特許第5743078号(P5743078)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5743078
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月1日
(54)【発明の名称】エアーセルクッション
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/10 20060101AFI20150611BHJP
   A61G 7/05 20060101ALI20150611BHJP
   A61G 5/02 20060101ALN20150611BHJP
【FI】
   A47C27/10 A
   A61G7/04
   !A61G5/02 506
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-96892(P2011-96892)
(22)【出願日】2011年4月25日
(65)【公開番号】特開2012-228295(P2012-228295A)
(43)【公開日】2012年11月22日
【審査請求日】2014年4月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001863
【氏名又は名称】特許業務法人アテンダ国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100069981
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 精孝
(74)【代理人】
【識別番号】100087860
【弁理士】
【氏名又は名称】長内 行雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166224
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 成夫
(72)【発明者】
【氏名】飯田 潔
【審査官】 大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−044492(JP,A)
【文献】 特開2011−030674(JP,A)
【文献】 実開平07−023090(JP,U)
【文献】 特開2009−297287(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/10
A61G 7/05
A61G 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに前後方向及び幅方向に配列された複数のエアーセルと、各エアーセルが上面側に取付けられた板状のエアーセルベースとを備えたエアーセルクッションにおいて、
前記エアーセルベースを少なくとも一つのエアーセルが取付けられる複数の板状のベース部材によって形成するとともに、
各ベース部材を厚さ方向に弾性変形可能に形成し、
各ベース部材には、互いに係合することによってベース部材同士を連結する係合部を設け、
各係合部を、互いにエアーセルベースの厚さ方向に係合することによりエアーセルベースの前後方向及び幅方向へのベース部材同士の移動を規制するように形成し
係合部を、エアーセルベースの厚さ方向に突出する突起と、エアーセルベースの厚さ方向に延びる孔とから形成し、
各ベース部材に突起と孔をそれぞれ複数ずつ設けるとともに、互いに隣り合う一方のベース部材の突起と他方のベース部材の突起とが他方のベース部材の孔と一方のベース部材の孔にそれぞれベース部材の厚さ方向に同一方向から挿入されるように設け、
各ベース部材を、厚さ方向に弾性変形させながら突起を他のベース部材の孔に挿入するように形成し
ことを特徴とするエアーセルクッション。
【請求項2】
前記各ベース部材を互いに幅方向に連結するように形成し、
前記突起と孔を含むベース部材の幅方向両端側の形状を互いに対称形状をなすように形成した
ことを特徴とする請求項1記載のエアーセルクッション。
【請求項3】
前記各ベース部材に、エアーセルベースの前後方向及び幅方向の一方向に配列される複数のエアーセルがそれぞれ取付けられる複数の取付部を設け、
各ベース部材をエアーセルベースの前後方向及び幅方向の他方向に配列されるように連結した
ことを特徴とする請求項1または2記載のエアーセルクッション。
【請求項4】
前記各ベース部材を、互いに隣り合う一方のベース部材の各取付部に対して他方のベース部材の各取付部が取付部の配列方向にずれるように形成した
ことを特徴とする請求項3記載のエアーセルクッション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車椅子、椅子、ベッド、寝床等に載置され、使用者の体を支持するエアーセルクッションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のエアーセルクッションとしては、互いに前後方向及び幅方向に配列された複数のエアーセルと、各エアーセルが上面側に取付けられた板状のエアーセルベースとを備え、車椅子や椅子等の着座面に載置されて使用者の臀部を支持するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、前記エアーセルクッションにおいて、使用者の体型や用途に応じてサイズの異なるものを製造する場合には、前後方向や幅方向のエアーセルの配列数が異なる複数種類のエアーセルベースを必要とするが、エアーセルベースには予めエアーセル用の取付部が一体に設けられるため、各サイズごとにエアーセルベースの成形用金型を用意する必要がある。このため、金型に要するコストが高くつき、多くのサイズに対応することができないという問題がある。
