(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5744516
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】ソーシャルコンテキストをソフトウェアアプリケーションに提供するためのプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/62 20130101AFI20150618BHJP
G06F 21/44 20130101ALI20150618BHJP
G06F 9/44 20060101ALI20150618BHJP
G06F 15/00 20060101ALI20150618BHJP
【FI】
G06F21/62 345
G06F21/62 336
G06F21/44
G06F9/06 620K
G06F15/00 440
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2010-521182(P2010-521182)
(86)(22)【出願日】2008年8月14日
(65)【公表番号】特表2010-537283(P2010-537283A)
(43)【公表日】2010年12月2日
(86)【国際出願番号】US2008073202
(87)【国際公開番号】WO2009023790
(87)【国際公開日】20090219
【審査請求日】2011年8月4日
(31)【優先権主張番号】11/893,559
(32)【優先日】2007年8月15日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508178054
【氏名又は名称】フェイスブック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100077539
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 義仁
(72)【発明者】
【氏名】ディアンジェロ,アダム
(72)【発明者】
【氏名】フェッターマン,デイブ
(72)【発明者】
【氏名】チーバー,チャーリー
(72)【発明者】
【氏名】スタインバーグ,アリ
(72)【発明者】
【氏名】ザモア,エリック
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョオ,ジュリー
(72)【発明者】
【氏名】モリン,デイブ
(72)【発明者】
【氏名】スリー,マーク
(72)【発明者】
【氏名】サングビ,ルチ
【審査官】
戸島 弘詩
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2005/0216300(US,A1)
【文献】
国際公開第2006/050278(WO,A1)
【文献】
特表2008−519332(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/070676(WO,A1)
【文献】
国際公開第2006/019752(WO,A1)
【文献】
国際公開第2007/142063(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0191058(US,A1)
【文献】
Harvey Jones, Jose Hiram Soltren,Facebook: Threats to Privacy,2005年12月14日,p.4-6,10-12,34-35,39-45,[平成25年4月23日検索],URL,http://groups.csail.mit.edu/mac/classes/6.805/student-papers/fall05-papers/facebook.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F21/00−21/88
G09C1/00−5/00
H04K1/00
H04L9/00
G06F9/44,13/00,15/00
G06Q50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーシャルネットワーキングシステムのコンピュータシステムによって、該ソーシャルネットワーキングシステムのユーザからユーザ装置を介してプライバシー設定を受信し、該受信したプライバシー設定を該ソーシャルネットワーキングシステムのデータベースに格納するステップと、ここで、前記プライバシー設定は、前記ソーシャルネットワーキングシステムのプロバイダ以外のプロバイダによって提供されたアプリケーションが、該ソーシャルネットワーキングシステムにおいて該ユーザがコネクションを確立している1以上の他のユーザに関する情報を含む該ユーザに関する情報にアクセスすることを、該ユーザが承認しているかどうかを示し、前記アプリケーションは、前記アクセスで得た、前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいて該ユーザがコネクションを確立している前記1以上の他のユーザに関する情報に基づいて、該アプリケーションが実行されるサーバから前記ユーザ装置にコンテンツを提供するものであり、
