(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
建物の基礎部に外部との通気口を設置せず、1階床下内部の空気を外気と遮断して密封状態とし、建物の室内に取付けた全熱交換型換気扇が室内側に供給する新鮮な外気を、建物の1階床下内部に送り込むと共に、1階床下の基礎底盤に下部をU字型に成形した複数の地中熱回収パイプを、両端を基礎底盤より1階床下内部に突き出すように地中に埋設し、地中熱回収パイプの一端には送風機を取付け、その送風機を作動させる事により1階床下内部の空気が地中熱回収パイプに吸い込まれ、冬期は、地中熱により地中熱回収パイプの中で暖められて1階床下内部の空気を暖めると共に、1階床下の基礎底盤に、長方形の2枚の塩化ビニールシートの端部を溶着して水枕状に形成し、上面の塩化ビニールシートに風呂の残り湯の温水取入口と排水口のための穴を開け、その穴位置に合わせて、中央部に穴を開けた縦20cm、横25cmの塩化ビニールシートを溶着し、さらに中央部の穴に、温水取入口の入口の高さと排水口の出口の高さが、温水蓄熱槽に風呂の残り湯が満タン状態になるまで流入された状態で、上面の塩化ビニールシートの上部より15cm高くなるように、温水取入口と排水口を塩ビ管で形成して塩ビ溶接し、排水口の排水取込口を温水蓄熱槽の底部に配置した温水蓄熱槽を設置し、太陽電池パネルで発電された電気で自然冷媒ヒートポンプ給湯機に電力を供給して沸かした貯湯タンクのお湯を、お風呂で利用した後、温かい風呂の残り湯を1階床下に設置した温水蓄熱槽に流して留湯させると共に、温水蓄熱槽の上面に温度センサーを取付け、温水蓄熱槽のお湯の温度を温度センサーで検知し、温水蓄熱槽が定めた範囲内の温度を保つように、自然冷媒ヒートポンプ給湯機で沸かした貯湯タンクのお湯を、混合弁で湯温を調整し、自然冷媒ヒートポンプ給湯機の貯水タンクから温水蓄熱槽に給湯させる事により1階床下内部の空気がさらに暖められて弱温風となり、暖められた1階床下内部の空気は、各階天井内部に設けられたダクトの送風機を作動させる事により、1階床下内部からダクトを経由して各階の天井内部に送られ、天井に設けたガラリより室内に供給されて室内を暖める事を特徴とするアース・ソーラー・ゼロエネルギー住宅。
【実施例1】
【0027】
以下、この発明の実施の形態1について説明する。
[発明の実施の形態1]
【0028】
図1及至
図10には、この発明の実施の形態1を示す。
【0029】
図1は、本発明の太陽電池パネルと自然冷媒ヒートポンプ給湯機と全熱交換型換気扇と温水蓄熱槽と地中熱回収パイプを利用した住宅の分解解説図である。以下に、太陽光と地中熱を利用した冷暖房システムを説明する。
【0030】
図1は、本発明のアース・ソーラー・ゼロエネルギー住宅を分かり易く説明するため、アース・ソーラー・ゼロエネルギー住宅を組み込んだ住宅1を分解解説図で示したものである。屋根2の上部に太陽電池パネル3を設置すると共に、その太陽電池パネル3で発電した電気で自然冷媒ヒートポンプ給湯機54を作動させて貯湯タンク50にお湯を蓄えると共に、基礎25には建物外部の空気が流入しないように外気との通気口を設置せず、基礎底盤52の中央部には温水蓄熱槽38が設置され、この温水蓄熱槽38には風呂43の残り湯を供給するための残り湯パイプ37が配管される。さらに、基礎底盤52の四隅には、下部をU字形に成形した4本の地中熱回収パイプ13、地中熱回収パイプ17、地中熱回収パイプ23、地中熱回収パイプ28が、両端を基礎底盤52より1階床下部に突き出すように地中に埋設される。
【0031】
