(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この発明の実施の形態1における電気掃除機の斜視図である。
【
図2】この発明の実施の形態1における電気掃除機の本体の斜視図である。
【
図3】この発明の実施の形態1における電気掃除機の本体から集塵ユニットを取り外した状態を示す斜視図である。
【
図5】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置の配置を示す斜視図である。
【
図6】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置の透視方向Bの透視図である。
【
図7】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置の平面Cにおける断面図である。
【
図8】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置の透視方向Bの透視図である。
【
図9】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置の平面Cにおける断面図である。
【
図10】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置の受光素子の受光状態を示す図である。
【
図11】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置が検出する塵埃が比較的大きい場合を示す図である。
【
図12】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置が検出する塵埃が比較的小さい場合を示す図である。
【
図13】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置の受光素子が出力する電圧信号を示す図である。
【
図14】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置が検出する塵埃の粒径とスポット径の関係を示す図である。
【
図15】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置が比較的遠くで塵埃を検出する場合を示す図である。
【
図16】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置が比較的近くで塵埃を検出する場合を示す図である。
【
図17】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置の受光素子が出力する電圧信号を示す図である。
【
図18】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置と塵埃との距離に対する出力信号を示す図である。
【
図19】この発明の実施の形態1における塵埃検知装置が検出するスポット径とスポット強度との関係を示す図である。
【
図20】この発明の実施の形態1における電気掃除機の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図21】この発明の実施の形態1における電気掃除機のブロワモータと床ブラシモータとの制御内容の一例を説明するための図である。
【
図22】この発明の実施の形態1における電気掃除機の塵埃種判別処理を説明するためのフローチャートである。
【
図23】この発明の実施の形態1における塵埃種検知装置による塵埃の粒径の識別処理を説明するためのフローチャートである。
【
図24】この発明の実施の形態1における塵埃種検知装置による塵埃の重量の識別処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。各図中、同一又は相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0011】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における電気掃除機の斜視図である。
【0012】
図1の電気掃除機の集塵方式は、サイクロン方式である。電気掃除機において、掃除機本体1の後部両側には、車輪2が取り付けられる。掃除機本体1の内部には、図示しない制御回路基板、図示しないコードリールが収容される。コードリールには、電源コード3が巻き付けられる。
