特許第5742825号(P5742825)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5742825
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月1日
(54)【発明の名称】空気調和機の表示装置、及び空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/02 20060101AFI20150611BHJP
   F24F 7/00 20060101ALI20150611BHJP
【FI】
   F24F11/02 105Z
   F24F7/00 A
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-262899(P2012-262899)
(22)【出願日】2012年11月30日
(65)【公開番号】特開2014-109393(P2014-109393A)
(43)【公開日】2014年6月12日
【審査請求日】2014年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長尾 光久
【審査官】 渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−116876(JP,A)
【文献】 特開平08−273423(JP,A)
【文献】 特開平09−127886(JP,A)
【文献】 特開平09−196409(JP,A)
【文献】 特開2006−203476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/02
F24F 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED素子を有する基板と、
前記基板が取り付けられる取付部を有し、LED表示のための孔が形成されたケーシングと、
前記LED素子と対向するレンズを有するレンズ部材とを備え、
前記レンズは、前記孔内に配置される凸部を有しており、
前記レンズ部材は、
前記ケーシングの取付部に前記基板が取り付けられる際に、前記ケーシングと前記基板とで挟み込まれるものであり、前記ケーシングと前記基板とで挟み込まれた状態において、前記凸部と前記ケーシングとの間に隙間があることを特徴とする空気調和機の表示装置。
【請求項2】
前記レンズ部材は、前記基板側に突出した突出部を有し、
前記突出部の先端と前記基板との距離が、前記LED素子の先端と前記レンズとの距離より小さいことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の表示装置。
【請求項3】
前記ケーシングは、前記レンズ部材の位置決めを行う位置決め部を有し、
前記位置決め部により前記レンズ部材が位置決めされた後に、前記基板が前記ケーシングの取付部に取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和機の表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和機の表示装置を備えることを特徴とする空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機の各種状態を表示する空気調和機の表示装置、及びこれを備えた空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の空気調和機の表示装置としては、LED素子を有する基板と、この基板が取り付けられるケーシングと、このケーシングに固定され、LED素子と対向するレンズ部材とを備えたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−62523号公報
【特許文献2】特開2004−69151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の空気調和機の表示装置では、レンズ部材は、溶着、或いは、ケーシングに設けられた嵌合爪に嵌合されることにより、ケーシングに固定される。また、基板は、レンズ部材がケーシングに固定された後で、ケーシングに取り付けられる。