このように構成されたアース・ソーラー・ゼロエネルギー住宅は、太陽電池パネル3で発電された電気で、自然冷媒ヒートポンプ給湯機54を作動させて貯湯タンク50にお湯を蓄えると共に、貯湯タンク50から給湯配管48を経由して風呂43に給湯され、さらに、風呂43で利用された後の温かい残り湯は、風呂43に備え付けられた残り湯パイプ37用の排水栓(図示せず)を抜く事により、残り湯パイプ37を経由して温水蓄熱槽38に溜湯される。また、基礎25の内側の基礎底盤52の四隅には、下部をU字形に成形した4本の地中熱回収パイプ13、地中熱回収パイプ17、地中熱回収パイプ23、地中熱回収パイプ28が設置されると共に、居室に取付けられた全熱交換型換気扇4で熱交換された室内側供給空気(新鮮な空気)は、給気導入ダクト5を経由して矢印7方向に送られ1階床下内部に給気される。
【0032】
地中熱回収パイプ13、地中熱回収パイプ17、地中熱回収パイプ23、地中熱回収パイプ28は、直径が約100〜120ミリメートルの2本の塩ビパイプの下部を継手で継いで、下部をU字形に構成すると共に、基礎底盤52の四隅に設置し、基礎底盤52の上部に突き出す2本の塩ビパイプには、L字形のエルボ等の継手を取付け、2本の塩ビパイプに取付けたL字形のエルボ等の空気取入口と空気排出口が、基礎底盤52面に対して互いに直角になるように構成し、一方のエルボ等の先端には送風機(24時間換気システム排気ファン)を取付ける。上記で説明した、塩ビパイプを地中熱回収パイプとしてU字形に成形するためには、
図2の拡大図で示すように、塩ビパイプ119、塩ビパイプ120の下部をU字形の継手121で継ぐ事により、1本の地中熱回収パイプとなる。
【0033】
本発明において、地中熱回収パイプ13、地中熱回収パイプ17、地中熱回収パイプ23、地中熱回収パイプ28には塩ビパイプを使用し、地中に埋め込む深さは約5メートルである。その理由は、関東地区の地中4〜5メートルの地中温度は、年間を通して約17℃〜19℃と温度変化が少ないためです。また、地中熱回収パイプを地中に埋設させる施工方法としては、穴掘建柱車にオーガーを取付けて地面に掘削穴を掘り、その穴の中に地中熱回収パイプを埋設させる工法が、安価で、なおかつ工期を短縮させる事が可能な施工方法である。なお、穴掘建柱車とオーガーを使用する最大の理由は、土木作業等で利用している穴掘建柱車と、それに取付ける一般的なオーガーは掘削穴径が最大約45センチメートル、最大掘削深さが約5メートルのため、本発明の地中熱回収パイプを地中に埋設させる作業に適しており、さらに、穴掘建柱車とオーガーを容易に安価でレンタルする事が出来るといった利点があるためである。ちなみに、東京都足立区の、当社ショールーム(地下室付)では、毎日、地中1メートル、3メートル、5メートルの地中温度を測定しているが、その測定結果によると地中5メートルの地中温度は、5月〜6月の間で最低温度の17.1℃となり、11月〜12月の間で最高温度の19.3℃となる。外気の最低気温(2月頃)に対して地中5メートルの最低温度が5月〜6月となるのは、地表面の温度が地中に浸透するのに時間がかかるためです。夏期の最高温度が11月〜12月となるのも地表面の温度が地中に浸透するのに時間がかかるためです。
【0034】
さらに、
図1と
図4で示すように、24時間換気システム用排気ファンに使用している送風機10、送風機20、送風機35、送風機40を作動させる事により、地中熱回収パイプ8が矢印143方向から吸い込んだ1階床下内部の空気は、
図1の地中熱回収パイプ13の中を矢印12方向から矢印14方向に流れて地中熱により温度調整されて、地中熱回収パイプ9を経由して送風機10から1階床下内部に排出される。このようにして1階床下内部に排出された空気は矢印11方向に送風され、1階床下内部の空気と混ぜ合わされて温度調整が行われ、
図4で示すように、矢印140方向から再び地中熱回収パイプ15に吸い込まれ、地中熱回収パイプ17の中を矢印16方向から矢印18方向に流れて地中熱により温度調整されて、地中熱回収パイプ19を経由して送風機20から1階床下内部に排出される。このようにして1階床下内部に排出された空気は矢印21方向に送風され、1階床下内部の空気と混ぜ合わされて温度調節が行われ、
