【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の第1の特徴によれば、ユーザーに薬剤を送り出すための装置において、
少なくとも1つの薬剤を含むある容積の選択された液体を貯蔵するようになっている貯蔵チャンバと、
前記選択された液体の一部を保持するようになっている放出チャンバと、
前記貯蔵チャンバからの液体を、前記放出チャンバに送ることができるよう選択的に開くようになっている入口バルブと、
前記放出チャンバに関連するパラメータが、所定の条件を満たしたときに、前記放出チャンバから薬剤を放出するよう選択的に開くようになっている出口バルブとを備え、
前記放出チャンバから、前記液体の蒸気または液体を放出し、薬剤を送り出すようになっている、ユーザーに薬剤を送り出すための装置が提供される。
【0024】
この装置は、ハンドヘルドネブライザを備えていることが好ましい。
【0025】
この装置は、デスクトップネブライザを備えていることが好ましい。
【0026】
この装置は、投与量が固定された吸入器を備えていることが好ましい。
【0027】
この装置は、針なし注射器を備えていることが好ましい。
【0028】
本発明の第2の特徴によれば、少なくとも1つの薬剤を含む、ある容積の選択された液体を貯蔵チャンバに貯蔵するステップと、
入口バルブを選択的に開け、もって、前記貯蔵チャンバから放出貯蔵チャンバに液体の一部を移動させるステップと、
前記放出チャンバに関連するパラメータが所定の条件を満たしたときに、前記放出チャンバの出口バルブを選択的に開けるステップと、
前記出口バルブを介して、前記放出チャンバから液体の蒸気または液体を放出することによってユーザーに薬剤を送り出すステップとを備える、薬剤をユーザーに送り出す方法が提供される。
【0029】
本発明の第3の特徴によれば、ある容積の選択された液体を保持するためのチャンバと、
前記選択された液体を通過させ、前記チャンバに導入することができる入口バルブと、
あるパラメータが所定の条件を満たすときに、前記チャンバからの内容物を放出できるように開くようになっている出口バルブと、
前記チャンバ内の前記液体の圧力を高める手段とを備え、
前記出口バルブを介して、前記チャンバから、液体または液体の蒸気を放出するようになっている、物質を放出するための装置が提供される。
【0030】
圧力を高めるための前記手段は、前記チャンバ内にある液体を加熱するようになっている加熱要素を備えていることが好ましい。
【0031】
前記出口バルブは、前記チャンバ内の圧力が所定の値に達したときに開くようになっていることが好ましい。
【0032】
前記出口バルブの開口部を介して、あらかじめ前記チャンバの内容物を放出した後に液体を前記チャンバ内に導入できるように、前記入口バルブが開くようになっていることが好ましい。
【0033】
前記チャンバは、狭いネック領域を更に備え、このネック領域を通って、液体および蒸気を放出するようになっていることが好ましい。
【0034】
前記出口バルブが開くと、蒸気爆発方法により、前記液体および蒸気を放出するようになっていることが好ましい。
【0035】
前記液体は、水であることが好ましい。
【0036】
前記液体は、引火性液体、例えばケロシン、または石油であることが好ましい。
【0037】
前記出口バルブは、1.1バールの圧力で開くように設定されていることが好ましい。
【0038】
圧力を高めるための前記手段は、大気圧において、沸点よりも高く液体を加熱するための手段を備えていることが好ましい。
【0039】
前記チャンバの直径は、1mm〜1mの範囲内にあることが好ましい。
【0040】
前記チャンバは、球形であることが好ましい。
【0041】
前記チャンバは、ハート形であることが好ましい。
【0042】
前記出口バルブは、前記ハート形チャンバの頂点の領域に位置していることが好ましい。
【0043】
前記チャンバの、形状は、実質的に円筒であることが好ましい。
【0044】
本発明第4の特徴によれば、
入口バルブを介して、チャンバ内に選択された液体を導入するステップと、
前記チャンバ内の液体の圧力を高めるステップと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、出口バルブを開けるステップと、
前記出口バルブを介して、前記チャンバから、液体または液体の蒸気を放出するステップとを備える、チャンバから物質を放出するための方法が提供される。
