(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記合焦光学部品と前記光導管の前記入力部との間の隣接する発光体の軸間で形成される前記角度が、隣接する発光体間のピッチを前記合焦光学部品の焦点距離で除算したものに実質的に等しい請求項1に記載の光学システム。
前記合焦光学部品と前記光導管の前記入力部との間の隣接する発光体の軸間で形成される角度が、隣接する発光体間のピッチを前記合焦光学部品の焦点距離で除算したものに実質的に等しい請求項15に記載の光学システム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書で説明する実施形態は、1つまたは複数の発光体が中に配置されているレーザ発光体棒状物またはチップなどの多数の発光体の出力を扱うための方法およびデバイスに関する。本明細書で説明する実施形態は、さらに、光ファイバなどの光導管にレーザ発光体棒状物の出力を結合するための方法およびデバイスに関する。多数の発光体の出力ビームを光導管に結合するのに有用であるいくつかの光学システムの実施形態はビームリフォーマッティング光学部品(beam reformatting optic)を含むことができる。そのような光学システムのいくつかの実施形態は、各発光体からの各ビームを個々に回転させるか、または他のなんらかのリフォーマッティング機能を行なうビームリフォーマッティング光学部品を含むことができる。そのような実施形態では、ビームが光学システムの光学トレインの少なくとも1つの部分を通って伝搬するとき、各ビーム間の空間離隔を維持することが望ましいことがある。光学システムのビームが光導管への送り込みに際して隣接するビームから隔てられる場合、各ビームまたはビームの組の個別の送り込み角は光導管の出力の遠視野パターンに非均質出力分布をもたらすことがある。
【0018】
図1は、多モード光ファイバの形態の光導管の出力からの遠視野パターン10の一実施形態を示す。図示の遠視野パターン10は、5つのそれぞれの発光体を有するレーザ発光体棒状物の5つの発光体の出力ビームを結合した結果である。遠視野パターン10の高い強度の中心領域12はレーザ発光体棒状物の中心発光体の出力ビームに対応しうる。レーザ発光体棒状物の中心発光体は、ビームを光導管に結合する光学システムの光軸に位置合わせすることができる。中心領域12のまわりに配置された高い強度の第1のリング14は、中心ビームに隣接する2つのビーム、すなわち、中心+1のビームおよび中心−1のビームから生成される。中心発光体を基準にして対称な光軸を有する光学システムでは、中心ビームに隣接する各ビームは、光ファイバへの同様の送り込み角を有することができ、第1の高い強度のリング14をもたらす。同様に、高い強度の第1のリング14のまわりに配置されているが、それから隔てられている高い強度の光の第2のリング16は、レーザ発光体棒状物からの外側のビーム対から生成されうる。そのビーム対は、そのようなシステムの5つのビームのうちの最大の大きさの送り込み角を有する。再度、最も外側のビーム、すなわち、中心+2および中心−2のものの各々は光ファイバへの同様の送り込み角を有し、第2の高い強度のリング16をもたらす。パターン10は、第1の低い強度のリング17および第2の低い強度のリング18を含む。
【0019】
図2および
図3は、5つの発光体を有するレーザ発光体棒状物22の出力を光ファイバ24の形態の光導管に結合するための光学システムの実施形態20を示す。図示の光学システム20は、
図1Aに示されたレーザ発光体棒状物などのレーザ発光体棒状物22、速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、合焦光学部品32、および光ファイバ24の形態の光導管を含む。システム20はビームリフォーマッティング光学部品34をさらに含む。一般に、光は、レーザ発光体棒状物22の5つの発光体の各々によって生成され、
図1Aに示される速軸36に沿って各ビームをコリメートする速軸コリメータ26に伝搬する。次に、各ビームは、それぞれのビームの各々の縦軸のまわりで各ビームを個々に回転させるビームリフォーマッティング光学部品34を通過する。いくつかの実施形態では、各ビームは約90度回転される。次に、各ビームは遅軸コリメータ28を通過し、遅軸コリメータ28は各ビームをその遅軸に沿って実質的にコリメートする。最後に、5つのビームすべてのアレイの各ビームおよびビームパターンは、一緒に、合焦光学部品32によって、光ファイバ24の入力表面37に合焦されるか、またはさもなければ集光される。速軸コリメータ26および遅軸コリメータ28は、
図2および
図3のシステムで示されるように、各ビームを回転させるビームリフォーマッティング光学部品を含むシステムの同じ面に屈折力を働かせるように構成することができることに留意すべきである。さらに、速軸コリメータ26は、速軸コリメータに入射する出力ビームの形状に応じて単一の光学要素または多数の光学要素を含むことができる。同じことが遅軸コリメータ28に当てはまる。
図2および
図3に示されたシステムの実施形態20では、速軸コリメータ26および遅軸コリメータ28の両方は、出力ビームアレイの端から端まで延び、有効である単レンズユニットである。
【0020】
レーザ発光体棒状物22に関して、
図1Aは、互いに実質的に平行なビーム46である光軸44を有する総数5つの発光体42を含む出力表面38を有するレーザ発光体棒状物22を示す。本明細書で説明される光学システムの実施形態は、一般に、単一の発光体棒状物での使用に関するが、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを超えるレーザ発光体棒状物22の積み重ねアレイをいくつかの実施形態で使用することができる。レーザ発光体棒状物22の発光体42は、
図1Aの矢印48で示されるように、発光体の遅軸方向に沿って実質的に直線的な並びで配置される。発光体の速軸方向は遅軸方向に垂直であり、
図1Aの矢印36で示される。発光体は、遅軸方向48および速軸方向36の両方に垂直とすることができる放出またはビーム軸44に沿って伝搬する出力ビーム46の光エネルギーを放出するように位置づけられるか、またはさもなければ構成される。
図1Aに示された矢印36で示された速軸方向および矢印48で示された遅軸方向はレーザ発光体棒状物22のすぐ隣のビームに適用可能であることに留意すべきである。ビームを回転させるものなどのビームリフォーマッティング光学部品を含むシステムの実施形態では、これらの軸の一方または両方の方位は光学システム内の場所に応じて変化させることができる。
【0021】
