特許第5746010号(P5746010)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5746010
(24)【登録日】2015年5月15日
(45)【発行日】2015年7月8日
(54)【発明の名称】建物ユニットの製造方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/348 20060101AFI20150618BHJP
【FI】
   E04B1/348 Y
   E04B1/348 G
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-277815(P2011-277815)
(22)【出願日】2011年12月20日
(65)【公開番号】特開2013-129954(P2013-129954A)
(43)【公開日】2013年7月4日
【審査請求日】2014年2月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】向山 孝美
【審査官】 土屋 真理子
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭61−006816(JP,Y1)
【文献】 仏国特許出願公開第02289686(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/348
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の柱と、これら柱の上端部間を相互に連結する天井梁とを備え、
平面視において矩形状に前記天井梁が配置され、
この矩形状に配置された前記天井梁の各隅部の外側または内側に前記柱がそれぞれ配置され、これら前記柱が前記天井梁に接合されている床なしの建物ユニットと、
前記柱の下端部間を相互に連結する4本の床梁が平面視矩形状に配置された床梁骨組とを別部材として製造し、
前記床なしの建物ユニットと床梁骨組とをトラックに積載して建築現場に別部材として搬送した後に、
建築現場において床なしの建物ユニットと床梁骨組とを接合する建物ユニットの製造方法であって、
前記床なしの建物ユニットをトラックに積載する積載構造において、
前記トラックの荷台に積載されている前記複数の建物ユニットの各柱が平面視において重ならず、前記複数の建物ユニットの各天井梁の一部が前記天井梁の長手方向において上下に重なっている、
ことを特徴とする建物ユニットの製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の建物ユニットの製造方法において、
前記天井梁は、互いに対向する2本の長辺天井梁と、これら長辺天井梁より短い互いに対向する2本の短辺天井梁を有し、前記柱は前記短辺天井梁をその長手方向に挟むように配置されている、
ことを特徴とする建物ユニットの製造方法
【請求項3】
請求項1に記載の建物ユニットの製造方法において、
前記天井梁は、互いに対向する2本の長辺天井梁と、これら長辺天井梁より短い互いに対向する2本の短辺天井梁を有し、前記柱は前記長辺天井梁をその長手方向に挟むように配置されている、
ことを特徴とする建物ユニットの製造方法
【請求項4】
請求項2または3に記載の建物ユニットの製造方法において、
前記柱は前記短辺天井梁の端部及び前記長辺天井梁の端部の少なくとも一方と接合されている、
ことを特徴とする建物ユニットの製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物ユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、四隅に立設された柱と、これら柱の上端間および下端間を相互に連結する天井梁および床梁とを備えて直方体状に形成された建物ユニットが提案されていた(特許文献1)。特許文献1は、建物ユニットが図11に示すような構成であることを開示する。
図11において、建物ユニット100は、4本の柱102と、これらの柱102の上端間どうしを結合する4本の天井梁103と、柱102の下端間どうしを結合する4本の床梁104とを備えている。4本の天井梁103は、2本の長辺天井梁103aおよび長辺天井梁103aより短い2本の短辺天井梁103bによって構成されている。4本の床梁104は2本の長辺床梁104aおよび長辺床梁104aより短い2本の短辺床梁104bによって構成されている。なお、柱102は正方形筒状に形成されており、天井梁103と床梁104は、それぞれ断面コ字型に形成されている。
【0003】
また、2本の長辺天井梁103a、103aには、複数の天井小梁105が架設されており、該天井小梁105は長辺天井梁103aの長手方向に所定間隔で設けられている。これら天井小梁105の下面には天井板106が固定されている。
2本の長辺床梁104a、104aには、複数の根太107が架設されており、該根太107は長辺床梁104aの長手方向に所定間隔で設けられている。これら根太107の上面には床板108が固定されている。
