【課題を解決するための手段】
【0015】
(発明の要旨)
本発明は、医療的治療の間のアクセス切断を検出するための、改良したデバイス、装置、システムおよび方法を提供する。特に、本発明は、医療的治療(例えば、透析治療)の間、患者に挿入され、それを通じて流体が流れ得るアクセスデバイス(例えば、針またはカテーテルなど)の脱落または切断を検出し得る。
【0016】
一般的に、本発明は、医療的治療(透析治療を含む)の間に、電気信号が、流体回路(例えば、体外血液回路)内に規定される導電性経路に沿って通過する際に、電気信号を生成し得、測定し得、および/または処理し得る、任意の適切なタイプの電気回路を含む。この血液回路は、患者の体内に挿入された1つ以上のアクセスデバイスを介して、血液処置システムに連結され得る。このアクセスデバイスとしては、例えば、針、またはカテーテルなどが挙げられる。この点について、血液は、血液回路に沿って、患者の中へ入り、患者を通り、そして患者の外へと循環し得る。
【0017】
本発明は、患者のアクセス状態をモニタリングするために、血液回路に沿って距離を置いて配置された、多くの電気的接続部および/または電気的接触部を含み得る。特に、これは、高い信頼性でアクセス切断を検出するために使用され得る。この点について、本発明は、モニタリングされる治療に対する(例えば、透析治療の間に使用される体外血液回路に対する)さらなる改変を必要とせずに、増強された検出能力を提供し得る。アクセス切断の検出はまた、公知のシステムとは対照的に、低レベルの電流の使用によっても、達成され得ると考えられる。
【0018】
1つの実施形態において、本発明は、患者を医療的治療システムに接続する流体回路に沿う(例えば、流体回路中の流入流体ラインと流出流体ラインとの間の)導電性接続部または導電性経路を含む。これは、少なくとも、例えば、アクセス切断があるまで閉状態であり得る、流体回路(例えば、体外血液回路)に沿うループを含むセグメントを規定し得る。ここで、このループを通過する電流または他の信号が、流体回路(例えば、透析機、血液ポンプ、ドリップチャンバー、他の類似の構成要素およびその組合せを含む透析システム)に連結される医療システムの1つ以上の構成要素をバイパスし得るように、このループが適合され得る。次いで、患者の血管へのアクセスは、アクセス切断(例えば、それを通って流体が流れ得る針またはカテーテルの患者からの脱落)に応答する電気的値の変化を測定することにより、モニタリングされ得る。
【0019】
1つの実施形態において、本発明は、アクセス状態をモニタリングするために、血液回路または他の適切な流体回路に沿って距離を置いて配置された、少なくとも3つの電気的接点を利用し得る。例えば、電気信号、好ましくは電流は、血液回路に沿って配置された第1接点を第2接点に直接的に接続する導電性経路を通って、注入され得る。次いで、電気信号が、この中を通過する際に、電気的値の変化が、第1接点および第2接点とは別に離れて配置された第3接点を使用して、測定され得る。あるいは、電気信号などは、単一の接点を通じて、血液回路中に注入され得、次いで、ここで、脱落に応答する電気的値の変化が、2つの残りの電気的接触部の位置の間の直接的接続部を使用して、測定され得る。
【0020】
本発明はまた、検出の目的で、誘導コイルを流体回路に取り付けるために、より容易にかつ効果的に利用され得る誘導連結器デバイスを提供する。1つの実施形態において、誘導連結器は、末端領域に取り付けられた移動可能な部材を備える。コイル部材(例えば、誘導コイル)は、移動可能な部材の少なくとも1つの周囲に設置される。これによって、誘導連結器が、末端領域の周囲を移動することが可能となり、従って、それが、容易に流体導管(例えば、血液回路)の周囲に設置され、そこに固定されることが可能となる。この点について、誘導連結器は、それが容易に流体導管に固定され得るように、開配置および閉配置において配置され得る。本明細書中で使用される場合、用語「誘導連結器」または他の類似語(例えば、「誘導連結デバイス」)は、誘導コイルを流体導管(例えば、血液回路)に取り付けるために使用され得る任意の適切なデバイスを意味する。
【0021】
