特許第5745669号(P5745669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5745669
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】気流交換装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20150618BHJP
   F24F 1/00 20110101ALI20150618BHJP
【FI】
   H05K7/20 H
   F24F1/00
【請求項の数】28
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-93328(P2014-93328)
(22)【出願日】2014年4月30日
(65)【公開番号】特開2015-70259(P2015-70259A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2014年4月30日
(31)【優先権主張番号】102134854
(32)【優先日】2013年9月26日
(33)【優先権主張国】TW
(31)【優先権主張番号】103113874
(32)【優先日】2014年4月16日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】597149629
【氏名又は名称】建準電機工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100067448
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 スミ子
(74)【代理人】
【識別番号】100167117
【弁理士】
【氏名又は名称】打越 佑介
(74)【代理人】
【識別番号】100186886
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 嗣畝子
(72)【発明者】
【氏名】李 明聰
(72)【発明者】
【氏名】王 宗吉
【審査官】 遠藤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭58−031235(JP,A)
【文献】 特開昭50−106447(JP,A)
【文献】 特開平08−226668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/00 −7/013
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一個の空気導入管体(1)、一個の区切り部材(2)、少なくとも一個のファン(3)および一個の制御モジュール(4)を含む気流交換装置であって、
上記空気導入管体(1)には相対する一個の第一端部(11)と一個の第二端部(12)が含まれ、上記第一端部(11)には一個の第一空気入口(111)と一個の第一空気出口(112)が設けられ、上記第二端部(12)には一個の第二空気入口(121)と一個の第二空気出口(122)が設けられ、
上記区切り部材(2)は上記空気導入管体(1)の内部に設置され、上記空気導入管体(1)の内部を一個の第一導流空間(21)と一個の第二導流空間(22)に区切るのに用いられ、上記第一導流空間(21)は上記第一空気入口(111)および第二空気出口(122)と連通し、上記第二導流空間(22)は上記第一空気出口(112)および第二空気入口(121)と連通し、
上記ファン(3)は気流を導入または導出するのに用いられ、上記ファン(3)は上記空気導入管体(1)に結合され、上記ファン(3)は一個の正逆転制御の回路(5)と電気的に接続し、
上記制御モジュール(4)は上記空気導入管体(1)の第一端部(11)と第二端部(12)の内の少なくとも一個の端部に結合され、上記制御モジュール(4)は上記ファン(3)に電気的に接続する
ことを特徴とする気流交換装置。
【請求項2】
上記制御モジュール(4)は上記空気導入管体(1)の第二端部(12)に結合され、上記第二空気入口(121)および第二空気出口(122)の内の少なくとも一個の空気口と相対することを特徴とする請求項1に記載の気流交換装置。
【請求項3】
上記制御モジュール(4)には一個のケーシング(41)が含まれ、上記ケーシング(41)には一個の連通孔(411)、一個の補助空気出口(412)および一個の補助空気入口(413)が設けられ、上記ケーシング(41)は上記連通孔(411)をもって上記空気導入管体(1)の第二端部(12)に結合され、かつ上記第二空気入口(121)および第二空気出口(122)と相対することを特徴とする請求項2に記載の気流交換装置。
【請求項4】
上記ケーシング(41)の内部には一個の板材(42)が設けられ、上記板材(42)は上記連通孔(411)と相対して上記ケーシング(41)の内部を一個の第一分流空間(41a)と一個の第二分流空間(41b)に区切り、上記連通孔(411)は上記板材(42)に相対して一個の第一開口(411a)と一個の第二開口(411b)が形成され、上記第一開口(411a)は上記第二空気出口(122)と相対し、上記第二開口(411b)は上記第二空気入口(121)と相対し、上記補助空気出口(412)および上記第一開口(411a)は上記第一分流空間(41a)と連通し、上記補助空気入口(413)および上記第二開口(411b)は上記第二分流空間(41b)と連通することを特徴とする請求項3に記載の気流交換装置。
【請求項5】
上記第一分流空間(41a)と上記第二分流空間(41b)の内の少なくとも一個空間には上記ファン(3)に電気的に接続する駆動回路または制御回路が設置されることを特徴とする請求項4に記載の気流交換装置。
【請求項6】
上記第一分流空間(41a)と上記第二分流空間(41b)の内の少なくとも一個空間には発光部材が設置されることを特徴とする請求項4に記載の気流交換装置。
