(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記移送部材は、前記駆動モータによって前記ハウジングの内部に回転可能に装着され、多数の羽根車が半径方向に延長された形態に構成され、隣接する羽根車の間に形成される空間に氷が収容され、前記移送部材が回転するとき、前記多数の羽根車の間に収容された氷が前記アイスシュートへと移送される請求項1に記載の冷蔵庫。
前記リール部材の回転によって前記ワイヤ部材が前記リール部材に巻かれる動作によって、前記排出部材が上昇して前記第2シュート内部の氷を押し出す、請求項12に記載の冷蔵庫。
【背景技術】
【0002】
一般的に、冷蔵庫は、ドアによって遮蔽される内部の貯蔵空間に飲食物を低温貯蔵し得るようにする家電機器である。冷蔵庫は、冷凍サイクルを循環する冷媒との熱交換を介して発生する冷気を利用して貯蔵空間の内部を冷却することによって貯蔵の飲食物を最適の状態で保管し得るように構成される。
【0003】
そして、通常冷蔵庫の内部には氷を作るためのアイスメーカが提供される。アイスメーカは、給水源や水タンクから供給される水がアイストレイに収容されて氷が作られるように構成される。
【0004】
また、冷蔵庫のドアには、浄水された水又はアイスメーカで製氷された氷を外部から取り出すためのディスペンサが具備されてもよい。
以下では、アイスメーカとディスペンサが具備される従来技術によるボトムフリーザタイプの冷蔵庫について図面を参照して説明する。
【0005】
図1は従来技術による冷蔵庫の斜視図であり、
図2は従来技術による冷蔵庫の庫内側と製氷室の冷気循環状態を示す斜視図である。
図1及び
図2を参照すると、従来の冷蔵庫1は、内部に貯蔵空間を形成するキャビネット10と、キャビネット10に開閉可能に装着されるドア20,30によって全体的な外形が形成される。
【0006】
キャビネット10内部の貯蔵空間はバリア11によって上下に区画される。区画された上方には冷蔵室12が形成され、下方には冷凍室13が形成される。
ドア20,30は、冷蔵室12を開閉する冷蔵室ドア20と、冷凍室13を開閉する冷凍室ドア30を含む。そして、冷蔵室ドア20は左右に配置される複数のドアを含み、複数のドアは第1冷蔵室ドア21と、第1冷蔵室ドア21の右側に配置される第2冷蔵室ドア22を含む。第1冷蔵室ドア21および第2冷蔵室ドア22は独立して回動するように構成される。
【0007】
冷凍室ドア30はスライディング方式で引出及び引入が可能なドアで構成され、上下に配置される複数のドアを含む。冷凍室ドア30は、必要に応じて一つのドアで構成されてもよい。
【0008】
一方、第1冷蔵室ドア21と第2冷蔵室ドア22のうちいずれか一つのドアには、水又氷を取り出すためのディスペンサ23が具備される。
図1には、一例として第1冷蔵室ドア21にディスペンサ23が具備されることが図示される。
【0009】
そして、第1冷蔵室ドア21には氷を作り貯蔵し得る製氷室40が形成される。製氷室40は独立された断熱空間を有するように形成され、製氷室ドア41によって開閉され得るように構成される。製氷室40の内部には氷を作るためのアイスメーカ(図示せず)が具備されてもよく、作られた氷が貯蔵されるかディスペンサ23を介して取り出せるように案内する構成が提供されてもよい。
【0010】
製氷室40の一側面には、第1冷蔵室ドア21が閉まっているときキャビネット10に具備される冷気ダクト50と連通される冷気入口42と冷気出口43が形成される。冷気入口42に流入される冷気は製氷室40の内部を冷却して氷を製造し得るようにし、熱交換された冷気は冷気出口43を介して製氷室40の外側に排出される。
【0011】
一方、冷凍室13の後方には冷凍室13と区画される熱交換室14が形成される。熱交換室14には蒸発器(図示せず)が具備され、蒸発器で生成される冷気は冷凍室13と冷蔵室12そして製氷室40に供給されてそれぞれの空間を冷却し得るようにする。
【0012】
そして、キャビネット10の側壁面には製氷室40への冷気供給及び製氷室40の冷気を回収するための冷気ダクト50が具備される。冷気ダクト50は冷凍室13側から冷蔵室12の上部に延長され、第1冷蔵室ドア21が閉まっているとき冷気入口42及び冷気出口43と連通される。また、冷気ダクト50は、熱交換室14及び冷凍室13と連通される。