前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記コンピュータシステムによって、前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記ユーザに関する情報を得るために前記アプリケーションから出されるリクエストを、受信するステップと、ここで、前記リクエストされた情報は、前記ユーザが前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいてコネクションを確立している前記1以上の他のユーザに関する情報を含み、
前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記コンピュータシステムによって、前記受信された前記プライバシー設定に基づいて、前記リクエストを出した前記アプリケーションに対して該リクエストされた情報を前記ソーシャルネットワーキングシステムが提供することにつき承認を受けているかどうかを判定するステップと、
前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記コンピュータシステムによって、前記承認を受けていると判定されたならば、前記リクエストされた情報を前記ソーシャルネットワーキングシステムから該リクエストを出した前記アプリケーションに提供するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記リクエストされた情報は、前記アプリケーションの前記ユーザに関する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リクエストされた情報は、前記ソーシャルネットワーキングシステムの1以上のユーザに関する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザは、前記ソーシャルネットワーキングシステムにおける他のユーザとのコネクションを確立していることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記コンピュータシステムによって、前記ユーザがコネクションを確立している前記ソーシャルネットワーキングシステムにおける1以上の他のユーザからプライバシー設定を受信するステップをさらに備え、このプライバシー設定は、前記アプリケーションが前記ソーシャルネットワーキングシステムから取得した特定のユーザの情報を該アプリケーションの他のユーザに対して利用可能にすることができるかどうかを少なくとも部分的に規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記コンピュータシステムによって、前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記ユーザから更なるプライバシー設定を受信するステップをさらに備え、該更なるプライバシー設定は、前記アプリケーションが、前記ソーシャルネットワーキングシステムから取得した該ユーザの情報を、該ユーザが前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいてコネクションを確立している他のユーザに対して、該アプリケーションを介して利用可能にすることができるかどうかを少なくとも部分的に規定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
プロセッサと、
ソフトウェアモジュールを記憶するためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、
ソーシャルネットワーキングシステムのユーザに関連付けられた情報及び該情報の利用のための承認情報とを格納し且つ更新するように構成されたユーザ情報データベースと、
アプリケーションプログラミングインタフェースであって、
前記ソーシャルネットワーキングシステムのユーザからユーザ装置を介してプライバシー設定を受信し、ここで、該受信したプライバシー設定は前記ユーザ情報データベースに格納され、かつ、前記プライバシー設定は、前記ソーシャルネットワーキングシステムのプロバイダ以外のプロバイダによって提供されたアプリケーションが、該ソーシャルネットワーキングシステムにおいて該ユーザがコネクションを確立している1以上の他のユーザに関する情報を含む該ユーザに関する情報にアクセスすることを、該ユーザが承認しているかどうかを示し、前記アプリケーションは、前記アクセスで得た、前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいて該ユーザがコネクションを確立している前記1以上の他のユーザに関する情報に基づいて、該アプリケーションが実行されるサーバから前記ユーザ装置にコンテンツを提供するものであり、
