特許5744537IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

励磁コイルの励磁によりプランジャが移動する電磁ソレノイドおよびその電磁ソレノイドを使用した可変動弁装置

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかるに、長年にわたって繰り返しプランジャが緩衝部材に衝突することで、質的な経年変化と相まって緩衝部材にヘタリを生じて僅かでも変形してしまうと、プランジャを所定の位置に正確に停止させることができなくなる。
プランジャが所定位置に停止できないと、プランジャのストローク量が変化して被作動部材を正確に動作させることができない。 本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その第1の目的とする処は、衝突音を低減し、かつプランジャを常に所定位置に精度良く停止させることができる電磁ソレノイドを供する点にある。
また、第2の目的とする処は、プランジャを常に所定位置に精度良く停止させるソレノイドを使用することで、バルブタイミングの変更を精度良く実行できる可変動弁装置を供する点にある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

目的を達成するために、請求項1記載の発明は、円筒状に巻回された励磁コイル(73)の中心軸上をプランジャ(75)が軸方向に移動可能に支持され、前記励磁コイル(73)の励磁で外部負荷に抗して前記プランジャ(75)が前進方向である前方に突出し、前記励磁コイル(73)の消磁で外部負荷により前記プランジャ(75)が後方に後退する電磁ソレノイド(70)において、前記プランジャ(75)を後方で対向して・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
請求項1記載の電磁ソレノイドによれば、付勢手段(87)により前方に付勢されて位置規制部(80b)により前方への摺動を所定位置で規制されたストッパ部材(82)に、プランジャ(75)が後退時に当接するので、電磁ソレノイド(70)が消磁してプランジャ(75)が後退して該ストッパ部材(82)に衝突すると、付勢手段(87)に抗してストッパ部材(82)がプランジャ(75)とともに後退することで衝撃が吸収されて衝突音が低減され、かつ一度後退したストッパ部材(82)は付勢手段(87)によりプランジャ(75)とともに前進して位置規制部(80b)で規制されるため、プランジャ(75)は所定位置に戻り精度良く位置決めされて停止することができ、よって常にプランジャ(75)のストローク量を一定に維持することができる。 請求項2記載の電磁ソレノイドによれば、前記固定部材(80)は、ヨークを兼ね、ストッパ部材(82)を収納し前後方向に摺動自在に案内する円筒ガイド部(80a)を有し、同円筒ガイド部(80a)は前側端部に内径を縮径した開孔(81)を有する前記位置規制部(80b)が形成され、ストッパ部材(82)が付勢手段(87)により付勢されて位置規制部(80b)に当接した状態で位置規制部(80b)の開孔(81)に臨むストッパ部材(82)の前端面に、プランジャ(75)が当接して位置決めされるので、ストッパ部材(82)を摺動自在に収納する円筒ガイド部(80a)と、ストッパ部材(82)の前方への摺動を規制する位置規制部(80b)とが固定部材(80)に形成され、位置規制部(80b)には開孔(81)が形成される簡易でコンパクトな構成であり、電磁ソレノイド(70)の小型軽量化を図ることができる。 請求項3記載の電磁ソレノイドによれば、プランジャ(75)を軸方向に移動自在に支持するヨークを兼ねるプランジャガイド部材(74)の後方に、概ね有底円筒状をなす可動ヨーク部材(76)がプランジャ(75)のプランジャガイド部材(74)より後方で突出した部分に底壁(76b)を貫通されて一体に嵌着支持され、可動ヨーク部材の円筒壁(76a)が、励磁コイル(73)の円筒内周に沿ってヨークを兼ねる固定部材(80)の端部を覆うので、励磁コイル(73)の励磁により発生する磁気を効率良く通す磁気回路が形成され、可動ヨーク部材(76)とプランジャ(75)を適当な可動力で一体に移動することができる。 請求項4記載の電磁ソレノイドによれば、固定部材(80)の円筒ガイド部(80a)の後側開口に蓋部材(85)が取り付けられ、ストッパ部材(82)と蓋部材(85)との間に付勢手段(87)が介装されるので、円筒ガイド部(80a)に後側開口からストッパ部材(82)と付勢手段(87)を順に挿入して蓋部材(85)を取り付けることで、簡単に組付けることができ組付性が良好である。 請求項5記載の電磁ソレノイドによれば、蓋部材(85)が雄ねじ部(85s)を有し、円筒ガイド部(80a)の雌ねじ部(80s)に螺合して蓋部材(85)を円筒ガイド部(80a)の後側開口に固着し、付勢手段(87)がストッパ部材(82)と蓋部材(85)の雄ねじ部(85s)との間に介装されるので、蓋部材の取り付けが簡単で益々組付性が向上する。 請求項6記載の電磁ソレノイドによれば、ストッパ部材(82)は円柱本体(82a)から後側に円柱ガイド棒(82c)を突出形成しており、蓋部材(85)は雄ねじ部(85s)に円柱ガイド棒(82c)を摺動自在に嵌入してストッパ部材(82)を案内するガイド孔(85c)が形成されるので、ストッパ部材(82)は円筒ガイド部(80a)内をより一層円滑に摺動することができる。
また、付勢手段は、コイルスプリング(87)で、円柱ガイド棒(82c)の周囲に周設されるので、コイルスプリング(87)が安定して支持され、ストッパ部材(82)を効果的に付勢することができる。 請求項7記載の電磁ソレノイドによれば、前記円筒ガイド部(80a)がプランジャ(75)側の前方を開口し後方開口を塞ぐ底壁(80d)が形成され、前記位置規制部(80b)が円筒ガイド部(80a)の前側開口部に嵌着される環状部材であるので、円筒ガイド部(80a)と底壁(80d)から形成される固定部材(80)の加工成形が容易であるとともに、電磁ソレノイドの組付性を良好にする。 請求項8記載の電磁ソレノイドによれば、前記位置規制部(80b)が円筒ガイド部(80a)の前側開口部の内周面に嵌合してかしめで固定されるので、組付性が益々向上する。 請求項9記載の可変動弁装置によれば、前記電磁ソレノイド(70)の駆動によるプランジャ(75)の移動を動力伝達機構(65,53,54)を介して可変カム部材(50)の作動に伝達してバルブタイミングが変更され、プランジャ(75)に作用する前記外部負荷は動力伝達機構(65,53,54)に組み込まれるので、プランジャ(75)が常に所定位置に戻り精度良く停止する電磁ソレノイド(70)を使用することで、プランジャ(75)のストローク量のバラツキを小さくして可変カム部材(50)の作動を正確に行って、バルブタイミングの変更を精度良く実行することができる。 請求項10記載の可変動弁装置によれば、動力伝達機構(65,53,54)は、支点(P)で軸支されプランジャ(75)の移動を力点(Q)で入力して揺動し作用点(R)で摺動部材(53)を摺動させるレバー比(r)の大きい揺動アーム(65)を備え、摺動部材(53)とともに可変カム部材(50)が移動してバルブタイミングが変更されるので、レバー比(r)の大きい揺動アーム(65)により摺動する摺動部材(53)および可変カム部材(50)の移動速度は速く、よって反応が早くバルブタイミングの変更をより一層精度良く実行することができる。 揺動アーム(65)のレバー比(r)を大きくすることで、電磁ソレノイド(70)におけるプランジャ(75)のストローク量は小さくてすみ、電磁ソレノイド(70)の小型化を図ることができる。
ここに、レバー比(r)とは、支点(P)から力点(Q)までの距離(PQ)に対する支点(P)から作用点(R)までの距離(PR)の比である。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の一電磁ソレノイドの消磁状態の断面図である。

