(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5742070
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月1日
(54)【発明の名称】中国語電子機器の入力方式
(51)【国際特許分類】
H03M 11/08 20060101AFI20150611BHJP
G06F 3/023 20060101ALI20150611BHJP
G06F 17/22 20060101ALI20150611BHJP
【FI】
G06F3/023 310K
G06F17/22 623
【請求項の数】3
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-127691(P2014-127691)
(22)【出願日】2014年6月5日
【審査請求日】2014年9月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500299942
【氏名又は名称】佐竹 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 靖彦
【審査官】
菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−267237(JP,A)
【文献】
特開2012−085249(JP,A)
【文献】
特開平02−126362(JP,A)
【文献】
特開平08−022780(JP,A)
【文献】
特開昭63−200266(JP,A)
【文献】
特開昭59−095639(JP,A)
【文献】
特開昭62−075757(JP,A)
【文献】
特開昭61−136164(JP,A)
【文献】
特開昭61−136165(JP,A)
【文献】
特開昭62−078672(JP,A)
【文献】
特開2001−125885(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0135499(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0076641(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0154928(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0307781(US,A1)
【文献】
中国特許出願公開第101359259(CN,A)
【文献】
北村拓郎,森清人,新文字入力方式,情報処理学会研究報告. MBL, [モーバイルコンピューティング],日本,一般社団法人情報処理学会,1999年 2月 5日,第99巻,第13号,第39-46頁,URL,http://ci.nii.ac.jp/naid/110002698485
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/023
G06F 17/22
H03M 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
国語電子機器の入力方式において、1個の韻母を1個の鍵に設定する通常の場合とともに、直前の子音との接合関係において、完全な相補性をもつ2個の韻母を1個の鍵に同時に設定する入力方式を採用する場合に、韻母を声母無しで単独で入力するために設定した声母符鍵を、1度打鍵すると1個の鍵に設定された1個の韻母とともに1個の鍵に同時に設定された
互いに相補関係にある2個の韻母のうちの1個の韻母が呼び出され、2度連続して打鍵すると、1個の鍵に同時に設定された
互いに相補関係にある2個の韻母のうちの、声母特鍵の1度の打鍵によっては呼び出されなかった韻母が呼び出されるように設定
することによって、キーストロークシーケンスと字母綴りの間の1対1対応を実現するように設定された中国語電子機器の入力方式。
【請求項2】
システムをもった中国語電子機器の入力方式において、これを3行5列の鍵盤に適用した場合に、声母鍵盤を、声母符鍵とすべての声母のなかの一部の声母の入力を担う声母鍵とからなる声母基本鍵盤と、すべての声母のなかで声母基本鍵盤には設定されなかった声母の入力を担う声母鍵からなる声母継続鍵盤とに分割し、声母基本鍵盤が呼び出される順に当たったときに、別に設けた声母継続鍵を打鍵することにより、声母基本鍵盤に代わって声母継続鍵盤が呼び出されるように設定した中国語電子機器の入力方式。
【請求項3】
ステムをもった中国語電子機器の入力方式において、直後の韻母との接合関係において完全な相補性をもつgとj、kとq、hとx、の3組の字母をそれぞれ同一の鍵に設定した中国語電子機器の入力方式。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、中国語電子機器の入力方式に関するものである。
【背景技術】
【0001】
現在、中国語電子機器において、音韻に基づいて中国語を入力する場合、大きく分けて二つの方式がある。
【0002】
その第一が依拠する言語学的原理は、中国語を独自の表音符号を用いて、これを広義の子音の場合(声母)、広義の母音の場合(韻母)に分けて、両者いずれの場合にも、一個の符号によって一括して音韻の単位を表示する方式であり、これを注音方式という。
【0003】
この注音方式は、最初は各単位をそれぞれ独特の符号で表記していたが、現在ではこの符
【0004】
を採用する。
【0005】
その第二は、中国語をアルファベットを用いて表音表示して、この表音に用いられるアル
う。
【0006】
音韻学的基礎を持つ方式ではない。
【0007】
この二つの入力方式は、ヒューマンインターフェイスの面から言えば、截然と異なった性格を持っている。
【0008】
q、x(舌面音)、zh、ch、sh、r(巻舌音)、z、c、s(舌歯音)と言うように、一定の音韻的特性を持った声母を一まとめにして、その音韻発生の部位の変化(唇から舌の先、舌面、舌根、巻き舌、舌と歯の接点)、に対応して配列したものであり、韻母の場合にも、まず単母音が、開口度に従って、a、o、e、i、u、uの順に並べられ、さらに、ai、ei、ao、ouの順で二重母音が続き、ついで、an、en、ang、eng、ongの順に、nとngに終わる単母音が並べられ、このあとに、これらの母音の前に、i(表記はyあるいはi)の音が置かれた
同様の性格を持った音韻が一まとめにされた上で、さらにその音韻の他の音韻への変化の傾向に注意いして、規則的に並べられている。
【0009】
配列においても、音韻体系に沿った配列がなされている。
【0010】
互いに等質の発音の最小の単位として扱われており、声母は1字母乃至2字母、韻母1字母乃至4字母で表現され、その鍵盤への配列においても、中国語の音韻構造とは無関係に、qwerty方式に従って並べられるのが通例である。
【0011】
造と対応関係を持つ分子として扱われているのである。
【0012】
かである。
【0013】
22個)、韻母は36個(erを加えた場合は37個)、であって、これを3行10列のパーソナルコンピューターの鍵盤に配置するのは至難の業であった。
【0014】
【0015】
ただし、理念的には、下記の3種の日本国の特許文献に見られるように、このローマナイ
が、打鍵に応じて自動的に交代する方式によって、すべての声母と韻母を3行10列のパーソナルコンピューターの鍵盤に配置する方式が確立している。
【0016】
これらの方式は、いずれも1個の現実の鍵盤の鍵数を一挙に2倍にするのと同等の効果を生む優れた方式であるが、それらは、実際に有力な商品としては発売されていない。
