(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
移動体の出発地から目的地までの経路案内を行う経路案内画面は、前記削除条件として前記移動体が目的地に到着したことが設定されていることを特徴とする請求項4に記載の画像表示システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、保存された画面をディスプレイに再度表示する為には、ユーザは所定の画面呼び出し操作を行う必要があり、ユーザの操作負担が大きくなる問題があった。一方で、保存した画面を自動的にディスプレイに再表示する構成とすると、ユーザが保存した画面の再表示を必要とする状況を特定することが難しい問題があった。
【0007】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、保存された画面を表示装置に再表示する場合に、ユーザに大きな操作負担を課すことなく、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に再表示することを可能にした画像表示システム、画像表示装置、画像表示方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る画像表示システム(1)は、複数種類の画面(50、70、78、81、91)を切り替えて表示装置(15)に表示する画面表示手段(13)を備え、前記複数種類の画面毎に保存条件と復帰条件とが少なくとも一以上対応付けられ、前記表示装置に表示された画面の切り替えが、切り替えが行われる直前に前記表示装置に表示されていた画面の種類に対応する前記保存条件を満たした状態で行われた場合に、切り替えが行われる直前に前記表示装置に表示されていた状態の画面を保存画面として保存する画面保存手段(13)と、前記画面保存手段により前記保存画面が保存された後に、前記保存画面として保存されている画面の種類に対応する前記復帰条件を満たしたか否か判定する復帰条件判定手段(13)と、前記復帰条件判定手段により前記復帰条件を満たしたと判定された場合に、前記画面保存手段により保存された前記保存画面を前記表示装置に表示する画面復帰手段(13)と、を有し、一の画面の種類に対して前記保存条件が複数対応づけられている場合には、複数の前記保存条件毎に前記復帰条件が対応付けられ、前記復帰条件判定手段は、前記保存画面が保存された際の前記保存条件に対応する前記復帰条件を満たしたか否かを判定
し、前記画面復帰手段は、前記復帰条件を満たす前記保存画面が複数あると判定された場合には、該複数の保存画面の内、設定された優先順位に従って最も優先順位の高い保存画面を前記表示装置に表示することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る画像表示システム(1)は、請求項1に記載の画像表示システムにおいて、
前記複数種類の画面毎に、前記画面の種類と前記保存条件と前記復帰条件との対応関係を規定したテーブルを備え、前記テーブルに基づいて前記保存条件及び前記復帰条件を満たしたか否か判定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に係る画像表示システム(1)は、請求項1又は請求項2に記載の画像表示システムにおいて、所定の削除条件を満たしたか否か判定する削除条件判定手段(13)と、前記復帰条件判定手段(13)により前記復帰条件を満たしたと判定された場合に、前記画面保存手段(13)により保存された前記保存画面を削除する画面削除手段(13)と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に係る画像表示システム(1)は、請求項3に記載の画像表示システムにおいて、前記複数種類の画面(50、70、78、81、91)毎に前記削除条件が設定されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に係る画像表示システム(1)は、請求項4に記載の画像表示システムにおいて、移動体の出発地から目的地までの経路案内を行う経路案内画面(50)は、前記削除条件として前記移動体が目的地に到着したことが設定されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に係る画像表示システム(1)は、請求項4に記載の画像表示システムにおいて、施設の検索を行う施設検索画面(91)は、前記削除条件として新たな施設の検索を開始することが設定されていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に係る画像表示システム(1)は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像表示システムにおいて、移動体の現在位置を取得する現在位置取得手段(13)と、前記保存画面が前記移動体の現在位置周辺の地図を表示する画面である場合に、前記画面復帰手段(13)により前記保存画面を前記表示装置(15)に表示する際に、前記保存画面を前記現在位置取得手段により新たに検出した前記移動体の現在位置に基づいて更新する画面更新手段(13)と、を有することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に係る画像表示装置(1)は、複数種類の画面(50、70、78、81、91)を切り替えて表示装置(15)に表示する画面表示手段(13)を備え、前記複数種類の画面毎に保存条件と復帰条件とが少なくとも一以上対応付けられ、前記表示装置に表示された画面の切り替えが、切り替えが行われる直前に前記表示装置に表示されていた画面の種類に対応する前記保存条件を満たした状態で行われた場合に、切り替えが行われる直前に前記表示装置に表示されていた状態の画面を保存画面として保存する画面保存手段(13)と、前記画面保存手段により前記保存画面が保存された後に、前記保存画面として保存されている画面の種類に対応する前記復帰条件を満たしたか否か判定する復帰条件判定手段(13)と、前記復帰条件判定手段により前記復帰条件を満たしたと判定された場合に、前記画面保存手段により保存された前記保存画面を前記表示装置に表示する画面復帰手段(13)と、を有し、一の画面の種類に対して前記保存条件が複数対応づけられている場合には、複数の前記保存条件毎に前記復帰条件が対応付けられ、前記復帰条件判定手段は、前記保存画面が保存された際の前記保存条件に対応する前記復帰条件を満たしたか否かを判定
し、前記画面復帰手段は、前記復帰条件を満たす前記保存画面が複数あると判定された場合には、該複数の保存画面の内、設定された優先順位に従って最も優先順位の高い保存画面を前記表示装置に表示することを特徴とする。