1つの実施形態において、移動可能な連結部材は、高透磁率を有する材料から構成される。この点において、移動可能な連結部材の透磁率は、電磁場を誘導コイルへと収束させるか、または指向するために十分効果的である。これにより、電磁的信号が効果的に、血液回路に注入され得、そして同様に血液回路中で測定され得るように、誘導コイルを通る電磁束が増強され得る。
【0022】
本発明の利点は、アクセス切断を検出するための、改良した装置、デバイス、システムおよび/または方法を提供することである。
【0023】
本発明のさらなる利点は、透析治療の間に血管へのアクセスへの接続をモニタリングするための、改良した装置、システムおよび/または方法を提供することである。
【0024】
本発明の別の利点は、自己治療および家庭血液処置の間のアクセス切断(例えば、針、またはカテーテルなどの脱落)のための、改良した装置、デバイス、システムおよび/または方法を提供することである。
【0025】
さらに、本発明の利点は、アクセス切断の検出に関して増強された正確性、感度および応答性を有する、アクセス切断をモニタリングするための、改良した装置、デバイス、システムおよび/または方法を提供することである。
【0026】
またさらに、本発明の利点は、容易かつ効果的に、検出の目的(例えば、アクセス切断の検出)で使用される流体導管に、誘導コイルを取り付け得る、改良したデバイスを提供することである。
【0027】
本発明のさらなる特徴および利点が、以下の発明の詳細な説明および図面に記載されており、そしてそれらから明らかになる。
より特定すれば、本願発明は以下の項目に関し得る。
(項目1)
体外血液処置の間のアクセス切断を検出する方法であって、上記方法は以下の工程:
第1血液ラインおよび第2血液ラインを備えた体外血液回路を有する患者に、複数の構成要素を含む体外血液システムを連結し、これにより、処置の間、血液が、上記体外血液回路に沿って、上記患者の中へ流れ、上記患者を通って流れ、そして上記患者の外へと流れる、工程;
上記体外血液回路に電気信号を注入する工程;
上記第1血液ラインと上記第2血液ラインとの間の導電性接続部を介して、上記電気信号を通過させ、それによって、上記体外血液回路に連結された上記体外血液システムの1つ以上の構成要素をバイパスするループを規定する、工程;および
アクセス切断に応答する電気的値の変化を測定する工程、
を包含する、方法。
(項目2)
電流が、上記血液回路に注入される、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記電気的値の変化が、静脈血液ラインに連結された、上記患者内にある針の脱落に応答して測定される、項目1に記載の方法。
(項目4)
上記電気的値の変化が、動脈血液ラインに連結された、上記患者内にある針の脱落に応答して測定される、項目1に記載の方法。
(項目5)
上記導電性接続部が、上記第1血液ラインと上記第2血液ラインとの間の導電性経路を規定する導電性材料を含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
上記導電性接続部が、上記第1血液ラインおよび上記第2血液ラインを通って流れる血液と接触するように適合される、項目5に記載の方法。
(項目7)
上記導電性接続部が、上記第1血液ラインおよび上記第2血液ラインに、容量的に連結される、項目5に記載の方法。
(項目8)
上記バイパスされる構成要素が、バブルトラップ、血液ポンプ、血液処理デバイス、透析機およびそれらの組合せからなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目9)
上記電気的値が、電圧、抵抗、インピーダンス、電流、それらの変化速度、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目10)
血液が、体外血液回路を通って流れる際に、患者の内部に挿入されたアクセスデバイスの脱落を検出するための装置であって、上記体外血液回路は、第1血液ラインおよび第2血液ラインを備え、これらは、複数の構成要素を含む体外血液システムに、上記患者を接続し、上記装置は以下:
電気信号を上記体外血液回路中に注入するための、電気信号デバイス;
バイパスデバイスであって、上記第1血液ラインと上記第2血液ラインとの間に導電性接続部を備え、それによって、上記電気信号が、上記体外血液システムの1つ以上の構成要素をバイパスすることを可能にする、上記体外血液回路に沿ったループを規定する、バイパスデバイス;および
上記アクセスデバイスの脱落に応答した電気的値の変化を測定し得る、上記体外血液回路に連結された測定デバイス、を備える、装置。
(項目11)
上記電気信号デバイスが、誘導コイルを備える、項目10に記載の装置。
(項目12)
上記電気信号デバイスが、上記血液回路に容量的に連結される、項目10に記載の装置。(項目13)
上記電気信号デバイスが、上記血液回路を通って流れる血液と流体的かつ電気的に連絡する電気的接触部を備える、項目10に記載の装置。
(項目14)
上記測定デバイスからの信号を処理し、上記電気的値の変化が検出され、さらに処理されることを可能にする、上記測定デバイスに連結される分析ユニットをさらに備える、項目10に記載の装置。
(項目15)
上記電気的値の変化が、患者内にある針の脱落に応答して検出される、項目10に記載の装置。
(項目16)
上記導電性接続部が、上記第1血液ラインおよび上記第2血液ラインを流れる血液と直接的に接触する導電性経路を備える、項目10に記載の装置。
(項目17)
上記導電性接続部が、上記第1血液ラインおよび上記第2血液ラインに容量的に連結される、項目10に記載の装置。
(項目18)
上記測定デバイスが、誘導コイルを備える、項目10に記載の装置。
(項目19)
体外血液処理の間のアクセス切断を検出する方法であって、上記方法は、以下の工程:
第1血液ラインおよび第2血液ラインを備えた体外血液回路を介して、患者に複数の構成要素を備える体外血液システムを連結する工程であって、上記第1血液ラインおよび上記第2血液ラインによって、処置の間、血液が、上記体外血液回路に沿って、上記患者の中へ流れ、上記患者を通って流れ、そして上記患者の外へと流れることが可能となる、工程;
上記体外血液回路に装着された第1接点と第2接点との間の直接的な導電性接続部を通じて、電気信号を上記血液回路に注入し、血液と直接的に接触させ、それによって、ループを規定する、工程;および
アクセス切断に応答して、上記体外血液回路に装着された第3接点で、電気的値の変化を測定する工程、
を包含する、方法。
(項目20)
上記直接的な導電性接続部が、血液が上記体外血液回路を通って流れる際に、血液と直接的に接触する一対の電極の間に形成される、項目19に記載の方法。
(項目21)
誘導コイルが、上記電気的値の変化が測定されることを可能にする第3接点で、上記体外血液回路に連結される、項目19に記載の方法。
(項目22)
上記第3接点が、血液と流体的に連絡する上記血液回路に装着された電気的接触部を含む、項目19に記載の方法。
(項目23)
上記第3の接点が、容量連結器を含む、項目19に記載の方法。
(項目24)
上記電気的値が、電圧、抵抗、インピーダンス、電流、それらの変化速度、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項目19に記載の方法。
(項目25)
上記電気的値の変化が、上記体外血液回路に連結された上記患者中にある針の脱落に応答して測定される、項目19に記載の方法。
(項目26)
血液が、体外血液回路を通って流れる際に、患者からのアクセスデバイスの脱落を検出する装置であって、上記体外血液回路は、第1血液ラインおよび第2血液ラインを備え、これにより、複数の構成要素を備える体外血液システムに、患者を接続することを可能とし、上記装置が、以下:
上記体外血液回路に装着された第1接点と第2接点との間の直接的な導電性接続部であって、これを通じて、電気信号が、上記血液回路に注入され得、それによって、ループを規定する、導電性接続部;および
第3接点で上記体外血液回路に連結された測定デバイスであって、上記測定デバイスが、上記第3接点で、脱落の検出に応答する電気的値の変化を測定するために使用され得る、測定デバイス、
を備える、装置。