【0013】
従って、熱交換室14の冷気は冷気ダクト50の供給流路51を介して製氷室40の内側に流入し、製氷室40内部の冷気は冷気ダクト50の回収流路52を介して冷凍室13に回収される。そして、冷気ダクト50を介した冷気の持続的な循環によって製氷室40内部で氷を造り貯蔵し得るようになる。
【0014】
一方、このような構造を有する従来技術による冷蔵庫には、製氷及び氷の貯蔵が冷蔵室ドア20に提供される製氷室40内で行われるため冷蔵室ドア20の体積が増加することにより、冷蔵室ドア20の背面の収納空間が減ってしまう。
【0015】
また、製氷のための冷気が製氷室にまで供給されなければならないため、消費電力が増加する問題点がある。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施例を具体的に説明する。
図3は本発明の実施例による冷蔵庫のドアが開放された斜視図であり、
図4は本発明の実施例によるアイスバンクのドアが開放された斜視図であり、
図5は本発明の実施例による冷凍室の内部を示す部分斜視図である。
【0022】
図3乃至
図5を参照すると、本発明の実施例による冷蔵庫100はキャビネット110とドアによって外形が形成される。そして、キャビネット110の内部はバリヤ111によって区画され、上部に冷蔵室112が形成されて下部に冷凍室113が形成される。
【0023】
冷凍室113の内部には氷を作るためのアイスメーカ200と、作られた氷をアイスバンク140に移送するための移送装置300を具備してもよい。そして、移送装置300を構成するアイスシュート340と冷気ダクト350の端部に形成される開口部341,351は、冷蔵室112の側壁にそれぞれ露出する。
【0024】
詳しくは、ドアは、冷蔵室112を遮蔽する冷蔵室ドア120と、冷凍室113を遮蔽する冷凍室ドア130を含む。冷蔵室ドア120は左右両側に具備される第1冷蔵室ドア121と第2冷蔵室ドア122で構成される。そして、第1及び第2冷蔵室ドア121,122はそれぞれ独立して回動し、冷蔵室112を部分的に又は全部開閉し得るように構成される。そして、冷凍室ドア130は、前後にスライティング方式で移動しながら冷凍室113を開閉するように構成してもよい。
【0025】
一方、第1冷蔵室ドア121の前面にはディスペンサ123を具備してもよい。ディスペンサ123を介して、給水源から供給される水と後述するアイスメーカ200で製氷された氷を冷蔵室ドアの外部から取り出すことができる。
【0026】
第1冷蔵室ドア121の背面にはアイスバンク140が具備される。アイスバンク140は、後述する移送装置300によって移送された氷が貯蔵される空間である。アイスバンク140は断熱空間を形成し、アイスバンクドア141によって選択的に開閉される。そして、第1冷蔵室ドア121が閉まっている状態では後述するアイスシュート340及び冷気ダクト350と連結される。そして、アイスシュート340を介して氷の供給と冷凍室への冷気の帰還を可能にし、冷気ダクト350によってアイスバンクへ冷気の供給を可能にするように構成される。
【0027】
アイスバンク140はディスペンサ123と連通され、ディスペンサ123を操作するとアイスバンク140の内部に貯蔵されている氷が取り出せるように構成される。そして、アイスバンク140の内部には氷が収容される別途のケース142が提供されてもよく、氷の移動を円滑にするオーガ143と氷を粉砕して氷のかけらを取り出せるようにするブレード(図示せず)が更に具備されてもよい。
【0028】
また、アイスバンク140には第1冷蔵室ドア121の背面から突出形成され、第1冷蔵室ドア121が閉まっているとき冷蔵室112の内部側壁と接するようになる。そして、開口部341,351に対応するアイスバンク140の側壁にはエアホール144と氷流入口145が更に形成されてもよい。従って、第1冷蔵室ドア121が閉まっている状態ではアイスバンク140への製氷された氷の供給及び氷の維持のための冷気供給が可能になる。
【0029】
一方、冷凍室113の内側には引出及び引入可能に提供される引き出しとアイスメーカ200、氷移送装置300などが具備されてもよい。
【0030】
