(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定のサービスを提供する端末装置と、前記サービスの料金を管理する第1の情報処理装置と、電子クーポンを管理する第2の情報処理装置からなる情報処理システムにおいて、
前記端末装置は、
近接通信を行う通信装置を検出する通信装置検出部と、
前記通信装置が検出された場合、前記通信装置を識別するための端末識別情報を、前記第1の情報処理装置に通知する端末識別情報通知部と
を備え、
前記第1の情報処理装置は、
前記端末装置から通知される前記端末識別情報を取得する端末識別情報取得部と、
前記サービスの利用開始時に前記端末装置から通知される前記端末識別情報と、前記サービスと提携している提携店舗から得られる前記電子クーポンに関する情報と、前記サービスの料金を決定可能な情報とを関連付けることで、前記端末識別情報により識別される前記通信装置ごとに提供される前記サービスの料金を管理する料金管理部と、
前記サービスの決済時に前記通信装置と近接通信を行うことで得られる前記端末識別情報に関連付けられた前記電子クーポンの前記提携店舗での利用状況に応じて、前記サービスの料金を決定し、前記端末装置に通知する料金決定部と
を備え、
前記第2の情報処理装置は、
前記端末識別情報により識別される前記通信装置に対して、前記提携店舗で利用可能となる、前記通信装置に対する電子クーポンを発行する電子クーポン発行部を備える
情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.変形例
【0020】
<1.第1の実施の形態>
[駐車料金決済システムの構成]
図1は、本技術を適用した駐車料金決済システムの構成を示す図である。
【0021】
図1に示すように、駐車料金決済システム1は、携帯端末装置11、駐車場端末装置12、駐車場サーバ13、提携店サーバ14、及び提携店端末装置15から構成される。
【0022】
携帯端末装置11は、例えば、非接触通信を行うICチップを内蔵した携帯電話機である。携帯端末装置11と、リーダライタを内蔵した駐車場端末装置12又は提携店端末装置15との間では、所定の周波数の搬送波を使用した電磁誘導による近接通信が行われ、非接触でのデータの送受信が行われる。
【0023】
また、携帯端末装置11は、所定のアプリケーションソフトウェアを起動することで、インターネット4を介して駐車場サーバ13にアクセスすることが可能である。
【0024】
駐車場端末装置12は、駐車場2の出入り口付近に設置され、利用者によりかざされた携帯端末装置11と、リーダライタにより近接通信を行うことで、電子マネーによる駐車料金の決済を行う。また、駐車場端末装置12は、専用線等の通信回線を介して、駐車場サーバ13及び提携店サーバ14と接続され、通信回線を介したデータの送受信を行う。
【0025】
駐車場サーバ13は、例えば、駐車場2をサービスとして提供する事業者により管理されるサービスセンタ内に設置される。駐車場サーバ13は、所定の通信回線を介して、駐車場端末装置12及び提携店端末装置15と接続され、通信回線を介したデータの送受信を行う。また、駐車場サーバ13は、インターネット4に接続可能であり、携帯端末装置11に対して、駐車場に関連する各種の情報を提供する。
【0026】
また、駐車場サーバ13には、駐車場利用状況データベース13Aが接続されており、駐車場2の利用状況に関する情報が登録される。
【0027】
提携店サーバ14は、例えば、電子クーポンをサービスとして提供する事業者により管理されるサービスセンタ内に設置される。提携店サーバ14は、所定の通信回線を介して、駐車場端末装置12及び提携店端末装置15と接続され、通信回線を介したデータの送受信を行う。
【0028】
また、提携店サーバ14には、電子クーポンに関する情報が登録される電子クーポンデータベース14A、及び電子クーポンと店舗の使用履歴が記録される電子クーポン利用状況データベース14Bが接続される。なお、以下、電子クーポン使用履歴と、店舗使用履歴を区別する必要がない場合、単に、使用履歴と称する。
【0029】
提携店端末装置15は、駐車場提携店3に設置され、支払いを行う利用者によりかざされた携帯端末装置11と、リーダライタにより近接通信を行うことで、電子マネーによる決済を行う。また、提携店端末装置15は、所定の通信回線を介して、駐車場サーバ13及び提携店サーバ14と接続され、通信回線を介したデータの送受信を行う。なお、駐車場提携店3は、駐車場2のサービスを提供する事業者と提携している他の事業者により提供される、例えば、飲食店や小売店等の店舗である。
【0030】
以上のようにして、駐車料金決済システム1は構成される。
【0031】
[携帯端末装置の構成]
図2は、携帯端末装置11の構成例を示す図である。
【0032】
図2に示すように、携帯端末装置11は、CPU31、ROM32、RAM33、ICチップ34、入力部35、表示部36、記録部37、及び通信部38から構成される。
【0033】
CPU31は、携帯端末装置11の各部の動作を制御する。CPU31は、ROM32に記憶されているプログラム、又は記録部37に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM33には、CPU31が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。
【0034】
ICチップ34は、電波を利用して、後述するリーダライタ54(
図3)との間で、非接触でのデータの送受信を行う。ICチップ34は、CPU41、メモリ42、及びアンテナ43から構成される。CPU41は、ICチップ34の各部の動作を制御する。
【0035】
メモリ42は、ROMやRAMなどから構成される。メモリ42には、所定のプログラムや、OS(Operating System)などが記憶される。メモリ42にはまた、プログラム等が一時的に使用するデータが一時的に記憶される。
【0036】
アンテナ43は、ICチップ34と、リーダライタ54が非接触のデータの送受信を行う際に、リーダライタ54から発生された磁界による誘導電圧を生じさせる。これにより、ICチップ34が駆動され、リーダライタ54との間で、近接通信によるデータの送受信が行われる。
【0037】
入力部35は、テンキーや十字キーなどから構成され、利用者の操作に応じた信号を、CPU31に供給する。表示部36は、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイであって、CPU31の制御に従って、所定の情報を表示する。
【0038】
記録部37は、CPU31から供給されるデータを記録する。また、記録部37は、CPU31の制御に従って、記録しているデータをCPU31に供給する。
【0039】
通信部38は、CPU31の制御に従って、インターネット4を介して、駐車場サーバ13に接続し、データの送受信を行う。
【0040】
以上のようにして、携帯端末装置11は構成される。
【0041】
[駐車場端末装置の構成]
図3は、駐車場端末装置12の構成例を示す図である。
【0042】
