよい。これにより、需要をより適切に推定することができる。
【0128】
[5.第5実施形態]
[5−1.システム制御部の機能概要]
第5実施形態におけるシステム制御部14の機能について、
図13を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第5実施形態は第1実施形態〜第4実施形態と基本的に同様である。
図13は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14の機能ブロックの一例を示す図である。
図13において、
図2(b)と同様の要素については同様の符号が付されている。
図13に示すように、システム制御部14は、割当数設定部141、実績取得部142、充足率計算部143、優先度決定部144、情報提供部145、閾値設定部147等として機能する。閾値設定部147は、本発明における第3提供数取得手段、及び基準値設定手段の一例である。
【0129】
充足率に基づいて優先度が決定されるとき、閾値設定部147は、充足率に対する閾値を設定する。例えば、閾値設定部147は、過去の特日における客室の提供数に基づいて、その客室を提供する宿泊施設に対する閾値を設定してもよい。閾値設定部147は、提供数が多いほど、閾値を低くする。その理由は、顕著な需要が見込まれる日に十分な数の客室を提供した宿泊施設を優先するためである。閾値設定部147は、特日における客室の提供数と、宿泊施設の総客室数から、客室の提供率を計算してもよい。そして、閾値設定部147は、提供率が高いほど、閾値を低くしてもよい。また例えば、閾値設定部147は、特日における客室の提供数と割当数から、特日の充足率を計算してもよい。そして、閾値設定部147は、特日の充足率が高いほど、閾値を低くしてもよい。
【0130】
例えば、充足率閾値テーブルには、充足率に対する閾値の初期値と優先度とが対応付けて格納されている。閾値設定部147は、例えば提供数、提供率又は充足率が大きいほど、閾値を初期値よりも低くしてもよい。或いは、閾値設定部147は、例えば提供数、提供率又は充足率が小さいほど、閾値を初期値よりも大きくしてもよい。例えば、提供数(又は、提供率、充足率)の範囲と閾値の補正値とを対応付けた補正値テーブルが記憶部12に記憶される。閾値設定部147は、例えば補正値テーブルを用いて補正値を決定し、閾値に補正値を加算してもよい。
【0131】
[5−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図14を用いて説明する。以下に説明する動作例は、提供率に基づいて閾値を設定する場合の例である。
図14は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による優先度決定処理の一例を示すフローチャートである。
図14において、
図7と同様の処理については同様の符号が付されている。
【0132】
図14に示すように、閾値設定部147は、特日テーブルから各特日の日付を取得する。次いで、閾値設定部147は、空席数DB12eから、i番目の宿泊施設IDに対応する空席数のうち、過去の所定期間内にある特日に対応する空席数を取得する。また、閾値設定部147は、予約数DB12fから、i番目の宿泊施設IDに対応する予約数のうち、過去の所定期間内にある特日に対応する予約数を取得する(ステップS101)。
【0133】
次いで、閾値設定部147は、取得した空室数の合計と予約数の合計とを加算して提供数を計算する。次いで、閾値設定部147は、提供数を特日の日数で割ることにより、1日当たりの提供数を計算する(ステップS102)。次いで、閾値設定部147は、宿泊施設情報DB12bから、i番目の宿泊施設IDに対応する総客室数を取得する。次いで、閾値設定部147は、1日当たりの提供数を総客室数で割ることにより、提供率を計算する(ステップS103)。次いで、閾値設定部147は、補正値テーブルから提供率に対応する補正値を取得する(ステップS104)。
【0134】
次いで、優先度決定部144は、番号jを1に設定する(ステップS61)。次いで、閾値設定部147は、充足率閾値テーブルから、優先度jに対応する閾値を取得する。そして、閾値設定部147は、取得した閾値に補正値を加算する(ステップS105)。次いで、優先度決定部144は、充足率計算処理で計算された充足率が、補正後の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS62)。このとき、優先度決定部144は、充足率が閾値以上ではないと判定した場合には(ステップS63:NO)、ステップS63に進む。ステップS63において、優先度決定部144は、番号jに1を加算する。次いで、優先度決定部144は、ステップS105に進む。一方、優先度決定部144は、充足率が閾値以上であると判定した場合には(ステップS63:YES)、ステップS64に進む。ステップS64において、優先度決定部144は、現在の番号jの値を優先度の値に決定する。ステップS64を終えると、優先度決定部144は、優先度決定処理を終了させる。