図4で示すように、矢印141方向から再び地中熱回収パイプ30に吸い込まれ、地中熱回収パイプ28の中を矢印29方向から矢印27方向に流れて地中熱により温度調整されて、地中熱回収パイプ33を経由して送風機35から1階床下内部に排出される。このようにして1階床下内部に排出された空気は矢印36方向に送風され、1階床下内部の空気と混ぜ合わされて温度調整が行われ、
図4で示すように、矢印142方向から再び地中熱回収パイプ42に吸い込まれ、地中熱回収パイプ23の中を矢印24方向から矢印22方向に流れて地中熱により温度調整されて、地中熱回収パイプ41を経由して送風機40から1階床下内部に排出される。このようにして排出された空気は矢印39方向に送風され、1階床下内部の空気と混ぜ合わされて温度調節が行われ、
図4で示すように、矢印143方向から再び地中熱回収パイプ8に吸い込まれる。このように基礎底盤52の四隅に配置された地中熱回収パイプ13、地中熱回収パイプ17、地中熱回収パイプ23、地中熱回収パイプ28の空気の吸込口(地中熱回収パイプ8、地中熱回収パイプ15、地中熱回収パイプ30、地中熱回収パイプ42)と、地中熱回収パイプの空気の排出口(地中熱回収パイプ9、地中熱回収パイプ19、地中熱回収パイプ33、地中熱回収パイプ41)が、互いに向き合うように構成する事により、1階床下内部の空気は床下内部で場所によって澱む事が無くなり、1階床下内部の空気の温度は均一の温度になるように調整される。
【0035】
また、1階床下の基礎底盤52の四隅に地中熱回収パイプ13、地中熱回収パイプ17、地中熱回収パイプ23、地中熱回収パイプ28を埋め込む事が、互いの地中熱回収パイプ同士の距離を離す事となり、地中内部において地中熱回収パイプから発生する熱による、お互いの地中熱回収パイプ同士からの熱の干渉を少なくする事が可能となる。特に、狭い敷地に地中熱回収パイプを多数埋設した場合、地中熱回収パイプ同士が地中に放熱(回収)する地中熱により地中の中の温度が変化してしまい、地中熱回収のメリットが減少する。
【0036】
このように、それぞれの地中熱回収パイプ13、地中熱回収パイプ17、地中熱回収パイプ23、地中熱回収パイプ28に各々1台の送風機を取付けて地中熱を回収する事により、地中熱を効率良く回収する事が可能となる。さらに、それぞれの地中熱回収パイプ13、地中熱回収パイプ17、地中熱回収パイプ23、地中熱回収パイプ28に独立して送風機を取付けた事により、1階床下内部の空気の温度が、夏(冬)の初期等に冷え(暖か)すぎる場合には、4本の地中熱回収パイプの内の数本の送風機を可動させ、その他の地中熱回収パイプの送風機を停止する事により、1階床下内部の温度を調整する事が可能となる。
【0037】
なお、一般住宅の1階床下の基礎部、特にべた基礎(布基礎)においては、1階床下部の湿気を防ぐために外部と通気が良い構造となっているが、本発明においては、1階床下内部を外気温度調整槽として利用するため、外気が1階床下部に直接流入しないように1階床下内部が密封状態となるように構成される。
【0038】
以上のような構成により、
図2により夏期における各室への冷風運転について解説する。
【0039】