レーザ発光体棒状物の実施形態22は、約1個の発光体から約100個の発光体、より詳細には、約3個の発光体から約12個の発光体などの任意の好適な数の発光体を有することができる。いくつかの実施形態では、約5個の発光体42を有する各レーザ発光体棒状物22は、約5ワット(W)から約90W、より具体的には、約15Wから約70W、さらにより具体的には、約20Wから約30Wの出力パワーを有することができる。発光体42は、端面発光レーザダイオード、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)などのようなレーザダイオードを含むことができる。レーザ発光体棒状物22の発光体42の材料は、GaAs、InP、または任意の他の好適なレーザ利得媒体などの半導体材料を含むことができる。
【0022】
一般に、発光体の実施形態42のレーザダイオードの実施形態の放出開口は形状において長方形とすることができ、発光体の長寸法は典型的には数十または数百ミクロンのサイズを有し、一方、短寸法は典型的にはサイズにおいて1から数ミクロンである。発光体42から出て来る放射は発散し、発散角は短い発光体方向に沿ってより大きい。発散角は長い発光体方向の方向でより低い。発光体42のいくつかの実施形態は、約30ミクロンから約300ミクロン、より具体的には、約50ミクロンから約200ミクロンの物理的な幅を有することができ、発光体は約1ミクロンから約3ミクロンの高さとすることができる。いくつかの発光体の実施形態42は、約0.5mmから約10mm、より具体的には、約1mmから約7mm、さらにより具体的には、約3mmから約6mmの共振器長(cavity length)を有することができる。そのような発光体の実施形態42は、遅軸方向に約2度から約14度、より具体的には、約4度から約12度の光エネルギー出力の発散、および速軸方向に約30度から約75度の光エネルギー出力の発散を有することがある。
【0023】
レーザ発光体棒状物22のいくつかの実施形態は、約700nmから約1500nm、より具体的には、約800nmから約1000nmの波長を有する光エネルギーを放出する発光体42を有することができる。発光体42は、近赤外スペクトルにわたる波長を含む約300nmから約2000nm、より具体的には、約600nmから約1000nmの重心またはピーク波長を有する光を放出することができる。有用な発光体42のいくつかの特定の実施形態は、約350nmから約550nm、600nmから約1350nm、または約1450nmから約2000nmのピーク波長で光を放出することができる。そのようなレーザダイオード棒状物22はパルスモードまたは連続波モードのいずれかで動作することができる。しばしば、波長制御(例えば、体積屈折率回折格子などからの波長依存フィードバックを行うことによる波長制御)が行われない個々の発光体42の出力スペクトルバンドは、約0.5nmから約2.0nm、またはそれを超えることがありうる。個々の発光体42の各々のスペクトルバンドに加えてピーク放出波長の変動により、いくつかの実施形態では、レーザ発光体棒状物の全体的な帯域幅は約2nmから約5nmとなることがある。
【0024】
ビームリフォーマッティング光学部品34に関して、
図3Aは、屈折オフセット円柱レンズアレイ34の形態のそのような光学部品の一実施形態を示す。レンズアレイ34は
図2および
図3の光学システム20に含まれ、レーザ発光体棒状物22の各発光体42からの個別のビーム46の各々を90度回転させるように構成される。
図3Bは屈折オフセット円柱レンズアレイ34の斜視図である。光学部品34は対角線の向きの円柱レンズ52の対置する対のアレイを含む。ビームリフォーマッティング光学部品34の各対置する対のレンズ52は、システム20のレーザ発光体棒状物22の個々の発光体42の側方向離隔、すなわちピッチと実質的に同じ側方向離隔、すなわちピッチ54を有することができる。屈折ビームリフォーマッティング光学部品は、ガラス、石英、シリカなどのような任意の好適な光学材料から製作することができる。各対置する対のレンズ52間に配置される透過ブロック56は、任意の対置する対称な対の円柱レンズ要素52が透過ブロック56の本体内の同じ点あるいは線に合焦するように大きさを合わせることができる。そのような形状は、出力ビーム46の速軸および遅軸を逆にすることができるように約90度だけビーム46の縦軸44のまわりに入射出力ビーム46を回転させるように調整することができる。個々の出力ビーム46を回転すると、速軸と遅軸との間で対称なビーム生成物およびビームプロファイルを達成するのに有用であり、輝度を維持しながら出力ビーム46の後続の合焦または集中をしやすくすることができる。ビームリフォーマッティング光学部品34の円柱レンズ要素52の傾きまたは角度方位は、
図3Aの矢印58によって示されるように、約40度から約50度の角度に設定することができる。
【0025】
上述で説明したように、レーザ発光体棒状物22の各発光体42は個別のビーム46を放出し、それは速軸コリメータによって速軸に沿って実質的にコリメートされる。その後、各ビームは、各ビームの光軸のまわりに約80度から約100度、より具体的には、約88度から約92度回転するためにビームリフォーマッティング光学部品34のそれぞれのレンズ対を通過する。出力ビーム46がビームリフォーマッティング光学部品34を通過した後、遅軸コリメータ28を通過する。出力ビーム46の速軸および遅軸はビームリフォーマッティング光学部品34によって逆にされているので、ビームリフォーマッティング光学部品34の後ろに配置された遅軸コリメータ28は、シングレット円柱レンズとすることができる。遅軸コリメータ28は個々のビーム46の各々を遅軸方向に沿って実質的にコリメートする。遅軸コリメータ28を透過した後、実質的にコリメートされたビーム46は各々合焦光学部品32に伝搬する。
【0026】
合焦光学部品32は、実質的にコリメートされたビーム46を領域または焦点に合焦するか、またはさもなければ集光するように構成される単レンズまたは複合光学系を含むことができ、それゆえ、実質的にコリメートされたビーム46は光導管または光ファイバ24の入力表面37に誘導されうる。図示の光導管は光ファイバ24を含み、光ファイバ24は、非晶質コア材料と、コア材料の屈折率よりも低い屈折率を有する非晶質クラッド材料とを有する多モード光ファイバとすることができる。中実材料の多モード光ファイバの実施形態24が示されているが、任意の他の好適な光導管を使用することができる。特に、光導管は、単一モード光ファイバ、中空導波路、結晶光ファイバ、高分子光ファイバなどを含むことができる。ビームリフォーマッティング光学部品34はビーム46間で重なり合いまたは接触なしに各ビームに個別に作用するので、合焦光学部品32に入射する各ビームは、接触または重なり合いなしに依然として個別とすることができる。そのため、各ビーム46または対称な対の対置されたビームは合焦光学部品32によって合焦され、個別の角度で光ファイバ24の入力表面37に送り込まれることになる。次に、この構成は、光ファイバ24の出力表面(図示せず)からの遠視野放出パターン10に、