【0016】
また、請求項9に係る画像表示方法は、画面表示手段が、複数種類の画面(50、70、78、81、91)を切り替えて表示装置(15)に表示するステップを備え、前記複数種類の画面毎に保存条件と復帰条件とが少なくとも一以上対応付けられ、画面保存手段が、前記表示装置に表示された画面の切り替えが、切り替えが行われる直前に前記表示装置に表示されていた画面の種類に対応する前記保存条件を満たした状態で行われた場合に、切り替えが行われる直前に前記表示装置に表示されていた状態の画面を保存画面として保存するステップと、復帰条件判定手段が、前記画面保存手段により前記保存画面が保存された後に、前記保存画面として保存されている画面の種類に対応する前記復帰条件を満たしたか否か判定するステップと、画面復帰手段が、前記復帰条件判定手段により前記復帰条件を満たしたと判定された場合に、前記画面保存手段により保存された前記保存画面を前記表示装置に表示するステップと、を有し、一の画面の種類に対して前記保存条件が複数対応づけられている場合には、複数の前記保存条件毎に前記復帰条件が対応付けられ、前記復帰条件判定手段は、前記保存画面が保存された際の前記保存条件に対応する前記復帰条件を満たしたか否かを判定
し、前記画面復帰手段は、前記復帰条件を満たす前記保存画面が複数あると判定された場合には、該複数の保存画面の内、設定された優先順位に従って最も優先順位の高い保存画面を前記表示装置に表示することを特徴とする。
【0017】
更に、請求項10に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、複数種類の画面を切り替えて表示装置に表示する画面表示手段として機能させるとともに、前記複数種類の画面毎に保存条件と復帰条件とが少なくとも一以上対応付けられ、前記表示装置に表示された画面の切り替えが、切り替えが行われる直前に前記表示装置に表示されていた画面の種類に対応する前記保存条件を満たした状態で行われた場合に、切り替えが行われる直前に前記表示装置に表示されていた状態の画面を保存画面として保存する画面保存手段と、前記画面保存手段により前記保存画面が保存された後に、前記保存画面として保存されている画面の種類に対応する前記復帰条件を満たしたか否か判定する復帰条件判定手段と、前記復帰条件判定手段により前記復帰条件を満たしたと判定された場合に、前記画面保存手段により保存された前記保存画面を前記表示装置に表示する画面復帰手段と、して機能させる為のコンピュータプログラムであって、一の画面の種類に対して前記保存条件が複数対応づけられている場合には、複数の前記保存条件毎に前記復帰条件が対応付けられ、前記復帰条件判定手段は、前記保存画面が保存された際の前記保存条件に対応する前記復帰条件を満たしたか否かを判定
し、前記画面復帰手段は、前記復帰条件を満たす前記保存画面が複数あると判定された場合には、該複数の保存画面の内、設定された優先順位に従って最も優先順位の高い保存画面を前記表示装置に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
前記構成を有する請求項1に記載の画像表示システムによれば、保存条件を満たした状態で表示装置に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に表示装置に表示されていた状態の画面を保存画面として保存するとともに、その後に保存条件と対応する復帰条件を満たした場合には、保存された保存画面を表示装置に表示するので、保存した保存画面を表示装置に再表示する場合において、ユーザに大きな操作負担を課すことなく、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に再表示することが可能となる。
また、表示装置に表示される複数種類の画面毎に、保存条件と復帰条件とが対応付けられて設定されるので、画面内容に応じた適切な条件で画面の保存と復帰をそれぞれ行うことが可能となる。従って、ユーザが保存を必要とする状況において適切に切り替えが行われる直前に表示装置に表示されていた画面を保存することが可能となるとともに、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に保存された画面の再表示を行うことが可能となる。
【0019】
また、請求項2に記載の画像表示システムによれば、
テーブルに基づいて保存条件及び復帰条件を満たしたか否か判定することが可能となる。
【0020】
また、請求項3に記載の画像表示システムによれば、削除条件を満たしたと判定された場合に、保存された保存画面を削除するので、不要になった保存画面を適切に削除することが可能となる。従って、保存画面を記憶する為の記憶容量を減少させることができる。
【0021】
また、請求項4に記載の画像表示システムによれば、表示装置に表示される複数種類の画面毎に削除条件が設定されるので、画面内容に応じた適切な条件で保存画面の削除を行うことが可能となる。従って、ユーザが保存画面の再表示が不要となった状況において、適切に該保存画面の削除を行うことが可能となる。
【0022】
また、請求項5に記載の画像表示システムによれば、移動体の出発地から目的地までの経路案内を行う経路案内画面は、削除条件として移動体が目的地に到着したことが設定されているので、ユーザが保存されている経路案内画面の再表示が不要となった状況で、保存されている経路案内画面を適切に削除することが可能となる。
【0023】
また、請求項6に記載の画像表示システムによれば、施設の検索を行う施設検索画面は、削除条件として新たな施設の検索を開始することが設定されているので、ユーザが保存されている施設検索画面の再表示が不要となった状況で、保存されている施設検索画面を適切に削除することが可能となる。
【0024】
また、請求項7に記載の画像表示システムによれば、保存画面が移動体の現在位置周辺の地図を表示する画面である場合には、保存画面を表示装置に表示する際に、表示対象とする保存画面を新たに検出した移動体の現在位置に基づいて更新するので、時間の経過に応じて表示内容の変化する保存画面を復帰する場合に、現在の状態に応じた適切な画面により再表示することが可能となる。
【0025】
また、請求項8に記載の画像表示装置によれば、保存条件を満たした状態で表示装置に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に表示装置に表示されていた状態の画面を保存画面として保存するとともに、その後に保存条件と対応する復帰条件を満たした場合には、保存された保存画面を表示装置に表示するので、保存した保存画面を表示装置に再表示する場合において、ユーザに大きな操作負担を課すことなく、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に再表示することが可能となる。