最初に、全熱交換型換気扇64、全熱交換型換気扇65から室内側に供給される空気(新鮮な空気)を1階床下104に給気する方法について説明する。1階室内Aの室内側吐出空気(よごれた室内空気)は、全熱交換型換気扇65に吸い込まれて室外に排気される。その際、全熱交換型換気扇65が排気する室内の空気(室内側吐出空気)と、室内に給気する外気(室外側吸込空気)とが全熱交換型換気扇65の内部で熱交換されると共に、吸い込んだ室外側吸込空気(新鮮な空気)は全て給気導入ダクト66を経由して1階床下104に導かれる。同様にして、2階室内Bの室内側吐出空気(よごれた室内空気)は、全熱交換型換気扇64に吸い込まれて室外に排気される。その際、全熱交換型換気扇64が排気する室内の空気(室内側吐出空気)と、室内に給気する外気(室外側吸込空気)とが全熱交換型換気扇64の中で熱交換されると共に、吸い込んだ室外側吸込空気(新鮮な空気)は全て給気導入ダクト67を経由して1階床下104に導かれる。
【0040】
このようにして、全熱交換型換気扇64、全熱交換型換気扇65を使用する事により、夏期における涼しい室内の空気を、外の暑い外気と入れ替える(換気する)際に、涼しい室内の空気の温度の上昇を最小限に抑える事が可能となる。
【0041】
つづいて、このようにして1階床下104に導入された全熱交換型換気扇64、全熱交換型換気扇65からの外気(室外側吸込空気)が、どのようにして1階床下104で熱交換されて弱冷風になるかを説明する。給気導入ダクト66、給気導入ダクト67から導入された全熱交換型換気扇64、全熱交換型換気扇65からの外気は、1階床下104の空気と混ざり合い、地中熱回収パイプ71に取付けられた送風機72を作動させる事により、1階床下104の空気は、矢印70方向から地中熱回収パイプ71に吸い込まれ、地中熱回収パイプ71の中で地中熱により冷やされて弱冷風となり、送風機72より矢印73方向に示すように1階床下104に排気される。同様に、地中熱回収パイプ75に取付けられた送風機77を作動させる事により、1階床下104の空気は、矢印74方向から地中熱回収パイプ75に吸い込まれ、地中熱回収パイプ75の中で地中熱により冷やされて弱冷風となり、送風機77より矢印78方向に示すように1階床下104に排気される。同様に、地中熱回収パイプ76に取付けられた送風機80を作動させる事により、1階床下104の空気は、矢印79方向から地中熱回収パイプ76に吸い込まれ、地中熱回収パイプ76の中で地中熱により冷やされて弱冷風となり、送風機80より矢印81方向に示すように1階床下104に排気される。同様に、地中熱回収パイプ83に取付けられた送風機84を作動させる事により、1階床下104の空気は、矢印82方向から地中熱回収パイプ83に吸い込まれ、地中熱回収パイプ83の中で地中熱により冷やされて弱冷風となり、送風機84より矢印85方向に示すように1階床下104に排気される。
【0042】
このようにして、1階床下104の中で弱冷風となった外気は、1階床を冷やす事により1階室内Aを冷やすと共に、弱冷風となった1階床下104の空気は、給気ダクト119に取付けられた送風機110を作動させる事により、給気ダクト119を経由して1階天井裏100に給気され、ガラリ106、ガラリ108より1階室内Aに給気されて1階室内Aを冷やす。同様に、給気ダクト111に取付けられた送風機115を作動させる事により、1階床下104の中で弱冷風となった外気は、給気ダクト111を経由して2階天井裏116に給気され、ガラリ113、ガラリ118より2階室内Bに給気されて2階室内Bを冷やす。
【0043】
なお、夏期においては、1階床下104に設置した温水蓄熱槽102には風呂97の残り湯を供給せず、夏期においては温水蓄熱槽102は利用しない。
【0044】
つづいて、
図3で示す、冬期における各室の弱温風運転について説明する。
【0045】