【0017】
これらの特許文献には共通して、2個あるいはそれ以上の韻母を1個の鍵に重複して設定して同時に入力するという特徴が見られる。
【0018】
続関係に対して排他性を有する母音同士」を同一の鍵に置いても、基本的に混乱が起こらない点に求められ、第3の特許文献においては、同様の問題を声母と韻母の接続関係における相補性の問題として捉えている。
【0019】
両者は実質的には同一の問題であるが、この3個の文献が共通して設定している韻母の組み合わせが、たとえば、ongとyong、あるいはyangとwangであることから推察できるように、お互いによく似た韻母同士がそのために声母との接続関係において、正反対の状況をきたすのであって、音韻学的には相補性あるいは相補性によって生み出される排他性と考えるほうが合理的である。
【0020】
この3個の文献に共通して見られる問題点は、この「排他性」あるいは「相補性」を根拠にして、同一鍵に1組2個の韻母を設定した場合に、たしかに声母と韻母の接続関係は一義的に確定されるものの、声母と結びつかない場合には、この2個の韻母同士の間には、基本的に相補関係が成立しないことである。
【0021】
たとえば、yangとwangを同時に入力した場合、この韻母が声母と接続する場合には100%の排他性あるいは相補性が見られるが、この韻母が声母と接続しないで単独に入力される場合(いわゆるゼロ子音すなわちゼロ声母の場合)には、字音とキーストロークシーケンスの間に、一義的な対応関係が成立せず、yangについて最低33個、wangについて最低16個の漢字が対応するので、この場合にはあらかじめ登録された辞書を参照して、手動による決定をする必要がある。
【0022】
せごとに独自のソフトを用意する必要がある。
【0023】
これらの3文献の場合には、システムとしての曖昧性を除去するソフトを用意した上で、さらに手動による決定が必要になるが、このような事態を生む基本的な問題は、これらの発明においては、漢字音とキーストロークシーケンスの間に、一義的な対応関係が成立していないからである。
【0024】
この漢字音とキーストロークシーケンスの間に、一義的な対応関係が成立しないという問題点を解決したのが、後記の特許文献4である。
【0025】
母の側に組み込んでいる。
【0026】
この発明においては、半母音鍵の打鍵が、声母鍵盤と韻母鍵盤の自動的交代のシステムの例外となるように設定することにより、基本的な声母鍵盤と韻母鍵盤の自動的交代のシステムを妨害しないように設定されている。
【0027】
この方式の場合には、声母鍵盤にy、w、vとして、いわば半母音として声母の側に廻される3個の鍵が増加するが、合計21個の韻母鍵を省略することができるので、韻母鍵盤を15個の韻母鍵で、声母鍵盤を24個の声母鍵と1個の声母符鍵、および1個の字母erを入力する鍵の合計26個の鍵によって構成することができる。
【0028】
を実現させたものとして、大きな意味を持っている。
【0029】
発することなく、新しい入力方式を実現できるからである。
【先行技術文献】
【特許文献1】 特開昭63−200266
【特許文献2】 特開平2−126362
【特許文献3】 特開2010−267237
【特許文献4】 特開2012−85249
【0030】
以上に見てきたように、先行技術文献1.2,3に見られる声母と韻母の接続関係に見られる相補性を利用した発明においては、漢字音とキーストロークシーケンスの間に、完全な1対1の対応が見られないのに対して、先行技術文献4に見られる字音y、w、vを半母音として独立させる方式においては、漢字音とキーストロークシーケンスの間に、完全な1対1の対応が成立するので、両者を比較した場合には、後者の優越性は明らかである。
【0031】
しかし、この先行技術文献4の発明においては、漢字音は、声母鍵盤に置かれた声母あるいは声母符あるいは半母音を入力したあと韻母鍵盤に置かれた韻母を入力すると言う、完全に声母鍵盤と韻母鍵盤の自動的交代と言う基本的ルールを守って入力される場合(2打鍵による1漢字の入力)と、声母鍵盤に置かれた声母を入力したあと、再び声母鍵盤の半母音を入力した後に韻母鍵盤に置かれた韻母を入力すると言う、声母鍵盤と韻母鍵盤の自動的交代と言う基本的ルールを守らない入力の場合(3打鍵以上による1漢字の入力)という二つの入力方法を設定することになる。
【0032】
この二つの入力方式を同時に採用することは、入力者に一定の心理的負担を与えるだけではなく、2打鍵による1漢字の入力と3打鍵以上による1漢字の入力が混在することは、入力のリズムを狂わせる要因になる。
【0033】
中国語の漢字音、すなわち漢字を表す音節は、fiao、ng、hm、hng等の特殊な例を除くと、総計421個あるとされるが、この方式を採用した場合には、erが1打鍵で入力され、声母+韻母が225、声母符+韻母が15、半母音y+韻母が10、半母音w+韻母が8、半母音v+韻母が3、小計262が2打鍵で、声母+半母音y+韻母が79、声母+半母音w+韻母が69、声母+半母音v+韻母が11、小計159が3打鍵以上で入力される。
【0034】
すなわち、すべての中国語の音節421に対して、1打鍵で入力されるものが0.24%、2打鍵で入力されるものが61.99%、3打鍵以上で入力されるものが37.77%、となる。
【0035】
すなわち、この発明にいては、2打鍵の入力が基本になるが、3打鍵以上の入力もまた、全体の4割に近く、軽視できない比重を持っている。
【0036】
この先行技術の特許文献4に見える方法は、完成度の高いものであり、これ以上の改良は不可能に見える。
【0037】
これに対して、特許文献1、2、3に見える方式は、一定の改良の余地がある。
【0038】
特に特許文献3、特開2010−267237に見える方式においては、そこで設定される1組2個の韻母は、それらが声母と結びつく場合には、完全な相補性を示すのであるから、それらが声母と結びつかず、単独の韻母として入力される場合の相補性の欠如に対してなんらかの方法を用いてこれを解決すれば字音とキーストロークシーケンスの完全な一致が実現する。
【0039】
特許文献3、特開2010−267237によって確定された直前の声母との接続関係において、完全な相補性を持つ韻母は、ongとyong、yaとwa、yoとwo、yangとwang、
【0040】
そこで、これらの韻母が、直前の声母と結びつかないで入力される場合、すなわちいわゆるゼロ声母での入力の場合に、これら1組2個の韻母のいずれが入力されるのかをキーストロークシーケンスにおいて決定できれば、この方法においても漢字音とキーストロークシーケンスが1対1で対応することになる。
【0041】
本発明は、この点に注目して、特許文献3において、いわゆるゼロ声母での入力のために設定されている声母符鍵を、1打鍵すると1個の韻母鍵に設定されている2個の韻母のうちの1個の韻母が呼び出され、2度連続の打鍵で1個の韻母鍵に設定されている2個の韻母のうちの声母符鍵の1個の打鍵によっては呼び出されなかった韻母が呼び出されるように設定することによって、漢字音とキーストロークシーケンスの完全な1対1の対応を実現する。
【0042】
そこで、本発明においては、まず声母鍵が入力された直後に呼び出される韻母鍵盤については、基本的に特許文献3、特開2010−267237に見える方式を継承することにして、声母符鍵が打鍵された直後に呼び出される韻母鍵盤について、独自の方式を提案することにする。
【0043】
まず本発明の、声母鍵が入力された直後に呼び出される韻母鍵盤は、以下の形をとる。
【0045】