【0013】
掃除機本体1の前端には、サクションホース4の後端が接続される。サクションホース4は、蛇腹状に形成される。サクションホース4は、可撓性を有する。サクションホース4の前端には、接続パイプ5の後端が接続される。接続パイプ5は、中途で折れ曲がるように形成される。接続パイプ5の前端側には、取手6が設けられる。取手6には、操作部7、表示部8が設けられる。操作部7には、図示しない操作スイッチが設けられる。接続パイプ5の前端には、吸引パイプ9の後端が接続される。吸引パイプ9は、中空円筒状に形成される。吸引パイプ9の前端には、吸込口体10が接続される。吸込口体10の下面には、図示しない吸込口が形成される。吸込口体10内には、床ブラシモータが設けられる。床ブラシモータの出力軸には、床ブラシが設けられる。
【0014】
掃除機本体1は、電源コード3が外部電源に接続されることで通電する。この状態で操作スイッチが操作されることにより、掃除機本体1が制御される。当該制御により、掃除機本体1内の気圧が低下する。当該気圧の低下は、サクションホース4、接続パイプ5、吸引パイプ9へと伝播する。当該気圧の低下は、最終的に吸込口体10へと至る。その結果、吸込口において、空気の吸引力が発生する。
【0015】
当該吸引力は、床面上に作用する。当該吸引力により、空気は、ごみと塵埃とともに吸込口に吸い込まれる。含塵空気は、吸込口体10、吸引パイプ9、接続パイプ5、サクションホース4を通過して掃除機本体1に達する。当該含塵空気は、掃除機本体1内を通過する。この際、掃除機本体1は、当該含塵空気からごみと塵埃とを分離する。ごみと塵埃とは、掃除機本体1に捕集される。空気は、掃除機本体1から排出される。
【0016】
次に、
図2〜
図4を用いて、掃除機本体1を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における電気掃除機の本体の斜視図である。
図3はこの発明の実施の形態1における電気掃除機の本体から集塵ユニットを取り外した状態を示す斜視図である。
図4は
図2の平面Aにおける断面図である。
【0017】
図2に示すように、掃除機本体1の前端部には、ホース接続部11が設けられる。ホース接続部11は、サクションホース4の後端が接続し得るように形成される。掃除機本体1の側面の一方には、吸引風路12が設けられる。吸引風路12の前端は、ホース接続部11とつながる。
【0018】
掃除機本体1の後部側には、ブロワモータ収容部13が設けられる。掃除機本体1の上部側には、集塵ユニット収容部14が設けられる。集塵ユニット収容部14は、傾斜状に形成される。集塵ユニット収容部14は、前方側が低く後方にいくほど高くなる。集塵ユニット収容部14の前方側には、収容部材15が設けられる。
【0019】
集塵ユニット収容部14には、集塵ユニット16が着脱自在に収容される。集塵ユニット16の下側のほぼ半分は、収容部材15に覆われる。集塵ユニット16には、図示しない流入口が設けられる。
【0020】
図3に示すように、吸引風路12の後端には、流出口17が設けられる。流出口17は、集塵ユニット16が集塵ユニット収容部14に収容された際に、集塵ユニット16の流入口と接合するように形成される。集塵ユニット収容部14の後方側には、排気風路18が形成される。
【0021】
図4に示すように、集塵ユニット16は、集塵容器19を備える。集塵容器19は、透過率の高い材料で形成される。集塵容器19は、旋回部19aと集塵部19bとを備える。旋回部19aと集塵部19bとは、略円筒状に形成される。旋回部19aには、流入口20が設けられる。流入口20は、流出口17と接合する。
【0022】
集塵容器19の内部には、排出管21が設けられる。排出管21は、略円筒状に形成される。排出管21は、集塵容器19と略同心に配置される。排出管21の側壁の一部には、メッシュ部材22が設けられる。メッシュ部材22は、集塵容器19と排出管21とをつなぐ連通部23となる。メッシュ部材22の後方には、フィルタ24が設けられる。フィルタ24の後方には、排出口25が形成される。排出口25は、排気風路18に接続する。排気風路18の下方には、ブロワモータ26が収容される。
【0023】