これら根太107の上面には床板108が固定されている。柱102の上端部の柱頭接合部材109に天井梁103の端部が接合され、柱102の下端部の柱脚接合部材110に床梁104の端部が接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−207548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記建物ユニット100を上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニット100の各柱の位置を下の建物ユニット100の各柱の位置と同じにすると、2つの建物ユニット100で5m程の高さになる。また、平面視において、上の建物ユニット100の柱の位置を下の建物ユニット100の柱の位置とずらした場合でも、上の建物ユニット100の柱の下端部と下の建物ユニット100の天井梁とが干渉し、または、上の建物ユニット100の床梁と下の建物ユニット100の天井梁とが干渉する。そのため、前記建物ユニット100を上下に積み重ねると、2つの建物ユニット100で5m程の高さになるため、道路法などの最高限度(3.8m)を超えてしまう。そのため、積載する際には、建物ユニット100を積み重ねずに、4トンクラスのトラック(貨物運搬用の大型荷台をもつ自動車)で1つの建物ユニット100、11トンクラスのトラックで並べて2つの建物ユニット100までしか積み込むことができなかった。
【0006】
本発明は、積み重ねてトラックに積載可能な建物ユニットの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば、図1図10に示すように、
複数の柱2と、これら柱2の上端部間を相互に連結する天井梁3とを備え、
平面視において矩形状に前記天井梁3が配置され、
この矩形状に配置された前記天井梁3の各隅部の外側または内側に前記柱2がそれぞれ配置され、これら前記柱2が前記天井梁3に接合されている床なしの建物ユニット1Aと、
前記柱2の下端部間を相互に連結する4本の床梁4が平面視矩形状に配置された床梁骨組1Bとを別部材として製造し、
前記床なしの建物ユニット1Aと床梁骨組1Bとをトラック20に積載して建築現場に別部材として搬送した後に、
建築現場において床なしの建物ユニット1Aと床梁骨組1Bとを接合する建物ユニットの製造方法であって、
前記床なしの建物ユニット1Aをトラック20に積載する積載構造において、
前記トラック20の荷台20aに積載されている前記複数の建物ユニット1Aの各柱2が平面視において重ならず、前記複数の建物ユニット1Aの各天井梁3の一部が前記天井梁3の長手方向において上下に重なっている、
ことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、矩形状に配置された前記天井梁3の各隅部の外側または内側に前記柱2がそれぞれ配置され、これら前記柱2が前記天井梁3に接合されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して所定方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、高さを抑えて複数の建物ユニットを積み重ねることができる。よって、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、道路法などの最高限度(3.8m)を超えることがなく、積み重ねてトラックに積載可能な建物ユニットの製造方法を提供できる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、例えば、図1図7に示すように、
請求項1に記載の建物ユニット1,1A,21A,31A,41Aにおいて、
前記天井梁3は、互いに対向する2本の長辺天井梁3aと、これら長辺天井梁3aより短い互いに対向する2本の短辺天井梁3bを有し、前記柱2は前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置されている、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、前記柱2は前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して前記長辺天井梁3aの長手方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、複数の建物ユニットを積み重ねることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、例えば、図10に示すように、
請求項1に記載の建物ユニット71Aにおいて、
前記天井梁3は、互いに対向する2本の長辺天井梁3aと、これら長辺天井梁3aより短い互いに対向する2本の短辺天井梁3bを有し、前記柱2は前記長辺天井梁3aをその長手方向に挟むように配置されている、
ことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、前記柱2は前記長辺天井梁3aをその長手方向に挟むように配置されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して前記短辺天井梁3bの長手方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの前記短辺天井梁3bとが干渉せず、複数の建物ユニットを積み重ねることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、例えば、図1図10に示すように、
請求項2または3に記載の建物ユニット1,1A,21A,31A,41A,51A,61A,71Aにおいて、
前記柱2は前記短辺天井梁3bの端部及び前記長辺天井梁3aの端部の少なくとも一方と接合されている、
ことを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、前記柱2は前記短辺天井梁3bの端部及び前記長辺天井梁3aの端部の少なくとも一方と接合されているので、積み重ねることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、積み重ねてトラックに積載可能な建物ユニットの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る建物ユニットの製造方法を説明するために示す図であり、複数の建物ユニットをトラックの荷台に積載している図を示す。
図2】同、(a)は柱と天井梁を有する建物ユニットを示し、(b)は矩形状に配置されている床梁を示す。
図3】同、箱状に形成されている建物ユニットを示す。
図4】同、(a)は短辺天井梁の端部を挟んでいる柱が配置された1つの建物ユニットの平面図を示し、(b)は図4(a)に示す建物ユニットを2つ積み重ねた状態を示す平面図であり、(c)は図4(a)に示す建物ユニットを3つ積み重ねた状態を示す平面図である。
図5】同、(a)は短辺天井梁の端部を挟み、長辺天井梁と接合された柱が配置されている1つの建物ユニットの平面図を示し、(b)は図5(a)に示す建物ユニットを2つ積み重ねている状態を示す平面図であり、(c)は図5(a)に示す建物ユニットを3つ積み重ねている状態を示す平面図である。
図6】同、(a)は短辺天井梁の端部を挟むように、長辺天井梁と接合されている柱が配置されている1つの建物ユニットの平面図を示し、(b)は図6(a)に示す建物ユニットを2つ積み重ねている状態を示す平面図であり、(c)は図6(a)に示す建物ユニットを3つ積み重ねている状態を示す平面図である。
図7】同、(a)は短辺天井梁の端部を挟むように、長辺天井梁と接合されている柱が配置されている1つの建物ユニットの平面図を示し、(b)は図7(a)に示す建物ユニットを2つ積み重ねている状態を示す平面図であり、(c)は図7(a)に示す建物ユニットを3つ積み重ねている状態を示す平面図である。
図8】同、(a)は矩形状に配置された天井梁の隅部の内側に柱が配置されている1つの建物ユニットの平面図を示し、(b)は図8(a)に示す建物ユニットを2つ積み重ねている状態を示す平面図であり、(c)は図8(a)に示す建物ユニットを3つ積み重ねている状態を示す平面図である。
図9】同、(a)は矩形状に配置された天井梁の隅部の内側に柱が配置されている1つの建物ユニットの平面図を示し、(b)は図9(a)に示す建物ユニットを2つ積み重ねている状態を示す平面図であり、(c)は図9(a)に示す建物ユニットを3つ積み重ねている状態を示す平面図である。
図10】同、(a)は長辺天井梁の端部を挟んでいる柱が配置された1つの建物ユニットの平面図を示し、(b)は図10(a)に示す建物ユニットを2つ積み重ねた状態を示す平面図であり、(c)は図10(a)に示す建物ユニットを3つ積み重ねた状態を示す平面図である。
図11】従来の建物ユニットの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図1図10を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
<実施の形態1>
はじめに、図1図4を参照して、実施の形態に係る建物ユニットの一例を説明する。
【0021】
(建物ユニット)
図3に示す建物ユニット1は、ユニット建物を建築する際に使用される。通常、ユニット建物においては、基礎上に複数の建物ユニット1が配置され、基礎と複数の建物ユニット1とが基礎に埋め込まれたアンカーボルトによりボルト接合され、前記複数の建物ユニット1がボルトとナットでボルト接合されている。そして、屋根束等を設け、屋根を設置して、ユニット建物が建築されている。
【0022】
このようにユニット建物は、複数の建物ユニット1等を組み合せることで施工されている。図3に示す建物ユニット1は、図2に示すように、建物ユニット1Aと床梁骨組1Bとを備える。建物ユニット1Aと床梁骨組1Bとは、別部材として搬送され、建築現場にて接合される。建物ユニット1Aは、図2に示すように、複数の柱2と、これらの柱2の上端部間を相互に結合する4本の天井梁3とを備えている。矩形状に配置された4本の床梁4は、柱2の下端間どうしを結合する。天井梁3と床梁4の各々は、断面コ字型のフレームが用いられている。図2に示すように、天井梁3と床梁4の各々において、外周にフレームのウェブが配置されフランジが内側に突出している。