【0045】
この方法は、前記出口バルブを開けるステップの前に、加熱要素により、前記チャンバ内にある液体を加熱するステップを更に備えていることが好ましい。
【0046】
この方法は、所定のパラメータが満たされたときを判断するステップと、これに応答して、前記出口バルブを開けるステップとを更に備えることが好ましい。
【0047】
この方法は、前記出口バルブから下流側位置にあるガスの圧力における沸点よりも高い温度に、前記チャンバ内の前記液体を加熱するステップを更に備えることが好ましい。
【0048】
本発明の第5の特徴によれば、噴射すべきある量の選択された液体を保持するための放出チャンバと、
前記選択された液体を通過させ、前記チャンバに導入することができる入口バルブと、
あるパラメータが所定の条件を満たすときに、前記チャンバからの内容物を放出できるように開くようになっている出口バルブと、
前記チャンバ内の前記液体の圧力を高める手段とを備え、
前記出口バルブを介して、前記チャンバから液体または液体の蒸気を放出するようになっている、燃料を下流側の燃焼ゾーンに噴射するための装置が提供される。
【0049】
蒸気爆発方法により、前記液体と液体の蒸気を噴射させることが好ましい。
【0050】
20よりも長い投射距離を有するスプレーとして、前記液体および液体の蒸気を放出することが好ましい。
【0051】
100よりも長い投射距離を有するスプレーとして、前記液体および液体の蒸気を放出することが好ましい。
【0052】
前記液体は、ケロシンを含むことが好ましい。
【0053】
前記液体は、石油を含むことが好ましい。
【0054】
前記チャンバは、金属材料で製造することが好ましい。
【0055】
圧力を高めるための前記手段は、前記チャンバ内に位置する加熱要素を含むことが好ましい。
【0056】
前記装置は、前記加熱要素のための電源を更に備えていることが好ましい。
【0057】
前記チャンバは、形状が実質的に円筒形であり、出口端部にネック領域を有し、このネック領域に、出口バルブが位置していることが好ましい。
【0058】
前記ネック領域は、狭い放出オリフィスを備え、このオリフィスを介して、液体燃料および液体燃料の蒸気が、前記燃焼ゾーンに放出されるようになっていることが好ましい。
【0059】
前記オリフィスの断面は、前記ネック領域の横断面未満の直径を有することが好ましい。
【0060】
この装置は、前記噴射装置により、前記燃焼ゾーンに放出された前記液体燃料および前記液体燃料の蒸気に点火するための、前記燃焼ゾーンに位置する点火ソースを更に含むことが好ましい。
【0061】
本発明の第6の特徴によれば、
入口バルブを介して、チャンバ内に選択された液体を導入するステップと、
前記チャンバ内の液体の圧力を高めるステップと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、出口バルブを開けるステップと、
前記出口バルブを介して、前記チャンバから、液体または液体の蒸気を放出するステップとを備える、燃料を下流側の燃焼ゾーンに噴射するための方法が提供される。
【0062】
この方法は、前記出口バルブを開けるステップに先立ち、加熱要素により、前記チャンバ内に位置する液体を加熱するステップを更に含むことが好ましい。
【0063】
本発明の第7の特徴によれば、ある容積の選択された液体燃料を保持するための燃料放出チャンバと、
選択された液体を通過させ、前記放出チャンバに導入できる入口バルブと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、前記放出チャンバからの内容物を放出できるように開くようになっている出口バルブと、
前記放出チャンバ内の前記液体の圧力を高める手段と、
前記放出チャンバから放出された液体または液体の蒸気を受け入れるように位置し、前記放出チャンバから放出される前記液体および液体の蒸気に点火するための点火要素を含む燃焼チャンバとを備える、輸送体に対して推進力を提供するための装置が提供される。
【0064】
前記燃焼チャンバは、更に出口を備え、この出口を通って、前記燃焼チャンバから火炎および高温ガスが逃れることができ、前記火炎および高温ガスの逃れにより、輸送体に対し反対方向の押圧力が発生されることが好ましい。
【0065】
前記点火要素は、スパーク点火器を備えることが好ましい。