前記ユーザ情報データベースに格納された前記ユーザに関する情報を得るために前記アプリケーションから出されるリクエストを受信し、ここで、前記リクエストされた情報は、前記ユーザが前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいてコネクションを確立している前記1以上の他のユーザに関する情報を含み、
前記ユーザの承認を条件として、前記リクエストを出した前記アプリケーションに該リクエストされた情報を提供する、
ように構成された前記アプリケーションプログラミングインタフェースと、
検証モジュールであって、
前記受信された前記プライバシー設定に基づいて、前記リクエストを出した前記アプリケーションに対して該リクエストされた情報を前記ソーシャルネットワーキングシステムが提供することにつき承認を受けているかどうかを判定し、
承認されたならば、前記ソーシャルネットワーキングシステムから前記アプリケーションプログラミングインタフェースに前記リクエストされた情報を提供する、
ように構成された前記検証モジュールと
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項8】
前記アプリケーションプログラミングインタフェースは、前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記ユーザからプライバシー設定を受信するようにさらに構成されており、該プライバシー設定は、前記アプリケーションが、前記ソーシャルネットワーキングシステムから取得した該ユーザの情報を、該ユーザが前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいてコネクションを確立している他のユーザに対して、該アプリケーションを介して利用可能にすることができるかどうかを少なくとも部分的に規定することを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
コンピュータに、
ソーシャルネットワーキングシステムにおいて、該ソーシャルネットワーキングシステムのユーザからユーザ装置を介してプライバシー設定を受信し、該受信したプライバシー設定を該ソーシャルネットワーキングシステムのデータベースに格納する手順と、ここで、前記プライバシー設定は、前記ソーシャルネットワーキングシステムのプロバイダ以外のプロバイダによって提供されたアプリケーションが、該ソーシャルネットワーキングシステムにおいて該ユーザがコネクションを確立している1以上の他のユーザに関する情報を含む該ユーザに関する情報にアクセスすることを、該ユーザが承認しているかどうかを示し、前記アプリケーションは、前記アクセスで得た、前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいて該ユーザがコネクションを確立している前記1以上の他のユーザに関する情報に基づいて、該アプリケーションが実行されるサーバから前記ユーザ装置にコンテンツを提供するものであり、
前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記ユーザに関する情報を得るために、前記アプリケーションから出されるリクエストを受信する手順と、ここで、前記リクエストされた情報は、前記ユーザが前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいてコネクションを確立している前記1以上の他のユーザに関する情報を含み、
前記受信された前記プライバシー設定に基づいて、前記リクエストを出した前記アプリケーションに対して該リクエストされた情報を前記ソーシャルネットワーキングシステムが提供することにつき承認を受けているかどうかを判定する手順と、
前記承認を受けていると判定されたならば、前記リクエストされた情報を前記ソーシャルネットワーキングシステムから該リクエストを出した前記アプリケーションに提供する手順と
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記リクエストされた情報は、前記アプリケーションの前記ユーザに関する情報を含むことを特徴とする請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記リクエストされた情報は、前記ソーシャルネットワーキングシステムの1以上のユーザに関する情報を含むことを特徴とする請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記ユーザは、前記ソーシャルネットワーキングシステムにおける他のユーザとのコネクションを確立していることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、前記ユーザがコネクションを確立している