図1のパターン10によって示されたようなビーム強度分布を生成することがある。これは、中心ビームの光軸44が合焦レンズ32の光軸と実質的に位置合わせされている図示の実施形態で特に当てはまる。
【0027】
図1の非均質遠視野パターン10は、光ファイバ24の高強度の出力を使用する方法によっては様々な理由で望ましくないことがある。上述で説明したように、このタイプの遠視野パターン10は低い強度の領域17および18を含み、それらは遠視野における光の結合または透過を非効率にすることがある。さらに、このタイプの遠視野パターン10は高い強度の領域14および16またはホットスポットを含み、それらは、遠視野ビームが相互作用する材料に損傷を引き起こすことがある。したがって、用途によっては、
図1に示される遠視野パターンの分離性をぼかすこともまた望ましいことがある。遠視野パターン10を実質的に均質化するために、出力パターンの高い強度の部分を出力パターンの低い強度の領域に、またはその逆にシフトすることが望ましいこともある。
【0028】
図4〜
図5Aは、光ファイバ24から放出される遠視野パターン10を実質的に均質化するために
図2および
図3の光学システム20で使用することができる合焦レンズ32および光ファイバ24の一実施形態を示す。
図4は、合焦光学部品32に誘導されるピッチPを有する5つの個別のビーム46の典型的な実施形態を示す。
図4の実施形態では、中心ビーム64の光軸62は、光ファイバ24のコア68の光軸66と実質的に位置合わせされる。光ファイバはクラッド70をさらに含むことができ、クラッド70は
図4Aに示されるようなステップインデックスクラッド(step index cladding)とすることができる。
図2および
図3に示されたものと同様のそのような構成は、
図1で示された非均質遠視野パターン10を生成することがある。
図5は、ビーム46の光軸が個々のビーム46のピッチPの約2分の1だけ合焦レンズ32および光ファイバ24の光軸に対して側方向にシフトされている異なる構成を示す。レーザ発光体棒状物22の出力の中心ビーム64の光軸62に対する合焦レンズ32の光軸の側方向シフトを使用して、光ファイバ24の遠視野パターン10をぼかすことができる。
図5Aはこの手法の別の実施形態を示す。
図5Aは、
図2および
図3に示された光学システム20に組み込むことができる合焦光学部品32および光導管24を含む。
【0029】
そのような光学システム20は、中心発光体の中心出力軸のまわりで対称分布の発光体42の出力軸44に沿ってそれぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。合焦光学部品32は、光対称軸を含み、発光体42からの複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するように構成される。光導管24は、光導管24の入力表面37が合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合されるように位置づけられる。合焦光学部品32は、さらに、合焦光学部品の光対称軸が中心ビームの中心出力軸から複数の発光体42のピッチの約8分の1から複数の発光体42のピッチの約8分の3変位されるように横方向にシフトされる。いくつかの実施形態では、合焦光学部品32は中心出力軸から複数の発光体42のピッチPの約4分の1横方向にシフトされる。いくつかのシステムの実施形態は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。速軸コリメータ26および遅軸コリメータ28は、
図2および
図3のシステムで示されているように、各ビーム46を回転させるビームリフォーマッティング光学部品34を含むシステムの同じ面に屈折力を働かせるように構成することができることに留意すべきである。
【0030】
図6は、光導管24の遠視野パターンを均質化するための別の手法を示す。
図6は、
図2および
図3の光学システム20に組み込むことができる合焦光学部品32および光ファイバ24を示す。光学システム20は、中心発光体の中心出力軸のまわりで対称分布の発光体42の出力軸44に沿ってそれぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。合焦光学部品32は、発光体42からの複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するように構成される。合焦光学部品32は、中心ビームの中心出力軸に位置合わせされた光対称軸をさらに含む。多モード光ファイバ24の形態の光導管は、合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力部を含む透過コアを含む。光導管24は、中心ビームの中心出力軸62に対して傾斜角φで配置された縦軸66をさらに含む。傾斜角φは、合焦光学部品32および光導管24に入射するビーム46によって画定される面に実質的に存在する。いくつかの実施形態では、光導管24の傾斜角φは、合焦光学部品と光導管の入力部との間の隣接する発光体の軸間で形成される角度θ
1の約2分の1の大きさを有することができる。いくつかの実施形態では、合焦光学部品32と光導管24の入力部37との間の隣接する発光体の軸44間で形成される角度θ
1は、隣接する発光体42間のピッチPを合焦光学部品32の焦点距離で除算したものと実質的に等しくすることができる。
【0031】
いくつかの事例では、システムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含むことができる。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0032】
図7〜
図9は、個別の発光体ビーム46に結合された光導管24の遠視野パターン10を均質化するための手段の別の実施形態を示す。
図7〜
図9は、
図2および
