(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5745194
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】シート状製品包装装置
(51)【国際特許分類】
B65B 25/14 20060101AFI20150618BHJP
B65B 35/36 20060101ALI20150618BHJP
【FI】
B65B25/14 Z
B65B35/36
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-556667(P2014-556667)
(86)(22)【出願日】2014年8月7日
(86)【国際出願番号】JP2014070886
【審査請求日】2014年11月20日
(31)【優先権主張番号】特願2013-166696(P2013-166696)
(32)【優先日】2013年8月9日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000110192
【氏名又は名称】トタニ技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】戸谷 幹夫
【審査官】
白川 敬寛
(56)【参考文献】
【文献】
実公昭58−021366(JP,Y2)
【文献】
独国特許発明第10324182(DE,B3)
【文献】
米国特許第6425227(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 25/14
B65B 35/00−35/58
B65B 11/00−11/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
積み重ねられた複数枚のシート状製品の一端縁付近において、前記シート状製品をクランプするクランプレバーと、
前記一端縁に平行の水平軸のまわりにおいて、前記クランプレバーを180°の角度をもって回転させ、前記水平軸の上方において、前記クランプレバーによって前記シート状製品を旋回させ、反転させるクランプレバー駆動機構と、
前記シート状製品が旋回し、反転したとき、前記シート状製品を受け、支持する水平部材と、
前記水平軸に平行の押さえバーと、
前記水平部材上において、前記押さえバーを前記シート状製品に押し付け、前記シート状製品に沿って移動させ、その移動方向は前記クランプレバーから離れる方向であり、前記押さえバーによって前記シート状製品を押し伸ばす押さえバー駆動機構とを備え、
押し伸ばし後、包材で前記シート状製品を包装するようにしたことを特徴とするシート状製品包装装置。
【請求項2】
さらに、前記水平部材の上方に配置され、前記シート状製品が旋回し、反転したとき、その他端を係合させる垂直部材を備え、
前記押さえバーが前記シート状製品に沿って移動するとき、前記垂直部材によって前記シート状製品を案内し、その後、前記押さえバーを前記垂直部材と水平部材間に通し、前記押さえバーによって前記シート状製品を折り曲げ、折り曲げ後、前記包材で前記シート状製品を包装するようにした請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記押さえバーを前記シート状製品の他端まで移動させ、前記シート状製品をその全長にわたって押し伸ばし、その後、前記包材で前記シート状製品を包装するようにした請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記クランプレバーが前記シート状製品の排出位置から間隔を置いて配置され、ストッパおよび受け部材が前記クランプレバーと前記排出位置間に設けられ、前記各シート状製品が順次排出され、その一端縁が前記ストッパに係合し、前記各シート状製品が前記受け部材に積み重ねられ、その後、前記クランプレバーによって前記シート状製品がクランプされ、前記クランプレバーが前記排出位置の反対側に回転し、前記シート状製品が前記排出位置の反対側に旋回し、反転するようにした請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、積み重ねられた複数枚のシート状製品を包装するシート状製品包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特許文献1,2に記載されているように、プラスチック袋を製造する製袋機では、特に、軟質のプラスチック袋の場合、プラスチックフィルムがその長さ方向に間欠送りされ、間欠送り毎に、プラスチックフィルムの幅方向において、溶断刃によってプラスチックフィルムが溶断され、これによってプラスチック袋が製造されることが多い。そして、製造後、多数枚のプラスチック袋が順次排出される。