アイスメーカ200は給水源から提供される水で氷を作るためのものであり、冷凍室113の左側上方に具備されてもよい。アイスメーカ200はバリア111の下面に固定装着される。そして、アイスメーカ200で製氷された氷は下方に落下し、移送装置300のハウジング310に収容されてもよい。そして、移送装置300とアイスバンク140は、アイスシュート340によって互いに連通される。
【0031】
ここで、アイスメーカ200と移送装置300の位置は、アイスバンク140の位置によって決定され得る。例えば、示したように、アイスバンク140が第1冷蔵室ドア121に具備される場合、アイスバンク140と最短距離になるように冷凍室113の左側上部に具備されてもよい。
【0032】
移送装置300はアイスメーカ200の下方に具備され、冷凍室113の一側壁面に固定装着されてもよい。ハウジング310の内部には氷を移送するために移送部材320が具備されてもよく、ハウジング310はアイスシュート340と連結され、製氷された氷がアイスシュート340を介してアイスバンク140に移送させ得る。移送装置300の具体的な構造は、下記で説明する。
【0033】
一方、移送装置300の一側には冷気ダクト350が具備される。冷気ダクト350は冷凍室113の冷気をアイスバンク140に供給するためのものであり、冷凍室113の内側に入口が露出される。そして、冷気ダクト350の入口部には送風ファンが収容される冷気供給部352が更に形成されてもよい。もちろん、冷気供給部352は蒸発室と連通されてもよい。
【0034】
以下では、本発明の実施例によるアイスメーカ200の構造について図面を参照して詳しく説明する。
本発明の実施例によるアイスメーカ220は、球状の氷を製造するように設計されている。
【0035】
図6は、本発明の実施例によるアイスメーカの構成を示す分解斜視図である。
図6を参照すると、本発明の実施例によるアイスメーカ200はバリア111の下面に固定装着され得る。そして、アイスメーカ200は、全体的に上部形状を成す上板トレイ210と、下部形状を成す下板トレイ220と、上板トレイ210と下板トレイ220のうちいずれかひとつを駆動するためのモータアセンブリ240と、上板トレイ210又は下板トレイ220から製氷された氷を分離させるイジェクティング(取り出し)ユニットを含む。
【0036】
詳しくは、下板トレイ220は、上方から見てほぼ四角形状に形成される。そして、下板トレイ220の内側には下方に凹む凹部225が形成され、凹部225から球状の氷の下側半分が形成される。下板トレイ220は金属素材で形成されてもよく、必要に応じては下板トレイ220の一部が弾性素材で形成されてもよい。本実施例では、凹部225が弾性変形可能な素材で形成されることを例に挙げて説明する。
【0037】
下板トレイ220は、トレイケース221と、トレイケース221に安着され、内部に凹部225が配列されるトレイ本体223と、トレイ本体223をトレイケース221に固定装着させるトレイカバー226を含む。
【0038】
トレイケース221は四角枠状に形成され、枠に沿って上方と下方に更に延長されるように形成される。そして、トレイケース221の内部には、円状に穿孔された安着部221aが形成される。安着部221aは、凹部225の外周面に密着される形状に形成されてもよい。詳しくは、安着部221aの内側面がラウンドされて形成され、半球状の凹部225が安定的に密着されるように形成される。安着部221aは凹部225の位置及び形状に対応されて多数個が一列に連続して配置され、互いに連結されるように形成されてもよい。
【0039】
そして、トレイケース221の後面両側角には、上板トレイ連結部222が形成される。上板トレイ連結部222には、上板トレイ210及びモータアセンブリ240が結合される。そして、トレイケース221の一側面には、下板トレイ220が上板トレイ210に密着された状態を維持するように弾性力を提供する弾性部材231が連結される。詳しくは、トレイケース221の側面には弾性部材装着部221bが突出され、弾性部材231の一端が弾性部材装着部221bに連結される。
【0040】
一方、トレイ本体223全体又は凹部225は弾性変形可能なフレキシブルな素材で形成されてもよく、トレイ本体223はトレイケース221の上面に安着される。トレイ本体223は、平面部224と、平面部224の内側から下方に凹んだ凹部225で構成され得る。
【0041】