その具体的な配列は、3行10列の鍵盤の第1行第6列にai、第7列にei、第8列にao、第9列にou。第2行第6列にa、第7列にo、第8列にe、第9列にi、第10列にu。第
のになる。
【0046】
3行10列の鍵盤の左半分にはyaとwa、yoとwo、ye、yao、you。yan、yin、yangと
母を設定する。
【0047】
その具体的な配列は、3行10列の鍵盤の第1行第1列にyan、第2列にyin、第3列にyangとwang、第4列にyingとweng、第5列にongとyong。第2行第1列にyaとwa、第2列にyoとwo、第3列にye、第4列にyao、第5列にyou。第3行第1列にwai、第
【0048】
すなわち、本発明の、声母鍵が入力された直後に呼び出される韻母鍵盤は、その3行10列の鍵盤の右半分に半母音を含まない韻母、左半分に半母音を含む韻母が配置され、鍵盤の右半分、左半分ともに、その第2列にもっとも基本的な音韻が配置されているが、全体の配列の原理は基本的に中国語の標準的な音韻表の配列に従っている。
【0049】
すでに述べたように、この声母鍵が入力された直後に呼び出される韻母鍵盤においては、1個の鍵に同時に設定された1組2個の韻母は、入力された声母に応じて、そのうちのいずれかが自動的に選択されることになる。
【0050】
たとえば、声母zhが入力された後にyongとongを同時に設定した鍵を打鍵すると、自動的にongが選択入力され、zhongすなわち中や衆等の漢字の字音が入力され、声母xが入力された後にongとyongを同時に設定した鍵を打鍵すると、自動的にyongが選択入力され、xiongすなわち雄や兄等の漢字の字音が入力される。
【0051】
次に、声母符鍵が打鍵された直後に呼び出される韻母鍵盤についての本発明の独自の方式を提案する。
【0052】
本発明においては、これらの直前の声母との接続において完全な相補性を示す8組16個の韻母を声母符鍵を打鍵して、いわゆるゼロ声母で入力する場合に、この声母符鍵を1度打鍵するか、2度連続して打鍵するかによって各組の韻母のなかのいずれを選ぶかを特定する方式を採用するのであるが、ここでの中心的な問題はこれらの8組16個の韻母のうちのいずれを声母符鍵の1度の打鍵によって呼び出すのか、いずれを声母符鍵の2度の連続の打鍵によって呼び出すのかという点である。
【0053】
当然のことながら、中国語において使用頻度の高い韻母を声母符鍵の1度の打鍵によって呼び出すのが合理的であると予想されるが、このような8組16個の韻母の間に、声母との関係において完全な相補性が出現すると言う事態は、中国語の音韻構造によって規定されているのであるから、この場合にも、中国語の音韻構造全体に対応した方式をとることが望ましい。
【0054】
いま、この8組16個の字母の、中国語中での出現頻度を計るひとつの目安として、これらの字母が、中国の商務印書館と日本の小学館との共同編集による中日辞典において、どれだけのページ数を占めるのかを数えると、ong0とyong34、ya36とwa16、yo4と
【0055】
この8組16個の字母を各組で表記する際の順番は、標準的な中国語の音節の配列の順によっている。
【0056】
すなわち、この8組16個の韻母のうち、標準的な中国語の音節の配列の順がそれらの韻母の中国語中での出現の頻度の順に一致するのが、ya36とwa16、yang33とwang1
【0057】
ong0とyong34の場合には、前者が中国語の字音としてまったく出現しないこと、および中国語の標準的な音節の配列の基準において、半母音yが半母音wに対して優位に立っていることを根拠として、この場合も円唇度を基準に見ると、yong34とong0という配列をとっても、入力者の抵抗は少ないと判断できる。
【0058】
そこで、この8組16個の韻母のうち、標準的な中国語の音節の配列の順がそれらの韻母の中国語中での出現の頻度の順に一致する場合5例とそれに準じる場合1例をあわせた6例を判断の基準として、標準的な中国語の音節の配列の順に各組の韻母を配列し、先に配列した韻母を声母符鍵の1度の打鍵で呼び出し、後ろに配列したもう1個の韻母を声母符鍵の2度の打鍵で呼び出すことにする。
【0059】
以上、本発明における直前の声母との接続において完全な相補性を示す8組16個の韻母を声母鍵ではなく声母符鍵を打鍵して、いわゆるゼロ声母で入力する場合の骨格を示したが、以下、この骨格によって構成される韻母鍵盤を、この声母符鍵を1度打鍵するか、2度連続して打鍵するかのそれぞれの場合について、具体的に示すことにする。
【0060】
まず、これらの8組16個の韻母のうちの片方を声母符鍵の1度の打鍵によって呼び出す場合の韻母鍵盤を最初に示す。
【0061】
3行10列の鍵盤の右半分には、声母鍵の入力に続いて呼び出される韻母鍵盤と同様に、
【0062】
その具体的な配列もまた声母鍵の入力に続いて呼び出される韻母鍵盤とまったく同様であり、3行10列の鍵盤の第1行第6列にai、第7列にei、第8列にao、第9列にou。第2行第6列にa、第7列にo、第8列にe、第9列にi、第10列にu,第3行第6列にan、
【0063】
3行10列の鍵盤の左半分にはya、yo、ye、yao、you。yan、yin、yang、ying、yong。wai、wei、wan、wen。の各韻母を設定する。
【0064】
その具体的な配列は、3行10列の鍵盤の第3行第1列にyan、第2列にyin、第3列にyang、第4列にying、第5列にyong。第2行第1列にya、第2列にyo、第3列にye、第4列にyao、第5列にyou。第3行第1列にwai、第2列にwei、第3列にwan、第4列にwen。を置いたものになる。
【0065】
次に、これらの8組16個の韻母を含む韻母全体のなかで、声母符鍵の1度の打鍵によっては呼び出されなかった部分を声母符鍵の2度連続の打鍵によって呼び出す場合の韻母鍵盤を示す。
【0066】
本発明の韻母鍵盤の右半分に属する部分には、1個の鍵に2個の韻母を設定することが無いので、この部分の韻母はすべて声母符鍵の1度の打鍵によって呼び出されることになる。
【0067】
3行10列の鍵盤の左半分には、8組16個の韻母のなかの声母符鍵の1度の打鍵によっ
する。
【0068】
その具体的な配列は、3行10列の鍵盤の第1行第3列にwang、第4列にweng、第5列
【0069】
次に、本発明の声母鍵盤の構成を示すが、それは基本的に前記の特許文献3、特開2010−267237と一致するものである。
【0070】
すなわち、それは鍵盤の右半分に、b、p、m、f、声母符。d、t、n、l、er。g、k、h。を、鍵盤の左半分に、j、q、x。zh、ch、sh、r。z、c、s。を置いたものになる。
【0071】
その具体的な配列は、3行10列の鍵盤の右半分すなわち第1行第6列にb、第7列にp、第8列にm、第9列にf、第10列に声母符。第2行第6列にd、第7列にt、第8列にn、第9列にl、第10列にer。第3行第6列にg、第7列にk、第8列にh。を置き、3行10列の鍵盤の左半分すなわち第1行第1列にj、第2列にq、第3列にx。第2行第1列にzh、第2列にch、第3列にsh、第4列にr。第3行第1列にz、第2列にc、第3列にs。を置いたものになる。
【0072】
この鍵盤には、声母鍵、声母符鍵、字母erの入力鍵、の3種の鍵が置かれている。声母鍵を打鍵すると、そこに設定された声母が入力されるとともに、韻母鍵盤が呼び出され、声母符鍵を打鍵すると、ゼロ声母の状態で韻母鍵盤が呼び出される。字母erの入力鍵を打鍵すると、字母erが入力されるとともに、再び声母鍵盤が呼び出される。
【0073】