【請求項7】
上記第一分流空間(41a)と上記第二分流空間(41b)の内の少なくとも一個空間には警報器が設置されることを特徴とする請求項4に記載の気流交換装置。
【請求項8】
上記第一分流空間(41a)にはマイナスイオン発生器が設置されることを特徴とする請求項4に記載の気流交換装置。
【請求項9】
上記ファン(3)は一個からなり、上記ファン(3)は上記第一導流空間(21)に設置され、上記制御モジュール(4)には一個の補助ファン(43)が設置され、上記補助ファン(43)は上記ケーシング(41)の内部に設置され、かつ上記第二分流空間(41b)に位置され、上記補助ファン(43)は上記第二開口(411b)を通じて上記第二導流空間(22)と相対し、上記第二分流空間(41b)に上記ファン(3)と電気的に接続する駆動回路または制御回路が設置されることを特徴とする請求項4に記載の気流交換装置。
【請求項10】
上記ファン(3)は一個からなり、上記ファン(3)は上記第二導流空間(22)に設置され、上記制御モジュール(4)には一個の補助ファン(43)が設置され、上記補助ファン(43)は上記ケーシング(41)の内部に設置され、かつ上記第一分流空間(41a)に位置され、上記補助ファン(43)は上記第一開口(411a)を通じて上記第一導流空間(21)と相対し、上記第一分流空間(41a)に上記ファン(3)と電気的に接続する駆動回路または制御回路が設置されることを特徴とする請求項4に記載の気流交換装置。
【請求項11】
上記空気導入管体(1)の第一端部(11)には互いに隣接または互いに対応する一個の第一表面(11a)と一個の第二表面(11b)が設けられ、上記第一表面(11a)と第二表面(11b)の間には一個の折り曲げ部(113)が含まれ、上記第一空気入口(111)は上記第一表面(11a)に設置され、上記第一空気出口(112)は上記第二表面(11b)に設置されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項12】
上記空気導入管体(1)の第一端部(11)には互いに隣接する一個の第一表面(11a)と一個の第二表面(11b)が設けられ、上記第一表面(11a)と第二表面(11b)の間には一個の折り曲げ部(113)が含まれ、上記第一空気入口(111)は上記第一表面(11a)に設置され、上記第一空気出口(112)は上記第二表面(11b)に設置され、上記第一表面(11a)は上記第二表面(11b)直交することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項13】
上記区切り部材(2)には一個の第一区切り板(2a)と一個の第二区切り板(2b)が設けられ、上記第一区切り板(2a)と第二区切り板(2b)の間には一個の傾斜導流部(2c)が連結されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項14】
上記少なくとも一個のファン(3)は上記第一導流空間(21)と第二導流空間(22)の内の少なくとも一個の空間に設置されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項15】
上記ファン(3)は一個からなり、上記ファン(3)は上記第一導流空間(21)または第二導流空間(22)に設置されることを特徴とする請求項14に記載の気流交換装置。
【請求項16】
上記ファン(3)は一個からなり、上記ファン(3)は上記第一導流空間(21)に設置され、上記制御モジュール(4)には一個の補助ファン(43)が設置され、上記補助ファン(43)は上記第二導流空間(22)と相対することを特徴とする請求項14に記載の気流交換装置。
【請求項17】
上記ファン(3)は一個からなり、上記ファン(3)は上記第二導流空間(22)に設置され、上記制御モジュール(4)には一個の補助ファン(43)が設置され、上記補助ファン(43)は上記第一導流空間(21)と相対することを特徴とする請求項14に記載の気流交換装置。
【請求項18】
上記ファン(3)は二個からなり、上記二個のファン(3)は上記第一導流空間(21)と第二導流空間(22)に別々に設置されることを特徴とする請求項14に記載の気流交換装置。
【請求項19】
上記空気導入管体(1)は軸方向へ伸縮して軸方向の長さを変えることができる中空管体からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項20】
上記空気導入管体(1)には一個の可動スリーブ(13)がさらに含まれ、上記可動スリーブ(13)は活動自在に上記第一端部(11)に結合され、上記可動スリーブ(13)の内部には二個の独立して区切られた第一収容室(131)と第二収容室(132)が形成され、上記可動スリーブ(13)にはさらに二個の空気導引孔(133)が設けられ、上記二個の空気導引孔(133)は上記第一収容室(131)および第二収容室(132)と別々に連通し、上記第一収容室(131)は上記第一導流空間(21)に相対し、上記第二収容室(132)は上記第二導流空間(22)に相対することを特徴とする請求項19に記載の気流交換装置。
【請求項21】
上記空気導入管体(1)の第一空気入口(111)または第一空気出口(112)には一個のフィルタ(14)が設けられることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項22】
上記補助空気出口(412)または補助空気入口(413)には一個のフィルタ(14)が設けられることを特徴とする請求項3〜10のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項23】
上記空気導入管体(1)の内側の周壁には防音材が設けられることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項24】