集塵ユニット収容部14の傾斜面の略中央には、光学式検知装置27が設けられる。光学式検知装置27は、集塵容器19の外側に位置する。光学式検知装置27は、排出管21の水平方向の最下部を通る水平面と集塵容器19の側壁が交差する位置の延長上に位置する。光学式検知装置27には、信号処理部28が接続される。
【0024】
ブロワモータ26が駆動すると、ブロワモータ収容部13の気圧が低下する。当該気圧の低下は、排気風路18、集塵容器19、吸引風路12へと伝播する。その結果、ホース接続部11には、含塵空気が流入する。当該含塵空気は、吸引風路12を通過する。吸引風路12は、吸込口体10、吸引パイプ9、接続パイプ5、サクションホース4とともに、含塵空気を掃除機本体1の外部から内部に流入させる吸引経路の一部として機能する。
【0025】
当該含塵空気は、流入口20を経由して集塵容器19に流入する。当該含塵空気は、旋回部19aの側壁に対して略接線方向に流入する。その結果、当該含塵空気は、旋回気流となる。当該含塵空気には、強制渦領域と準自由渦領域とが形成される。強制渦領域は、中心軸近傍に形成される。準自由渦領域は、強制渦領域の外周側に形成される。
【0026】
当該含塵空気は、集塵容器19の経路構造と自らの重力とにより下向きに流れる。この際、ごみと塵埃とには、遠心力が作用する。このため、ごみと塵埃とは、旋回部19aの側壁の内面に押し付けられる。その結果、ごみと塵埃とは、空気から分離される。
【0027】
その後、ごみと塵埃とは、旋回気流に乗って旋回部19aの下方に進む。その後、ごみと塵埃とは、集塵部19bに捕集される。この際、隔壁は、旋回部19aから集塵部19bへの空気の流入を妨げる。その結果、集塵部19bに集積したごみの再飛散が抑制される。
【0028】
空気は、メッシュ部材22を通過する。その後、空気は、排出管21に流入する。その後、空気は、フィルタ24を通過する。この際、フィルタ24は、旋回部19aで分離できなかった微細塵を捕集する。その後、空気は、排出口25から排気風路18へと排出される。その後、空気は、ブロワモータ26を通過する。その後、空気は、図示しない排気口を経由して掃除機本体1の外部へ排出される。この際、排気風路18と排気口は、排気経路として機能する。
【0029】
掃除機本体1の動作中において、光学式検知装置27は、塵埃の検知部として動作する。具体的には、光学式検知装置27は、集塵容器19内に向けて光を発する。光学式検知装置27は、当該光が集塵容器19内の塵埃で反射した際に、反射した光を検知する。
【0030】
この際、信号処理部28は、塵埃の識別部として動作する。具体的には、信号処理部28は、光学式検知装置27に検知された光の状態に基づいて、塵埃の粒径と重量とを識別する。
【0031】
次に、
図5〜
図7を用いて、光学式検知装置27を説明する。
図5はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置の配置を示す斜視図である。
図6はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置の透視方向Bの透視図である。
図7はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置の平面Cにおける断面図である。
【0032】
図5に示すように、光学式検知装置27の透視方向はBで定義される。集塵容器19の軸と直交する平面はCと定義される。
【0033】
図6と
図7とに示すように、光学式検知装置27は、発光素子27a、光学レンズ27b、受光素子27cを備える。発光素子27a、光学レンズ27b、受光素子27cは、予め設定された位置に設けられる。発光素子27a、光学レンズ27b、受光素子27cは、図示しない支持部材に固定される。
【0034】
発光素子27aは、LED等の半導体等からなる。発光素子27aは、放射状の光を発する。当該光の強度が最も強い部分は、発光素子27aの光軸29aと定義される。
【0035】
光学レンズ27bは、ポリカーボネート等の透過率が高い樹脂又は蛍石、ガラス等の透過率が高い無機物で形成される。光学レンズ27bは、予め設定された曲面を有する。光学レンズ27bは、入射された光を透過させる。光学レンズ27bは、当該光を予め設定された角度で屈折させる。その結果、例えば、光学レンズ27bは、平行光を放射する。当該光の強度が最も部分は、光学レンズ27bの光軸29bと定義される。
【0036】