図3に示すように、駐車場端末装置12は、CPU51、ROM52、RAM53、リーダライタ54、入力部55、表示部56、記録部57、及び通信部58から構成される。
【0043】
CPU51は、駐車場端末装置12の各部の動作を制御する。CPU51は、ROM52に記憶されているプログラム、又は記録部57に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM53には、CPU51が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。
【0044】
リーダライタ54は、利用者により携帯端末装置11がかざされた場合、電波を利用して、ICチップ34(
図2)との間で、非接触でのデータの送受信を行う。
【0045】
入力部55は、ボタンなどから構成され、利用者の操作に応じた信号を、CPU51に供給する。表示部56は、LCDなどのディスプレイであって、CPU51の制御に従って、所定の情報を表示する。なお、表示部56に、タッチパネルを重畳させて、表示部56に表示された操作画面を選択する利用者の操作を受け付けて、その操作に対応する信号を、CPU51に供給してもよい。
【0046】
記録部57は、CPU51から供給されるデータを記録する。また、記録部57は、CPU51の制御に従って、記録しているデータをCPU51に供給する。
【0047】
通信部58は、CPU51の制御に従って、専用線等の通信回線を介して、駐車場サーバ13又は提携店サーバ14に接続し、データの送受信を行う。
【0048】
以上のようにして、駐車場端末装置12は構成される。
【0049】
なお、提携店端末装置15は、駐車場端末装置12と同様の構成を有するため、その構成の説明は省略する。
【0050】
[駐車場サーバの構成]
図4は、駐車場サーバ13の構成例を示す図である。
【0051】
CPU71は、ROM72に記憶されているプログラム、又は記録部78に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM73には、CPU71が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU71、ROM72、およびRAM73は、バス74を介して相互に接続されている。
【0052】
CPU71にはまた、バス74を介して入出力インターフェース75が接続されている。入出力インターフェース75には、キーボード、マウス等よりなる入力部76、ディスプレイ、スピーカ等よりなる出力部77が接続されている。CPU71は、入力部76から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。
【0053】
入出力インターフェース75に接続されている記録部78は、CPU71が実行するプログラムや各種のデータを記録する。通信部79は、インターネットその他のネットワークを介して外部の装置と通信する。また、通信部79を介してプログラムを取得し、記録部78に記録してもよい。
【0054】
入出力インターフェース75に接続されているドライブ80は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリなどのリムーバブルメディア81が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部78に転送され、記録される。
【0055】
以上のようにして、駐車場サーバ13は構成される。
【0056】
なお、提携店サーバ14は、駐車場サーバ13と同様の構成を有するため、その構成の説明は省略する。
【0057】
[駐車場アプリケーションソフトウェアの構成]
図5は、駐車場アプリケーションソフトウェア111の構成を示す図である。
【0058】
駐車場アプリケーションソフトウェア111は、例えば、インターネット4を介して駐車場サーバ13から携帯端末装置11にダウンロードされ、記録部37にインストールされる。駐車場アプリケーションソフトウェア111は、携帯端末装置11のCPU31により実行される。
【0059】
駐車場アプリケーションソフトウェア111は、駐車場情報処理部121、駐車場利用状況情報処理部122、表示制御部123、及び決済処理部124から構成される。
【0060】
駐車場情報処理部121は、ICチップ34を制御して、駐車場端末装置12と近接通信を行い、駐車場端末装置12から駐車場情報を取得する。表示制御部123は、駐車場情報処理部121により取得された駐車場情報を、表示部36に表示させる。
【0061】
駐車場利用状況情報処理部122は、通信部38を制御して、インターネット4を介して駐車場サーバ13にアクセスし、駐車場利用状況情報を取得する。表示制御部123は、駐車場利用状況情報処理部122により取得された駐車場利用状況情報を、表示部36に表示させる。
【0062】
決済処理部124は、駐車場端末装置12又は提携店端末装置15から通知される決済の要求に応じて、電子マネーの決済処理を行う。
【0063】
以上のようにして、駐車場アプリケーションソフトウェア111は構成される。
【0064】
[駐車場端末制御プログラムの構成]
図6は、駐車場端末制御プログラム131の構成を示す図である。
【0065】
駐車場端末制御プログラム131は、駐車場端末装置12のCPU51により実行される。駐車場端末制御プログラム131は、携帯端末装置検出部141、端末識別情報処理部142、入庫時刻処理部143、駐車場情報処理部144、電子クーポン処理部145、使用履歴処理部146、及び決済処理部147から構成される。
【0066】
携帯端末装置検出部141は、リーダライタ54を制御してポーリングを行い、携帯端末装置11を検出する。
【0067】
端末識別情報処理部142は、リーダライタ54を制御して、携帯端末装置11から、その携帯端末装置11を一意に識別するための情報(以下、端末識別情報という)を取得する。なお、端末識別情報としては、例えば、ICチップ34に割り当てられた固有のIDや、携帯端末装置11の製造番号などが取得される。端末識別情報処理部142は、通信部58を制御して、駐車場サーバ13にアクセスし、取得された端末識別情報を通知する。
【0068】
入庫時刻処理部143は、利用者の携帯端末装置11がかざされ、自動車が駐車場2に入庫した時刻(以下、入庫時刻という)を取得する。入庫時刻処理部143は、通信部58を制御して、駐車場サーバ13にアクセスし、取得された入庫時刻を通知する。
【0069】
駐車場情報処理部144は、駐車場2に関連する情報(以下、駐車場情報という)を生成する。駐車場情報処理部144は、リーダライタ54を制御して、生成された駐車場情報を、携帯端末装置11に通知する。
【0070】
電子クーポン処理部145は、通信部58を制御して、提携店サーバ14にアクセスし、電子クーポンを取得する。また、電子クーポン処理部145は、通信部58を制御して、駐車場サーバ13にアクセスし、取得された電子クーポンを通知する。
【0071】
使用履歴処理部146は、通信部58を制御して、提携店サーバ14にアクセスし、使用履歴を取得する。使用履歴処理部146は、取得された使用履歴に基づいて、電子クーポンの利用状況を決定する。
