特許第5744105号(P5744105)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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5744105対話型環境において広告印象の数を増やす方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5744105
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月1日
(54)【発明の名称】対話型環境において広告印象の数を増やす方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 19/00 20060101AFI20150611BHJP
   G09F 23/14 20060101ALI20150611BHJP
   A63F 13/525 20140101ALI20150611BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20150611BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20150611BHJP
   A63F 13/61 20140101ALI20150611BHJP
【FI】
   G09F19/00 Z
   G09F23/14
   A63F13/525
   G06Q30/02 150
   G06T19/00 300B
   A63F13/61
【請求項の数】22
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2013-112103(P2013-112103)
(22)【出願日】2013年5月28日
(62)【分割の表示】特願2008-263223(P2008-263223)の分割
【原出願日】2008年10月9日
(65)【公開番号】特開2013-218343(P2013-218343A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2013年6月20日
(31)【優先権主張番号】60/978,689
(32)【優先日】2007年10月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500551079
【氏名又は名称】ソニー コンピュータ エンタテインメント アメリカ リミテッド ライアビリテイ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ゲイリー エム ザレウスキー
【審査官】 青山 玲理
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2007/0079331(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0107647(US,A1)
【文献】 特開2002−259823(JP,A)
【文献】 特開2001−195608(JP,A)
【文献】 特開2002−334349(JP,A)
【文献】 特開2002−015217(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 19/00−27/00
A63F 13/525
A63F 13/61
G06Q 30/02
G06T 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シミュレーション環境に対するユーザのインタラクションを促進するよう構成されたシステムにおける、コンピュータ実装された方法であって、
a)ビデオディスプレイ上で前記シミュレーション環境の一部のシーンをカメラ視点(カメラPOV)から表示するステップと、
b)前記シミュレーション環境に対する前記ユーザのインタラクションの間、カメラ経路に沿った前記カメラPOVの動きに応じてカメラPOVが変化するにつれて、シーンを変化させるステップと、
c)前記カメラPOVの動きを加えて前記カメラ経路またはカメラの視界を修正するステップとを含み
前記カメラ経路または前記カメラの視界の変化が加えられた前記カメラPOVの動き前記カメラPOVの動きを加える修正されない場合の前記カメラ経路またはカメラの視界に表示された前記シーン内の対象よりも、前記ビデオディスプレイ上に表示される前記シーン内に多くの広告対象を置く方法。
【請求項2】
前記カメラ経路または前記カメラの視界に加えられる前記動き、前記広告対象を前記ユーザに露出する見込みを増やすために前記ビデオディスプレイ上に表示される前記シーン内広告対象を置くように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
記ビデオディスプレイ上に表示される前記シーン内の広告対象前記ユーザに露出した後に、前記広告対象と結び付けられる広告印象を記録するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
報告サーバに対する前記シミュレーション環境との前記ユーザのインタラクションの間、広告印象の数を記録することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記カメラ経路または前記カメラの視界を修正するステップが、ユーザが開始した動きコマンドまたは前記シミュレーション環境とのインタラクションからの結果として、前記カメラPOVの動きに対する前記カメラ経路の前記動きを加えることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記カメラ経路または前記カメラの視界を修正するステップが、1つ以上の広告対象に向けて前記カメラPOVを方向付けるためにカメラの経路に対してチルトまたはパンを加えることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記カメラ経路または前記カメラの視界を修正するステップが、前記カメラ経路に対して前記カメラPOVの位置のシフトを加えることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記カメラ経路または前記カメラの視界を修正するステップが、広告対象が一定の期間にて前記ビデオディスプレイ上のに表示される前記シーン内に目に見えるように留まるために十分な期間、前記カメラPOVの速度を減らすことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザが、前記シミュレーション環境内に表現されるアバターの制御を通して前記シミュレーション環境とインタラクションする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記アバターが、前記ビデオディスプレイ上に表示される前記シーン内の前記シミュレーション環境内に示される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記カメラ経路に加えられる前記動きが、前記アバターが前記ビデオディスプレイ上に表示される前記シーン内に留まるような方法にて制限される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
記シーンは前記アバターの視点から表示される、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記カメラ経路または前記カメラの視界を修正するステップが、前記カメラPOVが変化する結果となる前記アバターに対する動きを加えることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記シミュレーション環境が、ビデオゲームを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記カメラ経路または前記カメラの視界を修正するステップが、ユーザ入力および/または対話型環境の状態に基づいて時間間隔Δtの間の初期カメラ経路を決定するステップと、;前記シミュレーション環境内の1つ以上の広告対象を特定するステップと、;前記初期カメラ経路から前記カメラ経路のずれを計算するステップであって、前記ずれが、前記時間間隔Δtの間に特定される広告対象を前記ユーザにさらす見込みを増やすための前記ビデオディスプレイ上に表示された前記シーン内の広告対象を置くように構成されるステップと、;前記ずれを初期カメラ経路に結合することにより、修正されたカメラ経路を計算するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記カメラ経路または前記カメラの視界を修正するステップが、前記カメラ経路の前記ずれの量および/またはレートを制限することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記カメラ経路からの前記ずれが、前記修正されたカメラ経路が、前記ビデオディスプレイの視界内の広告対象に置かれるよう構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
告対象が前記時間間隔Δtにおいて前記ビデオディスプレイ上に表示された前記シーンに少なくとも部分的には見えるが、(i)前記広告対象がさらされない程度まで前記ビデオディスプレイ上に表示された前記シーンにおいて別のオブジェクトによって隠れているか、(ii)前記広告対象を前記ユーザにさらすのに十分な時間の間、表示された前記シーンにおいて見えていないか、(iii)前記広告対象を前記ユーザにさらすことできないほど大きなビュー角度で見えているか、(iv)前記広告対象をさらすには不十分な解像度で見えているか、または(i)、(ii)、(iii)、(iv)の内の二つ以上の組み合わせである状況を特定することにより、1つまたは逃した印象を特定するステップをさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項19】
告対象がビデオディスプレイ上に表示された前記シーンのフレームの外側にあるが、(a)前記広告対象が前記ユーザにさらされない程度まで前記ビデオディスプレイに表示された前記シーンにおいて別のオブジェクトによって隠れることはなく、(b)前記広告対象を前記ユーザにさらすのに十分な時間の間、(c)広告印象を生み出すのに十分な小さなビュー角度で、かつ、(d)前記広告対象を前記ユーザにさらすのに十分な解像度で、広告対象をフレーム内に置くことができるよう十分に前記カメラ経路に接近して状況を特定することにより、1つ以上の逃した印象を特定するステップをさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項20】
1つ以上の前記広告対象の引力の強さに関連することをさらに含み、前記引力の強さが、カメラの円錐台の広告対象の引力を測定し、前記初期のカメラ経路からの前記カメラ経路のずれを計算するステップが、前記カメラPOVの位置、速度、方向、または方向の変化率のずれを計算するために前記引力の力を用いることをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
クライアント・デバイスであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに接続されたメモリと、