前記ソーシャルネットワーキングシステムにおける1以上の他のユーザからプライバシー設定を受信する手順をさらに実行させ、このプライバシー設定は、前記アプリケーションが前記ソーシャルネットワーキングシステムから取得した特定のユーザの情報を該アプリケーションの他のユーザに対して利用可能にすることができるかどうかを少なくとも部分的に規定することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記コンピュータに、前記ソーシャルネットワーキングシステムの前記ユーザからプライバシー設定を受信する手順をさらに実行させ、該プライバシー設定は、前記アプリケーションが、前記ソーシャルネットワーキングシステムから取得した該ユーザの情報を、該ユーザが前記ソーシャルネットワーキングシステムにおいてコネクションを確立している他のユーザに対して、該アプリケーションを介して利用可能にすることができるかどうかを少なくとも部分的に規定することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットアプリケーションに関し、より詳細には、インターネットベースのソーシャルネットワークを用いて、第三者のソフトウェアアプリケーションでユーザの相互作用にソーシャルコンテキストを提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネットベースのソーシャル(社交)ネットワークのプロバイダは、第三者のソフトウェア開発者がソーシャルネットワークと相互作用することができるアプリケーションを開発することを可能にする。しかしながら、ソーシャルネットワークは、有限の情報のみを提供し、ソーシャルコンテキストをアプリケーションに提供することはない。すなわち、第三者のアプリケーションのユーザは、ソーシャルネットワークの他のユーザが何をしているか分からず、あるいは、公的に利用可能な情報ではないソーシャルネットワークの他のユーザについての情報にアクセスすることはない。
【0003】
現在、ソフトウェアアプリケーションの第三者の開発者がソーシャルネットワークにおいて利用可能な情報からソーシャルコンテキストを取り出すアプリケーションを開発するために用い得る利用可能なプラットフォームはない。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、ソーシャルコンテキストをソフトウェアアプリケーションに提供するためのシステムおよび方法を提供する。本発明の一実施形態によれば、ソーシャルネットワークのユーザは、ソーシャルネットワークにおいて利用可能な情報への外部ソフトウェアアプリケーションのアクセスを承認(authorize)してもよい。ソーシャルネットワークのユーザが外部アプリケーションを用いると、該アプリケーションは、ソーシャルネットワーク内で利用可能な情報へのアクセスに対する許可(permission)のためにソーシャルネットワークプロバイダにコンタクト(接触)する。アクセスが承認されたならば、アプリケーションは、ソーシャルネットワークからの情報をユーザとの相互作用に統合し、アプリケーションとのユーザの相互作用にソーシャルコンテキストを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本発明で利用され得るネットワークを介して、ソーシャルネットワークプロバイダ、ソフトウェアアプリケーションおよび計算装置のユーザを接続するアーキテクチャのブロック図である。
【0006】
【
図2】本発明におけるソーシャルネットワークプロバイダおよび第三者のソフトウェアアプリケーションとのユーザの典型的な相互作用を示すブロック図である。
【0007】
【
図3】ソフトウェアアプリケーションにソーシャルコンテキストを提供するためのプラットフォームを提供する典型的なソーシャルネットワークプロバイダのブロック図である。
【0008】
【
図4】本発明におけるソーシャルネットワークプロバイダにより提供されるソーシャルコンテキストを有する典型的な外部ソフトウェアアプリケーションのスクリーンショットを示す。
【0009】
【
図5】本発明におけるソーシャルネットワークプロバイダにより提供されるソーシャルコンテキストを有する典型的な外部ソフトウェアアプリケーションの他のスクリーンショットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、ソーシャルネットワークプロバイダよりもむしろ第三者の開発者により開発されるアプリケーションなどの、ソーシャルネットワークの外部にあるかあるいはソーシャルネットワークまたはソーシャルネットワークプロバイダ内には存在しないソフトウェアアプリケーションにソーシャルコンテキストを提供するために、ソーシャルネットワークを用いるためのプラットフォームを提供する。ソーシャルコンテキスト(社交ネットワークのコンテキスト=文脈、脈絡、背景、状況、前後関係等)は、ソフトウェアアプリケーションとのユーザの相互作用を個人向けにする情報を含む。