【0072】
決済処理部147は、通信部58を制御して、駐車場サーバ13にアクセスし、駐車料金を取得する。また、決済処理部147は、使用履歴処理部146により決定された電子クーポンの利用状況に基づいて、取得された駐車料金の決済額を決定する。決済処理部147は、リーダライタ54を制御して、携帯端末装置11に、決済額を要求する。
【0073】
以上のようにして、駐車場端末制御プログラム131は構成される。
【0074】
[駐車場サーバ制御プログラムの構成]
図7は、駐車場サーバ制御プログラム151の構成を示す図である。
【0075】
駐車場サーバ制御プログラム151は、駐車場サーバ13のCPU71により実行される。駐車場サーバ制御プログラム151は、端末識別情報・入庫時刻取得部161、駐車場利用状況情報管理部162、電子クーポン処理部163、及び料金決定部164から構成される。
【0076】
端末識別情報・入庫時刻取得部161は、通信部79を制御して、駐車場端末装置12から通知される端末識別情報と入庫時刻を取得し、駐車場利用状況情報管理部162に供給する。
【0077】
電子クーポン処理部163は、通信部79を制御して、駐車場端末装置12から通知される電子クーポンを取得し、駐車場利用状況情報管理部162に供給する。
【0078】
駐車場利用状況情報管理部162は、駐車場利用状況データベース13Aの管理を行う。駐車場利用状況情報管理部162には、端末識別情報・入庫時刻取得部161からの端末識別情報と入庫時刻、電子クーポン処理部163からの電子クーポンが供給される。駐車場利用状況情報管理部162は、端末識別情報ごとに、入庫時刻と電子クーポンを、駐車場利用状況データベース13Aに登録する。
【0079】
料金決定部164は、駐車場端末装置12からの問い合わせに応じて、駐車場利用状況データベース13Aを参照して、駐車料金を決定する。料金決定部164は、通信部79を制御して、駐車料金を、駐車場端末装置12に通知する。
【0080】
以上のようにして、駐車場サーバ制御プログラム151は構成される。
【0081】
[提携店サーバ制御プログラムの構成]
図8は、提携店サーバ制御プログラム171の構成を示す図である。
【0082】
提携店サーバ制御プログラム171は、提携店サーバ14のCPU71により実行される。提携店サーバ制御プログラム171は、カウント処理部181、電子クーポン発行部182、及び電子クーポン利用状況管理部183から構成される。
【0083】
カウント処理部181は、通信部79を制御して、提携店端末装置15と通信を行い、駐車場提携店3に設置される提携店端末装置15ごとに、電子マネーによる決済が行われた回数(以下、タッチ回数という)をカウントする。カウント処理部181は、カウントされたタッチ回数を、駐車場提携店3の電子クーポンに対応付けて、電子クーポンデータベース14Aに記録する。
【0084】
電子クーポン発行部182は、駐車場端末装置12からの問い合わせに応じて、電子クーポンデータベース14Aを参照して、タッチ回数が最も少ない駐車場提携店3の電子クーポンを取得する。電子クーポン発行部182は、通信部79を制御して、携帯端末装置11に対する電子クーポンを、駐車場端末装置12に発行する。
【0085】
電子クーポン利用状況管理部183は、通信部79を制御して、提携店端末装置15から通知される端末識別情報と使用履歴を取得する。電子クーポン利用状況管理部183は、端末識別情報ごとに、使用履歴を、電子クーポン利用状況データベース14Bに記録する。
【0086】
また、電子クーポン利用状況管理部183は、駐車場端末装置12からの問い合わせに応じて、電子クーポン利用状況データベース14Bを参照して、使用履歴を取得する。電子クーポン利用状況管理部183は、通信部79を制御して、取得された使用履歴を、駐車場端末装置12に通知する。
【0087】
以上のようにして、提携店サーバ制御プログラム171は構成される。
【0088】
[提携店端末制御プログラムの構成]
図9は、提携店端末制御プログラム191の構成例を示す図である。
【0089】
提携店端末制御プログラム191は、提携店端末装置15のCPU51により実行される。提携店端末装置15は、携帯端末装置検出部201、電子クーポン処理部202、決済処理部203、及び使用履歴処理部204から構成される。
【0090】
携帯端末装置検出部201は、リーダライタ54を制御してポーリングを行い、携帯端末装置11を検出する。
【0091】
電子クーポン処理部202は、通信部58を制御して、駐車場サーバ13にアクセスし、電子マネー決済を行う携帯端末装置11に該当する電子クーポンの有無を問い合わせる。
【0092】
決済処理部203は、電子クーポン処理部202による問い合わせの結果に応じた決済処理を行う。
【0093】
使用履歴処理部204は、決済処理部203による決済処理の結果に基づいて、電子クーポン使用履歴と、店舗使用履歴を取得する。また、使用履歴処理部204は、リーダライタ54を制御して、携帯端末装置11から端末識別情報を取得する。使用履歴処理部204は、通信部58を制御して、携帯端末情報と使用履歴を、提携店サーバ14に通知する。
【0094】
以上のようにして、提携店端末制御プログラム191は構成される。
【0095】
[駐車料金決済処理]
次に、
図10のフローチャートを参照して、駐車料金決済システム1により行われる、電子クーポンを利用した駐車料金決済処理について説明する。
【0096】
ステップS1において、携帯端末装置11、駐車場端末装置12、駐車場サーバ13、及び提携店サーバ14は、利用者の自動車が入庫されるときに行われる駐車場入庫処理を行う。この駐車場入庫処理の詳細は、
図11乃至
図18を参照して後述する。
【0097】
ステップS2において、携帯端末装置11及び駐車場サーバ13は、利用者が駐車場利用状況を確認するときに行われる利用時間・料金確認処理を行う。この利用時間・料金確認処理の詳細は、
図19及び
図20を参照して後述する。
【0098】
ステップS3において、携帯端末装置11、駐車場サーバ13、提携店サーバ14、及び提携店端末装置15は、利用者が駐車場提携店3で電子マネーによる決済をするときに行われる電子クーポン利用処理を行う。この電子クーポン利用処理の詳細は、
図21乃至
図23を参照して後述する。
【0099】
ステップS4において、携帯端末装置11、駐車場端末装置12、駐車場サーバ13、及び提携店サーバ14は、利用者が駐車場2で駐車料金を支払うときに行われる駐車料金決定処理を行う。この電子クーポンによる駐車料金決定処理は、
図24乃至
図29を参照して後述する。
【0100】
[駐車場入庫処理]
次に、
図11乃至
図18を参照して、
図10のステップS1に対応する駐車場入庫処理について説明する。
【0101】
図11は、駐車場入庫処理の概要を説明する図である。
【0102】
図11に示すように、第1に、利用者は、自動車を駐車場2に入庫させる場合、携帯端末装置11を駐車場端末装置12にかざしてから、駐車場2に入る。第2に、駐車場端末装置12は、携帯端末装置11がかざされると、駐車場情報を取得するとともに、駐車場サーバ13にアクセスして、端末識別情報と入庫時刻を、駐車場利用状況データベース13Aに登録する。