図3の光学システム20に組み込むことができる光導管の実施形態24を示す。光学システム20は、それぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。出力ビーム46は、中心発光体の中心出力軸のまわりで対称分布のそれぞれの発光体42の出力軸44に沿って伝搬することができる。合焦光学部品32は、複数の発光体42に動作可能に結合され、発光体42からの複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するように構成されうる。光導管24は、合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力表面37を含む透過コア68を含むことができる。光導管は、光導管24の中実光ファイバの実施形態ではクラッド70をさらに含むことができる。光導管24は、中心発光体の中心出力軸62に実質的に平行に配置された縦軸66をさらに含むことができる。入力表面37は、光導管24のコアの縦軸66に垂直な面を基準にした入力角度αをさらに含むことができる。そのような実施形態では、遠視野パターン10の均質化は、光ファイバ24の縦軸66のまわりの光ファイバ24の適切な回転方位を必要とすることがある。特に、入力角度αは、光導管24および合焦光学部品32に入射するビーム46によって画定される面内に実質的に存在することができる。入力角度αは、約
θ
1/4(n−1)
の大きさを有することができる。ここで、θ
1は合焦光学部品32と光導管24の入力37との間のビーム46の隣接する発光体ビーム軸44間に形成される角度であり、nは光ファイバ24の透過コアの屈折率である。
【0033】
いくつかの実施形態では、合焦光学部品32と光導管24の入力部37との間の隣接する発光体の軸44間で形成される角度θ
1は、隣接する発光体間のピッチPを合焦光学部品32の焦点距離で除算したものと実質的に等しくすることができる。いくつかの実施形態では、入力角度αは約1度から約3度とすることができる。いくつかのシステムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0034】
図8は、光ファイバの入力表面と入力表面を囲む空気との間の界面で屈折する2つの光線またはビーム46の概略表示を示す。
図8の表示では、ファイバの入力表面37は入力角度αを有していない。そのため、合焦光学部品32によってファイバの入力表面37上に合焦されるビームアレイの中心ビーム64(光線0)は、屈折の前後の両方で入力表面37に実質的に垂直である。光線0としても示された中心ビーム64に隣接するビーム、すなわち、光線1として表わされた中心+1のビームは光ファイバの入力表面37に対して入射角θ
1を形成する。一般に、θ
1は、上述で説明したように、合焦光学部品32の前のビームまたは発光体のピッチPを合焦光学部品32の焦点距離で除算したものと等しくすることができる。
図8に示された実施形態では、光線0と光線1との間の角度離隔θ
1は、
図1に図示し、上述で説明したような非均質な遠視野パターン10を生成することがある。
【0035】
図9は、光ファイバ24の入力表面37と入力表面を囲む空気との間の界面で屈折する2つの光線の概略表示である。
図9に示された実施形態では、光ファイバ24の入力表面37は、光ファイバ24の入力表面37と光ファイバコア68の縦軸66に垂直な面72との間に角度αで傾斜がつけられている。入力角度、光ファイバのコアの材料の屈折率、および
図9に示された光線0および光線1の入射角の特定の形状では、光線0および光線1は、屈折の後で光ファイバ24の縦軸66に対して対称である。
【0036】
光線0および光線1について、以下の式がスネルの法則によって与えられる。
sinα = n sinΦ
0 (1)
sin(θ
1+α) = n sinΦ
1 (2)
ここで、nは光ファイバコア68の屈折率であり、光ファイバコア68の入力表面37のまわりに配置される空気は1の屈折率を有する。
【0037】
式(1)および(2)は次のように近似することができる。
α = nΦ
0 (3)
θ
1+α = nΦ
1 (4)
【0038】
光線0および光線1が光ファイバ24の縦軸66に対して対称となる上述で説明した状況では、光ファイバ24の遠視野出力パターン10の中心部分12は、暗くなるか、または低い強度になることになる。この形状を達成するには、
α−Φ
0 = Φ
1−α (5)
である。
【0039】
式(3)〜式(5)を組み合わせると、
α = θ
1/2(n−1) (6)
が与えられる。
【0040】
遠視野パターン10の中心部分12を満たすには、入力角度は式(6)で与えられる角度αの約2分の1とするべきである。したがって、光ファイバ出力の遠視野パターンを実質的に均質化するように構成することができる光ファイバのコアへの所望の入力角度α´の一実施形態は、上述で説明したように、およそ
α´ = θ
1/4(n−1)
とすることができる。
【0041】
いくつかのそのような実施形態では、θ
1は合焦光学部品の前のビームのピッチを合焦光学部品の焦点距離で除算したものと等しくすることができる。
【0042】
図10〜
図13は、個別の発光体ビーム46に結合された光導管24の遠視野パターン10を均質化するための手段の実施形態を示す。
図10および
図11は、
図2および
図3の光学システム20に組み込むことができる光導管の実施形態24を示す。組み込み後の光学システム20は、中心発光体の中心出力軸62のまわりで対称分布のそれぞれの発光体の出力軸44に沿ってそれぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。合焦光学部品32は、複数の発光体42に動作可能に結合され、発光体からの複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するように構成されうる。光導管24は透過コア68を含み、合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力表面37を有することができる。光導管24は、中心発光体の中心出力軸に実質的に平行に配置された縦軸66をさらに含むことができる。光導管24の入力表面37は、入力角度αを形成する凸状タガネ様形状における2つのファセット76を有し、入力角度αはそれぞれのファセット表面76の各々と光導管24の縦軸66に垂直な面72との間で測定される。そのような実施形態では、遠視野パターン10の均質化は、光ファイバ24の縦軸66のまわりの光ファイバ24の適切な回転方位を必要とすることがある。特に、入力角度αは、光導管および合焦光学部品32に入射するビーム46によって画定される面内に実質的に存在することができる。入力角度αは、およそ
θ
1/4(n−1)
の大きさを有することができる。ここで、θ