最初に、全熱交換型換気扇64、全熱交換型換気扇65から室内側に供給される空気(新鮮な空気)を1階床下104に給気する方法について説明する。1階室内Aの室内側吐出空気(よごれた室内空気)は、全熱交換型換気扇65に吸い込まれて室外に排気される。その際、全熱交換型換気扇65が排気する室内の空気(室内側吐出空気)と、室内に給気する外気(室外側吸込空気)とが全熱交換型換気扇65の中で熱交換されると共に、吸い込まれた室外側吸込空気(新鮮な空気)は全て給気導入ダクト66を経由して1階床下104に導かれる。同様にして、2階室内Bの室内側吐出空気(よごれた室内空気)は、全熱交換型換気扇64に吸い込まれて室外に排気される。その際、全熱交換型換気扇64が排気する室内の空気(室内側吐出空気)と、室内に給気する外気(室外側吸込空気)とが全熱交換型換気扇64の中で熱交換されると共に、吸い込まれた室外側吸込空気(新鮮な空気)は全て給気導入ダクト67を経由して1階床下104に導かれる。
【0046】
このようにして、全熱交換型換気扇64、全熱交換型換気扇65を使用する事により、冬期における室内の暖かい空気を、外の冷たい外気と入れ替える(換気する)際に、室内の暖かい空気の温度が下がるのを最小限に抑える事が可能となる。ちなみに、三菱電機株式会社のホームページでは、ロスナイ(全熱交換型換気扇)の熱交換機能を、「外気温度0℃、室内温度20℃、温度交換効率75%の場合」、室内温度20℃の空気をロスナイ(全熱交換型換気扇)で換気した場合、外気(0℃)の空気の温度は熱交換機の働きで15℃となって室内に給気(新鮮空気)されると説明している。
【0047】
つづいて、このようにして1階床下104に導入された全熱交換型換気扇64、全熱交換型換気扇65からの外気(室外側吸込空気)が、どのようにして1階床下104で熱交換されて弱温風になるかを説明する。給気導入ダクト66、給気導入ダクト67から導入された全熱交換型換気扇64、全熱交換型換気扇65からの外気は、1階床下104の空気と混ざり合い、地中熱回収パイプ71に取付けられた送風機72を作動させる事により、1階床下104の空気は、矢印70方向から地中熱回収パイプ71に吸い込まれ、地中熱回収パイプ71の中で地中熱により暖められて弱温風となり、送風機72より矢印73方向に示すように1階床下104に排気される。同様に、地中熱回収パイプ75に取付けられた送風機77を作動させる事により、1階床下104の空気は、矢印74方向から地中熱回収パイプ75に吸い込まれ、地中熱回収パイプ75の中で地中熱により暖められて弱温風となり、送風機77より矢印78方向に示すように1階床下104に排気される。同様に、地中熱回収パイプ76に取付けられた送風機80を作動させる事により、1階床下104の空気は、矢印79方向から地中熱回収パイプ76に吸い込まれ、地中熱回収パイプ76の中で地中熱により暖められて弱温風となり、送風機80より矢印81方向に示すように1階床下104に排気される。同様に、地中熱回収パイプ83に取付けられた送風機84を作動させる事により、1階床下104の空気は、矢印82方向から地中熱回収パイプ83に吸い込まれ、地中熱回収パイプ83の中で地中熱により暖められて弱温風となり、送風機84より矢印85方向に示すように1階床下104に排気される。
【0048】
さらに、冬期においては太陽電池パネル63で発電した電気で、自然冷媒ヒートポンプ給湯機122を動かして貯湯タンク93にお湯を蓄えると共に、貯湯タンク93から給湯配管91を経由して風呂97に給湯され、さらに、風呂97で利用された後の温かい残り湯は、風呂97に備え付けられた残り湯パイプ96用の排水栓(図示せず)を抜く事により、残り湯パイプ96を経由して温水蓄熱槽102に流され溜湯される。このようにして温水蓄熱槽102に溜湯された温かい風呂97の残り湯は1階床下104の空気を暖める。なお、温水蓄熱槽102から溢れ出る、温水蓄熱槽102の底部の冷めた風呂の残り湯は排水パイプ86を経由して矢印131方向に流れ排水溝87に排水される。
【0049】
