(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている技術を用いることによって送風音を低減することができるが、近年ではさらなる送風音の低減が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、送風音の低減効果の高い送風機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の送風機は、回転軸(A)を中心とする周方向に沿って複数の羽根(31)が配列された羽根車(3)と、前記回転軸(A)を中心として開口する空気吸込口(25)を有し、前記羽根車(3)に空気を案内するベルマウス(27)と、を備えている。前記ベルマウス(27)における気流方向下流側端部(29)は、前記回転軸(A)の方向の凹凸が形成された波形状を有し、かつ気流方向下流側に向かって先細りするテーパー形状を有している。
【0008】
この構成では、前記ベルマウス(27)における気流方向下流側端部(29)が波形状を有しているので、送風音を低減する効果が得られる。さらに、気流方向下流側端部(29)は、気流方向下流側に向かって先細りするテーパー形状を有しており、このテーパー形状に起因する送風音低減効果も得られる。具体的には、次の通りである。
【0009】
ベルマウス(27)の内周面に沿って羽根車(3)に案内される気流(以下、主流(F1)という。)は、周方向に沿って配列された複数の羽根(31)により半径方向の外側に送られ、羽根車(3)の外に出る。羽根車(3)から出た気流の大半は、空気調和機(室内機や室外機)のケースに設けられた吹出口から室内や室外に吹き出される。羽根車(3)から出た気流の一部は、ベルマウス(27)側に環流し、ベルマウス(27)の裏面(外周面)に沿って再び羽根車(3)に流れ込む(以下、このように環流し、ベルマウス(27)の裏面に沿って羽根車(3)に再流入する流れを旋回流れ(F2)という。)。ベルマウス(27)の裏面に沿って羽根車(3)に再流入した旋回流れ(F2)は、ベルマウス(27)の内周面に沿って羽根車(3)に流入する主流(F1)とベルマウス(27)における気流方向下流側端部(29)において合流する。
【0010】
ところで、主流(F1)が吸い込まれる吸込部(ベルマウス(27)の内周面近傍の空間)と、旋回流れ(F2)が生じている送風機内部(ベルマウス(27)の裏面近傍の空間)とは圧力差がある。このような圧力差は、主流(F1)と旋回流れ(F2)とがベルマウス(27)の気流方向下流側端部(29)において合流することにより生じる騒音(送風音)の原因となる。例えば、気流方向下流側端部(29)が波形状ではない(凹凸のない)ベルマウス(27)の場合には、気流方向下流側端部(29)近傍のほぼ同一の円周上において主流(F1)と旋回流れ(F2)との衝突が生じるため、送風音が大きくなりやすい。
【0011】
一方、本構成では、ベルマウス(27)における気流方向下流側端部(29)は、回転軸(A)の方向の凹凸が形成された波形状を有しているので、気流方向下流側端部(29)近傍における主流(F1)と旋回流れ(F2)との衝突は、上記のような同一円周上ではなく、同一円周上からずれた種々の位置(波形状に沿った位置)において生じる。したがって、気流方向下流側端部(29)が波形状を有していない場合に比べて、主流(F1)と漏れ流れ(F2)との合流位置が回転軸(A)の方向に分散されるので、圧力差に起因する衝撃が緩和され、送風音が低減される。
【0012】
しかも、本構成では、ベルマウス(27)における気流方向下流側端部(29)は、気流方向下流側に向かって先細りするテーパー形状を有しているので、波形状の部分における厚み(半径方向の厚み)が気流方向下流側に向かうほど小さくなる。したがって、下流側に向かうにつれて主流(F1)の空間の圧力と旋回流れ(F2)の空間との圧力との差は、徐々に緩和される。よって、本構成では、波形状の部分における厚みが気流方向において一定である場合に比べて、厚みが小さい下流側端部(29)の先端近傍において主流(F1)と旋回流れ(F2)とが円滑に合流するので、合流時において圧力差に起因する衝撃がより緩和され、送風音がより低減される。
【0013】