また、表示装置に表示される複数種類の画面毎に、保存条件と復帰条件とが対応付けられて設定されるので、画面内容に応じた適切な条件で画面の保存と復帰をそれぞれ行うことが可能となる。従って、ユーザが保存を必要とする状況において適切に切り替えが行われる直前に表示装置に表示されていた画面を保存することが可能となるとともに、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に保存された画面の再表示を行うことが可能となる。
【0026】
また、請求項9に記載の画像表示方法によれば、保存条件を満たした状態で表示装置に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に表示装置に表示されていた状態の画面を保存画面として保存するとともに、その後に保存条件と対応する復帰条件を満たした場合には、保存された保存画面を表示装置に表示するので、保存した保存画面を表示装置に再表示する場合において、ユーザに大きな操作負担を課すことなく、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に再表示することが可能となる。
また、表示装置に表示される複数種類の画面毎に、保存条件と復帰条件とが対応付けられて設定されるので、画面内容に応じた適切な条件で画面の保存と復帰をそれぞれ行うことが可能となる。従って、ユーザが保存を必要とする状況において適切に切り替えが行われる直前に表示装置に表示されていた画面を保存することが可能となるとともに、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に保存された画面の再表示を行うことが可能となる。
【0027】
更に、請求項10に記載のコンピュータプログラムによれば、保存条件を満たした状態で表示装置に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に表示装置に表示されていた状態の画面を保存画面として保存させるとともに、その後に保存条件と対応する復帰条件を満たした場合には、保存された保存画面を表示装置に表示させるので、保存した保存画面を表示装置に再表示させる場合において、ユーザに大きな操作負担を課すことなく、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に再表示することが可能となる。
また、表示装置に表示される複数種類の画面毎に、保存条件と復帰条件とが対応付けられて設定されるので、画面内容に応じた適切な条件で画面の保存と復帰をそれぞれ行うことが可能となる。従って、ユーザが保存を必要とする状況において適切に切り替えが行われる直前に表示装置に表示されていた画面を保存することが可能となるとともに、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に保存された画面の再表示を行うことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る画像表示システム及び画像表示装置をナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について
図1を用いて説明する。
図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
【0030】
図1に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU13と、ユーザからの操作を受け付ける操作部14と、ユーザに対して車両周辺の地図やメニュー画面等の各種画面を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ17と、プローブセンタやVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール18と、から構成されている。
【0031】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS21、車速センサ22、ステアリングセンサ23、ジャイロセンサ24等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ22は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記5種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
【0032】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB31、画面保存DB32、条件設定テーブル33、所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部12をハードディスクの代わりにメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。
【0033】
ここで、地図情報DB31は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
【0034】
また、画面保存DB32は、ナビゲーション装置1において現在保存されている画面(以下、保存画面という)が記憶される記憶手段である。ここで、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、後述のように液晶ディスプレイ15に表示された画面(走行案内画面、地図表示画面、メニュー画面、TV画面、施設検索画面等)の切り替えが行われる場合に、所定の保存条件を満たした状態で切り替えが行われると、切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた画面が保存画面として画面保存DB32に保存される。そして、画面保存DB32に保存された保存画面は、所定の復帰条件を満たした場合に再び液晶ディスプレイ15に表示される。また、所定の削除条件を満たした場合には、画面保存DB32から削除される。
【0035】
また、条件設定テーブル33は、液晶ディスプレイ15に表示される複数種類の画面毎に、保存条件と復帰条件と削除条件を対応づけて記憶したデータである。ここで、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、液晶ディスプレイ15に表示される画面として、例えば(A)車両周辺の地図画像を示す走行案内画面、(B)任意のエリアの地図画像を示す地図表示画面、(C)テレビ放送を受像したTV画面、(D)ナビゲーション装置1における各種設定や画面の呼び出しを行う為のメニュー画面、(E)目的地等に設定する為の施設を検索する施設検索画面等がある。そして、条件設定テーブル33では、上記(A)〜(E)の画面毎に、保存条件と復帰条件と削除条件を対応づけて記憶する。