このようにして、太陽電池パネル63で発電した電気で、自然冷媒ヒートポンプ給湯機122を動かして貯湯タンク93に蓄えたお湯を、風呂97で使用し、さらに、風呂97で利用した後の温かい残り湯を、1階床下104の基礎底盤に設置した温水蓄熱槽102に流して溜湯させる事により、地中熱回収パイプ71、地中熱回収パイプ75、地中熱回収パイプ76、地中熱回収パイプ83の中で地中熱により暖められた1階床下104の空気は、さらに温水蓄熱槽102に溜湯された温水により暖められ弱温風となる。
【0050】
このようにして、1階床下104で弱温風となった外気は、1階床を暖める事により1階室内Aを暖めると共に、弱温風となった1階床下104の空気は、給気ダクト119に取付けられた送風機110を作動させる事により、給気ダクト119を経由して1階天井裏100に給気されガラリ106、ガラリ108より1階室内Aに給気されて1階室内Aを暖める。同様に、給気ダクト111に取付けられた送風機115を作動させる事により、給気ダクト111を経由して2階天井裏116に給気され、ガラリ113、ガラリ118より2階室内Bに給気されて2階室内Bを暖める。
【0051】
このように、冬期においては太陽電池パネル63で発電した電気で、自然冷媒ヒートポンプ給湯機122を動かして貯湯タンク93に蓄えた温水を風呂97で使用した後、風呂97で利用した後の温かい残り湯を、1階床下104の基礎底盤に設置した温水蓄熱槽102に流して溜湯させる事により、曇りや雨の日が続いた場合でも、風呂97で利用された後の温かい残り湯を温水蓄熱槽102に流して溜湯させる事により、地中熱回収パイプ71、地中熱回収パイプ75、地中熱回収パイプ76、地中熱回収パイプ83の中で地中熱により暖められた1階床下104の空気を、さらに暖め、弱温風として1階室内A、2階室内Bに給気する事が可能となる。
【0052】
図5は、基礎底盤150に設置した温水蓄熱槽169と地中熱回収パイプと送風機と1階床下空間の空気の流れを説明する。
【0053】
建物の基礎151の回りには基礎外断熱材152が施工され、建物の基礎底盤150の四隅には4本の地中熱回収パイプが配置される。温水蓄熱槽169は基礎底盤150の中央部に施工された断熱マット177(厚い発泡スチロールを使用)の上部に設置され、風呂で利用された後の温かい残り湯は、風呂(図示せず)からの残り湯パイプ173を経由して取入口172より温水蓄熱槽169に流され溜湯される。また、温水蓄熱槽169から溢れ出る、温水蓄熱槽169の底部の冷めた風呂の残り湯は、排水口175から排水パイプ174を経由して排水溝158に排水される。
【0054】
つづいて、
図6により温水蓄熱槽169の機能について説明する。
【0055】
図6は、温水蓄熱槽169の正面図、平面図、A―A断面図、B―B断面図である。温水蓄熱槽169は、長方形に切断された2枚のゴム状(塩化ビニールシート等)のシートの端部を溶着して水枕状に構成される。温水蓄熱槽169の上部に使用する上面ゴムシート180には取入口172、排水口175のための穴(図示せず)を開け、さらに、ゴム状シートを四角形状に切断(約20cm×約25cmの大きさに切断)して中央部には風呂の残り湯の取入口の穴(図示せず)を開けた溶着部171を作成し、溶着部171には塩ビ管で製作した取入口172を塩ビ溶接すると共に、同様に、ゴム状シートを四角形状に切断(約20cm×約25cmの大きさに切断)して中央部に排水口のための穴(図示せず)を開けた溶着部176を作成し、溶着部176に塩ビ管で製作した排水口175を塩ビ溶接し、上面ゴムシート180に開けられた穴位置(図示せず)に合わせて、溶着部171、溶着部176を溶着して取付ける。なお、現在では、砂漠等に人造湖を造る際に、砂漠等に大きな穴を掘り、その穴の底面にゴムシート(塩化ビニールシート等)を敷き詰め、そのゴムシート同士を溶着して一枚の大きな防水シートに加工して、水を貯める事も行われており、本発明のような温水蓄熱槽をゴムシートで作製した場合においても、長期に渡り保水性能や耐久性が保たれる。
【0056】