前記プロセッサにより実行されるメモリを具現化する1つ以上のインストラクションと
を含み、前記インストラクションは方法を実行するよう構成され、前記インストラクションは、
(a)1つ以上のインストラクションであって、実行の際に、カメラ視点(カメラPOV)から表示されるシミュレーション環境の一部のシーンを引き起こすインストラクションと、
(b)1つ以上のインストラクションであって、実行の際に、前記シミュレーション環境によるユーザインタラクションの間のカメラ経路に沿って、前記カメラPOVの動きの間、前記POVが変化するにつれて、前記シーンを引き起こすインストラクションと、
(c)1つ以上のインストラクションであって、実行の際に、前記カメラPOVの動きを加えて前記カメラ経路またはカメラの視界を修正するインストラクションとを含み
前記カメラ経路または前記カメラの視界の変化に加えられた前記カメラPOVの動き前記カメラPOVの動きを加える修正されない場合前記カメラ経路またはカメラの視界に表示された前記シーン内の対象よりビデオディスプレイ上に表示される前記シーン内に多くの広告対象を置く、
クライアントデバイス。
【請求項22】
履行の際にある方法を履行する具現化された1つ以上の読み取り可能なインストラクションを有するコンピューター読み取り可能な記憶媒体であって、前記インストラクションは、
(a)1つ以上のインストラクションであって、実行の際に、カメラ視点(カメラPOV)から表示されるシミュレーション環境の一部のシーンを引き起こすインストラクションと、
(b)1つ以上のインストラクションであって、実行の際に、前記シミュレーション環境によるユーザインタラクションの間、カメラ経路に沿った前記カメラPOVの動きの間、前記カメラPOVを変化するにつれて、前記シーンを引き起こすインストラクションと、
(c)1つ以上のインストラクションであって、実行の際に、前記カメラPOVの動きを加えて前記カメラ経路またはカメラの視界を修正するインストラクションとを含み
前記カメラ経路または前記カメラの視界を加えた前記カメラPOVの動き前記カメラPOVの動きを加える修正されない場合に前記カメラ経路またはカメラの視界が表示された前記シーン内の対象よりビデオディスプレイ上に表示される前記シーン内に多くの広告対象を置く記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対話型環境における広告に関し、特に対話型環境において広告印象の数を増やすことに関する。
【背景技術】
【0002】
広告キャンペーンの効果を決定する際の広告主の重要な基準は、与えられた広告を通して、インタラクティブなエンタテインメントのユーザが抱く「印象(インプレッション)」の数である。印象とは、ユーザが広告または広告キャンペーンに対してなした露出(表明)のことである。印象は、典型的には、潜在的な消費者が特定の広告を見る回数で指し示される。たとえば、ショッピングセンタのキオスクにある印刷広告は、午後の時間、1,000人の買い物客が見るかもしれない。各買い物客が歩いてキオスクを通り越し、そこで広告された商品またはサービスを見たとき、その特定の広告は1,000の印象を享受したと言うことができよう。
【0003】
インターネットの成長とビデオゲームのようなインタラクティブエンタテインメントの人気のおかげで、ビデオゲーム内で広告を出す機会が生じてきた。ビデオゲームとインタラクティブ・エンタテインメントの他の形態は、広告主が求める人口統計学的な集団のメンバーの間でますます人気が出てきている。従って、広告主は、インタラクティブ・エンタテインメント(例えばビデオゲーム)の中で彼らの製品やサービスのためにお金を払って広告を出したいと思っている。
【0004】
広告主の実際の広告は、ビデオゲーム環境内に配置され、表示されるような多数のケースがあったし、これからもあり続ける。古典的な例は、ドライビングゲームであり、ドライビングコースのまわりの掲示板の上に広告が貼り付けられる。これは、米国特許第5,946,664号と第6,539,544号で例示されており、その開示内容を参照によりここに組み入れる。そのようなゲーム内広告を用いて、ビデオゲームを制作するソフトウェア出版社は、広告主を識別し、広告主によって提供される広告コピーに基づくテクスチャ・データを作り、ビデオゲーム環境内に広告を表すこのテクスチャー・データを置く(すなわち、掲示板に広告を貼る)。
【0005】
カン・エビサワの米国特許第5,946,664号は、ネットワークを使用しながら、テクスチャ(例えば掲示板)を使ってゲーム内にある有用物を置き換える一般的な考えを記述する。カメラ近傍の錐台の一部の位置やゲーム有用物への時間露出に基づく広告印象の大きさを計算するスキームを記述する。
【0006】
コンピュータ・ビデオゲームの仮想環境における広告の配置は、広告をゲーム・プレーヤの人口統計データに合わせることによって強化される。これは、たとえば、米国特許第6,036,601号に記述されており、それを参照によりここに組み入れる。広告サーバは、広告をゲーム・プレーヤの人口統計データに合わせることを調整し、ゲームソフトウェアのソースによって提供されたゲーム情報からのフォーマットで広告を正しく収容する。広告配置確認と課金目的のためにビューイング効果を評価するために、広告印象に関する統計をゲーム・プレーヤのコンピュータまたはコンソールから読み出す。
【0007】
印象が起こったかどうかを決定するための多数の決まったやり方がある。典型的な手法は、次のような要因を考慮に入れる。(a)広告が、たとえばビデオスクリーン上で、ユーザに表示されたかどうか、(b)どれくらい長くその広告がユーザに見えたか、(c)その広告はスクリーンのどこに表示されたか、(d)その広告はスクリーンのサイズと比較してどれくらい大きいか。米国特許出願公開第20070079331号(参照によってここに取り入れる)は、考えられるシステムの例とビデオゲームのコンテキストでで広告印象を決定する方法を記述する。ゲーム有用物に対するビューアの印象の大きさや品質を計算するための基本的なスキームは、たとえば、カメラ錐台、当該有用物に対する近さや露出に基づいてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
インタラクティブ・エンタテインメントの過程でユーザによって生成される広告印象の数は、インタラクティブ・エンタテインメント・セッションの間のユーザのアクティビティに多少依存する。従って、生成された印象の数は、同じ双方向エンタテインメントアクティビティに対しても、ユーザ一人一人で異なるかもしれない。広告にビューアの注意を向けることによってビデオゲーム広告についてのユーザの印象の数を増やそうとする試みがなされてきた。たとえば、1997年、RTIMEロックスと呼ばれているゲームでは、仮想ベクトルコンパスが、ゲームにおいて最も近い広告有用物の方向にユーザを向けるようにしていた。しかし、個々のユーザはコンパスを無視する方を依然として選び、価値ある広告印象はその結果、見落とされるかもしれない。
【0009】
こういった文脈で本発明の実施の形態が生まれた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある態様は、広告対象を含む対話型環境に対するユーザのインタラクションを支援するよう構成されたシステムにおける、広告印象数を増やすためのコンピュータ実装された方法である。この方法は、a)ビデオディスプレイ上でシミュレーション環境の一部のシーンをカメラ視点(カメラPOV)から表示するステップと、b)シミュレーション環境に対するユーザのインタラクションの間、カメラ経路に沿ったカメラPOVの動きに応じてカメラPOVが変化するにつれて、シーンを変化させるステップと、c)カメラ経路に沿って遭遇する広告対象にカメラPOVを向ける動きをカメラ経路に加えるステップとを含み、カメラ経路に加えられる動きは、広告印象が広告対象と結びつけられる見込みを増やすために、ビデオディスプレイで表示されるシーン内に広告対象を置くように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】シミュレーション環境内の広告の例を説明する図である。
図1B】広告を含むシミュレーション環境の概念図である。
図1C】初期カメラ経路が広告印象を逃す状況を例示する、広告を含むシミュレーション環境の概念図である。
図1D図1Cの初期カメラ経路が取られたならば、逃すであろう広告印象をとらえるために、本発明の実施の形態にしたがってカメラの位置と方向をシフトすることによって、図1Cの初期カメラ経路が修正される状況を例示する、広告を含むシミュレーション環境の概念図である。
図1E】初期カメラ経路がアバターの視点から広告印象を逃す状況を例示する、広告を含むシミュレーション環境の概念図である。
図1F図1Eの初期カメラ経路が取られたならば、逃すであろう広告印象をとらえるために、本発明の実施の形態にしたがってカメラの方向をシフトすることによって、図1Eの初期カメラ経路が修正される状況を例示する、広告を含むシミュレーション環境の概念図である。
図2】本発明の実施の形態に係る広告印象強化方法において、カメラ経路に沿って遭遇する広告対象にカメラ視点を向ける動きをカメラ経路に加える例を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施の形態に係る、引きつける力の強さが広告対象と関連づけられている状況の例を示すベクトル図である。
図4】本発明の実施の形態において利用される、シミュレーション環境のための広告システムの例を説明する図である。
図5図4に示す広告システムの構成要素間のコミュニケーション・フローの例を説明する図である。
図6】本発明の実施の形態に係るクライアント・デバイスの例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
これから述べる詳細な説明には、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、当業者であれば、これらの詳細な内容にいろいろなバリエーションや変更を加えても、本発明の範囲を超えないことは理解できよう。したがって、以下で説明する本発明の例示的な実施の形態は、権利請求された発明に対して、一般性を失わせることなく、また、何ら限定をすることもなく、述べられたものである。
【0013】
本発明の実施の形態によれば、ユーザが開始した動きコマンドやシミュレーション環境とのインタラクションの状態に加えて、カメラ視点がカメラ経路に沿って遭遇した広告対象に向かうように、カメラ経路に動きが加えられてもよい。これらの動きは、視野(ここではカメラ錐台と呼ぶ)内に広告対象を配置し、それによって広告対象に対する広告印象の見込みを増やすように構成される。ある実施の形態では、これらの動きは、ユーザが開始した動きコマンドやシミュレーション環境とのインタラクションとは独立して、物理シミュレーションにもとづいて開始されてもよい。カメラ経路に対してこのような動きを追加することは、カメラ経路やカメラPOVを比較的わずかに、比較的簡単にずらすだけで、そのずれがなければ生み出されなかった広告対象の印象を生み出すことが十分に可能であるような状況において特に好ましい。
【0014】