【0004】
また、エアーセルベースを複数のベース部材に分割し、各ベース部材を連結することによりエアーセルベースを形成するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。このエアーセルクッションでは、エアーセルベースを各エアーセルが一つずつ取付けられる複数のベース部材によって形成するとともに、各ベース部材を互いにエアーセルベースの前後方向及び幅方向に配列するようにしているので、ベース部材の数を変えることにより、異なったサイズのエアーセルベースを形成することができる。この場合、各ベース部材の前後方向一端面及び幅方向両一端面にそれぞれ設けた略球体状の凸部と、各ベース部材の前後方向他端面及び幅方向両他端面にそれぞれ設けた略球面状の凹部とを互いに係合することにより、各ベース部材が互いに連結されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表平6−510436号公報
【特許文献2】特開2007−167558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記エアーセルクッションでは、各ベース部材の凸部を凹部に圧入することにより、凸部と凹部が係合状態に保持されるようになっているが、凸部及び凹部はエアーセルベースの前後方向及び幅方向に係合するようになっているため、エアーセルベースの前後方向及び幅方向に引張力が生ずると、凹部から凸部が外れやすい連結構造となっている。このため、例えば着座時の強い衝撃や横方向への荷重により、エアーセルベースの前後方向または幅方向に過大な力が加わると、凸部及び凹部が外れてベース部材同士が分離するという問題点があった。
【0007】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エアーセルベースのサイズを容易に変更することができるとともに、エアーセルベースを形成する複数のベース部材同士が容易に分離することのないエアーセルクッションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は前記目的を達成するために、互いに前後方向及び幅方向に配列された複数のエアーセルと、各エアーセルが上面側に取付けられた板状のエアーセルベースとを備えたエアーセルクッションにおいて、前記エアーセルベースを少なくとも一つのエアーセルが取付けられる複数の板状のベース部材によって形成するとともに、各ベース部材を厚さ方向に弾性変形可能に形成し、各ベース部材には、互いに係合することによってベース部材同士を連結する係合部を設け、各係合部を、互いにエアーセルベースの厚さ方向に係合することによりエアーセルベースの前後方向及び幅方向へのベース部材同士の移動を規制するように形成し、係合部を、エアーセルベースの厚さ方向に突出する突起と、エアーセルベースの厚さ方向に延びる孔とから形成し、各ベース部材に突起と孔をそれぞれ複数ずつ設けるとともに、互いに隣り合う一方のベース部材の突起と他方のベース部材の突起とが他方のベース部材の孔と一方のベース部材の孔にそれぞれベース部材の厚さ方向に同一方向から挿入されるように設け、各ベース部材を、厚さ方向に弾性変形させながら突起を他のベース部材の孔に挿入するように形成している。
【0009】
これにより、複数のベース部材を互いに連結することによりエアーセルベースが形成されることから、ベース部材の数を変えることにより、エアーセルベースのサイズを任意に変更することができる。この場合、各ベース部材の係合部を係合することにより各ベース部材同士が連結されるとともに、各係合部が互いにエアーセルベースの厚さ方向に係合されることにより、各係合部によってベース部材同士の前後方向及び幅方向への移動が規制されることから、エアーセルベースに前後方向または幅方向に過大な力が加わった場合でも、ベース部材同士が容易に分離することがない。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ベース部材の数を変えることにより、エアーセルベースのサイズを任意に変更することができるので、例えば使用者の体型や用途に応じてサイズの異なる複数種類のエアーセルクッションを製造する場合でも、各サイズごとに一種類ずつエアーセルベースを製造する必要がなく、金型の共通化による生産性の向上を図ることができる。この場合、例えば着座時の強い衝撃や横方向への荷重により、エアーセルベースに前後方向または幅方向に過大な力が加わった場合でも、ベース部材同士が容易に分離することがないので、耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態を示すエアーセルクッションの平面図
図2】ベース部材の部分平面図
図3図2におけるA−A線矢視方向断面図
図4】エアーセルベースの一部分解部分平面図図
図5】ベース部材の連結工程を示す分解斜視図
図6】ベース部材の連結状態を示す斜視図
図7】エアーセルの取付工程を示す一部分解斜視図
図8】エアーセルの取付状態を示す側面断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至図8は本発明の一実施形態を示すもので、例えば車椅子や椅子の着座面に載置されて使用者の臀部を支持するエアーセルクッションに関するものである。