【0066】
前記放出チャンバから放出される液体および液体の蒸気を、所望の方向に向けるよう、放出される材料を向けるためのノズルが、前記出口バルブに対して、下流側に向いていることが好ましい。
【0067】
この装置は、前記燃焼チャンバ内に空気を提供するための、少なくとも1つの空気吸入部を更に備えていることが好ましい。
【0068】
前記少なくとも1つの空気吸入部は、輸送体の外部から、前記推進システムに空気を吸入する1つ以上の空気吸入通路を備えていることが好ましい。
【0069】
前記輸送体は、無人の航空機(UAV)を備えていることが好ましい。
【0070】
圧力を高める前記手段は、前記放出チャンバ内に位置する液体を加熱するようになっている加熱要素を備えていることが好ましい。
【0071】
前記出口バルブは、前記放出チャンバ内の圧力が所定の値に達したときに開くようになっていることが好ましい。
【0072】
本発明の第8の特徴によれば、
入口バルブを介して、前記輸送体の放出チャンバに選択された液体燃料を導入するステップと、
前記放出チャンバ内の前記液体の圧力を高めるステップと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに出口バルブを開けるステップと、
前記出口バルブを介して、前記放出チャンバから液体または液体の蒸気を放出するステップと、
前記放出チャンバからの放出された液体および液体の蒸気を受けるように位置する燃焼チャンバ内において、空気と共に前記放出された液体および液体の蒸気に点火するステップと、
第1の方向に実質的に反対の方向に、前記輸送体に対する推進力を発生するよう、前記燃焼チャンバから前記燃焼方法の結果生じる火炎および高温ガスを前記第1の方向に向けるステップとを備える、輸送体のための推進力を発生するための方法が提供される。
【0073】
この方法は、前記燃焼チャンバ内に位置する点火要素を介して、空気と共に前記放出された液体と液体の蒸気との混合物に点火するステップを更に備えていることが好ましい。
【0074】
この方法は、前記出口バルブから下流側に位置する位置にあるノズル要素を介し、燃焼チャンバにおいて、前記放出チャンバからの放出された液体および液体の蒸気を、所望する方向に向けるステップを更に備えていることが好ましい。
【0075】
この方法は、少なくとも1つの空気吸入部を介して、前記燃焼チャンバ内に空気を供給するステップを更に備えていることが好ましい。
【0076】
この方法は、前記出口バルブを開けるステップの前に、加熱要素を介して、前記放出チャンバ内に位置する液体を加熱するステップを更に備えていることが好ましい。
【0077】
本発明によると、本発明の装置を備える輸送体が提供される。
【0078】
前記輸送体は、無人航空機(UAV)であることが好ましい。
【0079】
本発明の第9の特徴によれば、ある容積の選択された消火液を保持するための放出チャンバと、
選択された液体を通過させ、前記放出チャンバに導入できる入口バルブと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、放出すべき前記チャンバ内の材料を放出できるように開くようになっている出口バルブと、
前記放出チャンバ内の圧力を高める手段とを備え、
前記出口バルブを介して、消火液および消火液の蒸気を放出するようになっている消火用装置が提供される。
【0080】
蒸気爆発方法により、前記液体と液体の蒸気を噴射することが好ましい。
【0081】
20よりも長い投射率を有するスプレーとして、前記液体および液体の蒸気を放出することが好ましい。
【0082】
100よりも長い投射率を有するスプレーとして、前記液体および液体の蒸気を放出することが好ましい。
【0083】
前記液体は、水を含むことが好ましい。
【0084】
この装置は、前記入口バルブを介して、前記放出チャンバに消火液を供給するための液体リザーバを更に含むことが好ましい。
【0085】
前記リザーバは、ポータブルであり、前記装置は、前記液体リザーバを保持するためのハンドルを更に備えていることが好ましい。
【0086】
前記液体リザーバは、配管装置を介して、前記チャンバに接続されており、前記配管装置は、別のチャンバに接続され、各チャンバは、それぞれの出口バルブを介して、消火液および消火液の蒸気を放出するようになっていることが好ましい。
【0087】