実施の形態によれば、広告対象を含む対話型環境に対するユーザのインタラクションを促進するように構成されたシステムにおいて広告印象数を増やすためのコンピュータ実装された方法が提供される。図1Aは広告を含むシミュレーション環境の例を示す。適切なシミュレーション環境の例は、ビデオゲームと対話型仮想世界を含むが、これに限定されない。仮想世界の例は、譲受人が共通する米国特許出願第11/682,281号、第11/682,284号、第11/682,287号、第11/682,292号、第11/682,298号、および第11/682,299号に記述されており、その内容を参照によりここに組み入れる。
【0015】
一例として、ユーザ・クライアント・デバイス170上で実行しているシミュレーション・ソフトウェア172を用いて、シミュレーション環境を生成してもよい。クライアント・デバイス170上でソフトウェア172を実行することによって、イメージがビデオディスプレイ104に表示されるようになる。シミュレーション環境には、一つ以上の広告対象101が含まれる。広告対象の例は、例えば、米国特許出願公開第20070079331号に記述されており、全ての目的のために、その全体を参照することによってここに取り入れる。ユーザUに表示されるシーン106は、少なくとも部分的には、シミュレーション環境で使用できるカメラ管理システム174によってコントロールされてもよい。カメラ管理システム174を、適切に構成されたハードウェアまたはソフトウェアによってクライアント・デバイス170で実装してもよい。
【0016】
カメラ管理システム174は、シミュレーション環境内の位置を決定する。その位置からは、シミュレーション環境の一部を表示する目的でシミュレーション環境が観察される。シミュレーション環境の表示された部分は、ここでは「シーン」106と称する。カメラ管理システム174は、シーンを見る角度を決定してもよい。さらにまた、カメラ管理システム174は、シーンの部分の視界の幅、高さと深さに関する制限を決定してもよい。シーン106は、シミュレーション環境内の特定の視点から見たシミュレーション環境の一部の表示とみなしてもよい。図1Bに示すように、シーン106をビデオディスプレイ104上の視点(カメラPOV)105から表示する。シーン106は、仮想カメラ109が狭い方の端点に位置する円錐台107内にあるシミュレーションされた環境の部分を含んでもよい。視点105は現実のシーンの写真を撮っているカメラの位置と方位のようなものであり、円錐台107は、そのシーンの写真を撮っているカメラの視界のようなものである。このアナロジは適切であるため、特定の視点をここではカメラ視点(カメラPOV)と称し、円錐台107はここではカメラ円錐台と称する。カメラPOV 105は、一般に仮想カメラ109の位置(例えばx、y、z)と仮想カメラ109の方位(例えばピッチ角、ロール角およびヨー角)を含む。仮想カメラ109の位置または方位を変えることにより、ビデオディスプレイ104で表示されるシーン106に変位がもたらされる。カメラ方位は、ビューイング方向Vを含む。ビューイング方向Vは、カメラ円錐台107の狭い面の中心に対して垂直方向でカメラ円錐台に向く単位ベクトルとして定義される。ビューイング方向Vは、仮想カメラ109のピッチおよび/またはヨーの変化に応じて変わる。ビューイング方向Vは、仮想カメラ109の「ロール」軸を定める。
【0017】
カメラPOV105とカメラ円錐台107のために異なる構成が多数考えられる。たとえば、限定するものではないが、ユーザUが仮想世界と相互に作用するためのアバタAをユーザがコントロールしてもよい。何らかの適切な角度からシミュレーション環境内にアバタAを示すために、カメラPOV 105が選ばれてもよい。あるいは、ビデオディスプレイ104がアバタの視点からのシーンを示すように、カメラPOV105が選ばれてもよい。
【0018】
図1Bに図式的に示されるように、シーン106は円錐台107の中にあるシミュレーション環境の部分を示す。シミュレーション環境に対してユーザがインタラクションする間、カメラ経路111に沿ったカメラPOV105の動きに応じてカメラPOV105が変化するにつれて、シーン106が変わってもよい。カメラ経路111は、シミュレーション環境に対するユーザーの対話処理の間、複数の異なる時間増分におけるカメラPOV 105の場所(x、y、z)と方位(ヨー、ピッチ、ロール)を表す一組のデータ値によって、表現されてもよい。
【0019】
本発明の実施の形態によると、カメラ経路に沿って遭遇する一つ以上の広告対象にカメラPOV105を向けるために、運動がカメラ経路111に加えられる。カメラ経路に加えられる運動は、ビデオディスプレイ上で表示されるシーン106内に広告対象101を置き、広告対象101と関連づけて印象を広告する見込みを増やすように構成される。広告印象を決定するいくつかの要因がある。これらの要因には、次のようなものがある。広告対象101がカメラ円錐台107に入るかどうか、広告対象がカメラPOV105にどれくらい近いか、広告対象がカメラ円錐台107内にどれくらい長く残っているか、広告対象を見るユーザの見方が、カメラ円錐台107内にあって、表示方向Vと広告対象101の表面に対する法線(垂直)ベクトルの間の角度の範囲にある他のオブジェクトによって隠れているかどうか。ソフトウェア172は、広告印象がシミュレーション環境に対するユーザのインタラクションの結果として生成されたものであるかどうかを決定するにあたり、これらの要因や他の要因を考慮に入れた広告印象計算ルーチンを含んでもよい。
【0020】
あるシミュレーション環境(例えばビデオゲーム)では、ユーザはシーンで存在するオブジェクトを選んだり、操作したりしてもよい。本発明の実施の形態では、ユーザがオブジェクトを選ぶとき、カメラPOV105は関心のあるオブジェクトに直線運動する以外に、選択されたオブジェクトに向かって動いてもよいが、その途中で広告印象を捕えるためのチルトまたはパンを含んでもよい。
【0021】
カメラ管理システム174は、カメラ経路111に基づくシミュレーション環境内で、シーン106のビューを自動的に生成してもよい。シミュレーション・ソフトウェア172は、部分的にはソフトウェア172のインストラクションの実行状態に応じて、部分的にはユーザUによって始められた運動命令に応じて、カメラ経路111を決定してもよい。ユーザUは、クライアント・デバイス170に接続されたインターフェース114を介して、そのような運動命令を始めてもよい。シミュレーション環境に対してユーザがインタラクションする過程で、カメラ経路111に沿ってカメラPOV105とカメラ円錐台107が動くのに応じてカメラPOV105が変わると、表示されたシーン106は変わることがある。
【0022】
本発明の実施の形態では、カメラの視点105を操作するユーザの自由度を制限し、広告印象を生み出す見込みを少しでも増やすようにしてもよい。たとえば、ユーザが開始した運動命令またはシミュレーション環境とのユーザのインタラクションから独立したカメラ経路111に動きが加えられてもよい。あるいは、ユーザが開始した運動命令やシミュレーション環境に対する他のインタラクションの結果生じたカメラPOV105の運動に、動きが加えられてもよい。デバイス170は、時間Δtの間隔の間にカメラ経路111に加えられる動き量を計算する印象強化インストラクション176を含んでもよい。印象強化インストラクション176は、ハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装されてもよい。
【0023】
たとえば、限定するわけではないが、カメラ経路111に加えられる動きは、広告対象101にカメラPOV 105を向けるチルト(ピッチ角の変化)またはパン(ヨー角の変化)を含んでもよい。さらに、カメラ経路111に加えられる動きは、カメラPOV105の位置(x、y、z)に対する変位をカメラ経路に加えることを含んでもよい。それに加えて、カメラPOV105の運動の速度を十分な期間、減らして、広告対象101が印象を生み出すのに十分長くユーザの目に見えるようにしてもよい。ここでいう、カメラPOV 105の「運動の速度」はシミュレーションされた環境内でのカメラPOV105の位置の変化率だけでなくカメラPOVのチルト、パンまたはロールの角速度を含む。
【0024】
図1C−1Dは、カメラPOV105がシーン106でアバタAを示す場合の追加されたカメラ運動の例を例示する。この例では、カメラPOV105は、アバタAの片側でわずか後ろの位置に選ばれる。シミュレーション・ソフトウェア172および/または印象強化インストラクション176は、時間間隔Δtが経過して結果として生じるシーンを表示する前に、時間間隔Δtの間の初期カメラ経路111を計算してもよい。初期カメラ経路111は、シミュレーション状態情報に基づいて決定されてもよい。この情報には、カメラ円錐台107の既知のサイズと形、カメラPOV105の現在の位置、カメラPOV105の現在の方向、カメラPOV105の速さ、カメラPOV105の方向の変化率、アバタAの位置、アバタAの速度、広告対象101の位置と速さの速さなどが含まれるが、これらに限定されない。さらに、ある実施の形態においては、ユーザUがインターフェース114から発行されるコマンドを通してカメラPOV105を制御することができてもよい。そのようなコマンドは、時間間隔Δtの間の初期経路111を計算する際に考慮されてもよい。この情報に基づいて、カメラPOV、アバタAおよび広告対象101の位置と方向の将来値を、既知の順投影処理によって決定してもよい。印象強化インストラクション176はこれらの将来の値を分析して、仮に初期カメラ経路111に従った場合に、Δtの間、いずれかの広告印象を見逃すことがあるかどうかを判定してもよい。
【0025】
図1C−1Dに示される例において、時間間隔Δtの間の初期カメラ経路111に従うとすると、広告対象101はカメラ円錐台107内で部分的に置かれるに過ぎない。図1Cを見ると、この結果、広告対象101を部分的に示すだけのシーン106iに終わってしまう。印象強化インストラクション176は、初期カメラ経路111では、広告印象が見逃されることになると判定してもよい。印象強化インストラクション176は、初期カメラ経路111に動きを加え、カメラ円錐台107内に広告対象101を完全に配置して広告印象につながる状態になるように、時間間隔Δtに対する修正されたカメラ経路111を生成してもよい。たとえば、修正されたカメラ経路111は、完全にカメラ円錐台107内にあって、予め定められた許容範囲内の視角で、アバタAを含むシーン106rの他のどのオブジェクトによっても隠れないような位置に広告対象101を置いてもよい。その後、シミュレーション・ソフトウェア172は、修正されたカメラ経路111を用いて、ユーザに表示されるシーン106rを生み出してもよい。この例では、修正されたカメラ経路111は、カメラPOV105の位置と方向の両方に関して初期カメラ経路111からそれることに留意する。
【0026】
ある実施の形態では、アバタAの視点からシーン106がユーザUに表示されるように、カメラPOV105が選ばれてもよい。図1E−1Fは、カメラPOV105がアバタの視点から表示されたシーンを示す場合の加えられたカメラの動きの例を例示する。図1Fに示されるように、カメラPOV105の位置はアバタAの位置に一致する。図1Fの挿入画からわかるように、初期シーン106iはシミュレーション環境の一部を示すが、アバタAは示さない。この例では、初期経路111に沿ったカメラPOV105の位置は、時間間隔Δtの間、アバタAの位置の変化に伴って変わることに留意する。