【0011】
ソーシャルネットワークプロバイダは、開発者がソーシャルネットワークからソーシャルコンテキストを取り出すアプリケーションを設計し得るように、ソフトウェアアプリケーションの第三者の開発者に本発明に係るプラットフォームへのアクセスを提供してもよい。そして、そのようなアプリケーションは、
該アプリケーションのユーザがソーシャルネットワークプロバイダにより提供されるソーシャルコンテキストを
体験することを可能にする
該ソーシャルネットワークの
複数ユーザについてのプライバシー制御情報を組み込
むことができる。
【0012】
また、例えば、ソーシャルネットワークの
或るユーザは、書評(book reviews)を表示する第三者のソフトウェアアプリケーションを
使用することを望んでもよい。
もし、ソーシャルネットワーク内の
該ユーザに関連付けられた情報を
ソーシャルネットワークプロバイダが外部アプリケーションに提供する
ことを、
該ユーザが承認し
ていたならば、
該ユーザは
該書評アプリケーションを通してその情報にアクセス
できる。例えば、ユーザは、ソーシャルネットワーク内で
コネクションを確立した人々により作成され
た該アプリケーション
上での書評を見
つけ出すために、該アプリケーションを
使用できる。
もし、本
又は位置(ロケーション)
についてのそれ自身のデータ、あるいは
提供されたアプリケーションプログラミングインタフェースを介してアクセス可能なその他あらゆる
それ自身のデータセット
を、ソーシャルネットワークが通常収集
しているならば、
該ユーザは、同様に、
前記第三者のアプリケーションの
彼の使用に
おいてそれらのデータを
組み込むことができる。
【0013】
図1は、本発明で利用され得るネットワーク108を介して、ソーシャルネットワークプロバイダ102と、ソフトウェアアプリケーション104と、計算装置を介するユーザ106とを接続するアーキテクチャのブロック図である。ユーザ106A、ユーザ106Bおよびユーザ106Nなどのユーザ106は、ネットワーク108を介して、ソーシャルネットワークプロバイダ102と通信する。ユーザ106A〜106Nは、携帯電話、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、あるいはデスクトップコンピュータまたはノートブックコンピュータなどの、ソーシャルネットワークプロバイダ102と互換性のあるあらゆるタイプの通信機器を利用すればよい。あらゆるタイプの通信機器は種々の実施形態の範囲内である。
【0014】
ソーシャルネットワークプロバイダ102は、ソーシャルネットワーキングサービス、例えば、通信サービス、出会い系サイト、あるいは、ソーシャル相互作用のための他のサービスを提供するあらゆるユーザまたはエンティティ(実体)を含めばよい。例えば、ソーシャルネットワークプロバイダ102は、一人以上のユーザ106がウェブサイトを介して互いに通信することを可能にするウェブサイトを主催してもよい。一例では、ユーザ106Aは、ソーシャルネットワークプロバイダ102に関連付けられたソーシャルネットワーキングウェブサイトを介してユーザ106Bと通信す
ることができ、該ソーシャルネットワークプロバイダ102は、例えば、
該ユーザ106Aと同じ大学に通う一人以上の他のユーザ106B〜106Nと
コネクションを持つまたは再
びコネクションを持つ機会を
該ユーザに提供する。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、アプリケーション104の開発者は、ソーシャルネットワークプロバイダ102とコンタクトし、その開発者からのアプリケーションキーを要求してもよい。ソーシャルネットワークプロバイダ102は、開発者の提案したアプリケーション104をレビューし、アプリケーション104とソーシャルネットワークとの間の相互作用を是認(approve)すればよい。レビューおよび是認は、あらゆる所望の形態を取ればよく、例えば、それらは人によるレビューを要求してもよく、あるいは、自動的であってもよい。
【0016】
アプリケーション104は、例えば、静止画または動画を表示するもの、音楽やスピーチを再生するもの、財務管理、カレンダー、もしくはあらゆる目的のためのものが本発明の範囲内であるように、あらゆるタイプのアプリケーションであればよい。アプリケーション104は、あらゆる自然言語あるいはコンピュータ言語で書かれればよい。
【0017】
ユーザ106Aがアプリケーション104に遭遇し、ソーシャルネットワークプロバイダ102
に情報へのアクセスを
リクエストする
ようなやり方でそれを用いる
とき、ソーシャルネットワークプロバイダ102は、
該アプリケーションのユーザが
該アプリケーション104による
該情報
へのアクセスの承認を提供
したか否かを知るためにチェックする。
【0018】