この声母鍵盤には、この3種の鍵合計23個を設定したあと、7個の鍵が残るが、本発明は、この7個の鍵にそれぞれ符号の入力を設定する。
【0074】
それらはより具体的には、,(コンマ)、。(句点)、、(読点)、?(疑問符)、!(感嘆符)、《》(二重括弧)、(丸括弧)、の7種であるが、これらの符号は、字母erの入力と同様に、これらのの入力鍵を打鍵すると、これらの符号が入力されるとともに、再び声母鍵盤が呼び出されるように設定する。
【0075】
韻母鍵盤の場合には、声母鍵を入力した後に呼び出される鍵盤も、声母符鍵を入力した後にも、2個の鍵が残るが、本発明は、声母鍵盤で声母符鍵とer鍵を設定した位置にある鍵には、入力を設定しない。
【0076】
これは、声母鍵盤で2度連続して声母符鍵を打鍵した場合に、同じ位置にある韻母鍵に何らかの機能を設定すると、混乱が生じるし、er鍵は打鍵後ただちに声母鍵盤が呼び出されえるので、韻母鍵の設定ができないためである。
【0077】
声母鍵盤の設定に当たっては、さらに、すでに前記の特許文献3、特開2010−267237の提唱する直後の韻母との接続関係において成立する声母間の相補関係、すなわち声母gとj、kとq、hとx、の間に成立する相補関係を利用することができる。
【0078】
声母gとj、kとq、hとx、の間に成立する相補関係を利用した本発明の声母鍵盤は以下のようになる。
【0079】
すなわち、それは鍵盤の右半分に、b、p、m、f、声母符。d、t、n、l、er。gとj、kとq、hとx。を、鍵盤の左半分にzh、ch、sh、r。z、c、s。を置いたものになる。
【0080】
その具体的な配列は、3行10列の鍵盤の右半分すなわち第1行第6列にb、第7列にp、第8列にm、第9列にf、第10列に声母符。第2行第6列にd、第7列にt、第8列にn、第9列にl、第10列にer。第3行第6列にgとj、第7列にkとq、第8列にhとxを置き、3行10列の鍵盤の左半分すなわち第1行第1列にzh、第2列にch、第3列にsh、第4列にr。第2行第1列にz、第2列にc、第3列にs。を置いたものになる。
【0081】
この場合には、声母、j、q、x、を設定する鍵が空位になるので、さらに3個の符号を声母鍵盤に設定することができる。
【0082】
それらはより具体的には、.(ピリオド)、−(ハイフン)、、””(欧文括弧)、の主として欧文入力に対応する3種であるが、これらの符号もまたこれらの入力鍵を打鍵すると、これらの符号が入力されるとともに、再び声母鍵盤が呼び出されるように設定する。
【0083】
テムを持った中国語電子機器の入力に当たって、直前の声母との接続関係において完全な相補性を持った1組2個の韻母を同一の鍵に置いた場合に、いわゆるゼロ声母での入力の場合には、この相補性が成り立たないので、ゼロ声母での入力のために設けられた声母符鍵を1度打鍵するか、2度打鍵するかによって、この1組2個の韻母のいずれを選ぶかを決定し、このことによって入力する漢字音とキーストロークシーケンスとのあいだの1対1の対応を実現するのである。
【0084】
また、先に引用した特許文献4、特開2012−85249には3行5列の小型入力鍵盤を設計する際の重要な技法が示されている。
【0085】
この入力方式は、その前提条件が韻母の最初に置かれたy、w、v、の音を、半母音として独立させるものであり、本発明とはその前提条件が異なっているが、それは、とりわけ以下に示す本発明の3行5列の鍵盤を対象とする入力方式を設計する際に有益である。
【0086】
ステムを持った中国語電子機器の入力方式を、3行5列の鍵盤を持つ小型入力電子機器に適用する際に、声母鍵盤、韻母鍵盤の双方において、それぞれ3行5列の声母基本鍵盤と声母継続鍵盤及び韻母基本鍵盤と韻母継続鍵盤を設定し、別に用意した声母鍵盤継続鍵と韻母鍵盤継続鍵によって、この基本鍵盤と継続鍵盤をつなぎ合わせて、全体として3行10列の鍵盤に相当するように運用する点にある。
【0087】
本発明は、すでに述べた3行10列の鍵盤を対象とする入力方式を3行5列の鍵盤に適用する際に、この特許文献4、特開2012−85249の入力方式の基本を採用するのであるが、この発明は、その前提条件として韻母の最初に置かれたy、w、vの音を、形式上声母鍵盤に置かれる半母音として独立させる方式を採用しているので、たとえば中国語で先前(xianqian)と入力する際には、x(声母)i(形式上の声母)an(韻母)q(声母)
代のシステムの例外として声母鍵盤を2度重ねて入力するように設定する必要があった。
【0088】
しかし、本発明の場合には、おなじように、3行5列の声母基本鍵盤と声母継続鍵盤及び韻母基本鍵盤と韻母継続鍵盤を設定し、別に用意した声母鍵盤継続鍵と韻母鍵盤継続鍵を用意して、この基本鍵盤と継続鍵盤をつなぎ合わせて、全体として3行10列の鍵盤に相当するように運用するのであるが、ここでは、半母音の設定がないので、この点での入力のリズムの崩れを防ぐことができる。
【0089】
本発明と、特許文献4、特開2012−85249の入力方式の相異の中心点は、半母音の扱いの相異と、本発明においては、声母鍵盤で声母を入力した際に呼び出される韻母鍵盤と声母鍵盤で声母符を入力し、いわゆるゼロ声母での入力を設定した際に、呼び出される韻母鍵盤を区別した点にある。
【0090】
そこで、3行5列の入力方式の設計においても、声母入力に対応する韻母鍵盤と声母符入力に対応する韻母鍵盤を設計する必要がある。
【0091】
以上のような前提条件のもとに設計された本発明の3行5列の鍵盤の具体的な形は次のようなものであり、声母鍵盤の場合も、韻母鍵盤の場合も、本発明の3行10列の鍵盤の右半分を基本鍵盤とし、左半分を継続鍵盤として、これらを別に設けた鍵盤継続鍵によって結びつけるものにになる。
【0092】
その声母基本鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行1列にbを、第2列にpを、第3列にmを、第4列にfを、第5列に声母符を、第2行第1列にdを、第2列にtを、第3列にnを、第4列にlを、第5列にerを、第3行第1列にgを、第2列にkを、第3列にhを置いたものになる。
【0093】
その声母継続鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行1列にjを、第2列にqを、第3列にxを、第2行第1列にdを、第2列にtを、第3列にnを、第4列にlを、第3行第1列にgを、第2列にkを、第3列にhを、置いたものになる。
【0094】
そして、入力の最初あるいは韻母が入力された時点で、自動的にこの声母基本鍵盤が呼び出され、そこで、これらの声母b、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、のいずれかが入力されると自動的に韻母鍵盤が呼び出され、また声母符が打鍵されるとゼロ声母での韻母鍵盤が呼び出される。
【0095】
これらの声母や声母符以外の、声母の入力が必要なときには、この声母基本鍵盤が呼び出された時点で、別に設けた声母鍵盤継続鍵を打鍵すると、声母継続鍵盤が呼び出され、この鍵盤に置かれた声母、j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、s、のいずれかが入力されると、自動的に韻母鍵盤が呼び出される。
【0096】
本発明の韻母鍵盤の構成もまた、本発明の3行10列の鍵盤の右半分を基本的鍵盤、左半分を継続的鍵盤として、韻母鍵盤継続鍵を打鍵することによって、この2個の鍵盤をつなぎ合わせる。
【0097】