受光素子27cは、CCD等の半導体等からなる。受光素子27cは、複数の画素を有する。各画素は、受光量に応じて電位を変化させる最小単位である。複数の画素は、直線状に並ぶ。各画素は、平板状に形成される。各画素の垂線は、受光素子27cの光軸29cと定義される
【0037】
例えば、
図7に示すように、旋回部19aの空間の排出管21側において、光軸29bと光軸29cとは交差する。なお、旋回部19aの空間の光学式検知装置27側において、光軸29cと光軸29bとがはねじれの関係にあってもよい。
【0038】
次に、
図8と
図9とを用いて、塵埃の検知方法を説明する。
図8はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置の透視方向Bの透視図である。
図9はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置の平面Cにおける断面図である。
【0039】
図8と
図9とに示すように、発光素子27aは、光を発する。当該光は、光学レンズ27bを透過する。当該光は、集塵容器19の側壁を透過する。当該光は、旋回部19a内の塵埃に照射される。この際、照射光の一部は塵埃を透過する。当該光は、排出管21の方向に進む。照射光の一部は塵埃に吸収される。照射光の一部は塵埃の表面で反射する。当該光は、光学式検知装置27の方向に進む。当該光の一部は、集塵容器19の側壁を透過する。当該光は、受光素子27cに入射する。この際、受光素子27cの各画素は、入射光の量に応じた電圧信号を出力する。信号処理部28は、受光素子27cの各画素からの電圧信号に基づいて塵埃を検知する。
【0040】
次に、
図10を用いて、受光素子27cの受光状態を説明する。
図10はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置の受光素子の受光状態を示す図である。
図10の横軸は受光素子27cの端部の画素を基準にしたときの他の画素までの距離である。
図10の縦軸は各画素が出力する電圧信号である。
図10において、縦軸と横軸の交点は横軸の中心に位置する。
【0041】
図10に示すように、電圧信号は、各画素に入射した光の強度に比例する。このため、反射光が入射した画素の電圧信号は、反射光が入射しない画素の電圧信号に比べて大きい。この際、電圧信号の最大値と電圧信号の最小値との差は、スポット強度30と定義される。
【0042】
スポット強度30に応じて、スポット径31が定義される。スポット径31は、スポット強度30とスポット径計算用閾値とを乗じた値に電圧信号の最小値を加えた値よりも大きな値をとる連続した画素間の距離の最大値として定義される。この際、スポット径計算用閾値は、0より大きく1より小さい値に設定される。例えば、スポット径計算用閾値は、0.5に設定される。
【0043】
次に、
図11〜
図14を用いて、塵埃の粒径の識別方法を説明する。
図11はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置が検出する塵埃が比較的大きい場合を示す図である。
図12はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置が検出する塵埃が比較的小さい場合を示す図である。
図13はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置の受光素子が出力する電圧信号を示す図である。
図14はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置が検出する塵埃の粒径とスポット径との関係を示す図である。
【0044】
図11に示すように、塵埃の粒径が比較的大きい場合は、被検出物径φMは比較的大きい。
図12に示すように、塵埃の粒径が比較的小さい場合は、被検出物径φSは比較的小さい。
【0045】
図13に示すように、塵埃の粒径が比較的大きい場合は、スポット径CφMidは比較的大きい。塵埃の粒径が比較的小さい場合は、スポット径CφSmlは比較的小さい。
【0046】
図14に示すように、塵埃の粒径とスポット径とはほぼ比例の関係にある。信号処理部28は、受光素子27cから取得した電圧信号を数値処理することによりスポット径Cφを得る。信号処理部28は、スポット径Cφを閾値Cφthrと比較する。スポット径Cφが閾値Cφthrよりも大きい場合、信号処理部28は、塵埃の粒径が大きいと判定する。スポット径Cφが閾値Cφthrよりも小さい場合、信号処理部28は、塵埃の粒径が小さいと判定する。