【0036】
ここで、液晶ディスプレイ15に表示される各画面について
図2〜
図7を用いてそれぞれ簡単に説明する。
先ず、
図2は、車両周辺の地図画像を示す走行案内画面50を示した図である。
図2に示すように液晶ディスプレイ15に表示される走行案内画面50には、車両の現在位置周辺の地図画像51と、地図上にマッチングされた車両の現在位置を示す自車位置マーク52と、地図画像51の表示対象領域の中央位置を特定する中央カーソル53と、ナビゲーション装置1に現在設定されている案内経路54(案内経路が設定されている場合のみ表示)と、ナビゲーション装置1で所定機能を実行させる為に選択される各種ボタン55〜59と、画面保存アイコン60と、保存画面一覧アイコン61とが表示される。そして、ユーザは走行案内画面50を参照することによって、現在の車両周辺の施設情報や道路形状(案内経路が設定されている場合には案内経路を含む)等を把握することが可能となる。また、画面保存アイコン60が押下された状態で画面の切り替えが行われると、切り替え直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた走行案内画面50が保存画面として画面保存DB32に保存される。また、保存画面一覧アイコン61が押下されると、液晶ディスプレイ15に対して、画面保存DB32に現在保存されている保存画面の一覧(
図3参照)を表示する。但し、画面保存DB32に保存画面が存在しない場合には、保存画面一覧アイコン61は表示されない。尚、走行案内画面50は、ナビゲーション装置1において目的地が設定されている状態では、案内経路54を表示するとともに、案内交差点が接近した場合には交差点拡大図についても表示する。即ち、車両の出発地から目的地までの経路案内を行う経路案内画面として機能する。
【0037】
図3は、保存画面一覧アイコン61が押下された場合に液晶ディスプレイ15に表示される保存画面一覧表示画面62を示した図である。
図3に示すように保存画面一覧表示画面62には、画面保存DB32に保存されている保存画面63の一覧と、保存画面63を削除する際に選択されるクローズボックス64と、液晶ディスプレイ15に表示された画面を一つ前の表示画面(例えば走行案内画面)に戻す際に選択される戻るボタン65とが表示される。そして、ユーザは保存画面一覧表示画面62を参照することによって、現在、画面保存DB32に保存されている保存画面を把握することが可能となる。また、保存画面一覧表示画面62に表示された保存画面63を選択することによって、選択された保存画面63を再び液晶ディスプレイ15に表示する(復帰する)ことが可能となる。尚、保存画面63が液晶ディスプレイ15に再表示される場合には、基本的に該保存画面63が切り替えられる直前に表示されていた状態で表示される。従って、例えば施設検索画面等において文字等が入力された状態で切り替えが行われた場合には、切り替えが行われる前に入力されていた文字は既に入力された状態で液晶ディスプレイ15に再表示される。但し、後述のように車両周辺の地図画像を示す走行案内画面等の一部の画面については、液晶ディスプレイ15に再表示される場合に、現在の状態(例えば車両の現在位置)に応じて表示内容が更新された後に再表示される。また、クローズボックス64を選択することによって、該当する保存画面63を画面保存DB32から削除することが可能となる。
【0038】
一方、
図4は、任意のエリアの地図画像を示す地図表示画面70を示した図である。
図4に示すように液晶ディスプレイ15に表示される地図表示画面70には、ユーザにより指定された任意のエリアの地図画像71と、地図画像71の表示対象領域の中央位置を特定する中央カーソル72と、ナビゲーション装置1で所定機能を実行させる為に選択される為の各種ボタン73〜77と、画面保存アイコン60と、保存画面一覧アイコン61とが表示される。そして、ユーザは地図表示画面70を参照することによって、任意のエリアの施設情報や道路形状等を把握することが可能となる。また、画面保存アイコン60が押下された状態で画面の切り替えが行われると、切り替え直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた地図表示画面70が画面保存DB32に保存される。また、保存画面一覧アイコン61が押下されると、液晶ディスプレイ15に対して、画面保存DB32に現在保存されている保存画面の一覧(
図3参照)を表示する。
【0039】
また、
図5は、テレビ放送を受像したTV画面78を示した図である。
図5に示すように液晶ディスプレイ15に表示されるTV画面78には、ユーザにより選択されたチャンネルの放送局の放送画像79と、チャンネル名と放送局を示すチャンネル情報80と、画面保存アイコン60と、保存画面一覧アイコン61とが表示される。そして、ユーザはTV画面78を参照することによって、TV放送を視聴可能になるとともに、現在視聴している放送の放送局や現在選択されているチャンネル番号を把握することが可能となる。また、画面保存アイコン60が押下された状態で画面の切り替えが行われると、切り替え直前に液晶ディスプレイ15に表示されていたTV画面78が画面保存DB32に保存される。尚、画面保存アイコン60が押下されたことを条件として、TV画面78の保存と走行案内画面50への画面の切り替えをそれぞれ行っても良い。また、保存画面一覧アイコン61が押下されると、液晶ディスプレイ15に対して、画面保存DB32に現在保存されている保存画面の一覧(
図3参照)を表示する。
【0040】
また、
図6は、ナビゲーション装置1における各種設定や画面の呼び出しを行う為のメニュー画面81を示した図である。
図6に示すように液晶ディスプレイ15に表示されるメニュー画面81には、各種設定や画面の呼び出しを行うために操作される各種ボタン82〜89と、液晶ディスプレイ15に表示された画面を一つ前の表示画面(例えば走行案内画面)に戻す際に選択される戻るボタン90と、画面保存アイコン60と、保存画面一覧アイコン61とが表示される。そして、液晶ディスプレイ15に表示された各種ボタン82〜89がユーザによって操作されると、ボタンに対応する各種設定や画面の呼び出しが実行される。また、車両が走行状態にある間は、メニュー画面81に表示された各種ボタン60、61、82〜90の内、特定のボタン(機能を実行する為に所定回数(例えば2回)以上のユーザの操作を必要とするボタン)については、表示態様が変更(例えばトーンダウン)されるとともに、ユーザにより操作できないように制御される。また、画面保存アイコン60が押下された状態で画面の切り替えが行われると、切り替え直前に液晶ディスプレイ15に表示されていたメニュー画面81が画面保存DB32に保存される。尚、画面保存アイコン60が押下されたことを条件として、メニュー画面81の保存と走行案内画面50への画面の切り替えをそれぞれ行っても良い。また、保存画面一覧アイコン61が押下されると、液晶ディスプレイ15に対して、画面保存DB32に現在保存されている保存画面の一覧(