図2(a)に示すように、平面視において矩形状に配置された4本の前記天井梁3は、互いに対向する2本の長辺天井梁3aと、これら長辺天井梁3aより短い互いに対向する2本の短辺天井梁3bを有している。互いに対向する2本の短辺天井梁3bは、これら2本の短辺天井梁3bの各端部で、短辺天井梁3bと交差する方向に配置された長辺天井梁4aの端部を挟むように構成されている。この矩形状に配置された前記天井梁3の各隅部の外側に前記柱2がそれぞれ配置され、これら前記柱2が前記天井梁3に接合されている。前記柱2は、前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置され、前記短辺天井梁3bの端部のみに接合されている。
図2(b)に示すように、4本の床梁4は互いに対向する2本の長辺床梁4aおよび互いに対向する、長辺床梁4aより短い2本の短辺床梁4bによって構成されている。なお、柱2は正方形筒状に形成されており、天井梁3と床梁4は、それぞれ断面コ字型に形成されている。
【0023】
図2(a)に示すように、2本の長辺天井梁3a、3aには、複数の天井小梁5が架設されており、該天井小梁5は長辺天井梁3aの長手方向に所定間隔で設けられている。これら天井小梁5の下面には天井板6が固定されている。図1および図4においては、天井小梁5と天井板6の図示していない。
図2(b)に示すように、2本の長辺床梁4a、4aには、複数の根太7が架設されており、該根太7は長辺床梁4aの長手方向に所定間隔で設けられている。これら根太7の上面には床板8が固定されている。
【0024】
(トラックへの建物ユニットの積載構造)
図1は、図2(a)及び図4(a)に示す建物ユニット1Aを、トラックに積載しているトラックへの建物ユニットの積載構造を示す。図1では、3つの建物ユニット1Aをトラック20に積載している状態を示すトラック20への建物ユニットの積載構造を示している。
【0025】
各建物ユニット1Aは、複数の柱2と、これら柱2の上端部間を相互に連結する天井梁3とを備えている。前記天井梁3は平面視において矩形状に配置され、この矩形状に配置された前記天井梁3の各隅部の外側に前記柱2がそれぞれ配置され、これら前記柱2が前記天井梁3に接合されている。
【0026】
図1および図4(c)に示すように、前記トラック20の荷台20aに積載されている前記複数の建物ユニット1Aの各柱2が平面視において重ならず、前記複数の建物ユニットの各天井梁3の一部が前記天井梁3の長手方向において上下に重なっている。
【0027】
図4(b)は、図4(a)に示す建物ユニット1Aの上に、他の建物ユニット1Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット1Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。また、図4(c)は、図4(b)に示す他の建物ユニット1Aの上に、更に他の建物ユニット1Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット1Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。
【0028】
図4(b)および図4(c)においては、下の建物ユニット1Aの柱2と上の建物ユニット1Aの柱2とが長辺天井梁の長手方向に少し離れるように図示してあるが、平面視において下の建物ユニット1Aの柱2と上の建物ユニット1Aの柱2とが接するように、トラック20の荷台20a上に積載してもよい。この場合、4トンクラスのトラック20の荷台20aに3つの建物ユニットを積載しても、1つの建物ユニットを積載している場合と比較して、平面視において、トラック20の荷台20aの長手方向に柱2本分の幅があれば、トラック20の荷台20aに3つの建物ユニット1Aを積載することができる。なお、トラック20の荷台20aに最初に積載する1つ目の建物ユニットは、建物ユニット1Aに床梁骨組1Bが取り付けられた建物ユニット1を積載してもよい。
【0029】
実施の形態1によれば、矩形状に配置された前記天井梁3の各隅部の外側または内側に前記柱2がそれぞれ配置され、これら前記柱2が前記天井梁3に接合されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して所定方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、高さを抑えて複数の建物ユニットを積み重ねることができる。よって、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、道路法などの最高限度(3.8m)を超えることがなく、積み重ねてトラックに積載可能な建物ユニットを提供できる。
【0030】