前記チャンバは、100mlの容量を有することが好ましい。
【0088】
本発明の第10の特徴によれば、
入口バルブを介して、チャンバに消火液を導入するステップと、
前記チャンバ内の液体の圧力を高めるステップと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、出口バルブを開けるステップと、
前記出口バルブを介して、前記チャンバから消火液または消火液の蒸気を放出するステップとを備え、
前記放出された液体および液体の蒸気を火に向けることにより、消火する消火方法が提供される。
【0089】
この方法は、前記出口バルブを開けるステップの前に加熱要素を介し、前記チャンバ内にある液体を加熱するステップを更に備えることが好ましい。
【0090】
この方法は、火災が存在することを示す所定の条件が満たされているかどうかを判断し、
前記判断ステップの結果に応答し、前記チャンバから、液体および液体の蒸気を放出するステップを更に備えていることが好ましい。
【0091】
この方法は、前記チャンバが固定されている液体リザーバを、火災の発生が識別された場所まで、ユーザーが搬送するステップを更に備えていることが好ましい。
【0092】
この方法は、火災の発生が識別されたときに、前記出口バルブから液体および液体の蒸気を自動的に放出するステップを更に備えていることが好ましい。
【0093】
本発明の第11の特徴によれば、ある容積の選択された引火性液体を保持するための放出チャンバと、
選択された液体を通過させ、前記放出チャンバに導入できる入口バルブと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、放出すべき前記チャンバ内の材料を放出できるように開くようになっている出口バルブと、
前記放出チャンバ内の圧力を高める手段とを備え、
前記出口バルブを介して、前記液体および前記液体の蒸気を放出するようになっている、パイロット火炎点火器を提供するための装置が提供される。
【0094】
前記液体と液体の蒸気を、蒸気爆発方法により、噴射することが好ましい。
【0095】
前記選択された液体は、液体燃料、例えばケロシンまたは石油を含むことが好ましい。
【0096】
この装置は、1回の出口バルブが開口する作動中に、出口バルブを介して放出される前記液体および液体の蒸気を燃焼するのにかかる時間よりも短いデッド時間を、連続する放出の間に有することが好ましい。
【0097】
前記放出チャンバは、前記パイロット火炎点火器のための短いデッド時間を提供するべく定められた内部容量を有することが好ましい。
【0098】
この装置は、前記入口バルブを介して、前記チャンバ内に液体燃料をポンピングするようになっているポンプを更に備えていることが好ましい。
【0099】
本発明の第12の特徴によれば、放出するべき、ある容積の選択された液体を保持するための放出チャンバと、
選択された液体を通過させ、前記放出チャンバに導入できる入口バルブと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、放出するべき前記チャンバ内の内容物を放出できるように開くようになっている出口バルブと、
前記放出チャンバ内の圧力を高める手段とを備え、
前記出口バルブを介して、前記液体および前記液体の蒸気を燃焼室に放出するようになっている、ガスタービンの燃焼室内の燃料を再点火するための装置が提供される。
【0100】
前記ガスタービン再点火装置は、蒸気爆発方法により、液体および液体の蒸気を放出するようになっていることが好ましい。
【0101】
この装置は、ガスタービンの燃焼チャンバ内に、複数が配置されていることが好ましい。
【0102】
この装置は、燃料を前記燃焼チャンバ内に噴射するようになっている複数の燃料噴射器を更に備えていることが好ましい。
【0103】
本発明の第13の特徴によれば、
放出チャンバ内に選択された液体を貯蔵するステップと、
前記チャンバ内の圧力を高めるステップと、
出口バルブを介して、前記燃料室に液体または液体の蒸気を放出するステップとを備え、
前記放出された材料は、前記燃料室内の燃料を再点火するようになっている、ガスタービンの燃料室内の燃料を再点火する方法が提供される。
【0104】
この方法は、燃料を前記燃焼チャンバ内に噴射するようになっている燃料噴射器のサイクル内の所定のポイントに一致するよう、前記放出チャンバからの液体、および液体蒸気の放出のタイミングを定めるステップを更に備えていることが好ましい。