平面部224は所定の厚さを有する板状に形成され、トレイケース221の内部に収容され得るよう、トレイケース221の上面形状に対応する形で形成される。そして、凹部225は半球状に形成され、後述する上板トレイ210の凹部213に対応する形で形成され得る。従って、上板トレイ210と下板トレイ220が密着されると、凹部225,213が球状セルを形成するようになる。
【0042】
凹部225は、トレイケース221の安着部221aを貫通して下方に突出されてもよい。従って、凹部225は下板トレイ220が回転する際、イジェクティングユニットによって押され、凹部225内部の氷が外部に分離される。そして、凹部225の周縁には、上方に突出される下部かかりが形成される。下部かかりは上板トレイ210と下板トレイ220が密着される際、上板トレイ210の上部かかりと重なるように形成され、漏水を防止し得るようになる。
【0043】
また、トレイカバー226はトレイ本体223の上面に安着され、トレイ本体223がトレイケース221に固定されるようにする。そして、スクリュー又はリベットなどのような締結部材がトレイカバー226とトレイ本体223及びトレイケース221を順番に貫通し、下板トレイ220が完成される。
【0044】
そして、トレイカバー226には、凹部225の開口された上面の形状に対応する穿孔部226aが形成される。穿孔部226aは、多数個の円状ホールが互いに連続して重なる形で形成される。従って、下板トレイ220の組立を完了すると、穿孔部226aを介して凹部225が露出し、下部かかりが穿孔部226aの内側に位置するようになる。
【0045】
一方、上板トレイ210はアイスメーカ200の上部外形を成すものであり、アイスメーカ200の装着のための装着部211と氷の成形のためのトレイ部212を含む。
【0046】
詳しくは、装着部211はアイスメーカ200が冷凍室113の内部に装着され得るようにするものであり、トレイ部212と直交する方向、即ち、上下方向に延長形成される。従って、装着部211は冷凍室113の側面又はアイスメーカを収容するアイスメーカケースの側面に面接触される。
【0047】
そして、トレイ部212には、上方に凹む半球状の凹部213が形成されてもよい。凹部213は、多数個が一列に連続して配置され、凹部213には球状の氷の上部半分が形成される。そして、上板トレイ210と下板トレイ220が密着された状態では、下板トレイ220の凹部225と上板トレイ210の凹部213が互いに密着されて球状セルを形成する。
【0048】
一方、トレイ部212の後側には、上板トレイ連結部222が軸結合される軸結合部211aが更に形成されてもよい。軸結合部211aはトレイ部212の後側底面の両端に突出され、上板トレイ連結部222と軸結合され、下板トレイ220が上板トレイ210に回転可能な状態で連結される。従って、モータアセンブリ240の回転によって下板トレイ220が回転しながら上板トレイ210と密着されるか、上板トレイ210から分離される。ここで、下板トレイ220と上板トレイ210に密着された状態をトレイが閉まっている状態として定義し、下板トレイ220が回転して上板トレイ210から分離された状態をトレイが開放された状態として定義し得る。
【0049】
上板トレイ210は全体が金属素材で形成されてもよく、熱伝導によって球状セルの内部の水を高速に結氷させるように構成されてもよい。そして、上板トレイ210には氷の分離のために上板トレイ210を加熱する分離用ヒータが更に具備されてもよい。分離用ヒータは、U字型に形成されて凹部213の外周面に接触される形で装着されてもよい。
【0050】
また、上板トレイ210の凹部213上面には、水の供給及びセル内部の空気を排出するためのエアホール214がそれぞれ形成される。エアホール214のうちいずれか一つは、給水トレイ又は給水管から供給される水が通過する給水部機能を果たす。本実施例では、中央に位置したエアホール214が給水部の機能を果たすこととして示されており、給水部の機能を行うエアホール214は他のエアホールより直径が更に大きいか長さが更に長く形成されてもよい。
【0051】
上板トレイ210の凹部213も下板トレイ220と同じく弾性素材で形成されてもよく、この場合分離用ヒータの代わりに凹部213の上面を加圧するイジェクティング(取り出し)ピンが上板トレイの上側に提供されてもよい。
【0052】