【0027】
この例では、初期の経路111によれば、広告対象101は完全にはカメラ円錐台107の中にはなく、したがって、時間間隔Δtの間、初期シーン106iでは完全には見えないという状態に至る。印象強化インストラクション176は、初期カメラ経路111に動きを加え、カメラ円錐台107内に広告対象101を完全に配置して印象の宣伝につながる状態になるように、時間間隔Δtに対する修正されたカメラ経路111を生成してもよい。たとえば、修正されたカメラ経路111は、ある量だけビューイング方向Vを変えてもよい。その量は、完全にカメラ円錐台107内にあって、予め定められた許容範囲内の視角で、結果として生じるシーン106rの他のどのオブジェクトによっても隠れないような位置に広告対象101を置くのに十分な量である。その後、シミュレーション・ソフトウェア172は、修正されたカメラ経路111を用いて、ユーザに表示されるシーン106rを生み出してもよい。この例では、修正されたカメラ経路111は、カメラPOV105の方向に関して初期カメラ経路111からそれるが、カメラPOV105の位置に関しては、初期カメラ経路111からそれないことに留意する。
【0028】
印象強化インストラクション176は、時間間隔Δtの間、カメラPOV105の位置がそれることを許容してもよいことに留意する。しかし、こうすると、時間間隔Δtの間、アバタAの経路が変わるか、または時間間隔Δtの間、アバタに対する相対的なカメラPOV105の位置が変わるか、あるいは、その両方の組み合わせが起こる結果に至る。図1E−1Fで示されるような状況では、シミュレーション・ソフトウェア172が一時的な動きをときどきアバタAに加えて、アバタが自然に見えるようにしてもよい。本発明のある実施の形態では、そのような一時的な効果をアバタAに適用し、広告対象101の方向にアバタの頭を動かしてもよい。そのような一時的効果は、たとえば、アバタAが動いていないか、ただ歩いているときに適用してもよい。この一時的効果は、カメラPOV105に対して近傍の広告対象の方向に動きを加えるように構成してもよい。
【0029】
カメラPOV105をカメラ経路111に沿って遭遇される広告対象に向けさせるために、カメラ経路111に加える動きの量を決定するにはいくつかの異なる方法がある。たとえば、図2に示すように、動きを加えるためのコンピュータに実装されたルーチン200は、符号202と204に示されるように、ユーザ入力や対話型環境の状態に基づいて、時間間隔Δtの間の初期カメラ経路111を決定することを含む。上述のように、そのような状態の情報には、時間間隔Δt内のいろいろな時間インスタンスt1…tNで、カメラPOV105の位置、方向、速さ、および方向の変化率が含まれてもよい。それに加えて、その状態情報には、シミュレーション環境内のオブジェクト(例えばアバタA、広告対象101、および他のオブジェクト)の位置、速さ、および/または方向の変化率が含まれてもよい。
【0030】
初期カメラ経路111がステップ206で分析され、何らかの広告印象が時間間隔Δtの間に見逃されるかどうかを決定してもよい。好ましくは、時間間隔Δtは、広告印象を生成するのに必要な最小限の時間より長い。どんな見逃される広告印象もステップ208で特定されないなら、ステップ210に示されるように、初期カメラ経路111が時間間隔Δtの間、シーンを表示するために用いられてもよい。見逃された広告印象がステップ208で特定されたなら、初期カメラ経路111からのカメラ経路のずれδをステップ212に示されるように計算する。ずれδは、仮に初期カメラ経路111が時間間隔Δtの間、取られたとしたなら、見逃されることになる印象をとらえるように構成される。たとえば、ずれδは、修正されたカメラ経路111が、広告印象を生み出すために十分な時間、十分な解像度、視角でもって、ビデオディスプレイのフレーム内に広告対象101を置くように、構成される。
【0031】
一例として、ずれδは、一組のベクトルδ…δによって表される。各ベクトルδ…δは、時間間隔Δt内で時間インスタンスt…tの対応する一つと関連している。一例として、ベクトルδ…δの組の内の所定のベクトルδは、複数のコンポーネントを含む。各コンポーネントは、対応する時間インスタンスtにおける初期カメラ経路111のコンポーネントのずれ量を表す。たとえば、初期カメラ経路111は、複数のベクトルPi1…PiNによって表される。与えられた各ベクトルPijは、時間間隔Δtの時間tの対応するインスタンスにおけるカメラPOV105の位置、方向、および位置と方向の変化率を記述するコンポーネントを含む。一例として、一般性を失うことなく、ベクトルPijのコンポーネントは、xij、yij、zij、vijx、vijy、vijz、θijyaw、θijpitch、θijroll、ωijyaw、ωijpitchおよびωijrollを含む。ここで、
【0032】
ij、yij、zijは、時間インスタンスtの初期カメラ経路111のカメラPOV105の位置のx、y、zコンポーネントである。
【0033】
ijx、vijy、vijzは、時間インスタンスtの初期カメラ経路111のカメラPOV105の速さのx、y、z成分である。
【0034】
θijyaw、θijpitch、θijrollは、時間インスタンスtの初期カメラ経路111のカメラPOV105の方向のヨー、ピッチ、ロール成分である。
【0035】
ωijyaw、ωijpitch、ωijrollは、時間インスタンスtjのカメラPOV105の方向のヨー、ピッチ、ロール成分の変化率である。
【0036】
与えられたずれベクトルδのコンポーネントは、同様にδx、δy、δz、δvjx、δvjy、δvjz、δθjyaw、δθjpitch、δθjroll、δωjyaw、δωjpitchおよびδωjrollを含む。ここで、
【0037】
δx、δy、δzはxij、yij、zijに加えられたずれ量を表す。
【0038】
δvjx、δvjy、δvjzはvijx、vijy、vijzに加えられたずれ量を表す。
【0039】
δθjyaw、δθjpitch、δθjrollはθijyaw、θijpitch、θijrollに加えられたずれ量を表す。
【0040】
δωjyaw、δωjpitch、δωjrollは、ωijyaw、ωijpitch、ωijrollに加えられたずれ量を表す。
【0041】
ずれδ…δのコンポーネントは、例えばベクトルPr1…PrNで作られた、修正されたカメラ経路111を生成するために、対応する初期カメラ経路ベクトルPijに加えられる。一例として、各時間インスタンスtに対して、対応するPrj=Pij+δである。
【0042】
例えば、初期カメラ経路ベクトルPijと、広告対象101、アバタAおよび障害物のための同じようなベクトルの成分を分析し、広告対象101が間隔Δtの間、ビデオディスプレイ104上で表示されるシーンで少なくとも部分的に見えるが、十分に広告印象を生み出すほどには見えない状況を特定することによって、見落とされた印象を特定することができる。たとえば、広告対象が表示されたシーンの別のオブジェクトによって十分に隠れており、広告印象が生じないなら、広告印象は見落とされる。あるいは、広告対象が広告印象を生み出すのに十分な時間、表示されたシーンで見えないならば、印象は発生しないかもしれない。さらにまた、広告印象を生み出すことができないほど広告対象が大きな視角で見えるならば、印象は発生しないかもしれない。ここでは、視角という用語は、カメラPOV105のビューイング方向Vと、広告対象101の表面に対して法線方向(すなわち垂直)の間の角度をいう。この視角があまりに大きいなら、対象101上の広告物は、広告印象を生み出すほど十分には識別することができない。さらに、広告対象は見えるが、広告印象を生み出すほど十分な解像度ではないなら、印象は発生しないかもしれない。これは、例えば、広告対象101がカメラPOV105からあまりに遠く離れているならば、起こることである。その結果、広告対象101はビデオディスプレイでより小さく見え、広告対象101の画像には十分な画素数がないため、ユーザUが広告内容を判別できないかもしれない。前述の理由を2つ以上、組合せた理由で、印象が生じないこともあることに留意する。
【0043】
見落とされた印象を特定することには、広告対象101が時間間隔Δtの間、ビデオディスプレイで表示されるシーン106のフレームの外側にあるが、カメラ経路の十分に近くにあり、カメラ経路111から比較的小さなずれをもつにすぎない状況を特定することも含まれる。このような場合、広告対象は、(a)広告印象が発生しないくらいビデオディスプレイ上に表示されるシーンの別のオブジェクトに隠されることはなく、(b)広告印象を生み出すのに十分な時間、(c)広告印象を生み出すのに十分小さな視角で、かつ、(d)広告印象を生み出すのに十分な解像度で、フレーム内に置くことができる。カメラ経路の比較的小さなずれの例は、ビデオディスプレイで表示されるシーンが、そのずれの結果、ユーザに不快感を与えたり、いらだたせたり、不自然に見えることのないものであることに留意する。
【0044】
さらに、ステップ212で計算される初期カメラ経路111からのずれδは、カメラPOV105の位置(x、y、z)におけるシフト、および/または、カメラPOV105のチルトおよび/またはパンの角度を含み、それにより、見落とされた印象と関連する広告対象101は、(a)広告印象が発生しないくらいビデオディスプレイ上に表示されるシーンの別のオブジェクトに隠されることはなく、(b)広告印象を生み出すのに十分な時間、(c)広告印象を生み出すのに十分小さな視角で、かつ、(d)広告印象を生み出すのに十分な解像度で、ビデオディスプレイ104上で表示されるシーン106のフレーム内に置かれることになる。
【0045】
修正されたカメラ経路111が広告印象を生み出すことが望ましい一方、シミュレーション環境のユーザの経験に悪影響を及ぼすことを避けることもまた望ましいことに留意する。たとえば、ビデオゲームにおいて、ビューアの注意をゲームのコンテキスト内で起こるアクションから遠ざけるようなずれ方であれば、ユーザをいらいらさせるだろう。さらに、不自然なやり方、例えば、あまりに速く、または、予想外の方向に表示されたシーンを変えるようなずれ方もある。そのようなずれは、シミュレーション環境のユーザの経験の質を低下させてしまう。ユーザは、そのようなずれを不快に感じたり、いらだちを覚えたり、不自然であると思ったりする。
【0046】
ずれδ…δの成分の計算は、ユーザに不快感を与えたり、いらだたせたり、不自然に見えるようなやり方でシーンを表示することを避けるようなやり方に制限される。一例として、そのような制限は、時間間隔Δtの過程で生じる位置(x、y、z)および/または方向(θyaw、θpitch、θroll)のずれの総量に対して課される。さらに、制限は、時間間隔Δt内の任意の与えられた時間インスタンスtjに対する速さ(v、v、v)と方向の変化率(ωyaw、ωpitch、ωroll)の値に課される。そのような制限は、ゲーム・タイトルが進む過程で、実験を通して経験的に決定される。ユーザに不快感を与えたり、いらだたせたり、不自然に見えるカメラの動きを避けることは、他の形式も取ってもよい。たとえば、図1C−1Dで例示されたケースでは、印象強化インストラクション176が、シーン106で不自然な動きを避けるために、アバタAもまたシーン106rで表示されるべきであるという事実を考慮に入れてもよい。このように、初期カメラ経路111に加えられる動きの量を制限する際、アバタAが表示されたシーンのフレーム内に残るように、アバタAの位置と動きを考慮に入れてもよい。