【0135】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、特日の提供数を宿泊施設ごとに取得する。また、システム制御部14が、特日の提供数に基づいて、充足率に対する閾値を設定する。また、システム制御部14が、充足率と閾値とに基づいて優先度を決定する。従って、優先度を適切に決定することができる。
【0136】
[6.第6実施形態]
[6−1.システム制御部の機能概要]
第6実施形態におけるシステム制御部14の機能について、
図15を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第6実施形態は第2実施形態〜第4実施形態と基本的に同様である。
図15は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14の機能ブロックの一例を示す図である。
図15において、
図8と同様の要素については同様の符号が付されている。
図15に示すように、システム制御部14は、割当数設定部141、実績取得部142、充足率計算部143、優先度決定部144、情報提供部145、需要推定部146、閾値設定部147等として機能する。
【0137】
本実施形態において、閾値設定部147は、客室に対するユーザの推定需要に基づいて、充足率に対する閾値を決定する。第2実施形態で説明したように、割当数設定部141が割当数を設定するとき、評価期間の推定予約数に基づいて割当数を設定している。割当数が設定されてから優先度が決定されるまでに、或る程度の日数が経過している。そのため、優先度の決定時に需要推定部146が再度予約数を推定すると、その推定予約数が、割当数の設定時の推定予約数と食い違う可能性がある。例えば、優先度の決定時の推定予約数が割当数の設定時の推定予約数よりも多い場合、設定された割当数は、需要に対して少ない可能性がある。そこで、閾値設定部147は、例えば推定予約数の差に基づいて閾値を補正する。例えば、閾値設定部147は、優先度の決定時の推定予約数が割当数の設定時の推定予約数に対して多いほど、閾値を高くし、優先度の決定時の推定予約数が割当数の設定時の推定予約数に対して少ないほど、閾値を低くする。例えば、割当数の設定時の推定予約数に対する優先度の決定時の推定予約数の比率の範囲と、閾値の補正値とを対応付けた補正値テーブルが記憶部12に記憶される。閾値設定部147は、例えば補正値テーブルを用いて補正値を決定し、閾値に補正値を加算してもよい。
【0138】
[6−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図16を用いて説明する。
図10〜
図12が示す需要推定処理において、推定部146は、推定予約数を計算すると(ステップS78)、i番目の宿泊施設IDと、推定予約数と、評価基準日の日付とを対応付けて割当数DB12dに登録する。
【0139】
図16は、本実施形態に係る宿泊施設予約サーバ1のシステム制御部14による優先度決定処理の一例を示すフローチャートである。
図16において、
図7と同様の処理については同様の符号が付されている。
【0140】
図16に示すように、需要推定部146は、需要推定処理を実行する(ステップS111)。この処理は、
図10〜
図12が示す需要推定処理と基本的に同様である。但し、需要推定部146は、割当数の設定が行われた日を基準として実績期間を決定し、今日を基準として評価期間を決定する。また、需要推定部146は、推定予約数を割当数DB12dに登録しない。
【0141】
次いで、閾値設定部147は、割当数DB12から、i番目の宿泊施設IDと今日の日付とに対応する推定予約数を取得する(ステップS112)。次いで、閾値設定部147は、ステップS111で計算された推定予約数を、ステップS112で取得された推定予約数で割ることにより、推定予約数の比率を計算する(ステップS113)。次いで、閾値設定部147は、補正値テーブルから比率に対応する補正値を取得する(ステップS114)。
【0142】