前記送風機において、前記気流方向下流側端部(29)は、前記テーパー形状を形成するために設けられたテーパー形成面(29b)を有しており、前記テーパー形成面(29b)は、前記凹凸の波形状に合わせて周方向に延びる波形状を有しているのが好ましい。
【0014】
この構成では、テーパー形成面(29b)は、凹凸の波形状に合わせて周方向に延びる波形状を有しているので、気流方向下流側端部(29)において、凸部分と凹部分の両方を含む周方向全体にわたってテーパー形状を形成することができる。これにより、周方向全体にわたって主流(F1)と旋回流れ(F2)とを円滑に合流させることができるので、圧力差に起因する衝撃が周方向全体にわたって効果的に緩和される。
【0015】
前記送風機において、前記テーパー形成面(29b)は、前記気流方向下流側端部(29)における半径方向内側に形成されており、気流方向下流側に向かうにつれて半径方向外側に位置するように前記回転軸(A)に対して傾斜しているのが好ましい。
【0016】
この構成では、テーパー形成面(29b)が気流方向下流側端部(29)における半径方向内側に形成されているので、ベルマウス(27)の内周面に沿って流れる主流(F1)を気流方向下流側端部(29)においてテーパー形成面(29b)に沿って半径方向外側に円滑に案内することができる。これにより、羽根(31)を有効に利用することができる。すなわち、羽根(31)が仕事をする領域を、回転軸(A)の方向に大きくすることができる(羽根(31)の有効長を大きくできる)。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、送風音の低減効果の高い遠心送風機を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る多翼送風機1について図面を参照して説明する。本実施形態に係る多翼送風機1は、例えば空気調和機、冷蔵機、冷凍機、ヒートポンプ給湯機などのように冷媒回路を備えた冷凍装置用の送風機として用いられる。
図1及び
図2に示すように、多翼送風機1は、ケース2と、このケース2内に収容された羽根車3と、モータ41とを備えている。羽根車3は、モータ41により回転軸Aを中心に回転方向Dに回転する。
【0020】
ケース2は、スクロール形状を有している。ケース2は、回転軸Aの方向の正面側Fに設けられた円形の空気吸込口25と、回転軸Aに対して半径方向外側に向けて開口する空気吹出口26とを有している。ケース2は、ケース本体20と、ケース本体20に固定された円環板24とを含む。ケース本体20は、正面板21と、背面板22と、これらをつなぐ側面板(胴板)23とを含む。正面板21は、円環板24が取り付けられる円形の開口部を有している。
【0021】
羽根車3は、主板30と、複数の前向き羽根31と、リング部(側板)32とを含む。主板30は、正面視で回転軸Aを中心とする円形状を有している。主板30の半径方向外側部位30aは、背面板22に近接している。主板30の半径方向内側部位30bは、半径方向外側部位30aから正面側Fに凹む凹形状を有している。半径方向内側部位30bには、周方向に並ぶ複数の貫通口34が設けられている。半径方向内側部位30bの中心には、モータ41のシャフト42が取り付けられるモータ取付部33が設けられている。モータ41は、ケース2の背面板22の内面に固定されている。
【0022】
各前向き羽根31は、回転軸Aの方向の背面側Bの端部が主板30の半径方向外側部位30aに固定されている。複数の前向き羽根31は、互いに所定の間隔をあけて周方向に沿って配列されている。リング部32は、複数の前向き羽根31における正面側Fの端部に固定されている。リング部32は、複数の前向き羽根31の周囲を囲むように配置されている。
【0023】
図1〜
図3に示すように、ケース2の円環板24は、ベルマウス27と、ケース2の正面板21の開口部に固定される外縁部28とを含む。外縁部28は、ベルマウス27と一体成形されており、ベルマウス27に対して半径方向外側に位置している。外縁部28は、その内面の一部が正面側Fに環状に凹む段差面28aを有している。この段差面28aは、正面板21の開口部の内縁に設けられた段差面21aと対向している(
図2参照)。段差面28aと段差面21aとは例えば融着などの手段により互いに接合されている。
【0024】