【0003】
排出後、複数枚のプラスチック袋が互いに積み重ねられ、包材でそれが包装されることも多い。これまでに、それを達成するためのものとしていくつかの装置が開発されている。特許文献3に記載されているものが代表的装置である。特許文献3の装置では、包材にプラスチックフィルムが使用される。そして、プラスチック袋の積み重ね後、そのプラスチック袋がプラスチックフィルムに向かって送られ、プラスチックフィルムを横切り、プラスチックフィルムによってプラスチック袋が包囲される。その後、溶断刃によってプラスチックフィルムが溶断され、プラスチックフィルムでプラスチック袋が包装される。
【0004】
ところで、この場合、プラスチック袋の排出後、複数枚のプラスチック袋が互いに積み重ねられたとき、静電気、空気の混入などの原因でいくつかのプラスチック袋がたるむことがあり、折れ曲がることもある。そして、その状態でプラスチック袋が包装されるという問題があり、その対策が強く要望されている。
【0005】
プラスチック袋に限らず、他のシート状製品を順次排出し、互いに積み重ね、特許文献3の装置によってそれを包装することも考えられるが、積み重ねられたとき、いつくかのシート状製品がたるみ、折れ曲がるという問題があることは同様である。
【0006】
したがって、この発明は、積み重ねられた複数枚のシート状製品を包装するシート状製品包装装置において、たるんだ状態、折れ曲がった状態でシート状製品が包装されることがないようにすることを目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭62−244864号公報
【特許文献2】特公平5−43479号公報
【特許文献3】特公平7−67927号公報
【発明の概要】
【0008】
この発明によれば、積み重ねられた複数枚のシート状製品の一端縁付近において、クランプレバーによってシート状製品がクランプされる。さらに、シート状製品の一端縁に平行の水平軸のまわりにおいて、クランプレバーが180°の角度をもって回転し、水平軸の上方において、クランプレバーによってシート状製品が旋回し、反転する。さらに、シート状製品が旋回し、反転したとき、水平部材にシート状製品が受けられ、支持される。さらに、水平部材上において、押さえバーがシート状製品に押し付けられ、シート状製品に沿って移動する。押さえバーは水平軸に平行であり、その移動方向はクランプレバーから離れる方向である。したがって、押さえバーによってシート状製品が押し伸ばされる。その後、包材でシート状製品が包装される。
【0009】
好ましい実施例では、垂直部材が水平部材の上方に配置される。そして、シート状製品が旋回し、反転したとき、垂直部材にシート状製品の他端が係合し、押さえバーがシート状製品に沿って移動するとき、垂直部材によってシート状製品が案内される。その後、押さえバーが垂直部材と水平部材間を通り、押さえバーによってシート状製品が折り曲げられ、折り曲げ後、包材でシート状製品が包装される。
【0010】
押さえバーをシート状製品の他端まで移動させ、シート状製品をその全長にわたって押し伸ばす。その後、包材でシート状製品を包装するようにしてもよい。
【0011】
さらに、クランプレバーがシート状製品の排出位置から間隔を置いて配置され、ストッパおよび受け部材がクランプレバーと排出位置間に設けられ、各シート状製品が順次排出され、その一端縁がストッパに係合し、各シート状製品が受け部材に積み重ねられる。その後、クランプレバーによってシート状製品がクランプされ、クランプレバーが排出位置の反対側に回転し、シート状製品が排出位置の反対側に旋回し、反転する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】Aはこの発明の実施例を示す側面図、BはAのクランプレバーが回転し、プラスチック袋が反転する状態を示す説明図、CはAのクランプレバー、ストッパおよび受け部材の平面図である。
【
図2】Aは
図1のクランプレバーが回転した状態を示す側面図、BはAの次の工程を示す側面図である。
【
図3】Aは
図2の次の工程を示す側面図、BはAの次の工程を示す側面図である。