【図2】同電磁ソレノイドの励磁状態の断面図である。

【図3】同電磁ソレノイドの消磁した直後の状態の断面図である。

【図4】同電磁ソレノイドを可変動弁装置に使用した内燃機関を搭載した自動二輪車の全体側面図である。

【図5】同内燃機関の一部省略一部断面とした左側面図である。

【図6】同内燃機関のシリンダヘッドおよびその近傍の右断面図である。

【図7】同後断面図である。

【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。

【図9】別の電磁ソレノイドの消磁状態の断面図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

40…可変動弁装置、41…動弁カム軸、41s…長孔、41h…中心軸孔、41cs…スプライン溝条、42…定常カム部材、42i…吸気カムロブ、42e…排気カムロブ、44i…吸気ロッカアーム、44e…排気ロッカアーム、43ir,44er…ローラ、50…可変カム部材、50cs…スプライン突条、52…スライダ機構、53…スライドロッド、54…連結ピン、56…コイルスプリング、   60…可変バルブタイミング駆動機構、63…ボルト、64…枢軸ボルト、65…揺動アーム、   70…電磁ソレノイド、71…円筒ケーシング、72…ボビン、73…励磁コイル、74…プランジャガイド部材、75…プランジャ、76…可動ヨーク部材、76a…円筒壁、76b…底壁、77…滑動部材、78…半割コッタ、   80…固定部材、80a…円筒ガイド部、80b…位置規制部、80c…フランジ部、80s…雌ねじ部、81…開孔、82…ストッパ部材、82a…円柱本体、82b…円柱突部、82c…円柱ガイド棒、85…蓋部材、85s…雄ねじ部、85c…ガイド孔、86…スペーサ、87…コイルスプリング、   100…電磁ソレノイド。

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