また、前記柱2は前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して前記長辺天井梁3aの長手方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、複数の建物ユニットを積み重ねることができる。
【0031】
また、前記柱2は前記短辺天井梁3bの端部及び前記長辺天井梁3aの端部と接合されているので、積み重ねることができる、柱2と天井梁3を有する立面視逆U字状の建物ユニットを提供することができる。
【0032】
また、前記トラック20の荷台20aに積載されている前記複数の建物ユニットの各柱2が平面視において重ならず、前記複数の建物ユニットの各天井梁3の一部が前記天井梁3の長手方向において上下に重なっているので、この建物ユニットを上下に積み重ねている状態で、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、トラック20に積載可能になる。
【0033】
<実施の形態2>
実施の形態1においては、前記柱2が、前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置され、前記短辺天井梁3bの端部のみに接合されている例について説明したが、本発明はこれに限られない。なお、実施の形態2においては、上記実施の形態1と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0034】
(建物ユニット)
図5(a)に示す建物ユニット21Aにおいては、前記柱2は前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置され、長辺天井梁3aの端部と前記短辺天井梁3bの端部とに接合されていている。実施の形態1と比べて、天井梁3と柱2との接合部分が広がり、強固に結合することができる。
【0035】
(トラックへの建物ユニットの積載構造)
図5(b)および図5(c)は、図5(a)に示す建物ユニット21Aを複数トラック20の荷台20aに積載している平面図を示す。
【0036】
図5(b)は、図5(a)に示す建物ユニット21Aの上に、他の建物ユニット21Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット21Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。また、図5(c)は、図5(b)に示す他の建物ユニット21Aの上に、更に他の建物ユニット21Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット21Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。
【0037】
図5(b)および図5(c)においては、下の建物ユニット21Aの柱2と上の建物ユニット21Aの柱2とが長辺天井梁の長手方向に少し離れるように図示してあるが、平面視において下の建物ユニット21Aの柱2と上の建物ユニット21Aの柱2とが接するように、トラック20の荷台20a上に積載してもよい。この場合、4トンクラスのトラック20の荷台20aに3つの建物ユニットを積載しても、1つの建物ユニットを積載している場合と比較して、平面視において、トラック20の荷台20aの長手方向に柱2本分の幅があれば、トラック20の荷台20aに3つの建物ユニット21Aを積載することができる。なお、トラック20の荷台20aに最初に積載する1つ目の建物ユニットは、建物ユニット21Aに床梁が取り付けられた建物ユニットを積載してもよい。
【0038】
実施の形態2によれば、前記柱2は前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して前記長辺天井梁3aの長手方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、複数の建物ユニットを積み重ねることができる。
【0039】
また、前記トラック20の荷台20aに積載されている前記複数の建物ユニットの各柱2が平面視において重ならず、前記複数の建物ユニットの各天井梁3の一部が前記天井梁3の長手方向において上下に重なっているので、この建物ユニットを上下に積み重ねている状態で、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、トラック20に積載可能になる。
【0040】
<実施の形態3>
実施の形態1及び2においては、前記柱2が、前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置され、前記短辺天井梁3bの端部に接合されている例について説明したが、本発明はこれに限られない。なお、実施の形態3においては、上記実施の形態1と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0041】
(建物ユニット)
図6(a)に示す建物ユニット31A及び図7(a)に示す建物ユニット41Aにおいては、前記柱2は、前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置され、長辺天井梁3aの端部とのみに接合されていている。実施の形態1及び2と比べて、長辺天井梁3aの端部とのみに接合する。即ち、柱2は断面コ字型の長辺天井梁3aのウェブに接合できるため、柱2の側面と天井梁3の面で接合でき、接合が容易になる。