そして、下板トレイ220の側方にはローテーティングアーム(回転アーム)230と弾性部材231が具備される。ローテーティングアーム230は弾性部材231の引長のためのものであり、下板トレイ220に回動可能に装着されてもよい。
【0053】
ローテーティングアーム230の一端は上板トレイ連結部222に軸結合され、ローテーティングアームの多端に弾性部材231の他端が連結される。そして、ローテーティングアーム230は下板トレイ220が上板トレイ210に密着された状態でも所定角度更に回転され、弾性部材231を引長させるように構成される。すると、弾性部材231の復元力によって下板トレイ220が上板トレイ210に強く密着され、漏水を効果的に遮断し得る。
【0054】
一方、モータアセンブリ240は上板トレイ210及び下板トレイ220の側方に具備され、モータアセンブリ240の回転軸は上板トレイ連結部222を貫通する回転軸に連結される。そして、モータアセンブリ240は、下板トレイ220の回転速度を調節するために多数のギアが組み合わされた減速ギアを更に含んでもよい。
【0055】
図7は、本発明の実施例による移送装置の全体的な構成を示す斜視図であり、
図8は移送装置を介した氷の移送状態を概略的に示す図である。
図7及び
図8を参照すると、移送装置300は冷凍室113に具備され、冷凍室113と冷蔵室112及び第1冷蔵室ドア121を通るアイスバンク140に連結され、アイスメーカ220で作られた氷をアイスバンク140に供給し得るように構成される。
【0056】
移送装置300は、キャビネット110の内側面を形成するインナーケース115に装着されて庫内側に露出されるように装着されてもよい。この際、移送装置300は、インナーケース115に結合される別途のブラケットのような部材によって装着されてもよい。即ち、アイスメーカ200は、バリア111の底面に固定されるブラケット250に装着され、移送装置300はアイスメーカ200の下側から別途のブラケットによって冷凍室113に固定され得る。そして、断熱のために移送装置300の少なくとも一部はキャビネット110のアウトケース114とインナーケース115の間の断熱材に埋め込まれるように構成されてもよい。
【0057】
移送装置300は、アイスメーカ200から分離される氷が供給されるハウジング310と、ハウジング310の内部に具備されてハウジング310内部の氷を移送させる移送部材320と、移送部材320の回転駆動のための駆動ユニット330と、ハウジング310内部の氷をディスペンサ123まで案内するためのアイスシュート340を含む。
【0058】
ハウジング310はアイスメーカ200の下方に具備される。そして、ハウジング310の内部には氷と移送部材320の収容のための空間が形成される。そして、ハウジング310の上面は開口され、アイスメーカ200から供給される氷が落下し得るように形成される。
【0059】
この際、ハウジング310の上部は冷凍室113の内部に露出されてもよく、移送部材320が収容されるハウジング310の下部はアウトケース114とインナーケース115の間の断熱材に埋め込まれてもよい。
【0060】
そして、ハウジング310の内部には移送部材320が具備される。移送部材320はギア又は羽根車状に形成されてもよく、移送部材320に形成される多数の突出部321の間の空間に球状の氷が収容され得るように形成される。
【0061】
移送部材320は全体がハウジング310に収容された状態であり、移送部材320の回転軸はハウジング310を貫通してハウジング310の外側に露出される。そして、移送部材320の回転軸には駆動ユニット330が連結され、移送部材320が回転するための動力を提供する。
【0062】
駆動ユニット330は回転動力を提供する駆動モータと、駆動モータによって回転されるギアアセンブリを含む。ギアアセンブリは多数個のギアが組み合わされた減速ギアであってもよく、減速ギアによって移送部材320の回転速度を調節するように構成されてもよい。
【0063】
アイスシュート340はハウジング310の一側からアイスバンク140が装着される第1冷蔵室ドア121まで延長形成され、球状の氷が移送され得るように内部が中空の管状に形成され得る。この際、アイスシュート340の内部直径は製氷された球状の氷の直径に対応するか多少大きく形成され、製氷された氷が一列に連続して移動し得るように形成され得る。