【0047】
ずれδがステップ214で分析され、時間間隔Δtの間、修正されたカメラ経路111に従ってシーン106を表示した場合、ビデオディスプレイ104上で表示されたとすれば、シーンがユーザに不快感を与えたり、いらだたせたり、不自然に見えるかどうかを決定する。ステップ214において、時間間隔Δtの間、修正されたカメラ経路111に従ってシーン106を表示したとしても、シーンがユーザに不快感を与えたり、いらだたせたり、不自然に見えることがないと判定されたならば、ステップ216に示されるように、シーンは、時間間隔Δtの間、修正されたカメラ経路111に従って表示される。時間間隔Δtの間、修正されたカメラ経路111に従ってシーン106を表示した場合、ビデオディスプレイ104上で表示されたとき、シーンがユーザに不快感を与えたり、いらだたせたり、不自然に見えるかことが判定されたならば、シーンは、時間間隔Δtの間、初期カメラ経路111に従って表示される。
【0048】
間隔Δtに対するカメラ経路が確立されたあと、カメラ管理システム174は、ビデオディスプレイ104に表示されるシーン106を決定するためにカメラ経路を使う。この間に、ステップ218に示されるように、次の時間間隔Δtに対するカメラ経路が決定される。
【0049】
カメラ経路111が広告対象の存在に応じてずれる程度は、広告対象101に対するカメラ錐台107の近さ、カメラ錐台107と広告対象の間の相対速度、ビュー方向V、および広告対象101の表面に対する法線方向などの要因にもとづく。一例として、引力場が、広告対象101に関連づけられてもよい。引力場は、初期経路111に適用されるずれδを決定するのに用いられる。ある実施の形態では、カメラ錐台107が広告対象の近くを通るとき、カメラPOV105が広告対象101の方を指すように向きが変わるように引力場が構成されてもよい。引力場は、カメラ錐台を結果的に引きつける力が、不均一性であるように構成されてもよい。たとえば、ある有用物に対する引力場は、その物がカメラ錐台のちょうど外側にある状況では、より強くカメラ錐台を引きつけ、カメラ錐台がその物から遠ざかるように進んでいるか、あるいは、その物に向かってずれても、印象を生み出さないなら、全く引きつけないように構成されてもよい。たとえば、ずれた結果、非常に傾斜した角度でその有用物を見ることになるのであれば、印象を生成しないかもしれない。
【0050】
ある有用物の引力場は、カメラ錐台の接近角度と接近速度にカスタマイズされてもよい。ある実施の形態では、カメラ錐台は、印象を生成するためにわずかに失速してもよい。たとえば、図3に示すように、広告対象101の引力場は、カメラPOV105と対象101間の相対的な変位ベクトルR、単位ビュー方向ベクトルV、対象101と関連づけられた法線単位ベクトルn、カメラPOV105の速さベクトルv、および相対速度ベクトルvrelの観点から理解できよう。相対的な変位ベクトルRは、カメラPOV105と広告対象101の中心の間の距離Rから決定される大きさをもつ。相対的な変位ベクトルRの方向は、カメラPOV105と、広告対象101の中心を通る直線に沿っており、カメラPOV105から広告対象101に向かう単位ベクトルrである。法線単位ベクトルnは、広告対象101の表面に対して垂直な方向を向く。相対速度ベクトルvrelは、距離Rの時間変化率と等しい大きさをもち、相対的な変位ベクトルRの変化率から決定される方向をもつ。あるいは、相対速度は、カメラ速度vと広告対象101の速さv間のベクトルの差から決定されてもよい。たとえば、vrel=v−vである。円筒形の広告対象101’の例のように、対象101の表面が平らでないなら、対象101の表面上の点が異なれば、法線単位ベクトルnの方向も異なる点に留意する。
【0051】
一例として、広告印象を生成することに最適な状況は、ビュー方向V、カメラPOV速度ベクトルv、相対的な変位ベクトルR、および相対速度ベクトルvrelが互いに向きを調整され、法線ベクトルnとは180度正反対であるというような状態である。そのような理想的な状況では、V、R、vおよびvrelの方向を表している単位ベクトルの互いの内積はすべて1に等しく、そのような単位ベクトルと法線単位ベクトルnの内積はすべてマイナス1に等しい。このように、カメラ錐台107に対する対象101の引力の強さは、これらの単位ベクトルの内積と各広告対象101と関連づけられた引力の強さSにもとづいている。特に、ずれ計算212は、V、R、vおよびvrelの方向を表している単位ベクトルの互いの内積が、間隔Δtの間、可能な限り1に近づくように、反復的にずれベクトルδ…δの値を決定する。さらに、ずれ計算212は、V、R、vおよびvrelの方向を表している単位ベクトルと単位法線ベクトルnの内積が、間隔Δtの間、可能な限り−1に近づくように、反復的にずれベクトルδ…δの値を決定する。
【0052】
この内積は、ステップ214で計算されたずれδが許容できるかどうかを決定するプロセスの一部として使われる。たとえば、ビュー方向Vと単位法線ベクトルnの間の内積がゼロであるなら、ビュー方向は法線nに直角である。こうした状況では、印象をとらえるためにカメラPOV105を広告対象に向ける傾向をもつずれはどんなものであっても、突発的で、あまりに大きいため、いらだたせたり、不快感を与えたり、不自然であったりする。さらに、ビューイング方向Vと相対的な変位ベクトルRの間の内積が負であり、カメラPOV速度vcと相対的な変位ベクトルRの間の内積が負であるなら、カメラPOVが対象101から離れる方向を指していて、遠ざかっていると推論される。こうした状況では、印象をとらえるためにカメラPOV105を広告対象に向ける傾向をもつずれはどんなものであっても、突発的であるため、いらだたせたり、不快感を与えたり、不自然であったりする。
【0053】
本発明の実施の形態では、ずれベクトルδ…δの値は、重みを内積に適用し、その結果生じる加重内積を最適化することによって決定してもよい。重みは、広告対象101に関連づけられた引力の強さSに基づくものであってもよい。重みは、広告印象の生成と関連づけられた多数の要因を考慮に入れてもよい。たとえば、距離Rが大きすぎるか、小さすぎるために印象を生み出すことができないなら、重みをすべてゼロに設定してもよい。距離Rがある最適の範囲内にあるならば、重みは1に近い値に設定してもよい。最適の範囲とは、比較的小さなずれが、広告印象を生み出すか、生み出さないかの違いを生じることがありうるような値の範囲である。重みの値はさらに内積の値に依存してもよく、それによって、ビュー方向Vと法線nの間の角度および/またはRとvrelの間の角度が大きくなるにつれて、ずれの強さが弱まる傾向をもたせてもよい。ある実施の形態では、引力場の強さ(例えば重みの値)は、シミュレーション環境に広告物を置くコストの一部として売られてもよい。たとえば、極端なケースでは、重みの代金を払われないなら、δ…δ=0となるように、重みはすべてゼロに設定されてもよい。
【0054】
シミュレーション環境に対するユーザのインタラクションの過程で広告対象101と関連づけられた広告印象が記録され、シミュレーション環境に対するユーザーのインタラクションの過程で記録されたたくさんの広告印象は、シミュレーション環境と関連づけられた広告システムの一部である報告サーバに報告されてもよい。図4は、本発明の実施の形態に関連して利用される、ゲーム内の広告システム100の例を例示する。図4のゲーム内広告システム100は、ネットワーク110を含む。ネットワーク110は、たとえば、ケーブル・テレビジョンネットワーク、広帯域ワイヤレス・ネットワークまたはオプティカルファイバーネットワークである。本発明の実施の形態は、通信媒体の特定のタイプ、ネットワークが同質であるかどうか(たとえば、エンドツウエンドのワイヤレス)、ネットワークが私有であるか、公共のものであるか、あるいはその二つの組み合わせであるかについて、何ら制限を課すものではない。ネットワーク110は、ネットワーク110に接続されたいろいろなサーバーや端末の間で通信する手段を提供して、本発明の実施の形態の広告システム100を構築しなければならない。ネットワーク110は、通信ネットワーク、データネットワークまたはその二つの組合せである。ネットワーク110は、ローカルエリアネットワークまたはインターネットのような広域ネットワークである。本発明の実施の形態を実装するためのネットワーク接続を可能にするために、ネットワーク110は、例えば、CATV双方向ネットワーク、ISDNまたはxDSL高速ネットワークのようなインフラを用いて実装されてもよい。
【0055】
図4に示すように、コンテンツサーバ120は、ネットワーク110に通信可能に接続される。コンテンツ・サーバ120は、コンテンツ・プロバイダによって提供され、コンテンツをシミュレーション環境に提供する。広告サーバ130は、広告代理店によって提供され、ネットワーク110に通信可能に接続される。広告サーバ130は、広告情報データを有する広告データベース140を含むか、それに接続されている。図4の例では、システム100は、コンテンツ作者150…150、広告主160…160、およびエンドユーザ・クライアント・デバイス170…170を更に含む。システム100のある実施の形態は、支払い処理センター180と広告コンテンツ制作者190を更に含む。
【0056】
コンテンツ・サーバ120は、シミュレーション環境のためにデジタル・コンテンツを配信する。一例として、一般性を失うことなく、コンテンツはゲーム・ネットワークで動作しているネットワークデバイスから要求される。ある実施の形態では、コンテンツは、エンドユーザ・クライアント・デバイス170…170によって要求される。コンテンツ・サーバ120によって配信されるコンテンツは、デジタルメディアの形態(例えば音楽とビデオ)の他、ビデオゲーム・コンテンツ(例えば、エンドユーザー・クライアント・デバイス170…170でアクセスされる実際のビデオゲームまたはその一部)を含む。コンテンツ・サーバ120は、さらにデジタル・コンテンツのストレージを提供する。コンテンツ・サーバ120は、ローカルに(例えば、ストレージエリアネットワークの一部として)そのようなコンテンツを格納する。あるいは、コンテンツ・サーバ120は、コンテンツ・サーバ120から物理的に離れた場所か、さもなければエンドユーザ・クライアント・デバイス170…170へのコンテンツの検索と伝送ができるようにサーバ120に通信可能に接続された場所にコンテンツを格納する。コンテンツ・サーバ120でサービスされるコンテンツは、プッシュまたはプル操作の結果としてサービスされる。
【0057】
広告サーバ130は、前述のように、より大きな視聴者(例えばエンドユーザー)に対する広告コンテンツの配布を提供する広告代理業者によって管理される。広告サーバ130は、オーディオ、ビデオ、オーディオ/ビデオおよび静止画像のコンテンツを提供する。広告サーバ130でサービスされるコンテンツは、プッシュまたはプルのトランザクションの結果としてサービスされてもよい。広告データベース140は、例えば、前述のビデオとオーディオのコンテンツのような広告コンテンツのリポジトリー(貯蔵所)である。そのようなコンテンツは、デジタル形式またはアナログ形式で格納される。広告画像は、広告コンテンツの最も一般的なタイプであるが、広告コンテンツは、例えばプログラム、オブジェクト、ステート(状態)・データ、コントロールデータ、テクスチャ、ビットマップ・イメージ、圧縮画像、順序づけデータ、認証データ、公開鍵、および秘密鍵のような要素を更に含んでもよい。広告データベース140は、広告サーバ130と統合されてもよく、広告サーバ130から物理的に離れていてもよい。さもなければ、広告データベース140は、通信接続を提供してデータベース140からコンテンツの読み出しができるようにし、ネットワーク110を介してエンドユーザ・クライアント・デバイス170…170にその後の伝送をできるように構成される。