(項目27)
上記直接的な導電性接続部が、血液が上記体外血液回路を通って流れる際に、血液と直接的に接触する一対の電極の間で形成される、項目26に記載の装置。
(項目28)
誘導コイルが、上記第3接点で上記体外血液回路に連結され、それによって、上記電気的値の変化が、測定されることが可能となる、項目26に記載の装置。
(項目29)
上記第3接点が、上記血液と流体的に連絡する上記血液回路に装着された電気的接触部を含む、項目26に記載の装置。
(項目30)
上記第3接点が、上記血液回路に装着された容量連結器を含む、項目26に記載の装置。(項目31)
上記電気的値が、電圧、抵抗、インピーダンス、電流、それらの変化速度、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項目26に記載の装置。
(項目32)
インピーダンスの変化が、上記体外血液回路に連結された上記患者中にある針の脱落に応答して、検出される、項目26に記載の方法。
(項目33)
体外血液処置の間のアクセス切断を検出する方法であって、上記方法が、以下:
第1血液ラインおよび第2血液ラインを備えた体外血液回路を介して、患者に複数の構成要素を備える体外血液システムを連結する工程であって、上記体外血液回路によって、処置の間、血液が、上記体外血液回路に沿って、上記患者の中へ流れ、上記患者を通って流れ、そして上記患者から流れることが可能となる、工程;
第1接点において血液回路に、電気信号を注入し、それによって、ループを規定する工程;および
上記ループに沿って第2電気的接点と第3電気的接点の間に作製された直接的な導電性接続部を使用して、アクセス切断に応答して、電気的値の変化を測定する工程、
を包含する、方法。
(項目34)
上記直接的な導電性接続部が、血液が体外血液回路を通って流れる際に、上記血液と直接的に接触する一対の電極の間で形成される、項目33に記載の方法。
(項目35)
誘導コイルが、上記第1接点で上記体外血液回路に連結され、それによって、上記電気信号が、注入されることが可能となる、項目33に記載の方法。
(項目36)
上記第3接点が、上記血液と流体的に連絡する上記血液回路に取り付けられた電気的接触部を含む、項目33に記載の方法。
(項目37)
上記第3接点が、上記血液回路に取り付けられた容量連結器を含む、項目33に記載の方法。
(項目38)
上記電気的値が、電圧、抵抗、インピーダンス、電流、それらの変化速度、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項目33に記載の方法。
(項目39)
上記電気的値の変化が、血液が、上記患者の中へ流れ、上記患者を通って流れ、そして上記患者の外へ流れることを可能にする上記体外血液回路に連結された上記患者の中にある針の脱落に応答して、測定される、項目33に記載の方法。
(項目40)
第1血液ラインおよび第2血液ラインを備え、複数の構成成分を含む体外血液システムに患者を接続することを可能にする体外血液回路を通って、血液が、流れる際に、上記患者からのアクセスデバイスの脱落を検出するための装置であって、上記装置が、以下:
第1接点において、上記体外血液回路に連結された電気信号デバイスであって、電気信号を上記血液回路中に注入し得、それによってループを規定する、電気信号デバイス;および
上記ループ内にある第2接点と第3接点の間の直接的な導電性接続部であって、上記ループに沿って、脱落に応答して、電気的値の変化が測定され得る、直接的な導電性接続部、を備える、装置。
(項目41)
上記直接的な導電性接続部が、血液が上記体外血液回路を通って流れる際に、血液と直接的に接触する一対の電極を含む、項目40に記載の装置。
(項目42)
誘導コイルが、上記第3接点で上記体外血液回路に連結される、項目40に記載の装置。(項目43)
上記第3接点が、血液と流体的に連絡する上記血液回路に取り付けられた電気的接触部を含む、項目40に記載の装置。
(項目44)
上記第3接点が、容量連結器を含む、項目40に記載の装置。
(項目45)