【0103】
第3に、駐車場端末装置12は、提携店サーバ14にアクセスして、電子クーポンデータベース14Aに登録されている電子クーポンのうち、タッチ回数の少ない電子クーポンを取得する。第4に、駐車場端末装置12は、駐車場サーバ13にアクセスして、取得された電子クーポンを、駐車場利用状況データベース13Aに登録する。
【0104】
第5に、駐車場端末装置12は、携帯端末装置11と近接通信を行い、取得された駐車場情報を通知して、携帯端末装置11の表示部36に表示させる。
【0105】
なお、駐車場入庫処理とは関係なく、提携店サーバ14の電子クーポンデータベース14Aでは、駐車場提携店3に設置される提携店端末装置15において、電子マネーによる決済が行われた回数がカウントされ、タッチ回数として蓄積される。
【0106】
このような流れで、駐車場入庫処理が行われるが、次に、
図12乃至
図18を参照して、各装置で行われる駐車場入庫処理の詳細について説明する。
【0107】
まず、
図12のフローチャートを参照して、駐車場端末装置12により行われる駐車場入庫処理について説明する。
【0108】
ステップS101において、携帯端末装置検出部141は、利用者によりかざされた携帯端末装置11のポーリングを行い、携帯端末装置11の検出を行う。携帯端末装置11が検出された場合、処理は、ステップS102に進む。
【0109】
ステップS102において、端末識別情報処理部142乃至駐車場情報取得部144は、入庫時刻通知・駐車場情報生成処理を行う。ここで、
図13のフローチャートを参照して、ステップS102に対応する入庫時刻通知・駐車場情報生成処理の詳細について説明する。
【0110】
ステップS111において、端末識別情報処理部142は、検出された携帯端末装置11から端末識別情報を取得する。ステップS112において、入庫時刻処理部143は、入庫時刻を取得する。
【0111】
ステップS113において、端末識別情報処理部142及び入庫時刻処理部143は、駐車場サーバ13にアクセスし、取得された端末識別情報と入庫時刻を、駐車場サーバ13に通知する(ステップS114)。
【0112】
ステップS115において、駐車場情報処理部144は、駐車場サーバ13から駐車場2の空車状況に関する情報(以下、駐車場空きスペース情報という)を取得する。
【0113】
ステップS116において、駐車場情報処理部144は、記録部57から端末保持情報を取得する。この端末保持情報としては、例えば、駐車場2についての、時間単位の駐車料金、提携店舗、駐車場利用状況確認サイトのURLなどの情報が取得される。
【0114】
ステップS117において、駐車場情報処理部144は、取得された駐車場空きスペース情報と端末保持情報から、駐車場情報を生成する。
【0115】
駐車場情報の生成が完了すると、処理は、
図12のフローチャートに戻り、ステップS102以降の処理が行われる。
【0116】
ステップS103において、電子クーポン処理部145は、電子クーポン取得通知処理を行う。ここで、
図14のフローチャートを参照して、ステップS103に対応する電子クーポン取得通知処理の詳細について説明する。
【0117】
電子クーポン処理部145は、ステップS121において、提携店サーバ14にアクセスし、電子クーポンを問い合わせる(ステップS122)。ステップS123において、電子クーポン処理部145は、提携店サーバ14から電子クーポンを取得する。
【0118】
提携店サーバ14から電子クーポンが取得されると、ステップS124において、電子クーポン処理部145は、駐車場サーバ13にアクセスし、取得された電子クーポンを、端末識別情報とともに通知する(ステップS125)。
【0119】
電子クーポンの通知が完了すると、処理は、
図12のフローチャートに戻り、ステップS103以降の処理が行われる。
【0120】
ステップS104において、駐車場情報処理部144は、取得された駐車場情報を、携帯端末装置11に通知する。これにより、携帯端末装置11の表示部36には、駐車場情報が表示される。例えば、利用者は、駐車場空きスペース情報を確認することで、駐車に要する時間を短縮することができる。
【0121】
このように、駐車場端末装置12においては、駐車場入庫処理が行われ、入庫時刻と電子クーポンが、端末識別情報とともに駐車場サーバ13に通知される一方、駐車場情報が、携帯端末装置11に通知される。
【0122】
次に、
図15のフローチャートを参照して、駐車場サーバ13により行われる駐車場入庫処理について説明する。
【0123】
駐車場端末装置12からアクセスされると(ステップS131の「Yes」)、ステップS132において、端末識別情報・入庫時刻取得部161は、駐車場端末装置12から通知される端末識別情報と入庫時刻を取得する。ステップS133において、駐車場利用状況情報管理部162は、端末識別情報・入庫時刻取得部161により取得された端末識別情報と入庫時刻を、駐車場利用状況データベース13Aに登録する。
【0124】
これにより、駐車場利用状況データベース13Aには、端末識別情報ごとに、入庫時刻が登録され、携帯端末装置11ごとの駐車料金が管理される。
【0125】
端末識別情報と入庫時刻の登録が完了した後に、駐車場端末装置12からアクセスされると(ステップS134の「Yes」)、処理は、ステップS135に進む。
【0126】
ステップS135において、駐車場利用状況情報管理部162は、駐車場空きスペース情報を取得し、駐車場端末装置12に通知する(ステップS136)。なお、駐車場利用状況情報管理部162は、駐車場端末装置12との間で、駐車場2の空車状況に関する情報をやりとりすることで、最新の駐車場空きスペース情報を管理している。
【0127】
駐車場空きスペース情報の通知が完了した後に、駐車場端末装置12からアクセスされると(ステップS137の「Yes」)、処理は、ステップS138に進む。
【0128】
ステップS138において、電子クーポン処理部163は、駐車場端末装置12から通知される端末識別情報と、電子クーポンを取得する。ステップS139において、電子クーポン処理部163は、取得された端末識別情報に応じて、電子クーポンを駐車場利用状況データベース13Aに登録する。
【0129】
これにより、
図16に示すように、駐車場利用状況データベース13Aには、端末識別情報ごとに、入庫時刻の他、電子クーポンに関する情報が登録され、携帯端末装置11ごとの電子クーポンが管理される。
【0130】
このように、駐車場サーバ13においては、駐車場入庫処理が行われ、駐車場利用状況データベース13Aには、携帯端末装置11の端末識別情報ごとに、入庫時刻と電子クーポンが登録される。
【0131】
次に、
図17のフローチャートを参照して、提携店サーバ14により行われる駐車場入庫処理を説明する。
【0132】
ステップS141において、カウント処理部181は、タッチ回数のカウント処理を行う。このカウント処理としては、前述したように、駐車場提携店3に設置される提携店端末装置15ごとのタッチ回数のカウントが行われる。