1は合焦光学部品32と光導管24の入力37との間のビーム46の隣接する発光体ビーム軸44間に形成される角度であり、nは光ファイバ68の透過コアの屈折率である。いくつかの実施形態では、合焦光学部品32と光導管24の入力部37との間の隣接する発光体の軸44間で形成される角度は、隣接する発光体42間のピッチPを合焦光学部品32の焦点距離で除算したものに実質的に等しい。いくつかの実施形態では、入力角度αは約0.8度から約2度とすることができる。いくつかのシステムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0043】
図12および
図13は、光ファイバ24のファセット化タガネ様入力表面37が凹状タガネ様形状を有することを除いて
図10および
図11と同様の実施形態を示す。そのような構成は、
図2および
図3に示された光学システム20に同様に組み込むことができる。組み込まれたときの光学システムは、中心発光体の中心出力軸のまわりで対称分布のそれぞれの発光体42の出力軸44に沿ってそれぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。合焦光学部品32は、複数の発光体42に動作可能に結合され、発光体42からの複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するように構成されうる。透過コア68を含む光導管24は、合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力表面37を有することができる。光導管24は、中心発光体の中心出力軸に実質的に平行に配置された縦軸66をさらに含むことができる。光導管24の入力表面37は、入力角度αを形成する凹状タガネ様形状における2つのファセット76を有し、入力角度αはそれぞれのファセット表面76の各々と光導管24の縦軸66に垂直な面72との間で測定される。そのような実施形態では、遠視野パターン10の均質化は、光ファイバ24の縦軸66のまわりの光ファイバ24の適切な回転方位を必要とすることがある。特に、光導管24に入射するビーム46によって画定され、合焦光学部品32と光導管24との間に配置される面内に入力角度αは実質的に存在することができる。入力角度αは、およそ
θ
1/4(n−1)
の大きさを有することができる。ここで、θ
1は合焦光学部品32と光導管24の入力37との間のビーム46の隣接する発光体ビーム軸44間に形成される角度であり、nは透過コア68の屈折率である。いくつかの実施形態では、合焦光学部品32と光導管24の入力部37との間の隣接する発光体の軸44間で形成される角度θ
1は、隣接する発光体42間のピッチPを合焦光学部品32の焦点距離で除算したものに実質的に等しい。いくつかの実施形態では、入力角度αは約0.8度から約2度とすることができる。いくつかのシステムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータは、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0044】
図14〜
図17は、個別の発光体ビーム46に結合された光導管24の遠視野パターン10を均質化するための手段の実施形態を示す。
図14および
図15は、
図2および
図3の光学システム20に組み込むことができる光導管の実施形態24を示す。
図14は光ファイバの実施形態24の入力表面37の端面図を示し、正方形の入射ビーム78の輪郭がファセット化入力表面37に示される。
図14および
図15に示される実施形態では、実質的に合焦されたビームの正方形の輪郭78は、入力表面のファセット境界80間に配置されたコーナ、または入力表面のファセット境界80間に等間隔で配置されたコーナを有する。
図16および
図17は
図14および
図15の光導管24を示すが、実質的に合焦された入力ビームの正方形の輪郭78のコーナは入力表面37のファセット境界80に実質的に位置合わせされる。
【0045】
組み込まれたときの光学システム20は、中心発光体の中心出力軸62のまわりで対称分布のそれぞれの発光体42の出力軸44に沿ってそれぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。合焦光学部品32は、複数の発光体42に動作可能に結合され、発光体42からの複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するように構成されうる。光導管24は、合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力表面37を有する透過コア68を含むことができる。透過コア68は、中心発光体の中心出力軸62に実質的に平行に配置される縦軸66を有することができる。光導管24の入力表面37は、
図17に示されるように、入力角度αを形成する凸状トロカール様形状における4つのファセット82を含むことができ、入力角度αはそれぞれのファセット表面82の各々と光導管コアの縦軸66に垂直な面72との間で測定される。いくつかの事例では、このタイプの構成で実質的に均質な遠視野パターン10を達成するのは、光ファイバ24およびその入力表面37の角度方位にそれほど依存しない。しかし、若干の回転方位依存が依然として存在する。この比較的弱い回転依存が生じるが、それは、
図16に数字の「1」で示されたビーム入力スポットの区域のみがビーム均質化に寄与するからである。
図16に数字の「1」で示されたファセットは、入力ビームによって形成される面内に存在する入力角度を有する。
【0046】
そのような実施形態では、入力角度αは、およそ
θ
1/4(n−1)
の大きさを有することができる。ここで、θ
1は合焦光学部品32と光導管24の入力表面37との間のビーム46の隣接する発光体ビーム軸44間に形成される角度であり、nは透過コア68の屈折率である。いくつかの実施形態では、合焦光学部品32と光導管24の入力表面37との間の隣接する発光体の軸44間で形成される角度θ
1は、隣接する発光体42間のピッチPを合焦光学部品32の焦点距離で除算したものに実質的に等しい。いくつかの実施形態では、入力角度αは約1度から約3度とすることができる。いくつかのシステムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0047】
図18〜
図21は、丸形入力表面37を有する光ファイバ24を含む、個別の発光体ビーム46に結合された光導管24の遠視野パターン10を均質化するための手段の実施形態を示す。
図18および
図19は、
図2および