【0042】
(トラックへの建物ユニットの積載構造)
図6(b)および図6(c)は、図6(a)に示す建物ユニット31Aを複数トラックの荷台20aに積載している平面図を示す。なお、図7については、柱2と長辺天井梁3aの接合部分が、図6と比べて、広がる点で異なるだけなので説明を省略する。
【0043】
図6(b)は、図6(a)に示す建物ユニット31Aの上に、他の建物ユニット31Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット31Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。また、図6(c)は、図6(b)に示す他の建物ユニット31Aの上に、更に他の建物ユニット31Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット31Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。
【0044】
図6(b)および図6(c)においては、下の建物ユニット31Aの柱2と上の建物ユニット31Aの柱2とが長辺天井梁の長手方向に少し離れるように図示してあるが、平面視において下の建物ユニット31Aの柱2と上の建物ユニット31Aの柱2とが接するように、トラック20の荷台20a上に積載してもよい。この場合、4トンクラスのトラック20の荷台20aに3つの建物ユニットを積載しても、1つの建物ユニットを積載している場合と比較して、平面視において、トラック20の荷台20aの長手方向に柱2本分の幅があれば、トラック20の荷台20aに3つの建物ユニット31Aを積載することができる。なお、トラック20の荷台20aに最初に積載する1つ目の建物ユニットは、建物ユニット31Aに床梁が取り付けられた建物ユニットを積載してもよい。
【0045】
実施の形態3によれば、前記柱2は前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して前記長辺天井梁3aの長手方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、複数の建物ユニットを積み重ねることができる。
【0046】
また、前記トラック20の荷台20aに積載されている前記複数の建物ユニットの各柱2が平面視において重ならず、前記複数の建物ユニットの各天井梁3の一部が前記天井梁3の長手方向において上下に重なっているので、この建物ユニットを上下に積み重ねている状態で、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、トラック20に積載可能になる。
【0047】
<実施の形態4>
実施の形態1から3においては、矩形状に配置された前記天井梁3の各隅部の外側に前記柱2がそれぞれ配置されている例について説明したが、本発明はこれに限られない。なお、実施の形態4においては、上記実施の形態1と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0048】
(建物ユニット)
図8(a)に示す建物ユニット51A及び図9(a)に示す建物ユニット61Aにおいては、前記柱2は、矩形状に配置された前記天井梁3の各隅部の内側に前記柱2がそれぞれ配置され、前記長辺天井梁3aと前記短辺天井梁3bとに接合されていている。実施の形態1〜3と比べた場合、複数の建物ユニット1A(21A,31A,41A)を並べた場合には、天井梁3同士のウェブは接触しないが、複数の建物ユニット51A(61A)を並べた場合には、天井梁3同士のウェブが接触する。即ち、建物ユニット51A(61A)のウェブ同士を直接に接合できる。
【0049】
(トラックへの建物ユニットの積載構造)
図8(b)および図8(c)は、図8(a)に示す建物ユニット51Aを複数トラック20の荷台20aに積載している平面図を示す。なお、図8おいては、長辺天井梁3aの端部を、長辺天井梁3aと交差する方向に配置された短辺天井梁3bの端部で挟むように、長辺天井梁3aの端部と短辺天井梁3bの端部が接合されている。これに対して、図9においては、短辺天井梁3bの端部を、短辺天井梁3bと交差する方向に配置された長辺天井梁3aの端部で挟むように、長辺天井梁3aの端部と短辺天井梁3bの端部が接合されている。図8の建物ユニット51Aと図9の建物ユニット61Aではこの点が異なるだけなので、図9については以下説明を省略する。
【0050】
図8(b)は、図8(a)に示す建物ユニット51Aの上に、他の建物ユニット51Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット51Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。また、図8(c)は、図8(b)に示す他の建物ユニット51Aの上に、更に他の建物ユニット51Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット51Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。