そのため、表示装置の組立において、レンズ部材をケーシングに固定する作業と、基板をケーシングに取り付ける作業を要し、表示装置の組立作業が煩雑となる問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、表示装置の組立作業を簡素化できる空気調和機の表示装置、及びこれを備えた空気調和機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明にかかる空気調和機の表示装置は、LED素子を有する基板と、前記基板が取り付けられる取付部を有し、LED表示のための孔が形成されたケーシングと、前記LED素子と対向するレンズを有するレンズ部材とを備え、前記レンズは、前記孔内に配置される凸部を有しており、前記レンズ部材は、前記ケーシングの取付部に前記基板が取り付けられる際に、前記ケーシングと前記基板とで挟み込まれるものであり、前記ケーシングと前記基板とで挟み込まれた状態において、前記凸部と前記ケーシングとの間に隙間があることを特徴とする。
【0007】
この表示装置では、レンズ部材は、ケーシングの取付部に基板が取り付けられる際に、ケーシングと基板とで挟み込まれるので、基板をケーシングの取付部に取り付けることによって、レンズ部材をケーシングと基板との間に固定できる。その結果、表示装置の組立において、基板をケーシングに取り付ける前に、レンズ部材を予めケーシングに固定しておく必要がないので(レンズ部材をケーシングに固定する作業と、基板をケーシングに取り付ける作業を一度に行うことができるので)、表示装置の組立作業を簡素化できる。
【0008】
第2の発明にかかる空気調和機の表示装置は、第1の発明にかかる空気調和機の表示装置において、前記レンズ部材は、前記基板側に突出した突出部を有し、前記突出部の先端と前記基板との距離が、前記LED素子の先端と前記レンズとの距離より小さいことを特徴とする。
【0009】
この表示装置では、レンズ部材は、基板側に突出した突出部を有し、突出部の先端と基板との距離が、LED素子の先端とレンズとの距離より小さいので、ケーシングと基板との間に固定されたレンズ部材が基板側にがたついた場合であっても、必ず先に突出部が基板と接触し、LED素子とレンズとが接触することがない。したがって、LED素子がレンズに当たって故障することを防止できる。
【0010】
第3の発明にかかる空気調和機の表示装置は、第1又は第2の発明にかかる空気調和機の表示装置において、前記ケーシングは、前記レンズ部材の位置決めを行う位置決め部を有し、前記位置決め部により前記レンズ部材が位置決めされた後に、前記基板が前記ケーシングの取付部に取り付けられることを特徴とする。
【0011】
この表示装置では、ケーシングは、レンズ部材の位置決めを行う位置決め部を有し、位置決め部によりレンズ部材が位置決めされた後に、基板がケーシングの取付部に取り付けられるので、レンズ部材をケーシングと基板とで容易に挟み込むことができる。
【0012】
第4の発明にかかる空気調和機は、第1〜第3のいずれかの発明に記載の空気調和機の表示装置を備えることを特徴とする。
【0013】
この空気調和機では、表示装置の組立作業を簡素化できる空気調和機の表示装置を備えた空気調和機を提供できる。
【発明の効果】
【0014】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0015】
第1の発明では、レンズ部材は、ケーシングの取付部に基板が取り付けられる際に、ケーシングと基板とで挟み込まれるので、基板をケーシングの取付部に取り付けることによって、レンズ部材をケーシングと基板との間に固定できる。その結果、表示装置の組立において、基板をケーシングに取り付ける前に、レンズ部材を予めケーシングに固定しておく必要がないので(レンズ部材をケーシングに固定する作業と、基板をケーシングに取り付ける作業を一度に行うことができるので)、表示装置の組立作業を簡素化できる。
【0016】
第2の発明では、レンズ部材は、基板側に突出した突出部を有し、突出部の先端と基板の主面との距離が、LED素子の先端とレンズとの距離より小さいので、ケーシングと基板との間に固定されたレンズ部材が基板側にがたついた場合であっても、必ず先に突出部が基板と接触し、LED素子とレンズとが接触することがない。したがって、LED素子がレンズに当たって故障することを防止できる。
【0017】
第3の発明では、ケーシングは、レンズ部材の位置決めを行う位置決め部を有し、位置決め部によりレンズ部材が位置決めされた後に、基板がケーシングの取付部に取り付けられるので、レンズ部材をケーシングと基板とで容易に挟み込むことができる。
【0018】
第4の発明では、表示装置の組立作業を簡素化できる空気調和機の表示装置を備えた空気調和機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る空気清浄機の斜視図である。