【0105】
選択された前記液体は、液体燃料、例えば石油またはケロシンを含むことが好ましい。
【0106】
この方法は、蒸気爆発方法により、前記燃焼チャンバ内に液体および液体の蒸気を放出するステップを、更に備えていることが好ましい。
【0107】
本発明の第14の特徴によれば、少なくとも1つの薬剤成分を含む、ある容積の選択された液体を保持するようになっている放出チャンバと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、前記チャンバの内容物を放出できるように、開くようになっている出口バルブと、
前記チャンバ内の圧力を高める手段と、
所望の位置に本装置の出口オリフィスを位置決めする手段とを備え、
前記所望する位置において、前記チャンバから、液体または液体蒸気を放出し、よって薬剤をその位置に送り出すようになっている、薬剤を患者に送り出すための装置が提供される。
【0108】
この装置は、それが、前記患者内のどこに位置するかを判断するための手段を更に備えていることが好ましい。
【0109】
前記選択された液体は、液体の薬剤であることが好ましい。
【0110】
前記選択された液体は、溶液に溶解された薬剤を含むキャリア液であることが好ましい。
【0111】
本装置は、ターゲット位置に遠方端を位置決めできる可撓性シャフトを、更に備えていることが好ましい。
【0112】
この装置は、カメラを備えていることが好ましい。
【0113】
この装置は、光源を備えていることが好ましい。
【0114】
この装置は、チューブ状本体部分内に位置決めされるようになっており、本体の方法に応答して、チューブ状部分を移動させるようになっている本体部分を備えていることが好ましい。
【0115】
この装置は、前記装置が所望する位置にあるときに、無線信号を受信するための無線通信リンク受信機を備えていることが好ましい。
【0116】
この装置は、前記無線信号の受信に応答して、前記出口バルブを開けるための手段を備えていることが好ましい。
【0117】
本発明の第15の特徴によれば、放出チャンバ内に、少なくとも1つの薬剤成分を含む選択された液体を貯蔵するステップと、
前記チャンバの出口オリフィスを、所望の位置に位置決めするステップと、
前記チャンバ内の圧力を高めるステップと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、出口オリフィスを介して、前記チャンバの内容物を放出できるよう、出口バルブを開けるステップと、
所望する位置において、液体または液体蒸気を放出し、その場所に、薬剤を送り出すステップとを備える、薬剤を患者に送り出すための方法が提供される。
【0118】
本発明の第16の特徴によれば、
少なくとも1つの薬剤成分を含む、ある容積の選択された液体を保持するようになっている放出チャンバと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、前記チャンバの内容物を放出できるように、開くようになっている出口バルブと、
前記チャンバ内の圧力を高める手段と、
所望する位置に本装置の出口オリフィスを位置決めする手段とを備え、
前記所望する位置にて、前記チャンバから液体または液体蒸気を放出し、よって、閉塞部を開けるようになっている、患者内の管状要素の閉塞をクリアするための装置が提供される。
【0119】
前記管状要素により、前記液体および液体の蒸気を実質的に軸方向に放出するようになっていることが好ましい。
【0120】
前記装置の前記出口オリフィスは、前記装置の他の部分に対して、移動自在となっていることが好ましい。
【0121】
前記管状要素は、前記患者の動脈または静脈を含むことが好ましい。
【0122】
本発明の第17の特徴によれば、
放出チャンバ内に、ある容積の選択された液体を保持するステップと、
患者内の所望する位置に、前記チャンバの出口オリフィスを位置決めするステップと、
前記チャンバ内の圧力を高めるステップと、
あるパラメータが所定の条件を満たしたときに、出口バルブを介して、前記チャンバ内の内容物を放出できるようにするステップとを備え、前記チャンバから、液体または液体の蒸気を放出し、もって、前記患者内の管状要素の閉塞をクリアにする、患者内の管状要素の閉塞を解消するための方法が提供される。
【0123】