【0047】
次に、
図15〜
図18を用いて、塵埃の重量の識別方法を説明する。
図15はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置が比較的遠くで塵埃を検出する場合を示す図である。
図16はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置が比較的近くで塵埃を検出する場合を示す図である。
図17はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置の受光素子が出力する電圧信号を示す図である。
図18はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置と塵埃との距離に対する出力信号を示す図である。
【0048】
塵埃が旋回部19a内で旋回する際、塵埃に加わる遠心力の大きさは塵埃の重量に比例する。その結果、塵埃の旋回半径は、塵埃の重量に応じて変化する。
【0049】
図15に示すように、塵埃の重量が比較的小さい場合、塵埃は、集塵容器19の側壁から遠い位置で旋回する。その結果、塵埃と光学式検知装置27との間の距離Dmidは長くなる。
図16に示すように、塵埃の重量が比較的大きい場合、塵埃は、集塵容器19の側壁に近い位置で旋回する。その結果、塵埃と光学式検知装置27との間の距離Dshortは短くなる。
【0050】
図17に示すように、塵埃と光学式検知装置27との間の距離が長い場合、スポット強度PDmidは弱い。塵埃と光学式検知装置27との間の距離が短い場合、スポット強度PDshortは強い。
【0051】
図18に示すように、信号処理部28は、受光素子27cから取得した電圧信号を数値処理することによりスポット強度PDを得る。信号処理部28は、スポット強度PDを閾値PDthrと比較する。スポット強度PDが閾値PDthrよりも大きい場合は、信号処理部28は、塵埃が重いと判定する。スポット強度PDが閾値PDthrよりも小さい場合は、信号処理部28は、塵埃が軽いと判定する。
【0052】
次に、
図19を用いて、塵埃の種類の判別方法を説明する。
図19はこの発明の実施の形態1における塵埃検知装置が検出するスポット径とスポット強度との関係を示す図である。
【0053】
図19に示すように、スポット径が小さく、スポット強度が強い場合、当該塵埃は小さくて重いと判定される。スポット径が小さく、スポット強度が弱い場合、当該塵埃は小さくて軽いと判定される。スポット径が大きく、スポット強度が強い場合、当該塵埃は大きくて重いと判定される。スポット径が大きく、スポット強度が弱い場合、当該塵埃は大きくて軽いと判定される。
【0054】
次に、
図20を用いて、電気掃除機の動作を説明する。
図20はこの発明の実施の形態1における電気掃除機の動作を説明するためのフローチャートである。
【0055】
ステップS1では、電気掃除機は、お任せ制御モード運転を開始する。例えば、操作部7の操作スイッチの操作により、お任せ制御モード運転が開始される。例えば、電気掃除機の起動時に、お任せ制御モード運転が開始される。
【0056】
その後、ステップS2に進み、電気掃除機は、お任せ制御モード起動時の制御で運転される。この際、信号処理部28は、お任せ制御モード起動時の制御信号として予め設定された制御信号をブロワモータ26と床ブラシモータとに送る。その後、ステップS3に進み、ブロワモータ26と床ブラシモータとは、制御信号に基づいて制御される。
【0057】
その後、ステップ4に進み、お任せ制御モード運転が予め設定された時間だけ継続する。その後、ステップS5に進み、信号処理部28は、塵埃種識別処理を行う。その後、ステップS3に戻り、信号処理部28は、識別結果に応じた制御信号をブロワモータ26と床ブラシモータとに送る。その後、ステップS3に戻り、ブロワモータ26と床ブラシモータとは、制御信号に基づいて制御される。
【0058】
ステップS2〜S5の際、操作部7の操作スイッチの操作により、お任せ制御モード以外の運転モードが設定された場合は、ステップS6に進む。ステップS6では、電気掃除機は、お任せ制御モード運転の停止後、設定内容に基づいて動作する。
【0059】
ステップS2〜S5の際、操作部7の操作スイッチの操作により、電気掃除機の停止が設定された場合は、ステップS6に進む。ステップS6では、電気掃除機は、お任せ制御モード運転を停止する。