いくつかの実施形態では、ソーシャルネットワークのユーザは、彼が制御するソーシャルネットワーク内で利用可能な情報の外用(外部利用)を承認してもよい。例えば、その情報は、ユーザプロフィール、アカウント、ユーザID(固有のユーザ識別の一つ)、またはユーザを表すあらゆる他のデータもしくはデータ構造に関連付けられてもよい。典型的な承認方法は、限定するものではないが、(1)(2007年3月13日に出願され、「ネットワーク認証のためのシステムおよび方法」と題する米国仮特許出願第60/906,961号に記述されるような)ユーザがソーシャルネットワークとの無限のセッションを開くもの、(2)ユーザがソーシャルネットワークにログインし、チェックボックスメニューもしくは他の表示を通して、ソーシャルネットワーク内の彼のいくつかのまたはすべての情報のための承認設定を選択するもの、を含む。承認は、ユーザのアプリケーション104へのアクセス前またはその間に発生してもよく、ユーザまたはソーシャルネットワークプロバイダ102により変更されるまで無期限に持続してもよいものを含む。その代わりに、例えば、ソーシャルネットワークのログイン処理は、ある期間後に承認の満了をもたらすクロックを開始してもよく、期間満了後には、新しい承認が要求されるであろう。このようにして、アプリケーション104のユーザは、必要ではないが、アプリケーション104を介してソーシャルネットワーク内で利用可能な情報にアクセスしている間、(例えば、彼のコンピュータのデスクトップ上に開いたウィンドウを通して)動的にソーシャルネットワークを用いていればよい。
【0019】
アプリケーション104とともに
使用するためにソーシャルネットワーク内で利用可能な情報は、(2006年7月25日に出願され、「プライバシーサマリーを動的に生成するためのシステムおよび方法」と題する米国特許出願第11/493,291号に記述されるような)ソーシャルネットワークのユーザ106により選択されたプライバシー設定
に従うようにしてよい。プライバシー設定選択は、上述の承認処理の一部として、あるいは独立して設定されればよい。そのような場合には、アプリケーション104は、ソーシャルネットワークのユーザ106Aにより設定されたプライバシー設定が
該ユーザ106Aもしくは他のユーザのアプリケーション104との相互作用に組み込まれるように、ソーシャルネットワークの
複数ユーザ106についてのプライバシー制御情報を
該ユーザ106Aの該アプリケーション104
との相互作用に組み込むように設計され
るべきである。
【0020】
図2は、ソーシャルネットワークプロバイダ102および第三者のソフトウェアアプリケーション104と、ユーザ106Aとの典型的な相互作用を示すブロック図である。ユーザ106Aは、図示の段階でアプリケーション104との相互作用202を有している。ユーザ106A用に個人化されたアプリケーション104のためのソーシャルコンテキストを提供するソーシャルネットワークプロバイダ102のために、相互作用204、206は、相互作用202のときに発生していなければならないか、既に発生していなければならない。
【0021】
典型的な実施形態では、ユーザ106Aとソーシャルネットワークプロバイダ102との間の相互作用204は、上述の承認処理を含
み、そこでは、ユーザ106Aは、アプリケーション104によるユーザ106Aについての情報のアクセスを
承認する。また、相互作用204は、ユーザ106Aによるプライバシー設定の選択を任意に含んでもよい。相互作用206は、アプリケーション104によるソーシャルネットワーク内のデータのアクセスの1つ以上の
実例を含む。例えば、ソーシャルネットワークから情報を動的に更新するアプリケーション104は、ソーシャルネットワークプロバイダ102との頻繁な複数の相互作用206を有し、そのような相互作用206は、媒介
されていてもよく、
そうでなければ、図3に示すような1つ以上のアプリケーション処理インタフェースによ
って処理されてもよい。相互作用208は、
承認、プライバシー設定選択、
及び/または、一人以上のユーザ106B〜106Nによりソーシャルネットワークプロバイダ102に提供される他の情報を含み、アプリケーション104によるそれらの情報へのアクセスを同時に制御する。
【0022】
図3は、1つ以上のソフトウェアアプリケーション104にソーシャルコンテキストを提供するためのプラットフォームを提供する典型的なソーシャルネットワークプロバイダ102のブロック図である。ソーシャルネットワークプロバイダ102は、サーバ、クライアント装置、またはあらゆる他の装置を備えていればよい。
【0023】
ソーシャルネットワークプロバイダ102は、ユーザ情報データベース302と、検証モジュール304と、アプリケーションプログラミングインタフェース306とを含み、プライバシー設定選択コンポーネント308も任意に含んでもよい。ユーザ情報データベース302は、ソーシャルネットワークの各ユーザ106A〜106Nに関連付けられたデータを格納する。ソーシャルネットワークは、適当な条件下で、第三者のアプリケーションによりアクセス可能であればよい。ユーザ106Aが1つ以上の外部アプリケーションへのアクセスを