【0064】
アイスシュート340はバリア111を貫通して延長形成されてもよく、冷凍室113及び冷蔵室112の外側に露出されるように装着されてもよい。アイスシュート340の露出された部分には断熱部材が施され、冷蔵室112とアイスシュート340の間で熱交換が行われないようにする。
【0065】
一方、アイスシュート340はアウトケース114とインナーケース115の間に配置されてもよい。即ち、第1冷蔵室ドア121に対応するキャビネット110の一側壁面内部に位置されてもよい。この際、キャビネット110内部の断熱材によって断熱され得るようになり、庫内側にも露出されなくなる。
【0066】
アイスシュート340は、第1冷蔵室ドア121が閉まった状態でアイスバンク140の側面に対応する冷蔵室112の側面まで延長され得る。そして、アイスシュート340の上端には冷蔵室112の内側壁面で開口される開口部341が形成される。従って、第1冷蔵室ドア121が閉まっている状態ではアイスバンク140とアイスシュート340が連通され得る。従って、移送部材320の回転によって氷がアイスシュート340に沿って移動し、アイスバンク140に供給され得る。
【0067】
一方、冷気ダクト350は冷凍室113の一側から冷蔵室112に沿って配置され、アイスシュート340と共にキャビネット100の内側に埋め込まれ得る。冷気ダクト350は第1冷蔵室ドア121が閉まっている状態でアイスバンク140と連通され、アイスシュート140の内部に冷凍室113の冷気が供給されるようにする。従って、冷気ダクト350に供給される冷気はアイスバンク140の内部を冷却し、アイスシュート340を介して冷凍室113に復帰され得るため冷気の循環が行われるようになる。
【0068】
以下、前術のような構成を有する本発明の実施例による冷蔵庫の動作について説明する。
冷蔵庫1が動作中である状態で、蒸発器から生成される冷気は冷凍室113の内側に具備されるアイスメーカ200に供給され得る。アイスメーカ200に供給される水はアイスメーカ220で球状の氷を形成し、製氷が完了されるとアイスメーカ200に具備されるヒータ又はイジェクティングピンを含む分離手段によって下方に落下するようになる。そして、アイスメーカ200から落下する氷はハウジング310に貯蔵され、ハウジング310に貯蔵された氷は移送部材320によってアイスシュート340に移送される。
【0069】
詳しくは、移送部材320には多数の突出部321が形成され、突出部321の間には球状の氷が一つずつ収容され得る空間が形成される。従って、ハウジング310の内側に流入された氷は、移送部材320の回転によって移送部材320に形成される多数の突出部321の間の空間に収容される。
【0070】
移送部材320に形成される空間に収容された氷は、移送部材320の回転によって氷を移送し得るようになる。従って、アイスシュート340は製氷された氷が足された状態を維持し、移送部材320の回転によってアイスシュート340内部の氷が押されてアイスバンク140に排出されるようになる。
【0071】
アイスバンク140に排出された氷はアイスバンク140の内部に貯蔵され、アイスバンク140に貯蔵された氷はディスペンサ123の操作の際ディスペンサ123を介して取り出されるようになる。
【0072】
そして、アイスバンク140には満氷感知装置146が具備され得る。また、ハウジング310の内部にも満氷感知装置312が具備され得る。満氷感知装置146,312によってアイスバンク140及びハウジング310には設定量以上の氷が足されている状態を維持し、満氷感知装置146,312によって設定量以上の氷が十分に足されるまでアイスメーカ200が動作するように制御する。このような状態で、移送部材320の動作によってアイスバンク140に氷を供給し得るようになる。
【0073】
一方、アイスバンク140に氷が足されている状態で使用者がディスペンサ123を操作すると駆動ユニット330の駆動が始まる。移送部材320が回転すると移送部材320に形成された空間に収容された氷も共に回転し、アイスシュートに340の下端に収容された氷を押し上げるようになる。アイスシュート340の下端の氷を押し上げると、アイスシュート340の内部から次第に積層されている氷も掃除に押し上げられるようになる。そして、アイスシュート340の開口部341を介して球状の氷がアイスバンク140に供給されることができ、ディスペンサ123を介して外部に取り出されるようになる。