【
図4】Aは
図3の次の工程を示す側面図、Bは他の実施例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1はこの発明にかかるシート状製品包装装置を示す。この装置はプラスチック袋包装装置であり、製袋機の付属装置である。その製袋機は特許文献1,2の製袋機と同様の構成のもので、溶断刃を有する。そして、プラスチックフィルムがその長さ方向に間欠送りされ、間欠送り毎に、プラスチックフィルムの幅方向において、溶断刃によってプラスチックフィルムが溶断され、これによってプラスチック袋1が製造される。さらに、製造後、多数枚のプラスチック袋1が順次排出される。たとえば、スタッカベルト2によってプラスチック袋1が排出され、放出される。さらに、排出後、複数枚のプラスチック袋1が互いに積み重ねられ、この装置によってそれが包装される。したがって、この装置によってシート状製品が包装される。シート状製品はプラスチック袋1である。
【0015】
この装置では、積み重ねられた複数枚のプラスチック袋1の一端縁付近において、クランプレバー3によってプラスチック袋1がクランプされる。クランプレバー3はクランプ歯4を有し、水平軸5に支持され、水平軸5のまわりを回転可能である。クランプ歯4はプラスチック袋1をクランプするためのものである。水平軸5はプラスチック袋1の一端縁に平行である。さらに、クランプレバー3は垂直に配置され、クランプ歯4はクランプレバー3の上端に位置し、水平軸5はクランプレバー3の下端に位置する(
図1A)。そして、クランプ後、水平軸5のまわりにおいて、クランプレバー3が180°の角度をもって回転し、水平軸5の上方において、クランプレバー3によってプラスチック袋1が旋回し、反転する。回転方向Xにおいて、クランプレバー3は高速度で回転し、プラスチック袋1は高速度で旋回する。クランプレバー3は180°の角度をもって回転するが、その所要時間は1秒以下である。したがって、旋回するとき、プラスチック袋1が慣性力F1および遠心力F2を受け、その合力F3がプラスチック袋1の長さ方向に作用する(
図1B)。
【0016】
さらに、クランプレバー3がプラスチック袋1の排出位置から間隔を置いて配置され、ストッパ6および受け部材7がクランプレバー3と排出位置間に設けられ、各プラスチック袋1が順次排出され、放出され、その一端縁がストッパ6に係合し、衝突する。排出位置はスタッカベルト2の位置であり、クランプレバー3と排出位置間において、ストッパ6は垂直に配置され、受け部材7は水平に配置される。したがって、衝突後、各プラスチック袋1がストッパ6に沿って落下し、受け部材7に積み重ねられる。その後、クランプレバー3によってプラスチック袋1がクランプされ、クランプレバー3が排出位置の反対側に回転し、プラスチック袋1が排出位置の反対側に旋回し、反転する。
【0017】
この実施例では、ストッパ6はスロット8を形成したプレートからなる。受け部材7もスロット9を形成したプレートからなる。クランプレバー3はホルダ10を有し、水平軸5に固定される。ホルダ10は水平に配置され、水平軸5に平行であり、片持ち支持される。さらに、2組のクランプ歯4がホルダ10に支持され、クランプレバー駆動機構11としてモータなどのアクチュエータが使用され、これが水平軸5に連結される。そして、積み重ね後、プラスチック袋1がクランプされるとき、クランプレバー駆動機構11によって水平軸5が回転し、水平軸5のまわりにおいて、クランプレバー3が時計方向に回転し、そのクランプ歯4がスロット8を通り、プラスチック袋1に向かって前進する。さらに、ホルダ10にクランプ歯駆動機構が設けられ、前進後、クランプ歯駆動機構によってクランプ歯4が駆動され、閉じられ、スロット9の位置において、クランプ歯4によってプラスチック袋1がクランプされる(
図1C)。
【0018】
さらに、ストッパ駆動機構12としてシリンダなどのアクチュエータが使用され、これがストッパ6に連結され、クランプ後、ストッパ駆動機構12によってストッパ6が引き下げられ、下降する。その後、クランプレバー駆動機構11によって水平軸5が回転し、水平軸5のまわりにおいて、クランプレバー3が反時計方向に回転する。したがって、水平軸5の上方において、クランプレバー3によってプラスチック袋1が旋回し、反転し、クランプレバー3が排出位置の反対側に回転し、プラスチック袋1が排出位置の反対側に旋回し、反転するものである。その後、ストッパ駆動機構12によってストッパ6が押し上げられ、上昇する。