図3参照)を表示する。
【0041】
また、
図7は、目的地等に設定する為の施設を検索する施設検索画面91を示した図である。
図7に示すように、施設検索画面91には、選択対象物である文字入力ボタン92と、修正ボタン93と、完了ボタン94と、選択された選択対象物を他の選択対象物と識別可能に示すカーソル95と、現在までに入力された文字を表示する文字表示部96と、液晶ディスプレイ15に表示された画面を一つ前の表示画面(例えばメニュー画面)に戻す際に選択される戻るボタン97と、画面保存アイコン60と、保存画面一覧アイコン61とが表示される。ここで、文字入力ボタン92は50音の“かな”の各音に対応するボタンによって構成され、例えば、「あ」が表示されたボタンがカーソル95によって選択されて決定される(例えば、操作部14に配置された決定キーが押下される)と、「あ」の文字が文字表示部96に入力されることとなる。また、文字入力ボタン92は、現在までに入力された文字と地図情報DB31に記憶された施設情報とに基づいて、入力対象外と判断された文字に対応するボタンについてはトーンダウンされて表示され、カーソル95によって選択不可能に構成される。また、修正ボタン93は、既に文字表示部96に入力された文字を削除する際に選択されるボタンである。また、完了ボタン94は、現在までに文字表示部96に入力された文字列を名称に含む施設の一覧を液晶ディスプレイ15に表示する際に選択されるボタンである。また、車両が走行状態にある間は、施設検索画面91に表示された各種ボタン60、61、92〜94、97の内、特定のボタン(機能を実行する為に所定回数(例えば2回)以上のユーザの操作を必要とするボタン)については、表示態様が変更(例えばトーンダウン)されるとともに、ユーザにより操作できないように制御される。また、画面保存アイコン60が押下された状態で画面の切り替えが行われると、切り替え直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた施設検索画面91が画面保存DB32に保存される。特に、文字を入力された状態で切り替えが行われた場合には、入力された文字内容とともに保存される。尚、画面保存アイコン60が押下されたことを条件として、施設検索画面91の保存と走行案内画面50への画面の切り替えをそれぞれ行っても良い。また、保存画面一覧アイコン61が押下されると、液晶ディスプレイ15に対して、画面保存DB32に現在保存されている保存画面の一覧(
図3参照)を表示する。
【0042】
次に、
図8を用いて、ナビゲーション装置1のデータ記録部12に記録される条件設定テーブル33の一例について説明する。
図8に示すように、条件設定テーブル33には、液晶ディスプレイ15に表示される画面の種類毎に、保存条件と、復帰条件と、削除条件とが対応付けられて設定されている。また、一の画面に対して保存条件が複数設定されている場合には、保存条件毎に対応する復帰条件が設定されている。即ち、保存画面が保存された際の保存条件によって、該保存画面が復帰される条件が決定されることとなる。ここで、保存条件とは、液晶ディスプレイ15に現在表示されている画面を保存画面として保存する条件であり、保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた画面が画面保存DB32に保存される。また、復帰条件とは、画面保存DB32に保存されている画面を再表示(復帰)する条件であり、復帰条件を満たした場合に画面保存DB32に保存されている画面が液晶ディスプレイ15に再表示される。また、削除条件とは、画面保存DB32に保存されている画面を削除する条件であり、削除条件を満たした場合に画面保存DB32に保存されている画面が画面保存DB32から削除される。
【0043】
例えば、
図2に示した車両周辺の地図画像を示す走行案内画面50では、保存条件として、『別の保存画面が復帰したこと』、『画面保存アイコン60が押されたこと』が保存条件として設定されている。また、復帰条件としては、『別の保存画面が復帰したこと』の保存条件に対応して、『復帰した画面から戻る操作(戻るボタン90等の操作)が行われたこと』が設定されている。更に、『画面保存アイコン60が押されたこと』の保存条件に対応して、『保存画面一覧表示画面62(
図3参照)から該保存画面の復帰が選択されたこと』が設定されている。また、削除条件としては、『車両のACCがオフされたこと』、『当該保存画面が復帰したこと』、『保存されてから所定時間経過したこと』、『保存画面一覧表示画面62(
図3参照)から該保存画面の削除が選択されたこと』、『目的地に到着したこと(目的地の設定時のみ)』が設定されている。
同様に、他の種類の画面についても、画面毎に保存条件と、復帰条件と、削除条件とが対応付けられて設定されている。
そして、ナビゲーションECU13は、条件設定テーブル33に基づいて保存画面の保存、復帰(再表示)、削除等の各種制御を実行する。
【0044】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の画面表示処理プログラム(
図9〜
図12参照)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU13は、処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、案内経路設定手段は、出発地(例えば車両の現在位置)から目的地までの案内経路を設定する。画面表示手段は、複数種類の画面を切り替えて液晶ディスプレイ15に表示する。画面保存手段は、所定の保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた状態の画面を保存画面として画面保存DB32に保存する。復帰条件判定手段は、保存画面が画面保存DB32に保存された後に、保存条件と対応する復帰条件を満たしたか否か判定する。画面復帰手段は、復帰条件判定手段により復帰条件を満たしたと判定された場合に、画面保存DB32に保存された保存画面を液晶ディスプレイ15に表示する。削除条件判定手段は、所定の削除条件を満たしたか否か判定し、画面削除手段は、復帰条件判定手段により復帰条件を満たしたと判定された場合に、画面保存DB32に保存された保存画面を画面保存DB32から削除する。現在位置取得手段は、移動体としてナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を取得する。画面更新手段は、保存画面が車両の現在位置周辺の地図を表示する走行案内画面50である場合に、画面復帰手段により保存画面を液晶ディスプレイ15に表示する際に、保存画面を車両の現在位置に基づいて更新する。