図18に示すように、カウントされたタッチ回数は、駐車場提携店3(の電子クーポン)に対応付けられて、電子クーポンデータベース14Aに記録される。また、カウントは、時間単位、日単位、週単位などの所定の単位で行われる。
【0133】
図17のフローチャートに戻り、駐車場端末装置12からアクセスされていない場合(ステップS142の「No」)、処理は、ステップS141に戻り、カウント処理が繰り返され、携帯端末装置11のタッチ回数が、電子クーポンデータベース14Aに記録される。
【0134】
なお、以下の説明では、説明を具体的にするため、駐車場提携店3として、A店、B店、C店が登録されている場合について説明する。また、A店のタッチ回数をA、B店のタッチ回数をB、C店のタッチ回数をCと称して説明する。
【0135】
駐車場端末装置12からアクセスされると(ステップS142の「Yes」)、処理は、ステップS143に進む。ステップS143において、電子クーポン発行部182は、電子クーポンデータベース14Aを参照して、タッチ回数Aがタッチ回数B未満であり、かつ、タッチ回数Aがタッチ回数C未満であるか否かを判定する。
【0136】
ステップS143の判定条件を満たすと判定された場合、処理は、ステップS144に進む。ステップS144において、電子クーポン発行部182は、A店の電子クーポンを、駐車場端末装置12に発行する。これにより、携帯端末装置11に対するA店の電子クーポンが発行されたことになる。
【0137】
一方、ステップS143の判定条件を満たしていないと判定された場合、処理は、ステップS145に進む。ステップS145において、電子クーポン発行部182は、電子クーポンデータベース14Aを参照して、タッチ回数Bがタッチ回数C未満であるか否かを判定する。
【0138】
ステップS145の判定条件を満たすと判定された場合、処理は、ステップS146に進む。ステップS146において、電子クーポン発行部182は、B店の電子クーポンを、駐車場端末装置12に発行する。これにより、携帯端末装置11に対するB店の電子クーポンが発行されたことになる。
【0139】
一方、ステップS145の判定条件を満たしてないと判定された場合、処理は、ステップS147に進む。ステップS147において、電子クーポン発行部182は、C店の電子クーポンを、駐車場端末装置12に発行する。これにより、携帯端末装置11に対するC店の電子クーポンが発行されたことになる。
【0140】
ステップS144,S146,S147のいずれかが終了すると、駐車場入庫処理は、終了する。
【0141】
このように、提携店サーバ14においては、駐車場入庫処理が行われ、携帯端末装置11に対する電子クーポンが、タッチ回数に応じて発行される。
【0142】
以上のように、駐車場入庫処理においては、携帯端末装置11が駐車場端末装置12にかざされると、携帯端末装置11から端末識別情報が取得され、携帯端末装置11に対する電子クーポンが発行されて、駐車場利用状況データベース13Aには、端末識別情報ごとに、電子クーポンと入庫時刻が登録される。
【0143】
[利用時間・料金確認処理]
次に、
図19及び
図20を参照して、
図10のステップS2に対応する利用時間・料金確認処理について説明する。
【0144】
図19は、利用時間・料金確認処理の概要を説明する図である。
【0145】
図19に示すように、第1に、携帯端末装置11は、利用者の操作に応じて、インターネット4を介して駐車場サーバ13にアクセスして、駐車場利用状況データベース13Aに登録されている駐車場利用状況情報を取得する。第2に、携帯端末装置11は、取得された駐車場利用状況情報を、その画面に表示する。これにより、利用者は、携帯端末装置11の表示部36に表示された駐車場利用状況情報を確認することが可能となる。
【0146】
このような流れで、利用時間・料金確認処理が行われる。次に、
図20のフローチャートを参照して、携帯端末装置11及び駐車場サーバ13により行われる利用時間・料金確認処理の詳細について説明する。
【0147】
ステップS201において、駐車場利用状況情報処理部122は、利用者により所定の操作が行われたか否かを判定する。
【0148】
ステップS201において、所定の操作が行われたと判定された場合、処理は、ステップS202に進む。例えば、前述した駐車場入庫処理において、携帯端末装置11には、駐車場情報として、駐車場利用状況確認サイトのURLが通知されているので、そのURLにアクセスする指示が利用者によりなされた場合、所定の操作が行われたと判定される。
【0149】
ステップS202において、駐車場利用状況情報処理部122は、駐車場サーバ13にアクセスし、駐車場利用状況を問い合わせる(ステップS203)。
【0150】
携帯端末装置11から駐車場利用状況が問い合わせられると、駐車場サーバ13においては、駐車場利用状況情報管理部162が、その問い合わせに応じて、駐車場利用状況データベース13Aから駐車場利用状況情報を取得する(ステップS211)。この駐車場利用状況情報は、問い合わせをしてきた携帯端末装置11の端末識別情報により特定されるものであって、例えば、入庫時刻により特定される駐車場の利用時間(例えば10:00〜12:00)、現時点での駐車料金(例えば500円)、時間単位の料金(例えば200円/30分)などの情報となる。
【0151】
ステップS212において、駐車場利用状況情報管理部162は、取得された駐車場利用状況情報を、携帯端末装置11に通知する。
【0152】
駐車場サーバ13から駐車場利用状況情報が通知されると、その駐車場利用状況情報が、携帯端末装置11により受信される。ステップS204において、駐車場利用状況情報処理部122は、駐車場サーバ13からの駐車場利用状況情報を取得する。ステップS205において、表示制御部123は、取得された駐車場利用状況情報を、表示部36に表示する。これにより、利用者は、現在の駐車時間や駐車料金などを迅速に確認することができる。
【0153】
以上のように、利用時間・料金確認処理においては、携帯端末装置11が、利用者の操作に応じて、インターネット4を介して駐車場サーバ13にアクセスすることで、駐車場利用状況データベース13Aから駐車場利用状況情報が取得され、表示部36に表示される。
【0154】
[電子クーポン利用処理]
次に、
図21乃至
図23を参照して、
図10のステップS3に対応する電子クーポン利用処理について説明する。
【0155】
図21は、電子クーポン利用処理の概要を説明する図である。
【0156】
図21に示すように、第1に、利用者は、駐車場提携店3において、買い物や食事などを行い、その支払いを電子マネーで行う場合、携帯端末装置11を提携店端末装置15にかざす。第2に、提携店端末装置15は、駐車場サーバ13にアクセスして、駐車場利用状況データベース13Aに登録されている、携帯端末装置11ごとの電子クーポンの有無を確認する。
【0157】
第3に、提携店端末装置15は、電子クーポンの有無に応じた決済処理を行い、提携店サーバ14にアクセスして、その結果を通知する。そして、提携店サーバ14においては、使用履歴が、電子クーポン利用状況データベース14Bに記録される。
【0158】
このような流れで、電子クーポン利用処理が行われる。次に、