この際、3行5列の場合には、3行10行の鍵盤のほぼ2倍の鍵盤を設定する必要があるので、混乱を避けるために、すでに触れたように、3行10列の声母鍵盤の左半分を声母基本鍵盤、右半分を声母継続鍵盤と呼称し、さらに、3行10列の鍵盤の場合に、声母が入力されたあとに呼び出される韻母鍵盤の右半分に相当する鍵盤を、声母対応韻母基本鍵盤、左半分に対応する鍵盤を、声母対応韻母継続鍵盤、3行10列の鍵盤の場合に、声母符が1度打鍵されたあとに呼び出される韻母鍵盤の右半分に相当する鍵盤を声母符対応韻母基本鍵盤、左半分に相当する鍵盤を声母符対応韻母継続鍵盤、声母符が2度連続して打鍵された後に呼び出される韻母鍵盤を重声母対応韻母鍵盤、と呼称する。
【0098】
そこで、声母対応韻母基本鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行1列にaiを、第2列にeiを、第3列にaoを、第4列にouを、第2行第1列にaを、第2列にoを、第3列にeを、第4列にiを、第5列にuを、第3行第1列にanを、第2列にenを、第3列にangを、第
【0099】
その声母対応韻母継続鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行1列にyanを、第2列にyinを、第3列にyangとwangを、第4列にyingとwengを、第5列にyongとongを、第2行第1列にyaとwaを、第2列にyoとwoを、第3列にyeを、第4列にyaoを、第5列にyou
【0100】
声母符対応韻母基本鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行1列にaiを、第2列にeiを、第3列にaoを、第4列にouを、第2行第1列にaを、第2列にoを、第3列にeを、第4列にiを、第5列にuを、第3行第1列にanを、第2列にenを、第3列にangを、第4列
【0101】
声母符対応韻母継続鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行1列にyanを、第2列にyinを、第3列にyangを、第4列にyingを、第5列にyongを、第2行第1列にyaを、第2列にyoを、第3列にyeを、第4列にyaoを、第5列にyouを、第3行第1列にwaiを、第2列にweiを、第3列にwanを、第4列にwenを、置いたものになる。
【0102】
重声母符対応韻母鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行第3列にwangを、第4列にwengを、
【0103】
以上のような、本発明における漢字音入力をより具体的に示すと、それは入力を開始した時点あるいは韻母を入力した時点で自動的に呼び出される声母基本鍵盤を打鍵して声母を入力して韻母鍵盤に入る第1の場合と、声母基本鍵盤が呼び出された段階で、声母鍵盤継続鍵を打鍵して声母継続鍵盤に入り、この声母継続鍵盤を打鍵して声母を入力して韻母鍵盤に入る第2の場合がある。
【0104】
この場合、声母鍵盤継続鍵であれ、韻母鍵盤継続鍵であれ、その作用は、入力される順番に当たった基本鍵盤をキャンセルして、その位置に継続鍵盤を置くものであり、以下この手続きを、声母基本鍵盤(声母鍵盤継続鍵)声母継続鍵盤あるいは韻母基本鍵盤(韻母鍵盤継続鍵)韻母継続鍵盤、と表現することにする。
【0105】
第1の場合は、
1.声母基本鍵盤→声母対応韻母基本鍵盤、
2.声母基本鍵盤→声母対応韻母基本鍵盤(韻母鍵盤継続鍵)声母対応韻母継続鍵盤、
3.声母基本鍵盤→声母符対応韻母基本鍵盤、
4.声母基本鍵盤→声母符対応韻母基本鍵盤(韻母鍵盤継続鍵)声母符対応韻母継続鍵盤、
5.声母基本鍵盤→声母基本鍵盤→重声母符対応韻母鍵盤、の5通りの場合がある。
【0106】
たとえば、1は声母基本鍵盤でfを入力して声母対応韻母基本鍵盤に入り、そこでaを入
である。
2は、声母基本鍵盤でbを入力して声母対応韻母基本鍵盤に入り、そこで韻母鍵盤継続鍵えお打鍵して声母対応韻母継続鍵盤に入り、そこでyanを入力して、全体としてbian(辺)を入力して、続いて同様の手順でjiang疆を入力するような場合である。
3は、声母基本鍵盤で声母符を1度打鍵して声母符対応韻母基本鍵盤に入り、そこでaを入力して、全体としてa(阿)を入力して、続いて同様の手順でyi(姨)と入力するような場合である。
4は、声母基本鍵盤で声母符を1度打鍵して声母符対応韻母基本鍵盤に入り、そこで韻母鍵盤継続鍵を打鍵して声母符対応韻母継続鍵盤に入り、そこでyeを入力して全体としてye(也)を入力して、続いて同様の手順でyou(友)を入力するような場合である。
5は、声母基本鍵盤で声母符を2度連続して打鍵して重声母符対応韻母鍵盤に入り、そこ
を入力するような場合である。
【0107】
第2の場合は、
1.声母継続鍵盤→声母対応韻母基本鍵盤、
2.声母継続鍵盤→声母対応韻母基本鍵盤(韻母鍵盤継続鍵)声母対応韻母継続鍵盤、
の2通りの場合がある。
【0108】
たとえば、1は声母継続鍵盤でrを入力して声母対応韻母基本鍵盤に入り、そこでiを入力して全体としてri(日)を入力し、続いて同様の手順でqi(期)を入力するような場合である。
2は、声母継続鍵盤でzhを入力して声母対応韻母基本鍵盤に入り、そこで韻母鍵盤継続鍵を打鍵して声母対応韻母継続鍵盤に入り、そこでongを入力して、全体としてzhong(中)を入力して、続いて同様の手順でjian(間)を入力するような場合である。
【0109】
本発明は、またこの基本的な入力方式の上に、特許文献4、特開2012−85249に示されている直後の韻母との接続関係において、完全な相補性をもつgとj、kとq、gとx、の3組6個の声母の各1組をそれぞれ同一の鍵に設定する入力方式を組み合わせる入力方式をも提案する。
【0110】
この方式をパーソナルコンピューターに適用した場合には、g、k、h、あるいはj、q、x、の入力を担う3個の鍵が省略されるので、これを新たに3個の符号の入力を追加することができる。
【0111】
さらに、この方式を本発明の3行5列の鍵盤に適用すると、一層効果的な結果が得られる。
【0112】
この場合の鍵盤は、前記の3行5列の鍵盤を使用した入力方式において、声母gと声母jを同一の鍵において同時に入力し、声母kと声母qを同一の鍵において同時に入力し、声母hと声母xを同一の鍵に置いて同時に入力するものであるが、このことによって、j、q、x、の3個の声母鍵を、声母継続鍵盤から声母基本鍵盤に移すことができるので、これらの声母を入力する際に、声母鍵盤継続鍵を打鍵する必要が無くなるのである。
【0113】
この方式による声母基本鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行1列にbを、第2列にpを、第3列にmを、第4列にfを、第5列に声母符を、第2行第1列にdを、第2列にtを、第3列にnを、第4列にlを、第5列にerを、第3行第1列にgとjを、第2列にkとqを、第3列にhとxを置いたものになる。
【0114】
その声母継続鍵盤は、3行5列の鍵盤の第1行第1列にzhを、第2列にchを、第3列にshを、第4列にrを第2行第1列にzを、第2列にcを、第3列にsを置いたものになる。
【0115】
そして、入力を開始した時点や韻母が入力された時点で、自動的にこの声母基本鍵盤が呼び出され、そこで、これらの声母b、p、m、f、d、t、n、l、gとj、kとq、hとx、のいずれかが入力されると自動的に韻母鍵盤が呼び出され、また声母符が打鍵されるとゼロ声母での韻母鍵盤が呼び出される。
【0116】
これらの声母や声母符以外の、声母の入力が必要なときには、この声母基本鍵盤が呼び出された時点で、別に設けた声母鍵盤継続鍵を打鍵すると、声母継続鍵盤が呼び出され、この鍵盤に置かれた声母、zh、ch、sh、r、z、c、s、のいずれかが入力されると、自動的に韻母鍵盤が呼び出される。