図2】(a)は、表示装置の斜視図であり、(b)は、正面図である。
図3】(a)は、図2(b)に示す表示装置のIII(a)-III(a)断面図であり、(b)は、(a)の一部拡大図である。
図4】ケーシングを背面側から見た斜視図である。
図5】基板を正面側から見た斜視図である。
図6】レンズ部材を正面側から見た斜視図である。
図7】レンズ部材を背面側から見た斜視図である。
図8】表示装置の組立作業を段階的に説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0021】
[空気清浄機1の構成]
本発明の実施形態に係る空気調和機は、空気清浄機1である。この空気清浄機1は、図1に示すように、本体ケース2aと前パネル2bとからなるハウジング2を有する。この本体ケース2aの内部には、空気清浄機1の各種状態を表示する表示装置3と、いずれも図示しない送風ファン、電気集塵装置、ストリーマ放電ユニット、フィルタ部、加湿ユニット等が収容されている。
【0022】
電気集塵装置は、比較的小さな塵埃を帯電させる。ストリーマ放電ユニットは、空気中の有害成分や臭気成分を分解する活性種を生成する。フィルタ部は、塵埃や臭い成分を分解・吸着する。また、加湿ユニットは、空気を加湿する。
【0023】
図1に示すように、空気清浄機1の下方及び側方には、空気清浄機1内に空気を吸い込むための吸込口4が設けられている。また、本体ケース2aの上面には、空気清浄機1内に吸い込まれた空気が吹き出される吹出口5が設けられている。そして、図示しない送風ファンによって、吸込口4から空気清浄機1内に吸い込まれた空気は、必要に応じて加湿されると共に、塵埃や臭い成分などが取り除かれ、吹出口5から清浄な空気が吹き出される。
【0024】
[表示装置3]
図1及び図2に示すように、表示装置3は、横長であって、空気清浄機1の上方かつ前方に配置されている。この表示装置3は、複数のLED素子21(図5参照)を有しており、空気清浄機1の各種状態(例えば運転モード、風量の大きさ、各種装置(電気集塵装置、ストリーマ放電ユニット、加湿ユニット等)のON/OFF等)を表示する。
【0025】
この表示装置3は、ケーシング10を有し、図3に示すように、このケーシング10内に、複数のLED素子21を有する基板20(プリント基板)と、各LED素子21に対向するレンズ32を有するレンズ部材30が収容されている。
【0026】
<ケーシング10>
ケーシング10は、背面及び下面が解放された横長の部材であって、図2に示すように、正面には、LED表示のための窓(孔)11が複数(レンズ32と同数)形成されている。
【0027】
また、このケーシング10には、基板20を取り付けるための取付部12が形成されている。この取付部12は、図3及び図4に示すように、ケーシング10の上壁から下方に突出し、基板20の上端を係止する4つの係止部13と、3箇所に形成され、基板20の下端及び側端を固定する固定爪14と、2箇所に形成され、ねじSと螺合して基板20を固定する雌ねじ部15とを有する。係止部13には、スリット13aが形成されており、このスリット13aによって、基板20の上端が係合される。これら3種の取付部12によって、基板20は、ケーシング10に固定され、容易に外れないようになっている。
【0028】
また、このケーシング10は、図4に示すように、レンズ部材30の位置決めを行う位置決め部16を有する。位置決め部16は、ケーシング10の前壁から後方にそれぞれ突出した底板17及び2枚の側板18を有する。そして、この底板17及び側板18に、レンズ部材30に形成された孔34及び凹み35(図6図7参照)がそれぞれ挿入されることにより、レンズ部材30がこの位置決め部16に位置決め(係止)される。なお、孔34及び凹み35の幅は、底板17及び側板18の幅よりも十分大きい。したがって、レンズ部材30をケーシング10の位置決め部16に容易に係止でき、また、レンズ部材30を位置決め部16から容易に取り外すことができる。
【0029】
<基板20>
基板20(プリント基板)は、図3及び図5に示すように、主面22と、この主面22から前方に突出した複数のLED素子21を有する。なお、この基板20は、ハーネス23により空気清浄機1の電源部に電気的に接続されている。
【0030】
<レンズ部材30>
レンズ部材30は、図3図6及び図7に示すように、板状かつ横長の基底部31と、基底部31から前方及び後方に突出したレンズ32とを有する。基底部31とレンズ32とは一体に成形されており、例えばセラミクス製である。