図22のフローチャートを参照して、駐車場サーバ13、提携店サーバ14、及び提携店端末装置15により行われるクーポン利用処理の詳細について説明する。
【0159】
すなわち、駐車場提携店3において、駐車場2の利用者が買い物などを行い、携帯端末装置11の電子マネーにより決済を行う場合、提携店端末装置15においては、ステップS301以降の処理が行われる。
【0160】
ステップS301において、携帯端末装置検出部201は、利用者によりかざされた携帯端末装置11のポーリングを行い、携帯端末装置11の検出を行う。携帯端末装置検出部201により携帯端末装置11が検出された場合、携帯端末装置11から端末識別情報が取得され、処理は、ステップS302に進む。
【0161】
ステップS302において、電子クーポン処理部202は、駐車場サーバ13にアクセスし、電子クーポンの有無を問い合わせる(ステップS303)。
【0162】
提携店端末装置15から電子クーポンの有無が問い合わせられると、駐車場サーバ13においては、電子クーポン処理部163が、その問い合わせに応じて、駐車場利用状況データベース13Aを参照して、電子クーポンの有無を確認する(ステップS321)。この電子クーポンの有無は、問い合わせをしてきた提携店端末装置15にかざされた携帯端末装置11の端末識別情報により特定される。
【0163】
ステップS322において、電子クーポン処理部163は、電子クーポンの有無の確認結果を、提携店端末装置15に通知する。
【0164】
駐車場サーバ13から確認結果が通知されると、その通知が、提携店端末装置15により受信される。ステップS304において、電子クーポン処理部202は、電子クーポンの有無の通知結果に基づいて、利用者の携帯端末装置11に対して、駐車場提携店3の電子クーポンが登録されているか否かを判定する。
【0165】
ステップS304において、電子クーポンが登録されていないと判定された場合、処理は、ステップS305に進む。ステップS305において、決済処理部203は、電子クーポンを利用しない場合の決済処理を行う。そして、ステップS306において、使用履歴処理部204は、提携店サーバ14にアクセスし、店舗使用履歴を通知する(ステップS307)。
【0166】
一方、ステップS304において、電子クーポンが登録されていると判定された場合、処理は、ステップS308に進む。そして、例えば、駐車場提携店3の店員は、利用者に対して、電子クーポンを利用するか否かを確認し、電子クーポンを利用しない場合(ステップS308の「No」)、処理は、ステップS305に進む。この場合、前述したステップS305乃至S307が行われ、店舗使用履歴が、提携店サーバ14に通知される。
【0167】
また、電子クーポンを利用する場合(ステップS308の「Yes」)、処理は、ステップS309に進む。ステップS309において、決済処理部203は、電子クーポンを利用する場合の決済処理を行う。そして、ステップS310において、使用履歴処理部204は、提携店サーバ14にアクセスし、電子クーポン使用履歴と、店舗使用履歴を通知する(ステップS311)。
【0168】
提携店端末装置15から、店舗使用履歴、又は電子クーポン使用履歴と店舗使用履歴が通知されると、その通知が、提携店サーバ14に受信される。ステップS331において、電子クーポン利用状況管理部183は、店舗使用履歴、又は電子クーポン使用履歴と店舗使用履歴を取得し、それらの使用履歴を、電子クーポン利用状況データベース14Bに記録する。これにより、
図23に示すように、電子クーポン利用状況データベース14Bには、端末識別情報ごとに、例えば利用された時刻などの電子クーポン使用履歴と店舗使用履歴が記録される。
【0169】
以上のように、クーポン利用処理においては、携帯端末装置11が提携店端末装置15にかざされると、携帯端末装置11から端末識別情報が取得され、電子クーポンの有無が確認され、電子クーポンに応じた決済処理が行われる。また、電子クーポン利用状況データベース14Bには、端末識別情報ごとに、電子クーポン使用履歴と店舗使用履歴が記録される。
【0170】
[電子クーポンを利用した駐車料金決済処理]
次に、
図24乃至
図29を参照して、
図10のステップS4に対応する駐車料金決済処理について説明する。
【0171】
図24は、電子クーポンを利用した駐車料金決済処理の概要を説明する図である。
【0172】
駐車場提携店3において、買い物や食事等をして、電子マネーによる決済を行った利用者は、駐車場2に戻って、入庫させておいた自動車を出庫させることとなるが、その駐車料金を電子マネーにより支払う場合、
図24に示すように、第1に、利用者は、携帯端末装置11を駐車場端末装置12にかざす。
【0173】
第2に、駐車場端末装置12は、提携店サーバ14にアクセスして、電子クーポン利用状況データベース14Bに記録されている使用履歴を取得する。また、第3に、駐車場端末装置12は、駐車場サーバ13にアクセスして、駐車場利用状況データベース13Aにより管理されている、駐車料金を取得する。そして、第4に、駐車場端末装置12は、使用履歴に応じた駐車料金を、携帯端末装置11の電子マネー残高から引き落とし、決済を行う。第5に、駐車場端末装置12は、駐車場サーバ13にアクセスして、駐車場利用状況データベース13Aから電子クーポンを削除する。
【0174】
このような流れで駐車料金決済処理が行われるが、次に、
図25乃至
図29を参照して、各装置で行われる駐車料金決済処理の詳細について説明する。
【0175】
まず、
図25のフローチャートを参照して、駐車場端末装置12により行われる駐車料金決済処理について説明する。
【0176】
ステップS401において、携帯端末装置検出部141は、利用者によりかざされた携帯端末装置11のポーリングを行い、携帯端末装置11の検出を行う。携帯端末装置11が検出された場合、処理は、ステップS402に進む。
【0177】
ステップS402において、使用履歴処理部146は、電子クーポン利用状況決定処理を行う。ここで、
図26のフローチャートを参照して、ステップS402に対応する電子クーポン利用状況決定処理の詳細について説明する。
【0178】
ステップS411において、使用履歴処理部146は、提携店サーバ14にアクセスし、使用履歴を問い合わせる(ステップS412)。
【0179】
ステップS413において、使用履歴処理部146は、提携店サーバ14からの使用履歴の問い合わせ結果に基づいて、駐車場提携店3の店舗使用履歴が記録されているか否かを判定する。
【0180】
ステップS413において、駐車場提携店3の店舗使用履歴が記録されていると判定された場合、処理は、ステップS414に進む。ステップS414において、使用履歴処理部146は、駐車場提携店3の電子クーポンの使用履歴が記録されているか否かを判定する。
【0181】
ステップS414において、駐車場提携店3の電子クーポンの使用履歴が記録されていると判定された場合、処理は、ステップS415に進む。ステップS415において、使用履歴処理部146は、携帯端末装置11の駐車場提携店3とその電子クーポンの利用状況を、利用状況Aに決定する。この利用状況Aは、店舗使用履歴と、電子クーポン使用履歴が両方記録されている場合となる。