このようにして取付けた、取入口172から温水蓄熱槽内部189へ風呂の残り湯が流れ込む際には、B―B断面図で示すように、風呂の残り湯は取入口172から、溶着部171の直ぐ下に取付けられた固定部187を経由して矢印188方向で示すように温水蓄熱槽内部189に流れ込み、温水蓄熱槽内部189の上部側に温かい風呂の残り湯が溜湯される。このように温水蓄熱槽内部189に残り湯が供給された場合、温水蓄熱槽内部189の上部が温かく保たれ、温水蓄熱槽内部189の下部は、上部に比べて湯温度が低い状態となる。
【0057】
また、温水蓄熱槽内部189から排水される冷めた風呂の残り湯は、A―A断面図で示すように、温水蓄熱槽内部189の下部の排水取込口191から矢印190方向に吸い込まれ、排水パイプ配管192を経由して排水口175から排水される。なお、風呂の残り湯を流入する温水蓄熱槽169に取付ける取入口172の入口の高さと、冷えた風呂の残り湯が温水蓄熱槽169から排出される排水口175の出口の高さは、温水蓄熱槽169がゴム状のシートで製作されるため、温水蓄熱槽169に風呂の残り湯が流入される事により、温水蓄熱槽169が水枕状に膨らむため、温水蓄熱槽169に風呂の残り湯が満タン状態になるまで流入された状態で、温水蓄熱槽169の上面ゴムシート180の最上部より上部(上面ゴムシート180の上部より、約10〜20センチメートル位高くなるのが良い)になるように構成されなければならない。
【0058】
このように温水蓄熱槽169を構成する事により、毎日、温かい風呂の残り湯が温水蓄熱槽169に供給され、雨や曇り日が続いた場合でも、1階床下内部の空気を暖める事が可能となる。さらに、排水取込口191を温水蓄熱槽内部189の底部に設置したため、風呂の残り湯の中に含まれる、温水蓄熱槽内部189の底部に蓄積する湯あか等を、冷めた風呂の残り湯と一緒に容易に排出する事が可能となる。
【0059】
つづいて、
図7により、天井取付専用型全熱交換型換気扇229を設置する設置場所と機能について説明する。
【0060】
図7bに示すように、天井取付専用型全熱交換型換気扇229は、室内空気取入口228が天井取付専用型全熱交換型換気扇本体223の下面に設けられ、室内空気取入口228から吸込まれた室内の空気は、1本の排気用配管227を使って矢印で示す排気226方向(室外)に排気され、このように排気された室内の空気は
図7aで示すようにフード203、フード205から室外に排気され、その際、天井取付専用型全熱交換型換気扇が排気226する室内の空気(室内側排出空気)と、フード203、フード205から吸い込まれ、外気取込配管224を経由して天井取付専用型全熱交換型換気扇229に吸込まれる外気225とが天井取付専用型全熱交換型換気扇本体223の内部で熱交換されると共に、吸込まれた外気225は複数本の給気パイプ231に分岐されて各居室に給気230されるように構成されている。
【0061】
このように構成された天井取付専用型全熱交換型換気扇229を、
図7aで示すように1階部分の廊下Gの天井部分に天井取付専用型全熱交換型換気扇211を埋め込むように取付け、天井取付専用型全熱交換型換気扇211を稼働させる事により、各居室の室内空気が矢印213方向から廊下Gに流れ込むと共に、天井取付専用型全熱交換型換気扇211に吸込まれ、吸込まれた室内空気は天井取付専用型全熱交換型換気扇211内部で新鮮な外気と熱交換され、全ての給気は給気導入ダクト233を経由して1階床下234に供給される。同様に、2階部分の廊下Dの天井部分に天井取付専用型全熱交換型換気扇207を取付け、天井取付専用型全熱交換型換気扇207を稼働させる事により、各居室の室内空気が矢印210方向から廊下Dに流れ込むと共に、天井取付専用型全熱交換型換気扇207に吸込まれ、吸込まれた室内空気は天井取付専用型全熱交換型換気扇207内部で新鮮な外気と熱交換され、全ての給気は給気導入ダクト220を経由して1階床下234に供給される。このようにして1階床下234に供給された新鮮な外気は、
