【実施例】
【0080】
以下に実施例として導電性の帯電ロールを挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0081】
<実施例1>
(未加硫ゴム組成物の作製)
下記組成の混合物を2.5Lのニーダーで混練り、未加硫ゴム組成物を得た。未加硫ゴム組成物の100℃のムーニー粘度ML1+4は51であった。
・ゴム材 100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム Hydrin T3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製) 20質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) 2質量部
・イオン導電剤 1質量部
(ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、商品名「BTEAC」ライオンアクゾ社製)
・加硫剤 1.5質量部
(有機硫黄 4,4'-ジチオジモルホリン バルノックR:大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 1.5質量部
(ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド ノクセラーDM−P:大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 1.8質量部
(テトラエチルチウラムジスルフィド ノクセラーTET−G:大内新興化学工業社製)
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) 3質量部
・ステアリン酸 1.0質量部
・重質炭酸カルシウム 40質量部
【0082】
(ストレーニング処理)
次に、得られた未加硫ゴム組成物に対して、ストレーニング処理を3回行った。ストレーニング処理は、
図3に示すストレーニング処理装置を使用した。ストレーナーの金網は、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置し、さらに当該金網のうち最下流側の金網(本例では金網B)と接触して下記構成のブレーカープレートを配置したストレーナーを使用した。また、ダイスの温度は70℃、フィーダーからギアポンプへ供給される未加硫ゴム組成物の温度は50℃、ストレーナーを未加硫ゴム組成物が通過する速度は100kg/hに設定した。
【0083】
−ストレーナーの構成−
・金網A: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・ブレーカープレート: 未加硫ゴム組成物に接触する部分が直径80mmで、直径5mmの穴が151個配置
【0084】
(弾性ロールの作製)
ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いて、次のように弾性ロールを作製した。
5μmの厚さの無電解ニッケルメッキ後6価クロム酸を施した直径8mmのSUM23Lから成る導電性支持体を用意し、シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機を用いてスクリュー回転25rpmで未加硫ゴム組成物を押出すとともに、同時に導電性支持体を連続的にクロスヘッドに通過させることにより、導電性支持体上にゴム組成物を層状に被覆した。押出機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも80℃とした。導電性支持体に被覆した未加硫ゴム組成物を、空気加熱炉により160℃で60分間加硫した。これにより導電性支持体上に、弾性層が形成された直径12mmの弾性ロールを得た。
【0085】
(評価)
−分散度−
JIS K6262圧縮永久歪試験用の大型試験片金型を用いて、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物をプレス成形し、評価サンプルを得た。
次に、プレス成形により得られた評価サンプルの断面をナイフで切り出し、分散度測定機により平均分散度を測定した。分散度測定装置は、カーボンブラック分散度判別測定機(分散くん、ダイハン社製)を用いた。
【0086】
−弾性ロール外観−
得られた弾性ロールの弾性層の表面を外観検査した。外観検査は、目視にて行い、下記評価基準で評価した。
G1:0.1mm以上0.3mm以下の無機粒子の凝集塊が、3個以下。0.3mm以上の無機粒子の凝集塊はなし。
G2:0.1mm以上0.3mm以下の無機粒子の凝集塊が、10個以下。0.3mm以上の無機粒子の凝集塊はなし。
G3:0.1mm以上0.3mm以下の無機粒子の凝集塊が、10個以上。0.3mm以上の無機粒子の凝集塊はなし。
G4:0.3mm以上の無機粒子の凝集塊が、1個以上10個以下。
G5:0.3mm以上の無機粒子の凝集塊が、10個以上。
【0087】
−ストレーニング処理装置の吐出圧力−
未加硫ゴム組成物をストレーニング処理するとき、ストレーニング装置から吐出する未加硫ゴム組成物の吐出圧力を計測し、その変化を調べた。具体的には、未加硫ゴム組成物の通過方向(流動方向)に対して、ブレーカ―プレートおよび金網の直前に圧力センサーを取り付け圧力をモニターして、ストレーニング装置から吐出する未加硫ゴム組成物の吐出圧力の変化を調べた。
【0088】
−ストレーナーの金網破損−
未加硫ゴム組成物をストレーニング処理した後、ストレーニング装置からストレーナを取り出し、ストレーナーの各金網を観察し、その状態を調べて、金網の破損の有無を調べた。
【0089】
<実施例2>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #100綾織(目開き:0.13mm、線径:0.12mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0090】
<実施例3>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #150綾織(目開き:0.089mm、線径:0.08mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0091】
<実施例4>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0092】
<実施例5>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #250綾織(目開き:0.062mm、線径:0.04mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0093】
<実施例6>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #300綾織(目開き:0.045mm、線径:0.04mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0094】
<実施例7>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #100綾織(目開き:0.13mm、線径:0.12mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #80綾織(目開き:0.14mm、線径:0.17mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0095】
<実施例8>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #80綾織(目開き:0.14mm、線径:0.17mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0096】
<実施例9>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #300綾織(目開き:0.045mm、線径:0.04mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #80綾織(目開き:0.14mm、線径:0.17mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0097】
<実施例10>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #50綾織(目開き:0.26mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0098】
<実施例11>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #100綾織(目開き:0.13mm、線径:0.12mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #50綾織(目開き:0.26mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0099】
<実施例12>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #50綾織(目開き:0.26mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0100】
<実施例13>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #250綾織(目開き:0.062mm、線径:0.04mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #50綾織(目開き:0.26mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0101】
<実施例14>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #300綾織(目開き:0.045mm、線径:0.04mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #50綾織(目開き:0.26mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0102】
<実施例15>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B及びCをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0103】