【0182】
一方、ステップS414において、電子クーポンの使用履歴が記録されていないと判定された場合、処理は、ステップS416に進む。ステップS416において、使用履歴処理部146は、携帯端末装置11の利用状況を、利用状況Bに決定する。この利用状況Bは、店舗使用履歴は記録されているが、電子クーポン使用履歴が記録されていない場合となる。
【0183】
また、ステップS413において、提携店の店舗使用履歴が記録されていないと判定された場合、処理は、ステップS417に進む。ステップS417において、使用履歴処理部146は、携帯端末装置11の利用状況を、利用状況Cに決定する。この利用状況Cは、店舗使用履歴と、電子クーポン使用履歴が両方記録されていない場合となる。
【0184】
ステップS415,S416,S417により、携帯端末装置11の利用状況が、利用状況A乃至Cのいずれかに決定されると、処理は、
図25のフローチャートに戻り、ステップS402以降の処理が行われる。
【0185】
ステップS403において、決済処理部147は、駐車場サーバ13にアクセスし、駐車料金を問い合わせる(ステップS404)。
【0186】
ステップS405において、決済処理部147は、電子クーポン利用状況に応じた駐車料金決済処理を行う。ここで、
図27のフローチャートを参照して、ステップS405に対応する電子クーポンの利用状況に応じた駐車料金決済処理の詳細について説明する。
【0187】
ステップS421において、決済処理部147は、ステップS402の利用状況決定処理の処理結果に基づいて、携帯端末装置11の利用状況が、利用状況Aであるか否かを判定する。
【0188】
ステップS421において、利用状況Aであると判定された場合、処理は、ステップS422に進む。ステップS422において、決済処理部147は、下記の式(1)により決済額を求める。
【0189】
決済額=駐車料金×割引率A ・・・(1)
【0190】
なお、式(1)において、駐車料金は、駐車場サーバ13に問い合わせて、取得されたものである(ステップS404)。また、割引率Aは、あらかじめ定められる駐車料金を割り引くための係数であって、後述する割引率Bよりも大きい値となる。
【0191】
一方、ステップS421において、利用状況Aでないと判定された場合、処理は、ステップS423に進む。ステップS423において、決済処理部147は、ステップS402の利用状況決定処理の処理結果に基づいて、携帯端末装置11の利用状況が、利用状況Bであるか否かを判定する。
【0192】
ステップS423において、利用状況Bであると判定された場合、処理は、ステップS424に進む。ステップS424において、決済処理部147は、下記の式(2)により決済額を求める。
【0193】
決済額=駐車料金×割引率B ・・・(2)
【0194】
なお、式(2)において、割引率Bは、あらかじめ定められる駐車料金を割り引くための係数であって、前述したように、割引率A > 割引率Bの関係を有する。
【0195】
一方、ステップS423において、利用状況Bでないと判定された場合、利用状況Cとなるので、処理は、ステップS425に進む。ステップS425において、決済処理部147は、下記の式(3)により決済額を求める。
【0197】
なお、式(3)においては、駐車料金に対して、割引率が乗算されないため、この場合、駐車料金が割り引かれないこととなる。
【0198】
ステップS422,S424,S425のいずれかの処理により、駐車料金の決済額が決定されると、処理は、ステップS426に進む。ステップS426において、決済処理部147は、決定された決済額に応じた決済処理を行う。
【0199】
具体的には、決済処理部147は、携帯端末装置11と近接通信することで、電子マネーの残高から、駐車料金の決済額を引き落とすことで、決済処理を行う。すなわち、電子クーポンが利用された場合の駐車料金の割引率が最も大きく、電子クーポンは未使用であるが駐車場提携店3を利用した場合の割引率が次に大きく、駐車場提携店3を利用しなかった場合には割引は行われないこととなる。
【0200】
決済処理が完了すると、処理は、
図25のフローチャートに戻り、ステップS405以降の処理が行われる。
【0201】
ステップS406において、電子クーポン処理部145は、駐車場サーバ13にアクセスし、登録されていた電子クーポンの削除を要求する(ステップS407)。
【0202】
このように、駐車場端末装置12においては、駐車料金決済処理が行われ、決定された電子クーポンの利用状況に基づいて、取得された駐車料金の決済額が決定されて、決済が行われる。
【0203】
次に、
図28のフローチャートを参照して、提携店サーバ14により行われる駐車料金決済処理について説明する。
【0204】
駐車場端末装置12からアクセスされると(ステップS431の「Yes」)、電子クーポン利用状況管理部183は、駐車場端末装置12からの問い合わせに応じて、電子クーポン利用状況データベース14Bから、使用履歴を取得する(ステップS432)。すなわち、電子クーポン利用状況データベース14Bには、端末識別情報ごとに使用履歴が記録されているので、問い合わせをしてきた駐車場端末装置12にかざされた携帯端末装置11の端末識別情報により、使用履歴が特定される。
【0205】
ステップS433において、電子クーポン利用状況管理部183は、取得された使用履歴を、駐車場端末装置12に通知する。
【0206】
換言すれば、駐車場端末装置12側では、電子クーポン利用状況管理部183により通知される使用履歴に基づいた利用状況が決定され、その利用状況に基づいた駐車料金の決済額が決定されるため、電子クーポン利用状況管理部183は、電子クーポンの利用状況に応じて、駐車料金の決済額を決定させているともいえる。
【0207】
このように、提携店サーバ14においては、駐車料金決済処理が行われ、駐車場端末装置12にかざされた携帯端末装置11の使用履歴が、駐車場端末装置12に通知される。
【0208】
次に、
図29のフローチャートを参照して、駐車場サーバ13により行われる駐車料金決済処理について説明する。
【0209】
駐車場端末装置12からアクセスされると(ステップS441の「Yes」)、ステップS442において、料金決定部164は、駐車場端末装置12からの問い合わせに応じて、駐車場利用状況データベース13Aを参照して、駐車料金を決定する。すなわち、駐車場利用状況データベース13Aには、端末識別情報ごとに入庫時刻が記録されているので、問い合わせをしてきた駐車場端末装置12にかざされた携帯端末装置11の端末識別情報により、入庫時刻が特定され、駐車料金が決定される。
【0210】
ステップS443において、料金決定部164は、決定された駐車料金を、駐車場端末装置12に通知する。
【0211】
駐車料金の通知が完了した後に、駐車場端末装置12からアクセスされると(ステップS444の「Yes」)、処理は、ステップS445に進む。
【0212】
ステップS445において、電子クーポン処理部163は、駐車場端末装置12からの要求に応じて、駐車場利用状況データベース13Aに登録されていた電子クーポンを削除する。