図2及び
図3に示すように、ベルマウス27は、空気吸込口25を形成する内周面27aを有している。内周面27aは、その内径が背面側Bに向かうにつれて小さくなる湾曲形状を有している。内周面27aは、背面側Bに向かってケース2内に吸い込まれる空気を羽根車3に案内する役割を果たす。
【0025】
ベルマウス27は、内周面27aの裏側に裏面27bを有している。裏面27bは、回転軸Aを中心に円環状に設けられている。裏面27bは、正面側Fに溝状に凹む湾曲面である。ベルマウス27の外面(正面側Fの表面)は、裏面27bの湾曲形状に沿った湾曲形状を有し、外縁部28の外面よりも正面側Fにわずかに突出している。
【0026】
ベルマウス27の気流方向下流側端部29(以下、下流側端部29という。)は、回転軸Aの方向の凹凸が形成された波形状を有している。下流側端部29の波形状は、正面側Fに凹む凹部291と背面側Bに突出する凸部292とが周方向に交互に配列されることにより形成されている。下流側端部29の波形状は、下流側端部29の全周にわたって形成されている(
図3参照)。
【0027】
下流側端部29の波形状としては、例えば
図4(A)〜(C)に示すような種々の形態が挙げられる。
図4(A)に示す形態では、下流側端部29は、側面視で三角波状の波形状を有している。この下流側端部29は、三角形状に正面側に凹む凹部291と、三角形状に背面側に凸の凸部292とが周方向に交互に並ぶことによって波形状が形成されている。下流側端部29の波形状における凹凸の大きさは、特に限定されないが、例えば凹部291間の距離(ピッチ)Pが2〜8mm程度、段差Hが1〜5mm程度である場合が挙げられる。
【0028】
図4(B)に示す形態では、下流側端部29は、側面視で正弦波状の波形状を有している。この下流側端部29では、半円弧形状に正面側に凹む凹部291と、半円弧形状に背面側に凸の凸部292とが周方向に交互に並ぶことによって波形状が形成されている。
【0029】
図4(C)に示す形態では、下流側端部29は、矩形波状の波形状を有している。この下流側端部29は、矩形状に正面側に凹む凹部291と、矩形状に背面側に凸の凸部292とが周方向に交互に並ぶことによって波形状が形成されている。以下では、下流側端部29が
図4(A)に示す三角波状の波形状である場合を例に挙げて下流側端部29についてより詳しく説明する。
【0030】
図5(A)は、ベルマウス27の内周面27a及び下流側端部29を拡大した側面図であり、
図5(B)は、
図5(A)のVB−VB線断面図であり、
図5(C)は、
図5(A)のVC−VC線断面図である。
【0031】
下流側端部29は、端面29aと、テーパー形成面29bとを有している。端面29aは、半径方向外側の稜線Ec1において裏面27bに接続されており、半径方向内側の稜線Ec2においてテーパー形成面29bに接続されている。端面29aは、稜線Ec1と稜線Ec2との間の領域である。稜線Ec1及び稜線Ec2は、側面視で三角波状の波形状をそれぞれ有している。
【0032】
端面29aは、背面側Bに向かうにつれて周方向の一方に傾斜する複数の第1端面29a1と、背面側Bに向かうにつれて周方向の他方に傾斜する複数の第2端面29a2とを含む。これらの第1端面29a1と、第2端面29a2とは、周方向に交互に並んでいる。第1端面29a1の正面側Fと第2端面29a2の正面側Fとは稜線Er1において接続されており、第1端面29a1の背面側Bと第2端面29a2の背面側Bとは稜線Er2において接続されている。稜線Er1及び稜線Er2は、半径方向に延びている。
【0033】
このような端面29aが設けられていることにより、前述した
図4(A)に示すような側面視で三角波状の波形状が下流側端部29に形成されている。
【0034】
テーパー形成面29bは、半径方向内側の稜線Ec3において内周面27aに接続されている。テーパー形成面29bは、稜線Ec2と稜線Ec3との間の領域である。稜線Ec3は、側面視で三角波状の波形状を有している。
【0035】