【0031】
レンズ32は、図3に示すように、背面32bが基板20のLED素子21と対向し、また、前方側がケーシング10の窓11に挿入されている。そのため、LED素子21からの光源は、このレンズ32により拡散され、ケーシング10の窓11から表示パネル6(図1参照)を介して、ユーザに認識される。なお、レンズ32の前面32fは、LED素子21からの光源が拡散しやすいよう、シボ加工が施されている。また、レンズ32の前面32fとケーシング10の前面は面一となっている。
【0032】
このレンズ部材30は、ケーシング10の取付部12に基板20が取り付けられる際に、ケーシング10と基板20とで挟み込まれる。その結果、レンズ部材30は、ケーシング10と基板20とにより保持されて、ケーシング10と基板20との間で固定される。つまり、このレンズ部材30は、従来のレンズ部材のように、溶着、螺子、或いはケーシングに設けられた嵌合爪に嵌合されること等によって、ケーシング10に固定されるものではない。
【0033】
このレンズ部材30は、具体的には、図3(b)に示すように、ケーシング10に形成された突起19と基板20とによって、前後方向への動きが制限される。また、このレンズ部材30は、ケーシング10の位置決め部16に係止されることによって、上下方向及び左右方向への動きが制限される。
【0034】
なお、本発明において、「レンズ部材30がケーシング10と基板20とで挟み込まれる」とは、レンズ部材30が、ケーシング10と基板20との間で固定されることを指す。但し、この固定には、レンズ部材30が、レンズ32とLED素子21とが対向する範囲内において、上下方向、前後方向、左右方向にがたつくことが含まれるものとする(例えば、本実施形態では、図3(b)に示すように、基板20がケーシング10に取り付けられた状態において、レンズ部材30は、距離C2ほどの遊び(隙間)を有し、距離C2ほど前後方向にがたつく。)。
【0035】
また、このレンズ部材30は、図3及び図7に示すように、基底部31の背面から基板20側(後方)に突出した複数の突出部33を有する。この突出部33の長さは、図3(b)に示すように、突出部33の先端と基板20の主面22との距離C1が、LED素子21の先端と、レンズ32の背面32bとの距離C2よりも小さくなるように設計されている。その結果、例えば、レンズ部材30が、図3(b)に示す位置よりも後方にがたついた場合であっても、先に突出部33の先端が基板20に接触するので、LED素子21とレンズ32とが接触することがない。なお、突出部33の先端と基板20の主面22との距離C1には、ゼロが含まれるものとする。
【0036】
また、この突出部33は、図7に示すように、基底部31の背面のうち、レンズ32よりも上方、レンズ32と水平な位置、及びレンズよりも下方に配置されている(具体的には、上方に4箇所、水平な位置に7箇所、下方に6箇所配置されている)。また、この突出部33は、レンズ部材30の中心線L1に対して対称に配置されている。そのため、LED素子21とレンズ32とが接触して、LED素子21が故障することが確実に防止される。
【0037】
また、この突出部33は、表示装置3の組立時に、前後方向においてLED素子21と重ならない位置に配置されており、突出部33が、LED素子21と接触することがないようにされている。
【0038】
次に、図8を参照しつつ、本実施形態に係る表示装置3の組立作業について説明する。
【0039】
表示装置3を組み立てる際には、図8(a)に示すように、まず、レンズ部材30をケーシング10の位置決め部16に係止させて、レンズ部材30を位置決めする。そして、図8(b)、(c)に示すように、レンズ部材30を位置決めした後に、基板20をケーシング10に取り付ける。基板20をケーシング10に取り付ける際には、まず、基板20の上端を、係止部13のスリット13aに係合させる。次に、基板20の下端及び側端を、3箇所に形成された固定爪14で固定する。最後に、螺子Sを基板20に形成された孔24に挿入した状態で、雌ねじ部15に螺合し、基板20をケーシング10に固定する。
【0040】
以上の作業により、レンズ部材30は、基板20がケーシング10の取付部12に取り付けられる際に、ケーシング10と基板20とで挟み込まれる。その結果、レンズ部材30は、ケーシング10と基板20とにより保持されて、ケーシング10と基板20との間で固定される。
【0041】
[本実施形態の表示装置3及び空気清浄機1の特徴]
本実施形態の表示装置3及び空気清浄機1には、以下の特徴がある。
【0042】