【0045】
操作部14は、液晶ディスプレイ15に表示された画面に対応する各種操作(例えば、画面保存アイコン60や保存画面一覧アイコン61の選択、文字の入力等)を行う手段であり、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部14は液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。また、マイクと音声認識装置によって構成することもできる。
【0046】
また、液晶ディスプレイ15には、上述した走行案内画面50(
図2)、保存画面一覧表示画面62(
図3)、地図表示画面70(
図4)、TV画面78(
図5)、メニュー画面81(
図6)、施設検索画面91(
図7)等が切り替えて表示される。例えば、ユーザによる所定の操作を受け付けた場合や車両が走行を開始した場合に、表示されている画面が他の画面へと切り替えられる。
【0047】
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて案内経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
【0048】
また、DVDドライブ17は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB31の更新等が行われる。尚、DVDドライブ17の代わりにHDDやメモリーカードリーダを備える構成としても良い。
【0049】
また、通信モジュール18は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0050】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてCPU41が実行する画面表示処理プログラムについて
図9に基づき説明する。
図9は本実施形態に係る画面表示処理プログラムのフローチャートである。ここで、画面表示処理プログラムは、車両のACCがONされた後に実行され、液晶ディスプレイ15に対する画面の表示、表示する画面の切り替え、液晶ディスプレイ15に表示された画面の保存、保存画面の復帰及び削除等を行うプログラムである。尚、以下の
図9〜
図12にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
【0051】
先ず、画面表示処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、液晶ディスプレイ15に対して走行案内画面50(
図2)、地図表示画面70(
図4)、TV画面78(
図5)、メニュー画面81(
図6)、施設検索画面91(
図7)等を表示する。ここで、ACCがオンされた直後には車両周辺の地図画像である走行案内画面50(
図2)が表示される。その後、後述のように保存画面の復帰条件を満たしたり、車両が走行を開始したり、ユーザの所定の操作を受け付けること等によって画面の切り替えが行われる(S13、S35)と、切り替えが行われた後の画面が表示される。
【0052】
次に、S2においてCPU41は、画面保存DB32に保存された保存画面が存在するか否か判定される。ここで、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、後述の画面保存処理(S6)によって、所定の保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた状態の画面が保存画面として画面保存DB32に保存される。また、保存画面は、所定の削除条件を満たした場合には画面保存DB32から削除される。
【0053】
そして、画面保存DB32に保存された保存画面が存在すると判定された場合(S2:YES)には、S3へと移行する。それに対して、画面保存DB32に保存された保存画面が存在しないと判定された場合(S2:NO)には、S6へと移行する。
【0054】
S3においてCPU41は、保存画面一覧アイコン61を液晶ディスプレイ15に表示された画面上に重畳して表示する(
図2、
図4〜
図7参照)。尚、保存画面一覧アイコン61が押下されると、液晶ディスプレイ15に対して、画面保存DB32に現在保存されている保存画面の一覧を表示する(
図3参照)。
【0055】
次に、S4においてCPU41は、後述の保存画面復帰処理(
図10)を実行する。尚、保存画面復帰処理は、画面保存DB32に保存されている保存画面が該保存画面に設定された復帰条件を満たしたか否かを判定し、復帰条件を満たしたと判定された場合に該保存画面を液晶ディスプレイ15に対して再表示する処理である。
【0056】
続いて、S5においてCPU41は、後述の保存画面削除処理(
図11)を実行する。尚、保存画面削除処理は、画面保存DB32に保存されている保存画面が該保存画面に設定された削除条件を満たしたか否かを判定し、削除条件を満たしたと判定された場合に該保存画面を画面保存DB32から削除する処理である。
【0057】
その後、S6においてCPU41は、後述の画面保存処理(
図12)を実行する。尚、画面保存処理は、所定の保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた状態の画面を、保存画面として画面保存DB32に保存する処理である。その後、S1へと戻る。
【0058】
次に、前記S4において実行される保存画面復帰処理のサブ処理について
図10に基づき説明する。
図10は保存画面復帰処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0059】
先ず、S11においてCPU41は、画面保存DB32に対して保存されている保存画面の復帰条件について取得する。ここで、復帰条件とは、画面保存DB32に保存されている画面を再表示(復帰)する条件であり、条件設定テーブル33(
図8)に示すように画面の種類毎に設定されている。また、保存画面が保存された保存条件によっても復帰条件が異なる。例えば、保存画面が施設検索画面91であって、車両走行中に画面保存アイコン60を押下して画面の切り替えを行うことにより保存した場合には、復帰条件として『車両が停車したこと』、『保存画面一覧表示画面62(