【0013】
このエアーセルクッションは、使用者の座骨の近傍や尾骨の近傍を支持可能に配置された複数の第1エアーセル10と、各第1エアーセル10からなるエアーセル群に対して着座面の幅方向の両側にそれぞれ設けられ、使用者の臀部の幅方向両側の前部を支持するための一対の第2エアーセル20と、各第1エアーセル10からなるエアーセル群に対して着座面の幅方向の両側にそれぞれ設けられ、使用者の臀部の幅方向両側の後部を支持するための一対の第3エアーセル30と、各エアーセル10,20,30が上面側に設けられた板状のエアーセルベース40と、各エアーセル10,20,30の上下方向の潰れ量が所定量以上になったことを検知するセンサ50とを備えている。
【0014】
各エアーセル10,20,30は、下端を開口するとともに、内部に空気を封入可能な空気袋からなる。この場合、各エアーセル10,20,30は、ゴムや合成樹脂等の可撓性材料からなり、膜の厚さは0.5mm〜1.0mm程度に形成されている。
【0015】
各第1エアーセル10は、上下方向に延びる円筒状に形成され、その上端は半球面状の上面部によって形成されている。第1エアーセル10の下端は円形に開口されており、その下端部の外周面にはエアーセルベース40に係合する突条部11が周方向に亘って環状に延びるように設けられている。また、第1エアーセル10内には上下方向に延びる弾性部材12が配置されるようになっており、弾性部材12はゴムやウレタン等、弾性変形可能な周知の材料からなる。弾性部材12は上下方向に弾性変形するように蛇腹状に形成され、その下端部12aはエアーセルベース40に固定されるようになっている。
【0016】
各第2及び第3エアーセル20,30は、下端を開口した中空状に形成され、その下端はエアーセルベース40に支持されている。
【0017】
エアーセルベース40は、第1エアーセル10が複数ずつ取付けられる複数のベース部材41からなり、各ベース部材41はゴムや合成樹脂等の弾性変形可能な材料によって形成されている。ベース部材41には、第1エアーセル10が一つずつ取付けられる複数の取付部42が設けられ、各取付部42は互いにエアーセルベース40の前後方向に等間隔で配列されている。
【0018】
取付部42は円形の凹部からなり、その内周面には第1エアーセル10の下端部が係止する係止部42aが設けられている。係止部42aは取付部42の周方向に亘って環状に延びるように形成され、取付部42の内側に向かって突設されている。取付部42の中央には、取付部42の底面よりも上方に高くなるように形成された円形の突出部42bが設けられ、突出部42bの中央には弾性部材13が固定される固定部42cが設けられている。固定部42cは上端を開口した円筒状に形成され、弾性部材12の下端部12aを固定部42cに圧入することにより、弾性部材12が固定部42cに取付られるようになっている。また、突出部42bの上面には、固定部42cを囲むように環状に延びる周壁部42dが設けられている。更に、突出部42bには、取付部42の内外に連通する通気孔42eが設けられ、通気孔42eは突出部42bを上下方向に貫通するように形成されている。
【0019】
取付部42の下面には、センサ50を収納するセンサ収納部43が設けられ、センサ収納部43は突出部42b内の中央に下端を開口するように形成されている。この場合、センサ収納部43は係合部42bの外径よりも大きく形成されており、センサ収納部43の上面壁をなす弾性変形可能な薄膜部43aの上面には固定部42cが配置されている。
【0020】
ベース部材41の幅方向両側には、上方に延びる突起からなる幅方向一対の第1係合部44と、上下方向に貫通する孔からなる幅方向一対の第2係合部45が設けられ、第1係合部44は他のベース部材41の第2係合部45に挿入可能に形成されている。ベース部材41は、各取付部42の間の部分が幅方向に括れており、この括れ部分の両側に形成された平面部44aの上面に第1係合部44が設けられている。また、ベース部材41は、各取付部42の幅方向両側が側方に膨出するように形成されており、この膨出部分に第2係合部45が設けられている。即ち、第1係合部44及び第2係合部45は各取付部42の配列方向に等間隔で配置されるとともに、ベース部材41の幅方向に互い違いに位置がずれるように千鳥状に配置されている。
【0021】
センサ50は、周知のスイッチ式のセンサからなり、ベース部材41のセンサ収納部43内に収納されている。センサ50は、上下方向に移動可能に設けられたボタン(図示せず)に所定の大きさ以上の下方への力が加わると、ボタンの下方への移動によって内部に設けられた回路が通電するようになっている。
【0022】
本実施形態においては、図4に示すように複数のベース部材41を互いに幅方向に連結することによりエアーセルベース40が形成される。この場合、エアーセルベース4の幅Wは、ベース部材41の数によって任意の幅にすることができる。ベース部材41同士を連結する場合は、図4に示すようにエアーセルベース4の前後方向に対し、ベース部材41の各取付部42の位置が隣のベース部材41の各取付部42の間に位置するように各ベース部材41を配置し、図5に示すように各ベース部材41の第1係合部44を隣のベース部材41の第2係合部45に係合することにより、図6に示すように各ベース部材41を第1係合部44と第2係合部45の係合によって連結する。その際、ベース部材41は弾性変形可能に形成されているので、ベース部材41を厚さ方向に曲げながら、ベース部材41の第1係合部44に隣のベース部材41の第2係合部45を上方から係合し、ベース部材41の第2係合部45に隣のベース部材41の第1係合部44を下方から係合する。