本発明の実施例によると、薬剤をユーザーに送り出すことができる方法および装置が提供される。1つ以上の薬剤成分を含むか、これら薬剤成分から成る液状の薬剤を、少なくとも部分的に蒸発させ、ユーザーの呼吸器内に進入できる蒸気および微細な液体粒子の形態で、この薬剤を放出する。
【0124】
本発明の実施例は、ハンドヘルドまたはデスクトップネブライザを提供するものであり、 このネブライザは、所定の時間にわたり、または所定の量の薬剤が送り出されるまで、薬剤の微細な粒子または蒸気を、自動的に送り出すことができる。本発明の別の実施例は、ユーザーのボタンが操作されると、ユーザーに対し、固定された投与量を送り出すのに使用できる。更に別の実施例は、針なし注射器を提供するものである。
【0125】
本発明のある実施例は、液体および液体の蒸気を、出口オリフィスから爆発させる放出チャンバを提供するものである。この蒸気爆発は、従来、公知の技術では得られなかった距離にわたり、極めて高速で、放出チャンバから目標物質をブラストアウトさせる効果を有する。
【0126】
蒸気爆発を使用すると、古典的な燃料噴射器よりも投射距離を、より長くできる。例えば本発明の実施例による液体および液体の蒸気の爆発の投射距離は、対応するチャンバの長さの約200〜300倍以上となり得る。古典的な燃料噴射器の場合、同様な値は、噴射チャンバのサイズの10〜2倍のオーダーとなる。その理由は、放射チャンバ内の液体の大きな圧力が発生し、次に、この圧力が解放される際に生じる蒸気爆発のダイナミックスによるものである。
【0127】
本発明の実施例によると、材料を放出するのに使用される蒸気爆発チャンバを使って、(液体として使用される)燃料を燃焼チャンバに噴射する燃料点火システムが提供される。噴射された燃料は、噴射器のノズルから出る前に、ほとんどが蒸気にされる(噴射される材料の約70%以上が燃料蒸気となる)。液体燃料は、空気(酸素)と反応できるように、まず蒸発させなければならないので、このことには大きな利点がある。公知の燃料噴射器を用いる場合、液体燃料をまず最初に噴霧し、その蒸発を促進しなければならない。
【0128】
本発明の実施例にかかわる噴射器は、容易に蒸発されるか、または既に蒸発した燃料を噴射するので、このステップは不要である。このことは、点火および燃焼方法を大幅に促進する。
【0129】
燃料噴射器として使用される本発明の実施例は、新しい噴射器は、ある量の燃料を噴射する公知の噴射器と比較し、同じ量の燃料を噴射するのに、かなり低い圧力しか必要としないという利点も有する。例えば、ディーゼルエンジンよりもかなり低い圧力で作動する従来の石油エンジンでは、噴射圧力は約100バールである。
【0130】
本発明の実施例によると、わずか10〜15バールの圧力しか必要としない燃料噴射器を提供できる。これによって、システムの製造および維持がより安価となる。
【0131】
本発明の実施例では、公知の従来の燃料噴射器よりも投射距離が長い燃料噴射器が提供される。これには、燃料の混合および蒸発がより高速で、かつ良好となるという利点がある。
【0132】
本発明の実施例では、これまで知られていた技術を用いた場合可能であったよりも、より高速かつより制御可能な状態でガスタービンの燃焼チャンバ内の燃料を再点火できるガスタービン再点火器が提供される。
【0133】
本発明の実施例では、点火装置のサイズおよび使用される燃料の量に対し、より高速かつより長い距離にわたって、ターゲットとなる燃料を点火できるパイロット火炎点火器が提供される。放出チャンバから燃料を繰り返し放出することによって、パイロット点火器を点火状態に維持できる。
【0134】
本発明の実施例では、輸送体に対して使用できる推進ユニットが提供される。この推進ユニットは、小さなスケール、更にナノスケールにさえもでき、更に公知の推進ユニットよりも軽量にできる。その理由は、輸送体を推進するのに使用される放射は、極めて強力であり、高速で、かつ長い距離にわたって、高いエネルギーで生じるからである。
【0135】
本発明の実施例では、ビルまたは輸送体の内部で使用するよう、ポータブルまたは固定とすることができる消火システムが提供される。この消火システムは、一旦トリガーされると、極めて高速で作動し、火災の中心に火災抑制剤を放出できる。火災を消火する際には、スプレーを使用すると有利であることが判っている。
【0136】
以下、添付図面を参照し、単なる例としての、本発明の実施例について、説明する。