図3の光学システム20に組み込むことができる光導管の実施形態24を示す。組み込まれたときの光学システム20は、それぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。出力ビーム46は、中心発光体の中心出力軸62のまわりで対称分布のそれぞれの発光体42の出力軸44に沿って生成され、伝搬することができる。光学システム20は、複数の発光体42に動作可能に結合された合焦光学部品32をさらに含むことができる。合焦光学部品32は、複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するか、またはさもなければ集光するように構成することができる。光導管24は透過コア68を有することができ、合焦光学部品32に隣接して配置することができる。光導管24は、レーザ発光体棒状物22の中心ビームのビーム軸62に実質的に平行な縦軸66を有することができる。光導管の実施形態24の入力表面37は、レーザ発光体棒状物22のビーム46が、組み込まれたシステム20の動作中、光導管24の入力表面の実施形態37に合焦されるか、または実質的に合焦されるように合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合することができる。いくつかのシステムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含むことができる。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0048】
光導管24の入力表面37は凸状丸形形状を含むことができ、凸状丸形形状は入力表面37に実質的に中心をもつか、または光導管の縦軸66に位置合わせされる光軸84もしくは表面頂点を有することができる。入力表面の凸状丸形形状は、いくつかの実施形態では、入力表面の光軸84または光導管24のコアの縦軸66に対して実質的に対称とすることができる。いくつかの事例では、光導管は、
図7Aに示されるようなステップインデックス構成によるコア68およびクラッド70を有する多モード光ファイバなどの光ファイバ24とすることができる。いくつかのそのような実施形態では、光ファイバ24の入力表面37の丸形形状は光ファイバ24の透過コア68の材料から形成することができる。場合によっては、丸形凸状入力表面37は、光ファイバ24のコア材料68を加熱および溶融し、溶融したコア材料の表面張力および凝集により、溶融したコア材料が丸い形状になるようにすることによって形成することができる。そのような技法は、ガラス、シリカなどのコア材料を有する光ファイバ24で使用することができる。そのような溶融技法のための熱は、光ファイバ24のコア材料68によって吸収される波長を有する、光ファイバ24の入力表面37に入射するレーザエネルギーによって与えることができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、光導管24の入力表面37の丸形形状は、透過コア68から切り離された材料から形成することができ、機能する構成で透過コア68に固定することができる。いくつかの事例では、光導管24の入力表面37の丸形形状は、実質的に球状の形状または部分的に球状の部分を含む。実質的に球状の部分の形状を有する丸形形状は、いくつかの実施形態では約300ミクロンから約900ミクロンの曲率半径Rを有することができ、他の実施形態は約400ミクロンから約1200ミクロンの曲率半径Rを有することができる。いくつかの実施形態では、光導管24は、約50ミクロンから約400ミクロンの横寸法、すなわち直径をもつコア68を有する多モード光ファイバ24を含むことができる。
【0050】
図20および
図21は、凹状丸形入力表面形状が光ファイバ24の丸形凸状入力表面の代わりに使用されていることを除いて、
図18および
図19の実施形態にいくつかの点で類似する光ファイバ24の一実施形態を示す。
図18および
図19で示されたような光ファイバの実施形態24は、やはり、
図2および
図3に示されたような光学システム20に組み込むことができる。そのように組み込まれた光ファイバの実施形態24をもつ光学システム20は、それぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。出力ビーム46は、レーザ発光体棒状物22によって生成され、中心発光体の中心出力軸62のまわりで対称分布のそれぞれの発光体42の出力軸44に沿って伝搬する。光学システム20は、複数の発光体42に動作可能に結合された合焦光学部品32をさらに含む。合焦光学部品32は、複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するか、またはさもなければ集光するように構成される。光導管24は透過コア68を含むことができる。光導管24は、さらに、システム20の光学トレイン中の合焦光学部品32に隣接して配置することができる。光導管24は、合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力表面37を含む。入力表面37は凹状丸形形状を含み、凹状丸形形状は入力表面37に実質的に中心をもつか、または光導管24の縦軸66に位置合わせされる光軸84を有することができる。いくつかのシステムの実施形態は、ビーム軸に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、光導管24の入力表面37の凹状丸形形状は光導管24の透過コア68の材料中に形成することができる。いくつかの実施形態では、光導管24の入力表面37の凹状丸形形状は、透過コア68から切り離された材料中に形成することができ、機能する構成で透過コア68に固定することができる。いくつかの事例では、光導管24の丸形入力表面37の丸形形状は、実質的に球状の形状または部分的に球状の部分を含む。実質的に球状の部分の形状を有する丸形形状は、いくつかの実施形態では約300ミクロンから約900ミクロンの曲率半径Rを有することができる。
【0052】
図22〜
図25は、個別の発光体ビームに結合された光導管24の遠視野パターン10を均質化するための手段の実施形態を示す。
図22および
図23は、
図2および
図3の光学システム20に組み込むことができる、入力表面37に形成された凸状の実質的に円柱の表面を有する光導管の実施形態24を示す。組み込まれたときの光学システム20は、それぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。出力ビーム46は、レーザ発光体棒状物22によって生成され、中心発光体の中心出力軸62のまわりで対称分布のそれぞれの発光体42の出力軸44に沿って伝搬する。光学システム20は、複数の発光体42に動作可能に結合された合焦光学部品32をさらに含む。合焦光学部品32は、複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するか、またはさもなければ集光するように構成することができる。光導管24は透過コア68を含む。光導管24は、やはり、合焦光学部品32に隣接して配置することができる。いくつかのシステムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0053】