上記補助ファン(43)は一個の正逆転制御の回路(5)と電気的に接続することを特徴とする請求項9、10、16または17に記載の気流交換装置。
【請求項25】
上記空気導入管体(1)には一個のカバー(6)が結合され、上記カバー(6)は上記空気導入管体(1)の第一端部(11)を被覆するのに用いられることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の気流交換装置。
【請求項26】
上記カバー(6)の内側の周壁と上記空気導入管体(1)の第一空気入口(111)および第一空気出口(112)の間には隙間が形成されることを特徴とする請求項25に記載の気流交換装置。
【請求項27】
上記カバー(6)には少なくとも一個の開口(61)が設けられることを特徴とする請求項25に記載の気流交換装置。
【請求項28】
上記開口(61)には一個のフィルタ(14)が設けられることを特徴とする請求項27に記載の気流交換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気流交換装置に関するもので、特に外部空間と内部空間は循環通風の効果を達成することができる気流交換装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来知られている気流交換装置として、中華民国公告第M440355U1号公報(特許文献1参照)に示す「通気ファン構造の改良」には、図8に示すように従来の気流交換装置9が記載されている。上記気流交換裝置9は大体建物の外壁または電子製品のケーシングなどに取り付けられ、建物の外壁91を例に挙げると、一般として上記外壁91の外側は外部空間で、上記外壁91の内側は内部空間であり、その中に外壁91においては一個の空気入口911と一個の空気出口912を開設しなければならず、さらに上記空気入口911と空気出口912においてそれぞれ一個のファン92が装設されることにより、上記ファン92が作動する時、上記外部空間から上記空気入口911を経由して外部の気流を上記内部空間まで導入し、それから再び上記空気出口912を経由して上記内部空間の気流を外部空間まで導出することにより、循環通風の効果を達成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中華民国公告第M440355U1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1の中華民国公告第M440355U1号公報に記載の気流交換装置9においては、実際に取り付けて使用する時、上記外壁91において少なくとも二個の貫通孔(すなわち空気入口911と空気出口912)を開設しなければ、良好な循環通風の効果を達成することができず、そのために上記外壁91の全体構造の強度を下げてしまうという問題点があった。また、上記外壁91において同時に二個の貫通孔を開設すると、上記二個の貫通孔によって上記外壁91の内側と外側の表面における過大な面積を占めるため、相対的に上記外壁91の利用可能な面積は大幅に下げられ、さらに上記ファン92の片側の表面は上記外壁91から露出していることにより、上記ファン92は日に晒されたり雨にぬれたりして壊れやすくなるため、使用寿命が大幅に短くなるという問題点があった。
【0005】
また、上記従来の気流交換装置9のファン92は一般的に例えば駆動回路、制御回路またはその他の電子部材によって構成される制御モジュールに電気的に接続するもので、上記制御モジュールを利用して上記ファン92が回転して作動するのを制御することができるため、気流を導入または導出することができる。しかしながら、上記制御モジュールは作動の過程において高熱が生じ易く、一般的に言えば、余分に例えば放熱フィンまたは放熱ファンを設置して放熱を行なわなければならないため、コストが増えるだけではなく、上記ファン92は作動の過程において騒音が生じやすくなるため、周囲の静かな環境に影響を及ぼしてしまうという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みて発明されたものであって、その第一の解決課題は、隔離部材において二個または二個以上の貫通孔を開設する必要がなく、良好な循環通風の効果を提供することができる気流交換装置を提供しようとすることにある。
【0007】
本発明の第二の解決課題は、循環通風を行なう過程において、同時に制御モジュール対して放熱を行なうように制御することができる気流交換装置を提供しようとすることにある。
【0008】
本発明の第三の解決課題は、ファンが作動時に発生するかもしれない騒音を有効に低く下げたりまたは隔離したりすることができる気流交換装置を提供しようとすることにある。
【0009】
本発明の第四の解決課題は、隔離部材において複数個の貫通孔を開設する必要がないという前提条件で、隔離部材の全体構造の強度を高めることができる気流交換装置を提供しようとすることにある。
【0010】
本発明の第五の解決課題は、隔離部材において複数個の貫通孔を開設する必要がないという前提条件で、隔離部材の表面は充分な利用可能の面積を有するように確保することができる気流交換装置を提供しようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を達成するために、本発明による気流交換装置は、一個の空気導入管体、一個の区切り部材、少なくとも一個のファンおよび一個の制御モジュールを含む。上記空気導入管体には相対する一個の第一端部と一個の第二端部が含まれ、上記第一端部には一個の第一空気入口と一個の第一空気出口が設けられ、上記第二端部には一個の第二空気入口と一個の第二空気出口が設けられる。上記区切り部材は上記空気導入管体の内部に設置され、上記空気導入管体の内部を一個の第一導流空間と一個の第二導流空間に区切るのに用いられ、上記第一導流空間は上記第一空気入口および第二空気出口と連通し、上記第二導流空間は上記第一空気出口および第二空気入口と連通する。上記ファンは気流を導入または導出するのに用いられ、上記ファンは上記空気導入管体に結合され、上記空気導入管体の第一端部と第二端部のその内の少なくとも一個の端部に結合され。上記制御モジュールは上記ファンに電気的に接続する。