【0117】
この入力方式の場合の、韻母鍵盤の構成すなわちその声母対応韻母基本鍵盤、声母対応韻母継続鍵盤、声母符対応韻母基本鍵盤、声母符対応韻母継続鍵盤、重声母符対応韻母鍵盤、の構成とそれらの声母鍵盤すなわち声母基本鍵盤と声母継続鍵盤、との対応関係は、上記の1個の声母を1個の声母鍵に設定した場合と同様である。
【0118】
以上の本発明の鍵盤上における声母鍵と韻母鍵の配列の原則は、声母の場合も韻母の場合も、できる限り中国語の音節表の配列の順序に従うということであり、また、パーソナルコンピューターの場合には配列を右半分の右手の受け持ち部分から配列をはじめ、3行5列の鍵盤の場合には、最初に入る基本的鍵盤からはじめるということである。
【0119】
しかし、以上の配列には、ヒューマンインターフェイスから見ると、若干の問題がある。
【0120】
すなわち、声母の入力から見た場合には、パーソナルコンピューターにおける右手の受け持分あるいは3行5列の鍵盤における基本鍵盤の受け持分は、声母符が1個、声母がb、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、er、の12個あるいはb、p、m、f、d、t、n、l、gとj、kとq、hとx、er、の15個であるのに対して、左手あるいは3行5列の鍵盤における継続鍵盤の受け持分は、
j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、s、の10個あるいはzh、ch、sh、r、z、c、s、の7個なので、右手の負担する入力行為は、左手のそれよりも重い。
【0121】
しかし、韻母の入力から見た場合には、パーソナルコンピューターにおける右手の受け持分あるいは3行5列の鍵盤における基本鍵盤の受け持分は、ai、ei、ao、ou、a、o、e、i、
持分は、yan、yin、yong、ong、yang、wang、ying、weng、ya、wa、yo、wo、ye、yao、
yong、ya、yo、ye、yao、you、wai、wei、wan、wen、の14個であり、受け持つ音節が多いので、左手の負担する入力行為は、左手のそれよりも重い。
【0122】
もちろん、声母に接続する韻母のうちの1鍵に1組2個の音節が割り当てられている部分の入力の選択は、その相補性によって自動的になされるのであるが、それはほとんど無意識になるにしろ、入力者がそれだけの音節を入力するという認識は必要なので、潜在的な心理的負担になる。
【0123】
この点に配慮して、本発明は、以上の音節配列とは若干異なった配列をもつ鍵盤をも提案することにする。
【0124】
まず、パーソナルコンピューターの場合、声母の場合も、韻母の場合も、左上から右下にかけて音節を配列し、さらにとりわけ声母鍵盤の場合には、右半分の鍵盤の入力の負担が大きくなるように設計する。
【0125】
声母鍵盤の場合に、鍵盤の左半分の第1列に符号、第2列に、b、p、m、f、と符号、第3列に、d、t、n、l、と符号を置き、さらに、鍵盤の右半分の第1行に、gとj、kとq、hとx、第2列に、zh、ch、sh、r、er、を置き、第3列に、z、c、s、符号、声母符、を置く。
【0126】
より具体的には、声母鍵盤の場合には、鍵盤の左半分、すなわち鍵盤の第1行第1列から第5列までには符号の入力を受け持たせ、第2行第1列にb、第2列にp、第3列にm、第4列にf、第5列に符号、第3行第1列にd、第2列にt、第3列にn、第4列にl、を置く。
【0127】
鍵盤の右半分、すなわち鍵盤の第1行第6列にgとj、第7列kにqと、第8列にhとx、第9列に符号、第10列に符号、第2行第6列にzh、第7列にch、第8列にsh、第9列にr、第10列にer、第3行第6列にz、第7列にc、第8列にs、第9列に符号、第10列に声母符を置く。
【0128】
すなわち、韻母鍵盤の場合は、声母の入力後に呼び出される鍵盤の左半分は、鍵盤の第1
第2列にo、第3列にe、第4列にi、第5列にu、第3行第1列にan、第2列にen、第3列にang、第4列にeng、を置き、鍵盤の右半分は、鍵盤の第1行第6列にyan、第7列にyin、第8列にyangとwang、第9列にyingとweng、第10列にyongとong、第2行第6列にyaとwa、第7yoとwo列に、第8列にye、第9列にyao、第10列にyou、
を置いたものになる。
【0129】
韻母鍵盤の場合は、声母符の1度の入力後に呼び出される鍵盤の左半分は、鍵盤の第1行
2列にo、第3列にe、第4列にi、第5列にu、第3行第1列にan、第2列にen、第3列にang、第4列にeng、を置き、鍵盤の右半分は、鍵盤の第1行第6列にyan、第7列にyin、第8列にyang、第9列にying、第10列にyongと、第2行第6列にya、第7列にyo、第8列にye、第9列にyao、第10列にyou、第3行第6列にwai、第7列にwei、第8列にwan、第9列にwen、を置いたものになる。
【0130】
韻母鍵盤の場合は、声母の連続2度の入力後に呼び出される鍵盤は、鍵盤の右半分のみであり、鍵盤の第1行第8列にwang、第9列にweng、第10列にong、第2行第6列にwa、
【0131】
この場合にも、声母鍵盤に置かれた符号とerは、それが入力されるとその直後には、声母鍵盤が呼び出されるように設定する。
【0132】
この発明の場合の符号の配置は、声母鍵盤の左半分、鍵盤の第1行第1列に、,(コンマ)、第2列に、、(読点)、第3列に、。(句点)、第4列に、.(ピリオド)、第5列に、・(中黒)、第2行第5列に、‐(ハイフン)、第3行第5列に、ー(棒線)、鍵盤の右半分、鍵盤の第1行第9列に、()(パーレン)、第10列に、、《》(二重角括弧)、第3行第9列に、””(欧文括弧)とし、符号をもあわせて、
図1として図面に記す。
【0133】
以下に記すのは、上記のパーソナルコンピューターの音節配置を基礎とした3行5列の小型入力電子機器の鍵盤構成である。
【0134】
この場合も、基本的には、上記のパーソナルコンピューターの声母鍵盤と韻母鍵盤の右半
鍵盤継続鍵によってつなぎあわせるのであるが、声母基本鍵盤でerを置いた位置と声母符を置いた位置にある声母継続鍵盤の鍵には、符号の入力機能を設定できない点に相異がある。
【0135】
声母基本鍵盤はその鍵盤の第1行第1列にgとj、第2列kにqと、第3列にhとx、第4列に()(丸括弧)、第5列に《》(二重角括弧)、第2行第1列にzh、第2列にch、第3列にsh、第4列にr、第5列にer、第3行第1列にz、第2列にc、第3列にs、第4列に、””(欧文括弧)、第5列に声母符を置く。
【0136】
声母継続鍵盤はその鍵盤の鍵盤の第1行第1列に、,(コンマ)、第2列に、、(読点)、第3列に、。(句点)、第4列に、.(ピリオド)、第5列に、・(中黒)、の入力を受け持たせ、第2行第1列にb、第2列にp、第3列にm、第4列にf、第3行第1列にd、第2列にt、第3列にn、第4列にl、を置く。
【0137】
韻母鍵盤の場合は、声母の入力後に呼び出される韻母基本鍵盤は、鍵盤の第1行第1列にyan、第2列にyin、第3列にyangとwang、第4列にyingとweng、第5列にyongとong、第2行第1列にyaとwa、第2列にyoとwo、第3列にye、第4列にyao、第5列にyou、
を置いたものになる。
【0138】
声母の入力後に呼び出される韻母基継続鍵盤は、鍵盤の第1行第1列にai、第2列にei、
列にi、第5列にu、第3行第1列にan、第2列にen、第3列にang、第4列にeng、を置く。
【0139】