【0058】
コンテンツ作者150…150は、エンドユーザ(たとえばビデオゲーム)に配布するためにコンテンツを開発するエンティティ(実体)である。コンテンツ作者150…150は、オーディオ、ビデオ、オーディオ/ビデオ・コンテンツを開発する。コンテンツ作者150…150によって開発されるコンテンツは、任意の形式の媒体で生成される。たとえば、コンテンツは光ディスクフォーマット、または、フラッシュ・カードのような不揮発性メモリで開発される。コンテンツは、別のパーティによって伝送され、ホストされる純粋なデータフォーマットで提供されてもよい。たとえば、コンテンツ作者150…150は、ビデオゲームを開発するが、物理的な媒体形式で商業的にコンテンツを配信することはしない。その代わり、コンテンツはFTP転送されるか、さもなければコンテンツ・サーバ120に伝送され、エンドユーザー・クライアント・デバイス170…170にそれ以降配信するために適切な蓄積手段に格納される。
【0059】
広告主160…160は、コンテンツ作者150…150のいずれかによって作成されるデジタル・コンテンツに広告を配置しようとする任意のエンティティ(実体)である。広告主はどんな活動分野からでもよく、娯楽またはビデオゲーム産業に必ずしもいる必要はない。
【0060】
エンドユーザー・クライアント・デバイス170…170は、エンドユーザがデジタル・コンテンツにアクセスすることができるデバイスである。たとえば、ビデオゲームの場合、適切なエンドユーザー・クライアント・デバイス170…170は、ソニーコンピュータエンタテインメント社のプレイステーション3のような家庭娯楽ビデオゲームシステムを含む。デジタル・コンテンツ、たとえば、オンデマンドの映画または他のビデオ・プログラムの例では、エンドユーザ・クライアント・デバイス170…170は、セットトップケーブルボックスを含む。エンドユーザ・クライアント・デバイス170…170は、より恒久的なデバイス(たとえば、デスクトップコンピュータ)に一時的に接続される携帯機器を含み、たとえば、MP3プレーヤーのような携帯用の音楽デバイスにUSBケーブルによってデジタル・コンテンツの転送または更新ができるようにしてもよい。各クライアント・デバイス170…170は、コンテンツ作者170…170によって開発されるビデオゲームのようなシミュレーション・ソフトウェア172を含む。シミュレーション・ソフトウェアは、前述のように広告印象を強化するために時間Δtのある時間間隔の間にカメラ経路111に加えられるべき動き量を計算する印象強化インストラクション176を含む。
【0061】
オプショナルな支払い処理センタ180は、いろいろな支払いや金融トランザクションの実行ができるように構成される。これらの支払いは、たとえば、それば適切または利用可能であるなら、口座振り込み、自動振り替えまたは電信送金を通してなされる。支払い処理センタ180は、たとえば、これらのサービスを提供している銀行と関連している。別の例では、支払い処理センタ180は、いろいろな銀行に通信接続するオンライン・エスクロー・エージェントと関連している。そこで、条件つき証書エージェントは、ゲーム内広告システム100(例えば、広告主160…160とコンテンツ作者150…150)のいろいろなエンティティ(実体)に代わっていろいろな金融トランザクションの通知を指示したり、受け取ったりする。
【0062】
広告コンテンツ作者190は、デジタル・コンテンツに配置するために広告主160…160に代わって広告を制作したり、開発したりするエンティティ(実体)である。ある例では、広告コンテンツ作者190はデジタル的にコンテンツを制作してもよい。たとえば、特定の広告コピー(オーディオ、ビデオ、印刷またはそれら3つの任意の組合せ)が、非デジタル形式ですでに作成されているかもしれない。それらの例では、広告コンテンツ作者190が広告コピーを操作し(例えば、デジタル化する)、それがコンテンツ・サーバ120によって提供される、より大きなコンテクストのデジタル・コンテンツに入れられるようにしてもよい。他の例として、広告コンテンツ作者は広告のためのスクリプトを書き、同じものを作ってもよい(例えば、ビデオを撮影し、オーディオを録音し、それから二つをいろいろな特殊効果と結合する)。広告コンテンツ作者190は、特殊効果、プログラム要素、制御信号、メッセージおよびいろいろなプロトコルに関連した命令を含むプログラムオブジェクトとプログラムスクリプトを利用してもよい。さらに他の例では、広告コンテンツ作者はゼロから広告キャンペーン(例えばキャンペーンのための広告概念)を開発し、そのキャンペーンと一致するような広告コンテンツをその後作成してもよい。
【0063】
図5は、広告システム100の構成要素を用いたコミュニケーション500の流れの例を説明する。例示のために、単一のコンテンツ作者150、広告主160、およびエンドユーザ170が、図5に示される。当業者であれば、図5に示すコミュニケーションは、複数のコンテンツ作者、広告主、およびエンドユーザがいる状況に拡張できることが理解されよう。コンテンツ作者150は、ステップ205で広告サーバ130に広告構造情報152を提供する。広告構造情報の内容と構築は、米国特許出願公報20070079331号の図4に説明があり、そ内容を参照によりここに組み入れる。広告構造情報は、広告サーバ130の広告データベース140に登録される。広告サーバ130のオペレーターは、広告主160に広告情報132、たとえば、通知ステップ211において新しく登録されたゲームタイトルまたは他のシミュレーション環境の有用物のタイトル、コンテンツ、その他を知らせる。広告主160に知らせることは、従来メール、電子メール、リストサーブ、SMS、インスタントメッセンジャー、チャットまたは他の利用できる通信媒体によって、行われる。
【0064】
この段階で、印象強化命令176に関して、上述のような広告印象強化機能のオプションを、広告サーバ130は提供し、広告主160は受け入れる。特に、広告情報132は、デジタルコンテンツが生成されたシミュレーション環境を見るユーザの見方が、シミュレーション環境において広告コンテンツと関連している有用物の存在によって、影響されるかどうか、どのように、どれくらい強く、影響されるかについての情報を含む。広告情報132は、広告主160がシミュレーション環境内に置きたい広告コンテンツに対して広告印象強化命令を使用可能にするための価格構造を含む。
【0065】
広告主160は、広告サーバ130にアクセスし、ビューイングステップ215において広告情報132を見て、応用ステップ220で、たとえばウェブ・ブラウザ・スクリーンから広告購入を申し込む。一旦、広告主160が確立されると、広告主名、タイムスロット、広告期間のような広告主が指定した情報162が、通知ステップ225において広告サーバ130から適当なコンテンツ作者150に提供される。通知は、従来メール、電子メール、リストサーブ、SMS、インスタントメッセンジャー、チャットまたは他の利用できる通信媒体によって行われる。
【0066】
広告主が指定した情報162と広告構造情報152は、注文ステップ230において、広告サーバ130経由で広告コンテンツ作者190にも供給される。広告コンテンツ作者190は、広告主が指定した情報と広告構造情報に基づいて広告コンテンツ192(例えば広告)を作成する。完成した広告コンテンツ192(例えばビットマップ・データまたは他のグラフィック、オーディオやビデオのデータ)は、配信ステップ235で広告コンテンツ作者190によって広告サーバ130に届けられる。
【0067】
完成した広告の受領通知は、従来メール、電子メール、リストサーブ、SMS、インスタントメッセンジャー、チャットまたは他の利用できる通信媒体によって、完了ステップ240で広告サーバ130から広告主160に伝えられる。
【0068】
広告主160は、ビューイング/承認ステップ245において、広告サーバ130上で完了した広告情報192を見る。広告主160が完了した広告情報に対応する完成した広告コンテンツ192を承認する(例えば、ウェブ・インタフェースで『OKの』ボタンを押すことによって)ならば、広告コンテンツは確認され、日程134は、従来メール、電子メール、リストサーブ、SMS、インスタントメッセンジャー、チャットまたは他の利用できる通信媒体によって、広告サーバ130からコンテンツ作者150に送られる。ステップ250で届けられる日程134は、広告主、タイムスロット、期間、広告料金その他に関連した情報を含む。本発明の実施の形態において、日程134は、デジタルコンテンツが生成されたシミュレーション環境を見るユーザの見方が、シミュレーション環境において広告コンテンツと関連している有用物の存在によって、影響されるかどうか、どのように、どれくらい強く、影響されるかについての情報を含んでもよい。
【0069】
登録ステップ255において、コンテンツ・プロバイダ120は、特定の広告情報136と広告コンテンツ192を配信されるデジタル・コンテンツ122に関連づける。つまり、コンテンツ・プロバイダ120は特定の広告がデジタル・コンテンツその他の特定の部分とともに配信されることを認める。情報をこのように相互に関係づけることには、広告情報とデジタル・コンテンツ/広告プログラムを反映する新しい派生ファイルをオーサリングすること、デジタル・コンテンツ122にメタデータ124を埋め込むこと、あるいは、特定のデータファイル(例えばデジタル・コンテンツ/広告プログラム)が他の異なるファイル(例えば広告情報136)をコールするというようなオブジェクト指向プログラミングを実装することを含めてもよい。
【0070】
メタデータ124は、たとえば、ゲーム・キャラクタはどれくらい長く、ビデオゲーム内で定められる印象エリアの中にいなければならないか、といった広告情報136に関する情報も含む。メタデータ124は、印象エリアのパラメータや、ここで議論されるような特定の品質要因を定義する情報をさらに提供する。追跡パラメータ、フィードバック情報、および/またはインストラクションが、広告のメタデータにさらに埋め込まれてもよい。そのような情報は、別ファイルとして広告情報136とともに同時にダウンロードされてもよく、それによって、広告情報は印象、報告その他に関連した特定の情報をコールする。
【0071】
ユーザは、コンテンツ適用ステップ260でエンドユーザー・クライアント・デバイス170を使用して、シミュレーション環境(例えばドライブシミュレーション・ビデオゲーム)に対してデジタルコンテンツ122にアクセスしたり、デジタルコンテンツ122を要求したりする。コンテンツに対する適用の結果、ユーザはダウンロードステップ265でデジタルコンテンツ122をダウンロードし始める。あるいは、ユーザがすでにデジタルコンテンツ122の特定の部分を持っているならば、このステップにはそのコンテンツの最新版をユーザに提供することが含まれる。このステップは、ユーザがすでに所有しているデジタルコンテンツのロック解除も含む。ステップ265には、取り外し可能媒体を認証することや、ゲーム・ネットワーク、ゲームの『ロビー』または『待合室』に登録することなども含まれる。