【0012】
また、本発明による気流交換装置は、上記制御モジュールは上記空気導入管体の第二端部に結合され、上記制御モジュールは上記第二空気入口および第二空気出口のその内の少なくとも一個の空気口と相対することもできる。また、上記制御モジュールには一個のケーシングが含まれ、上記ケーシングには一個の連通孔、一個の補助空気出口と一個の補助空気入口が設けられ、上記ケーシングは上記連通孔をもって上記空気導入管体の第二端部に結合され、かつ上記第二空気入口および第二空気出口と相対することもできる。また、上記ケーシングの内部には一個の板材が設けられ、上記板材は上記連通孔と相対して上記ケーシングの内部を一個の第一分流空間と一個の第二分流空間に区切り、上記連通孔は上記板材に相対して一個の第一開口と一個の第二開口が形成され、上記第一開口は上記第二空気出口と相対し、上記第二開口は上記第二空気入口と相対し、上記補助空気出口および上記第一開口は上記第一分流空間と連通し、上記補助空気入口および上記第二開口は上記第二分流空間と連通することもできる。
【0013】
また、本発明による気流交換装置は、上記第一分流空間と上記第二分流空間のその内の少なくとも一個空間には上記ファンに電気的に接続する駆動回路または制御回路が設置されることもできる。また、上記第一分流空間と上記第二分流空間のその内の少なくとも一個空間には発光部材が設置されることもできる。また、上記第一分流空間と上記第二分流空間のその内の少なくとも一個空間には警報器が設置されることもできる。また、上記第一分流空間にはマイナスイオン発生器が設置されることもできる。
【0014】
また、本発明による気流交換装置は、上記ファンは一個からなり、上記ファンは上記第一導流空間に設置され、上記制御モジュールには一個の補助ファンが設置され、上記補助ファンは上記ケーシングの内部に設置され、かつ上記第二分流空間に位置され、上記補助ファンは上記第二開口を通じて上記第二導流空間と相対し、上記第二分流空間に上記ファンと電気的に接続する駆動回路または制御回路が設置されることもできる。また、上記ファンは一個からなり、上記ファンは上記第二導流空間に設置され、上記制御モジュールには一個の補助ファンが設置され、上記補助ファンは上記ケーシングの内部に設置され、かつ上記第一分流空間に位置され、上記補助ファンは上記第一開口を通じて上記第一導流空間と相対し、上記第一分流空間に上記ファンと電気的に接続する駆動回路または制御回路が設置されることもできる。
【0015】
また、本発明による気流交換装置は、上記空気導入管体の第一端部には互いに隣接または互いに対応する一個の第一表面と一個の第二表面が設けられ、上記第一表面と第二表面の間には一個の折り曲げ部が含まれ、上記第一空気入口は上記第一表面に設置され、上記第一空気出口は上記第二表面に設置されることもできる。また、上記空気導入管体の第一端部には互いに隣接する一個の第一表面と一個の第二表面が設けられ、上記第一表面と第二表面の間には一個の折り曲げ部が含まれ、上記第一空気入口は上記第一表面に設置され、上記第一空気出口は上記第二表面に設置され、上記第一表面は上記第二表面に直交されることもできる。また、上記区切り部材には一個の第一区切り板と一個の第二区切り板が設けられ、上記第一区切り板と第二区切り板の間には一個の傾斜導流部が連結されることもできる。また、上記少なくとも一個のファンは上記第一導流空間と第二導流空間のその内の少なくとも一個の空間に設置されることもできる。
【0016】
また、本発明による気流交換装置は、上記ファンは一個からなり、上記ファンは上記第一導流空間または第二導流空間に設置されることもできる。また、上記ファンは一個からなり、上記ファンは上記第一導流空間に設置され、上記制御モジュールには一個の補助ファンが設置され、上記補助ファンは上記第二導流空間と相対することもできる。また、上記ファンは一個からなり、上記ファンは上記第二導流空間に設置され、上記制御モジュールには一個の補助ファンが設置され、上記補助ファンは上記第一導流空間と相対することもできる。また、また、上記ファンは二個からなり、上記二ファンは上記第一導流空間と第二導流空間に別々に設置されることもできる。
【0017】
また、本発明による気流交換装置は、上記空気導入管体は軸方向へ伸縮して軸方向の長さを変えることができる中空管体からなることもできる。また、上記空気導入管体には他に一個の可動スリーブが含まれ、上記可動スリーブは活動自在に上記第一端部に結合され、上記可動スリーブの内部には二個の独立して区切られた第一収容室と第二収容室が形成され、上記可動スリーブにはさらに二個の空気導引孔が設けられ、上記二個の空気導引孔は上記第一収容室および第二収容室と別々に連通し、上記第一収容室は上記第一導流空間に相対し、上記第二収容室は上記第二導流空間に相対することもできる。
【0018】
また、本発明による気流交換装置は、上記第一空気入口または第一空気出口には一個のフィルタが設けられることもできる。また、上記空気導入管体の補助空気出口または補助空気入口には一個のフィルタが設けられることもできる。また、上記空気導入管体の内側の周壁には防音材が設けられることもできる。
【0019】
また、本発明による気流交換装置は、上記ファンは一個の正逆転制御の回路と電気的に接続することもできる。また、上記空気導入管体には一個のカバーが結合され、上記カバーは上記空気導入管体の第一端部を被覆するのに用いられることもできる。また、上記カバーの内側の周壁と上記空気導入管体の第一空気入口および第一空気出口の間には隙間が形成されることもできる。また、上記カバーには少なくとも一個の開口が設けられることもできる。また、上記開口には一個のフィルタが設けられることもできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の気流交換装置によれば、隔離部材において二個または二個以上の貫通孔を開設する必要がなく、良好な循環通風の効果を提供することができるという利点がある。