光導管24の入力表面37は合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される。入力表面37は、入力表面37に実質的に中心をもつ凸状円柱レンズ要素88で構成することができる。円柱レンズ要素88は、光導管24の入力表面37に入射するビーム46によって画定される面内に実質的に存在する曲率半径Rを有することができる。この構成は、遠視野パターン均質化を有効にするのに、そのような円柱レンズ要素88では、光導管24およびその入力表面37の適切な回転方位が必要とされることがある点で望ましいことがある。いくつかの実施形態では、円柱レンズ要素88の表面に合致する想像上の円柱(図示せず)の縦軸は、光導管の入力表面37に当たるビーム46の収束ビームレット軸44によって形成される面に垂直である。特に、円柱レンズ要素の曲率半径Rが、入力表面に入射する複数の収束性合焦ビームによって画定される面内に実質的に存在しない場合、入力表面37は、光導管24からの遠視野パターン10を均質化するのに有効でないことがある。いくつかの実施形態では、入力表面37の円柱レンズ要素88は約0.2mmから約1.5mmの曲率半径を有することができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、光導管24の入力表面37の凸状円柱レンズ要素88は光導管24の透過コアの材料から形成することができる。いくつかの実施形態では、光導管24の入力表面37の凸状円柱レンズ要素88は透過コア68から切り離された材料から形成することができ、機能する構成で透過コア68に固定することができる。いくつかの事例では、光導管24の入力表面37の凸状円柱レンズ要素88は、いくつかの実施形態では、約300ミクロンから約900ミクロンの曲率半径Rを有することができる。
【0055】
図24および
図25は、光ファイバの凸状円柱レンズ要素の入力表面が凹状形状を有することを除いて、
図22および
図23のものと同様の光導管の実施形態24を示す。そのような構成は、
図2および
図3に示された光学システム20に同様に組み込むことができる。
図24および
図25の実施形態を組み込んだときの光学システム20は、それぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。出力ビーム46は、中心発光体の中心出力軸のまわりで対称分布のそれぞれの発光体42の出力軸44に沿って生成され、伝搬する。光学システムの実施形態20は、複数の発光体42に動作可能に結合された合焦光学部品32をさらに含む。合焦光学部品32は、複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するか、またはさもなければ集光するように構成される。光導管24は透過コアを含み、合焦光学部品32に隣接して配置することができる。いくつかのシステムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0056】
光導管24は、合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力表面37を含む。入力表面37は、入力表面37に実質的に中心をもち、光導管24に入射するビーム46によって画定される面内に実質的に存在する曲率半径Rを有する凹状円柱レンズ要素90を含む。いくつかの事例では、凹状円柱レンズ要素90は、約0.2mmから約1.5mmの焦点距離を有することができる。いくつかの実施形態では、光導管24の入力表面37の凹状円柱レンズ要素90は光導管24の透過コア68の材料中に形成することができる。いくつかの実施形態では、光導管24の入力表面37の凹状円柱レンズ要素90は透過コア68から切り離された材料中に形成することができ、機能する構成で透過コア68に固定することができる。いくつかの事例では、光導管24の入力表面37の凹状円柱レンズ要素90は、いくつかの実施形態では、約300ミクロンから約900ミクロンの曲率半径Rを有することができる。
【0057】
個別の入力送り込み角を有する光が供給される光導管24の出力の遠視野パターン10を均質化するための別の手段は、遠視野のホットスポットの位置をクールスポットに、またはその逆にシフトすることである。
図26は遠視野ビーム出力パターン10の概略表示を示す。さらに、明るい領域またはリング12、リング14、またはリング94、あるいはそれらの任意の組合せを遠視野中で低い強度の領域またはリング17またはリング18に重ね合わせることによって強度分布を実質的に平均化するために、明るいリング12、リング14、およびリング94のシフトの可能な方向を外側方位で示す矢印92が
図26に示されている。
図27は同じ遠視野パターン10を示すが、矢印96は遠視野パターンの分布10を平均化するための明るい領域14または領域94あるいは両方の内側へのシフトを示す。遠視野パターンの様々な個別の領域のそのようなシフトは様々な方法によって達成することができる。1つのそのような方法は、光導管24の入力表面37へのいくつかのビーム46の送り込み角をシフトすることを含む。
【0058】
図28は、
図2および
図3に示された光学システム20に組み込むことができる光学システム100の一部を示す。そのような光学システム20は、それぞれの発光体42の出力軸44に沿ってそれぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含むことができる。出力ビーム46は、中心発光体の中心出力軸62のまわりに対称分布で配置することができる。組み込まれたシステム20は、複数の発光体42に動作可能に結合され、発光体42からの複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するように構成された合焦光学部品32をさらに含むことができる。いくつかのシステムの実施形態20は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体42の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0059】