【0074】
この際、ディスペンサ123に取り出される氷は球状であり、使用者の操作によって望みの数の氷を取り出せるようになる。
【0075】
一方、駆動ユニット330は冷蔵室ドア120の開閉を感知するドアセンサー(図示せず)によって駆動が制限されてもよい。即ち、冷蔵室ドア120が製氷された状態で使用者がディスペンサ123を操作する場合、駆動ユニット330が駆動されないようにして氷を取り出せなくするのである。それだけでなく、ドアセンサーによって冷蔵室ドア120の開放を感知した瞬間、駆動ユニット330の操作が止まるようにし、ドアが開放された状況ではアイスバンク140への氷の移送が中断するようにしてもよい。すると、氷の移送過程でドアが開放されて氷が冷蔵庫の外部に落下する現象を防止し得る。
【0076】
ハウジング310の内部は一定量の氷を収容されている状態であり、移送部材320の回転によって球状の氷を連続的に移動することができ、取り出された数と同じ数の氷が常にアイスシュート340に供給されて、アイスシュート340は満杯になっている状態を維持するようになる。
【0077】
一方、ハウジング310内部又はアイスシュート340の内部に氷がひっつくか、異物などによって氷の移動が円滑に行われなくなる異常状況が発生することがある。このような状態では、移送部材320の回転の際設定された負荷以上の負荷がかかり、駆動ユニット330に設定された負荷以上の負荷が感知される場合、駆動ユニットのモータは逆方向に回転するように制御され得る。
【0078】
駆動ユニットの逆方向回転によって移送部材320は逆方向に回転され、移送部材320の空間に収容されていた氷はハウジング310の内側に移動するようになる。そして、アイスシュート340の内部にあった氷は自然に自重によって下方に移動し、傾斜して形成されたアイスシュート340に沿って下方に移動するようになる。下方に移動された氷は逆方向に回転する移送部材320の空間に収容され、持続的にハウジング310の内側に移動するようになる。
【0079】
駆動ユニット330は設定された時間の間逆方向に回転し、アイスシュート340の内部が完全に空いている状態になる。このような状態で駆動ユニット330は正方向に回転し、移送部材320の空間に収容された氷を次第にアイスシュート340内側に供給するようになって再び氷を移送させる準備を完了する。
【0080】
一方、本発明の実施例による冷蔵庫は、上述した実施例以外にも他の多様な実施例が可能である。以下では、本発明の他の実施例による冷蔵庫について説明する。
【0081】
本発明の他の実施例は、氷移送過程で異常状況が発生した場合、それを解決するためにアイスシュートに具備された排出ユニットによってドアに具備されるアイスバンクに氷を強制排出し得るようにする構造を有することを特徴とする。ここで、冷蔵室ドアは閉まった状態を前提にする。
【0082】
従って、移送装置を除いた他の構成は上述した実施例の構成と同じであるため、その詳しい説明は省略し、同じ図面符号を使用することにする。
【0083】
図9は、本発明の更に他の実施例による移送装置の構成を示す斜視図であり、
図10及び
図11は移送装置の作動状態を示す図である。
図9乃至
図11を参照すると、本発明の実施例による移送装置500は、製氷された氷が供給されるハウジング310と、ハウジング310の内部に具備されて製氷された氷を移動させる移送部材320と、移送部材320を駆動させるための駆動ユニット330と、ハウジング310の氷をアイスバンク140に供給するためのアイスシュート540と、異常状況が発生したときアイスシュート540の内部の氷を強制に排出するための排出ユニット550を含む。この際、アイスシュート540と排出ユニット550を除いた他の構成は上述した実施例と同じであることは明らかである。
【0084】
詳しくは、アイスシュート540パイプ状に形成され、球状の氷がひとつずつ移動し得るように形成される。アイスシュート540は、ハウジング310の一側から延長する第1シュート541と、第1シュート541と連結され、アイスバンク140が装着された第1冷蔵室ドア121側に延長する第2シュート542を含む。
【0085】