【0021】
本発明の気流交換装置によれば、循環通風を行なう過程において、同時に制御モジュール対して放熱を行なうように制御することができるという利点がある。
【0022】
本発明の気流交換装置によれば、ファンが作動時に発生するかもしれない騒音を有効に低く下げたりまたは隔離したりすることができるという利点がある。
【0023】
本発明の気流交換装置によれば、隔離部材において複数個の貫通孔を開設する必要がないという前提条件で、隔離部材の全体構造の強度を高めることができるという利点がある。
【0024】
本発明の気流交換装置によれば、隔離部材において複数個の貫通孔を開設する必要がないという前提条件で、隔離部材の表面は充分な利用可能の面積を有するように確保することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施例の気流交換装置の斜視分解図である。
図2】本発明の実施例の気流交換装置の組み立てられた状態の断面図である。
図3】本発明の実施例の気流交換装置の伸縮作動の組み立てられた状態の断面図である。
図4】本発明の実施例の気流交換装置のもう1つの実施例の組み立てられた状態の断面図である。
図5】本発明の実施例の気流交換装置に補助ファンが設けられた組み立てられた状態の断面図である。
図6】本発明の実施例の気流交換装置に正逆転制御の回路が設けられた状態のブロック図である。
図7】本発明の実施例の気流交換装置にカバーが設けられた組み立てられた状態の断面図である。
図8】従来の気流交換装置の局部の組み立てられた状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施の一形態について、以下、図面を参照して説明する。
【0027】
本発明で定義されている「隔離部材」とは、外部空間と内部空間を区切ることができる各種の部材を指すものである。例えば、隔離部材は電子製品のケーシングからなる場合、上記ケーシングの外側は外部空間で、上記ケーシングの内側は内部空間であり、または、隔離部材は建物の外壁からなる場合、上記外壁の外側は外部空間で、上記外壁の内側は内部空間である。
【0028】
本発明で定義されている「制御モジュール」とは、本発明の気流交換装置の作動を制御するのに用いられる各種の電子部材によって構成される制御モジュールを指すもので、例えば、駆動回路、制御回路、使用者インターフェイスなど、ファンの作動を駆動または制御する各種の電子部材で、または上記制御モジュールは使用の需要性に応じて発光効果、警告効果またはマイナスイオン空気浄化効果を有する各種の電子部材で、例えば、発光部材、警報器、マイナスイオン発生器などであり、上述した電子部材の詳細な構造、組成と効果は、全て本発明に属する技術分野で通常の知識を有するものには容易に理解できるものである。
【0029】
図1は本発明の実施例の気流交換装置の斜視分解図で、図2は本発明の実施例の気流交換装置の組み立てられた状態の断面図である。図1、2を参照すると、本発明の実施例の気流交換装置は一個の隔離部材Dに取り付けるのに用いられ、上記隔離部材Dの片側は外部空間S1で、相対するもう片側は内部空間S2である。上記気流交換装置には一個の空気導入管体1、一個の区切り部材2、少なくとも一個のファン3と一個の制御モジュール4が含まれ、上記空気導入管体1は上記隔離部材Dの一個の貫通孔D1に取り付けられ、上記区切り部材2と上記少なくとも一個のファン3は上記空気導入管体1の内部に設置され、上記制御モジュール4は上記ファン3に電気的に接続する。
【0030】
上記空気導入管体1は各種形状の中空管体からなることができ、本実施例において、上記空気導入管体1は中空の円管からなり、上記空気導入管体1には相対する一個の第一端部11と一個の第二端部12が含まれ、上記空気導入管体1の第一端部11には一個の第一空気入口111と一個の第一空気出口112が設けられ、上記第二端部12には一個の第二空気入口121と一個の第二空気出口122が設けられることにより、気流を導入および導出することができる。
【0031】
上記区切り部材2は上記空気導入管体1の内部に設置され、上記空気導入管体1の内部を二個の独立して区切られた第一導流空間21と第二導流空間22に区切るのに用いられ、かつ上記区切り部材2と上記空気導入管体1の結合方式は一体成形または脱着自在による結合からなることができ、上記第一導流空間21は上記第一空気入口111および第二空気出口122と連通し、上記第二導流空間22は上記第一空気出口112および第二空気入口121と連通する。
【0032】
上記区切り部材2は上記空気導入管体1の内部を第一導流空間21と第二導流空間22に区切ることができる構造の設計からなることができ、本実施例において、上記区切り部材2には一個の第一区切り板2aと一個の第二区切り板2bが設けられ、上記第一区切り板2aと第二区切り板2bの間には一個の傾斜導流部2cが連結され、上記傾斜導流部2cの設計を利用することにより、上記第一導流空間21と第二導流空間22に流通する気流は比較的よい導流効果を有することができる。
【0033】
上記少なくとも一個のファン3は上記空気導入管体1に結合され、気流を導入および導出するのに用いられ、上記ファン3の結合位置について本発明では限制を設けず、上記空気導入管体1から気流を導入および導出することができるのを原則とする。例えば、上記ファン3は上記第一導流空間21と第二導流空間22のその内の少なくとも一個の空間に設置され、または上記ファン3は上記第一空気入口111、第一空気出口112、第二空気入口121と第二空気出口122のその内の少なくとも一個の空気口に設置される。これにより、上記空気導入管体1の体積を有効に縮減し、過大な空間を占めるのを避けることができる。上記ファン3は一個または複数個からなることができ、そしてファン3が一個からなる場合、ファン3を第一導流空間21または第二導流空間22に設置することができる。
