特許第5745089号(P5745089)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5745089-3D立体金属字及びその製作方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5745089
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】3D立体金属字及びその製作方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 7/16 20060101AFI20150618BHJP
   B44C 5/08 20060101ALI20150618BHJP
   G09F 13/04 20060101ALI20150618BHJP
【FI】
   G09F7/16 Z
   B44C5/08 C
   B44C5/08 D
   G09F13/04 R
【請求項の数】9
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-546559(P2013-546559)
(86)(22)【出願日】2011年8月25日
(65)【公表番号】特表2014-508312(P2014-508312A)
(43)【公表日】2014年4月3日
(86)【国際出願番号】CN2011001420
(87)【国際公開番号】WO2012088742
(87)【国際公開日】20120705
【審査請求日】2014年8月11日
(31)【優先権主張番号】201010623786.4
(32)【優先日】2010年12月31日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513164978
【氏名又は名称】ウー チアン ユー シン メタル アート デコレーション カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】シェン、シンファ
【審査官】 砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】 仏国特許出願公開第419356(FR,A1)
【文献】 国際公開第2006/119617(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 7/00− 7/22
G09F 13/00−13/46
B44C 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
全ての字画が二つの平面を「山稜」の形状になるように交わらせることにより形成され、前記「山稜」の形状の脊梁部で字形を構成し、前記「山稜」の形状を構成する「山稜」の表面に孔を有して、前記「山稜」の形状を構成する「山稜」の表面の底部が長手方向に側面に接続され
前記字形の図案に応じた3次元立体状のモールドの区域部件に対応する平面展開ユニットが溶接されている、ことを特徴とする3D立体金属字。
【請求項2】
前記側面に孔を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の3D立体金属字。
【請求項3】
さらに底板を備えて、底板の形状が前記字の字画の形状と一致して、前記底板が側面に固定接続されて、底部空間を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の3D立体金属字。
【請求項4】
前記「山稜」の表面及び側面が金属材で製造される、ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の3D立体金属字。
【請求項5】
前記孔のある場所に、透光材料を敷く、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の3D立体金属字。
【請求項6】
前記底部空間に、発光素子が取り付けられる、ことを特徴とする請求項3に記載の3D立体金属字。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか1項に記載の3D立体金属字を製造する方法であって、
字形図案に応じて、一定の寸法比例で前記字形の3D立体状のモールドを作成し、前記3D立体状のモールドの字形の全ての字画が二つの平面を「山稜」の形状になるように交わらせることにより形成されるS1工程と、
前記3D立体状のモールドを1個又は2個以上の前記区域部件に分割し、且つ前記区域部件に数字またはシンボルをそれぞれ標記するS2工程と、
前記区域部件の各面に拓本材料を敷くことにより、前記区域部件に対応する前記平面展開ユニットを得て、対応する区域部件と同じな番号で前記平面展開ユニットをそれぞれ標記するS3工程と、
S1工程における寸法比例に応じて前記平面展開ユニットを拡大するS4工程と、
金属板を切り割ることにより、拡大した平面展開ユニットが得られるS5工程と、
字形図案と前記区域部件の標記番号によって、前記区域部件の位置と同じな平面展開ユニットを溶接し成形させるS6工程と、を含む、
ことを特徴とする3D立体金属字の製造方法。
【請求項8】
前記拓本材料はインスタントステッカー又は粘着紙である、ことを特徴とする請求項7に記載の3D立体金属字の製造方法。
【請求項9】
孔の配置を予定する平面展開ユニットに対して孔をあける、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の3D立体金属字の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は広告照明器具の分野に関する。特に、3D立体金属字及びその製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