【0051】
図8(b)および図8(c)においては、下の建物ユニット51Aの柱2と上の建物ユニット51Aの柱2とが長辺天井梁の長手方向に少し離れるように図示してあるが、平面視において下の建物ユニット51Aの柱2と上の建物ユニット51Aの柱2とが接するように、トラック20の荷台20a上に積載してもよい。この場合、4トンクラスのトラック20の荷台20aに3つの建物ユニットを積載しても、1つの建物ユニットを積載している場合と比較して、平面視において、トラック20の荷台20aの長手方向に柱2本分の幅があれば、トラック20の荷台20aに3つの建物ユニット51Aを積載することができる。なお、トラック20の荷台20aに最初に積載する1つ目の建物ユニットは、建物ユニット51Aに床梁が取り付けられた建物ユニットを積載してもよい。
【0052】
実施の形態4によれば、矩形状に配置された前記天井梁3の各隅部の内側に前記柱2がそれぞれ配置され、これら前記柱2が前記天井梁3に接合されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して所定方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、高さを抑えて複数の建物ユニットを積み重ねることができる。よって、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、道路法などの最高限度(3.8m)を超えることがなく、積み重ねてトラック20に積載可能な建物ユニットを提供できる。
【0053】
また、前記トラック20の荷台20aに積載されている前記複数の建物ユニットの各柱2が平面視において重ならず、前記複数の建物ユニットの各天井梁3の一部が前記天井梁3の長手方向において上下に重なっているので、この建物ユニットを上下に積み重ねている状態で、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、トラック20に積載可能になる。
<実施の形態5>
実施の形態1〜4においては、前記柱2が、前記短辺天井梁3bをその長手方向に挟むように配置されている例について説明したが、本発明はこれに限られない。なお、実施の形態5においては、上記実施の形態1と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0054】
(建物ユニット)
図10(a)に示す建物ユニット71Aにおいては、前記柱2は前記長辺天井梁3aをその長手方向に挟むように配置され、長辺天井梁3aの端部に接合されていている。
【0055】
(トラックへの建物ユニットの積載構造)
図10(b)および図10(c)は、図10(a)に示す建物ユニット71Aを複数トラック20の荷台20aに積載している平面図を示す。
【0056】
図10(b)は、図10(a)に示す建物ユニット71Aの上に、他の建物ユニット71Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット71Aの各柱2が平面視において重ならず、短辺天井梁3bが上下で一部重なっている。また、図10(c)は、図10(b)に示す他の建物ユニット71Aの上に、更に他の建物ユニット71Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット71Aの各柱2が平面視において重ならず、短辺天井梁3bが上下で一部重なっている。
【0057】
図10(b)および図10(c)においては、下の建物ユニット71Aの柱2と上の建物ユニット71Aの柱2とが短辺天井梁の長手方向に少し離れるように図示してあるが、平面視において下の建物ユニット71Aの柱2と上の建物ユニット71Aの柱2とが接するように、トラック20の荷台20a上に積載してもよい。この場合、4トンクラスのトラック20の荷台20aに3つの建物ユニットを積載しても、1つの建物ユニットを積載している場合と比較して、平面視において、トラック20の荷台20aの長手方向に柱2本分の幅があれば、トラック20の荷台20aに3つの建物ユニット71Aを積載することができる。なお、トラック20の荷台20aに最初に積載する1つ目の建物ユニットは、建物ユニット71Aに床梁が取り付けられた建物ユニットを積載してもよい。
【0058】
実施の形態5によれば、前記柱2は前記長辺天井梁3aをその長手方向に挟むように配置されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して前記短辺天井梁3bの長手方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、複数の建物ユニットを積み重ねることができる。
【0059】