合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力表面37をもつ透過コア68を有する光導管24は、システム20に含まれうる。光学シフト要素102は、一般に、複数の発光体42と合焦光学部品32との間に、または任意の他の好適な場所に配置することができる。光学シフト要素102は中心出力軸62の一方の側にある出力ビーム46の光軸44をシフトするように構成することができる。いくつかの実施形態では、光学シフト要素102は、所望の厚さおよび平行な入出力表面を有するブロックを含むことができる。光学シフト要素102はくさびを含むこともできる。光学シフト要素102は、ガラス、シリカ、固体材料などのような屈折または透過光学材料で製作することができる。いくつかの実施形態では、光学シフト要素102は、出力表面106に平行、または実質的に平行な入力表面104を有することができる。いくつかの事例では、光学シフト要素のブロックの実施形態102は約0.5mmから約2mmの厚さを有することができる。
【0060】
図28の説明図で分かるように、光学シフト要素102を通過する2つの上方のビーム46は中心ビーム64の方に内側に横方向にシフトされる。側方向に内側にシフトされた2つのビームは、互いに平行なままであり、かつ位置が側方向にシフトされなかったレーザ発光体棒状物22からの他のビーム46と平行なままである。所望の横方向シフトの量は、特定の実施形態および必要とされる遠視野パターンによって決まりうる。いくつかの実施形態では、内側シフトの量は、中心発光体と中心−1の発光体との間の角度ギャップ、および中心−1の発光体と中心−2の発光体との間の角度ギャップを埋めるように構成される。
【0061】
光学システム20の光導管24の出力からの遠視野ビームパターン10を均質化するための手段の別の実施形態は、ビーム拡大のためのデバイスおよび方法を含むことができる。望遠鏡などのビーム拡大デバイスを使用して、ビーム46を光導管24に合焦する前に、レーザ発光体棒状物22からの各ビーム46を拡大して、隣接するビーム46に接触させるか、または重ね合わせることができる。
図29はケプラー型望遠鏡のアレイ110の平面図を示し、その望遠鏡要素112の各々は凸状入力レンズ114および凸状出力レンズ116を有する。凸状入力レンズ114の各々は望遠鏡本体内のそれぞれのビーム46を合焦するように構成される。次に、ビーム46は、焦点118の後で入力ビームよりも大きい幅に拡大され、次に、凸状出力レンズ116によって再コリメートされうる。
【0062】
凸状入力レンズ114および凸状の出力レンズ116の焦点距離ならびにこれらのレンズの離隔は、それぞれのビーム46の各々を望遠鏡構造体の側方向の境界まで拡大するように構成することができる。望遠鏡112は、さらに、各ビーム46を拡大して、
図29のビーム光線追跡によって示されるように隣接するビーム46に接触させる、ほとんど接触させる、または重ね合わせるように構成することができる。
図30は、望遠鏡アレイ110のうちの単一の望遠鏡要素112を通るビーム光線追跡を示す。各ビーム46の拡大は、個々のビーム46の大幅なまたは著しい発散または収束を加えることなしに望遠鏡要素112によって達成することができる。いくつかの実施形態では、望遠鏡アレイ110の望遠鏡要素112のピッチ120は、レーザ発光体棒状物22のピッチ120、または望遠鏡要素110のアレイの入力側でのビーム46のビームアレイのピッチ120に一致するように選択することができる。
【0063】
いくつかのシステムの実施形態20は、それぞれの複数の実質的に平行な等間隔の出力ビーム46を生成するように構成された複数の直線的に間隔を置かれた発光体42を含む。出力ビーム46は、中心発光体の中心出力軸62のまわりで対称分布のそれぞれの発光体42の出力軸44に沿って伝搬するように構成することができる。合焦光学部品32は、複数の発光体42に動作可能に結合され、発光体42からの複数の実質的に平行な出力ビーム46を合焦するか、またはさもなければ集光するように構成されうる。合焦光学部品32の出力軸および合焦領域に動作可能に結合される入力表面37を含む透過コア68を有する光導管24は、組み込まれるシステム20にも含まれうる。望遠鏡アレイ110は、複数の直線的に間隔を置かれた発光体42と合焦光学部品32との間の光学システム20の光学トレイン内に機能する構成で配置することができる。望遠鏡アレイ110は、ビーム46を光導管24に合焦する前に、レーザ発光体棒状物22からの各ビーム46を拡大して、隣接するビーム46に接触させるか、または重ね合わせるように構成することができる。いくつかのシステムの実施形態は、ビーム軸44に動作可能に結合することができる速軸コリメータ26、遅軸コリメータ28、または両方をさらに含む。速軸コリメータ26は、各発光体の出力を速軸方向に実質的にコリメートするように構成することができ、遅軸コリメータ28は、各発光体42の出力を遅軸方向に実質的にコリメートするように構成することができる。
【0064】
一般に、望遠鏡アレイ110は、
図2および
図3に示された光学システム20などの光学システム20の光学トレイン内で、速軸コリメータ26と合焦光学部品32との間に位置づけることができる。いくつかの事例では、望遠鏡アレイ110は、光学システム20のオプションのビームリフォーマッティング光学部品34と遅軸コリメータ28との間に配置することができる。いくつかの実施形態では、したがって、望遠鏡アレイ110は、オプションのビームリフォーマッティング要素または光学部品34のすぐ隣に配置することができる。いくつかの実施形態では、遅軸コリメータ28は望遠鏡アレイ110のどちらかの側に配置することができる。
図29に示された望遠鏡アレイ110はケプラー型望遠鏡112のアレイを含んでいるが、他の望遠鏡またはビーム拡大デバイスを一般に使用することができる。
図31は、ケプラー型望遠鏡のアレイに関して上述した方法と同じように使用することができるガリレイ型望遠鏡要素122の上面図を示す。ガリレイ型望遠鏡要素122の材料、寸法、構成、および配置は、ケプラー望遠鏡要素112のものと同じまたは同様とすることができる。望遠鏡要素122は凹状入力レンズ124および凸状出力レンズ126を含む。ビーム46は、焦点を通過することなしに、望遠鏡要素122の物理的限界まで広がる。
【0065】
上述の詳細な説明に関して、本明細書で使用される同様の参照番号は、同じまたは同様の寸法、材料、および形状を有することができる同様の要素を表す。実施形態の特定の形態が図示および説明されているが、本発明の実施形態の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことできることは明らかであろう。したがって、本発明は前述の詳細な説明によって限定されるものではない。