図3参照)から該保存画面の復帰が選択されたこと』が取得される。また、保存画面が施設検索画面91であって、車両停車中に画面保存アイコン60を押下して画面の切り替えを行うことにより保存した場合には、復帰条件として『保存画面一覧表示画面62(
図3参照)から該保存画面の復帰が選択されたこと』のみが取得される。尚、保存画面が保存された条件については、後述のS35においてRAM42等に記憶される。また、保存画面が複数存在する場合には、複数の保存画面毎に対応する復帰条件を取得する。
【0060】
次に、S12においてCPU41は、前記S11で取得された保存画面の復帰条件を満たしたか否か判定する。
【0061】
そして、保存画面の復帰条件を満たしたと判定された場合(S12:YES)には、S13へと移行する。それに対して、保存画面の復帰条件を満たしていないと判定された場合(S12:NO)には、S5へと移行する。
【0062】
S13においてCPU41は、復帰条件を満たした保存画面が更新を必要とする保存画面か否かを判定する。ここで、更新を必要とする保存画面とは、時間経過や車両状況の変化によって表示内容を更新する必要のある保存画面であり、例えば、車両周辺の地図画像を示す走行案内画面50やTV画面78等が該当する。
【0063】
そして、復帰条件を満たした保存画面が更新を必要とする保存画面であると判定された場合(S13:YES)には、S14へと移行する。それに対して、復帰条件を満たした保存画面が更新を必要とする保存画面でないと判定された場合(S13:NO)には、S15へと移行する。
【0064】
S14においてCPU41は、復帰条件を満たした保存画面の表示内容を更新する。例えば、保存画面が車両周辺の地図画像を示す走行案内画面50である場合には、車両の現在位置を現在位置検出部11により検出し、検出された車両の現在位置と地図情報DB31とに基づいて、現在の車両位置に対応した表示内容へと更新する。また、保存画面がTV画面78である場合には、新たな放送電波をチューナを介して取得し、現在の放送内容に対応した表示映像へと更新する。
【0065】
次に、S15においてCPU41は、復帰条件を満たした保存画面を液晶ディスプレイ15に対して再表示する。前記S14で保存画面の更新が行われた場合には、更新後の保存画面を表示する。その結果、液晶ディスプレイ15に表示されていた画面が保存画面へと切り替えられる。尚、復帰条件を満たした保存画面が複数ある場合には、予め設定された優先順位に従って優先順位の最も高い保存画面が再表示される。優先順位としては、例えば、保存された日時が新しい程、優先順位を高く設定しても良いし、画面の種類毎に優先順位を設定しても良い。また、保存画面が施設検索画面91等の文字等が入力可能な画面であって、文字等が入力された状態で保存されていた場合には、保存する時点で入力されていた文字は既に入力された状態で液晶ディスプレイ15に再表示される。その後、S5へと移行する。
【0066】
次に、前記S5において実行される保存画面削除処理のサブ処理について
図11に基づき説明する。
図11は保存画面削除処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0067】
先ず、S21においてCPU41は、画面保存DB32に対して保存されている保存画面の削除条件について取得する。ここで、削除条件とは、画面保存DB32に保存されている画面を削除する条件であり、条件設定テーブル33(
図8)に示すように画面の種類毎に設定されている。例えば、保存画面が施設検索画面91の場合には、削除条件として『車両のACCがオフされたこと』、『当該保存画面が復帰したこと』、『保存されてから所定時間経過したこと』、『保存画面一覧表示画面62(
図3参照)から該保存画面の削除が選択されたこと』、『新たな検索条件が施設検索画面91において入力されたこと』が設定されている。尚、保存画面が複数存在する場合には、複数の保存画面毎に対応する削除条件を取得する。
【0068】
次に、S22においてCPU41は、前記S21で取得された保存画面の削除条件を満たしたか否か判定する。
【0069】
そして、保存画面の削除条件を満たしたと判定された場合(S22:YES)には、S23へと移行する。それに対して、保存画面の削除条件を満たしていないと判定された場合(S22:NO)には、S6へと移行する。
【0070】
S23においてCPU41は、削除条件を満たした保存画面を画面保存DB32から削除する。尚、削除条件を満たした保存画面が複数ある場合には、該当する全ての保存画面を削除する。その後、S6へと移行する。
【0071】
次に、前記S6において実行される画面保存処理のサブ処理について
図12に基づき説明する。
図12は画面保存処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0072】
先ず、S31においてCPU41は、液晶ディスプレイ15に対して現在表示されている画面の保存条件について取得する。ここで、保存条件とは、液晶ディスプレイ15に現在表示されている画面を保存画面として保存する条件であり、条件設定テーブル33(
図8)に示すように画面の種類毎に設定されている。例えば、保存画面が施設検索画面91である場合には、保存条件として『車両走行中に画面保存アイコン60を押下したこと』、『車両停車中に画面保存アイコン60を押下したこと』が取得される。
【0073】
次に、S32においてCPU41は、前記S31で取得された保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われたか否か判定する。
【0074】
そして、保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われたと判定された場合(S32:YES)には、S34へと移行する。それに対して、保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われていないと判定された場合(S32:NO)には、S35へと移行する。
【0075】
S33においてCPU41は、前記S11で取得された保存条件を満たしていない状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われたか否か判定する。
【0076】
そして、保存条件を満たしていない状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われたと判定された場合(S33:NO)には、S36へと移行する。それに対して、液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われていないと判定された場合(S32:NO)には、S1へと戻る。
【0077】