【0034】
本実施例において、上記ファン3は二個からなり、上記二個のファン3は別々に上記第一導流空間21と第二導流空間22に設置されることにより、ファン3の導流効果を高めることができる。特に、上記ファン3が上記空気導入管体1の内部に設置される時、上記空気導入管体1によって防音効果を提供することができるため、上記ファン3が作動時に発生する騒音で上記空気導入管体1外部の静かな環境に影響を及ぼしてしまうのを防止することができる。他に、空気導入管体1の内側の周壁には好ましくは防音材が設けられると、さらに有効に騒音を下げるという効果を達成することができる。
【0035】
また、本発明のファン3は各種のモーターの駆動によって気流を導引する構造の設計からなることができ、例えば、軸流式ファン、遠心式ファン、送風式ファンまたは水平式対流ファンなどからなることができ、その詳しい構造、組成と作動原理は本発明に属する技術分野で通常の知識を有するものには容易に理解できるものであるため、ここではその説明を省く。
【0036】
上記制御モジュール4は上記空気導入管体1の第一端部11および第二端部12のその内の少なくとも一個の端部に結合され、好ましくは上記空気導入管体1の第二端部12に結合されることにより、上記制御モジュール4は上記内部空間S2に位置することができるため、メンテナンスの作業に役立つことができる。上記制御モジュール4の結合方式は脱着自在による結合または一体結合である。上記制御モジュール4は好ましくは上記第二空気入口121および第二空気出口122のその内の少なくとも一個の空気口と相対するように形成されることにより、上記空気導入管体1は上記ファン3と合わせて気流を導入または導出する過程において、同時に上記制御モジュール4対して放熱を行なうことができる。
【0037】
上記制御モジュール4は上記ファン3に電気的に接続し、上記ファン3の作動を制御するのに用いられる。本実施例において、上記制御モジュール4には一個のケーシング41が含まれ、上記ケーシング41の外観形状は各種の幾何形状からなることができ、例えば円形、楕円形、三角形または長方形などの形状からなることができ、本発明においては限制を設けない。上記ケーシング41には一個の連通孔411、一個の補助空気出口412と一個の補助空気入口413が設けられ、上記ケーシング41は上記連通孔411をもって上記空気導入管体1の第二端部12に結合され、かつ上記第二空気入口121および第二空気出口122と相対する。上記ケーシング41の内部には一個の板材42が設けられ、上記板材42は上記連通孔411と相対することにより、上記ケーシング41の内部を一個の第一分流空間41aおよび一個の第二分流空間41bに区切ることができる。
【0038】
上記連通孔411は上記板材42に相対して一個の第一開口411aと一個の第二開口411bが形成され、上記第一開口411aは上記第二空気出口122と相対し、上記第二開口411bは上記第二空気入口121と相対する。上記補助空気出口412および上記第一開口411aは上記第一分流空間41aと連通し、上記補助空気入口413および上記第二開口411bは上記第二分流空間41bと連通する。
【0039】
これにより、上記第一分流空間41aと上記第二分流空間41bのその内の少なくとも一個の空間において上記ファン3に電気的に接続する駆動回路または制御回路を設置することができるため、気流が上記第一分流空間41aと上記第二分流空間41bを通過する過程において、同時に上記駆動回路または制御回路に対して放熱を行なうことができる。または、上記第一分流空間41aと上記第二分流空間41bのその内の少なくとも一個の空間においても、例えば発光部材、警報器またはマイナスイオン発生器を設置することにより、発光効果、警告効果またはマイナスイオン空気浄化効果を有することができる。
【0040】
上述した本発明の実施例に掲示される気流交換装置を実際に使用すると、図2に示すように、上記隔離部材Dは選択的に一個の貫通孔D1だけが開設され、上記空気導入管体1は上記隔離部材Dの貫通孔D1に取り付けて固定されることにより、上記ファン3が作動する時、上記第一空気入口111から上記外部空間S1の気流を上記空気導入管体1の第一導流空間21まで導入することができ、かつ上記二空気出口122と第一開口411aを経由して気流を上記ケーシング41の第一分流空間41aまで導入し、再び上記補助空気出口412から上記第一分流空間41aの気流を上記内部空間S2まで導出することができる。
【0041】
また、上記内部空間S2の気流はさらに進んで上記補助空気入口413を経由して上記ケーシング41の第二分流空間41bまで導入することができ、かつ上記第二開口411bと上記第二空気入口121を経由して上記空気導入管体1の第二導流空間22まで導入し、再び上記第一空気出口112から上記外部空間S1まで導出することができるため、良好な循環通風の効果を提供することができる。
【0042】
図3は本発明の実施例の気流交換装置の伸縮作動の組み立てられた状態の断面図である。図2、3を参照すると、本発明の空気導入管体1は好ましくは軸方向へ伸縮して軸方向の長さを変えることができる中空管体からなることができる。図示の実施例において、上記空気導入管体1には他に一個の可動スリーブ13が含まれ、上記可動スリーブ13は活動自在に上記第一端部11に結合され、かつ上記可動スリーブ13の内部には二個の独立して区切られた第一収容室131と第二収容室132が形成され、上記可動スリーブ13にはさらに二個の空気導引孔133が設けられ、上記二個の空気導引孔133は別々に上記第一収容室131および第二収容室132と連通する。
【0043】