次いで、優先度決定部144は、番号jを1に設定する(ステップS61)。次いで、閾値設定部147は、充足率閾値テーブルから、優先度jに対応する閾値を取得する。そして、閾値設定部147は、取得した閾値に補正値を加算する(ステップS115)。次いで、優先度決定部144は、充足率計算処理で計算された充足率が、補正後の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS62)。このとき、優先度決定部144は、充足率が閾値以上ではないと判定した場合には(ステップS63:NO)、ステップS63に進む。ステップS63において、優先度決定部144は、番号jに1を加算する。次いで、優先度決定部144は、ステップS115に進む。一方、優先度決定部144は、充足率が閾値以上であると判定した場合には(ステップS63:YES)、ステップS64に進む。ステップS64において、優先度決定部144は、現在の番号jの値を優先度の値に決定する。ステップS64を終えると、優先度決定部144は、優先度決定処理を終了させる。
【0143】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、記憶部12に記憶された所定行為の履歴であって、所定行為の対象とされた宿泊施設の宿泊施設IDを含む履歴に基づいて、客室に対する需要を宿泊施設ごとに推定する。また、システム制御部14が、推定された需要に基づいて、充足率に対する閾値を設定する。また、システム制御部14が、充足率と閾値とに基づいて優先度を決定する。従って、優先度を適切に決定することができる。
【0144】
[7.第7実施形態]
第7実施形態におけるシステム制御部14の機能について説明する。以下に説明する点を除き、第7実施形態は第1実施形態〜第4実施形態と基本的に同様である。本実施形態において、閾値設定部147は、稼働率に基づいて、充足率に対する閾値を決定する。例えば、閾値設定部147は、優先度を決定する宿泊施設について予約が確定している所定期間における提供数と予約数に基づいて、優先度を決定する宿泊施設の稼働率を計算する。閾値設定部147は、例えば稼働率が低いほど、低い閾値を決定してもよい。例えば、稼働率の範囲と、閾値の補正値とを対応付けた補正値テーブルが記憶部12に記憶される。閾値設定部147は、例えば補正値テーブルを用いて補正値を決定し、補正値を閾値に加算してもよい。また例えば、閾値設定部147は、充足率が低い場合にのみ、稼働率に基づいて閾値を決定してもよい。この場合も、閾値設定部147は、稼働率が低いほど低い閾値を決定してもよい。例えば、充足率が所定値以上である場合、閾値設定部147は、充足率閾値テーブルに格納されている閾値を、そのまま優先度を決定するための閾値に決定してもよい。充足率が所定値未満である場合、閾値設定部147は、例えば、稼働率に基づいて補正値を決定し、補正値を閾値に加算することにより、優先度を決定するための閾値を決定してもよい。
【0145】
なお、上記各実施形態においては、本発明の施設が宿泊施設に適用されていた。しかしながら、本発明が、宿泊施設と異なる施設に適用されてもよい。本発明は、予約対象として予約可能なものを提供する施設に対して適用可能である。予約可能なものとして、例えば、場所、品物、サービス等が挙げられる。予約対象を提供する施設として、例えばゴルフ場が挙げられる。ゴルフ場の場合、予約対象はゴルフコースである。
【0146】
また、上記各実施形態においては、本発明の情報処理装置が、クライアントサーバシステムにおけるサーバ装置に適用されていた。しかしながら、本発明の情報処理装置が、サーバ装置以外の情報処理装置に適用されてもよい。例えば、本発明の情報処理装置がユーザ端末3等の端末装置に適用されてもよい。そして、例えば、情報処理装置が備える制御部が本発明における各手段として機能することにより、制御部が優先度を決定してもよい。また、制御部が、施設に関する情報をディスプレイ等の表示手段に表示させるとともに、優先度に基づいて表示を制御してもよい。この場合、表示手段は、情報処理装置に備えられていてもよい。或いは、表示手段は、情報処理装置とは別個の装置であってもよい。
施設の優先度を適切に決定することを可能とすることを目的とする。情報処理装置は、施設ごとに将来の所定期間に予約システムに提供される予約対象に対する。また、情報処理装置は、予約システムに提供された予約対象の数を、該予約対象の数と施設を識別する施設識別情報と該予約対象の提供時期とを対応付けて記憶する記憶手段から、施設ごとに所定期間内の予約対象の提供数として取得する。また、情報処理装置は、基準提供数に対する提供数の充足率に基づいて、施設ごとの優先度を決定する。