図2、
図3で説明したように、1階床下234より給気ダクトを経由して1階天井裏、2階天井裏に給気され、各室のガラリから居室に供給される。このようにして、各階の廊下に天井取付専用型全熱交換型換気扇を1台づつ設置する事により、居室のみならず廊下も含めて建物全体の室温調節が可能となるばかりでなく、さらにフィルターの清掃作業も各階1台の清掃で済むため簡単に行えるようになる。
【0062】
図8は、本発明における住宅236を、次世代省エネタイプの断熱で構成した状態を示す。屋根の断熱に関しては、屋根断熱材237(一般的には、厚さ160ミリメートルの発泡ウレタン)を屋根内側に施工する。外壁の断熱に関しては、外壁断熱材239(一般的には、厚さ75ミリメートルの発泡ウレタン)を外壁内側に施工する。窓のサッシに関しては、各社から発売されている断熱等級4(次世代省エネタイプ)の断熱サッシ240を使用する。基礎の断熱に関しては、基礎外断熱材241(一般的には、厚さ50ミリメートルの発泡スチロール板)を基礎コンクリートの外側に施工する。但し、ここに書かれた断熱材の種類と材質に関しては、例えば、発泡スチロール板であっても、密度の違いにより断熱効果に変化が生じるため、同一メーカーであっても、密度により厚さが変わる場合があり得る。なお、一般的な次世代省エネタイプの住宅においては、1階床下、1階天井裏、2階天井裏に断熱材を施工しているが、本発明においては、住宅の各階の温度と各々室内同士の温度を出来るだけ均一に保つため、1階床下244や1階天井裏243、2階天井裏242には断熱材を施工しない。
【0063】
本発明における住宅の断熱性能に関しては、最大限の省エネ効果を得るためにも、
図8で説明した次世代省エネタイプの断熱を必ず施工する必要がある。
【0064】
図9は、
図6で説明した温水蓄熱槽が、どのような状態で1階床下に設置されるか示す。温水蓄熱槽271は、1階床下の基礎底盤277の上面に設置された断熱マット254の上部に配置されると共に、その温水蓄熱槽271に対して、風呂273に設置されている温水蓄熱槽用の排水栓(図示せず)を抜く事により、風呂273の残り湯が残り湯パイプ272を経由して矢印270方向に送られ温水蓄熱槽271に溜湯されると共に、温水蓄熱槽271から溢れ出た、冷めた風呂の残り湯は、排水パイプ263を経由して矢印264方向から矢印266方向流れて排水溝267に排水される。
【0065】
図10は、太陽電池パネルと、その太陽電池パネルによって発電された電気を利用してお湯を沸かすための、自然冷媒ヒートポンプ給湯機と風呂と温水蓄熱槽を配管した状態を、分かり易く説明するため立体配管図で示した。太陽電池パネル280で発電された電気で自然冷媒ヒートポンプ給湯機279に電力を供給して沸かしたお湯を、お風呂285で利用した後、温かい風呂の残り湯を1階床下空間に設置した蓄熱温水槽288に流して留湯させる。
【0066】
太陽電池パネル280で発電された電気で、自然冷媒ヒートポンプ給湯機279に電力を供給し、上水道292から供給された水がヒートポンプユニット296で外気の熱と熱交換されて温水となり貯湯タンク297に溜湯される。このようにして溜湯されたお湯は貯湯タンク297の中の給湯混合弁(図示せず)で水と混合されて適温となり給湯配管294を経由して風呂285に貯められる。この後、風呂285で使用された風呂285の残り湯は、風呂285に備え付けられた残り湯パイプ286用の排水栓(図示せず)を抜く事により、残り湯パイプ286を経由して温水蓄熱槽288に流され溜湯される。なお、温水蓄熱槽288から溢れ出る、温水蓄熱槽288の底部の冷めた風呂の残り湯は排水パイプ290を経由して排水される。