上記電気的値が、電圧、抵抗、インピーダンス、電流、それらの変化速度、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項目40に記載の装置。
(項目46)
上記電気的値の変化が、上記体外血液回路に連結された上記患者中にある針の脱落に応答して、測定される、項目40に記載の装置。
(項目47)
血液回路を通じて、患者を透析機に接続するための1つ以上のコネクタを有するシャーシを備え、上記血液回路によって、透析治療の間、血液が、上記患者と上記透析機との間を流れることが可能となる透析機であって、上記透析機において、複数の電気的接触部が、上記血液回路に接続され、上記血液回路によって、直接的な導電性接続部を使用するアクセス切断の検出が可能となる、透析機。
(項目48)
上記直接的な導電性接続部が、上記血液回路に電気信号を注入し、それによって、アクセス切断の検出を可能にするループを規定するために使用され得る、項目47に記載の透析機。
(項目49)
上記直接的な導電性接続部が、アクセス切断に応答する電気的値の変化を測定するために使用され得る、項目48に記載の透析機。
(項目50)
上記直接的な導電性接続部が、上記ループから上記透析機をバイパスするために使用され得る、項目48に記載の透析機。
(項目51)
上記直接的な導電性接続部が、血液が上記体外血液回路を通って流れる際に、上記血液と直接的に接触する一対の電気的接触部の間に作製される、項目47に記載の透析機。
(項目52)
コントローラーが、少なくとも1つの上記電気的接触部に取り付けられ、それによって、アクセス切断に応答する電気的値の検出可能な変化を示す信号を処理することが可能となり、アクセス切断に起因する血液損失が最小にされ得る、項目47に記載の透析機。
(項目53)
上記信号が、処理され、透析治療を自動的に終了することが可能となり得る、項目52に記載の透析機。
(項目54)
上記アクセス切断が、上記患者内に挿入されたアクセスデバイスの脱落に起因し、上記アクセスデバイスを通って、血液が上記血液回路に沿って流れ得る、項目47に記載の透析機。
(項目55)
上記アクセスデバイスが、針、カテーテル、静脈針および動脈針からなる群から選択される、項目54に記載の透析機。
(項目56)
上記電気的接触部が、上記透析機のシャーシに取り付けられる、項目47に記載の透析機。
(項目57)
透析処置センターであって、上記透析処置センターが、
複数の患者ステーションであって、上記患者ステーションのそれぞれにおいて、透析処置が行われ得る患者ステーション;および
1つ以上の透析機であって、上記透析機が、それぞれの患者ステーションに配置され、上記透析機の少なくとも1つが、血液回路を介して、患者を上記透析機に接続するための1つ以上のコネクタを有するシャーシを備え、上記血液回路によって、透析治療の間、血液が、上記患者と上記透析機との間を流れることが可能となり、ここで、複数の電気的接触部が、上記血液回路に接続され、それによって、直接的な導電性接続部を使用するアクセス切断の検出が可能となる、透析機
を備える、透析処置センター。
(項目58)
上記直接的な導電性接続部が、上記血液回路に電気信号を注入し、それによって、アクセス切断の検出を可能にするループを規定するために使用され得る、項目57に記載の透析処置センター。
(項目59)
上記直接的な導電性接続部が、アクセス切断に応答する電気的値の変化を測定するために使用され得る、項目58に記載の透析処置センター。
(項目60)
上記直接的な導電性接続部が、上記ループから上記透析機をバイパスするために使用され得る、項目58に記載の透析処置センター。
(項目61)
上記直接的な導電性接続部が、血液が上記血液回路を通って流れる際に、血液と直接的に接触する一対の電気的接触部の間に作製される、項目57に記載の透析処置センター。
(項目62)
コントローラーが、上記電気的接触部の少なくとも1つに取り付けられ、それによって、アクセス切断に応答する電気的値の検出可能な変化を示す信号を処理することが可能となり、アクセス切断に起因する血液損失が最小にされ得る、項目57に記載の透析処置センター。
(項目63)
上記信号が、処理され、透析治療を自動的に終了することが可能となり得る、項目62に記載の透析処置センター。