一方、S34においてCPU41は、液晶ディスプレイ15に対して現在表示されている画面(即ち、切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた画面)を保存画面として画面保存DB32に保存する。特に、文字を入力された状態で切り替えが行われた場合には、入力された文字内容とともに保存される。
【0078】
次に、S35においてCPU41は、前記S32で満たしたと判定された保存条件をRAM42等に記憶する。尚、前記S35で記憶された保存条件は、前記S11で保存画面の復帰条件を取得する際に用いられる。
【0079】
続いて、S36においてCPU41は、液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えを行う。例えば、車両が停車した状態でTV画面78が表示されており、車両が走行を開始した場合には、TV画面78から走行案内画面50へと画面が切り替わる。また、メニュー画面81や施設検索画面91が表示されており、車両が走行を開始した後に現在地ボタン(図示せず)が押下された場合には、メニュー画面81や施設検索画面91から走行案内画面50へと画面が切り替わる。その後、S1へと戻る。
【0080】
そして、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、上記
図9〜
図12に示す画面表示処理プログラムを実行することにより、以下のような液晶ディスプレイ15に表示された画面の保存及び復帰を行うことが可能である。
例えば、
図13に示すように液晶ディスプレイ15に表示された施設検索画面91において検索条件を入力中に車両が走行を開始した場合には、施設検索画面91の操作が制限されることとなり、走行案内画面50へと画面を切り替える必要がある。その場合に、画面保存アイコン60を押下して走行案内画面50への画面の切り替えを行うことにより、切り替えを行う直前の状態の施設検索画面91を画面保存DB32に保存することが可能となる。その結果、車両が停車した後に、保存されていた施設検索画面91が液晶ディスプレイ15に再表示され、ユーザは切り替えを行う直前の状態から検索条件を継続して入力することが可能となる。
【0081】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1における画面表示方法及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた状態の画面を保存画面として保存する(S34)とともに、その後に該保存画面を保存した保存条件と対応する復帰条件を満たした場合には、保存された保存画面を液晶ディスプレイ15に表示する(S15)ので、保存した保存画面を液晶ディスプレイ15に再表示する場合において、ユーザに大きな操作負担を課すことなく、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に再表示することが可能となる。
また、液晶ディスプレイ15に表示される複数種類の画面毎に、保存条件と復帰条件とが対応付けられて設定されるので、画面内容に応じた適切な条件で画面の保存と復帰をそれぞれ行うことが可能となる。従って、ユーザが保存を必要とする状況において適切に切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた画面を保存することが可能となるとともに、ユーザが再表示を必要とする状況において適切に保存された画面の再表示を行うことが可能となる。
また、削除条件を満たしたと判定された場合に、保存された保存画面を削除する(S23)ので、不要になった保存画面を適切に削除することが可能となる。従って、保存画面を記憶する為の記憶容量を減少させることができる。
また、液晶ディスプレイ15に表示される複数種類の画面毎に削除条件が設定されるので、画面内容に応じた適切な条件で保存画面の削除を行うことが可能となる。従って、ユーザが保存画面の再表示が不要となった状況において、適切に該保存画面の削除を行うことが可能となる。
また、移動体である車両の出発地から目的地までの経路案内を行う経路案内画面は、削除条件として車両が目的地に到着したことが設定されているので、ユーザが保存されている経路案内画面の再表示が不要となった状況で、保存されている経路案内画面を適切に削除することが可能となる。
また、施設の検索を行う施設検索画面91は、削除条件として新たな施設の検索を開始することが設定されているので、ユーザが保存されている施設検索画面の再表示が不要となった状況で、保存されている施設検索画面を適切に削除することが可能となる。
また、保存画面が車両の現在位置周辺の地図を表示する走行案内画面50である場合には、保存画面を液晶ディスプレイ15に表示する際に、表示対象とする保存画面を新たに検出した車両の現在位置に基づいて更新するので、時間の経過に応じて表示内容の変化する保存画面を復帰する場合に、現在の状態に応じた適切な画面により再表示することが可能となる。
【0082】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では保存条件、復帰条件及び削除条件として
図8に示す条件を例に挙げて説明したが、他の条件を保存条件、復帰条件及び削除条件として設定しても良い。また、削除条件を保存画面が保存された保存条件に対応して設定しても良い。その場合には、保存画面が保存された際の保存条件によって、該保存画面が削除される条件が決定されることとなる。
【0083】
また、本実施形態では、保存条件を満たした状態で液晶ディスプレイ15に表示された画面の切り替えが行われた場合に、切り替えが行われる直前に液晶ディスプレイ15に表示されていた状態の画面を保存画面として保存する構成としているが、保存条件を満たした時点において液晶ディスプレイ15に表示されていた状態の画面を保存画面として保存する構成としても良い。
【0084】
また、本発明はナビゲーション装置以外に、画面を表示する機能を有する装置に対して適用することが可能である。例えば、携帯電話機やPDA等の携帯端末、パーソナルコンピュータ、携帯型音楽プレイヤ等(以下、携帯端末等という)に適用することも可能である。また、サーバと携帯端末等から構成されるシステムに対しても適用することが可能となる。その場合には、上述した画面表示処理プログラム(
図9〜
図12)の各ステップは、サーバと携帯端末等のいずれが実施する構成としても良い。また、本発明を携帯端末等に適用する場合には、走行案内画面50では、車両以外の移動体、例えば、携帯端末等のユーザや2輪車等の現在位置周辺の地図を示す場合もある。更に、出発地から目的地までの経路案内を行う経路案内画面の削除条件としては、車両以外の移動体、例えば、携帯端末等のユーザや2輪車等が目的地に到着したことを設定しても良い。