稜線Ec3は、稜線Ec2の波形状に合わせた位置に設けられている。すなわち、周方向において、稜線Ec3の正面側Fの頂部P1は、稜線Ec2の正面側Fの頂部P2と一致する位置又はほぼ一致する位置に設けられている。また、周方向において、稜線Ec3の背面側Bの頂部P3は、稜線Ec2の背面側Bの頂部P4と一致する位置又はほぼ一致する位置に設けられている。このように稜線Ec2と稜線Ec3との位置を周方向全体にわたって一致又はほぼ一致させることにより、テーパー形成面29bは、周方向全体にわたって同程度の幅W(稜線Ec2と稜線Ec3の距離)となる。
【0036】
テーパー形成面29bは、
図5(B),(C)に示す断面(回転軸Aを含む断面)において、背面側Bに向かうにつれて半径方向外側に位置するように回転軸Aに対して傾斜した傾斜面である。回転軸Aを含む断面において、回転軸Aに対するテーパー形成面29bの傾斜角度θは、特に限定されないが、例えば本実施形態では45度よりも大きく設定されている。テーパー形成面29bは、周方向の全体にわたってほぼ同程度の傾斜角度で傾斜している。
【0037】
図5(B)に示すように、裏面27bにおける気流方向下流側の部分27b1は、回転軸Aの方向に平行な面、又は回転軸Aの方向に対して半径方向内側に僅かに傾斜している面である。したがって、下流側端部29において、テーパー形成面29bの傾斜角度θは、裏面27bにおける気流方向下流側の部分27b1の傾斜角度よりも大きい。
【0038】
なお、本実施形態では、テーパー形成面29bが傾斜した平面である場合を例示しているが、例えば稜線Ec2と稜線Ec3との間において滑らかに湾曲する凸曲面であってもよい。この場合、前記凸曲面は、背面側Bに向かうにつれて半径方向外側に位置するように回転軸Aに対して傾斜している。
【0039】
以上のような構成のテーパー形成面29bは、
図5(A)に示す側面視において、端面29aの凹凸の波形状に合わせて周方向に延びる波形状(ギザギザ形状)を有している。そして、テーパー形成面29bが設けられることによって下流側端部29は、気流方向下流側に向かって先細りするテーパー形状を有している。したがって、以下に説明する参考例1のように波形状の部分における厚みが気流方向において一定である場合に比べて、厚みが小さくされた部分の近傍において主流と旋回流れとがより円滑に合流するので、圧力差に起因する衝撃がより緩和され、送風音がより低減される。具体的には次の通りである。
【0040】
図6は、多翼送風機における空気の流れを示す概略図である。
図6に示すように、ベルマウス27の内周面27aに沿って羽根車3に案内される主流F1は、周方向に沿って配列された複数の羽根31により半径方向の外側に送られ、羽根車3の外に出る。羽根車3から出た主流F1の一部は、ベルマウス27側に環流し、ベルマウス27の裏面27bに沿って再び羽根車3に流れ込む。このように羽根車3に再流入した旋回流れF2は、ベルマウス27の内周面27aに沿って羽根車3に流入する主流F1とベルマウス27における気流方向下流側端部の近傍において合流する。
【0041】
図7(A),(B)は、本実施形態の多翼送風機1における空気の流れを示す概略図である。
図7(A)は、
図5(B)に示す断面図と同じ位置の断面図であり、背面側Bに突出する凸部292における空気の流れを示している。
図7(B)は、
図5(C)に示す断面図と同じ位置の断面図であり、正面側Fに凹む凹部291における空気の流れを示している。主流F1が吸い込まれるベルマウス27の内周面27a近傍の空間の圧力は、旋回流れF2が生じているベルマウス27の裏面27b近傍の空間の圧力よりも小さい。
【0042】
本実施形態では、ベルマウス27の下流側端部29は、回転軸Aの方向の凹凸が形成された波形状を有しているので、下流側端部29近傍における主流F1と旋回流れF2との合流は、後述する参考例2のような同一円周上ではなく、同一円周上からずれた波形状に沿った位置において生じる。すなわち、主流F1と旋回流れF2との合流は、
図7(A)に示す凸部292近傍の空間、
図7(B)に示す凹部291近傍の空間、及びこれらの間の空間において生じる。したがって、下流側端部29が波形状を有していない後述の参考例2に比べて、主流F1と漏れ流れF2との合流位置が回転軸Aの方向に分散されるので、圧力差に起因する衝撃が緩和され、送風音が低減される。
【0043】