第1シュート541は冷凍室113の内側に具備されてもよく、ハウジング310の一側から前方に延長されながら所定の曲率で湾曲される。そして、第1シュート541の前端、即ち出口端は第2シュート542と連通して氷が第1シュート541を介して第2シュート542に移動し得るように構成される。
【0086】
第2シュート542はキャビネット110の内側の断熱材に埋め込まれ、上下方向に長く形成される。即ち、第2シュート542は第1シュート541の出口端の位置に対応する位置でアイスバンク140の高さまで延長され得る。第2シュート542の上端は冷蔵室112の内部側に開口してもよく、第1冷蔵室ドア121と連通してアイスバンク140に氷を供給され得るようになる。
【0087】
一方、第2シュート542の下端は第1シュート541の出口端より更に下方に延長する。即ち、第1シュート541の出口端は第2シュート542の下端より上側に所定の高さで離隔される地点で第2シュート542に連結する。そして、第2542の下端部内側には、排出ユニット550を構成する取出部材554が収容される。
【0088】
詳しくは、排出ユニット550は、異常状況が発生した際の氷の強制移動のための手段として第2シュート542の内部に配置される。排出ユニット550は、第2シュート542の上方に具備される駆動部材551と、駆動部材551によって回転されるリール部材552、そしてリール部材552に巻き取られて取出部材554を引き上げるワイヤ部材553を含む。
【0089】
詳しくは、駆動部材551は電気モータで構成されて回転動力を提供する。そして、駆動部材551の回転軸はリール部材552の回転軸と連結され、リール部材552を回転させ得るように構成される。ワイヤ部材553の一端はリール部材552の一側に固定され、他端は第2シュート542の内側を貫通する。そして、ワイヤ部材553の他端は取出部材554の上面から下面に貫通し、再び下面から上面に貫通した後第2シュート542のある地点に固定される。ワイヤ部材553の他端が固定される地点はリール部材552に近接する高さであってもよい。このような構造によって、リール部材552が回転するとワイヤ部材553がリール部材552に巻かれ、取出部材554は上側に移動するようになる。
【0090】
一方、正常動作では、取出部材554は第2シュート542の下端に位置し、第1シュート541と第2シュート542に沿って製氷された氷が通るのに干渉されないように構成される。従って、正常動作状況では、
図10のようにアイスシュート540の内部に氷がいっぱいになっている状態になる。そして、使用者の操作によって駆動ユニット330が動作すると、移送部材320が回転してハウジング310の内部の製氷された氷を供給するようになる。そして、アイスシュート540内部の氷は押されて移動し、アイスバンク140に供給され得る。
【0091】
一方、アイスシュート540の内部に氷が足されている状況において、アイスシュート540内部で氷同士が固着しているか他の理由で氷を取り出せなくなったとき、移送部材320が回転できなくなる状況が発生し得る。この場合、駆動ユニット330には設定値以上の負荷が発生され、設定値以上の負荷が発生すると制御部では異常状況として判断することになる。
【0092】
異常状況が発生した際、アイスメーカ200は氷の分離を中断し、駆動ユニット330も動作を中断するようになる。このような状態で駆動部材551が駆動してリール部材を回転させるようになる。リール部材552の回転によってワイヤ部材553がリール部材552に巻かれ、ワイヤ部材553が巻かれることで取出部材554は上方に移動する。取出部材554の上方移動によって第2シュート542の内部に収容されていた氷は強制に上方移動するようになり、
図11のようにアイスバンク140に排出され得るようになる。
【0093】
図示されていないが、氷のより容易な排出のためにアイスシュート540に振動を発生させる装置又は加熱して氷を溶かして移動を円滑にするヒータなどが更に具備されてもよい。
【0094】
取出部材554の上方移動が完了されると、第2シュート542に収容されていた氷の排出が完了し、駆動部材551は再び逆方向に回転されてリール部材552も逆方向に回転するようになる。リール部材552の回転によってワイヤ部材553が解かれるようになり、取出部材554は下方に移動されて第2シュート542の最下端に位置し得るようになる。