【0072】
本発明のある実施の形態では、ユーザは、恒久的な物理媒体(例えば光ディスク)を使ったデジタルコンテンツにアクセスしてもよい。物理媒体には、本広告システム100にアクセスするためのインストラクション、特に、実際のシミュレーション環境データ(例えばビデオゲーム・データ)に対してコンテンツを広告することに関するインストラクションが具現化されている。本発明の更なる実施の形態において、ユーザはシステム100経由で広告コンテンツと実際のシミュレーション環境データの組合せ(例えば物理媒体上のゲームの初期リリース後に発表される新しい広告コンテンツと新しいゲームレベル)にアクセスしてもよい。そのような実施の形態は、もっと詳細に以下議論される。
【0073】
ステップ265におけるコンテンツおよび/または広告のダウンロードの間、コンテンツ・プロバイダ120は、ステップ270における特定の広告材料に関するダウンロード要求を広告サーバ130に知らせる。コンテンツと広告の間のそのような相互関係は、以前登録ステップ255で作られたものである。広告サーバ130は、ステップ275でコンテンツ・プロバイダ120へのユーザ・ダウンロードに対応する必要な広告データ196を伝送する。必要に応じて、コンテンツ・プロバイダ120に提供された広告データ196は、コンテンツがダウンロードされている時間を利用して更新することができる(例えば新しい広告コピー)。本発明の実施の形態では、広告データ196は、デジタルコンテンツが生成されたシミュレーション環境を見るユーザの見方が、シミュレーション環境において広告コンテンツ192と関連している有用物の存在によって、影響されるかどうか、どのように、どれくらい強く、影響されるかについての情報を含む。
【0074】
デジタル・コンテンツ(広告情報デリバリー・ステップ275における広告情報またはコンテンツを含む)をダウンロードした後、ユーザは(エンドユーザー・クライアント・デバイス170を通して)デジタル・コンテンツ122と関連づけられたシミュレーション環境内に広告コンテンツ192を描画させる。その広告情報は広告サーバ130によって提供されたものである。上述のように、本発明のある実施の形態は、ゲーム全体というよりむしろ、広告情報のみ、あるいは新しいシミュレーション環境コンテンツと広告情報の組合せにアクセスする。
【0075】
ユーザがエンドユーザー・クライアント・デバイス170によってシミュレーション環境とインタラクションする間、シミュレーション環境を見るユーザの見方は、広告コンテンツ192の存在によって微妙に影響される。例えば、先に述べたように、この微妙な変更がシミュレーション環境を見るユーザの見方をわずかに変化させ、広告印象が強化されるように設計されている。
【0076】
広告のステート(例えば配信数や作られた印象の数)は、広告ステータス通知ステップ280において広告サーバ130に提供され、必要なら、あるいはそれが望ましいなら、広告主160にも提供される。その結果、たとえば、作られた印象の数に対する広告キャンペーンの成功具合などの特定の決定がなされる。
【0077】
ステップ270における通知の結果、広告サーバ130は、エンドユーザー・クライアント・デバイス170にダウンロードされたか、ダウンロードされている広告を追跡する。米国特許出願公報20070079331で議論されているように、特定の広告印象とトラッキング特性を利用することで、広告サーバ130は、広告印象に関連するフィードバックを受け取る。印象または他の広告フィードバックに関する情報は、直接的あるいは間接的に印象トラッキングを実装するのに必要なソフトウェアで構成されたエンドユーザー・クライアント・デバイス170で生成される。
【0078】
直接的な印象トラッキングは、エンドユーザー・クライアント・デバイス170に構成され、シミュレーション環境カーネルとともに動作するソフトウェアに基づく。このソフトウェアは、さらに、広告キャンペーンに関連したテクスチャとオブジェクト、またはテクスチャーとオブジェクトへのインデックスを受け取ることができるようにし、ネットワーク通信に参加するように構成されている。トラッキング・ソフトウェアは、ゲーム・コントローラを利用してカメラの遠近感を制御するユーザに提示されるカメラ眺望を変えることに関して、いろいろな広告物の角度と位置を直接モニターする。間接的な印象トラッキングは、ピア・ツー・ピア・ネットワークにおけるサーバまたはセッション・マスター・クライアントを通じて実行される。このサーバまたはクライアントは、キャンペーン・プログラムと関連づけられた機能(例えば広告印象の決定を出すのに必要なデータの抽出)に関与し、その機能を促進し、調停し、問い合わる。それゆえ、広告印象の決定は、たとえば、生成された情報またはエンドユーザ・クライアント・デバイス170から送られた信号に応じて、広告サーバ130または広告主160のもとで行われる。
【0079】
広告印象データはバッチ処理されるか、周期的間隔でネットワークに伝送される。印象データの伝送はスケジュールに従って実行されるか、または、ゲームプレイまたはシミュレーション環境とのインタラクションを促進するための他のプロセスや伝送とともに実行される。印象データは、ネットワーク上で受け取った問い合わせの間に流れ出されるか、引き出されてもよい。広告システム100のどんなネットワーク・エレメントでも、印象データの伝送を促進するか、影響を与える。
【0080】
広告印象は、いろいろな方法で計算される。たとえば、仮想ショッピングセンターの仮想キオスクにある広告は、午後の時間、1000人のゲーマーによって観察されるかもしれない。各ゲーマーがゲームのキャラクタをキオスクを通り過ぎるように歩かせ、そこで広告された商品やサービスを見たとき、その特定の広告は1000の印象を享受したと言えるであろう。印象は、時間閾値インデックスによって計算してもよい。たとえば、ユーザが特定の期間、広告にさらされた後、印象が獲得され、トリガーされ、カウントされてもよい。たとえば、ユーザが広告に30秒間さらされた後、印象が生じるようにしてもよい。仮想キオスク上の、あるいは全体的な広告キャンペーンの一部としての広告にユーザが連続して、あるいは、分散してさらされたことにもとづいて、印象が追跡され、計算されてもよい。
【0081】
広告コンテンツを受信し、印象を追跡(トラッキング)し、印象データをフィードバック伝送する本発明のシステムは、単一のソフトウェアエレメントであってもよく、あるいは、複数のソフトウェアエレメントであってもよい。ソフトウェアエレメントは、一つ以上のプロセッサ上に、または、ローカル/ワイドエリアネットワークをまたがって、全体として、あるいは部分的に分散されてもよい。
【0082】
印象強化ソフトウェアと印象トラッキングソフトウェアは、ダウンロードステップ265の間、必要なソフトウェアモジュールをダウンロードすることの結果として提供される。あるいは、当該ソフトウェアは、物理媒体(たとえば、光ディスク)上に直接インストールされ、エンドユーザー・クライアント・デバイス170によって読み出されるか、または、エンドユーザー・クライアント・デバイス170に直接的にインストールされる。印象強化ソフトウェア、印象トラッキングソフトウェア、またはソフトウェアのいろいろな構成要素は、実施の形態の特定の構成に依存している広告システム100のいろいろな他の構成要素にインストールされてもよい。
【0083】
同様の、あるいは同一の広告状態情報は、コンテンツ作者150に提供されてもよい。この通知がなされることにより、広告主160には、ここで議論された任意の支払いプランにしたがって、コンテンツ作者150によって正確に請求書が送られる。広告サーバ130は、支払い処理センター180にこの情報をさらに提供してもよい。これにより、ステップ285において自動的な課金および支払いが可能になる。これらの支払いは、たとえば、それば適切または利用可能であるなら、口座振り込み、自動振り替えまたは電信送金を通してなされる。
【0084】
図4を参照して説明された広告システム100は、いろいろなコミュニケーションデータネットワーク上で実装することができる。
【0085】
本発明のある実施の形態において、ゲーム内広告システム100の特定のエレメントは、結合されるか、システム100のオペレーションを損なうことなく完全にシステム100から取り外されてもよい点に留意する。たとえば、ここに説明されるように、ゲーム内広告システム100のある実施の形態は、支払い処理センタ180を必要とせずに機能することがある。なぜなら、システム100の当事者の適当な報酬は、前もって確立されているか、広告配信の後、特定の情報の解析を受けるからである。同様に、広告サーバ130と関連するデータベース140は、広告コンテンツ作者190、あるいは、コンテンツ・プロバイダ120とともに動作してもよい。いろいろな承認や通知のステップは、米国特許出願公報20070079331号の図3のタグ付けの文脈で議論されているように、広告購入が予約され、適切な広告がタグ付けされた有用物に配信される限り、図4の手続から省略してもよい。当該公報の内容は参照によりここに組み入れられる。さらに、データの交換または上述のいろいろな通知は、双方向になされてもよく、システム100のいろいろな構成要素の間で交換されてもよい。たとえば、いろいろな通知は、広告サーバ130によってなされるのに加えて、広告サーバ130へ届けられてもよい。その点について、本発明は、図5に表されるような例示的なデータフローによって制限されることを意味しない。図4図5は、コンテンツと広告の両方がネットワーク110上でエンドユーザー・クライアント・デバイス170に提供されるゲーム内広告システム100を例示するが、ある実施の形態では、ユーザは、プレイステーション3のゲーム機やデスクトップコンピュータで使用される光ディスクのような(たとえば、CD−ROMドライブに挿入される)物理的な媒体に具現化されたゲームをプレイしてもよい。このような例では、ゲームに関連するいろいろなライブラリ(たとえば、キャラクタ生成、ユーザインタフェース、ユーザコントロールの認識など)が作られ、コンテンツプロバイダ120経由でアクセスされたり、ダウンロードされたりする代わりに、物理媒体に記録される。
【0086】
そのような実施の形態では、広告コンテンツもまた、物理媒体に具現化される。しかし、前にも述べたように、そのような広告スキームは、もしゲームの人気が過大評価されている(広告購買に高値をつけすぎていた)ことがわかるか、ゲームの人気が過小評価されている(広告購買に低い値がつけられていた)ことがわかるなら、効果がなくなる。同様に、特定の広告の妥当性は時間が経つと期限切れになる。たとえば、広告されたイベントが起き、広告主が製品の販売をやめるか、ビジネスから手を引き、広告が架空の製品に関する偽りの広告になるが、時間が経過してもその広告がゲームのコンテキストには残っているという状況である。
【0087】