【0019】
さらに、
図2に示すように、プラスチック袋1が旋回し、反転したとき、水平部材13にプラスチック袋1が受けられ、支持される。水平部材13は水平のプレートからなる。さらに、水平部材13上において、押さえバー14がプラスチック袋1に押し付けられ、プラスチック袋1に沿って移動する。押さえバー14は水平軸5に平行であり、その移動方向はクランプレバー3から離れる方向である。たとえば、押さえバー駆動機構15としてシリンダなどのアクチュエータが使用され、押さえバー駆動機構15に押さえバー14が連結され、支持される。そして、プラスチック袋1の旋回および反転後、押さえバー駆動機構15によって押さえバー14が駆動され、操作され、これがプラスチック袋1に押し付けられ、プラスチック袋1に沿って移動する。したがって、押さえバー14によってプラスチック袋1が押し伸ばされる(
図2A)。
【0020】
さらに、垂直部材16が水平部材13の上方に配置される。垂直部材16は垂直のプレートからなる。そして、プラスチック袋1が旋回し、反転したとき、垂直部材16にプラスチック袋1の他端が係合し、押さえバー14がプラスチック袋1に沿って移動するとき、垂直部材16によってプラスチック袋1が案内される。その後、押さえバー14が垂直部材16と水平部材13間を通り、押さえバー14によってプラスチック袋1が折り曲げられ、折り曲げ後、包材でプラスチック袋1が包装される。
【0021】
この実施例では、包材にプラスチックフィルム17が使用される。そして、プラスチックフィルム17が原反18から供給され、ガイドローラ19,20および送りローラ21を通り、垂直に配置され、巻取ロール22に導かれ、巻き取られる。さらに、プラスチック袋1の折り曲げ後、クランプ歯駆動機構によってクランプ歯4が開かれ、プラスチック袋1がクランプ歯4から解放され、押さえバー14によってプラスチック袋1が押し進められる(
図2B)。したがって、
図3に示すように、プラスチック袋1がプラスチックフィルム17に向かって進行し、ガイドローラ19,20間において、プラスチック袋1がプラスチックフィルム17を横切り、プラスチックフィルム17によってプラスチック袋1が被覆される。さらに、プラスチック袋1がプラスチックフィルム17を横切るが、フィンガ23がその反対側に配置され、フィンガ駆動機構24としてシリンダなどのアクチュエータが使用され、フィンガ駆動機構24にフィンガ23が連結され、支持される。そして、プラスチック袋1が被覆されたとき、フィンガ駆動機構24によってフィンガ23が駆動され、閉じられ、フィンガ23によってプラスチックフィルム17およびプラスチック袋1が把持される(
図3A)。
【0022】
その後、押さえバー駆動機構15によって押さえバー14が操作され、押さえバー14がその長さ方向に移動し、プラスチック袋1から引き抜かれる。その後、フィンガ駆動機構24によってフィンガ23が駆動され、移動し、フィンガ23によってプラスチックフィルム17およびプラスチック袋1が引っ張られ、移動し、ガイドローラ19,20によってプラスチックフィルム17が案内され、プラスチックフィルム17によってプラスチック袋1が包囲される(
図3B)。さらに、押さえバー駆動機構15によって押さえバー14が操作され、移動し、押さえバー14がもとの位置に復帰する。さらに、プラスチックフィルム17によってプラスチック袋1が包囲されたとき、溶断刃25によってプラスチックフィルム17が挟まれ、加熱され、プラスチックフィルム17の幅方向において、溶断刃25によってプラスチックフィルム17が溶断される。さらに、サイドシールバー26によってプラスチックフィルム17が挟まれ、加熱され、サイドシールされ、プラスチックフィルム17でプラスチック袋1が包装される。
【0023】
その後、フィンガ23によってプラスチックフィルム17およびプラスチック袋1が移動し、
図4に示すように、プラスチックフィルム17およびプラスチック袋1がコンベヤ27に載せられ、コンベヤ27によってプラスチックフィルム17およびプラスチック袋1が送られる(
図4A)。さらに、送りローラ21によってプラスチックフィルム17が送られ、これが巻取ロール22に巻き取られる。その巻取量は少量であってもよい。
【0024】