声母符の1度の入力後に呼び出される韻母基本鍵盤は、鍵盤の第1行第1列にyan、第2列にyin、第3列にyang、第4列にying、第5列にyong、第2行第1列にya、第2列にyo、第3列にye、第4列にyao、第5列にyou、第3行第1列にwai、第2列にwei、第3列にwan、第4列にwen、を置いたものになる。
【0140】
声母符の1度の入力後に呼び出される韻母継続鍵盤は、鍵盤の第1行第1列にai、第2列
e、第4列にi、第5列にu、第3行第1列にan、第2列にen、第3列にang、第4列にeng、を置く。
【0141】
声母の連続2度の入力後に呼び出される韻母継続鍵盤は、鍵盤の第1行第3列にwang、
【0142】
これらの場合にも、声母基本鍵盤に置かれた符号とerは、それが入力されるとその直後には、声母基本鍵盤が呼び出され、声母継続鍵盤に置かれた符号もまたそれが入力されるとその直後には、声母基本鍵盤が呼び出されるように設定する。
【0143】
この、声母鍵盤の場合も韻母鍵盤の場合も、音節表の後半部からその基本鍵盤に入力するべき字母を設定する3行5列の鍵盤の字母と符号をあわせて、
図2として図面に記す。
【0145】
本発明の最初に記した、3行10列のパーソナルコンピューターにおいて、その右半分から基本的に一般的な音節表に従って入力すべき字母を鍵盤に配置した場合について具体的に検討する。
【0146】
すなわち、この方式においては、3行10列の鍵盤の声母鍵盤の右半分が、b、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、er、と声母符の入力に当てられ、左半分が、j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、s、の入力に当てられ、韻母鍵盤の右半分が、ai、ei、ao、ou、a、o、e、i、u、
【0147】
たとえば、この方式によって中国語で中華人民共和国憲法と入力する場合、本発明の声母鍵盤をa、声母鍵盤で声母を入力した直後に呼び出される韻母鍵盤をb1、声母鍵盤で声母符鍵を1度打鍵した後に呼び出される韻母鍵盤をb2、声母鍵盤で声母符鍵を連続2度打鍵した直後に呼び出される韻母鍵盤をb3、と表記して、本発明のキーストロークを示すとab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、となって、打鍵数は計18回になる。
【0148】
鍵数は、合計29回になり、本発明の場合は、18÷29≒0.6206強の数式によって、その、62%強となる。
【0149】
同様に、中華人民共和国国家知識産権局第一次審査意見通知書と入力した場合には、本発明は、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab1、ab2、ab1、ab1、ab1、ab2、ab1、ab1、ab1、ab1、となっ
合は、48÷74≒0.6486、すなわち約65%弱となる。
【0150】
けではなく、中国語音韻の構造を反映して、基本的に声母+韻母を1組とする2打鍵によって1漢字を入力するので、入力者の音韻感覚に適合的であり心理的に安心感があり、さ
【0151】
このリズムが崩れるのは、総計421の音節中、声母符鍵を2度連続して打鍵して呼び出
割合は、8÷421≒0.019、の式によって与えられる約2%弱であり、およそ50回に1回になる。
【0152】
またこのリズムの崩れも、声母符鍵を1打するか、連続2打するかの違いなので、入力者の大きな負担にはならない。
【0153】
もちろん、この音節中の比重をもとにした推論と中国語入力の現実の間には、若干の食い違いがあるが、大勢に影響するものではない。
【0154】
本発明の、もうひとつの特徴は、字母の配列が基本的に中国語の音節表の配列の順に従っていることである。
【0155】
このことの意味は、日本の携帯電話におけるメール使用の容易さを参照することによって、容易に理解できる。
【0156】
周知のように、欧米諸国での携帯電話におけるメールの使用はきわめて低調であるが、その原因は、その入力方式がその言語の音韻構造を反映していないからであると推測できる。
【0157】
単に、キーストロークのみを問題にすると、欧米諸国でのそれはアルファベット26文字に対応する26種であり、日本語携帯電話の場合は、五十音を基礎にしながら、拗音や促音等への対応のための小型文字の入力の場合を含めると80種に上る。
【0158】
従って、このようなハンディキャップを持つ日本語入力が実際にはより容易である原因は、それが日本語の音韻構造に対応しており、そのためにヒューマンインターフェイスが改善されるからであると考えられる。
【0159】
この場合の、日本語の音韻構造への対応は、第一に音節の単位が1子音+1母音からなっていること、第二に入力すべき字母が五十音の順に配列されていること、の2点に伺われる。
【0160】
同様に、基本的に1声母と1韻母との結合として漢字音を入力する本発明の入力方式と、声母と韻母の配置が中国語の音節表に対応する本発明の入力方式は、ヒューマンインターフェイスを大きく改善するのである。
【0161】
つづいて、上記のパーソナルコンピューターの声母鍵盤の右半分を声母基本鍵盤、左半分を声母継続鍵盤、韻母鍵盤の右半分を韻母基本鍵盤、左半分を韻母継続鍵盤とする3行5列の鍵盤を持つ携帯入力電子機器の具体的な入力について。
【0162】
すなわち、この方式においては、たとえば声母と韻母の組み合わせによって漢字音を入力する場合、3行5列の鍵盤の声母基本鍵盤が、b、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、er、と声母符の入力に当てられ、声母継続鍵盤が、j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、s、の入力
の入力に当てられ、韻母継続鍵盤が、yan、yin、yangとwang、yingとweng、yongとong、
に当てられる。
【0163】
今、この3行5列の鍵盤の声母基本鍵盤をal、声母鍵盤継続鍵sj、声母継続鍵盤をa2、声母対応韻母基本鍵盤をb1、韻母鍵盤継続鍵をyj、声母対応韻母継続鍵盤をb2、声母符対応韻母基本鍵盤をb3、声母符対応韻母継続鍵盤をb4、重声母符対応韻母鍵盤をb5と記して、中国語を入力した際の打鍵数を検討することにする。
【0164】
この入力方式によって、中華人民共和国憲法と入力する場合は、中(sja2yjb2)華(a1yjb2)人(sja2b1)民(a1yjb2)共(a1yjb2)和(a1b1)国(a1yjb2)憲(sja2yjb2)法(a1b1)となり、全体の打鍵数は27となる。
【0165】
のに対して、27÷29≒0.9310強の数式によって、約93%強となっている。
【0166】
同様に、中華人民共和国国家知識産権局第一次審査意見通知書と入力した場合には、本発明は、中(sja2yjb2)華(a1yjb2)人(sja2b1)民(a1yjb2)共(a1yjb2)和(a1b1)国(a1yjb2)国(a1yjb2)家(sja2yjb2)知(sja2b1)識(sja2b1)産(sja2b1)権(sja2yjb2)局(sja2b1)第(a1b1)一(a1b3)次(sja2b1)審(sja2b1)査(sja2b1)意(a1b3)見(sja2yjb2)通(a1yjb2)知(sja2b1)書(sja
て、本発明の場合は、72÷74≒0.9729強の数式によって、約97%強となる。
【0167】
の場合と比較した場合に、それが中国語の音韻体系に対応しており、入力の際のヒューマンインターフェイスを改善するだけではなく、打鍵数においてもやや勝っているのである。