しかも、本実施形態では、ベルマウス27の下流側端部29は、テーパー形成面29bを有しており、気流方向下流側に向かって先細りするテーパー形状を有しているので、厚み(半径方向の厚み)が気流方向下流側に向かうほど小さくなる。そして、主流F1の空間の圧力と旋回流れF2の空間との圧力との差は、主流F1がテーパー形成面29bに案内されて下流側に流れる間に緩和される。したがって、後述する参考例1のように厚みが気流方向において一定である場合に比べて、厚みが小さくされた部分の近傍において主流F1と旋回流れF2とが円滑に合流するので、送風音が低減される。
【0044】
図8(A)は、参考例1の多翼送風機のベルマウスにおける気流方向下流側端部を拡大した側面図であり、
図8(B)は、そのVIIIB−VIIIB線断面図であり、
図8(C)は、VIIIC−VIIIC線断面図である。
【0045】
この参考例1の多翼送風機は、本実施形態のようなテーパー形成面29bを有していない以外は、本実施形態の多翼送風機と同じ構成を有している。すなわち、この参考例1におけるベルマウス27の下流側端部29は、回転軸Aの方向の凹凸が形成された波形状を有しているので、下流側端部29近傍における主流F1と旋回流れF2との合流は、後述する参考例2のような同一円周上ではなく、同一円周上からずれた波形状に沿った位置において生じる。したがって、下流側端部29が波形状を有していない場合に比べて、圧力差に起因する衝撃が緩和されるので、送風音が低減される。
【0046】
図9(A)は、参考例2の多翼送風機のベルマウスにおける気流方向下流側端部を拡大した側面図であり、
図9(B)は、そのIXB−IXB線断面図である。
【0047】
この参考例2の多翼送風機は、下流側端部が波形状を有しておらず、しかも本実施形態のようなテーパー形成面29bも有していない以外は、本実施形態の多翼送風機と同じ構成を有している。この参考例2では、主流F1が吸い込まれるベルマウス27の内周面27a近傍の空間の圧力と、旋回流れF2が生じているベルマウス27の裏面27b近傍の空間の圧力とが緩和されることなく、主流F1と旋回流れF2とが下流側端部29近傍のほぼ同一の円周上において合流するため、送風音が大きくなりやすい。
【0048】
図10は、本実施形態の多翼送風機の騒音特性と、参考例1の多翼送風機の騒音特性と、参考例2の多翼送風機の騒音特性とを比較したグラフである。
図10に示すように、下流側端部29が波形状を有する本実施形態の多翼送風機1及び参考例1の多翼送風機では、参考例2の多翼送風機に比べて比騒音が低減されていることがわかる。特に、テーパー形成面29bを有する本実施形態の多翼送風機1では、参考例1の多翼送風機よりもさらに騒音低減効果が高い。
【0049】
以上のように、本実施形態では、ベルマウス27の下流側端部29が波形状を有しているので、送風音を低減する効果が得られる。さらに、下流側端部29は、気流方向下流側に向かって先細りするテーパー形状を有しており、このテーパー形状に起因する送風音低減効果も得られる。
【0050】
また、本実施形態では、下流側端部29は、テーパー形状を形成するために設けられたテーパー形成面29bを有しており、このテーパー形成面29bは、凹凸の波形状に合わせて周方向に延びる波形状を有している。したがって、下流側端部29において、凸部分292と凹部分291の両方に、周方向全体にわたってテーパー形状を形成することができる。これにより、周方向全体にわたって主流F1と旋回流れF2とを円滑に合流させることができるので、圧力差に起因する衝撃が周方向全体にわたって効果的に緩和される。
【0051】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記各実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
【0052】
例えば、前記実施形態では、下流側端部29において、半径方向内側の部分にテーパー形成面29bを設ける場合を例示したが、このテーパー形成面29bの裏側に位置する半径方向外側の部分にも外側テーパー形成面をさらに設けてもよい。この場合、外側テーパー形成面は、気流方向下流側に向かうにつれて半径方向内側に位置するように回転軸に対して傾斜する。
【0053】
前記実施形態では、送風機として多翼送風機を例に挙げて説明したが、本発明は、多翼送風機以外の遠心送風機(例えば後向き羽根を有するターボファンなど)や斜流送風機にも適用できる。