本実施形態の表示装置3では、レンズ部材30は、ケーシング10の取付部12に基板20が取り付けられる際に、ケーシング10と基板20とで挟み込まれるので、基板20をケーシング10の取付部12に取り付けることによって、レンズ部材30をケーシング10と基板20との間に固定できる。その結果、表示装置3の組立において、基板20をケーシング10に取り付ける前に、レンズ部材30を予めケーシング10に固定しておく必要がなくなる(レンズ部材30をケーシング10に固定する作業と、基板20をケーシング10に取り付ける作業を一度に行うことができる)。したがって、表示装置3の組立作業を簡素化できる。
【0043】
また、本実施形態の表示装置3では、図3(b)に示すように、レンズ部材30は、基板20側に突出した突出部33を有し、突出部33の先端と基板20との距離C1が、LED素子21の先端とレンズ32との距離C2より小さい。そのため、ケーシング10と基板20との間に固定されたレンズ部材30が、基板20側にがたついた場合であっても、必ず先に突出部33が基板20と接触し、LED素子21とレンズ32とが接触することがない。したがって、LED素子21がレンズ32に当たって故障することを防止できる。
【0044】
また、本実施形態の表示装置3では、ケーシング10は、レンズ部材30の位置決めを行う位置決め部16を有し、位置決め部16によりレンズ部材30が位置決めされた後に、基板20がケーシング10の取付部12に取り付けられるので、レンズ部材30をケーシング10と基板20とで容易に挟み込むことができる。
【0045】
また、本実施形態の空気清浄機1(空気調和機)では、上記の表示装置3を備えるので、表示装置3の組立作業を簡素化できる表示装置3を備えた空気清浄機1を提供できる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0047】
本実施形態では、レンズ部材30は、基板20側に突出した突出部33を有するが、突出部33はなくてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、図3(b)に示すように、レンズ部材30は、ケーシング10の取付部12に基板20が取り付けられた状態において、C2ほどの遊び(隙間)があるが、この遊び(隙間)はなくてもよい。例えば、レンズ部材30が、前後方向において、ケーシング10と基板20とによって押圧されていてもよい。
【0049】
また、本実施形態では、ケーシング10は、レンズ部材30の位置決めを行う位置決め部16を有するが、位置決め部16はなくてもよい。
【0050】
なお、本実施形態においては、レンズ部材30は、ケーシング10の位置決め部16に係止されることによって、上下方向及び左右方向への動きが制限されるので、位置決め部16がない場合は、レンズ部材30の上下方向及び左右方向への動きを制限する部材を、ケーシング10、基板20、又はレンズ部材30等に設ける必要がある。但し、レンズ部材30が、前後方向において、ケーシング10と基板20とによって押圧されており、押圧されることによって、レンズ部材30の上下方向及び左右方向への動きが制限されてもよい。
【0051】
また、本実施形態では、係止部13、固定爪14、及び雌ねじ部15からなる取付部12により、基板20がケーシング10に取り付けられているが、取付部12は、これに限られるものではない。また、係止部13、固定爪14、及び雌ねじ部15それぞれの数も上記実施形態に限られるものではない。
【0052】
また、本実施形態では、レンズ部材30は、基底部31とレンズ32とが一体のものを用いたが、別体のものを用いてもよい。
【0053】
また、本実施形態では、空気調和機が空気清浄機1である場合について説明したが、空気調和機は、冷房運転や暖房運転を行うものであってもよい。
【0054】
また、本実施形態では、表示装置3は、空気調和機に用いられるものとして説明したが、表示装置3は、空気調和機以外の物に用いられていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明を利用すれば、表示装置の組立作業を簡素化できる空気調和機の表示装置、及びこれを備えた空気調和機を提供できる。
【符号の説明】
【0056】
1 空気清浄機(空気調和機)
3 表示装置
10 ケーシング
12 取付部
16 位置決め部
20 基板
21 LED素子
30 レンズ部材
32 レンズ
33 突出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8