【0168】
次に、上記の3行5列の携帯入力電子機器において、その声母基本鍵盤第3行のgを置いた鍵に同時にjを置き、kを置いた鍵に同時にqを置き、hを置いた鍵に同時にxを置いた入力方式の効果について具体的に検討する。
【0169】
そこで、この入力方式によって、中華人民共和国憲法と入力した場合の打鍵数は、憲法の憲の声母がxであって、この字音を入力する際に、前記の入力方式において鍵盤継続鍵の打鍵が不必要になり、その結果27打鍵であった打鍵数から1打鍵が省略でるので26
ったのに対して、その0.8965強、すなわち90%弱となっている。
【0170】
また、この方式によって中華人民共和国国家知識産権局第一次審査意見通知書と入力した場合には、本発明は家(jia)、権(quan)、見(jian)、の3字音の場合に、声母jとqを含む字音を入力する3回分だけ鍵盤継続鍵の入力が不必要になり、前記入力方式の場合の7
その0.9324強すなわちその93%強となる。
【0171】
つぎに、パーソナルコンピューターの左半分から基本的に一般的な音節表に準じて入力すべき字音の配置を開始して、その右半分に、gとj、kとq、hとx、zh、ch、sh、r、er、z、c、s、及び声母符の入力を設定したパーソナルコンピューターの場合には、この鍵盤は、すでに記したパーソナルコンピューターの鍵盤の右半分から音節の配置を始める入力方式の鍵盤の右半分と左半分の配置を換えただけなので、中国語を入力する際の打鍵数に変化は無い。
【0172】
より正確に言えば、この鍵盤は、gとj、kとq、hとx、の3組については1個の鍵に同時に2個の字音の入力を設定しているので、この点では先に記したパーソナルコンピューターとは若干の違いがあるが、声母鍵盤と韻母鍵盤の関係において規定される打鍵数に置いては、変化が無いのである。
【0173】
以上は、パーソナルコンピューターにおける本発明の効果であるが、以下、たとえば声母と韻母の組み合わせによって漢字音を入力する場合、3行5列の声母基本鍵盤が、gとj、kとq、hとx、zh、ch、sh、r、z、c、s、er、声母符、の入力に当てられ、声母継続鍵盤が、b、p、m、f、d、t、n、l、の入力に当てられ、韻母基本鍵盤が、yan、yin、yangと
いて述べる。
【0174】
これらの鍵盤を用いた入力のしかたは、すでに記した3行5列の鍵盤と同様であるので、まず、中国語で中華人民共和国憲法と入力する場合の打鍵数を、これまでに記したのと同じ形式で、声母基本鍵盤をa1、声母鍵盤継続鍵sj、声母継続鍵盤a2、韻母基本鍵盤をb1、声母鍵盤継続鍵yj、声母継続鍵盤b2、と記して、その打鍵数を示すことにする。
【0175】
それは、中華人民共和国憲法と入力する場合には、中(a1b1)華(a1b1)人(a1yjb2)民(sja2b1)共(a1b1)和(a1yjb2)国(a1b1)憲(a1b1)法(sja2yjb
29打鍵の0.7931強、すなわち79%強になる。
【0176】
同様に、中華人民共和国国家知識産権局第一次審査意見通知書と入力した場合には、中(a1b1)華(a1b1)人(a1yjb2)民(sja2b1)共(a1b1)和(a1yjb2)国(a1b1)国(a1b1)家(a1b1)知(a1yjb2)識(a1yjb2)産(a1yjb2)権(a1b1)局(a1yjb2)第(sja2yjb2)一(a1yjb2)次(a1yjb2)審(a1yjb2)査(a1yjb2)意(a1yjb2)見(a1b1)通(sja2b1)知(a1yjb2)書(a1yjb2)となり、6
すなわち88%弱になる。
【0177】
すなわち、ここに記した本発明の3行5列の入力方式は、通常のパーソナルコンピュータ
が、それは同時に中国語の音韻体系に対応しており、入力の際のヒューマンインターフェイスをも改善する。
【0178】
より具体的に言えば、本発明の3行5列の鍵盤による入力においては、各鍵盤における字母の配列は、3行10列の鍵盤の場合と同様に、ほぼ完全ニ中国語の音節の配列に対応しているので、入力者は容易に鍵の位置を把握できるとともに、各鍵盤の入力に限って言えば、その入力は基本的に声母鍵1打、韻母鍵1打の合計2打で入力が可能である。
【0179】
このリズムが崩れるのは、声母基本鍵盤と声母継続鍵盤、韻母基本鍵盤と韻母継続鍵盤、の選択のための声母鍵盤継続鍵と韻母鍵盤継続鍵の打鍵がなされる時だけであるが、その選択は音節表の前半を選ぶか、後半を選ぶかの選択であるので、一定の有意性があり、入力者にとってその受容は比較的容易である。
【0180】
ナルコンピューターの場合は、大きく優位に立ち、3行5列の場合もやや優位に立つことが分かる。
【0181】
ナルコンピューターの場合は、大きく優位に立ち、3行5列の場合もやや優位に立つことが分かる。
【0181】
また、本発明は3行10列の場合には完全に中国語の音韻体系に対応し、3行5列の場合も、基本的には対応した字母配置になってているので、入力方式の習得が容易であり、習得した後においても、入力行為に対する抵抗感が少ない。
【0182】
これは、明示的な音韻体系を持たず、したがってアルファベットの配列においても、如何なる音韻体系をも反映しない印欧語系とは異なったアジア系の言語の特色に対応した入力方式である。
【0183】
に対して、優位に立つのであるが、そのもっとも重要な長所は、3行10列や3行5列の
入力方式を確立した点にある。
【0184】
本発明は、この点で、中国語入力電子機器のヒューマンインターフェイスを大きく改善した。
【0185】
すでに、特許文献1、2、等によって、声母鍵盤と韻母鍵盤の自動的交代、および同一鍵への2個の字母の同時の割り当ての技術は確立しており、また、周知の富士通のいわゆる親指シフト方式において、鍵盤を手動によって切り替える技術も確立しているので、本発明をこれらの技術と組み合わせることによって、新しい入力方式を現実のものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0186】
【
図1】は、3行10列の鍵盤において、声母鍵盤においても、韻母鍵盤においても鍵盤の左上から右下にかけて、基本的に、中国語の音節表の順に字母を配列した鍵盤の示意図である。
【0187】
【
図2】は、3行5列の鍵盤において、声母鍵盤においても、韻母鍵盤においても、その継続鍵盤から始まり基本鍵盤に終わる形で、鍵盤の左上から右下にかけて、基本的に、中国語の音節表の順に字母を配列した鍵盤の示意図である。
【発明を実施するための形態】
【0188】
中国語入力のパーソナルコンピューターおよび携帯電話等の携帯入力端末。
【産業上の利用可能性】
【0189】
本発明の実施によって、中国語入力パーソナルコンピューターの入力操作における打鍵数とヒューマンインターフェイスが大きく改善されるが、この場合、従来の入力方式におい
ける技術と辞書を利用できるので、移行に大きな障害は無い。
【0190】
ンピューターと同等あるいはそれ以上のレベルに達しているので、携帯入力端末の大幅な普及に道を開く。
【要約】 (修正有)
【課題】3行10列や3行5列の双ピン方式の枠内で、キーストロークシーケンスと字音が1対1で対応するもっとも簡明な入力方式を確立し、中国語入力電子機器のヒューマンインターフェイスを大きく改善する。
【解決手段】いわゆるゼロ声母の場合は、ゼロ声母での入力を指示する声母符鍵を1度打鍵すると、この1組の韻母のうちの片方が呼び出され、連続2度打鍵すると、残された韻母が呼び出されるように設定することによって、漢字音とキーストロークシーケンスの完全な1対1の対応を実現した。
【選択図】
図1