また、前記トラック20の荷台20aに積載されている前記複数の建物ユニットの各柱2が平面視において重ならず、前記複数の建物ユニットの各短辺天井梁3bの一部が前記短辺天井梁3bの長手方向において上下に重なっているので、この建物ユニットを上下に積み重ねている状態で、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの短辺天井梁3bとが干渉せず、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、トラック20に積載可能になる。
【0060】
(変形例)
次に、図8を参照して、変形例について以下説明する。
上記実施の形態1から5においては、長辺天井梁3aまたは短辺天井梁3bの少なくとも一方の端部に直接接合可能な例について説明したが、本発明はこれに限られない。なお、変形例においては、上記実施の形態と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0061】
(建物ユニット)
図8(a)に示す建物ユニット51Aにおいては、前記柱2の代わりに、破線で示す柱2aを用いる。柱2aの上端部は、柱2aと断面L字型の金物2cを用いて接合されている。
【0062】
(トラックへの建物ユニットの積載構造)
図8(b)および図8(c)は、図8(a)に示す建物ユニット51Aを複数トラック20の荷台20aに積載している平面図を示す。
【0063】
図8(b)は、図8(a)に示す建物ユニット51Aの上に、他の建物ユニット51Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット51Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。また、図8(c)は、図8(b)に示す他の建物ユニット51Aの上に、更に他の建物ユニット51Aを重ねた際の平面図を示し、平面視において、各建物ユニット51Aの各柱2が平面視において重ならず、長辺天井梁3aが上下で一部重なっている。
【0064】
図8(b)および図8(c)においては、下の建物ユニット51Aの柱2aと上の建物ユニット51Aの柱2aとが長辺天井梁の長手方向に少し離れるように図示してあるが、平面視において下の建物ユニット51Aの柱2aと上の建物ユニット51Aの柱2aとが接するように、トラック20の荷台20a上に積載してもよい。この場合、4トンクラスのトラック20の荷台20aに3つの建物ユニットを積載しても、1つの建物ユニットを積載している場合と比較して、平面視において、トラック20の荷台20aの長手方向に柱2本分の幅があれば、トラック20の荷台20aに3つの建物ユニット51Aを積載することができる。なお、トラック20の荷台20aに最初に積載する1つ目の建物ユニットは、建物ユニット51Aに床梁が取り付けられた建物ユニットを積載してもよい。
【0065】
本変形例によれば、前記柱2が矩形状の前記天井梁3の隅部の外側に配置されているので、この建物ユニットを上下に積み重ねる際に、平面視において、上の建物ユニットの柱の位置を下の建物ユニットの柱の位置に対して前記長辺天井梁3aの長手方向にずらすと、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、複数の建物ユニットを積み重ねることができる。
【0066】
また、前記トラック20の荷台20aに積載されている前記複数の建物ユニットの各柱2aが平面視において重ならず、前記複数の建物ユニットの各長辺天井梁3aの一部が前記長辺天井梁3aの長手方向において上下に重なっているので、この建物ユニットを上下に積み重ねている状態で、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、例えば3つの建物ユニットを積み重ねた場合、一つの建物ユニットの高さに加えて天井梁の高さ2つ分だけ高くなるだけで、トラック20に積載可能になる。
【0067】
なお、図8に示す例においては、建物ユニットを上下に積み重ねている状態で、上の建物ユニットの柱の下端部と下の建物ユニットの天井梁とが干渉せず、前記複数の建物ユニットの各短辺天井梁3bの一部が前記短辺天井梁3bの長手方向において上下に重なるように、前記複数の建物ユニットを積み重ねることもできる。また、図9においても、前記柱2の代わりに、破線で示す柱2aを有し、柱2aの上端部は、柱2aと断面L字型2cの金物を用いて接合されている構成とすることができる。
【0068】
また、上記実施の形態においては、トラック20の荷台20aの長手方向に建物ユニットの柱の位置をずらしながら、複数の建物ユニットを積み重ねる例について説明したが、本発明はこれに限られない。トラック20の荷台20aの短手方向に建物ユニットの柱の位置をずらしながら、複数の建物ユニットを積み重ねてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1,1A,21A,31A,41A51A,61A,71A 建物ユニット
2 柱
3 天井梁
4 床梁
3a 長辺天井梁
3b 短辺天井梁
20 トラック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11