【0060】
次に、
図21を用いて、ブロワモータ26と床ブラシモータとの制御内容の一例を説明する。
図21はこの発明の実施の形態1における電気掃除機のブロワモータと床ブラシモータとの制御内容の一例を説明するための図である。
【0061】
図21に示すように、塵埃が砂塵、米粒等の場合、当該塵埃は比較的重い。この場合、当該塵埃の粒径に関わらず、床ブラシモータは、駆動を開始したり回転数を上げたりする。その結果、床ブラシが床面をたたく。この際、床面上の塵埃は、衝撃を受ける。当該衝撃により、塵埃は浮く。この際、ブロワモータ26は、回転数を上げる。その結果、塵埃の吸引力が強くなる。当該吸引力により、塵埃が回収される。
【0062】
塵埃が花粉、粉塵等の場合、当該塵埃は比較的軽い。当該塵埃は比較的小さい。この場合、床ブラシモータは、停止したり回転数を下げたりする。このため、床上の塵埃は舞い上がらない。この際、ブロワモータ26は回転数を下げる。その結果、塵埃は、舞い上がらずに回収される。
【0063】
塵埃が綿埃、毛玉、ペットの毛等の繊維質の場合、当該塵埃は比較的軽い。当該塵埃は比較的大きい。この場合、床ブラシモータは、駆動を開始したり回転数を上げたりする。このため、床ブラシは当該塵埃を巻き込む。この際、ブロワモータ26は回転数を下げる。その結果、塵埃は、小さい吸引力で回収される。
【0064】
軽くて大きい塵埃が予め設定された回数だけ連続して識別された場合、ブロワモータ26は、予め設定された時間毎に一度だけ回転数を上げる。その結果、集塵容器19内の塵埃が圧縮される。この場合、集塵容器19内の塵埃を除去する際に塵埃が舞い上がることはない。
【0065】
なお、塵埃が重い場合も、塵埃の粒径に応じてブロワモータ26と床ブラシモータとの動作を変更してもよい。
【0066】
次に、
図22を用いて、塵埃種判別処理を説明する。
図22はこの発明の実施の形態1における電気掃除機の塵埃種判別処理を説明するためのフローチャートである。
【0067】
図22に示すように、ステップS11では、信号処理部28は、受光素子27cから電圧信号を取得する。その後、ステップS12とステップS13とに進む。ステップS12では、信号処理部28は、取得した電圧信号に基づいて塵埃の粒径識別処理を行う。ステップS13では、信号処理部28は、取得した電圧信号に基づいて塵埃の重量識別処理を行う。
【0068】
ステップS12とステップS13との後は、ステップS14に進む。ステップS14では、信号処理部28は、得られた識別結果に応じた塵埃識別の結果信号を生成する。その後、ステップS15とステップS16とに進む。
【0069】
ステップS15では、信号処理部28は、結果信号を表示部8に出力する。表示部8は、当該結果信号に基づいて塵埃の種類を使用者に報知する。ステップS16では、信号処理部28は、結果信号を図示しない制御部に出力する。ブロワモータ26と床ブラシモータとは、当該結果信号に基づいて動作する。
【0070】
次に、
図23を用いて、塵埃の粒径の識別処理を説明する。
図23はこの発明の実施の形態1における塵埃種検知装置による塵埃の粒径の識別処理を説明するためのフローチャートである。
【0071】
図23に示すように、ステップS21では、信号処理部28は、前処理を行う。具体的には、信号処理部28は、受光素子27cから取得した電圧信号に対して、ノイズ除去、不要な周波数データの除去等を行う。その後、ステップS22に進み、信号処理部28は、前処理をした電圧信号に基づいてスポット径Cφxを求める。その後、ステップS23に進み、信号処理部28は、得られたスポット径Cφxと閾値Cφthrとを比較する。
【0072】
ステップS23でスポット径Cφxが閾値Cφthr以上の場合は、ステップS24に進む。ステップS24では、信号処理部28は、塵埃が大きいと判定する。その後、信号処理部28は、対応する塵埃の粒径識別結果信号を生成する。その後、信号処理部28内部のメモリは、生成した塵埃の粒径識別結果信号を保管する。
【0073】
ステップS23でスポット径Cφxが閾値Cφthrよりも小さい場合は、ステップS25に進む。ステップS25では、信号処理部28は、塵埃が小さいと判定する。その後、信号処理部28は、対応する塵埃の粒径識別結果信号を生成する。その後、信号処理部28内部のメモリは、生成した塵埃の粒径識別結果信号を保管する。