【0213】
このように、駐車場サーバ13においては、駐車料金決済処理が行われ、駐車場端末装置12にかざされた携帯端末装置11の駐車料金が、駐車場端末装置12に通知される。
【0214】
以上のように、駐車料金決済処理では、携帯端末装置11が駐車場端末装置12にかざされると、提携店サーバ14からの使用履歴と、駐車場サーバ13からの駐車料金とが駐車場端末装置12に通知される。そして、駐車場端末装置12では、通知された使用履歴から決定される電子マネーの利用状況に応じて、通知された駐車料金の決済額が決定される。
【0215】
駐車料金決済システム1においては、携帯端末装置11の端末識別情報が取得され、端末識別情報により識別される携帯端末装置11ごとに駐車料金が管理され、携帯端末装置11に対する電子クーポンが発行され、その電子クーポンの利用状況に応じて、駐車料金が決定される。これにより、例えば、電子クーポンの利用状況に応じて、駐車料金の割引率を決定することができるため、電子クーポンを有効に活用して、電子クーポンを利用したサービスの質の向上を図ることができる。
【0216】
また、利用者側からすると、駐車券や領収書をもらう必要がなく、携帯端末装置11を所持するだけで、駐車料金の割引を受けることができるため、駐車料金の支払いの利便性を向上させることができる。
【0217】
<2.第2の実施の形態>
[駐車料金決済システムの他の構成]
図30は、本技術を適用した駐車料金決済システムの他の構成を示す図である。
【0218】
図1においては、駐車場サーバ13と、提携店サーバ14は、それぞれ独立した装置であるとして説明したが、それらの装置は、
図30に示すように、1つの駐車場・提携店サーバ311であると捉えることもできる。
【0219】
図30の駐車料金決済システム301は、携帯端末装置11、駐車場端末装置12、提携店端末装置15、及び駐車場・提携店サーバ311から構成される。
【0220】
駐車場・提携店サーバ311は、例えば、
図4の構成を有し、そのCPU71によって、
図7の駐車場サーバ制御プログラム151と、
図8の提携店サーバ制御プログラム171の両方が実行される。また、駐車場・提携店サーバ311は、駐車場利用状況データベース13A、電子クーポンデータベース14A、及び電子クーポン利用状況データベース14Bと接続される。
【0221】
駐車場・提携店サーバ311により行われる電子クーポンを利用した駐車料金決済処理は、駐車場サーバ13と、提携店サーバ14により行われる電子クーポンを利用した駐車料金決済処理と同様であるため、その説明は省略する。
【0222】
以上のように、駐車料金決済システム301においては、駐車場・提携店サーバ311により、電子クーポンを利用した駐車料金決済処理を提供することで、包括的なサービスを提供することができる。
【0223】
<3.変形例>
前述した説明では、電子クーポン使用履歴と、店舗使用履歴に応じて、駐車料金の割引率を決定する例を説明したが、割引率の決定方法は、他の方法を採用してもよい。例えば、駐車場2の利用率に応じて、割引率を変化させることができる。この駐車場2の利用率は、駐車場利用状況データベース13Aに登録されている端末識別情報により求められる。また、携帯端末装置11側で、駐車場2の利用回数をカウントして保持しておくことで、駐車場2の利用時に、駐車場端末装置12にかざされたときに、その利用回数が取得されるようにしてもよい。
【0224】
例えば、駐車場提携店3を利用しない場合であっても、駐車場2の利用率の高い利用者に対しては、駐車料金の割引の対象とすることができる。具体的には、例えば、1ヶ月で5回以上の利用があった場合には、駐車料金の割引を行うといったことが可能となる。また、例えば、駐車場2が複数回利用されたとき、数回に一度だけ、駐車料金の割引の対象とすることもできる。
【0225】
また、例えば、1日のうちに、対象となる駐車場提携店3で、2回以上決済が行われた場合、駐車料金の割引率を上げるようにすることができる。決済の回数は、電子クーポン利用状況データベース14Bに記録されている店舗使用履歴から得られる。また、携帯端末装置11側で、決済の回数を保持していてもよい。また、電子クーポンの利用状況に応じて割引率を変化させることもできる。例えば、電子クーポンの利用状況を、電子クーポン利用状況データベース14B又は携帯端末装置11に記録しておくことで、1ヶ月で5回以上、電子クーポンが利用されると、駐車料金が割引かれるといったことが可能となる。
【0226】
さらに、例えば、駐車場2と、駐車場提携店3の位置情報を用いて、駐車場2から離れた駐車場提携店3で決済が行われた場合、駐車場2から近い駐車場提携店3で決済が行われたときよりも、駐車料金の割引率を高くするようにしてもよい。また、前述した説明では、タッチ回数の最も少ない駐車場提携店3の電子クーポンを、携帯端末装置11に対して発行すると説明したが、それに限らず、例えば、所定の規則に従って、タッチ回数の多い駐車場提携店3の電子クーポンを発行してもよいし、管理者が任意の電子クーポンを発行させるようにしてもよい。
【0227】
前述した説明では、駐車料金決済システム1,301について説明したが、本技術は、駐車料金以外の、時間に応じて発生した料金の決済を行うシステムに適用することができる。
【0228】
なお、前述した説明では、一連の処理をソフトウェアにより実行する例を説明したが、ハードウェアにより実行させることもできる。そして、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、又は、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等に、記録媒体からインストールされる。
【0229】
この記録媒体は、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc))を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)(登録商標)を含む)、若しくは半導体メモリ等構成されるだけでなく、コンピュータにあらかじめ組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されている記録部で構成される。
【0230】
また、前述した一連の処理を実行させるプログラムは、必要に応じてルータ、モデム等のインターフェースを介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線又は無線の通信媒体を介してコンピュータにインストールされるようにしてもよい。
【0231】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0232】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
【0233】
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0234】
さらに、本技術の実施の形態は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。