そのような物理媒体では、ソフトウェアクライアントは物理媒体に具現化されてもよい。ソフトウェアクライアントは、オペレーティングルーチン、リソース、インストラクションなどを含み、エンドユーザー・クライアント・デバイス170が広告システム100にアクセスするために光媒体または他の物理媒体を読むのを可能にする。ユーザは、(例えば、ユーザが実際のゲームに関するコードや他の情報をダウンロードせず、あるいは、直接アクセスしないならば)シミュレーション環境コンテンツを必ずしも受け取っているとは限らないけれども、広告システム100にアクセスするために必要とされる、システム100に提供されるべき広告コンテンツのためのインストラクションおよびオペレーションにクライアントが関係していることから、ユーザは広告コンテンツを依然として受け取ることがある。
【0088】
物理メディア上にそのようなソフトウェアクライアントを提供することを通して、いろいろな関係者が、広告システム100と相互作用する特定のエンドユーザ・クライアント・デバイス上で動作するゲームやシミュレーション環境コンテンツを開発してもよい。広告クライアントコードにアクセスすると、広告システム100のオペレータによって料金を課される。サードパーティのゲーム開発者が、広告にかかった費用を、ゲームの人気と広告価値を評価した上で特定のビデオゲームにコンテンツを置きたいと願う広告主160…160に転嫁することにより、当該費用は取り返される。
【0089】
一例として、限定することなく、エンドユーザ・クライアント・デバイス170は、ゲーム機である。商用ゲーム機の例には、ワシントン州レッドモンドにあるマイクロソフト社のXBox(登録商標)、日本の京都にある任天堂のWii(登録商標)、日本の東京にあるソニーコンピュータエンターテインメントのプレイステーション3のようなプレイステーション(登録商標)デバイスがある。そのようなゲーム機は一般にテレビジョン受信機やビデオモニタと接続され、仮想世界のビジュアルイメージがユーザに提供される。あるいは、クライアント・デバイスは、補助コンテンツを受信して利用することができる他のどんなタイプのネットワーク機能のあるデバイスであってもよい。そのようなデバイスには、これらに限定するわけではないが、移動電話、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、テレビ・セットトップボックス、携帯型インターネットアクセスデバイス、携帯型電子メール・デバイス、携帯型ビデオゲーム・デバイス、パーソナル携帯情報機器、デジタル音楽プレーヤーなどが含まれる。さらに、クライアントデバイス170は、以前リストした例の二つ以上のデバイスの機能を組み込んでもよい。
【0090】
一例として、クライアント・デバイス170は図6で示すように構成される。図6は、本発明の実施の形態に係るクライアント・デバイス300の構成要素を例示するブロックダイヤグラムを表す。一例として、一般性を損なうことなく、クライアント・デバイス300は、本発明の実施の形態を実行するのにふさわしいコンピューターシステム(例えばパーソナルコンピュータ、テレビゲーム機、パーソナル携帯情報機器または他のデジタル装置)として実装される。クライアント・デバイス300は、ソフトウェアアプリケーションと任意であるがオペレーティングシステムを走らせるように構成された中央演算処理装置(CPU)305を含む。CPU 305は、一つ以上のプロセッシングコアを含む。一例として、これに限定するものではないが、CPU 305はセルプロセッサのような並列プロセッサモジュールであってもよい。セルプロセッサアーキテクチャの例は、「セルブロードバンドエンジンアーキテクチャ」に詳細が記述されている。これは、IBM、ソニー・コンピュータエンタテインメント、東芝の2005年8月8日付けの著作権で保護されており、コピーはhttp://cell.scei.co.jp/からダウンロード可能であり、その内容全体を参照によってここに組み入れる。
【0091】
メモリ306はCPU 305に接続される。メモリ306は、CPU 305が使用するためのアプリケーションとデータを格納する。メモリ306は、集積回路(例えばRAM、DRAM、ROM、など)の形態をとる。コンピュータプログラム301は、プロセッサ305上で実行することができるインストラクションの形で、メモリ306に格納される。プログラム301のインストラクションは、例えば、図1A−1Dと図2を参照して上述したように、広告印象強化方法の特定のステップを実装するために構成される。一例として、印象強化プログラム301は、カメラ経路に沿って遭遇された広告対象にカメラ視点(POV)を向けさせる動きをカメラ経路に加えるためのインストラクションを含む。カメラ経路に加えられる動きは、多くの広告印象が広告対象と結びつける見込みを増やすためにビデオディスプレイ上に表示されるシーン内に広告対象を置くように構成される。プログラム301は、対話型環境を実装するために構成されたインストラクションとともに動作する。一例として、そのようなインストラクションは、メインプログラム303(例えばビデオ・ゲームプログラム)の一部である。あるいは、メインプログラム303は仮想世界とインターフェイスするためのプログラムである。シミュレーション環境に対してユーザ`がインタラクションする間、カメラ経路に沿ったカメラPOVの動きに応じて、カメラPOVが変わるとき、メインプログラム303は、ビデオディスプレイ上にカメラPOVからのシミュレーション環境の一部のシーンを表示し、そのシーンを変えるように構成される。メインプログラムは、物理シミュレーション304、カメラ管理307、および広告印象レポート309のためのインストラクションを含む。メインプログラム303は、印象強化プログラム301、物理シミュレーション・インストラクション304、カメラ管理インストラクション307、および広告印象レポーティング・インストラクション309を、たとえば、ファンクションまたはサブルーチンとして呼び出す。
【0092】
クライアント・デバイス300は、周知の支援機能310として、例えば、入出力(I/O)エレメント311、電源(P/S)312、クロック(CLK)313およびキャッシュ314が含まれる。クライアント・デバイス300は、さらに、アプリケーションとデータを格納するための不揮発性のストレージを提供するストレージ・デバイス315を含む。ストレージ・デバイス315は、コンテンツ・サーバ120からダウンロードされた補助コンテンツ資産316を一時的または長期的に保管するために使われる。一例として、ストレージ・デバイス315は固定ディスク装置、取り外し可能なディスクドライブ、フラッシュメモリ・デバイス、テープ装置、CD−ROM、DVD−ROM、ブルーレイ(商標または登録商標)、HD−DVD、UMDまたは他の光ストレージ・デバイスである。
【0093】
ユーザ入力デバイス320は、ユーザからコンピュータ・クライアント・デバイス300に対するユーザー入力を伝えるために用いられる。一例として、ユーザ入力デバイス320は、I/Oエレメント311を通してクライアント・デバイス300に接続される。適当な入力装置320の例は、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチパッド、タッチスクリーン、ライトペン、静止画またはビデオのカメラ、および/またはマイクを含む。クライアント・デバイス300は、電子通信ネットワーク327を介したコミュニケーションを容易にするためのネットワークインターフェース325を含む。ネットワークインターフェース325は、ローカルエリアネットワークとインターネットのようなワイドエリアネットワーク上で有線または無線のコミュニケーションを実装するために構成される。クライアント・デバイス300は、ネットワーク327を介してメッセージパケット326によってデータやファイルの要求を送受信する。
【0094】
クライアント・デバイス300は、グラフィックプロセッシングユニット(GPU)335とグラフィックスメモリ340とを有するグラフィックス・サブシステム330を更に含む。グラフィックスメモリ340は、出力イメージの各画素に対する画素データを格納するために使われるディスプレイメモリ(例えばフレーム・バッファ)を含む。グラフィックスメモリ340は、GPU 335と同じデバイス内に統合されてもよく、別のデバイスとしてGPU 335に結合されてもよく、メモリ306内に実装されてもよい。画素データは、CPU 305から直接グラフィックスメモリ340に提供される。あるいは、CPU 305は、所望の出力イメージを定めるデータやインストラクションをGPU 335に提供する。GPU 335はそれを用いて出力イメージの画素データを生成する。所望出力イメージを定めるデータやインストラクションは、メモリ310やグラフィックスメモリ340に格納される。ある実施の形態では、GPU 335は、例えば、適当なプログラミングまたはハードウェア・コンフィギュレーションによって構成され、シーンのためにジオメトリ、ライティング(照明)、シェーディング、テクスチャリング、モーション、および/またはカメラパラメータを定めるインストラクションとデータから出力イメージに対する画素データを生成するための3Dレンダリング機能をもつ。GPU 335は、シェーダプログラムを実行することができるプログラム可能な実行ユニットを更に含む。
【0095】
グラフィックスサブシステム330は、ビデオ表示装置350で表示されるべきグラフィックスメモリ340からのイメージに対する画素データを周期的に出力する。ビデオ表示装置350は、クライアント・デバイス300からの信号に応じてビジュアル情報を表示することができる任意のデバイスであり、CRT、LCD、プラズマ、およびOLEDディスプレイを含む。コンピュータ・クライアント・デバイス300は、表示装置350にアナログまたはデジタル信号を提供する。一例として、ディスプレイ350はテキスト、数字、グラフィカルシンボルまたはイメージを表示するCRTまたはフラットパネルのスクリーンを含む。さらに、ディスプレイ350は、可聴もしくは検知可能な音を出すオーディオスピーカーを含む。そのような音の生成を容易にするために、クライアント・デバイス300は、CPU305、メモリ306、および/またはストレージ315によって提供されたインストラクションおよび/またはデータからアナログまたはデジタル音声出力を生成するために適したオーディオプロセッサ355を更に含む。
【0096】
CPU305、メモリ306、支援機能310、データストレージ315、ユーザ入力デバイス320、ネットワークインターフェース325、および音声プロセッサ355を含むクライアント・デバイス300の構成要素は、データバス360を介して互いに機能的に接続されている。これらの構成要素は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェア、あるいはこれらのうちの2つ以上の組合せで実装される。
【0097】
本発明の好ましい実施の形態を完全な形で説明してきたが、いろいろな代替物、変形、等価物を用いることができる。したがって、本発明の範囲は、上記の説明を参照して決められるものではなく、請求項により決められるべきであり、均等物の全範囲も含まれる。ここで述べた特徴はいずれも、好ましいかどうかを問わず、他の特徴と組み合わせてもよい。請求項において、明示的に断らない限り、各項目は1またはそれ以上の数量である。請求項において「〜のための手段」のような語句を用いて明示的に記載する場合を除いて、請求項がミーンズ・プラス・ファンクションの限定を含むものと解してはならない。
図2
図4
図5
図6
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図3