【0074】
信号処理部28は、予め設定された時間の間に蓄積された塵埃の粒径識別結果信号群に基づいて別途定める方法で1つの塵埃の粒径識別決定信号を生成する。例えば、信号処理部28は、粒径識別結果信号群の中で最も多い粒径識別結果信号を粒径識別決定信号とする。
【0075】
次に、
図24を用いて、塵埃の重量の識別処理を説明する。
図24はこの発明の実施の形態1における塵埃種検知装置による塵埃の重量の識別処理を説明するためのフローチャートである。
【0076】
図24に示すように、ステップS31では、信号処理部28は、前処理を行う。具体的には、信号処理部28は、受光素子27cから取得した電圧信号に対して、ノイズ除去、不要な周波数データの除去等を行う。その後、ステップS32に進み、信号処理部28は、前処理をした電圧信号に基づいてスポット強度PDxを求める。その後、ステップS33に進み、信号処理部28は、得られたスポット強度PDxと閾値PDthrとを比較する。
【0077】
ステップS33でスポット強度PDxが閾値PDthr以上の場合は、ステップS34に進む。ステップS34では、信号処理部28は、塵埃が重いと判定する。その後、信号処理部28は、対応する塵埃の重量識別結果信号を生成する。その後、信号処理部28内部のメモリは、生成した塵埃の重量識別結果信号を保管する。
【0078】
ステップS33でスポット強度PDxが閾値PDthrよりも小さい場合、ステップS35に進む。ステップS35では、信号処理部28は、塵埃が軽いと判定する。その後、信号処理部28は、対応する塵埃の重量識別結果信号を生成する。その後、信号処理部28内部のメモリは、生成した塵埃の重量識別結果信号を保管する。
【0079】
信号処理部28は、予め設定された時間の間に蓄積された塵埃の重量識別結果信号群から別途定める方法で1つの塵埃の重量識別決定信号を生成する。例えば、信号処理部28は、重量識別結果信号群の中で最も多い重量識別結果信号を重量識別決定信号とする。
【0080】
以上で説明した実施の形態1によれば、信号処理部28は、光学式検知装置27に検知された光の状態に基づいて、塵埃の大きさと重量とを識別する。具体的には、信号処理部28は、受光素子27cに検出された光のスポット径に基づいて塵埃の大きさを識別する。信号処理部28は、受光素子27cに検出された光のスポット強度に基づいて塵埃の重量を識別する。このため、塵埃の種類の検知精度を向上することができる。
【0081】
この際、受光素子27cの画素は直線状に配置される。このため、受光素子27cは、2次元的に画素が連なった撮像素子よりも安価に実現できる。
【0082】
また、光学式検知装置27は、排出管21の水平方向の最下部を通る水平面と集塵容器19の側壁が交差する位置の延長上に位置する。このため、集塵容器19内に回収して堆積した塵埃により、塵埃の種類の検知精度が低下することを防止できる。
【0083】
また、ブロワモータ26と床ブラシモータの少なくとも一方は、信号処理部28による塵埃の識別結果に基づいて動作する。このため、使用者が電気掃除機の吸引方法を操作することなく、自動的に塵埃の種類に合った集塵制御が適切になされる。その結果、電気掃除機の操作性を向上することができる。また、電気掃除機の過剰な運転が抑制される。このため、電気掃除機の消費エネルギーを削減することができる。実使用環境において電気掃除機の騒音を抑制することができる。
【0084】
また、床ブラシモータは、塵埃が大きい場合に駆動を開始する。このため、大きい塵埃を確実に回収することができる。
【0085】
また、床ブラシモータは、塵埃が小さい場合に駆動を停止する。このため、床ブラシモータの無用な回転を防止することができる。
【0086】
また、床ブラシモータは、塵埃が大きい場合に回転数を上げる。このため、大きい塵埃を確実に回収することができる。
【0087】
また、床ブラシモータは、塵埃が小さい場合に回転数を下げる。このため、床ブラシモータの無用な回転を防止することができる。
【0088】
また、ブロワモータ26は、塵埃が重い場合に回転数を上げる。このため、重い塵埃を確実に回収することができる。
【0089】
また、ブロワモータ26は、塵埃が軽い場合に回転数をさげる。このため、ブロワモータ26の無用な回転を防止することができる。
【0090】
なお、サイクロン方式以外の集塵方式の掃除機に対して光学式検知装置27と信号処理部28を適用してもよい。