【0023】
以上のように形成されたエアーセルベース40の上面には、各エアーセル10,20,30が取り付けられる。第1エアーセル10は、図7に示すようにベース部材41の固定部42cに弾性部材12を取付けた後、ベース部材41の取付部42に取付けられる。その際、第1エアーセル10の下端側を取付部42に圧入すると、第1エアーセル10の突条部11が取付部42の係止部42aを乗り越え、図8に示すように突条部11が係止部42aに係止することにより第1エアーセル10が取付部42に取付けられる。また、各ベース部材41の通気孔42eには空気流通管(図示せず)が接続され、空気流通管はポンプ(図示せず)に接続される。尚、第2及び第3エアーセル20,30は、第1エアーセル10よりも大きく、形状も異なるため、例えば専用のアダプタ(図示せず)を介して複数の取付部42に取り付けられる。
【0024】
以上のように構成されたエアーセルクッションは、車椅子等の着座面に載置されて使用され、使用者が着座すると各エアーセル10,20,30内の空気量が制御装置、ポンプ及び電磁弁によって自動的に調整されるようになっている。
【0025】
このエアーセルクッションでは、使用者が着座すると、各エアーセル10,20,30が上下方向や水平方向に軟らかく変形する。その際、例えば第1エアーセル10の上下方向の潰れ量が所定量以上になると、弾性部材12に下方への力が加わり、弾性部材12が上下方向に収縮する。これにより、弾性部材12の反力によって薄膜部43aが下方に向かって弾性変形し、その変形がセンサ50によって検知される。即ち、第1エアーセル10の上下方向の潰れ量が所定量以上(例えば、使用者の臀部を軟らかく支持する上で好ましくない量以上)となったことが検知されると、ポンプによって第1エアーセル10内に空気が供給されるようになっている。
【0026】
本実施形態によれば、複数の第1エアーセル10が取付けられる複数のベース部材41を互いに連結することによりエアーセルベース40を形成するようにしたので、ベース部材41の数を変えることにより、エアーセルベース40の幅Wを任意に変更することができる。これにより、使用者の体型に応じてサイズの異なる複数種類のエアーセルクッションを製造する場合でも、各サイズごとに一種類ずつエアーセルベース40を製造する必要がなく、金型の共通化による生産性の向上を図ることができる。
【0027】
この場合、各ベース部材41に設けた第1係合部44と第2係合部45とを係合することにより各ベース部材41同士が連結されるとともに、各係合部44,45は、互いにエアーセルベース40の厚さ方向に係合することにより、ベース部材41同士の前後方向及び幅方向への移動を規制するように形成されているので、例えば着座時の強い衝撃や横方向への荷重により、エアーセルベース40に前後方向または幅方向に過大な力が加わった場合でも、ベース部材41同士が容易に分離することがなく、耐久性の向上を図ることができる。
【0028】
また、第1係合部44をエアーセルベース40の厚さ方向に突出する突起によって形成するとともに、第2係合部45をエアーセルベース40の厚さ方向に延びる孔によって形成したので、第1係合部44と第2係合部45との係合を容易且つ確実に行うことができ、連結強度をより高めることができる。
【0029】
更に、各ベース部材41に、エアーセルベース40の前後方向に配列された複数の取付部42を設け、各ベース部材41をエアーセルベース40の幅方向に配列して連結するようにしたので、エアーセルベース40の幅方向のサイズのみを変更可能に構成する場合は、各ベース部材41を連結する際、前後方向の連結を必要としない分だけ連結作業を容易に行うことができ、生産性の向上を図ることができる。
【0030】
この場合、各ベース部材41を連結すると、互いに隣り合う一方のベース部材41の各取付部42に対して他方のベース部材41の各取付部42が取付部42の配列方向にずれるようになっているので、各取付部42を千鳥状に配置することができ、使用者の臀部からの荷重を各第1エアーセル10に効果的に分散させることができる。
【0031】
尚、前記実施形態では、各ベース部材41に、エアーセルベース40の前後方向に配列された複数の取付部42を設け、各ベース部材41をエアーセルベース40の幅方向に配列して連結するようにしたものを示したが、各ベース部材41を取付部42の配列方向がエアーセルベース40の幅方向となるように配置し、各ベース部材41をエアーセルベース40の前後方向に配列して連結するようにすれば、エアーセルベース40の前後方向のサイズを変更可能に構成することができる。
【0032】
また、前記実施形態では、各ベース部材41に取付部42を複数ずつ設けたものを示したが、取付部42が一つずつ設けられた複数のベース部材をエアーセルベース40の前後方向及び幅方向に配列して連結するようにすれば、エアーセルベース40の前後方向及び幅方向の何れのサイズも変更可能に構成することができる。
【0033】
更に、前記実施形態では、車椅子や椅子に使用するエアーセルクッションを示したが、ベッドや寝床等、他の用途に使用するものであってもよい。
【符号の説明】
【0034】
10…第1エアーセル、40…エアーセルベース、41…ベース部材、42…取付部、44…第1係合部、45…第2係合部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8