(項目64)
上記信号が、処理され、アクセス切断が検出された場合に、警報を発生し得る、項目62に記載の透析処置センター。
(項目65)
患者および/または医療スタッフが、警報を受け、その警報に応答して対処し得る、項目62に記載の透析処置センター。
(項目66)
上記透析治療が、血液透析、血液濾過、血液透析濾過および持続的腎置換からなる群から選択される、項目57に記載の透析処置センター。
(項目67)
上記アクセス切断が、上記患者内に挿入されたアクセスデバイスの脱落に起因し、上記アクセスデバイスを通って、血液が流れ得る、項目57に記載の透析処置センター。
(項目68)
上記アクセスデバイスが、針、カテーテル、静脈針および動脈針からなる群から選択される、項目67に記載の透析処置センター。
(項目69)
誘導連結デバイスであって、上記誘導連結デバイスが、以下:
第1部材および、末端で上記第1部材に移動可能に取り付けられた第2部材であって、それにより上記第1部材および上記第2部材が、開配置および閉配置に置き換えられることが可能となる、第1部材および第2部材;ならびに
上記第1部材および上記第2部材の少なくとも1つの少なくとも一部分の周囲に設置された誘導コイル、
を備える、誘導連結デバイス。
(項目70)
末端で、上記第1部材および上記第2部材に取り付けられたヒンジを備える、項目69に記載の誘導連結デバイス。
(項目71)
上記第1部材および上記第2部材が、電磁場を誘導コイル中に収束させるのに効果的な透磁率を有する材料で構成される、項目69に記載の誘導連結デバイス。
(項目72)
流体導管を通って流れる流体中に電気信号を注入するための方法であって、上記方法が以下:
第1部材および、末端で上記第1部材に移動可能に取り付けられた第2部材を備える誘導連結デバイスを提供する工程であって、それにより、上記第1部材および上記第2部材が、開配置および閉配置に置き換えられることが可能となり、誘導コイルが、上記誘導連結デバイスに取り付けられている、工程;
開配置において、上記誘導連結デバイスを上記流体導管の周囲に設置する工程;
上記第1部材および上記第2部材を置き換えて、閉配置にし、それによって、上記誘導連結デバイスを上記流体導管に固定する工程;および
電気信号を流体中に注入するために、上記誘導連結デバイスを使用する工程、
を包含する、方法。
(項目73)
ヒンジが、上記第1部材を上記第2部材に移動可能に取り付けるために、使用される、項目72に記載の方法。
(項目74)
上記第1部材および上記第2部材が、電磁場を上記誘導コイルに指向させ、上記電気信号の注入を可能にし得る、項目72に記載の方法。
(項目75)
上記流体が、体外血液システムに患者を接続する体外血液回路を通る血液を含む、項目72に記載の方法。
(項目76)
上記電気信号が、電流を含む、項目72に記載の方法。
(項目77)
流体が、流体回路の流体導管を通って通過する際に、電気的値の変化を検出する方法であって、上記方法が、以下の工程:
第1部材および、第1末端で上記第1部材に移動可能に取り付けられた第2部材を備える連結デバイスを提供する工程であって、それにより、上記第1部材および上記第2部材が、開配置および閉配置に置き換えられることが可能となり、誘導コイルが、上記連結デバイスに取り付けられている、工程;
上記開配置において、上記誘導コイルを有する上記連結デバイスを、上記流体導管の周囲に設置する工程;
上記第1部材および上記第2部材を置き換えて、閉配置にし、それによって、上記誘導コイルを上記流体導管に固定する工程;および
流体が、上記流体導管を通って通過する際に、上記流体導管を通過する電気信号を使用して、電気的値の変化を測定するために、上記誘導コイルを使用する工程、
を包含する、方法。
(項目78)
ヒンジが、上記第1部材を、上記第2部材に移動可能に取り付けるために、使用される、項目77に記載の方法。
(項目79)
上記連結デバイスが、電磁場を上記誘導コイルに指向させ、上記電気的値の変化の測定を可能にする、項目77に記載の方法。
(項目80)
上記流体が、体外血液システムに患者を連結する体外血液回路を通る血液を含む、項目77に記載の方法。