<実施例16>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B及びCをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #100綾織(目開き:0.13mm、線径:0.12mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0104】
<実施例17>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B及びCをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #150綾織(目開き:0.089mm、線径:0.08mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0105】
<実施例18>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B及びCをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0106】
<実施例19>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B及びCをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #250綾織(目開き:0.062mm、線径:0.04mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0107】
<実施例20>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B及びCをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #300綾織(目開き:0.045mm、線径:0.04mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0108】
<実施例21>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B、C及びDをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #16平織(目開き:1.34mm、線径:0.25mm、材質:SUS304)
・金網B: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網C: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網D: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0109】
<実施例22>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B及びCをこの順に配置した金網を使用し、ストレーニング処理の回数を1回に変更した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #150綾織(目開き:0.089mm、線径:0.08mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0110】
<実施例23>
ストレーニング処理の回数を2回に変更した以外は、実施例22と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0111】
<実施例24>
ストレーニング処理の回数を3回に変更した以外は、実施例22と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0112】
<実施例25>
ストレーニング処理の回数を4回に変更した以外は、実施例22と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0113】
<実施例26>
ストレーニング処理の回数を5回に変更した以外は、実施例22と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0114】
<実施例27>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用し、ストレーニング処理の回数を1回に変更した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60平織(目開き:0.21mm、線径:0.21mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0115】
<実施例28>
ストレーニング処理の回数を2回に変更した以外は、実施例27と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0116】
<実施例29>
ストレーニング処理の回数を3回に変更した以外は、実施例27と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0117】
<実施例30>
ストレーニング処理の回数を4回に変更した以外は、実施例27と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0118】
<実施例31>
ストレーニング処理の回数を5回に変更した以外は、実施例27と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0119】
<実施例32>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B及びCをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0120】
<実施例33>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B、C及びDをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #40平織(目開き:1.34mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:平織りの編地)
・金網B: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網D: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0121】
<実施例34>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A、B、C及びDをこの順に配置した金網を使用した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #40綾織(目開き:1.34mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #200綾織(目開き:0.069mm、線径:0.06mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網C: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網D: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0122】
<比較例1>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用し、ストレーニング処理の回数を1回に変更した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #400綾織(目開き:0.034mm、線径:0.03mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網: #60綾織(目開き:0.17mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0123】
<比較例2>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用し、ストレーニング処理の回数を1回に変更した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #50綾織(目開き:0.26mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #50綾織(目開き:0.26mm、線径:0.25mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0124】
<比較例3>
ストレーナーの金網として、未加硫ゴム組成物の通過方向上流側から下流側に向かって、下記構成の金網A及びBをこの順に配置した金網を使用し、ストレーニング処理の回数を1回に変更した以外は、実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物のストレーニング処理を行った。そして、ストレーニング処理後の未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
−ストレーナーの金網の構成−
・金網A: #80綾織(目開き:0.14mm、線径:0.17mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
・金網B: #100綾織(目開き:0.13mm、線径:0.12mm、材質:SUS304、編地:綾織りの編地)
【0125】
<比較例4>
未加硫ゴム組成物に対して、ストレーニング処理を行わず、ニーダーによる混練後、オープンロールによる混練を行った以外は、実施例1にして、未加硫ゴム組成物を得た。そして、オープンロールによる混練を行った未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、弾性ゴムロールを作製し、評価した。
【0126】
以下、各例の詳細、及び評価結果を表1〜表6に一覧にして示す。
なお、実施例1〜14においては、金網Aが第1金網に該当し、金網Bが第2金網に該当する。実施例15〜20、及び実施例21〜32においては、金網Aが第1金網に該当し、金網Bが第3金網に該当し、金網Cが第2金網に該当する。実施例21、実施例33〜34においては、金網Aが第4金網に該当し、金網Bが第1金網に該当し、金網Cが第3金網に該当し、金網Dが第2金網に該当する。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】
【表3】
【0130】
【表4】
【0131】
【表5】
【0132】
【表6】
【0133】
上記結果から、本実施例は、比較例に比べ、ストレーナーの金網の破損がなかった上で、分散度、弾性ロール外観の評価が共に良好であることがわかる。