再び図3を参照すると、上記第一収容室131は上記第一導流空間21と相対し、上記第二収容室132は上記第二導流空間22と相対し、上記可動スリーブ13は上記空気導入管体の軸方向に沿って往復に活動することにより、上記空気導入管体1はその空気の出入と導流の位置を適当に変えることができるため、使用の利便性を高めることができる。また、上記第一収容室131および第二収容室132を上記第一導流空間21および第二導流空間22の延伸とすることができるため、上記二個の空気導引孔133は上記第一空気入口111および第一空気出口112と合わせて気流を導入および導出することができる。
【0044】
再び図1、2を参照すると、上述した空気導入管体1の第一空気入口111、第一空気出口112、第二空気入口121と第二空気出口122の設置位置は本発明においては限制を設けず、本実施例において、上記第一空気入口111と第一空気出口112は同じ方向に向いている。
【0045】
図4は本発明の実施例の気流交換装置のもう1つの実施例の組み立てられた状態の断面図である。図4を参照すると、より良好な循環通風の効果を提供するべく、図4の実施例において上記空気導入管体1の第一端部11は上記外部空間S1に位置することができ、上記第一端部11には互いに隣接する一個の第一表面11aと一個の第二表面11b(上記第一表面11aと上記第二表面11bは互いに対応することもできる)が設けられ、上記第一表面11aと第二表面11bの間には一個の折り曲げ部113が含まれ、第一空気入口111は上記第一表面11aに設置され、上記第一空気出口112は上記第二表面11bに設置される。
【0046】
これにより、上記第一表面11aと第二表面11bの間に上記折り曲げ部113が含まれることにより、上記第一空気入口111と第一空気出口112は異なる方向に向くように形成することができるため、上記第一空気入口111によって導入される気流と上記第一空気出口112によって導出される気流は互いに干渉しないように確保することができる。好ましくは、上記第一表面11aは上記第二表面11bに直交するように形成されることにより、上記第一空気入口111は垂直方向で気流を導入し、かつ上記第一空気出口112は水平方向で気流を導出するのを確保し、よりよい乱流防止の効果を提供することができるため、全体の循環通風の効果を提供することができる。
【0047】
他に、上記第一空気入口111、第一空気出口112、補助空気出口412と補助空気入口413のその内の少なくとも一個の空気口には、好ましくは一個のフィルタ14が設置され、不純物をろ過したり上記空気導入管体1の内部に異物が進入するのを防止したりするのに用いられる。上記フィルタ14は好ましくは上記補助空気出口412または補助空気入口413に設置されることにより、上記フィルタ14は上記内部空間S2に位置することができるため、上記内部空間S2によりよいろ過の効果を提供することができる。そして、上記隔離部材Dは外壁からなる場合、上記内部空間S2に位置されるフィルタ14では洗浄がし易く、取替えが簡単になるという利点を有することができる。
【0048】
図5は本発明の実施例の気流交換装置に補助ファンが設けられたものを示す図であって組み立てられた状態の断面図である。図5を参照すると、上述したファン3は一個からなることができ、上記ファン3は第二導流空間22に設置され、上記制御モジュール4には一個の輔助ファン43が設置され、上記輔助ファン43は上記第一導流空間21と相対する。好ましくは、上記輔助ファン43を上記ケーシング41の内部に設置することができ、かつ上記第一分流空間41aに位置するため、上記第一開口411aを通じて上記第一導流空間21と相対することができる。
【0049】
上記第一分流空間41aに駆動回路または制御回路が設置される時、上記制御モジュール4に上記輔助ファン43が設置されるため、上記輔助ファン43は上記駆動回路または制御回路に対して直接放熱を行なうことができ、そして上記輔助ファン43が上記第一導流空間21と相対する構造設計に合わせ、上記輔助ファン43は上記ファン3とは同じ効果を有するように形成されることにより、同様に良好な循環の通風効果を提供することができる。
【0050】
また、図5に示される実施例の内容に基づき、本発明の技術分野で通常の知識を有する者には容易に理解することができるように、上記ファン3を上記第一導流空間21に設置することもでき、さらに上記輔助ファン43を上記ケーシング41の内部に設置し、かつ上記第二分流空間41bに位置することにより、上記第二開口411bを通じて上記第二導流空間22と相対することができ、そして上記第二分流空間41bに駆動回路または制御回路が設置される時、同様に上記駆動回路または制御回路に対して放熱を行なうことができるとともに、良好な循環の通風効果を有することができる。
【0051】
図6は本発明の実施例の気流交換装置に正逆転制御の回路が設けられた状態のブロック図である。図6を参照すると、上述したファン3および輔助ファン43のその内の少なくとも一個のファンは一個の正逆転制御の回路5と電気的に接続することができ、上記正逆転制御の回路5は上記ファン3または上記輔助ファン43が正方向の回転または逆方向の回転を制御するのに用いることができる。
【0052】
これにより、上記正逆転制御の回路5は上記ファン3または上記輔助ファン43が逆方向の回転を制御して作動する時、上記ファン3または上記輔助ファン43により導引される気流方向は図2または図5に示される気流方向Iと同じであるため、正常な循環の通風効果を提供することができる。または、上記正逆転制御の回路5は上記ファン3または上記輔助ファン43が正方向の回転を制御して作動する時、上記ファン3または上記輔助ファン43により導引される気流方向は図2または5に示される気流方向Iと反対になるため、上記記空気導入管体1の内部に溜まった埃を外部の空間まで排除することができる。例えば、上記第一入風口111では埃が溜まって塞いでしまうことにより、その空気の進入量に影響を及ぼしてしまうのを避けることができるため、全体的な循環の通風効果を有効に高めることができる。