社会経済の急速な発展に伴って、ライトボックスは各商業施設や公共の場所に好かれて来た。ライトボックスは昼間に標識字を明るくさせる一方、昼間にきれいな金属字を表し、夜間に立体感のよい発光金属字看板を表し、且つ耐久性を有するため、都市看板標識字のトレンドである。現在、伝統な凸状字、平面形金属字ジェルの反射字、或は金属字ジェル-平面形有機ガラス材料の正面発光字が基本的な発光字の種類として、ライトボックスによく使用されるが、立体感を有しないだけではなく、モデリングが単調で、高級感が不十分で、夜間の視覚的な効果が目立たないため、通行人の注目を長期間に集める効果を発揮することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は構造が新規で、意匠が美しく、視覚的な効果が目立つ3D立体金属字及びその製作方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、本発明に係る3D立体金属字は、全ての字画が二つの平面を「山稜」の形状になるように交わらせることにより形成され、前記「山稜」の形状の脊梁部で字形を構成し、前記「山稜」の形状を構成する「山稜」の表面に孔を有して、前記「山稜」の形状を構成する「山稜」の表面の底部が長手方向に側面に接続され、字形の図案に応じた3次元立体状のモールドの区域部件に対応する平面展開ユニットが溶接されていることを特徴とする3D立体金属字を提供する。
【0005】
本発明に係る3D立体金属字の製作方法は、
字形図案に応じて、一定の寸法比例での前記字形の3D立体状モールドを作成し、前記3D立体状モールドの字形の全ての字画が二つの平面を「山稜」の形状になるように交わらせることにより形成されるS1工程と、
前記3D立体状モールドを1個又は2個以上の区域部件に分割し、且つ前記区域部件に数字またはシンボルをそれぞれ標記するS2工程と、
前記区域部件の各面に拓本材料を敷くことにより、前記区域部件に対応する平面展開ユニットを得て、対応する区域部件と同じな番号で前記平面展開ユニットをそれぞれ標記するS3工程と、
S1工程における寸法比例に応じて前記平面展開ユニットを拡大するS4工程と、
金属板を切り割ることにより、拡大した平面展開ユニットが得られるS5工程と、
字形図案と前記区域部件の標記番号によって、前記区域部件の位置と同じな平面展開ユニットを溶接し成形させるS6工程と、を含む3D立体金属字の製作方法を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る3D立体金属字及び3D立体金属字の製作方法によれば、字形構造が新規で、耐用性があり、夜間に電流を通すと、視覚的効果が目立ち、意匠が美しく、都市夜景を美化する作用として効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る3D立体金属字の構造を示す図である。
図2】本発明に係る別の3D立体金属字の構造を示す図である。
図3】本発明に係る3D立体金属字の制作方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面と実施例を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであるが、本発明はこれに限るものではない。
【0009】
図1図2に示すように、本発明の実施例に係る3D立体金属字は、全ての字画が二つの平面を「山稜」の形状になるように交わらせることにより形成されたものである。例えば、アルファベットの「B」の場合に、全ての字画は「山稜」の形状を構成する「山稜」の表面1と「山稜」の表面2とを交わらせることにより形成されて、該「山稜」の形状の脊梁部3で字の形状が形成される。「山稜」の表面1及び「山稜」の表面2の表面の一部に孔5が開けられてもよく、または、表面の全部に孔5が開けられてもいい。該「山稜」の表面の底部が長手方向に側面4に溶接される。該側面4の表面の一部又は全部には任意の形状である孔5が開けられることが好ましい。
【0010】
「山稜」の表面1、「山稜」の表面2及び側面4としては、金属材料で作成される。「山稜」の表面1、「山稜」の表面2及び側面4において、孔5が開けられる場所に、透光材料を敷くことが好ましい。また、該3D立体金属字は側面4に接続される底板をさらに備えて、底部空間を形成する。また、底板の形状は字の字画の形状と一致する。
【0011】
底部空間に、発光素子が取り付けられる。また、発光素子はLED、ネオン、又は白熱電球のいずれかである。
【0012】
本発明に係る3D立体字は、広義的な字であり、例えば、漢字、アルファベット、アラビア数字、いろいろな符号、幾何図形又は他の字が広く指されるものである。
【0013】
電源がオンになると、該3D立体金属字の本体が発光し、ライトがやわらかく、発光字体の立体感が強く、美感が高くため、広告看板や、各商業施設にとって理想の製品であり、また、都市夜景を美化する効果を発揮することができる。本発明に係る3D立体金属字は金属材料を使用したため、昼間に電源がオフになる場合に、該3D立体金属字の立体的効果も十分に目立ち、装飾効果が高く、耐久性を有し、意匠が非常に美しい。
【0014】
図3に示すように、本発明の実施例に係る3D立体金属字の製作方法は、
字形図案に応じて、一定の寸法比例で木製又はシェブロンボード製の前記字形の3D立体状モールドを作成し、該3D立体状モールドの字形の全ての字画が二つの平面を「山稜」の形状になるように交わらせることにより形成されるS1工程と、
前記3D立体状モールドを1個又は2個以上の区域部件に分割し、且つ区域部件をそれぞれ標記して、具体的に、字形の字画に基づいて区域部件に分割するS2工程と、
前記区域部件の各面に、例えばインスタントステッカー又は粘着紙のような拓本材料を敷くことにより、前記区域部件に対応する平面展開ユニットを得て、対応する区域部件と同じな番号で前記平面展開ユニットをそれぞれ標記するS3工程と、
S1工程における寸法比例に応じて前記平面展開ユニットを拡大するS4工程と、
金属板を切り割ることにより、拡大した平面展開ユニットが得られるS5工程と、
字形図案と前記区域部件の標記番号によって、前記区域部件の位置と同じな平面展開ユニットを溶接し成形させるS6工程と、を含む。また、工程5において、孔の配置を予定する平面展開ユニットに対して孔をあけて、透光孔を形成させてもいい。
【0015】
3D立体金属字の電源がオンになると、該3D立体金属字の本体が発光し、そのラインがやわらかく、発光字体の立体感が強く、高い美感があり、広告看板や、各商業施設にとって理想的な製品である。また、都市夜景を美化する効果を発揮することができる。それに、本発明に係る3D立体金属字は金属材料を使用したため、耐久性を有し、昼間に電源がオフになる場合に、該3D立体金属字も十分に目立ち、高い装飾効果を発揮することができ、意匠が非常に美しい。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明に係る3D立体金属字及び3D立体金属字の制作方法によれば、字形構造が新規で、耐久性を有し、夜間に電流がオンになると、視覚的効果が目立ち、意匠が美しく、都市夜景を美化する作用として効果を発揮することができる。
図1
図2
図3