その後、複数枚のプラスチック袋1が水平部材7に積み重ねられたとき、クランプレバー駆動機構11によってクランプレバー3が回転し、そのクランプ歯4がプラスチック袋1に向かって前進する。その後、クランプ歯駆動機構によってクランプ歯4が閉じられ、クランプ歯4によってプラスチック袋1がクランプされる。その後、ストッパ駆動機構12によってストッパ6が下降し、クランプレバー駆動機構11によってクランプレバー3が回転し、プラスチック袋1が旋回し、反転し、同様の工程が再度繰り返される。
【0025】
したがって、この装置では、各プラスチック袋1が順次排出され、その一端縁がストッパ6に係合し、衝突する。その後、各プラスチック袋1がストッパ6に沿って落下し、受け部材7に積み重ねられる。したがって、積み重ねられたとき、各プラスチック袋1がその一端縁で揃えられ、揃えられた状態で積み重ねられる。
【0026】
その後、プラスチック袋1の一端縁付近において、クランプレバー3によってプラスチック袋1がクランプされる。そして、クランプレバー3によってプラスチック袋1が旋回し、反転する。その後、押さえバー14によってプラスチック袋1が押し伸ばされる。その後、プラスチックフィルム17でプラスチック袋1が包装される。
【0027】
したがって、この装置の場合、排出後、積み重ねられたとき、静電気、空気の混入などの原因でいくつかのプラスチック袋1がたるむことがあり、折れ曲がることがあっても、問題はない。旋回し、反転するとき、プラスチック袋1が慣性力F1および遠心力F2を受け、その合力F3がプラスチック袋1の長さ方向に作用する。したがって、合力F3によってプラスチック袋1が引き伸ばされる。さらに、反転後、押さえバー14によってプラスチック袋1が押し伸ばされる。その後、その状態でプラスチック袋1が包装される。したがって、たるんだ状態、折れ曲がった状態でプラスチック袋1が包装されることはない。
【0028】
なお、この実施例では、押さえバー14によってプラスチック袋1が折り曲げられ、その状態でプラスチック袋1が包装されるようにしたものを説明したが、必ずしもその必要はない。押さえバー14をプラスチック袋1に沿って移動させるとき、クランプ歯4を閉じられた状態に保つ。そして、押さえバー14をプラスチック袋1の他端まで移動させ、プラスチック袋1をその全長にわたって押し伸ばす。この場合、押さえバー14によってプラスチック袋1は折り曲げられない。その後、フィンガ23によってプラスチックフィルム17およびプラスチック袋1を把持し、クランプ歯駆動機構によってクランプ歯4を開き、プラスチック袋1をクランプ歯4から解放する。さらに、フィンガ23によってプラスチック袋1を引っ張り、移動させ、プラスチックフィルム17によってプラスチック袋1を包囲する。その後、溶断刃25によってプラスチックフィルム17を溶断し、サイドシールバー26によってプラスチックフィルム17をサイドシールし、プラスチックフィルム17でプラスチック袋1を包装するようにしてもよい。
【0029】
さらに、クランプ歯4をクランプレバー3の上端に位置させ、水平軸5をクランプレバー3の下端に位置させたものを説明したが、反対に、クランプ歯4をクランプレバー3の下端に位置させ、水平軸5をクランプレバー3の上端に位置させる(
図4B)。そして、プラスチック袋1のクランプ後、水平軸5のまわりにおいて、クランプレバー3を180°の角度をもって回転させ、水平軸5の上方において、クランプレバー3によってプラスチック袋1を旋回させ、反転させるようにしてもよい。
【0030】
プラスチック袋1に限らず、他のシート状製品が順次排出され、互いに積み重ねられるとき、この装置によってそれを包装することもできる。包材にプラスチックフィルム17ではなく、他の包材を使用することも考えられる。
【符号の説明】
【0031】
1 プラスチック袋
3 クランプレバー
5 水平軸
6 ストッパ
7 受け部材
11 クランプレバー駆動機構
13 水平部材
14 押さえバー
15 押さえバー駆動機構
16 垂直部材
17 プラスチックフィルム
【要約】
積み重ねられたシート状製品(1)の一端縁付近において、クランプレバー(3)によってシート状製品(1)がクランプされる。さらに、クランプレバー(3)が180°の角度をもって回転し、クランプレバー(3)によってシート状製品(1)が旋回し、反転する。さらに、水平部材(13)にシート状製品(1)が受けられ、支持され、押さえバー(14)がシート状製品(1)に押し付けられ、シート状製品(1)に沿って移動し、押さえバー(14)によってシート状製品(1)が押し伸ばされる。その後、包材(17)でシート状製品(1)が包装される。