【0053】
さらに詳しく言えば、上記正逆転制御の回路5は上記ファン3または上記輔助ファン43の正逆転のタイミングを制御することができ、例えば上記ファン3または上記輔助ファン43が逆方向の回転を一定の時間(例えば30分から60分まで)に作動した後に、上記ファン3または上記輔助ファン43が正方向の回転を一定の時間(例えば10秒から20秒まで)に直ちに作動するように制御するのを設定することにより、自動的に埃を除去するという効果を達することができる。そして、自動的に埃を除去する作業を完成した後に、再び上記ファン3または上記輔助ファン43が逆方向の回転を作動するのを制御することにより、循環の通風効果を行なうことができる。または、上記ファン3または上記輔助ファン43が先に正方向の回転を作動するのを直接設定することにより、予め自動的な埃除去の作業を完成した後に、再び上記ファン3または上記輔助ファン43が逆方向の回転を作動するのを制御することにより、循環の通風効果を行なうことができる。
【0054】
図7は本発明の実施例の気流交換装置にカバーが設けられたものを示す図であって組み立てられた状態の断面図である。図7を参照すると、上述した空気導入管体1には一個のカバー6が結合され、上記カバー6は上記空気導入管体1の第一端部11を被覆するのに用いられ、さらに上記外部空間S1に設置されることにより、上記カバー6により上記空気導入管体1の第一端部11は露出することなく、外部空間S1の雨風や埃を遮蔽することができるとともに、比較的きれいな外観を有する装飾作用を提供することができる。
【0055】
また、上記カバー6の内側の周壁と上記空気導入管体1の第一入風口111および第一出風口112の間には隙間が形成されることにより、第一入風口111および第一出風口112が気流を導入したり導出したりするのに影響を及ぼすのを避けることができる。そして上記カバー6には少なくとも一個の開口61が設けられ、上記開口61は下方に向くように形成されることにより、気流が通過するのを提供することができるため、上記第一入風口111および第一出風口112が気流を導入したり導出したりするという効果を維持することができる。また、上記開口61には好ましくは上述したフィルタ14が設置され、フィルタ14により不純物を濾過して異物が上記空気導入管体1の内部に進入するのを防止することができる。
【0056】
上述した本発明の実施例に掲示される気流交換装置によれば、上記隔離部材Dに選択的に一個の貫通孔D1だけを開設することにより、本発明の気流交換装置と合わせて外部空間S1と内部空間S2の間に良好な循環の通風効果を提供することができる。また、上記隔離部材Dに二個または二個以上の貫通孔を開設する必要がないため、相対的に上記隔離部材Dの構造の強度を高めることができる。
【0057】
また、上記隔離部材Dの利用可能な面積を増やすことができ、さらに上記気流交換装置の一端の部分を上記隔離部材Dの外部空間S1に露出させるだけで、気流交換装置の露出面積を有効に減らすことにより、日に晒されたり雨にぬれたりして生じる損害を低く下げることができるため、全体から言えば、本発明の気流交換装置では循環放熱の効果を高めるとともに、使用寿命を増やし、さらに使用上の利便性を高めるなどの効果を達成することができる。
【0058】
また、本発明の実施例の気流交換装置によれば、ファン3は選択的に上記空気導入管体1の内部に設置されることにより、上記ファン3が作動時に生じるかもしれない騒音を有効に隔離することができるため、周囲の静かな環境に影響を及ぼしてしまうのを避けることができる。特に上記空気導入管体1の大部分が上記隔離部材Dと上記外部空間S1に位置する場合、上記ファン3は上記空気導入管体1の内部に位置されることにより、上記内部空間S2によって上記ファン3が作動時に生じる騒音を有効に隔離することができるため、騒音を低く抑える効果を達成することができる。
【0059】
さらに、本発明の実施例の気流交換装置によれば、上記制御モジュール4は上記空気導入管体1の第二端部12に結合され、かつ上記第二空気入口121および第二空気出口122と相対するため、上記空気導入管体1は上記ファン3と合わせて気流を導入および導出する過程において、同時に上記制御モジュール4に対して放熱を行なうことにより、余分に例えば放熱フィンまたは放熱ファンを設置して放熱を設置して上記制御モジュール4に対して放熱を行なう必要がないため、コストを下げるという効果を達成することがえきる。
【0060】
本発明は、その精神と必須の特徴事項から逸脱することなく他のやり方で実施することができる。従って、本明細書に記載した好ましい実施形態は例示のものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0061】
1 空気導入管体
11 第一端部
11a 第一表面
11b 第二表面
111 第一空気入口
112 第一空気出口
113 折り曲げ部
12 第二端部
121 第二空気入口
122 第二空気出口
13 可動スリーブ
131 第一収容室
132 第二収容室
133 空気導引孔
14 フィルタ
2 区切り部材
2a 第一区切り板
2b 第二区切り板
2c 傾斜導流部
21 第一導流空間
22 第二導流空間
3 ファン
4 制御モジュール
41 ケーシング
41a 第一分流空間
41b 第二分流空間
411 連通孔
411a 第一開口
411b 第二開口
412 補助空気出口
413 補助空気入口
42 板材
43 補助ファン
5 正逆転制御の回路
6 カバー
61 開口
9 気流交換装置
91 外壁
911 空気入口
912 空気出口
92 ファン
D 隔離部材
D1 貫通孔
I 気流方向
S1 外部空間
S2 内部空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8