承認するか、自分の情報に関連付けられたプライバシー設定を選択したり、更新したりすると、ユーザ情報データベース302は、ユーザ106Aに関連付けられたデータを更新する。したがって、
承認およびプライバシー設定選択は、各ユーザ106に関連付けて格納される。
承認、プライバシー設定選択および他のユーザ106の情報は、格納され、修正され、追加され、あるいは、別の方法で具現化され、あらゆる記憶媒体に取り込まれてもよい。
【0024】
検証モジュール304は、本明細書で議論したように、ソーシャルネットワークから情報にアクセスしようと試みるアプリケーション104のユーザ106Aがその情報の利用を承認したことを検証する。
【0025】
アプリケーションプログラミングインタフェース306は、ネットワーク108を介してアプリケーション104と通信する。アプリケーション104は、アプリケーションプログラミングインタフェース306を通して、ユーザ106Aについての情報の
リクエスト、一人以上のユーザ106B〜106Nについての情報の
リクエスト、およびユーザ106Aについての情報の任意の更新などの種々の情報をソーシャルネットワークプロバイダ102と通信する。あらゆるタイプのアプリケーションプログラミングインタフェース306が種々の実施形態の範囲内である。
【0026】
任意に、プライバシー設定選択コンポーネント308は、ユーザ106Aなどのユーザ106からプライバシー設定選択を受け付ける。プライバシー設定選択コンポーネント308は、ユーザ106Aにより選択されるプライバシー設定でユーザ情報データベース302を更新する。
【0027】
ソーシャルネットワークプロバイダ102が種々の構成要素(ユーザ情報データベース302、検証モジュール304、アプリケーションプログラミングインタフェース306およびプライバシー設定選択コンポーネント308など)から構成されるように記述したが、それよりも少ない構成要素またはそれよりも多い構成要素がソーシャルネットワークプロバイダ102を構成してもよく、この点もまだ種々の実施形態の範囲内である。
【0028】
ソーシャルネットワークプロバイダ102はあらゆるタイプのソーシャルネットワークを提供すればよい。すなわち、ソーシャルネットワークは、友人、互いに近所に住むユーザおよび同窓生などのあらゆるタイプのカテゴリに応じてグループ化されたユーザを含めばよい。ユーザは、ネットワークおよびグループ(グループ化)を指定してもよく、あるいは、ネットワークおよびグループは、ソーシャルネットワークプロバイダ102により予め決定されていてもよい。したがって、ユーザ106Aは、例えば、ボストン地区に住むユーザのグループ内でユーザ106Nとともに含まれることにより、ソーシャルネットワークを通した種々の方法で該ユーザ106Nに関連してもよい。
【0029】
図4は、本発明に係るソーシャルネットワークプロバイダ102により提供されるソーシャルコンテキストを有する典型的な外部ソフトウェアアプリケーション104のスクリーンショット400を示す。アプリケーション「MoochSpot」は、ユーザ106Aがソーシャルネットワーク内のグループ「友人」を通して関連するユーザ106B〜106Nに対して、ユーザ106Aがローン(貸し付け)および借金を追跡することを可能にする。図示のように、ソーシャルネットワークへのログインをユーザに尋ねるリンク402があるが、他の実施形態では、ユーザは、ソーシャルネットワークに同時にログインされる必要はない。
【0030】
図5は、本発明に係るソーシャルネットワークプロバイダ102により提供されるソーシャルコンテキストを有する典型的な外部ソフトウェアアプリケーション104の他のスクリーンショット500を示す。スクリーンの部分502は、ユーザ106Aが「貯金箱」を作成し、ユーザ106B〜106N
の中から
、それに加わる彼の「友人」を招待することを可能にする。例えば、リンク504は、クリックして、追加情報(図示せず)の別の表示に向けられるようにユーザ106Aを促し、ソーシャルネットワークプロバイダ102によってユーザ106Aのため
のアプリケーション104に提供されるソーシャルコンテキストは、ユーザ106B〜106Nについての追加情報の表示、およびユーザ106B〜106Nとの新しい関係の創造を通して更新される。また、スクリーンの部分506は
、アプリケーション104を通
じたユーザ106B〜106Nとのあらゆる金融取引を
ユーザ106Aが見れるようにする。これらの取引(トランザクション)が発生するとき、アプリケーション104に提供されるソーシャルコンテキストが結果的に更新されるであろう。
【0031】
種々の実施形態を上述したが、それらは単なる例として提示したものであり、限定するものではないことを理解されたい。したがって、好適な実施形態の広さおよび範囲は上述の典型的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではない。